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明細書 :快適歩行経路探索サーバ及びプログラム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4992099号 (P4992099)
公開番号 特開2009-058457 (P2009-058457A)
登録日 平成24年5月18日(2012.5.18)
発行日 平成24年8月8日(2012.8.8)
公開日 平成21年3月19日(2009.3.19)
発明の名称または考案の名称 快適歩行経路探索サーバ及びプログラム
国際特許分類 G01C  21/34        (2006.01)
G01C  21/00        (2006.01)
G08G   1/005       (2006.01)
G09B  29/00        (2006.01)
G09B  29/10        (2006.01)
FI G01C 21/00 G
G01C 21/00 Z
G08G 1/005
G09B 29/00 F
G09B 29/00 A
G09B 29/10 A
請求項の数または発明の数 4
全頁数 13
出願番号 特願2007-227512 (P2007-227512)
出願日 平成19年9月3日(2007.9.3)
審査請求日 平成22年8月30日(2010.8.30)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】800000068
【氏名又は名称】学校法人東京電機大学
発明者または考案者 【氏名】戸辺 義人
個別代理人の代理人 【識別番号】100083806、【弁理士】、【氏名又は名称】三好 秀和
【識別番号】100100712、【弁理士】、【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
【識別番号】100100929、【弁理士】、【氏名又は名称】川又 澄雄
【識別番号】100095500、【弁理士】、【氏名又は名称】伊藤 正和
【識別番号】100101247、【弁理士】、【氏名又は名称】高橋 俊一
【識別番号】100098327、【弁理士】、【氏名又は名称】高松 俊雄
審査官 【審査官】池田 貴俊
参考文献・文献 特開2003-148990(JP,A)
特開2007-051872(JP,A)
特表2007-536446(JP,A)
特開2007-066106(JP,A)
調査した分野 G01C 21/34
G01C 21/00
G08G 1/005
G09B 29/00
G09B 29/10
特許請求の範囲 【請求項1】
路端の適宜の場所に設置され、周囲温度を計測して、計測温度データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の温度センサと、
前記多数の温度センサからリアルタイムの計測温度データをネットワークを介して収集し、前記温度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する温度データベースと、
前記多数の温度センサそれぞれの計測温度データを区間温度とする道路区間と、前記多数の温度センサそれぞれの識別番号との対照データを保存する温度区間データベースと、
道路地図情報を保存する地図データベースと、
端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索部と、
前記経路探索手段の抽出した複数の経路それぞれに対して、前記温度区間データベース及び温度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新のリアルタイムの計測温度データの高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定部と、
前記最適経路選定部の見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力部と
を備えたことを特徴とする快適歩行経路探索サーバ。
【請求項2】
あらかじめ路端の適宜の場所に設置され、周囲温度を計測して、計測温度データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の温度センサそれぞれの計測温度データを区間温度とする道路区間と、前記多数の温度センサそれぞれの識別番号との対照データを温度区間データベースに登録するステップと、
あらかじめ道路地図情報を道路地図データベースに登録するステップと、
前記多数の温度センサから送られてくるリアルタイムの計測温度データをネットワークを介して収集し、温度データベースに前記温度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する温度データ収集ステップと、
端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索ステップと、
前記経路探索ステップにて抽出した複数の経路それぞれに対して、前記温度区間データベース及び温度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新のリアルタイムの計測温度データの高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定ステップと、
