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明細書 :フェノール化合物の製造法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4576533号 (P4576533)
公開番号 特開2007-217343 (P2007-217343A)
登録日 平成22年9月3日(2010.9.3)
発行日 平成22年11月10日(2010.11.10)
公開日 平成19年8月30日(2007.8.30)
発明の名称または考案の名称 フェノール化合物の製造法
国際特許分類 C07C  37/07        (2006.01)
C07C  39/06        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07C 37/07
C07C 39/06
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 6
全頁数 19
出願番号 特願2006-039389 (P2006-039389)
出願日 平成18年2月16日(2006.2.16)
審査請求日 平成19年3月26日(2007.3.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304021831
【氏名又は名称】国立大学法人 千葉大学
発明者または考案者 【氏名】吉田 和弘
【氏名】今本 恒雄
審査官 【審査官】山本 英一
参考文献・文献 特開2006-241025(JP,A)
特開2003-040820(JP,A)
特開2000-086550(JP,A)
特開2005-170822(JP,A)
特開2000-026361(JP,A)
特開平10-175882(JP,A)
特開平06-009467(JP,A)
特表2001-521533(JP,A)
調査した分野 C07C 37/07
C07C 39/06 - 39/07
C07B 61/00 - 61/02
特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(1)
【化1】
JP0004576533B2_000014t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R7及びR8、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B) -で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得て、さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(2)
【化2】
JP0004576533B2_000015t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体を製造する方法。
【請求項2】
一般式(3)
【化3】
JP0004576533B2_000016t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R7及びR8、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得て、さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(4)
【化4】
JP0004576533B2_000017t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体を製造する方法。
【請求項3】
一般式(5)
【化5】
JP0004576533B2_000018t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R7及びR8、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得て、さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(6)
【化6】
JP0004576533B2_000019t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体を製造する方法。
【請求項4】
一般式(7)
【化7】
JP0004576533B2_000020t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R8及びR3、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得て、さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(8)
【化8】
JP0004576533B2_000021t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体を製造する方法。
【請求項5】
一般式(9)
【化9】
JP0004576533B2_000022t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R8及びR3、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得て、さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(10)
【化10】
JP0004576533B2_000023t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるベンゼン誘導体の製造方法。
【請求項6】
一般式(11)
【化11】
JP0004576533B2_000024t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R8及びR3、R3及びR4、R5及びR6、R6及びR7、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得て、さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(12)
【化12】
JP0004576533B2_000025t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体を製造する方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下に、トリエノンなどの鎖状化合物より閉環オレフィンメタセシスを行い、その後、2重結合異性化反応を行なうことで、様々な置換フェノール誘導体を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フェノール化合物は天然に多く存在し、また、医薬品等の複雑な骨格を有する化合物の製造中間体として有用である。しかし、フェノール化合物は多数の置換様式をもつため、その置換位置の選択的な合成は困難であった。現存する置換フェノール化合物の合成法としては、ベンゼン骨格への求電子置換反応(例えば、非特許文献1参照。)、叉はアセチレン化合物の環状3量化反応(例えば、非特許文献2参照。)が挙げられるが、いずれも置換基の位置制御が極めて困難な手法である。

【非特許文献1】Jerry March著 AdvancedOrganic Chemistry, 4th ed.; Wiley: New York, 1992; Chapter 11, p 501.
