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明細書 :照明システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5062617号 (P5062617)
公開番号 特開2008-243748 (P2008-243748A)
登録日 平成24年8月17日(2012.8.17)
発行日 平成24年10月31日(2012.10.31)
公開日 平成20年10月9日(2008.10.9)
発明の名称または考案の名称 照明システム
国際特許分類 H05B  37/02        (2006.01)
FI H05B 37/02 B
H05B 37/02 G
請求項の数または発明の数 6
全頁数 28
出願番号 特願2007-086152 (P2007-086152)
出願日 平成19年3月29日(2007.3.29)
審査請求日 平成22年3月26日(2010.3.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503027931
【氏名又は名称】学校法人同志社
発明者または考案者 【氏名】三木 光範
【氏名】廣安 知之
【氏名】朝山 絵美
個別代理人の代理人 【識別番号】100068087、【弁理士】、【氏名又は名称】森本 義弘
【識別番号】100096437、【弁理士】、【氏名又は名称】笹原 敏司
【識別番号】100100000、【弁理士】、【氏名又は名称】原田 洋平
審査官 【審査官】横溝 顕範
参考文献・文献 特開2006-302517(JP,A)
国際公開第2006/111930(WO,A1)
調査した分野 H05B 37/02
特許請求の範囲 【請求項1】
複数の照明機器と、これら各照明機器に設けられて当該各照明機器で発光させる光度を所定範囲内で変化させる複数の照明制御装置と、上記各照明機器にて消費される消費電力を計測する電力計と、上記照明機器による照度を測定し得る移動式の照度測定装置と、上記各照明制御装置、各照明機器および電力計の間でデータの受け渡しを行い得るデータ通信手段とを具備し、且つ上記照度測定装置から、その識別情報、目標照度および測定照度を出力し得るようにされた照明システムであって、
上記照明制御装置と照度測定装置との間でのデータの受け渡しを無線通信にて行うようになし、
さらに上記照明機器に対する照度測定装置の近傍条件に基づき予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択するとともに、
上記近傍条件を、無線通信によるデータの取得率を考慮したことを特徴とする照明システム。
【請求項2】
照明制御装置に、
所定の光度生成範囲内で変化される光度値でもって発光光度を生成する光度生成手段と、
照度測定装置から発信される識別情報、目標照度、測定照度などのデータの取得率を考慮した近傍条件に基づき、予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択する光度生成範囲選択手段と、
この光度生成範囲選択手段にて選択された光度生成範囲に基づき上記光度生成手段で生成された発光光度、当該発光光度での発光による測定照度、および照明機器の消費電力に基づき、当該生成された発光光度の良否を評価するための評価値を演算する評価値演算手段とを具備させた
ことを特徴とする請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
複数の照明機器と、これら各照明機器に設けられて当該各照明機器で発光させる光度を所定範囲内で変化させる複数の照明制御装置と、上記各照明機器にて消費される消費電力を計測する電力計と、上記照明機器による照度を測定し得る移動式の照度測定装置と、上記各照明制御装置、各照明機器および電力計の間でデータの受け渡しを行い得るデータ通信手段とを具備し、且つ上記照度測定装置から、その識別情報、目標照度および測定照度を出力し得るようにされた照明システムであって、
上記照明制御装置と照度測定装置との間でのデータの受け渡しを無線通信にて行うようになし、
さらに上記照明機器に対する照度測定装置の近傍条件に基づき予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択するとともに、
上記近傍条件を、無線通信によるデータの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を考慮したことを特徴とする照明システム。
【請求項4】
照明制御装置に、
所定の光度生成範囲内で変化される光度値でもって発光光度を生成する光度生成手段と、
照度測定装置から発信される識別情報、目標照度、測定照度などのデータの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を考慮した近傍条件に基づき、予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択する光度生成範囲選択手段と、
この光度生成範囲選択手段にて選択された光度生成範囲に基づき上記光度生成手段で生成された発光光度、当該発光光度での発光による測定照度、および照明機器の消費電力に基づき、当該生成された発光光度の良否を評価するための評価値を演算する評価値演算手段とを具備させた
ことを特徴とする請求項3に記載の照明システム。
【請求項5】
無線通信として短距離無線通信を用いたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明システム。
【請求項6】
無線通信として赤外線通信を用いたことを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の照明システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、任意の位置で適切な照度が得られる照明システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、展示場、図書館、会議場などの広い部屋(空間室)の天井には、非常に多くの照明機器が配置されており、通常、各照明機器の発光光度は一定値にされている。
しかし、展示場、図書館などにあっては、物品の展示位置または利用者の好みにより、要求される照度が異なる場合があり、従来、このような要求に応じるものとして、個々の照明機器または小範囲のエリア毎の照明機器の光度を、手動にて調節するものがあったが、その調節作業は、非常に面倒であるという欠点があった。
【0003】
また、会議室などにあっては、照明機器の光度が決められているが、経年変化などによりその光度が低下するため、やはり、定期的に照度を測定して調節する必要があり、やはり、その作業が非常に面倒であるという欠点があった。
【0004】
さらに、部屋に窓があると、差し込む日光により手元の照度が大きく変化するとともに、照明機器による発光をそれ程必要としない場合には、電力が無駄に消費されるという欠点があった。
【0005】
このような欠点に対処するものとして、照明機器の発光光度による照度が目標照度に自動的に近づくように制御する照明システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この照明システムは、少なくとも、制御部を有する照明機器と、照明下に配置されてその照度を測定するとともに各照明機器の制御部にその照度および利用者が設定した目標照度を送信するようにした照度測定装置つまり携帯型の照度センサとが具備されたものである。
【0007】
例えば、図書館を例にして説明すると、利用者がその照度センサを持って或る場所に移動すると、その照度センサから目標照度および測定照度が制御部に送信され、この制御部にて、任意の照明機器に対する照度センサの位置関係を判断するとともに、照度センサからの目標照度に近づくように、その発光光度を制御するものである。
【0008】
そして、この位置関係を判断する際に、照明機器における光度の変化量と照度センサで測定された照度の変化量との類似度を考慮して行われており、具体的には、所定の光度範囲内でランダムに変化される光度の時系列データと、照度センサにより取得された照度の時系列データとの相関係数により、互いの類似度が判断されていた。
【0009】