前記最適経路選定ステップにて見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする快適歩行経路探索プログラム。
【請求項3】
路端の適宜の場所に設置され、路上の歩行者密度を計測して、密度計測データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の歩行者密度センサと、
前記多数の歩行者密度センサからのリアルタイムの密度計測データをネットワークを介して収集し、前記歩行者密度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する歩行者密度データベースと、
前記多数の歩行者密度センサそれぞれのリアルタイムの密度計測データを区間歩行者密度とする道路区間と、前記多数の歩行者密度センサそれぞれの識別番号との対照データを保存する区間歩行者密度データベースと、
道路地図情報を保存する地図データベースと、
端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索部と、
前記経路探索手段の抽出した複数の経路それぞれに対して、前記区間歩行者密度データベース及び歩行者密度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新のリアルタイムの密度計測データの粗密に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定部と、
前記最適経路選定部の見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力部とを備えたことを特徴とする快適歩行経路探索サーバ。
【請求項4】
あらかじめ路端の適宜の場所に設置され、歩行者密度を計測して、密度計測データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の歩行者密度センサそれぞれのリアルタイムの密度計測データを区間歩行者密度とする道路区間と、前記多数の歩行者密度センサそれぞれの識別番号との対照データを区間歩行者密度データベースに登録するステップと、
あらかじめ道路地図情報を道路地図データベースに登録するステップと、
前記多数の歩行者密度センサから送られてくるリアルタイムの密度計測データをネットワークを介して収集し、歩行者密度データベースに前記歩行者密度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する歩行者密度データ収集ステップと、
端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索ステップと、
前記経路探索ステップにて抽出した複数の経路それぞれに対して、前記区間歩行者密度データベース及び歩行者密度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新のリアルタイムの密度計測データの粗密に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定ステップと、
前記最適経路選定ステップにて見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする快適歩行経路探索プログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、気温が比較的低い歩行経路若しくは歩行者が少ない経路を探索し、推奨経路として提供する快適歩行経路探索サーバ及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
歩行者を対象とし、携帯電話機にてナビゲートするナビゲーションシステムとして、特開2002-98547号公報(特許文献1)、特開2002-286491号公報(特許文献2)に記載されたものが知られている。これらは、道路の混雑度を探索条件として用いている。さらに、特許文献1では、混雑度など歩行者の各種希望条件に応じて道路を重み付けして目的地までの最適経路を探索する技術が記載されている。しかしながら、従来の携帯ナビゲーションシステムは、道路の混雑度その他の環境条件はあらかじめ収集して格納しておくものである。
【0003】
実際の道路環境を考慮すると、時間帯によって道路毎に歩行者密度は大きく変化する。通勤、通学時間帯であれば鉄道駅につながる道路の歩行者密度は高いが、昼間時間帯であればデパート、スーパーなどが存在する道路の歩行者密度が高くなる。さらに、何らかの行事があれば通常とは大きく異なる密度となることもある。しかしながら、従来の携帯ナビゲーションシステムは、上述したように道路の混雑度その他の環境条件はあらかじめ収集して格納しておくものであるので、リアルタイム性がなく、実用性に乏しい問題点があった。また、従来、リアルタイムな気温条件を考慮し、比較的涼しい経路を推奨するナビゲーションシステムは知られていない。

【特許文献1】特開2002-98547号公報