【非特許文献2】Chem. Rev. 2000, 100, 2901.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従って、上記のように、従来の方法では、置換位置の選択的な合成または置換基の位置制御が極めて困難であり、様々な置換様式をもつフェノール化合物を効率的、かつ、簡便に得る合成方法の提案が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、ルテニウムあるいはモリブデン触媒の存在下、容易に合成可能な様々な置換基を有するトリエノン化合物の閉環オレフィンメタセシス/2重結合異性化反応を行なうことによって、フェノール化合物が製造できることを見いだした。すなわち本発明では、
一般式(1)
【化1】
JP0004576533B2_000002t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R7及びR8、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得る。さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(2)
【化2】
JP0004576533B2_000003t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体の製造方法を提供するものである。
【0005】
一般式(3)
【化3】
JP0004576533B2_000004t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R7及びR8、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得る。さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(4)
【化4】
JP0004576533B2_000005t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体の製造方法を提供するものである。
【0006】
一般式(5)
【化5】
JP0004576533B2_000006t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R7及びR8、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得る。さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(6)
【化6】
JP0004576533B2_000007t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体の製造方法を提供するものである。
【0007】
一般式(7)
【化7】
JP0004576533B2_000008t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R8及びR3、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得る。さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(8)
【化8】
JP0004576533B2_000009t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体の製造方法を提供するものである。
【0008】
一般式(9)
【化9】
JP0004576533B2_000010t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R8及びR3、R4及びR5、R5及びR6、R6及びR7、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得る。さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(10)
【化10】
JP0004576533B2_000011t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体の製造方法を提供するものである。
【0009】
一般式(11)
【化11】
JP0004576533B2_000012t.gif
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、およびR10はそれぞれ互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC1-C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1-C20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6-C20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基;置換基を有していてもよいアルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールチオ基(-SY2、式中、Y2は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);置換基を有していてもよいアルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。);置換基を有していてもよいアリールスルホニル基(-SO2Y4、式中、Y4は置換基を有していてもよいC6-C20アリール基を示す。);水酸基;叉はハロゲン原子であり、
ただし、R1及びR2、R8及びR3、R3及びR4、R5及びR6、R6及びR7、R9及びR10は、それぞれ、互いに架橋してC4-C10飽和環叉は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される基(式中、Bは水素原子叉はC1-C10炭化水素基である。)で中断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよい。)
で表されるトリエノンを、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下で反応させることで閉環生成物を得る。さらに、得られた生成物の2重結合を異性化させることによって
一般式(12)
【化12】
JP0004576533B2_000013t.gif
(式中、R3、R4、R5、R6、R7、およびR8は前記と同じ意味を表す。)
で表されるフェノール誘導体の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