すなわち、照度センサが複数ある場合、相関係数が1に近いほど、照明機器の光度による影響を最も受けており、言い換えれば、照明機器に近い位置に存在すると判断することにより、当該判断された照明機器について、その光度による照度が、目標照度に近づくように制御が行われるとともに、照明機器から遠いものについては、その光度を減らすように制御されている。

【特許文献1】特開2006-302517
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、上述した照明システムの構成によると、照明機器に対する照度センサの位置関係を判断する際に相関係数が用いられているが、全ての判断が、精度良く行われるとは限らない。すなわち、相関係数は、2組のデータ列の傾向性が似ていることは判断できるが、照明機器と照度センサとの距離的な関係を常に正しく判断することができないという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は、照明機器の発光光度を照度測定装置からの目標照度に制御するために、照明機器に対する照度測定装置の距離的な位置関係を、より正確に判断し得る照明システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係る照明システムは、複数の照明機器と、これら各照明機器に設けられて当該各照明機器で発光させる光度を所定範囲内で変化させる複数の照明制御装置と、上記各照明機器にて消費される消費電力を計測する電力計と、上記照明機器による照度を測定し得る移動式の照度測定装置と、上記各照明制御装置、各照明機器および電力計の間でデータの受け渡しを行い得るデータ通信手段とを具備し、且つ上記照度測定装置から、その識別情報、目標照度および測定照度を出力し得るようにされた照明システムであって、
上記照明制御装置と照度測定装置との間でのデータの受け渡しを無線通信にて行うようになし、
さらに上記照明機器に対する照度測定装置の近傍条件に基づき予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択するとともに、
上記近傍条件を、無線通信によるデータの取得率を考慮したものである。
【0015】
また、請求項2に係る照明システムは、請求項1に記載のシステムにおける照明制御装置に、
所定の光度生成範囲内で変化される光度値でもって発光光度を生成する光度生成手段と、
照度測定装置から発信される識別情報、目標照度、測定照度などのデータの取得率を考慮した近傍条件に基づき、予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択する光度生成範囲選択手段と、
この光度生成範囲選択手段にて選択された光度生成範囲に基づき上記光度生成手段で生成された発光光度、当該発光光度での発光による測定照度、および照明機器の消費電力に基づき、当該生成された発光光度の良否を評価するための評価値を演算する評価値演算手段とを具備させたものである。
【0016】
また、本発明の請求項3に係る照明システムは、複数の照明機器と、これら各照明機器に設けられて当該各照明機器で発光させる光度を所定範囲内で変化させる複数の照明制御装置と、上記各照明機器にて消費される消費電力を計測する電力計と、上記照明機器による照度を測定し得る移動式の照度測定装置と、上記各照明制御装置、各照明機器および電力計の間でデータの受け渡しを行い得るデータ通信手段とを具備し、且つ上記照度測定装置から、その識別情報、目標照度および測定照度を出力し得るようにされた照明システムであって、
上記照明制御装置と照度測定装置との間でのデータの受け渡しを無線通信にて行うようになし、
さらに上記照明機器に対する照度測定装置の近傍条件に基づき予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択するとともに、
上記近傍条件を、無線通信によるデータの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を考慮したものである。
【0017】
また、請求項4に係る照明システムは、請求項3に記載のシステムにおける照明制御装置に、
所定の光度生成範囲内で変化される光度値でもって発光光度を生成する光度生成手段と、
照度測定装置から発信される識別情報、目標照度、測定照度などのデータの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を考慮した近傍条件に基づき、予め設定された複数の光度生成範囲から所定の光度生成範囲を選択する光度生成範囲選択手段と、
この光度生成範囲選択手段にて選択された光度生成範囲に基づき上記光度生成手段で生成された発光光度、当該発光光度での発光による測定照度、および照明機器の消費電力に基づき、当該生成された発光光度の良否を評価するための評価値を演算する評価値演算手段とを具備させたものである。
【0018】
また、請求項5に係る照明システムは、請求項1乃至のいずれかに記載のシステムにおける無線通信として短距離無線通信を用いたものである。
さらに、請求項6に係る照明システムは、請求項1乃至のいずれかに記載のシステムにおける無線通信として赤外線通信を用いたものである。
【発明の効果】
【0019】
上記請求項1~請求項4に係る各照明システムによると、データの取得の有・無、またはデータの取得率、またはデータの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を考慮することにより、照度測定装置の測定照度に影響を与える照明制御装置すなわち照明機器を絞り込むようにしたので、例えば光度変化量と照度変化量との相関係数だけを用いて位置関係を判断する場合に比べて、互いの距離的位置関係を迅速に且つ精度良く把握することができ、したがって各照明機器を、照度測定装置での目標照度を満たし且つ省電力な状態へと素早く収束させることができる。
【0020】
さらに、請求項5および請求項6に係る各照明システムによると、照度測定装置からのデータを照明機器に設けられた照度測定装置に送るのに、指向性が強く且つ伝送し得る距離も短い短距離無線通信、例えば赤外線を使用する(つまり、データが届く範囲が限定されることになり)とともにデータの取得の有・無、またはデータの取得率、またはデータの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を考慮することにより、照度測定装置の測定照度に影響を与える照明制御装置すなわち照明機器を絞り込むようにしたので、例えば光度変化量と照度変化量との相関係数だけを用いて位置関係を判断する場合に比べて、互いの距離的位置関係を迅速に且つ精度良く把握することができ、したがって各照明機器を、照度測定装置での目標照度を満たし且つ省電力な状態へと素早く収束させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1に係る照明システムを、図1~図17に基づき説明する。
本実施の形態1においては、例えば図書室などの広い部屋の天井(空間室の上方位置)に多数配置された蛍光灯などの照明機器を、図書室の利用者が携帯する照度測定装置により、任意の位置で且つ利用者が希望する照度が得られるように制御する場合について説明する。
【0022】
なお、以下の説明において、照明機器から発光される発光光度および照度測定装置により測定される測定照度については、単に、光度および照度と称したり、また必要に応じて、光度値および照度値と称する。また、電力計による測定される消費電力(使用電力でもある)についても、必要に応じて、消費電力値(電力値)と称する。さらに、照明機器については、例えば蛍光灯(後述する)が用いられるが、以下においては、単に、「照明」と称して説明する場合があり、また照度測定装置についても、単に、「照度センサ」と称して説明する場合がある。
【0023】
この照明システムは、図1および図2に示すように、大きく分けて、部屋の天井に配置されるとともに電力供給源(例えば、商用電力である)1に電気配線2を介して接続された複数の照明機器3と、これら各照明機器3に一体に設けられて当該照明機器3にて発光される発光光度(カンデラCdで表される)を制御する照明制御装置(例えば、マイクロチップなどで構成される)4と、利用者が携帯して現在位置で測定された測定照度(ルクスlxで表される)を検出し得る移動式の照度測定装置5と、上記各照明機器3における全消費電力を計測する電力計6とから構成されており、さらに上記照明制御装置4および電力計6は、ネットワーク回線(データ通信手段の一例で、有線方式またはブルートゥースなどの無線方式であってもよい)7を介して接続されており、また後で詳述するが、上記照明制御装置4と照度測定装置5とのデータ通信手段8には、赤外線通信方式(無線通信方式の一例である)が用いられている。なお、この場合における赤外線としては、可視光に近い電磁波である近赤外線(0.7~2.5μm)が用いられており、この赤外線通信方式は、電波で通信する方式に比べて、指向性があり回折を起こさないという利点がある。
