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明細書 :可視光照明用遠隔制御システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5201617号 (P5201617)
公開番号 特開2009-011582 (P2009-011582A)
登録日 平成25年2月22日(2013.2.22)
発行日 平成25年6月5日(2013.6.5)
公開日 平成21年1月22日(2009.1.22)
発明の名称または考案の名称 可視光照明用遠隔制御システム
国際特許分類 A61M  21/02        (2006.01)
H05B  37/02        (2006.01)
FI A61M 21/00 330C
H05B 37/02 B
H05B 37/02 L
請求項の数または発明の数 4
全頁数 23
出願番号 特願2007-177156 (P2007-177156)
出願日 平成19年7月5日(2007.7.5)
審査請求日 平成22年6月14日(2010.6.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】800000068
【氏名又は名称】学校法人東京電機大学
発明者または考案者 【氏名】宮保 憲治
【氏名】今野 紀子
【氏名】島田 尊正
【氏名】小濱 隆司
【氏名】中村 達郎
個別代理人の代理人 【識別番号】100119677、【弁理士】、【氏名又は名称】岡田 賢治
【識別番号】100115794、【弁理士】、【氏名又は名称】今下 勝博
審査官 【審査官】岩田 洋一
参考文献・文献 特開2002-291895(JP,A)
特開2003-010335(JP,A)
特開2006-120081(JP,A)
調査した分野 A61M 21/02
H05B 37/02
特許請求の範囲 【請求項1】
可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースに基づき、遠隔制御端末が通信ネットワークを介してクライアント端末を制御して前記クライアント端末に前記照明提供サービスを実行させる遠隔制御システムにおいて、
前記クライアント端末は、
脳波から脳の活性化状況若しくはリラックス状況を検出するセンサ又は脳磁図測定装置又は脳電図測定装置の検出した生理的状態及び機能的磁気共鳴影像法式を用いた撮像結果を前記遠隔制御端末へ状態通知情報として送信するクライアント端末状態通知情報送信手段と、
前記遠隔制御端末から受信した可視光制御情報に従い、時間分布が1/fパターンを持つように色彩毎の輝度又は単色色彩の輝度を制御して提供する可視光照明提供サービスを実行するサービス実行手段と、を備え、
前記遠隔制御端末は、
前記データベースを格納する遠隔制御端末データベース格納手段と、
前記クライアント端末状態通知情報送信手段から前記状態通知情報を受信すると、前記遠隔制御端末データベース格納手段を参照し、前記レシピに基づき、前記状態通知情報に応じた前記可視光照明提供サービスを実行するための可視光制御情報を発生する遠隔制御端末サービス制御手段と、
前記遠隔制御端末サービス制御手段の発生させた前記可視光制御情報を前記クライアント端末に送信する可視光制御情報送信手段と、
を備えることを特徴とする可視光照明用遠隔制御システム。
【請求項2】
前記クライアント端末は、
自己の地理的な位置情報を前記遠隔制御端末に送信するクライアント端末位置情報送信手段と、
前記遠隔制御端末の送信する地理的な位置情報を認証するクライアント端末認証手段と、をさらに備え、
前記遠隔制御端末は、
自己の地理的な位置情報を前記クライアント端末に送信する遠隔制御端末位置情報送信手段と、
前記クライアント端末の送信する地理的な位置情報を認証する遠隔制御端末認証手段と、をさらに備え、
前記遠隔制御端末サービス制御手段は、前記遠隔端末認証手段による認証が成立した場合に、前記可視光制御情報を発生し、
前記サービス実行手段は、前記クライアント端末認証手段による認証が成立した場合に、前記可視光制御情報送信手段の送信する前記可視光制御情報に従い、前記可視光照明提供サービスを実行することを特徴とする請求項1に記載の可視光照明用遠隔制御システム。
【請求項3】
前記クライアント端末は、
可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースを格納するクライアント端末データベース格納手段と、
前記クライアント端末認証手段による認証が成立した場合に、前記クライアント端末データベース格納手段を参照し、前記レシピに基づき、前記センサの検出した生理的状態に応じた前記可視光照明提供サービスを実行するための可視光制御情報を発生するクライアント端末サービス制御手段と、をさらに備え、
前記サービス実行手段は、前記クライアント端末認証手段による認証が成立した場合に、前記クライアント端末サービス制御手段の発生させた可視光制御情報に従い、前記可視光照明提供サービスを実行することを特徴とする請求項2に記載の可視光照明用遠隔制御システム。
【請求項4】
前記可視光制御情報送信手段が可視光制御情報を送信する際、
前記クライアント端末位置情報送信手段は、自己の地理的な位置情報を前記遠隔制御端末に繰り返し送信し、
前記遠隔制御端末位置情報送信手段は、自己の地理的な位置情報を前記クライアント端末に繰り返し送信することを特徴とする請求項2又は3に記載の可視光照明用遠隔制御システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークを介した、遠隔医療の一環として、遠隔からの、またはローカルな状態における可視光照明の制御を、ユーザの環境状態や心理、生理状態を考慮して、各種センサ、各種医療診断装置、データベースを活用し、高い信頼性と安全性のもとで提供することを可能とする遠隔制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、通信ネットワークを介して、照明の輝度、光度、照度又は光量等を遠隔制御する方法は、検討されたことがある(例えば、特許文献1参照。)。従来の照明は、各種のLEDを単一に個別に用いて照明や信号機などに用いたり、白色LEDを単独に使用したりに限られ、癒し効果のためには用いられていなかった。
【0003】
一方で、一般のユーザや、精神的に、疾患のある患者にとって、確かな信頼性のある医療機関からの情報に基づいた、「癒しの環境」を与えてほしいという要望が日増しに多くなっている。癒しを実現するための手段も提案されてはいるが(例えば、特許文献2及び3参照。)、医療機関の認証に基づくものでは無く、エンターテイメントな要素が強い状況である。患者の住居が遠方の場合や、または歩行障害を伴う患者の場合には、容易に、このような環境を提供することが困難であり、遠隔からの快適な「癒し」を提供可能とするサービスの需要が増加している。

【特許文献1】特開2001-297886号公報
【特許文献2】特開2002-291895号公報
【特許文献3】特開2002-172172号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
可視光照明制御コードを、相互にやり取りすることにより、遠隔から、ユーザの環境条件に配慮して、可視光のさまざまな色彩と輝度を最適に組み合わせ、かつ安全に制御する手段はなかった。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザにとっても最も適切な可視光照明の環境条件を、通信ネットワークを介した遠隔制御によって、リアルタイムで提供することを可能とする遠隔制御システムを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る可視光照明用遠隔制御システムは、ユーザにとっても最も適切な可視光照明の環境条件をセンサによって検出し、通信ネットワークを介した1/fゆらぎ信号を発生する装置を遠隔制御することで安全な可視光照明提供サービスを提供することを特徴とする。