以上のような本発明では、ルテニウムもしくはモリブデン触媒の存在下、容易に合成可能な様々な置換基を有するトリエノン化合物の閉環オレフィンメタセシス/2重結合異性化反応を行なうことによって、フェノール化合物が製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書において、「C1-C20炭化水素基」の炭化水素基は、飽和若しくは不飽和の非環式であってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよい。C1-C20炭化水素基が非環式の場合には、線上でもよいし、枝分かれでもよい。「C1-C20炭化水素基」にはC1-C20アルキル基、C2-C20アルケニル基、C2-C20アルキニル基、C4-C20アルキルジエニル基、C6-C20アリール基、C6-C20アルキルアリール基、C6-C20アリールアルキル基、C3-C20シクロアルキル基、C3-C20シクロアルケニル基、(C3-C10シクロアルキル)C1-C20アルキル基などが含まれる。
【0012】
本明細書において、「C1-C20アルキル基」は、C1-C10アルキル基であることが好ましく、C1-C6アルキル基であることがさらに好ましい。アルキル基の例としては、制限するわけではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ドデカニル等を挙げることができる。本明細書において、「C2-C20アルケニル基」は、C2-C10アルケニル基であることが好ましく、C2-C6アルケニル基であることがさらに好ましい。アルケニル基の例としては、制限するわけではないが、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、2-メチル-1-プロペニル、2-メチルアリル、2-ブテニル等を挙げることができる。本明細書において、「C2-C20アルキニル基」は、C2-C10アルキニル基であることが好ましく、C2-C6アルキニル基であることがさらに好ましい。アルキニル基の例としては、制限するわけではないが、エチニル、2-プロピニル、2-ブチニル等を挙げることができる。本明細書において、「C4-C20アルキルジエニル基」は、C4-C10アルキルジエニル基であることが好ましく、C4-C6アルキルジエニル基であることがさらに好ましい。アルキルジエニル基の例としては、制限するわけではないが、1、3-ブタジエニル等を挙げることができる。
【0013】
本明細書において、「C6-C20アリール基」は、C6-C10アリール基であることが好ましい。アリール基の例としては、制限するわけではないが、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、インデニル、ビフェニリル、アントリル、フェナントリル等を挙げることができる。本明細書において、「C6-C20アルキルアリール基」は、C6-C12アルキルアリール基であることが好ましい。アルキルアリール基の例としては、制限するわけではないが、o-トリル、m-トリル、p-トリル、2,3-キシリル、o-クメニル、m-クメニル、p-クメニル、メシチル等を挙げることができる。本明細書において,「C6-C20アリールアルキル基」とは、C6-C12アリールアルキル基であることが好ましい。アリールアルキル基の例としては、制限するわけではないが、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1-ナフチルメチル、2-ナフチルメチル、2、2-ジフェニルメチル、3-フェニルプロピル、4-フェニルブチル、5-フェニルペンチル等を挙げることができる。本明細書において、「C3-C20シクロアルキル基」は、C3-C10シクロアルキル基であることが好ましい。シクロアルキル基の例としては、制限するわけではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等を挙げることができる。本明細書において、C3-C20シクロアルケニル基は、C3-C10シクロアルケニル基であることが好ましい。シクロアルケニル基の例としては、制限するわけではないが、シクロプロペニル、シクロブテニル、2-シクロペンテン-1-イル、2-シクロヘキセン-1-イル、3-シクロヘキセン-1-イル等を挙げることができる。
【0014】
本明細書において、「C1-C20アルコキシ基」は、C1-C10アルコキシ基であることが好ましく、C1-C6アルコキシ基であることがさらに好ましい。アルコキシ基の例としては、制限するわけではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ等がある。
【0015】
本明細書において、「C6-C20アリールオキシ基」は、C6-C10アリールオキシ基であることが好ましい。アリールオキシ基の例としては、制限するわけではないが、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニリルオキシ等を挙げることができる。
【0016】
本明細書において、「アルキルチオ基(-SY1、式中、Y1は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。)」及び「アルキルスルホニル基(-SO2Y3、式中、Y3は置換基を有していてもよいC1-C20アルキル基を示す。)」において、Y1及びY3は、C1-C10アルキル基であることが好ましく、C1-C6アルキル基であることが更に好ましい。アルキル基の例としては、制限するわけではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ヘキシル、ドデカニル等を挙げることができる。
【0017】
本明細書において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14で示される「C1-C20炭化水素基」、「C1-C20アルコキシ基」。「C6-C20アリールオキシ基」、「アミノ基」、「シリル基」、「アルキルチオ基」、「アリールチオ基」、「アルキルスルホニル基」、「アリールスルホニル基」には、置換基が導入されていてもよい。この置換基としては、例えば、C1-C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベンジル等)、C1-C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C6-C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)叉はシリル基などを挙げる事ができる。この場合、置換基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよく、好ましくは1個~6個導入されていてもよい。置換基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0018】