【0024】
上記照明機器3は、発光源である蛍光灯3aと、上記照明制御装置4から指示された光度値に基づき当該蛍光灯3aへの供給電圧を制御してその発光光度を調節する光度調節部(例えば、インバータなどが用いられる)3bとから構成されている。勿論、発光源として蛍光灯以外のもの、例えば白熱灯などを用いてもよい。
【0025】
上記照度測定装置5は、図3に示すように、例えばカード型のものであり、矩形状のカード本体部5aの表面に配置されて受光するとともにその照度を検出し得る光センサ部5bと、利用者が希望する目標照度および当該照度測定装置5の識別情報(以下、センサIDともいう)を設定し得る数字ボタンなどのデータ入力部5cと、これら入力された目標照度および識別情報を記憶するデータ記憶部5dと、上記光センサ部5bで得られた測定照度、設定された目標照度および識別情報を所定時間間隔(例えば、1秒以下の間隔)でもって且つ赤外線に載せて(赤外線通信にて)出力するデータ発信部(赤外線発信部ともいえる)5eとから構成されている。上記カード本体部5aには、データ入力部5cとしてのキーボードおよび目標照度、測定照度などを表示し得るデータ表示部5f、表示データを切り替えるための切替ボタン5gなどが設けられている。なお、上記データ入力部5cとデータ記憶部5dとにより、目標照度設定部が構成される。
【0026】
次に、照明制御装置4を図4に基づき説明する。
この照明制御装置4は、予め設定された複数の光度生成範囲(光度変化範囲ともいい、後述する)のうち、所定の光度生成範囲内で、照明機器3における光度をランダムに変化させて発光光度を生成するとともにこの変化された発光光度を順次出力し得る光度生成手段11と、ネットワーク回線7を介して送られる消費電力および照度測定装置5から発信される赤外線を受光し識別情報、目標照度および測定照度を取り込むデータ取込手段12と、このデータ取込手段12にて取り込まれたデータを所定回数分(少なくとも、演算に必要とする回数分を超える回数)を記憶(格納)し得るデータ記憶手段13と、このデータ記憶手段13に記憶されたデータを取り込むとともにこのデータに基づき各照明機器3に対する照度測定装置5の距離的位置関係すなわち近傍度および照度状態(これについては、後述する)に基づき、次に生成する発光光度(以下、次光度ともいう)の生成範囲を、予め設定されている複数の光度生成範囲から選択する光度生成範囲選択手段14と、上記光度生成手段11にて出力された次光度およびこの次光度の発光による測定照度(現在照度ともいう)並びに照明機器3の消費電力に基づき、当該次光度の良否を評価するための評価値を評価式(目的関数ともいう)を用いて演算する評価値演算手段15とから構成されている。
【0027】
また、上記データ取込手段12としては、ネットワーク回線7を介して消費電力を取り込む第1データ取込部(有線データ取込部ともいうことができる)12aと、赤外線を介して照度測定装置5の識別情報、目標照度および測定照度を取り込む第2データ取込部(赤外線データ取込部ということもでき、赤外線受信部でもある)12bとから構成されている。なお、第2データ取込部12bと照度測定装置5のデータ発信部5eとにより、赤外線通信手段8が構成される。
【0028】
次に、上記光度生成範囲選択手段14を図5に基づき説明する。
この光度生成範囲選択手段14に備えられる近傍条件は、各照明機器3に設けられた照明制御装置4にて、照度測定装置5から赤外線通信により送信されるデータ(例えば、センサID)が受信できるか否かを表す近傍度および照度状態に基づき決定される。すなわち、これら近傍度および照度状態により、次の発光光度である次光度の生成範囲である光度生成範囲が決定されるもので、言い換えれば、現在の発光光度に基づき次光度をどの程度増光または減光するかを決めるためのものである。
【0029】
光度生成範囲は、図5に示されるように、3種類用意されている。図5中、光度生成範囲Aは、現在の光度を下げること(減光)を重視した範囲であり、光度生成範囲Bは、単に、光度を調節する範囲であり、光度生成範囲Cは現在の光度を上げること(増光)を重視した範囲である。
【0030】
なお、図5中の数値は、照明機器3の最大点灯光度を100(%)としたときの光度変化量(%)であり、これらの値は実験的に求められたものである。数値的に説明すると、光度生成範囲(つまり、光度変化範囲)は、許容可視変動範囲[人が知覚し得ない範囲であり、目標光度の1.06(+6%)~0.92(-8%)の範囲]が望ましいが、光度生成範囲によっては、その範囲を少し超えるものもあるが、やはり、人の知覚では殆ど気が付くことがないため、支障は生じない。すなわち、図5にて示した光度生成範囲を、拡大許容可視変動範囲ということができる。
【0031】
ここで、光度生成範囲を具体的に決定する方法について説明しておく。
光度生成範囲を決定する場合、赤外線通信により得られた識別情報(センサID)、目標照度、測定された現在照度などのデータ(以下、センサ情報ともいう)用いて、以下の手順にて決定される。但し、iは照度センサの番号、Ltは目標照度、Lcは現在照度を表す。
(1)センサ情報が得られない場合は、光度生成範囲Aが選択される。
(2)センサ情報が得られた場合、測定された現在照度に応じた下記の照度状態(照度値の大小に基づくルールともいえる)に基づき光度生成範囲が決定される。
【0032】
(a)1.06Lt<Lc→光度生成範囲A
(b)0.92Lt≦Lc且つLc≦1.06Lt→光度生成範囲B
(c)Lc≦0.92Lt→光度生成範囲C
次に、上記評価値演算手段15について説明する。
【0033】
この評価値演算手段15は、得られた次光度が良好であるか否か(不良であるか)を判断するもので、つまりシステム全体の消費電力と、目標照度に対する各照度測定装置5で得られる照度状況、つまり目標照度に対する測定照度の差(照度差であり、以下、偏差ともいう)とを考慮して判断するもので、下記(1)式にて得られる評価値fに基づき判断される。
【0034】
例えば、前回の光度生成範囲で得られた発光光度による評価値と、今回選択された光度生成範囲にて得られた次光度に基づく評価値とを比較して、値が小さくなっていれば、システム全体の光度、言い換えれば各照明機器3での光度が良好な方向に収束していることを意味しており、つまり、各照明機器3が、照度測定装置5での測定照度が目標照度に近づくとともに消費電力も少なくなるように制御されていることを示している。
【0035】
【数1】
JP0005062617B2_000002t.gif
すなわち、上記(1)式から判るように、評価値fは、消費電力Pに、現在の測定照度Lcと目標照度Ltとの照度差である偏差に依存する照度依存量gを加算したものである。また、消費電力Pとしては、電力計6にて測定された値が用いられる。
【0036】
そして、照度依存量gは、偏差が負である場合、または偏差が現在照度の6%以上である場合に加算されるもので、ペナルティとしての役割を持つ。ここで、現在照度に加算される6%は、上述したように、人間が明るさ変動を知覚するかどうかの閾値(許容可視変動範囲の上限)である。ここでは、許容可視変動範囲の上限(6%)とその下限(-8%)との間を目標照度収束状態とする。
【0037】
このように、目標照度収束状態の上限値以上、または現在照度が目標照度を下回る場合は、ペナルティを与えることで評価値を上昇させ、急速に増光または減光させるようにしている。
【0038】
