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明細書 :光波長検波法を用いた分布型計測システムにおけるセンサの超狭帯域化とシステムに接続可能なセンサ数の増加方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4586167号 (P4586167)
公開番号 特開2008-232893 (P2008-232893A)
登録日 平成22年9月17日(2010.9.17)
発行日 平成22年11月24日(2010.11.24)
公開日 平成20年10月2日(2008.10.2)
発明の名称または考案の名称 光波長検波法を用いた分布型計測システムにおけるセンサの超狭帯域化とシステムに接続可能なセンサ数の増加方法
国際特許分類 G01K  11/12        (2006.01)
FI G01K 11/12 F
請求項の数または発明の数 3
全頁数 12
出願番号 特願2007-074317 (P2007-074317)
出願日 平成19年3月22日(2007.3.22)
審査請求日 平成19年3月26日(2007.3.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504237050
【氏名又は名称】独立行政法人国立高等専門学校機構
発明者または考案者 【氏名】佐野 安一
【氏名】窪田 純
審査官 【審査官】古川 直樹
参考文献・文献 特開2002-310729(JP,A)
特開2000-283844(JP,A)
特開昭63-281104(JP,A)
特開平05-063265(JP,A)
特開2000-180270(JP,A)
特開2002-026170(JP,A)
特開2004-233070(JP,A)
特開2005-128442(JP,A)
調査した分野 G01K 1/00 - 19/00
G01B 11/00 - 11/30
G02B 6/12 - 6/14
特許請求の範囲 【請求項1】
広帯域光源からの光を光方向性結合器あるいは光サーキュレータに入射させ該光方向性結合器あるいは該光サーキュレータからの出射光をシングルモード光ファイバから成る光信号伝送ライン経由1個のセンサに導き、あるいは複数のセンサをシングルモード光ファイバを用いて直列に接続した直列回路に導きこれら1個あるいは複数のセンサからの反射光は逆の経路をたどって前記光方向性結合器あるいは前記光サーキュレータ経由波長検波器に導かれ該検波器においてこれらセンサからの反射スペクトルを計測することによりセンサが検出すべき温度を測定する計測システムであって、前記各センサは第一のリング導波路とブラッググレーティングを内蔵した第二のリング導波路を第一の光方向性結合器で結合すると同時に第一のリング導波路を第二の光方向性結合器を介して前記シングルモード光ファイバからなる前記光信号伝送ラインに結合させることにより第一のリング共振器を構成し該リング共振器の入射ポートからドロップポートへの透過帯域フィルタ特性が狭帯域特性を持った櫛型フィルタ特性となるように第一のリング導波路のリング長を決定し、第二のリング導波路内のブラッググレーティングの反射帯域幅を第一のリング共振器のフリースペクトルレンジよりも狭くすることにより該導波路内のブラッググレーティングの反射帯域においてはセンサのスペクトル特性を単一の狭帯域反射スペクトル特性とし、同時に該導波路内のブラッググレーティングの透過帯域における第一のリング共振器の入射ポートから出射ポートへの透過スペクトルを両リングのコアの光路長を同一にすることにより平坦なスペクトルとし、換言すれば隣接して接続されるセンサを構成するリング共振器への入射スペクトルを平坦なスペクトルとし、同時に波長検波器もセンサと同等の狭帯域フィルタ特性を備えさせ、前記導波路内のブラッググレーティングの反射帯域をセンサごとに異なるようにし、更に各センサの測定範囲をそれぞれのセンサの該導波路内のブラッググレーティングの帯域幅とすることによりシステムに接続可能なセンサ数を増加させることを可能とした分布型温度計測システム。
【請求項2】
請求項1において第一のリング導波路の長さをミリメータ程度とすることにより第一のリング共振器をピコメータオーダの狭帯域特性としたことを特徴とする分布型温度計測システム。
【請求項3】
請求項1において波長検波器にファブリペロー干渉計などの干渉計を用いたことを特徴とする分布型温度計測システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