本明細書において、「置換基を有していてもよいアミノ基」の例としては、制限するわけではないが、アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフェニルアミノ、フェニルアミノ等がある。
【0019】
本明細書において、「置換基を有していてもよいシリル基」の例としては、制限するわけではないが、トリメチルシリル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエトキシシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシリル、トリフェノキシシリル、ジメチルメトキシシリル、ジメチルフェノキシシリル、メチルメトキシフェニル等がある。
【0020】
本明細書において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14で示される置換基は互いに架橋してC4-C20飽和環叉は不飽和環を形成してもよい。これらの置換基が形成する環は、4員環~12員環であることが好ましく、4員環~6員環であることが更に好ましい。この環は、ベンゼン環等の芳香族環であってもよいし、脂肪族環であってもよい。また、これらの置換基が形成する環に、更に単数叉は複数の環が形成されていてもよい。前記飽和環叉は不飽和環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子叉は式-N(B)-で示される(式中、Bは水素原子またはC1-C20炭化水素基である。)で中断されていてもよい。即ち、前記飽和環または不飽和環はヘテロ環であってもよい。かつ、置換基を有していてもよい。不飽和環は、ベンゼン環等の芳香族環であってもよい。Bは、水素原子またはC1-C10炭化水素基であることが好ましく、水素原子またはC1-C7炭化水素基であることが更に好ましく、Bは水素原子、C1-C3アルキル基、フェニル基叉はベンジル基であることが更になお好ましい。この飽和環叉は不飽和環は、置換基を有していてもよく、例えば、C1-C10炭化水素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル基)、C1-C10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C6-C10アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)叉はシリル基などの置換基が導入されていてもよい。
【0021】
本明細書において、「芳香環」とは、単環式芳香環、多環式芳香環をあげることができる。「単環式芳香環」としては、ベンゼン環、5員叉は6員の複素環を挙げることができる。「5員叉は6員の複素環」としては、フラン、チオフェン、ピロール、ピラン、チオピラン、ピリジン、チアゾール、イミダゾール、ピリミジン、1、3、5-トリアジン等を挙げることができる。「多環式芳香族環」としては、多環式芳香族炭化水素、多環式複素芳香族環を挙げることができる。「多環式複素炭化水素」としては、ビフェニル、トリフェニル、ナフタレン、インデン、アントラセン、フェナントレン等を挙げることができる。「多環式複素芳香環」としては、インドール、キノリン、プリン等を挙げることができる。
【0022】
本発明において、ルテニウムもしくはモリブデン触媒とは、特にルテニウムもしくはモリブデン化合物とホスフィン配位子、カルベン配位子、アルコキシ配位子、ハロゲン配位子等からなる触媒をあらわす。具体例としては、特に限定されないが、ベンジリデンビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロルテニウムや(1、3-ビス-(2、4、6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)-(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロルテニウム等が挙げられる。
【0023】
本発明において、異性化反応に用いる試薬としては、2重結合の異性化を起こすものであればどのようなものでもよい。具体例としては、特に限定されないが、三塩化ロジウム等が挙げられる。また、メタセシス反応に用いたルテニウム触媒が反応系中で分解して発生したルテニウムハイドライド種をそのまま異性化反応に利用してもよい。
【0024】
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
まず、一般式(1)で表される原料をルテニウム触媒の存在下に反応させ、得られた環化生成物に異性化反応を起こすことによって,一般式(2)で表されるフェノール化合物を得る製造方法について説明する。
【0025】
上記製造方法において、ルテニウム触媒はそのまま用いてもよいし、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応においてルテニウム触媒の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常1モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
【0026】
本反応は、通常、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1、4-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの含ハロゲン溶媒などが挙げられる。
溶媒はそれぞれ単独で叉は2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は原料に対して通常は1重量倍以上2000重量倍以下、好ましくは5重量倍以上500重量倍以下程度である。
反応温度は-78℃から200℃、好ましくは0℃から150℃、さらに好ましくは20℃から100℃で実施する。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは1分から24時間、さらに好ましくは10分から12時間で実施する。
上記製造方法において、異性化反応に用いる試薬は、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応において試薬の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常10モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
反応終了後、生成したフェノール化合物(2)は、例えば、溶媒を留去することにより、反応マスから取り出すことができる。また、得られたフェノール化合物は、必要に応じて蒸留等の手段を施すことにより、更に精製することもできる。
本反応において、原料、ルテニウム触媒、及び溶媒は任意の順序で加えることができる。
【0027】