また、照度依存量gには、偏差に対して評価すべき照度測定装置(評価対象)5を絞るための選択指標(データの取得の有・無に相当する)Rが乗算される。勿論、データが取得された場合には「1」が、データが取得されない場合には「0(ゼロ)」が乗算される。すなわち、データが取得され、現在照度が目標照度収束状態を上回っている場合、および現在照度が目標照度を下回っている場合にだけ加算される。これにより、現在照度が目標照度収束状態を大きく上回っていた場合には、目標照度に近づけるように減光し、逆に目標照度を下回っていた場合には、急速に増光することになる。この評価値には、赤外線通信範囲内の照度測定装置5だけのデータを加算しているため、その移動時においても、不必要な照明機器3の光度上昇を抑えることができる。また、照度依存量gには、重み係数wが乗算されており、この値を変化させることにより、目標照度を満足させることを優先するか、電力の最小化を優先するかを選択することができる。
【0039】
したがって、上記評価値演算手段15は、図6に示すように、データが取得されているか否かに基づき照度測定装置5を絞るための選択指標(ここでは、「1」または「0(ゼロ)」である)Rを出力する選択指標決定部21と、目標照度と測定照度との偏差に基づく照度依存量gを求める依存量演算部22と、この依存量演算部22で求められた値(照度測定装置が複数ある場合には、その合計値)を入力するとともにこの値に重み係数wを乗算したものに全ての照明機器3の消費電力の合計値Pを加算する加算部23と、この加算部23にて得られた評価値fと前回の評価値(例えば、データ記憶手段に記憶されている)fとを比較して値が改善しているか否かを判断する、すなわち大きくなっているか否かを判断する評価値判断部24とから構成されている。なお、選択指標が「1」の場合は、データが取得されており、しかも照度測定装置5がその照明制御装置4すなわちその照明機器3の直ぐ近くに位置している場合である。また、選択指標が「0(ゼロ)」の場合は、データが取得されておらず、照度測定装置5がその照明機器3から離れている場合を示している。
【0040】
また、照度依存量gについては、偏差(偏差量)が負の場合、または偏差が現在照度の6%以上の場合には、偏差の二乗に、選択指標Rが乗算されたものが用いられ、偏差が上記以外の範囲である場合には、「0(ゼロ)」が用いられる。なお、取得の有・無に用いられるデータとしては、センサID、目標照度、測定照度のいずれでもよく、ここでは、センサIDが用いられる。
【0041】
ここで、赤外線通信の届く範囲について説明しておく。
すなわち、赤外線通信によるセンサIDなどのデータの取得の有・無で照度測定装置15の概略的な位置情報を把握するため、赤外線通信の送信および受信可能範囲をどのように設定するかが重要となる。
【0042】
例えば、赤外線通信の可能範囲が狭い場合、データを受け取ることができず影響があると判断できる照明機器3の数が少なくなり、目標照度を満たせない場合がある。一方、通信可能範囲が広い場合、影響があると判断できる照明機器3の数が多くなり、データから概略的な位置情報を把握するのが困難となる。すなわち、赤外線通信の範囲設定はデータ発信部5e[赤外線発信部(発光モジュール)]の取付け方および発光光度の強さに依存するため、放射角度および発光光度の強さを調節することで、通信可能範囲の設定を行う。本実施の形態1(以下に示す実施の形態2および3においても、同様である)では、図7に示すように、4つの照明機器3の中心に照度測定装置5を置いたときに、これら4つの照明機器3が同時に当該照度測定装置5からのデータを受信できるような範囲とした。
【0043】
以下、上述した照明システムにおける照明制御方法を、図8のフローチャートに基づき簡単に説明する。ここでは、照度測定装置5を照度センサと称して説明する。
システムが起動されると、初期光度などの初期パラメータが設定され(ステップ1)、そして各照明機器3は初期光度でもって点灯される(ステップ2)。
【0044】
すなわち、このステップ2では、光度生成手段11により、初期設定により設定された初期光度が生成されて照明機器3が点灯されるとともに、所定の光度生成範囲(例えば、光度生成範囲B)で、且つ所定時間間隔(例えば、1秒以下の間隔)でもって、ランダムにその光度が変化される。具体的には、コンピュータ装置の演算処理部(マイクロチップ)で乱数(正確には、擬似乱数)を発生させることにより行われる。ここで発生された光度は、他の照明機器とは全く無関係に決定される。
【0045】
なお、このとき、希望する目標照度を設定した照度センサ5を携帯した利用者が照明機器(正確には、蛍光灯3aである)3の下方の任意の場所に移動し、例えば図書室の或る場所に着席しているものとして説明する。ここでは、説明を簡単にするために、利用者が一人の場合、すなわち照度センサ5が1個の場合について説明するが、利用者が複数人いる場合、すなわち照度センサ5が複数個ある場合には、それぞれに対して制御が行われる。
【0046】
照明制御装置4は、データ取込手段12の第1データ取込部12aによりネットワーク回線7を介して電力計6からの消費電力を取得するとともに、赤外線通信手段8によりすなわち第2データ取込部12bにより赤外線を介して照度センサ5からのセンサID、目標照度、測定照度などのセンサ情報を、所定時間間隔(例えば、1秒以下の間隔)でもって取得し、データ記憶手段13に時系列データとして記憶される(ステップ3)。勿論、照明機器3に対する発光光度は、当該照明制御装置4にて把握されている。
【0047】
次に、評価値演算手段15により、取得した発光光度、照度センサ5のセンサID、測定照度および消費電力を用いて評価値が演算される(ステップ4)。
次に、光度生成範囲選択手段14にて、近傍条件である近傍度および照度状態に基づき、次に発光すべき光度生成範囲が選択されるとともに、この範囲内で光度生成手段11により次光度が生成される(ステップ5)。
【0048】
次に、生成された次光度、並びに照度センサ5のセンサID、測定照度および消費電力が、再度、取得される(ステップ6)。
次に、評価値演算手段15により、ステップ6で取得された次光度、取得されたセンサID、目標照度、測定照度および消費電力に基づき、当該次光度を評価するための評価値が演算される(ステップ7)。
【0049】
次に、ステップ7で演算された評価値に基づき、前回の評価値より改善されているか否かが、すなわち次光度を受理するか否かが判断される(ステップ8)。
そして、ステップ8で改善されていると判断された場合には、演算終了判断部(例えば、演算を強制的に終了させるもので、無くてもよい)を介して(ステップ10)、上記ステップ3に戻り、引き続き、上記各ステップ3~10が実行される。
【0050】
一方、ステップ8で改善されていないと判断された場合には、ステップ9に進み前回の値、すなわち前回の発光光度を採用した後、上記ステップ3に戻り、引き続き、上記各ステップ3~10が実行される。
【0051】
ここで、上述した実施の形態1に係る赤外線通信を用いた適応的近傍アルゴリズムを、実際に実験室に構築した照明システムに適用した場合について説明する。
図9に示すように、部屋の天井に、照明(以下、1~15の番号を付して説明する)を15個配置するとともに、3個の照度センサ5A,5B,5Cが配置されたものであり、照度センサ5Aの目標照度は750ルクスに、照度センサ5Bの目標照度は650ルクスに、照度センサ5Cの目標照度は550ルクスに設定されているものとする。なお、以下の説明では、15個の照明機器3を区別するのに、単に、「照明」という語句の後に、その番号を付すとともに、3個の照度センサ5A,5B,5Cについては、「センサ」という語句の後に、A~Cの文字を付す(以下に示す実施の形態2および実施の形態3においても同様とする)。
【0052】
以下、実験結果を図面に示したグラフとともに説明する。なお、図面におけるグラフの縦軸は照度、横軸は探索回数を示し、探索回数(データ取得回数である)の1回は約0.7秒に相当する。なお、各照度センサの目標照度収束状態を帯状にて示す。
【0053】
各照度センサ5の照度の履歴を図10に、センサAの移動前後の照度の履歴を図11に示す。各センサに対して影響の大きい照明の光度の履歴を図12~図15に、全てのセンサに対して影響の小さい照明の光度の履歴を図16に示す。また、使用電力の履歴を図17に示す。
【0054】
図10より、実験開始後、各センサA,BおよびCはそれぞれ探索回数9(約6秒に相当)、18および17回で目標照度に収束していることが判る。目標照度収束状態に到達した後、全てのセンサは安定して目標照度を満たしている。図11より、センサAの移動後、当該センサAは探索回数13回(約9秒に相当)で目標照度に収束していることが判る。また、相関係数を用いた場合と比較すると、赤外線通信方式の方が目標照度への収束が極めて早く、また収束後に照度が安定していることを確認できる。図12および図13からも、センサAの移動後、それぞれ照明が急速に減光または増光していることが判る。また、図17から、赤外線方式の方が使用電力が少ないことが確認できた(相関係数を用いた分のグラフは省略する)。