光ファイバブラッググレーティング(以下FBG)を用いた分布型光ファイバセンサの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の背景技術としては第一の背景技術及び第二の背景技術を説明する。まず、第一の背景技術につき説明する。図4を用いて従来技術を用いた分布型温度センサについて説明する。広帯域光源1からの光は光方向性結合器2を経てシングルモード光ファイバSMFに入力され該SMFには1個または複数のFBGが描画されている。検出すべき温度はセンサのFBGの反射中心波長と相関があるため、これらの反射中心波長を測定することにより各センサの温度を測定することができる。各々のFBGの反射中心波長はそれらの帯域幅も含め互いにすべての測定範囲に亘ってオーバラップしないようにシステム設計されている。FBGからの反射光は前記SMFを逆にたどって広帯域光源1側に戻っていき該光源直前に設置されている前記光方向性結合器2によりファブリペロー干渉計などの光学干渉計から構成される波長検波器3に入力される(非特許文献1参照)。各々のFBGの反射中心波長は該波長検波器3により検波、すなわち測定される。ファブリペロー干渉計は狭帯域な櫛型帯域通過フィルタである。一方、圧電素子を使用し時間に対して鋸波状の電圧を該圧電素子に印加させると圧電素子はその電圧により変位を生ずるため該干渉計の半透鏡を圧電素子に接続しておけば2つの半透鏡の間隔を変化させることができる。従って圧電素子に印加する電圧を周期的に変化させればファブリペロー干渉計の狭帯域な櫛型帯域通過フィルタスペクトルを周期的に変化させることができる。図5はこの従来技術を用いた分布型温度計測システムのスペクトラムの相互の関係を示す図である。使用される複数のFBGの占有する全波長帯域より広いフリースペクトルレンジ(以下FSR)になるように波長検波器3を構成するファブリペロー干渉計を設計しておく。更に該ファブリペロー干渉計の複数存在する通過中心波長の内の1つ通過中心波長が前記圧電素子に印加する電圧の変化でFSRだけ掃引されるようにシステム設計を行う。これにより各々のFBGの反射光の反射中心波長は該ファブリペロー干渉計からの出射光量を前記圧電素子への印加電圧とリンクして観測することにより印加電圧がいくらのとき最大になるかをそれぞれ別々に計測することにより測定することが可能となる。これはあらかじめ該印加電圧と前記複数のFBGの占有する全波長帯域内に存在する単一のファブリペロー干渉計の透過スペクトル中心波長との関係は測定されており、このためファブリペロー干渉計からの出射光量を極大にする前記印加電圧を測定することにより前記複数のFBGの反射中心波長を測定することができるからである。図4に示す波長温度変換部4はProgramable Read Only Memory(以下PROM)などのメモリから構成されている。あらかじめ各センサの反射中心波長と温度との関係を測定しておきこれをデータとして上記メモリに記憶させておく。これにより波長温度変換部4は波長検波器3に接続され入力されてきた各センサの波長に対応した各センサの温度を出力する。
【0003】
次に第二の背景技術を説明する。これは非特許文献2により公知の技術である。図6はこの第二の背景技術を用いた分布型温度センサのシステム構成図である。第一の背景技術と異なる点は波長検波器3である。他の個所は皆同一である。その特徴は第一の背景技術の波長検波器3はファブリペロー型干渉計の干渉中心波長を圧電素子などを使って機械的に掃引する方式であるが、この第二の背景技術はファブリペロー型干渉計ではなくアレイ導波路格子AWGを用いることにより機械的な可動部をなくし第一の背景技術よりも波長検波器3の信頼性をあげると同時に、並列信号処理により高速に波長検波できる点が大きな特徴である。次に図7を用いてこのAWGから成る波長検波器の動作を説明する。FBGの反射中心波長をλbi、AWGの隣接するチャンネルmとチャンネルm+1の透過中心波長をそれぞれλam、λa,m+1 とする。λbiがλam及びλa,m+1の中心波長と一致している場合、AWGのチャンネルmとチャンネルm+1から出射する光量は同一であるのでそれらを受光素子で光電変換した後の電流値の比は1である。仮にλbiが短波長側にシフトすればその比は1より小さくなり長波長側にシフトすれば比は1より大きくなる。λbiはλam<λbi<λa,m+1の範囲で変動するようシステム設計される。FBGの反射中心波長λbiはFBGの温度と一対一で対応している。従ってFBGの温度と前記の比の関係も一対一の関係となる。この関係をシステム製作段階であらかじめ求めておきPROMなどの記憶装置に記憶させておく。図6の波長温度変換部4はこの記憶装置である。このようにして構成されたシステムを用い同図に示すように受光素子5、プリアンプ6により光電変換された後の電流値を使ってマイクロコンピュータ7により比演算を行い、演算結果を前記の記憶装置に入力させれば記憶装置の出力はそのときのFBGの温度となる。一般にAWGは2つ以上の多数のチャンネルを備えているので複数のFBGの反射中心波長を並列に同時に計測できる。これが第二の背景技術である。