【0007】
具体的には、本発明に係る可視光照明用遠隔制御システムは、可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースに基づき、遠隔制御端末が通信ネットワークを介してクライアント端末を制御して前記クライアント端末に前記照明提供サービスを実行させる遠隔制御システムにおいて、前記クライアント端末は、脳波から脳の活性化状況若しくはリラックス状況を検出するセンサ又は脳磁図測定装置又は脳電図測定装置の検出した生理的状態及び機能的磁気共鳴影像法式を用いた撮像結果を前記遠隔制御端末へ状態通知情報として送信するクライアント端末状態通知情報送信手段と、前記遠隔制御端末から受信した可視光制御情報に従い、時間分布が各種の1/fパターンを持つように色彩毎の輝度又は単色色彩の輝度を制御して提供する可視光照明提供サービスを実行するサービス実行手段と、を備え、前記遠隔制御端末は、前記データベースを格納する遠隔制御端末データベース格納手段と、前記クライアント端末状態通知情報送信手段から前記状態通知情報を受信すると、前記遠隔制御端末データベース格納手段を参照し、前記レシピに基づき、前記状態通知情報に応じた前記可視光照明提供サービスを実行するための可視光制御情報を発生する遠隔制御端末サービス制御手段と、前記遠隔制御端末サービス制御手段の発生させた前記可視光制御情報を前記クライアント端末に送信する可視光制御情報送信手段と、を備える。
【0008】
ユーザまたは患者の心理学的な状態が電子的な情報としてフィードバックし、病院等の施設に転送できる機能を、当該システム内に組み込むことにより、ユーザの状態を的確に勘案した可視光照明提供サービスを提供するシステムの構築が可能となる。
【0009】
本発明に係る可視光照明用遠隔制御システムは、前記クライアント端末は、自己の地理的な位置情報を前記遠隔制御端末に送信するクライアント端末位置情報送信手段と、前記遠隔制御端末の送信する地理的な位置情報を認証するクライアント端末認証手段と、をさらに備え、前記遠隔制御端末は、自己の地理的な位置情報を前記クライアント端末に送信する遠隔制御端末位置情報送信手段と、前記クライアント端末の送信する地理的な位置情報を認証する遠隔制御端末認証手段と、をさらに備え、前記遠隔制御端末サービス制御手段は、前記遠隔端末認証手段による認証が成立した場合に、前記可視光制御情報を発生し、前記サービス実行手段は、前記クライアント端末認証手段による認証が成立した場合に、前記可視光制御情報送信手段の送信する前記可視光制御情報に従い、前記可視光照明提供サービスを実行することが好ましい。本発明により、病院側と患者側の間における、相互認証メカニズムを、ネットワーク設備とGPS情報等を活用し、高い信頼性で、かつ迅速に実施できる可視光医療サービスを実現することできる。
【0010】
本発明に係る可視光照明用遠隔制御システムでは、前記クライアント端末は、可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースを格納するクライアント端末データベース格納手段と、前記クライアント端末認証手段による認証が成立した場合に、前記クライアント端末データベース格納手段を参照し、前記レシピに基づき、前記センサの検出した生理的状態に応じた前記可視光照明提供サービスを実行するための可視光制御情報を発生するクライアント端末サービス制御手段と、をさらに備え、前記サービス実行手段は、前記クライアント端末認証手段による認証が成立した場合に、前記クライアント端末サービス制御手段の発生させた可視光制御情報に従い、前記可視光照明提供サービスを実行することが好ましい。病院側からの制御に基づく可視光照明に限定せず、ユーザの好みに近い可視光照明提供サービスを提供することができる。
【0011】
本発明に係る可視光照明用遠隔制御システムでは、前記可視光制御情報送信手段が可視光制御情報を送信する際、前記クライアント端末位置情報送信手段は、自己の地理的な位置情報を前記遠隔制御端末に繰り返し送信し、前記遠隔制御端末位置情報送信手段は、自己の地理的な位置情報を前記クライアント端末に繰り返し送信することが好ましい。相互認証がなされた後においても、継続的に、認証を行い続けることにより、より、安全で安心できる、可視光の照射制御が可能になる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、遠隔からの可視光照明による可視光照明提供サービスを、ネットワーク設備を有効に活用し、個人別のオーダメイドで提供することができる。さらに、通院することが、困難な、特に身動きが難しい、重度の身体障害者や、高齢者に対しても、可視光照明遠隔制御システムのメカニズムは非常に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る可視光照明用遠隔制御システムの構成図である。図2は、クライアント端末および遠隔制御端末の一例を示す構成図である。図1及び図2に示す可視光照明用遠隔制御システムは、病院等の制御センタ82に配置されている遠隔制御端末12、ネットワーク13、および、クライアントユーザ宅81に配置されているクライアント端末11が主要な構成要素である。遠隔制御端末12が通信ネットワーク13を介してクライアント端末11を制御してクライアント端末11に照明提供サービスを実行させる。
【0014】
病院等の制御センタ82には、遠隔制御端末12が配置される。遠隔制御端末12の設置場所は病院等の制御センタ82に限られず、照明光を管理センタ施設に設置される。クライアントユーザ宅81には、クライアント端末11と、センサ14と、照明装置15と、が配置される。クライアント端末11と遠隔制御端末12とは通信ネットワーク13で通信接続される。
【0015】
センサ14は、人体の生理的状態を検出する。生理的状態は、精神的な「癒し」を提供可能とするための、人体の生理的情報である。センサ14は、例えば、脳から発生する磁気信号により測定する脳磁図測定装置(MEG:Magneto Encephalo Graphy)、心拍数測定装置、または脳電図(EEG:Electroencephalogram)である。脳波から脳の活性化状況やリラックス状況を、アルファ波(8~13Hz)により測定することができる。センサ14は、脈波測定装置、あるいは、光トポグラフィ等の身体の生理的な状況を測定するものであってもよい。機能的磁気共鳴影像法(fMRI)において、血中の酸素レベルの測定が可能となり、脳のどの部分が特に活発に働いているかも、リアルタイムに判定でき、たとえば、食べ物がほしいと思っている状況や、各種の感情の、高ぶりを示す部位の特定も可能となっている。また、嫌悪感は病気から身を守るために発達した感覚であることを利用して、これらの感覚をfMRIにより測定を行うことにより、「快適な」感情の測定を行う研究も進められつつある。
【0016】
従来より脳波は人の各種状態を客観的に計測するための情報として、心理学や精神科などで用いられてきた。脳波により識別できる人の状態として、大きく覚醒時の状態と睡眠時の状態がある。覚醒時においては開眼、興奮状態をβ波の出現を観測することで識別できる。また、閉眼、安静状態についてはα波の出現を観測することで識別することができる。睡眠時の状態に関しては瘤波、紡錘波、徐波等の特徴波の出現状況を観測することにより睡眠の深さを識別できることが知られている。この目的のために、脳電図を活用することが好ましいと考えられる。
【0017】
更に、ユーザクライアントに当たる患者宅に、脳電図、脳磁図測定装置、脈波測定装置、fRMI等の医療診断装置の他、環境センサ(温度センサ、湿度センサ、気圧センサ、加速度センサ、照度センサ等)がある場合には、患者が、リアルタイムに測定した最新の生活空間の情報や人体の生理的、心理的な情報を、ネットワークを介して病院側へ伝送し、病院側ではこの通知情報に基づいた最適な可視光制御用のレシピを作成することが可能となる。患者の状態や環境状態をリアルタイムにモニターし、その結果に基づいて、可視光の制御を、遠隔から、リアルタイムにかつ、インタラクティブに実施または、変更すると共に、これらの制御を実施している間においても、常時、認証動作を繰り返し実施することにより、遠隔制御の信頼性を向上させる機能を併せ持たせることができる。