【0055】
上記実施の形態1の照明システムによると、照度測定装置からのデータを照明機器に設けられた照度測定装置に送るのに、指向性が強く且つ伝送し得る距離も短い赤外線を使用しているため、当該照度測定装置から当該データが届く範囲が限定されることになり、すなわちデータの取得の有・無を考慮して、照度測定装置の測定照度に影響を与える照明制御装置すなわち照明機器を絞り込むようにしたので、例えば光度変化量と照度変化量との相関係数だけを用いて位置関係を判断する場合に比べて、互いの距離的位置関係を迅速に且つ精度良く把握することができ、したがって各照明機器を、照度測定装置での目標照度を満たし且つ省電力な状態へと素早く収束させることができる。
[実施の形態2]
次に、本発明の実施の形態2に係る照明システムを、図18~図27に基づき説明する。
【0056】
上記実施の形態1においては、照明機器3に対する照度測定装置5の近傍条件、特に近傍度を、赤外線通信により照度測定装置5から発信されたデータが照明機器3で受信できたか否かにより、判断するように説明したが、本実施の形態2においては、データの取得の有・無の代わりに、データの取得率を用いて判断するようにしたものであり、両者の異なる箇所はこの点であるため、以下の説明では、この部分に着目して説明する。
【0057】
すなわち、照明制御装置4′は、実施の形態1と略同様に、図18に示すように、光度生成手段31と、データ取込手段32と、データ記憶手段33と、光度生成範囲選択手段34と、評価値演算手段35とから構成されているが、実施の形態1とは実質的に異なる光度生成範囲選択手段34について詳しく説明する。
【0058】
すなわち、この光度生成範囲選択手段34は、データの取得率を考慮した近傍度および照度状態に基づき、光度生成範囲の選択を行うものである。
光度生成範囲は、実施の形態1で示したものと同様に、3種類用意されており、光度生成範囲Aは、現在の光度を下げること(減光)を重視した範囲であり、光度生成範囲Bは、単に、光度を調節する範囲であり、光度生成範囲Cは現在の光度を上げること(増光)を重視した範囲である。これらの選択については、近傍度であるデータ取得率および照度状態に基づき決定される。なお、正確に言えば、データの取得の有・無は、データ取得率に含まれることになるので、見方によれば、データの有・無にさらにデータの取得率を考慮したものということもできる。
【0059】
ここで、光度生成範囲を具体的に決定する方法について説明する。
光度生成範囲を決定する場合、赤外線通信により得られたセンサID、目標照度、測定された現在照度、およびセンサIDの取得率などのデータを用いて、以下の手順で行われる。但し、iは照度センサの番号、Ltは目標照度、Lcは現在照度、raは取得率、Trは取得率の閾値を表す。
(1)取得率が「0(ゼロ)」である場合、つまりセンサIDが得られない場合には、光度生成範囲Aが選択される。
(2)取得率が「0(ゼロ)」より大きく且つ閾値より小さい場合には、光度生成範囲Bが選択される。
(3)取得率が閾値以上である場合には、測定された現在照度に応じた下記の照度状態(照度値の大小に基づくルールともいえる)に基づき光度生成範囲が決定される。
【0060】
(a)1.06Lt<Lc→光度生成範囲A
(b)0.92Lt≦Lc且つLc≦1.06Lt→光度生成範囲B
(c)Lc≦0.92Lt→光度生成範囲C
上記(2)項で説明したように、センサIDを取得した照明機器3においても、センサIDの取得率が低い場合、目標照度および現在照度の値に関係なく光度生成範囲Bを与える。これにより、環境雑音(所謂、ノイズ)による不適切な光度生成範囲の選択を防ぐことができ、安定した照度が得られる。
【0061】
次に、この場合における評価値演算手段35について説明する。
この評価値演算手段35は、実施の形態1の場合と同様に、得られた次光度が良好であるか不良であるかを判断するもので、つまりシステム全体の消費電力と、目標照度に対する各照度測定装置5で得られる測定照度の偏差とを考慮して判断するためのもので、下記(2)式にて得られる評価値fに基づき判断される。
【0062】
例えば、前回に得られた発生光度による評価値と、今回選択された光度生成範囲により得られた次光度による評価値とを比較して、値が小さくなっていれば、システム全体の光度、言い換えれば各照明機器での光度が良好な方向に収束したことを意味しており、つまり、測定照度が目標照度に近づくとともに消費電力も少なくなるように制御されていることを示している。
【0063】
【数2】
JP0005062617B2_000003t.gif
すなわち、上記(2)式から判るように、評価値fは、消費電力Pに、現在の測定照度Lcと目標照度Ltとの照度差である偏差に依存する照度依存量gを加算したものである。また、消費電力Pとしては、電力計6にて測定された値が用いられる。
【0064】
そして、照度依存量gは、偏差が負である場合、または偏差が現在照度の6%以上の場合に加算されるもので、ペナルティとしての役割を持つ。ここで、現在照度に加算される6%は、人間が明るさ変動を知覚するかどうかの閾値(許容可視変動範囲の上限)である。ここでは、許容可視変動範囲の上限(6%)とその下限(-8%)との間を目標照度収束状態とする。
【0065】
このように、目標照度収束状態の上限値以上、または現在照度が目標照度を下回る場合は、ペナルティを与えることで評価値を上昇させ、急速に増光または減光させるようにしている。
【0066】
また、照度依存量gには、偏差に対して評価すべき照度測定装置を絞るための選択指標(センサIDの取得率に相当する)raが乗算される。なお、取得率raが閾値Trより小さい場合には、「0(ゼロ)」が乗算される。すなわち、測定照度が目標照度を満たさない場合でも、その照度センサからのセンサIDの取得率が低い場合には、評価値にペナルティを与えない。これにより、最適化する照明機器を照度センサに近いものに絞ることができ、制御精度の向上を図ることができる。
【0067】
したがって、上記上記評価値演算手段35は、図19に示すように、データが取得されているか否かに基づき照度測定装置5を絞るための選択指標(ここでは、「1」または「0(ゼロ)」である)Rを出力する選択指標決定部41と、目標照度と測定照度との偏差に基づく照度依存量gを求める依存量演算部42と、この依存量演算部42で求められた値(照度測定装置が複数ある場合には、その合計値)を入力するとともにこの値に重み係数wを乗算したものに全ての照明機器3の消費電力の合計値Pを加算する加算部43と、この加算部43にて得られた評価値fと前回の評価値(例えば、データ記憶手段に記憶されている)fとを比較して値が改善しているか否かを判断する、すなわち大きくなっているか否かを判断する評価値判断部34とから構成されている。なお、選択指標が「1」の場合は、データの取得率が閾値以上であり、照度測定装置5がその照明制御装置4すなわちその照明機器3の直ぐ近くに位置している場合である。また、選択指標が「0(ゼロ)」の場合は、データの取得率が閾値より小さく、照度測定装置5がその照明機器3から離れているか、または近くにあってもノイズなどの影響を受けている場合である。
【0068】
また、照度依存量gについては、偏差(偏差量)が負の場合、または偏差が現在照度の6%以上の場合には、偏差の二乗に、選択指標Rが乗算されたものが用いられ、偏差が上記以外の範囲である場合には、「0(ゼロ)」が用いられる。なお、実施の形態1と同様に、データ取得率に用いられるデータとしては、センサID、目標照度、測定照度のいずれでもよく、ここでは、センサIDが用いられる。
【0069】
以下、上述した照明システムにおける照明制御方法を、図20のフローチャートに基づき簡単に説明する。
システムが起動されると、初期光度などの初期パラメータが設定され(ステップ1)、そして各照明機器3は初期光度でもって点灯される(ステップ2)。
【0070】
すなわち、このステップ2では、光度生成手段31により、初期設定により設定された初期光度が生成されて照明機器3が点灯されるとともに、所定の光度生成範囲(例えば、光度生成範囲B)で、且つ所定時間間隔(例えば、1秒以下の間隔)でもって、ランダムにその光度が変化される。具体的には、コンピュータ装置の演算処理部(マイクロチップ)で乱数(正確には、擬似乱数)を発生させることにより行われる。ここで発生された光度は、他の照明機器とは全く無関係に決定される。