【特許文献2】特開2002-286491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みてなされたもので、リアルタイムに気温が比較的低い歩行経路若しくは歩行者が少ない経路を探索し、推奨経路として提案できる快適歩行経路探索サーバ及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの特徴は、路端の適宜の場所に設置され、周囲温度を計測して、計測温度データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の温度センサと、前記多数の温度センサからリアルタイムの計測温度データをネットワークを介して収集し、前記温度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する温度データベースと、前記多数の温度センサそれぞれの計測温度データを区間温度とする道路区間と、前記多数の温度センサそれぞれの識別番号との対照データを保存する温度区間データベースと、道路地図情報を保存する地図データベースと、端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索部と、前記経路探索手段の抽出した複数の経路それぞれに対して、前記温度区間データベース及び温度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新のリアルタイムの計測温度データの高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定部と、前記最適経路選定部の見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力部とを備えた快適歩行経路探索サーバである。
【0006】
本発明の別の特徴は、あらかじめ路端の適宜の場所に設置され、周囲温度を計測して、計測温度データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の温度センサそれぞれの計測温度データを区間温度とする道路区間と、前記多数の温度センサそれぞれの識別番号との対照データを温度区間データベースに登録するステップと、あらかじめ道路地図情報を道路地図データベースに登録するステップと、前記多数の温度センサから送られてくるリアルタイムの計測温度データをネットワークを介して収集し、温度データベースに前記温度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する温度データ収集ステップと、端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索ステップと、前記経路探索ステップにて抽出した複数の経路それぞれに対して、前記温度区間データベース及び温度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新のリアルタイムの計測温度データの高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定ステップと、前記最適経路選定ステップにて見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力ステップとをコンピュータに実行させる快適歩行経路探索プログラムである。
【0007】
本発明のまた別の特徴は、路端の適宜の場所に設置され、路上の歩行者密度を計測して、密度計測データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の歩行者密度センサと、前記多数の歩行者密度センサからのリアルタイムの密度計測データをネットワークを介して収集し、前記歩行者密度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する歩行者密度データベースと、前記多数の歩行者密度センサそれぞれのリアルタイムの密度計測データを区間歩行者密度とする道路区間と、前記多数の歩行者密度センサそれぞれの識別番号との対照データを保存する区間歩行者密度データベースと、道路地図情報を保存する地図データベースと、端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索部と、前記経路探索手段の抽出した複数の経路それぞれに対して、前記区間歩行者密度データベース及び歩行者密度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新のリアルタイムの密度計測データの粗密に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定部と、前記最適経路選定部の見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力部とを備えた快適歩行経路探索サーバである。
【0008】
本発明のさらに別の特徴は、あらかじめ路端の適宜の場所に設置され、歩行者密度を計測して、密度計測データを自身の識別番号を付して周期的に送信する多数の歩行者密度センサそれぞれのリアルタイムの密度計測データを区間歩行者密度とする道路区間と、前記多数の歩行者密度センサそれぞれの識別番号との対照データを区間歩行者密度データベースに登録するステップと、あらかじめ道路地図情報を道路地図データベースに登録するステップと、前記多数の歩行者密度センサから送られてくるリアルタイムの密度計測データをネットワークを介して収集し、歩行者密度データベースに前記歩行者密度センサの識別番号と対比させて周期的に保存する歩行者密度データ収集ステップと、端末からの出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令に対して、前記地図データベースを探索して前記出