【0018】
実施形態1に係る可視光遠隔制御システムでは、さらに、環境の変化を検出するセンサ(不図示)をさらに備えることが好ましい。環境の変化を検出することで、揺らぎを「自然の状態に近い形態」に変化させることも可能となる。環境の変化は、たとえば、気温、気圧、風圧である。
【0019】
遠隔制御端末12は、可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースに基づき、照明提供サービスを実行させる。遠隔制御端末12は、データベースを格納する遠隔制御端末データベース格納手段31と、遠隔制御端末サービス制御手段32と、可視光制御情報送信手段33と、を備える。クライアント端末11は、クライアント端末状態通知情報送信手段22と、サービス実行手段23と、を備える。
【0020】
遠隔制御端末データベース格納手段31は、可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースを格納する。例えば、図1に示すユーザA及びユーザBごとのデータベース及び疾病ごとのデータベースを格納するユーザごとのデータベースである。また、図1に示す疾病ごとのデータベースである。図3に、照明光を規定するレシピの一例を示す。図3(a)は、各種の色彩種別毎に、個々の1/fパターンと個別の輝度を設定できる最も一般的なレシピデータの構成例を示す。図3(b)は、各種色彩種別毎に、同一の1/fパターンと同一の輝度を設定する最も簡単なレシピデータの構成例を示す。可視光制御用のレシピデータの構成は、ユーザID、パスワード、GPS情報、色彩の種別、色彩の種別毎に、異なるか、もしくは同一の1/fパターンの揺らぎ信号を与えられるデータフィールド(1/fパターン1、1/fパターン2、1/fパターン3等)および色彩の種別毎に輝度を同一、または、個別に制御できるフィールド(輝度1、輝度2、輝度3)などから構成されるが、これらの情報を作成する際には、病院側にある制御プログラムを利用する必要があり、適切なパラメータを用いてレシピデータを構成すればよい。更に、ユーザ宅の、患者が特有の疾病を有しているような場合には、その条件を考慮した可視光照射を可能とするためのデータフィールドを設けることも可能である。なお、図3はこれまで述べた、制御レシピデータの各種構成例を示すものであるが、この形態に制限されるものでない。
【0021】
センサ14は、生理的状態を検出する。クライアント端末状態通知情報送信手段22は、センサ14の検出した生理的状態を遠隔制御端末12へ状態通知情報として送信する。遠隔制御端末サービス制御手段32は、クライアント端末状態通知情報送信手段22から状態通知情報を受信すると、遠隔制御端末データベース格納手段31を参照し、レシピに基づき、状態通知情報に応じた可視光照明提供サービスを実行するための可視光制御情報を発生する。可視光制御情報送信手段33は、遠隔制御端末サービス制御手段32の発生させた可視光制御情報をクライアント端末11に送信する。サービス実行手段23は、遠隔制御端末12から受信した可視光制御情報に従い、時間分布が各種の1/fパターンを持つように輝度を制御して可視光照明提供サービスを実行する。照明装置15は、サービス実行手段23の出力にしたがって照明光を発生する。照明装置15が可視光制御情報によって照明光を発するので、図1に示すユーザA及びユーザBのそれぞれの照明装置15A及び15Bは、ユーザA及びユーザBの個人の好みや、医学的に保障された照明光を発生することができる。
【0022】
照明装置15は、可視光制御情報によって制御され、輝度の時間分布が各種の1/fパターンを持つような輝度の照明光を発生する装置である。照明装置15は、例えば、各種のLED光源である。照明装置15は、予め定められた波長の照明光の輝度を制御し、輝度の時間分布が可視光制御情報に応じた1/fパターンを持つような照明光を発生する。予め定められた波長は、例えば、赤、青又は黄などの色彩ごとの波長である。また、照明装置15は、複数種類の色彩の波長の光源を備えることが好ましい。例えば、赤、青、黄の3種類の色彩の波長の光源を備えることが好ましい。この場合、照明装置15は、色彩毎の輝度の時間分布が各種の1/fパターンを持つような輝度の照明光を発生する。
【0023】
可視光制御装置は、図1に示すように、照明装置15A及び15Bごとに可視光制御装置41A、41Bを備えることが好ましい。可視光制御装置は、照明装置15の発生する照明光の波長又は輝度を制御し、輝度の時間分布が各種の1/fパターンを持つように制御する。可視光制御装置は、図1では照明装置と別体となっているが、一体となっていてもよい。
【0024】
以上の構成によって、精神的な癒し効果を、各種の色彩を持つ可視光を効果的に、かつ個別に制御することにより、遠隔もしくは近接のクライアント端末11から可能にすることができる。例えば、病院側と患者側の間や、照明光の管理センタ施設と一般のユーザ宅の間において、ネットワーク設備とGPS情報等を活用し、相互認証メカニズムを組み込むことにより、安全、かつ迅速に、各個人に適した、オーダメイドの可視光の照明環境を、高い信頼性で、かつ安価に提供することが可能となり、精神的な医療サービスとしての実現することが、可能になる。
【0025】
図1に示す可視光遠隔制御システムでは、さらに、クライアントユーザ宅81にクライアント端末位置情報取得手段16が配置され、制御センタ82に遠隔制御端末位置情報取得手段17が配置されていることが好ましい。この場合、クライアント端末11は、図2に示すように、クライアント端末位置情報送信手段25と、クライアント端末認証手段26と、クライアント端末データベース格納手段27と、を備える。また、遠隔制御端末12は、図2に示すように、遠隔制御端末位置情報送信手段35と、遠隔制御端末認証手段36とを備える。
【0026】
クライアント端末位置情報取得手段16は、衛星測位システムによってクライアント端末11の地理的な位置情報を取得する。クライアント端末位置情報送信手段25は、クライアント端末11の地理的な位置情報を遠隔制御端末12に送信する。遠隔制御端末認証手段36は、遠隔制御端末データベース格納手段31を参照し、クライアント端末11の送信する地理的な位置情報を認証する。遠隔制御端末サービス制御手段32は、遠隔端末認証手段36による認証が成立した場合に、可視光制御情報を発生する。
【0027】
一方で、遠隔制御端末位置情報取得手段17は、衛星測位システムによって遠隔制御端末12の地理的な位置情報を取得する。遠隔制御端末位置情報送信手段35は、遠隔制御端末12の地理的な位置情報をクライアント端末11に送信する。クライアント端末認証手段26は、遠隔制御端末12の位置情報などの認証情報を含んだデータベースを格納するクライアント端末データベース格納手段27を参照し、遠隔制御端末12の送信する地理的な位置情報を認証する。サービス実行手段23は、クライアント端末認証手段26による認証が成立した場合に、可視光制御情報送信手段33の送信する可視光制御情報に従い、可視光照明提供サービスを実行する。
【0028】
クライアント端末位置情報取得手段16は、クライアント端末11が据え置き型の端末であれば、例えば患者のクライアントユーザ宅81の位置情報を取得する。遠隔制御端末位置情報取得手段17は、遠隔制御端末12が据え置き型の端末であれば、例えば制御センタ82の位置情報を取得する。位置情報は、例えば、地球上での緯度と経度である。位置情報は、高さ情報を含んでいてもよい。位置情報の精度が高ければ、アンテナの設置場所によって認証用の位置情報が変えられるので、第三者のなりすましを防ぎ、認証用のパスワードとして適用することができる。このため、位置情報の精度は、1m以下であることが好ましく、さらに100mm以下であることが好ましい。
【0029】