【0071】
なお、このとき、希望する目標照度を設定した照度測定装置(以下、照度センサと称す)5を携帯した利用者が照明機器(正確には、蛍光灯3aである)3の下方の任意の場所に移動し、例えば図書室の或る場所に着席しているものとして説明する。ここでは、説明を簡単にするために、利用者が一人の場合、すなわち照度センサ5が1個の場合について説明するが、利用者が複数人いる場合、すなわち照度センサ5が複数個ある場合には、それぞれに対して制御が行われる。
【0072】
照明制御装置4′は、データ取込手段32の第1データ取込部32aによりネットワーク回線7を介して電力計6からの消費電力が取得されるとともに、赤外線通信手段8によりすなわち第2データ取込部32bにより赤外線を介して照度センサ5からのセンサID、目標照度、測定照度などのセンサ情報を、所定時間間隔(例えば、1秒以下の間隔)でもって取得し、データ記憶手段33に時系列データとして記憶される(ステップ3)。勿論、照明機器3に対する発光光度は、当該照明制御装置4′にて把握されている。
【0073】
次に、評価値演算手段35により、取得した発光光度、照度センサ5のセンサID、測定照度および消費電力を用いて評価値が演算される(ステップ4)。
次に、光度生成範囲選択手段34にて、データの取得率を考慮した近傍度および照度状態に基づき、次に発光すべき光度生成範囲が選択されるとともに、この範囲内で光度生成手段31により次光度が生成される(ステップ5)。
【0074】
次に、生成された次光度、並びに照度センサ5のセンサID、目標照度、測定照度および消費電力が、再度、取得される(ステップ6)。
そして、評価値演算手段35により、ステップ6で取得された次光度、取得されたセンサID、目標照度、測定照度および消費電力に基づき、当該次光度を評価するための評価値が演算される(ステップ7)。
【0075】
次に、ステップ7で演算された評価値に基づき、前回の評価値より改善されているか否かが、すなわち次光度を受理するか否かが判断される(ステップ8)。
そして、ステップ8で改善されていると判断された場合には、演算終了判断部(例えば、演算を強制的に終了させるもので、無くてもよい)を介して(ステップ10)、上記ステップ3に戻り、引き続き、上記各ステップ3~10が実行される。
【0076】
一方、ステップ8で改善されていないと判断された場合には、ステップ9に進み前回の値、すなわち前回の発光光度を採用した後、上記ステップ3に戻り、引き続き、上記各ステップ3~10が実行される。
【0077】
ここで、上述した実施の形態2に係る赤外線通信を用いた適応的近傍アルゴリズムを、実際に実験室に構築した照明システムに適用した場合について説明する。なお、実験に使用した環境は、実施の形態1で説明したものと同一であるため、その説明を省略する。
【0078】
各センサの照度履歴を図21に、センサAの移動前後の照度履歴を図22に示す。各センサに対して影響の大きい照明の光度履歴を図23~図26に、全てのセンサに対して影響の小さい照明の光度履歴を図27に示す。なお、各グラフの座標軸については、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0079】
図21より、実験開始後、各センサA,BおよびCはそれぞれ探索回数26(約18秒に相当)、37、および42で目標照度に収束していることが判る。目標照度収束状態に到達した後、全てのセンサは比較的安定して目標照度を満たしている。図22より、センサAの移動後、当該センサAは探索回数26回(約18秒に相当)で目標照度に収束していることが判る。また、実施の形態1の場合に比較すると、実施の形態1よりも実施の形態2の方が目標照度への収束が若干遅い。しかし、図16および図27から、本実施の形態2の方が、照明3がノイズの影響を受けず、最小点灯光度で安定して点灯していることが判る(なお、グラフ上では、明瞭になっていないが、実験数値上、確認することができる)。すなわち、取得率を用いた適応的近傍アルゴリズムが機能していることが判る。
【0080】
上記実施の形態2の照明システムによると、照度測定装置に影響を与える照明機器を絞り込むのに、データの取得率を考慮したので、ノイズによる不適切な光度生成範囲の選択を防止することができ、したがって赤外線受信範囲付近に位置する照明機器に対しても、精度良く且つ安定した制御を行うことができる。勿論、実施の形態1の場合と同様に、相関係数だけを用いたシステムに比べて、互いの距離的位置関係を、全体的に、迅速に且つより精度良く把握することができる。
[実施の形態3]
次に、本発明の実施の形態3に係る照明システムを、図28~図38に基づき説明する。
【0081】
上記実施の形態1においては、照明機器3に対する照度測定装置5の近傍条件言い換えれば近傍度を、赤外線通信により照度測定装置5から発信されたデータが照明機器3で受信できたか否かにより、判断するように説明したが、本実施の形態3においては、データの取得の有・無の代わりに、データの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を用いて判断するようにしたものであり、両者の異なる箇所はこの点であるため、以下の説明では、この部分に着目して説明する。
【0082】
すなわち、この照明制御装置4″は、実施の形態1と略同様に、図28に示すように、光度生成手段51と、データ取込手段52と、データ記憶手段53と、光度生成範囲選択手段54と、評価値演算手段55とから構成されているが、実施の形態1とは実質的に異なる光度生成範囲選択手段54について詳しく説明する。
【0083】
すなわち、この光度生成範囲選択手段54は、データの取得率および相関係数を考慮した近傍度および照度状態に基づき、光度生成範囲の選択を行うものである。
光度生成範囲は、実施の形態1で示したものと同様に、3種類用意されており、光度生成範囲Aは、現在の光度を下げること(減光)を重視した範囲であり、光度生成範囲Bは、単に、光度を調節する範囲であり、光度生成範囲Cは現在の光度を上げること(増光)を重視した範囲である。これらの選択については、近傍度であるデータ取得率および相関係数並びに照度状態に基づき決定される。
【0084】
ここで、光度生成範囲を具体的に決定する方法について説明しておく。
光度生成範囲を決定する場合、赤外線通信により得られたセンサID、目標照度、測定された現在照度、およびセンサIDの取得率並びに光度変化量と照度変化量との相関係数を用いて、以下の手順で行われる。以下の説明中、iは照度センサの番号、Ltは目標照度、Lcは現在照度、raはデータの取得率、rは相関係数、Trは取得率の閾値、Tcは相関係数の閾値を表す。
【0085】
ここでは、まず取得率で大きく分けた後、取得率がゼロでない場合に、相関係数の値で分類される。
(1)取得率が「0(ゼロ)」である場合、つまりセンサIDが得られない場合は、光度生成範囲Aが選択される。
(2)取得率が「0(ゼロ)」より大きく且つ閾値より小さい場合は、以下のように分類される。
【0086】
a:相関係数が閾値よりも小さい場合には、光度生成範囲Aが選択される。
b:相関係数が閾値以上である場合には、測定された現在照度に応じた下記の照度状態(照度値の大小に基づくルールともいえる)に従って分類される。
【0087】
(イ)1.06Lt<Lc→光度生成範囲A
(ロ)0.92Lt≦Lc且つLc≦1.06Lt→光度生成範囲B
(ハ)Lc≦0.92Lt→光度生成範囲C
(3)取得率が閾値以上である場合には下記のように分類される。
【0088】
a:相関係数が閾値よりも小さい場合には、光度生成範囲Bが選択される。
b:相関係数が閾値以上である場合には、測定された現在照度に応じた下記の照度状態(ルールともいえる)に従って分類される。
【0089】
(イ)1.06Lt<Lc→光度生成範囲A
(ロ)0.92Lt≦Lc且つLc≦1.06Lt→光度生成範囲B
(ハ)Lc≦0.92Lt→光度生成範囲C
上記(2)項で説明したように、センサIDの取得率が低い場合でも、相関係数が閾値より高ければ、現在照度の値に応じて適切な光度生成範囲を選択して解の探索を進めることができる。また、センサIDの取得率が高い場合でも、相関係数が閾値より低ければ、目標照度や現在照度に関係なく、光度生成範囲Bを割り当てる。