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出する経路探索ステップと、前記経路探索ステップにて抽出した複数の経路それぞれに対して、前記区間歩行者密度データベース及び歩行者密度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける最新の密度計測データの粗密に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出す最適経路選定ステップと、前記最適経路選定ステップにて見出した経路を推奨経路として端末に送信する推奨経路出力ステップとをコンピュータに実行させる快適歩行経路探索プログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の快適歩行経路探索サーバ及びプログラムによれば、地図データベースを探索して出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出し、抽出した複数の経路それぞれに対して、リアタイムな気温データを保存している温度区間データベース及び温度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける計測温度データの高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出し、推奨経路として端末に送信するので、ユーザ端末に対してリアルタイムな気温条件を考慮した比較的涼しい歩行経路を推奨することができる。
【0010】
また、本発明の快適歩行経路探索サーバ及びプログラムによれば、地図データベースを探索して出発地点から目的地点に至る複数の経路を抽出し、抽出した複数の経路それぞれに対して、リアタイムな歩行者密度データを保存している区間歩行者密度データベース及び歩行者密度データベースを参照して、通過区間それぞれにおける密度計測データの粗密に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離が最小となる経路を見出し、推奨経路として端末に送信するので、ユーザ端末に対してリアルタイムな歩行者混雑度を考慮した比較的人通りが少ない歩行経路を推奨することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
【0012】
(第1の実施の形態)図1~図6を用いて、本発明の第1の実施の形態の気温条件に基づく快適歩行経路探索システムについて説明する。図1は、快適歩行経路探索システムを示しており、歩行者が歩行する可能性のある道路、例えば、歩道、歩道のない車道等の適宜の道路の路端に、適宜の分布で多数の無線温度センサ1が設置されている。この無線温度センサ1は、気温に高低差があると予測される地点毎に設置する。例えば、木立の多い地点、木立の全くない地点、ビルの谷間、公園、小川や堀のほとり等々に設置する。無線温度センサ1は、外気温を計測し、その気温計測データを自センサに割当てられている識別番号IDと共に、周期的に所定周波数の無線にて発信する。
【0013】
収容限度内の台数の無線温度センサ1それぞれからの計測温度データの無線信号は無線ルータ2によって受信され、無線ルータ2は受信した多数の無線温度センサ1それぞれからの計測温度データとセンサIDとにさらに自ルータの識別番号IDを付加し、他のルータ2あるいは代表ルータ3に転送する。代表ルータ3は、受信した多数の無線温度センサ1それぞれからの計測温度データとセンサIDと転送ルータ2の識別番号IDに対して自ルータの識別番号IDを付加し、無線電話網4、インターネット網5を経て特定アドレスの快適歩行経路探索サーバ6に送信する。
【0014】
快適歩行経路探索サーバ6は図2に示す機能構成であり、多数の温度センサ1の識別番号ID、転送ルータ2、代表ルータ3等の通過ルータの識別番号IDと対比させて各温度センサ1の計測温度データをリアルタイムに保存する温度データベース61、多数の温度センサ1それぞれの計測温度データを区間温度とする道路区間と多数の温度センサ1それぞれの識別番号ID(通過ルータの識別番号IDも含み、システムに接続されている各温度センサをユニークに識別できるIDとしている。以下、同じ)との対照データを保存する温度区間データベース62、道路地図情報を保存する地図データベース63を備えている。
【0015】
また、快適歩行経路探索サーバ6は、インターネット5や他のネットワーク機器と接続して信号を授受するゲートウェイのようなネットワーク接続部610、サーバ6とネットワーク接続部610とを接続するLANアダプタのような通信制御部611、携帯端末7の認証を行う認証処理部612、多数の温度センサ1から無線ルータ2、代表ルータ3、無線電話網4、インターネット網5を通じて周期的に送られてくる多数の地点それぞれの温度計測データを収集し、各温度センサ1の識別番号ID、転送ルータ2、代表ルータ3等の通過ルータの識別番号IDと対比させて温度データベース61に周期的に保存する温度データ収集部613、携帯端末7から現在地点若しくは出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令を受けて、地図データベース63の地図情報を検索し、複数の歩行経路候補を探索する経路探索部614、経路探索部614の抽出した複数の経路候補それぞれに対して、温度データベース61及び温度区間データベース62を参照して、通過区間それぞれにおける計測温度データの高低に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離の積算値が最小となる経路を最適推奨経路として選定する最適経路選定部615、この最適経路選定部615にて選定した最適経路に関連する情報、例えば、該当地域の道路地図情報を地図データベース63から読み出し、当該地域の道路地図上に該当する推奨経路を明示する経路指示線を付加して推奨経路地図情報を作成し、通信制御部62、ネットワーク接続部61を通じて要求元の携帯端末7宛に送出する推奨経路出力部616を備えている。