遠隔制御端末データベース格納手段31は、さらに、図3に示されるように、ユーザIDとパスワードのほかに、GPS情報が内蔵されていることが好ましい。GPS情報は、衛星測位システムによって得られる位置情報や、衛星から受信される各種情報としてもよい。遠隔制御端末12は、情報の送信側(発信側)の位置情報を、常時、認証することにより、ユーザクライアントとの間で相互認証を行うことができる(例えば、特願2006-291311参照)。位置情報を用いた相互認証方式に加え、更に、公開鍵認証方式と組み合わせることが好ましい。ユーザクライアント宅では、遠隔の病院との間で相互に認証がとれた後は、病院側は、各個別のユーザ毎に適切なレシピ情報を、ユーザ毎のデータベースから選んで、送出することや、または、疾病毎に特有なデータベースから選んで、適切なレシピ情報を送ることができる。
【0030】
クライアント端末データベース格納手段27は、遠隔制御端末12を認証するための認証情報を格納している。認証情報については、遠隔制御端末12との間で相互に認証を行うことから、遠隔制御端末データベース格納手段31に格納されている認証情報と同様のものを格納していることが好ましい。
【0031】
GPS情報とデータベースを結合して、情報の送信側(発信側)である遠隔制御端末12の位置情報を、相互認証する方式については提案されている(特願2006-291311参照。)。この時に、クライアント端末11と遠隔制御端末12との間でやり取りする情報として、可視光制御情報に対して、LED光源の色彩別に、輝度を制御し、かつ、1/fゆらぎのパターンを、医学データベースや個人情報を用いて、各ユーザ毎に、個別にオーダメイドで提供することができる。すなわち、GPS情報を認証情報として活用するシステムは考案されているが、GPS情報等の位置識別情報を用いて相互認証後に、可視光照明を、個人個人のオーダメイドで、好みや、医療目的に応じて、遠隔から、安全に提供できる、メカニズムとを組み合わせて、実施できる。
【0032】
クライアント端末11は、クライアントユーザ宅81内の、複数のユーザA及びユーザBに対しても、オーダメイドの可視光照明提供サービスをレシピデータに基づいて行うことができる。病院等の制御センタ82側からのネットワーク13を介して送信される可視光制御情報の中には、さらに、ユーザIDとパスワードのほかに、位置情報が内蔵されていることが好ましい。ユーザクライアント81宅では、受信した可視光制御情報をクライアント端末11とデコーダにより解読し、その後で、可視光制御情報に含まれているレシピに基づいて、可視光の照射を、個別ユーザ毎に制御することができる。1つのクライアントユーザ宅81の中に、複数のユーザがいる場合においても、上記の制御は、同様に可能である。
【0033】
本実施形態に係る可視光遠隔制御システムは、従来の単なる可視光照明に加えて、個人の好みや、医学的に保障された1/fゆらぎを加えることによる各種のLED光源を、個別制御が可能な簡易装置をユーザ宅に設置し、この制御装置を遠隔からネットワーク経由で、しかるべき認証が相互に成立した後に、従来の医療システムでは実現が困難であった、信頼性の高い、安全な遠隔医療サービスの一つである可視光照明提供をネットワーク13上で、GPS情報、医療データベース、公開鍵およびP2Pネットワーク技術などを、効果的に、組み合わせ、安価に構築できる。また、当該情報が、既に入手されていれば、この情報を活用して、ネットワークと切り離して、活用することも可能となる。
【0034】
本実施形態では、さらに、可視光制御情報送信手段33が可視光制御情報を送信する際、クライアント端末位置情報送信手段25は、自己の地理的な位置情報を遠隔制御端末12に繰り返し送信し、遠隔制御端末位置情報送信手段35は、自己の地理的な位置情報をクライアント端末11に繰り返し送信することが好ましい。可視光制御情報送信手段33及びクライアント端末位置情報送信手段25が繰り返し位置情報を送信することで、クライアント端末認証手段26及び遠隔制御端末認証手段36が随時認証を行う。
【0035】
本実施形態に係る可視光遠隔制御システムは、安全な、信頼性の高い医療機関が、可視光の情報種別、ゆらぎ種別を提供する際に、正規に登録された機関からの情報であるかどうかを、ネットワーク13を用いて、ユーザまたは患者のクライアントユーザ宅81側でも、当該の可視光制御情報を受信して可視光の照明制御情報を提供してもらう際に、相互認証後に、初めて使用できるため、安全面の上でも万全を期した使用条件で活用できる。
【0036】
照明装置15による単なる可視光照明に加えて、個人の好みや、医学的に保障された1/fゆらぎを加えることによる照明装置15を、個別制御が可能な簡易装置をクライアント端末11によってクライアントユーザ宅81に設置し、この制御装置を遠隔からネットワーク13経由で、位置情報などを用いたしかるべき認証が相互に成立した後に、従来の医療システムでは実現が困難であった、信頼性の高い、安全な遠隔医療サービスの一つである可視光照明提供をネットワーク13上で、GPS情報、医療データベース、公開認証鍵およびP2Pネットワーク技術などを、効果的に、組み合わせて、安価に構築できる。また、当該情報が、クライアント端末11側で既に、別の手段で入手されていれば、この情報を活用して、外部のネットワーク13と切り離して、同一施設内、または居室内の当該の情報を活用することも可能となる。
【0037】
本実施形態に係る可視光遠隔制御システムは、従来の単純な可視光照明から一歩踏み込んで、癒し効果の高い、精神療法を、認証された医療機関等からの遠隔制御により、安全に実現できる。ホテルでの重要顧客用の部屋の空間に、快適な可視光照明の環境等を提供するサービスにも、この手段は、同様に提供可能である。更に、各医療機関が提供する可視光制御用のデータベース情報を、医療機関の相互認証後に、相互の機関同士で有効に活用することも実現が可能となり、治療効果の促進など、今後の医療福祉社会に利用することができる。
【0038】
既存の香料または薬剤を発生させることのできる装置をクライアントユーザ宅81側のクライアント端末11に接続し、医療機関等の制御センタ82が提供する遠隔制御端末データベース格納手段31に格納されているデータベースの情報を用いて、ネットワーク13を活用して安全かつ確実に、医療機関が、遠隔医療を行うことのできる実現手段を上述した別装置を併置して、一緒に使用することも可能であり、遠隔医療に対する利便性や、信頼性を飛躍的に向上することが、初めて可能となる。
【0039】
本実施形態に係る可視光遠隔制御システムによれば、従来の可視光照射システムでは実現が困難であった、信頼性が高く、かつ安全な遠隔からの可視光照明による、医療サービスを、ネットワーク設備を有効に活用し、高精度の安価なGPS情報、公開暗号方式、センサ等を、適宜、効果的に組み合わせて、個人個人のオーダメイドで使用することにより、初めて実現することができる。また、本実施形態で開示したメカニズムは、可視光照明にとどまらず、薬剤、香料または、音楽、映像情報等を、ユーザ宅にて、提供することのできる装置の制御にも活用することができ、本実施形態により、遠隔医療のみならず、遠隔から、お客様に対してリラクゼーションに適した「癒し」環境を提供することも可能となる。また、アロマセラピストによる、遠隔診療や、喘息等の患者に対する、適切な薬剤投与等を、可視光照明と併せて活用し、これらの制御を、医師および医療機関の責任において、相互に認証が、確実に行われた後に、安全に実施することも可能となり、安全なネットワーク管理のもとで、医師と患者が相互に安全を確認した上で実施できるため、遠隔医療の信頼性を飛躍的に高めることが可能となる。
【0040】
(実施形態2)
図4は、実施形態2に係る可視光照明用遠隔制御システムの構成図である。図4に示す可視光遠隔制御システムの構成は図1とほぼ、同等であるが、図4では切替え装置43を備える点で異なる。
【0041】