【0090】
次に、この場合における、評価値演算手段55を図29に基づき説明する。
この評価値演算手段55は、実施の形態1の場合と同様に、得られた次光度が良好であるか不良であるかを判断するもので、つまりシステム全体の消費電力と、目標照度に対する各照度測定装置5で得られる測定照度の偏差(値の大小)とを考慮して判断するためのもので、下記(3)式にて得られる評価値fに基づき判断される。
【0091】
例えば、前回に得られた発生光度による評価値と、今回選択された光度生成範囲により得られた次光度による評価値とを比較して、値が小さくなっていれば、システム全体の光度、言い換えれば各照明機器での光度が良好な方向に収束したことを意味しており、つまり、測定照度が目標照度に近づくとともに消費電力も少なくなるように制御されていることを示している。
【0092】
【数3】
JP0005062617B2_000004t.gif
すなわち、上記(3)式から判るように、評価値fは、消費電力Pに、現在の測定照度Lcと目標照度Ltとの照度差である偏差に依存する照度依存量gを加算したものである。また、消費電力Pとしては、電力計6にて測定された値が用いられる。
【0093】
そして、照度依存量gは、偏差が負である場合、または偏差が現在照度の6%以上の場合に加算されるもので、ペナルティとしての役割を持つ。ここで、現在照度に加算される6%は、人間が明るさ変動を知覚するかどうかの閾値(許容可視変動範囲の上限)である。ここでは、許容可視変動範囲の上限(6%)とその下限(-8%)との間を目標照度収束状態とする。
【0094】
このように、目標照度収束状態の上限値以上、または現在照度が目標照度を下回る場合は、ペナルティを与えることで評価値を上昇させ、急速に増光または減光させるようにしている。
【0095】
また、照度依存量gには、偏差に対して評価すべき照度測定装置を絞るための選択指標として、センサIDの取得率raと相関係数rとを加算した値が乗算される。なお、取得率raおよび相関係数rについては、それぞれ閾値Trおよび閾値Tcより小さい場合には、「0(ゼロ)」とされる。すなわち、測定照度が目標照度を満たさない場合でも、その照度センサからのデータの取得率が低く且つ相関係数が低いい場合には、評価値にペナルティを与えない。これにより、最適化する照明機器を照度センサに近いものに絞ることができ、制御精度の向上を図ることができる。
【0096】
したがって、上記上記評価値演算手段55は、図29に示すように、データが取得されているか否かに基づき照度測定装置5を絞るための選択指標(ここでは、データ取得率raと相関係数rとの和である)Rを出力する選択指標決定部61と、目標照度と測定照度との偏差に基づく照度依存量gを求める依存量演算部62と、この依存量演算部62で求められた値(照度測定装置が複数ある場合には、その合計値)を入力するとともにこの値に重み係数wを乗算したものに全ての照明機器3の消費電力の合計値Pを加算する加算部63と、この加算部63にて得られた評価値fと前回の評価値(例えば、データ記憶手段に記憶されている)fとを比較して値が改善しているか否かを判断する、すなわち大きくなっているか否かを判断する評価値判断部64とから構成されている。
【0097】
また、照度依存量gについては、偏差(偏差量)が負の場合、または偏差が現在照度の6%以上の場合には、偏差の二乗に、選択指標Rが乗算されたものが用いられ、偏差が上記以外の範囲である場合には、「0(ゼロ)」が用いられる。なお、上記実施の形態2と同様に、データ取得率に用いられるデータとしては、センサID、目標照度、測定照度のいずれでもよく、ここでは、センサIDが用いられる。
【0098】
以下、上述した照明システムにおける照明制御方法を、図30のフローチャートに基づき簡単に説明する。
システムが起動されると、初期光度などの初期パラメータが設定され(ステップ1)、そして各照明機器3は初期光度でもって点灯される(ステップ2)。
【0099】
すなわち、このステップ2では、光度生成手段51により、初期設定により設定された初期光度が生成されて照明機器3が点灯されるとともに、所定の光度生成範囲(例えば、光度生成範囲B)で、且つ所定時間間隔(例えば、1秒以下の間隔)でもって、ランダムにその光度が変化される。具体的には、コンピュータ装置の演算処理部(マイクロチップ)で乱数(正確には、擬似乱数)を発生させることにより行われる。ここで発生された光度は、他の照明機器とは全く無関係に決定される。
【0100】
なお、このとき、希望する目標照度を設定した照度測定装置(以下、照度センサと称す)5を携帯した利用者が照明機器(正確には、蛍光灯3aである)3の下方の任意の場所に移動し、例えば図書室の或る場所に着席しているものとして説明する。ここでは、説明を簡単にするために、利用者が一人の場合、すなわち照度センサ5が1個の場合について説明するが、利用者が複数人いる場合、すなわち照度センサ5が複数個ある場合には、それぞれに対して制御が行われる。
【0101】
照明制御装置4″は、データ取込手段52の第1データ取込部52aによりネットワーク回線7を介して電力計6からの消費電力が取得されるとともに、赤外線通信手段8によりすなわち第2データ取込部52bにより赤外線を介して照度センサ5からのセンサID、目標照度、測定照度などのセンサ情報を、所定時間間隔(例えば、1秒以下の間隔)でもって取得し、データ記憶手段53に時系列データとして記憶される(ステップ3)。勿論、照明機器3に対する発光光度は、当該照明制御装置4″にて把握されている。
【0102】
次に、評価値演算手段55により、取得した発光光度、照度センサのセンサID、測定照度および消費電力、並びにデータの取得率および相関係数を用いて評価値が演算される(ステップ4)。
【0103】
勿論、このステップ4においては、データの取得率(所定時間内での照度値取得回数/所定時間内に照度値が発信されている回数)が演算されるとともに、相関係数(所定回数分の光度変化量と照度変化量とにより求められる)が演算される。
【0104】
次に、光度生成範囲選択手段54にて、次に発光すべき光度生成範囲が選択されるとともにこの範囲内で、光度生成手段41により次光度が生成される(ステップ5)。
次に、生成された次光度、並びに照度センサ5のセンサID、目標照度、測定照度および消費電力が、再度、取得される(ステップ6)。
【0105】
次に、評価値演算手段55により、ステップ6で取得された次光度、センサID、目標照度、測定照度および消費電力並びにデータの取得率および相関係数に基づき、次光度を評価するための評価値が演算される(ステップ7)。
【0106】
次に、ステップ7で演算された評価値に基づき、前回の評価値より改善されているか否かが、すなわち次光度を受理するか否かが判断される(ステップ8)。
そして、ステップ8で改善されていると判断された場合には、演算終了判断部(例えば、演算を強制的に終了させるもので、無くてもよい)を介して(ステップ10)、上記ステップ3に戻り、引き続き、上記各ステップ3~10が実行される。
【0107】
一方、ステップ8で改善されていないと判断された場合には、ステップ9に進み前回の値、すなわち前回の光度値を採用した後、上記ステップ3に戻り、引き続き、上記各ステップ3~10が実行される。
【0108】
ここで、上述した実施の形態3に係る赤外線通信を用いた適応的近傍アルゴリズムを、実際に実験室に構築した照明システムに適用した場合について説明する。本実験に使用した照明システムの構成を図31に示す。
【0109】
各センサの照度の履歴を図32に、センサAの移動前後の照度の履歴を図33に示す。各センサに対して影響の大きい照明の光度の履歴を図34~図37に、全てのセンサに対して影響の小さい照明の光度の履歴を図38に示す。各グラフの座標軸については、実施の形態1で説明したものと同様である。
【0110】
図32より、実験開始後、各センサA、BおよびCはそれぞれ探索回数8(約5秒に相当)、116および17回で目標照度に収束していることが判る。目標照度収束状態に到達した後、全てのセンサは比較的安定して目標照度を満たしている。図33より、センサAの移動後、当該センサAは探索回数47回(約32秒に相当)で目標照度に収束していることが判る。
【0111】