【0016】
次に、上記構成の快適歩行経路探索サーバ6に組み込まれたプログラムによって実行される快適歩行経路探索方法について説明する。まず、図3、図4を用いて、温度区間データベース62に登録されている温度区間の設定について説明する。図3において、斜線を施した太い線はある地域の歩行路網とする。そして、図3において、丸印で示した地点毎に無線温度センサ1が設置されているとする。隣接して設置されている温度センサ1,1間でどちらの温度センサの計測温度データを該当する歩行路区間の温度データとするかを、道路上の接点(×印)にて決定する。そして、図4に示すように、接点×をノード、道路区間(線分)をアークaiとし、無線温度センサsiのID(センサを識別するのに転送ルータのID、代表ルータのIDが必要であればそれらをも含めたID)ごとにそれが受け持つ道路区間アークaiを温度区間データベース62に登録しておく。
【0017】
温度データ収集部613は、例えば、30秒周期、1分周期、5分周期というように外気温変化が起こり得る期間あるいはそれよりも若干短い周期にて、周期的に多数の無線温度センサ1から温度計測データTiを収集し、温度データベース61にセンサ識別番号IDと対照させて保存している。
【0018】
歩行者にとって快適な外気温があり、気温が高くなると急激に不快感が増すのが一般的であるので、温度と重み係数との関係を規定する重み関数は、図5に示すように定義しておく。すなわち、重み係数wi=f(Ti)であり、気温が高くなるほどに重み係数が急激に上昇する曲線として設定している。
【0019】
ユーザから快適歩行経路探索の要求が携帯端末7を通じて送信されてくれば、次の手順により最適歩行経路を探索して要求元の携帯端末7に返信する。
【0020】
図6のシーケンス図に示したように、快適歩行経路探索サーバ6側では常時、受持地域の道路温度分布を多数の無線温度センサ1から周期的に計測温度データを収集して各センサを識別するIDと共に温度データベース61に記録している(ステップSQ1)。
【0021】
あるユーザから携帯端末7を通じて快適歩行経路探索要求が送られてくれば(ステップSQ2)、快適歩行経路探索ルーチンを起動し(ステップSQ3)、相互通信にて当該携帯端末7の現在地点あるいはユーザが携帯端末7を通じて指定した地点を地図データベース63を検索して出発地点として登録し、また、ユーザが携帯端末7を通じて指定した地点を、地図データベース63を検索して目的地点として登録する(ステップSQ4,SQ5)。
【0022】
出発地点、目的地点が確定すると、快適歩行経路探索サーバ6では、地図データベース63を参照して、出発地点から目的地点までの複数の経路候補を探索する(ステップSQ6)。この経路探索には、一般的なダイクストラ(Dijkstra)アルゴリズムのような最短経路探索プログラムを利用する。
【0023】
続いて、地図データベース63と温度区間データベース62とを探索し、歩行経路上の道路区間からアーク番号aiを割り出し、割り出したアークai毎にその長さdiを読み出す(ステップSQ7)。また、該当アークaiに対応する温度センサsiの計測温度データTiを温度データベース61から読み出す(ステップSQ8)。
【0024】
さらに、歩行経路候補毎に、アークai毎の距離diと図5に示した温度重み関数f(Ti)を用いて、重付き歩行経路長WをW=Σ(di*f(Ti))にて算出する(ステップSQ9)。そして、重付き歩行経路長Wが最小となる歩行経路候補から順に推奨経路候補として、この推奨経路候補情報をユーザの携帯端末7に送信して推奨経路情報として表示させる(ステップSQ10~SQ12)。
【0025】
要求元のユーザは、携帯端末7に推奨経路情報が表示されると、通常は推奨順位1位の経路を選択し、快適歩行経路探索サーバ6に選択指令を送信する(ステップSQ13)。推奨経路候補の選択指令を受信すると、快適歩行経路探索サーバ6は選択された推奨経路候補を最適歩行経路として該当経路を含む周辺地図とその地図上で最適歩行経路を目立つ態様で表示させた推奨歩行経路地図情報を携帯端末7に送信し、表示させる(ステップSQ14)。
【0026】
ユーザはこの最適歩行経路地図情報が携帯端末7に表示されると、これを快適歩行経路案内画面とし、表示されている歩行経路に従って目的地まで歩行することになる(ステップSQ15)。
【0027】
尚、経路案内を開始した後、携帯端末の性能によっては、GPSセンサにて現在地点を検出し、これをリアルタイムに案内経路地図上にマーク表示させるようにすることができる。また、地図情報については縮尺の拡大、縮小が可能なものとすることができる。また、快適歩行経路探索サーバ6が実行する経路探索アプリケーションとしては、例えば、最短経路問題を解くダイクストラ(Dijkstra)アルゴリズムを利用することができる。
【0028】