次に一般式(3)で表される原料をルテニウム触媒存在下に反応させ、得られた環化生成物に異性化反応を起こすことによって,一般式(4)で表されるフェノール化合物を得る製造方法について説明する。
【0028】
上記製造方法において、ルテニウム触媒はそのまま用いてもよいし、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応においてルテニウム触媒の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常1モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
【0029】
本反応は、通常、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1、4-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの含ハロゲン溶媒などが挙げられる。
溶媒はそれぞれ単独で叉は2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は原料に対して通常は1重量倍以上2000重量倍以下、好ましくは5重量倍以上500重量倍以下程度である。
反応温度は-78℃から200℃、好ましくは0℃から150℃、さらに好ましくは20℃から100℃で実施する。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは1分から24時間、さらに好ましくは10分から12時間で実施する。
上記製造方法において、異性化反応に用いる試薬は、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応において試薬の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常10モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
反応終了後、生成したフェノール化合物(4)は、例えば、溶媒を留去することにより、反応マスから取り出すことができる。また、得られたフェノール化合物は、必要に応じて蒸留等の手段を施すことにより、更に精製することもできる。
本反応において、原料、ルテニウム触媒、及び溶媒は任意の順序で加えることができる。
【0030】
次に一般式(5)で表される原料をルテニウム触媒存在下に反応させ、得られた環化生成物に異性化反応を起こすことによって,一般式(6)で表されるフェノール化合物を得る製造方法について説明する。
【0031】
上記製造方法において、ルテニウム触媒はそのまま用いてもよいし、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応においてルテニウム触媒の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常1モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
【0032】
本反応は、通常、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1、4-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの含ハロゲン溶媒などが挙げられる。
溶媒はそれぞれ単独で叉は2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は原料に対して通常は1重量倍以上2000重量倍以下、好ましくは5重量倍以上500重量倍以下程度である。
反応温度は-78℃から200℃、好ましくは0℃から150℃、さらに好ましくは20℃から100℃で実施する。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは1分から24時間、さらに好ましくは10分から12時間で実施する。
上記製造方法において、異性化反応に用いる試薬は、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応において試薬の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常10モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
反応終了後、生成したフェノール化合物(6)は、例えば、溶媒を留去することにより、反応マスから取り出すことができる。また、得られたフェノール化合物は、必要に応じて蒸留等の手段を施すことにより、更に精製することもできる。
本反応において、原料、ルテニウム触媒、及び溶媒は任意の順序で加えることができる。
【0033】
次に一般式(7)で表される原料をルテニウム触媒存在下に反応させ、得られた環化生成物に異性化反応を起こすことによって,一般式(8)で表されるフェノール化合物を得る製造方法について説明する。
【0034】
上記製造方法において、ルテニウム触媒はそのまま用いてもよいし、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応においてルテニウム触媒の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常1モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
【0035】
本反応は、通常、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1、4-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの含ハロゲン溶媒などが挙げられる。
溶媒はそれぞれ単独で叉は2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は原料に対して通常は1重量倍以上2000重量倍以下、好ましくは5重量倍以上500重量倍以下程度である。
反応温度は-78℃から200℃、好ましくは0℃から150℃、さらに好ましくは20℃から100℃で実施する。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは1分から24時間、さらに好ましくは10分から12時間で実施する。
上記製造方法において、異性化反応に用いる試薬は、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応において試薬の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常10モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