以上の結果より、実施の形態2では照度が安定しなかった実験環境においても、相関係数を併用することにより、影響のある照明がより詳細に判るために、安定して目標照度に収束していることが判る。また、センサが互いに干渉し、相関が取りにくいような複雑な環境においても、赤外線通信により概略的な位置情報を瞬時に把握することができるために、素早い収束を実現し得ることがわかった。
【0112】
ところで、上記各実施の形態にて説明した各手段(例えば、光度生成手段、移動検知手段、回帰係数演算手段、光度生成範囲選択手段、評価値演算手段など)およびこれら各手段を構成する各構成部は、例えばプログラムにより実行されるものであり、それぞれ機能部と呼ぶこともでき、また場合によっては、それぞれの機能を発揮し得る回路部として構成することもできる。
【0113】
また、上記実施の形態においては、照明機器の光度をランダム(任意に)に変化させたが、例えば各照明機器に対して互いに異なる所定の方法で変化させるようにしてもよい。すなわち、所定の変化パターンでしかも照明機器毎に異なる変化パターンでもって変化させるようにしてもよい。
【0114】
また、上記各実施の形態においては、照明制御装置と照度測定装置とのデータ通信手段である無線通信方式として赤外線通信方式を用いたが、これに限定されるものでもなく、例えば発光ダイオードなどを用いた可視光通信方式、ジグビー(登録商標)などRFIDのような短距離無線通信方式(短距離無線通信技術)を用いてもよい。場合によっては、音波を用いることもできる。
【0115】
なお、上記各実施の形態におけるデータ通信方式が無線通信方式である場合の効果を示すと、下記のようになる。
すなわち、無線通信方式によると、データの取得の有・無、またはデータの取得率、またはデータの取得率および光度変化量と照度変化量との相関係数を考慮することにより、照度測定装置の測定照度に影響を与える照明制御装置すなわち照明機器を絞り込むようにしたので、例えば光度変化量と照度変化量との相関係数だけを用いて位置関係を判断する場合に比べて、互いの距離的位置関係を迅速に且つ精度良く把握することができ、したがって各照明機器を、照度測定装置での目標照度を満たし且つ省電力な状態へと素早く収束させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の実施の形態1に係る照明システムの概略全体構成を示す図である。
【図2】同照明システムの照明システムの配置例を示す平面図である。
【図3】同照明システムにおける照度測定装置のカード本体部の平面図である。
【図4】同照明制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図5】同光度生成範囲選択手段における光度生成範囲を示すグラフである。
【図6】同照明システムにおける評価値演算手段の構成を示すブロック図である。
【図7】同照明システムにおける赤外線通信の範囲を示す機器配置図である。
【図8】同照明システムにおける照明制御方法を説明するフローチャートである。
【図9】同照明システムにおける実環境への適用実験を説明する機器配置図である。
【図10】同適用実験における照度の収束状態の経過を示すグラフである。
【図11】同適用実験における照度の収束状態の経過を示すグラフである。
【図12】同適用実験におけるセンサAの移動前における照明の光度経過を示すグラフである。
【図13】同適用実験におけるセンサAの移動後における照明の光度経過を示すグラフである。
【図14】同適用実験におけるセンサB付近の照明の光度経過を示すグラフである。
【図15】同適用実験におけるセンサC付近の照明の光度経過を示すグラフである。
【図16】同適用実験における影響が少ない照明の照度経過を示すグラフである。
【図17】同適用実験における消費電力の経過を示すグラフである。
【図18】本発明の実施の形態2に係る照明システムにおける照明制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図19】同照明制御装置における評価値演算手段の構成を示すブロック図である。
【図20】同照明システムにおける照明制御方法を説明するフローチャートである。
【図21】同実施の形態2に係る適用実験における照度の収束状態の経過を示すグラフである。
【図22】同適用実験における照度の収束状態の経過を示すグラフである。
【図23】同適用実験におけるセンサAの移動前における照明の光度経過を示すグラフである。
【図24】同適用実験におけるセンサAの移動後における照明の光度経過を示すグラフである。
【図25】同適用実験におけるセンサB付近の照明の光度経過を示すグラフである。
【図26】同適用実験におけるセンサC付近の照明の光度経過を示すグラフである。
【図27】同適用実験における影響が少ない照明の光度経過を示すグラフである。
【図28】本発明の実施の形態3に係る照明システムにおける照明制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【図29】同照明制御装置における評価値演算手段の構成を示すブロック図である。
【図30】同照明システムにおける照明制御方法を説明するフローチャートである。
【図31】同実施の形態3に係る照明システムにおける実環境への適用実験を説明する機器配置図である。
【図32】同適用実験における照度の収束状態の経過を示すグラフである。
【図33】同適用実験における照度の収束状態の経過を示すグラフである。
【図34】同適用実験におけるセンサAの移動前における照明の光度経過を示すグラフである。
【図35】同適用実験におけるセンサAの移動後における照明の光度経過を示すグラフである。
【図36】同適用実験におけるセンサB付近の照明の光度経過を示すグラフである。
【図37】同適用実験におけるセンサC付近の照明の光度経過を示すグラフである。
【図38】同適用実験における影響が少ない照明の光度経過を示すグラフである。
【符号の説明】
【0117】
1 電力供給源
2 電気配線
3 照明機器
3a 蛍光灯
3b 光度調節部
4 照明制御装置
4′ 照明制御装置
4″ 照明制御装置
5 照度測定装置
5a カード本体部
5b 光センサ部
5c データ入力部
5d データ記憶部
5e データ発信部
6 電力計
7 ネットワーク回線
8 データ通信手段
11 光度生成手段
12 データ取込手段
13 データ記憶手段
14 光度生成範囲選択手段
15 評価値演算手段
21 選択指標決定部
22 依存量演算部
23 加算部
24 評価値判断部
31 光度生成手段
32 データ取込手段
33 データ記憶手段
34 光度生成範囲選択手段
35 評価値演算手段
41 選択指標決定部
42 依存量演算部
43 加算部
44 評価値判断部
51 光度生成手段
52 データ取込手段
53 データ記憶手段
54 光度生成範囲選択手段
55 評価値演算手段
61 選択指標決定部
62 依存量演算部
63 加算部
64 評価値判断部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
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【図13】
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【図14】
13
【図15】
14
【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
18
【図20】
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【図21】
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【図22】
21
【図23】
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【図24】
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【図25】
24
【図26】
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【図27】
26
【図28】
27
【図29】
28
【図30】
29
【図31】
30
【図32】
31
【図33】
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【図34】
33
【図35】
34
【図36】
35
【図37】
36
【図38】
37