以上により、本実施の形態の快適歩行経路探索サーバによれば、携帯端末7から快適歩行経路探索要求を受信すれば、現在温度環境を考慮し、温度が比較的低い道路区間を選んだ歩行経路を推奨経路として探索し、ユーザに提示することができる。例えば、大都会であれば、木立やビル陰が多い経路を推奨経路として推奨することができ、特に真夏に可能な限り涼しい経路を提案できる利点がある。
【0029】
(第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態の快適歩行経路探索システムについて説明する。図7に示すように、歩行者が歩行する可能性のある道路の路端に、適宜の分布で多数の歩行者密度センサ11が設置されている。この歩行者密度センサ11は、自身から発信したレーザ光の反射光を自身にて受信し、その反射光量の大小により歩行者密度を推定するレーザスキャナや超音波スキャナにて構成されている。この歩行者密度センサ11は、計測信号データを自センサに割当てられている識別番号IDと共に、周期的に所定周波数の無線にて発信する。
【0030】
収容限度内の台数の歩行者密度センサ11それぞれからの計測温度データの無線信号は無線ルータ2によって受信され、無線ルータ12は受信した多数の歩行者密度センサ11それぞれからの歩行者密度計測データとセンサIDとにさらに自ルータの識別番号IDを付加し、他のルータ2あるいは代表ルータ3に転送する。代表ルータ13は、受信した多数の歩行者密度センサ11それぞれからの歩行者密度計測データとセンサIDと転送ルータ2の識別番号IDに対して自ルータの識別番号IDを付加し、無線電話網4、インターネット網5を経て特定アドレスの快適歩行経路探索サーバ60に送信する。
【0031】
快適歩行経路探索サーバ60は図8に示す機能構成であり、大部分第1の実施の形態における快適歩行経路探索サーバ6と共通であり、多数の歩行者密度センサ11の識別番号ID、転送ルータ2、代表ルータ3等の通過ルータの識別番号IDと対比させて各歩行者密度センサ11の歩行者密度計測データをリアルタイムに保存する歩行者密度データベース601、多数の歩行者密度センサ11それぞれの歩行者密度計測データを区間歩行者密度とする道路区間と多数の歩行者密度センサ11それぞれの識別番号IDとの対照データを保存する歩行者密度区間データベース602、道路地図情報を保存する地図データベース63を備えている。
【0032】
また、快適歩行経路探索サーバ60は、第1の実施の形態と同様にネットワーク接続部610、サーバ60とネットワーク接続部610とを接続するLANアダプタのような通信制御部611、携帯端末7の認証を行う認証処理部612、多数の歩行者密度センサ11から無線ルータ2、代表ルータ3、無線電話網4、インターネット網5を通じて周期的に送られてくる多数の地点それぞれの歩行者密度計測データを収集し、各歩行者密度センサ11の識別番号ID、転送ルータ2、代表ルータ3等の通過ルータの識別番号IDと対比させて歩行者密度データベース601に周期的に保存する歩行者密度データ収集部603、携帯端末7から現在地点若しくは出発地点と目的地点とを指定した経路探索指令を受けて、地図データベース63の地図情報を検索し、複数の歩行経路を探索する経路探索部614、経路探索部614の抽出した複数の経路それぞれに対して、歩行者密度データベース601及び歩行者密度区間データベース602を参照して、通過区間それぞれにおける歩行者密度計測データの粗密に応じて該当区間距離に重みを付加し、当該重みを付加した区間距離の積算値が最小となる経路を最適推奨経路として選定する最適経路選定部615、この最適経路選定部615にて選定した最適推奨経路に関連する情報、例えば、該当地域の道路地図情報を地図データベース63から読み出し、当該地域の道路地図上に該当する推奨経路を明示する経路指示線を付加して推奨経路地図情報を作成し、通信制御部62、ネットワーク接続部61を通じて要求元の携帯端末7宛に送出する推奨経路出力部616を備えている。
【0033】
次に、上記構成の快適歩行経路探索サーバ60に組み込まれたプログラムによって実行される快適歩行経路探索方法について説明する。
【0034】
歩行者密度区間データベース602に登録されている歩行者密度区間の設定は、第1の実施の形態の温度区間の設定とほぼ同様であり、図3において丸印で示した地点毎に無線温度センサ1に代えて歩行者密度センサ11が設置してあると考えればよい。そして、図4に示すように、接点×をノード、道路区間(線分)をアークaiとし、無線温度センサに代えて歩行者密度センサsiのID(センサを識別するのに転送ルータ2のID、代表ルータ3のIDが必要であればそれらをも含めたID)ごとにそれが受け持つ道路区間アークaiを歩行者密度区間データベース602に登録しておく。
【0035】
歩行者密度データ収集部603は、例えば、30秒周期、1分周期、5分周期等の所定のふさわしい周期にて、周期的に多数の歩行者密度センサ11から歩行者密度計測データDiを収集し、歩行者密度データベース601にセンサ識別番号IDと対照させて保存している。本実施の形態の場合、歩行者密度に対する重み関数は、センサの計測精度が厳密ではないために段階的な設定にしている。
【0036】
例えば、Di=0~3人ならばウェイトw1、Di=4~9人ならばウェイトw2、Di=10人以上ならばウェイトw3と設定し、歩行者密度が密になるほどに重み係数を段階的に大きくなるように、w1<w2<w3と設定している。
【0037】
ユーザから快適歩行経路探索の要求が携帯端末7を通じて送信されてくれば、次の手順により最適歩行経路を探索して要求元の携帯端末7に返信する。