切替え装置43は、病院等の制御センタ(親側装置)のレシピ情報によらず、ユーザクライアント宅の中において、独自に、必要に応じて切り替えるための切替え制御を行う。環境のモニター用のセンサ18-1および18-2を介して受信したデータに基づき、当該のセンサデータが処理され、ネットワーク13を介して病院側から送られる可視光制御情報と同等のフォーマットを持つデータ形式に変換する。このようにして、病院側からの制御に基づく可視光照明に限定せず、独自のセンサ回路による制御を行うことが可能となる。
【0042】
切替え装置43は、クライアント端末11と別に設けることができる。図4では、クライアント端末11とデコーダ42の間に接続される例を示した。切替え装置43は、クライアント端末11に内蔵されていてもよい。
【0043】
安全な、信頼性の高い医療機関が、可視光の情報種別、ゆらぎ種別を提供する際に、正規に登録された機関からの情報であるかどうかを、ネットワーク13を用いて、ユーザまたは患者の側に設置されるクライアント端末11でも、遠隔制御端末12から送信される可視光制御情報を受信して可視光の照明制御情報を提供してもらう際に、相互認証後に、初めて使用できるため、安全面の上でも万全を期した使用条件で活用できる特徴を有する。更に、相互認証がなされた後においても、継続的に、認証を行い続けることにより、より、安全で安心できる、可視光の照射制御が可能になるという特徴を有している。
【0044】
図5は、本実施形態に係るクライアント端末および遠隔制御端末の一例を示す構成図である。本実施形態に係る可視光照明用遠隔制御システムでは、実施形態1に係る可視光照明用遠隔制御システムに加え、さらに、クライアント端末11は、切替え装置43に相当するクライアント端末サービス制御手段28と、を備える。
【0045】
クライアント端末認証手段26は、遠隔制御端末12の位置情報などの認証情報を含んだデータベースを格納するクライアント端末データベース格納手段27を参照し、遠隔制御端末12の送信する地理的な位置情報を認証する。サービス実行手段23は、クライアント端末認証手段26による認証が成立した場合に、可視光制御情報送信手段33の送信する可視光制御情報に従い、可視光照明提供サービスを実行する。
【0046】
本実施形態では、クライアント端末データベース格納手段27は、さらに、可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースを格納する。センサ14が生理的状態を検出すると、クライアント端末サービス制御手段28は、クライアント端末データベース格納手段27を参照し、レシピに基づき、センサ14の検出した生理的状態に応じた可視光照明提供サービスを実行するための可視光制御情報を発生する。サービス実行手段23は、クライアント端末サービス制御手段28の発生させた可視光制御情報に従い、可視光照明提供サービスを実行する。照明装置15は、可視光制御情報に従い照明光を発生する。
【0047】
ここで、クライアント端末サービス制御手段28は、クライアント端末認証手段25による認証が成立した場合に、可視光制御情報を発生することが好ましい。または、サービス実行手段23は、クライアント端末認証手段26による認証が成立した場合に、クライアント端末サービス制御手段28の発生させた可視光制御情報に従い、可視光照明提供サービスを実行することが好ましい。
【0048】
サービス実行手段23は、クライアント端末認証手段26による認証が成立した場合に、クライアント端末サービス制御手段28の発生させた可視光制御情報に従い、可視光照明提供サービスを実行する。照明装置15は、可視光制御情報に従い照明光を発生する。
【0049】
図6は、実施形態2に係る可視光遠隔制御システムの別形態の構成図である。図6に示す可視光遠隔制御システムは、図4に示す可視光遠隔制御システムと、ユーザAの可視光LEDによる照明光の照射が「電子ろうそく」である点で異なる。「電子ろうそく」のような光を発生する「オブジェ」に対して、この制御方式を活用し、「癒し空間」を生成することも可能である。実際のろうそくに近い性質を持つ「電子ろうそく」を実現するためには、色彩、輝度、自然の揺らぎを擬似した1/fゆらぎを実現する制御方式に加え、例えば、家のドアが開いたことにより、センサ18-1を用いて「気圧の変化」を検出したり、センサ18-2を用いて「温度」を検出したり、または他のセンサ(不図示)を用いて「風圧」の変化などを加えることにより、一時的に、揺らぎを、「自然の状態に近い形態」に変化させることも可能となる。
【0050】
図7は、実施形態1及び実施形態2に係る可視光遠隔制御システムにおける照明装置の実施例である。図7に示す照明装置15は、図1に示す可視光制御装置41A又は41Bが一体となった構成となっている。また、クライアント端末11の外部にデコーダ42が接続されている場合の構成例を示す。本実施例において、遠隔制御端末12から送られる可視光制御情報のうち、ユーザID、パスワード、GPS情報は、相互認証用に使用されることは既に述べたとおりである。
【0051】
クライアント端末11は、色彩の種別1、色彩の種別2、色彩の種別3、色彩の種別1の輝度1、色彩の種別2の輝度2、色彩の種別3の輝度3、色彩の種別1の1/fパターン、色彩の種別2の1/fパターン、色彩の種別3の1/fパターンを含む可視光制御情報を受信する。クライアント端末11は、当該の制御情報を受信後に、マイコン制御回路を含むデコーダ42により、輝度と色彩と1/f揺らぎの各パラメータを伝送されたデータに含まれる制御コードを解読した後に可視光照明を制御できる。
【0052】
本実施形態に係る制御メカニズムは、安全な可視光照明提供サービスを、GPS情報、公開暗号方式を用いてネットワークを有効に活用し、更に、マイコンを用いた1/fゆらぎ信号を発生するクライアント端末11または装置、および当該装置の発生する信号により、LEDを制御し、LEDの発光する照明光の制御を実現する回路、並びに個人個人に適した可視光照明の制御パターンを格納するための、データベース技術の全てを、効果的に組み合わせて使用することにより実現できる。
【0053】
デコーダ42は、受信した可視光制御情報をもとに、照明装置15を制御する。照明装置15は、通常のLED照明は直流電源または交流電源を備え、赤、青、緑等の色彩を照射できる。色彩ごとの電源供給部分にデコーダ42の出力を接続し、これらの色彩光に対して、指定された1/f揺らぎで変調することにより、色彩毎に個別の、1/f揺らぎ照明を発生させることができる。更にこれらの1/f照明は、個別に輝度の調整が可変抵抗に与える可視光制御情報により、調合することが可能となる。
【0054】
図8は、実施形態1及び実施形態2に係る照明装置における、マイコン(プロセッサ等)を用いたデコーダの一例である。デコーダ42は、入力情報として、ユーザID情報とレシピ情報を入力バッファに蓄積し、当該データを逐次、読み出しを行い、予め作成されたレシピ解析用のプログラムに基づいて、各種の色彩の光を照射するLED光に対して、どの種類の1/f揺らぎパターンを選択するか、また、どの輝度を与えるべきかを指示することができる。このとき、デコーダ42には、予め、各種の1/fパターン信号を発生できる回路を組み込んでおく必要がある。1/fパターンは、例えば、間欠性カオスがある。1/fゆらぎをあらわす1つのパターンの例として、間欠性カオスを利用する場合には、次式によって、LEDの輝度の値を時々刻々計算する方法があげられる。
(a)0<X(t)<0.5の時
X(t+1)=X(t)+2X(t)
(b)1>X(t)≧0.5の時
X(t+1)=X(t)-2(1-X(t))
ここでは、時刻(t+1)での輝度X(t+1)(最大値1)が、1単位時間前の輝度X(t)によって決められるが、この単位時間を例えば、0.1msec~1secの間隔を変更することによっても、照明としての、ゆらぎのパターンの変化を実現することができる。
【0055】