【非特許文献1】A. D. Kersey, T. A. Berkoff, and W. W. Morey, Multipleded fiber Bragg grating strain-sensor system with a fiber Fabry-Perot wavelength filter, Optics Lett., Vol.18, No.16, PP.1370-1372, 1993
【非特許文献2】Y. Sano and T. Yoshino, Fast Optical Wavelength Interrogator Employing Arrayed Waveguide Grating for Distributed Fiber Bragg Grating Sensors, J. Lightwave Technol., vol.21, pp.132-139, 2003
【非特許文献3】S. Suzuki, K. Oda, and Y. Hibino, Integrated-optic Double-Ring Resonators with a Wide Spectral Range of 100 GHz, J. Lightwave Tecnolo., vol.13, no.8, pp.1766-1771, 1995
【非特許文献4】Y. Sano, T. Hirayama, J. K. Kurihara, T. Goto, K. Taniguchi, J. Nishii, K. Kintaka, and T. Yoshino, Planar Waveguide Bragg Grating Pressure Sensor on a Micro-Machined Silicon Diaphragm, in Proc. of OFS-16, pp.694-696, 2003
【特許文献1】特願2006-288631、発明の名称:リング共振器とブラッググレーティングを用いた光波長検波型物理量計測センサ、発明者:佐野安一、特許出願人:独立行政法人国立高等専門学校機構、代表者:河野伊一郎
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
JP0004586167B2_000002t.gif
【課題を解決するための手段】
【0005】
広帯域光源からの光を光方向性結合器あるいは光サーキュレータに入射させ該光方向性結合器あるいは該光サーキュレータからの出射光をSMFから成る光信号伝送ライン経由1個のセンサに導き、あるいは複数のセンサをSMFを用いて直列に接続した直列回路に導きこれら1個あるいは複数のセンサからの反射光は逆の経路をたどって前記光方向性結合器あるいは前記光サーキュレータ経由波長検波器に導かれ該検波器においてこれらセンサからの反射光の波長を計測することによりセンサが検出すべき温度を測定する計測システムであって、前記各センサは第一のリング導波路とブラッググレーティングを内蔵した第二のリング導波路を第一の光方向性結合器で結合すると同時に第一のリング導波路を第二の光方向性結合器を介して前記SMFからなる前記光信号伝送ラインに結合させることにより第一のリング共振器を構成し該リング共振器の入射ポートからドロップポートへの透過帯域フィルタ特性が狭帯域特性を持った櫛型フィルタ特性となるように第一のリング導波路のリング長を決定し、第二のリング導波路内のブラッググレーティングの反射帯域幅を第一のリング共振器のFSRよりも狭くすることにより該導波路内のブラッググレーティングの反射帯域においてはセンサのスペクトル特性を単一の狭帯域反射スペクトル特性とし、同時に該導波路内のブラッググレーティングの透過帯域における第一のリング共振器の入射ポートから出射ポートへの透過スペクトルを両リングのコアの光路長を同一にすることにより平坦なスペクトルとし、換言すれば隣接して接続されるセンサを構成するリング共振器への入射スペクトルを平坦なスペクトルとし、同時に波長検波器もセンサと同等の狭帯域フィルタ特性を備えさせ、前記導波路内のブラッググレーティングの反射帯域をセンサごとに異なるようにし、更に各センサの測定範囲をそれぞれのセンサの該導波路内のブラッググレーティングの帯域幅とすることが本発明の課題に対する解決手段である。
【発明の効果】
【0006】
JP0004586167B2_000003t.gif
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