【0038】
図9のシーケンスに示したように、快適歩行経路探索サーバ60側では常時、受持地域の歩行者密度分布を多数の歩行者密度センサ11から周期的に歩行者密度計測データを収集して各センサを識別するIDと共に歩行者密度データベース601に記録している(ステップSQ1A)。
【0039】
あるユーザから携帯端末7を通じて快適歩行経路探索要求が送られてくれば、第1の実施の形態と同様にして出発地点と目的地点とを登録する(ステップSQ2A~SQ5A)。そして出発地点、目的地点が確定すると、快適歩行経路探索サーバ6では、地図データベース63を参照して出発地点から目的地点までの経路候補を探索する(ステップSQ6A)。この経路探索手法は第1の実施の形態と同様である。
【0040】
続いて、地図データベース63と歩行者密度区間データベース602とを探索し、歩行経路上の道路区間からアーク番号aiを割り出し、割り出したアークai毎にその長さdiを読み出す(ステップSQ7A)。また、該当アークaiに対応する歩行者密度センサsiの歩行者密度計測データDiを歩行者密度データベース601から読み出す(ステップSQ8A)。
【0041】
さらに、歩行経路候補毎に、アークai毎の距離diと上述した歩行者密度計測データDiごとの重みw1、w2若しくはw3(w1<w2<w3)とを掛け合わせ、重付き歩行経路長WをW=Σdi*wにて算出する(ステップSQ9A)。そして、重付き歩行経路長Wが最小となる歩行経路候補から順に推奨経路候補として、この推奨経路候補情報をユーザの携帯端末7に送信して推奨経路情報として表示させる(ステップSQ10A~SQ12A)。
【0042】
以降は第1の実施の形態と同様であり、要求元のユーザは、携帯端末7に推奨経路情報が表示されると、通常は推奨順位1位の経路を選択し、快適歩行経路探索サーバ60に選択指令を送信する(ステップSQ13A)。推奨経路候補の選択指令を受信すると、快適歩行経路探索サーバ60は選択された推奨経路候補を最適歩行経路として該当経路を含む周辺地図とその地図上で最適歩行経路を目立つ態様で表示させた推奨歩行経路地図情報を携帯端末7に送信し、表示させる(ステップSQ14A)。
【0043】
ユーザはこの最適歩行経路地図情報が携帯端末7に表示されると、これを快適歩行経路案内画面とし、表示されている歩行経路に従って目的地まで歩行することになる(ステップSQ15A)。
【0044】
尚、本実施の形態にあっても、経路案内を開始した後、携帯端末の性能によってはGPSセンサにて現在地点を検出し、これをリアルタイムに案内経路地図上にマーク表示させるようにすることができる。また、地図情報については縮尺の拡大、縮小が可能なものとすることができる。また、快適歩行経路探索サーバ60が実行する経路探索アプリケーションとしては、例えば、最短経路問題を解くダイクストラ(Dijkstra)アルゴリズムを利用することができる。さらに、重み係数の設定は実施の形態に限定されることはなく、さらに細かく段階的に設定することができ、また、歩行者密度データをパラメータとする関数にて連続的に変化するものとすることもできる。
【0045】
以上により、本実施の形態の快適歩行経路探索サーバによれば、携帯端末7から快適歩行経路探索要求を受信すれば、各道路区間の現在の歩行者密度を考慮し、歩行者密度が比較的低い道路区間を選んだ歩行経路を推奨経路として探索し、ユーザに提示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施の形態の快適歩行経路探索システムのブロック図。
【図2】上記実施の形態の快適歩行経路探索システムにおいて快適経路探索サーバの機能構成を詳しく示したブロック図。
【図3】上記実施の形態の快適歩行経路探索システムにおいてデータ収集する温度センサの設置場所と道路区間の接点の設定との関係を示す地図。
【図4】上記実施の形態の快適歩行経路探索システムにおいて多数の温度センサとその計測温度データを用いる温度区間(アーク)との関係を示す説明図。
【図5】上記実施の形態の快適歩行経路探索システムにおいて計測温度データと経路探索時に距離に対して重付けする重みとの関係を示すグラフ。
【図6】上記実施の形態の快適歩行経路探索システムによる快適歩行経路の探索手順を示すシーケンス図。
【図7】本発明の第2の実施の形態の快適歩行経路探索システムのブロック図。
【図8】上記実施の形態の快適歩行経路探索システムにおいて快適経路探索サーバの機能構成を詳しく示したブロック図。
【図9】上記実施の形態の快適歩行経路探索システムによる快適歩行経路の探索手順を示すシーケンス図。
【符号の説明】
【0047】
1 無線温度センサ
2 ルータ
3 代表ルータ
4 無線電話網
5 インターネット網
6 快適歩行経路探索サーバ
11 歩行者密度センサ
60 快適歩行経路探索サーバ
61 温度データベース
62 温度区間データベース
63 地図データベース
601 歩行者密度データベース
602 歩行者密度区間データベース
603 歩行者密度データ収集部
610 ネットワーク接続部
611 通信制御部
612 認証処理部
613 温度データ収集部
614 経路探索部
615 最適経路選定部
616 推奨経路出力部
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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