図9は、実施形態1及び実施形態2に係る可視光遠隔制御システムの構成に対して、新たに、クライアント端末11側からの、状態通知情報を、遠隔制御端末12(病院側)へフィードバックすることにより、インタラクティブに、可視光制御を実現するための実施例である。図9に示す構成例においては、クライアントユーザ宅81にある、人体の生理的情報を、脳波測定装置等の生理的状態を検出するセンサ14を用いて、脳から発生する脳波(電気信号)の値を測定して、脳の活性化状況やリラックス状況を、アルファ波(8~13Hz)の識別により、より的確に把握することができる。更に、脈波測定装置、脳磁図測定装置、心拍数測定装置、fMRI又は光トポグラフィーをセンサ14として用い、生理的状態のデータを、遠隔制御端末12がリアルタイムに判定し、遠隔の病院等へネットワーク13を通じて送信できる。このフィードバックを迅速に、行うことにより、クライアントユーザ宅81にいる患者が、「快適な」となるような、照明光のレシピを遠隔から返送することが可能となる。
【0056】
このメカニズムを活用することにより、例えば、光パターンを人に提示して視覚的に刺激することにより人を安静状態に導く空間(以下癒し空間と呼ぶ)の創成が可能である。この実現のためには、センサ14によって脳波中のα波をモニターすることにより、照射する光のパターンが、確かに人に対して安静状態に導く効果(以下リラクゼーション効果)を与えているかどうかを、遠隔制御端末12がリアルタイムにモニターして、客観的に自動判定し、その情報を病院側に、ネットワーク13経由で伝送する手段を活用することにより、個人個人の異なる状態に応じて、より適切なリラクゼーション効果を持つと考えられる光パターンを、遠隔制御端末12の遠隔制御端末データベース格納手段に格納されているデータベースより、選択することのできるフィードバックシステムを構築することが可能となる。
【0057】
一般的に、α波の出現のモニターは国際10-20電極配置法の後頭電極O1およびO2において測定した脳波を8~13Hzのα波帯域フィルタに通しパワースペクトルを求め、おおむね、脳波の定常状態と考えられる最低20秒間の平均パワーが一定の閾値を超えたかどうかを判断することにより行うことが好ましい。ただし、使用者により安静閉眼状態のα波帯域のパワースペクトルのレベルには、一般的に、個人差があるため、閾値は使用者ごとに適切なものを選択することが、好ましい。従って、本システムを使用する前に、使用者は、安静閉眼状態と、その他の状態時の脳波を計測しておき、両状態のα波帯域のパワースペクトルのレベルの中間の値を、α波出現を判定する閾値に決定し、データベースに記録しておいて、この閾値を指標とすることが好ましい。図10に、以上の述べた、α波出現判定用閾値の決定のための処理フローを示し、図11に前記データベースを活用したα波の出現判定のための実施例を示す。
【0058】
α波出現判定用閾値の決定について、図10を用いて説明する。ステップS111では、ユーザの安静閉眼時及びその他の状態の脳波を計測する。例えば、図1で説明したセンサ14によって計測する。ステップS112では、ステップS111で計測した脳波から、α波帯域パワーの計算を行う。ステップS113では、安静閉眼時と安静閉眼時ではない時の状態との閾値を計算する。ステップS114では、ステップS113で計算した閾値を、可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースに登録する。可視光照明提供サービスを提供する際、新たに登録した閾値を用いてレシピを作成する。
【0059】
α波の出現判定について、図11を用いて説明する。ステップS211では、ユーザの脳波を計測する。例えば、図1のセンサ14によって計測する。ステップS212では、ステップS211で計測した脳波から、α波帯域パワーの計算を行う。ステップS213では、ステップS212で計算したα波帯域パワーを、閾値の登録されているデータベースを参照し、あらかじめ登録されている閾値と比較する。比較によって、安静閉眼状態であるか否かを判定する。比較の結果、α波帯域パワーが閾値を超えればステップS214に移行し、α波帯域パワーが閾値を超えなければステップS215に移行する。ステップS214では、安静閉眼状態である旨を出力する。ステップS215では、安静閉眼状態ではない旨を出力する。
【0060】
一方、心臓の拍動の変化に関しては、当該の変化を、拍動に伴って生じる電位変化として捉え、心電計や脳波計により計測して知ることができる。あるいは、脈波計等により、拍動に伴い、押し出される血液の圧力変化を光学式センサなどを用いて、計測して知ることができる。一般的に、拍動の速さは自律神経系により制御されており、自律神経系は交感神経と副交感神経とから成り、拮抗した作用を持つことが知られている。人が興奮時には交感神経の働きが勝ることにより、拍動が小さく、速くなることが知られている。一方、落ち着いているときには、副交感神経が勝ることにより、拍動は大きく、遅くなることが知られている。一般的に、拍動の速さは、計測された拍動波形のピーク間隔(R-R間隔)などを測り、隣り合うピークの間隔の逆数を計算することにより知ることができる。心電計による拍動波形のピークは、その他の部分に比べて、突出しているため、ピークを検出する閾値を容易に定めることが可能である。例えば、ノイズなどによる波形のゆるやかなゆらぎを除去するために、10Hz程度のカットオフ周波数をもつハイパスフィルタを、予め使用し、つぎに、波形の最大値の約半分程度を、閾値とすることにより、ピーク時刻を検出することが可能である。
【0061】
また、脈波計の場合には、測定波形の2次微分値(加速度脈波)のピーク値を用いて、上記と、同様の処理により、拍動の速さを求めることができる。一般に、使用者によって、安静時の拍動の速さには個人差があるため、本提案システムを使用する前に、病院側の施設等の使用者は、安静状態と、その他の状態時の拍動値を計測しておき、両状態での、拍動の速さの中間の値を安静時判定のための拍動の速さの閾値に決定し、データベースに記録しておくことが望ましい。図12に、心電図または脈波による安静状態判定用閾値の決定処理フローの一例を、図13に心電図または脈波による安静状態判定のフローの一例を示す。
【0062】
安静状態判定用閾値の決定について、図12を用いて説明する。ステップS311では、ユーザの安静状態及びその他の状態の心電図又は脈波を計測する。例えば、図1で説明したセンサ14によって計測する。ステップS312では、ステップS311で計測した心電図又は脈波から、拍動の速さを算出する。ステップS313では、安静状態と安静状態ではないときの閾値を計算する。ステップS314では、ステップS313で計算した閾値を、可視光照明提供サービスに利用する照明光を規定するレシピに関連した情報を含んだデータベースに登録する。可視光照明提供サービスを提供する際、新たに登録した閾値を用いてレシピを作成する。
【0063】
安静状態判定について、図13を用いて説明する。ステップS411では、ユーザの心電図又は脈波を計測する。例えば、図1のセンサ14によって計測する。ステップS412では、ステップS411で計測した心電図又は脈波から、拍動の速さを算出する。ステップS413では、ステップS412で計算した拍動の速さを、閾値の登録されているデータベースを参照し、あらかじめ登録されている閾値と比較する。比較によって、安静状態であるか否かを判定する。比較の結果、拍動の速さが閾値を超えればステップS414に移行し、拍動の速さが閾値を超えなければステップS415に移行する。ステップS414では、安静閉眼状態ではない旨を出力する。ステップS415では、安静状態である旨を出力する。
【0064】
以上述べた法により、計測あるいは、取得された使用者の生理的状態データ等は、病院等の施設へ、ネットワーク経由で転送され、病院内では、ユーザあるいは、患者等の生理的状態等の判定を行うことができる。
【0065】
なお、状態判定のための、閾値のデータベースは、ネットワーク経由によりデータを格納しておくことや、当該の取得データは、どこに存在しても利用可能であるため、当該データベースの設置場所は、使用者の使用場所、または病院内のどちらであっても良いことはいうまでもない。
【0066】