第一の実施形態として分布型温度計測システムの全体構成および動作を図1、図2を用いて説明する。図1において広帯域光源1から出射した光はSMF、光方向性結合器2(光方向性結合器はサーキュレータでもよい)を経てSMFに入射する。このSMFにはN個のセンサ(Nは1以上の整数)がSMFを介して直列に接続される。1個あるいは複数のセンサからの反射光は逆の経路をたどって光方向性結合器2経由波長検波器3に導かれ該検波器においてこれらセンサからの反射スペクトルを計測することによりセンサが検出すべき温度を測定する。前記各センサは第一のリング導波路RW1とブラッググレーティングWBGを内蔵した第二のリング導波路RW2を第一の光方向性結合器DC1で結合しかつ第一のリング導波路RW1を第二の光方向性結合器DC2を介して前記SMFからなる前記光信号伝送ラインに結合させることにより第一のリング共振器を構成し該リング共振器の入射ポートIPからドロップポートDPへの透過帯域フィルタ特性を第一のリング導波路RW1のリング長を例えばミリメータ程度にすることによりピコメータオーダの例えば図2のスペクトラムS2に示すような狭帯域透過櫛型フィルタ特性としこの櫛型透過フィルタ特性と、第二のリング導波路RW2内のブラッググレーティングWBGの帯域幅を図2のスペクトラムS3、S6に示すように第一のリング共振器のFSRよりも狭くすることによりWBGにより反射される反射スペクトル特性をピコメータのオーダの図2のスペクトラムS4、S7に示すようなFWHMの単一の狭帯域反射スペクトル特性とする。この単一の狭帯域反射スペクトルは該リング共振器の入射ポートIPからドロップポートDPへの透過スペクトルのうちの1つであるが同時にこれはドロップポートDPから入射ポートIPに向かって入射した光の透過スペクトルに等しいはずであるのでWBGにより反射された前記単一の狭帯域反射スペクトルはドロップポートDPから入射ポートIPを経て光方向性結合器2に向かって伝播していくことになる。即ちセンサとしての反射スペクトルは図2のスペクトラムS4、S7に示すような狭帯域の単一の反射スペクトルとなる。この反射スペクトルが単一の狭帯域特性を持っているがゆえに本発明のセンサはその反射スペクトルの中心波長近傍での波長に対する反射スペクトルのエネルギー密度の変化は、これよりも遥かに広いFWHMをもったFBGを用いた従来の分布計測システムの場合よりも格段に大きくなる。この反射スペクトルの波長に対するエネルギー密度の変化をより的確に捉えるために波長検波器3も狭帯域フィルタ特性を備えさせる。背景技術に記した非特許文献1で報告されている様に電気信号によりその櫛型透過フィルタ特性を掃引することのできる例えばファブリペロー干渉計などを用いてこの特性を備えさせる。この波長検波の方法は上記の非特許文献1に記載されている方法と同じである。また各センサのWBGの反射帯域は温度変化により変化するがシステムの使用温度範囲のいずれにおいてもこの反射帯域はセンサごとに異なるようにシステム設計を行う。さらに各センサの測定範囲はそれぞれのセンサのWBGの帯域幅とする。以上が実施例の構成である。
【0008】
JP0004586167B2_000004t.gif
【0009】
次にSMFから入射してくる光がWBGの透過帯域の場合について述べる。図11はこの場合のセンサの等価回路である。同図において光方向性結合器DC1、光方向性結合器DC2、リング導波路RW1から成り立つリング共振器の光路長と、リング導波路RW2の光路長を等しく設計する。リング共振器のドロップポートDPから出射する光スペクトルは図12のスペクトル(b)に示すような櫛型スペクトルとなる。該共振器のアドポートAPからDC1に入射するスペクトルは上記ドロップポートDPから出射するスペクトルと両リングの光路長が同じであることから同一で図12のスペクトル(d)のようになる。すなわちリング共振器からドロップポートDPを経て抜けた光スペクトルと同一の光スペクトルがアドポートAPから入射する。リング導波路RW2がなければリング共振器の出射ポートOPから出射するスペクトルは図12のスペクトル(c)に示すようにリング共振器のフリースペクトルレンジで決まる波長ごとに帯域阻止特性を示すが、阻止された光スペクトルが同リング共振器のアドポートAPから入射するので結果としてリング共振器の出射ポートOPの出射スペクトルは図12のスペクトル(e)のようにフラットに成る。なお前述したように各センサの測定範囲をオーバラップさせないためにWBGの反射帯域は重なり合わないようにシステム設計される。
【0010】