反応終了後、生成したフェノール化合物(8)は、例えば、溶媒を留去することにより、反応マスから取り出すことができる。また、得られたフェノール化合物は、必要に応じて蒸留等の手段を施すことにより、更に精製することもできる。
本反応において、原料、ルテニウム触媒、及び溶媒は任意の順序で加えることができる。
【0036】
次に一般式(9)で表される原料をルテニウム触媒存在下に反応させ、得られた環化生成物に異性化反応を起こすことによって,一般式(10)で表されるフェノール化合物を得る製造方法について説明する。
【0037】
上記製造方法において、ルテニウム触媒はそのまま用いてもよいし、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応においてルテニウム触媒の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常1モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
【0038】
本反応は、通常、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1、4-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの含ハロゲン溶媒などが挙げられる。
溶媒はそれぞれ単独で叉は2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は原料に対して通常は1重量倍以上2000重量倍以下、好ましくは5重量倍以上500重量倍以下程度である。
反応温度は-78℃から200℃、好ましくは0℃から150℃、さらに好ましくは20℃から100℃で実施する。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは1分から24時間、さらに好ましくは10分から12時間で実施する。
上記製造方法において、異性化反応に用いる試薬は、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応において試薬の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常10モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
反応終了後、生成したフェノール化合物(10)は、例えば、溶媒を留去することにより、反応マスから取り出すことができる。また、得られたフェノール化合物は、必要に応じて蒸留等の手段を施すことにより、更に精製することもできる。
本反応において、原料、ルテニウム触媒、及び溶媒は任意の順序で加えることができる。
【0039】
次に一般式(11)で表される原料をルテニウム触媒存在下に反応させ、得られた環化生成物に異性化反応を起こすことによって,一般式(12)で表されるフェノール化合物を得る製造方法について説明する。
【0040】
上記製造方法において、ルテニウム触媒はそのまま用いてもよいし、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応においてルテニウム触媒の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常1モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
【0041】
本反応は、通常、有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの非プロトン性極性溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、1、4-ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの含ハロゲン溶媒などが挙げられる。
溶媒はそれぞれ単独で叉は2種以上を組み合わせて用いられ、その使用量は原料に対して通常は1重量倍以上2000重量倍以下、好ましくは5重量倍以上500重量倍以下程度である。
反応温度は-78℃から200℃、好ましくは0℃から150℃、さらに好ましくは20℃から100℃で実施する。
反応時間は特に限定されないが、好ましくは1分から24時間、さらに好ましくは10分から12時間で実施する。
上記製造方法において、異性化反応に用いる試薬は、反応に使用する溶媒に溶解しない物質、例えば炭素、シリカ、アルミナなどに担持してもよい。かかる反応において試薬の使用量は原料に対し通常0.00001モル倍以上、通常10モル倍以下、好ましくは0.2モル倍以下である。
反応終了後、生成したフェノール化合物(12)は、例えば、溶媒を留去することにより、反応マスから取り出すことができる。また、得られたフェノール化合物は、必要に応じて蒸留等の手段を施すことにより、更に精製することもできる。
本反応において、原料、ルテニウム触媒、及び溶媒は任意の順序で加えることができる。
【実施例】
【0042】
以下、実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
(実施例)
窒素雰囲気下、2-メチル-4-メチレン-オクタ-1,7-ジエン-3-オン (30.0 mg, 0.200 mmol)、ジクロロメタン(20 mL)、ベンジリデンビス(トリシクロヘキシルホスフィン)ジクロロルテニウム(12.3 mg, 0.015 mmol)を室温で反応器に仕込み、同温度で2時間撹拌した。この反応液を、減圧下、溶媒を留去し、得られた残査をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 20/1)を用いて精製し、2-メチル-6メチレン-シクロヘキサ-2-エノン(22.0 mg, 0.18 mmol, 90%)を得た。
1H NMRデータは以下のようであった。1H NMR (CDCl3) d 1.85 (q, J = 1.5 Hz, 3H),
2.38-2.43 (m, 2H), 2.69-2.73 (m, 2H), 5.25 (q, J = 1.7 Hz, 1H), 5.95 (q,
J = 1.7 Hz, 1H), 6.79-6.82 (m, 1H).
窒素雰囲気下、得られた2-メチル-6メチレン-シクロヘキサ-2-エノン(22.0
mg, 0.18 mmol)、メタノール(0.5 mL)、三塩化ロジウム(1.9 mg, 0.009 mmol)を室温で反応器に仕込み、60度で12時間撹拌した。この反応液を、減圧下溶媒を留去し、得られた残査をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル = 5/1)を用いて精製し、2,6-ジメチル-フェノール(18.7 mg,0.153 mmol, 85%)を得た。
【産業上の利用可能性】
【0043】
医薬品等の複雑な骨格を有する化合物の製造中間体として有用な、様々な置換様式をもつフェノール化合物を効率的、かつ、簡便に得ることができるので極めて有用である。