このようにして、ユーザクライアント宅における、各種の測定結果は、遠隔の制御センター(親側制御装置)にリアルタイムに送信し、遠隔の親側制御装置では、この受信結果に基づいて、ユーザ宅にある可視光制御装置等を、ネットワークを介して、インタラクティブに、かつ、リアルタイムに、ユーザ宅にある可視光制御装置が照射する、可視光の制御の内容を、随意に、変更して診療効果を向上させることが、可能となる。例えば、病院では使用者の現在の状態の情報を元に、安静状態へ導くための光パターンの調整を行うことが可能であり、以下に調整方法の一例を示す。光パターンの調整法に関しては、制御調整の対象となるべき要素として、色彩の調整と明るさ(光度または輝度)が想定できる。明るさや色彩の調整に関しては、光パターンは光の3原色である赤、緑、青の3色のLEDにより作ることができ、それぞれの輝度を調整することにより、明るさと色彩の変化を与えることができる。
【0067】
赤、緑、青の各色の輝度の強さをそれぞれ記号RS、GS、BSで表すこととする。この値は輝度が0の場合を0とし、その他の輝度を任意の3段階に分け、例えば、最小値1、中間値2、最大値3の4段階で調整することが、好ましい。また、時間的変化の調整に関しては、赤、緑、青の3原色の各色の輝度を、時間によらず一定に保つ場合と、時間的な変化を伴う場合に分けて制御することが可能である。例えば、時間的変化の調整のために、間欠カオス法により生成される、1/fゆらぎのリズムを用いることが、一例として考えられるが、これに限定されるものではない。ここで、間欠カオス場合を例にとり、パラメータ更新周期を記号Fで表すこととする。この値は周期が無限大(時間的変化がない場合)の場合を4とし、それ以外の周期を任意の3段階に分け、最小値1、中間値2、最大値3の4段階で調整することが可能である。
【0068】
以下に、調整方法の一例を示す。例えば、生体信号と光パターンの調整に当たっては、光パターンは脳波のα波帯域のパワースペクトルのレベルや、拍動の速さなどの生体信号により、人を安静状態へ導くための、「癒し空間」の創成のために、以下の4つの方法により調整を行うことが、好ましい。
【0069】
(1)脳波のα波帯域のパワースペクトルと明るさ・色の調整法の一例
以下のステップに従って調整を行う方法が考えられる。
ステップ1:初期設定としてGS=1、BS=0、RS=0とする。緑の光から開始する理由は、一般的に、カラーセラピーにおいて、緑が安静に効果があるといわれているためである。
ステップ2:α波帯域のパワースペクトルのレベルにより安静閉眼状態であるかを判定する。安静閉眼状態であればステップ2を繰り返す。
ステップ3: GS<3ならGS=GS+1としてステップ2へ移行する。
ステップ4:BS<3ならBS=BS+1、GS=0としてステップ2へ移行する。
ステップ5: RS<3ならRS=RS+1、GS=0、BS=0としてステップ2へ移行する。
【0070】
(2)拍動の速さと明るさ・色の調整法の一例
以下のステップに従って調整を行うが考えられる。
ステップ1:初期設定としてGS=1、BS=0、RS=0とする。緑の光から開始する理由は、カラーセラピーにおいて、緑が安静に効果があるといわれているためである。
ステップ2: 拍動の速さにより安静状態であるかを判定する。安静状態であればステップ2を繰り返す。
ステップ3: GS<3ならGS=GS+1としてステップ2へ移行する。
ステップ4.:BS<3ならBS=BS+1、GS=0としてステップ2へ移行する。
ステップ5: RS<3ならRS=RS+1、BS=0、BS=0としてステップ2へ移行する。
【0071】
(3)脳波のα波帯域のパワースペクトルと時間的変化の調整法の一例
以下のステップに従って調整を行う方法が考えられる。
ステップ1:初期設定としてF=1とする。
ステップ2:α波帯域のパワースペクトルのレベルにより安静閉眼状態であるかを判定する。安静閉眼状態であればステップ2を繰り返す。
ステップ3:F<3ならF=F+1としてステップ2へ移行する。
【0072】
(4)拍動の速さと時間的変化の調整法の一例
以下のステップに従って調整を行う方法が考えられる。
ステップ1:初期設定としてF=1とする。
ステップ2:α波帯域のパワースペクトルのレベルにより安静状態であるかを判定する。安静状態であればステップ2を繰り返す。
ステップ3:F<3ならF=F+1としてステップ2へ移行する。
【0073】
上記の4つの調整法は、病院側施設等の使用者(可視光の制御者)が利用したいと考えるものを自由に選択し、任意の順番で実施することも、同様に、可能である。
【0074】
さらに、各調整法のステップ2の後に、他の任意の数の調整法を組み込むことにより、複数の調整法を一連の流れとして実施することも可能である。例えば、拍動の速さと明るさ・色の調整のステップ2の後に拍動の速さと時間的変化の調整を組み込むことにより、拍動の速さと明るさ・色の調整と拍動の速さと時間的変化の調整を、一連の処理の流れとして行うことが可能である。また、脳波のα波帯域のパワースペクトルと明るさ・色の調整のステップ2の後に拍動の速さと明るさ・色の調整を組み込むことにより、脳波のα波帯域のパワースペクトルと明るさ・色の調整と拍動の速さと明るさ・色の調整を一連の流れとして行うことも、同様に可能である。さらに、組み込み方法も、ある調整法のステップ2の後に、複数の調整法を直列に並べることも可能であり、あるいは、組み込む調整法内でも、どれかが他の調整法のステップ2の後に組み込まれていることも可能であり、上記の例に限定されるものではない。
【0075】
これらの一連の処理を行う場合の、クライアントユーザ宅側から、返送される情報通知データは、ユーザID、パスワード(PASS)、GPS情報、測定装置種別1、測定データ1、装置種別2、測定データ2等を含み、フィードバックされるたび毎に相互認証を行うことが好ましい。この相互認証を組み合わせることにより、遠隔からの可視光照明に関わる診療内容を高度に安全化を図ることが、でき、この認証操作は、当該のレシピデータやユーザクライアントからの変化情報通知を行う必要の無い場合おいても、定期的に行うことが信頼性の面では望ましい。図14に、クライアントユーザ端末からの状態を通知するための可視光制御情報の構成例を示す。
【0076】
図15に、クライアント端末11と遠隔制御端末12間で、インタラクティブに制御する場合の信号シーケンス例を示す。スッテプS611では、クライアント端末11が、可視光の制御要求があるのか判断する。スッテプS611を随時繰り返す。スッテプS612では、クライアント端末11が、医療診断装置があるのかを判定する。医療診断装置は、例えば、図1に示すセンサ14である。スッテプS612で医療診断装置があると判定した場合、スッテプS613へ移行する。スッテプS612で医療診断装置がないと判定した場合、スッテプS614へ移行する。スッテプS613では、クライアント端末11が、医療診断装置から生理的状態から状態通知情報を含むデータを作成する。
【0077】
スッテプS614では、クライアント端末11が、可視光制御情報を要求する制御要求データを遠隔制御端末12へ送信する。制御要求データには、状態通知情報のほかに、クライアント端末11の識別情報(ID)、パスワード、位置情報、GPS情報が含まれることが好ましい。スッテプS614を経た後、スッテプS615及びスッテプS511へ移行する。
【0078】
スッテプS511では、遠隔制御端末12が、クライアント端末11から制御要求データを受信したか否かを繰り返し判定する。制御要求データを受信したと判定した場合、スッテプS512へ移行する。スッテプS512では、遠隔制御端末12が、制御要求データの送信元となるクライアント端末11の認証を行う。
【0079】
スッテプS513では、遠隔制御端末12は、認証に成功したか否かを判定する。認証は、更改鍵での認証のほか、位置情報、GPS情報、パスワード等の種々の認証情報を用いて行うことができる。認証に成功しなかった場合、遠隔制御端末12は、ステップS514に移行する。ステップS514では、遠隔制御端末12は、認証に成功しなかったクライアント端末11との通信を遮断し、ステップS511へ移行する。認証に成功した場合、遠隔制御端末12は、ステップS515に移行する。
【0080】
