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明細書 :中空シリカ粒子の調製方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2008-222459 (P2008-222459A)
公開日 平成20年9月25日(2008.9.25)
発明の名称または考案の名称 中空シリカ粒子の調製方法
国際特許分類 C01B  33/18        (2006.01)
FI C01B 33/18 E
請求項の数または発明の数 1
出願形態 OL
全頁数 5
出願番号 特願2007-059504 (P2007-059504)
出願日 平成19年3月9日(2007.3.9)
発明者または考案者 【氏名】藤 正督
【氏名】高橋 実
【氏名】遠藤健司
【氏名】渡辺秀夫
【氏名】韓 永生
【氏名】冨岡達也
【氏名】王 小偉
出願人 【識別番号】304021277
【氏名又は名称】国立大学法人 名古屋工業大学
審査請求 未請求
テーマコード 4G072
Fターム 4G072AA25
4G072BB05
4G072BB16
4G072GG03
4G072HH30
4G072KK03
4G072LL11
4G072QQ20
4G072RR05
4G072UU07
要約 【課題】毒性、強い臭気を持つアンモニアに変わる触媒を用いたシリカ中空粒子の合成方法を提供する。
【解決手段】炭酸カルシウムをコアとしたシリカ中空粒子調製法において、炭酸ナトリウム水溶液をシリコンアルコキシドの加水分解触媒として添加し、アンモニアを用いた場合と同様の方法で反応させることにより、アンモニアを触媒とした場合と同様のシリカ中空粒子を得る。
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
炭酸カルシウムをテンプレートとしたシリカ中空粒子を調製する方法において、シリコンアルコキシドの加水分解反応の触媒として炭酸カルシウムを用いることを特徴とする方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は炭酸カルシウムを芯物質として珪酸テトラエチルに代表されるシリコンアルコキシドの加水分解により殻を形成後、酸により芯を溶解させる一連のプロセスからなるシリカ中空粒子製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般にシリカに代表される無機物質から構成される中空粒子は噴霧熱分解法のような発泡により中空構造を得る方法と、芯(コア)となる物質に殻の原料を析出させたのちに芯を除去する方法(テンプレート法)によって製造される。
【0003】
テンプレート法では形状の均一な中空粒子が得られる。代表的なテンプレートとしてはラテックス粒子、エマルションなどが挙げられる。しかしこれらを用いた場合はテンプレート粒子の特性として球状の中空粒子が得られる。
【0004】
特許文献1にあるように、炭酸カルシウムに代表される無機粒子をテンプレートとした場合、その結晶形状を反映した様々な形状の粒子を得る事が出来る。また、コアは塩酸などの酸で容易に除去される。
【0005】
しかし上記の特許文献の通り炭酸カルシウムコアの周りにシリカ殻を形成させるプロセスにおけるシリコンアルコキシドの加水分解では触媒として通常アンモニア水が用いられる。

【特許文献1】特開2005-263550
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来法では触媒にアンモニア水を用いるため毒性、臭気などの問題があった。またそれらの問題のために排気設備が必要であった。
【0007】
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、臭気及び毒性のない反応プロセスの開発を課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の問題を解決するためにアンモニア水溶液の替わりに炭酸ナトリウム水溶液を触媒として用いることを特徴とする。
【0009】
炭酸カルシウムを分散させたアルコール溶液に炭酸ナトリウム水溶液、シリコンアルコキシドを順次添加する。攪拌または振とうさせシリコンアルコキシドの加水分解反応を進行させた後にフィルターによるろ過あるいは遠心分離により未反応のシリコンアルコキシドおよび炭酸ナトリウムを除去する。
【0010】
続いて、酸を添加してコアの炭酸カルシウムを溶解させ、ろ過あるいは遠心分離によってシリカ粒子を分離する。このとき分散性を保つために必要に応じて界面活性剤などの添加、pHの調整などを行う。
【0011】
アンモニア水溶液と比較して、炭酸ナトリウム水溶液は室温で安定であり、無臭である。蒸発する気体も二酸化炭素であり合成で発生する量ではアンモニアよりも人体に対して無害である。
【0012】
炭酸ナトリウム水溶液は、安定な粉末から容易に新鮮な水溶液が調製されるためアンモニア水ほど保管に注意を払う必要がない。反応に用いられた炭酸ナトリウムは反応直後のろ過および、塩酸によるコア溶解後のろ過によって容易に除去される。
【実施例1】
【0013】
一次粒子径約80nmの略立方体状の炭酸カルシウム粒子水分散液(8.9重量%)3.2gを15mlのエチルアルコールにより希釈し超音波照射によってよく分散させた。
【0014】
つづいて炭酸ナトリウム1.0moldm-3水溶液を1ml加え、さらにテトラ珪酸エチルを1ml添加し、20℃恒温水槽中で1時間振とうさせた。
【0015】
反応終了後、両親媒性フィルター(孔径0.1mm)を用い減圧ろ過を行った。続いて3N塩酸を1ml加えてコアの炭酸カルシウム粒子除去を行った。
【0016】
粒子の透過電子顕微鏡像を図1に示す。均一な10nm程度のシリカ殻より構成される中空粒子が確認できる。
【産業上の利用可能性】
【0017】
断熱塗料、低誘電材料、軽量フィラー、反射防止膜などに適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1の粒子の透過電子顕微鏡像である。
図面
【図1】
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