センサ自身の製作は本願の発明人が出願している特許文献1に記載されているようにいわゆるシリコン、石英などを材料とした平面光導波路製作技術により製作できることは明らかである。またWBGの製作方法もゲルマニウムをドープした石英コアに空間的に周期的な紫外線を照射することにより製作できることも同文献に記載されている。石英コアにゲルマニウムをドープしたコアを用いたリング共振器のスペクトルの温度依存性は12pm/℃であることが非特許文献3により知られている。さらに石英コアにゲルマニウムをドープしたコアを用いたWBGの温度依存性も「非特許文献4」によりその反射中心波長の温度依存性は11.5 pm/℃でありほぼリング共振器のスペクトルの温度依存性に等しい。従って図1に示すシステムの場合、センサの温度が変化するとリング共振器の線スペクトルはWBGの反射中心波長とほぼ同じ量だけ波長シフトする。従ってこの波長のシフト量を考慮して隣接するWBGの中心波長間隔は決定されねばならない。使用温度範囲が100℃とするとこのシフト量は100℃×12pm/℃で1.2nmとなる。50nmの光源帯域幅、WBGの帯域を0.1nmとするとこのシステムで多重測定可能なセンサは50nm/(100 +1200)pm =38個となる。各センサの波長分解能は段落番号0006で記載したように0.1pmが得られるのでダイナミックレンジは1.2nm/0.1pm=12000となる。
【0011】
次に第二の実施形態である分布型温度計測システムについて説明する。システム構成はセンサ部を除いて図1と同じである。この実施例のセンサ部を図3に示す。WBGの代わりに温度特性の少ない低温度特性のFBG(例:ファイバラボ社、FBG1550-ATMPKG型)を用意しこれをSMFでDC1を構成する光導波路WGに例えば光学接着剤などで接続する。センサとしての動作は基本的には第一の実施例と同じである。この場合もリング共振器とリング導波路RW2の光路長はFBGの透過帯域においては同一になるように設計する。図3に示すセンサの入射ポートIPから出射ポートOP間の挿入損失を0.5dBとし、光方向性結合器2から出射した光が戻ってくるまでの許容損失を50dBとすると光損失の観点からは50dB/(0.5dB×2)=50個のセンサ接続が可能と成る。仮にこの損失も非常に小さくでき無視できるとすればFBGの温度特性が無視できるため接続可能なセンサ数は50nm/(0.1 +0)nm =500個となり大幅な接続可能なセンサ数の増加となる。ただしこの場合ダイナミックレンジは0.1nm/0.1pm=1000となる。なお光波長検波器3の直前に増幅度50dBの光増幅器を挿入すれば前記許容損失は100dBとなるので接続可能なセンサ数は100個となる。
【産業上の利用可能性】
【0012】
上述の発明は建築構造物が致命的ダメージを負う前に建築構造物をメンテナンスし維持していこうとするいわゆる建築構造物(ビル、橋、鉄橋など)のヘルスモニタリングの分野のほかに、航空宇宙における例えば翼などの筐体の故障予知の分野などへの適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第一の実施形態例
【図2】本発明の第一の実施形態例におけるシステムの動作原理
【図3】本発明の第二の実施形態例
【図4】第一の従来技術によるシステムの主要構成
【図5】第一の従来技術を用いたシステムの動作を示すための各個所のスペクトル
【図6】第二の従来技術によるシステムの主要構成
【図7】第二の従来技術によるシステムの動作を示すための各個所のスペクトル
【図8】WBGの反射スペクトルとリング共振器の入射ポートドロップポート間透過スペクトル例
【図9】入射ポートから光方向性結合器2側への反射光スペクトル例
【図10】入射ポートから光方向性結合器2側への反射光スペクトル例(拡大図)
【図11】SMFから入射してくる光がWBGの透過帯域の場合のセンサの透過回路
【図12】SMFから入射してくる光がWBGの透過帯域の場合における各点の光スペクトル
【符号の説明】
【0014】
1・・・広帯域光源
2・・・光方向性結合器
3・・・波長検波器
4・・・波長温度変換部
5・・・受光素子
6・・・プリアンプ
7・・・マイクロコンピュータ
SMF・・シングルモード光ファイバ
IP・・・リング共振器入射ポート
DP・・・リング共振器ドロップポート
AP・・・リング共振器アドポート
OP・・・リング共振器出射ポート
FBG・・光ファイバブラッググレーティング
WBG・・光導波路ブラッググレーティング
RW1・・リング導波路1
RW2・・リング導波路2
DC1・・光方向性結合器
DC2・・光方向性結合器
WG・・光導波路
CN・・光導波路とSMF結合部
AWG・・アレイ導波路格子
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
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【図9】
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【図10】
9
【図11】
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【図12】
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