スッテプS515では、遠隔制御端末12は、クライアント端末11からの制御要求データに状態通知情報が含まれているか否かを判定する。状態通知情報が含まれていない場合、遠隔制御端末12は、ステップS516へ移行する。スッテプS516では、遠隔制御端末12は、クライアント端末11に適したレシピのデータをデータベースから読み出す。そして、スッテプS518に移行する。スッテプS515では、状態通知情報が含まれている場合、遠隔制御端末12は、ステップS517へ移行する。
【0081】
ステップS517では、遠隔制御端末12は、状態通知情報の分析及び可視光制御情報の作成を分析プログラムとデータベースを基に作成する。スッテプS518では、遠隔制御端末12は、スッテプS516又はステップS517で作成した可視光制御情報を、クライアント端末11に送信する。遠隔制御端末12は、可視光制御情報とともに、識別情報ID、パスワード、GPS情報などの情報を送信することが好ましい。
【0082】
スッテプS615では、クライアント端末11は、遠隔制御端末12からの可視光制御情報を受信したか否かを繰り返し判定する。ステップS616では、クライアント端末11は、可視光制御情報の送信元の遠隔制御端末12を認証する。認証は、例えば、識別情報ID、位置情報、GPS情報、公開鍵暗号などの種々の認証方法を用いることができる。スッテプS616の後スッテプS617に移行する。
【0083】
スッテプS617では、クライアント端末11は、認証に成功したか否かを判定する。スッテプS617において、認証が成功しないとスッテプS618に移行し、認証が成功するとスッテプS619に移行する。スッテプS618では、クライアント端末11は、認証が成功しなかった遠隔制御端末12との通信を遮断する。スッテプS619では、クライアント端末11は、遠隔制御端末12から受信した可視光制御情報に従い、時間分布が各種の1/fパターンを持つように色彩毎の輝度又は単色色彩の輝度を制御して提供する可視光照明提供サービスを実行する。例えば、クライアントユーザ宅81の可視光制御装置(図1の符号41A及び41B)を起動して、制御データをデコードし、指定されたレシピに基づく可視光を照射する。
【0084】
このシーケンス例に従った制御を双方で行うことにより、患者の現在の状態を勘案した、最適な、可視光照射用のレシピデータを送出することが可能となり、これらの情報の双方向転送を一定周期で、実施することにより、患者側にとって、与える可視光用のレシピの状態を、リアルタイムに、かつインタラクティブに変更することが可能となる。
【0085】
なお、上記の患者宅から送信される可視光制御情報内に含まれる装置種別としては、各種の環境センサからの信号以外に、脳波測定装置、脈波測定装置、光トポグラフィー、またはfMRI等の装置が想定される。病院側では、これらの測定データに基づいて、適切に分析処理が行われた後に、可視光用のレシピを検索し、患者宅に向けて可視光制御信号を送信する。
【0086】
図16は、図9に示す実施例の拡張例を示すものである。図9の実施例においては、レシピデータは、基本的には可視光を、ユーザ宅内で、どのように制御するか、または遠隔から、どのように、制御するかに関する構成例を示したものである。この際に、個人の好みに応じて、遠隔制御される情報とは独立に、当該の、好みの可視光を1/f揺らぎ信号で変調することだけで十分な患者にも対応したシステムとするために、病院側からの可視光制御情報と独立に選択できる回路を備える必要がある。
【0087】
また、可視光に音楽信号を重畳するか、もしくは、患者の癒しに、適切な快適な効果を与える映像信号を、別の色彩の可視光に、重畳することができるように、システムを構成することも同様に可能である。この場合に、前述したように、室内、または、環境センサにより、取得した情報等も、活用して、最適な1/f揺らぎを与える「電子ろうそく」を、特定の色彩を持つ可視光LEDにより、実現することも同様に可能である。
【0088】
また、一般に、可視光LEDは信号を伝播する際には、適切な変調を行うことにより、到達距離を伸ばすことが必要となる、変調方式としては、PPM(Pulse Position Modulation)、OFDM(Orthogonal Frequency Division Modulation)など、様々な方式が実用化されているが、送信用のLEDや受信用のホトダイオードの特性にあったものを適切に選定する必要がある。図16は一例として、PPMを用いて数m~数十mまで、照射距離の延長が可能な場合を一例として示している。アナログ信号をPPM変調した場合には、受信側ではPWM(Pulse Width Modulation)変調を行い、復号化を容易に実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、遠隔医療や、癒しを与える環境を提供する際に、遠隔からの、またはローカルな状態における可視光照明の制御を、ユーザのおかれた環境状態や心理、生理状態等を考慮して、各種医療診断装置、家庭内の簡易医療器具等や、各種センサ等を効果的に活用し、高い信頼性と、安全性のもとでユーザに対して、「癒し」や健康管理上の「快適さ」等を提供するためのサービスに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】実施形態1に係る可視光照明用遠隔制御システムの構成図である。
【図2】実施形態1に係るクライアント端末および遠隔制御端末の一例を示す構成図である。
【図3】照明光を規定するレシピの一例である。
【図4】実施形態2に係る可視光照明用遠隔制御システムの構成図である。
【図5】実施形態2に係るクライアント端末および遠隔制御端末の一例を示す構成図である。
【図6】実施形態2に係る可視光遠隔制御システムの別形態の構成図である。
【図7】実施形態1及び実施形態2に係る可視光遠隔制御システムにおける照明装置の実施形態例である。
【図8】実施形態1及び実施形態2に係る照明装置における、マイコン(プロセッサ等)を用いたデコーダの一例である。
【図9】実施形態1及び実施形態2に係る可視光遠隔制御システムの第1実施例である。
【図10】α波出現判定用閾値の決定のための処理フローの一例である。
【図11】データベースを活用したα波の出現判定のためのフローの一例である。
【図12】心電図または脈波による安静状態判定用閾値の決定処理フローの一例を示す。
【図13】心電図または脈波による安静状態判定のフローの一例を示す。
【図14】クライアントユーザ端末からの状態を通知するための可視光制御情報の構成例を示す。
【図15】クライアント端末11と遠隔制御端末12間で、インタラクティブに制御する場合信号シーケンス例を示す。
【図16】実施形態1及び実施形態2に係る可視光遠隔制御システムの第2実施例である。
【符号の説明】
【0091】
11 クライアント端末
12 遠隔制御端末
13 通信ネットワーク
14 センサ
15 照明装置
16 クライアント端末位置情報取得手段
17 遠隔制御端末位置情報取得手段
18 センサ
22 クライアント端末状態通知情報送信手段
23 サービス実行手段
25 クライアント端末位置情報送信手段
26 クライアント端末認証手段
27 クライアント端末データベース格納手段
28 クライアント端末サービス制御手段
31 遠隔制御端末データベース格納手段
32 遠隔制御端末サービス制御手段
33 可視光制御情報送信手段
35 遠隔制御端末位置情報送信手段
36 遠隔制御端末認証手段
41 可視光制御装置
42 デコーダ
43 切替え装置
44 処理回路
81 クライアントユーザ宅
82 病院等の制御センタ
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
3
【図5】
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【図6】
5
【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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