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明細書 :α-グルコシダーゼ阻害剤及びその製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5327732号 (P5327732)
公開番号 特開2009-057319 (P2009-057319A)
登録日 平成25年8月2日(2013.8.2)
発行日 平成25年10月30日(2013.10.30)
公開日 平成21年3月19日(2009.3.19)
発明の名称または考案の名称 α-グルコシダーゼ阻害剤及びその製造方法
国際特許分類 A61K  31/7048      (2006.01)
A61K  36/75        (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
A61P   3/04        (2006.01)
A61P   3/10        (2006.01)
C07H  17/07        (2006.01)
FI A61K 31/7048
A61K 35/78 K
A61P 43/00 111
A61P 3/04
A61P 3/10
C07H 17/07
請求項の数または発明の数 4
全頁数 9
出願番号 特願2007-225898 (P2007-225898)
出願日 平成19年8月31日(2007.8.31)
審査請求日 平成22年8月31日(2010.8.31)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】591079487
【氏名又は名称】広島県
【識別番号】507234438
【氏名又は名称】公立大学法人県立広島大学
発明者または考案者 【氏名】石原 理子
【氏名】坂本 宏司
【氏名】藤原 朋子
【氏名】柴田 賢哉
【氏名】武藤 徳男
【氏名】黒柳 正典
個別代理人の代理人 【識別番号】100123788、【弁理士】、【氏名又は名称】宮崎 昭夫
【識別番号】100106138、【弁理士】、【氏名又は名称】石橋 政幸
【識別番号】100127454、【弁理士】、【氏名又は名称】緒方 雅昭
【識別番号】100118957、【弁理士】、【氏名又は名称】岡 晴子
審査官 【審査官】川嵜 洋祐
参考文献・文献 特開2001-240539(JP,A)
特開2003-199527(JP,A)
Shoenut JP et al.,Impact of ingested liquids on 24-hour ambulatory pH tests.,Dig Dis Sci. ,1998年 4月,Vol.43 No.4,pp.834-839
調査した分野 A61K 31/00 - 31/327
A61K 31/33 - 31/80
A61K 33/00 - 33/44
A61K 38/00 - 38/58
A61K 41/00 - 45/08
A61K 48/00
A61K 36/00 - 36/9068
A61P 1/00 - 43/00
CA/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
式(1)
【化1】
JP0005327732B2_000005t.gif
で表されるエリオジクチオール-7-O-グルコシド(3′,4′,5,7-テトラヒドロキシフラバノン-7-グルコシド)を含有することを特徴とするα-グルコシダーゼ阻害剤。
【請求項2】
請求項1に記載するα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法であって、レモン及びライムから選ばれる1種又は2種を圧搾して圧搾液として得ることを特徴とするα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法。
【請求項3】
前記圧搾液に酸を添加して、該圧搾液をpH2.5~6.5に調整することを特徴とする請求項2に記載のα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法。
【請求項4】
前記圧搾液をグリコシダーゼで処理することを特徴とする請求項2に記載のα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬品、飲食品に使用できる、エリオジクチオール-7-O-グルコシドを有効成分として含有するα-グルコシダーゼ阻害剤及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、日本人の食生活が変化したことにより、肥満、糖尿病、高血圧症、高脂血症を併発する症状(メタボリック症候群)の罹患率が急激に増加している。これら慢性疾患のうち、糖尿病患者は増加傾向にあり、2003年8月に厚生労働省から発表された糖尿病実態調査によると、20歳以上の国民で糖尿病が強く疑われる人口は約740万人となっている。
【0003】
糖尿病の発症には、血糖値の上昇や耐糖能低下が認められるが、これらを改善する目的でα-グルコシダーゼ阻害剤が使用されている。
【0004】
α-グルコシダーゼは糖類の非還元末端のα-グルコシド結合を加水分解する酵素の総称であり、ショ糖を加水分解するスクラーゼや、マルトースを加水分解するマルターゼ等が含まれる。体内では小腸上皮膜細胞に存在しており、ショ糖やマルトースをブドウ糖や果糖に分解する働きをしている。生成したブドウ糖や果糖は小腸から血中に移行して血糖値が上昇する。
【0005】
α-グルコシダーゼ阻害剤は小腸における糖質の最終水解反応及び吸収を抑制、遅延させて食後の血糖上昇を抑制することで糖尿病改善作用を示すものとして期待されている。臨床では医薬品としてアカルボース、ボグリボースがα-グルコシダーゼ阻害剤として使用されている(特許文献1)。これらは阻害作用が強力であるため使用量が厳密に定められており、使用量が多いと低血糖状態、肝機能障害、劇症肝炎、腸内ガスの増加等の副作用が起こることが報告されており、飲食品への添加は適当でない。
【0006】
一方、食品由来のα-グルコシダーゼ阻害剤としてアラビノース、キシロース、キシリトール、アラビトール(特許文献2、3)、茶ポリフェノール(特許文献4)、桑の葉(特許文献5)、豆鼓エキス(特許文献6)等が知られているが、阻害作用が低い、味に影響を及ぼす等の問題がある。また、味に影響を及ぼさないα-グルコシダーゼ阻害剤としてジヒドロカルコン類やエリオジクチオール(特許文献7)、レモンポリフェノール(特許文献8)等が開示されているが、阻害作用が低い、抽出に用いる溶媒により有効成分が希釈されるため濃縮等の操作を行う必要があるなどの問題点がある。

【特許文献1】特開平9-67271号公報
【特許文献2】特開平6-65080号公報
【特許文献3】特許第2790610号公報
【特許文献4】特開平5-17364号公報
【特許文献5】特開2001-213796号公報
【特許文献6】特開2001-186877号公報
【特許文献7】特開2004-18376号公報
【特許文献8】特開2007-63221号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、安全性が高く、且つα-グルコシダーゼの阻害活性が高く、小腸における糖の吸収を抑制し、血糖の低下を図ることができ、糖尿病の治療、予防や、肥満改善、防止等に有効な、食経験のある天然物由来のα-グルコシダーゼ阻害剤を提供することにある。
【0008】
また、本発明の課題は安全性が高く、エリオジクチオール-7-O-グルコシド含有物を、天然物からその分解又は変質を抑制して、しかも簡易に得ることができるα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、鋭意研究の結果、柑橘類、マンゴー、ペパーミント、ハニーブッシュ、ローズマリーから得られる物質がα-グルコシダーゼの阻害作用が極めて高いことを見い出した。そしてこれらの物質に含まれる化合物を検証し、α-グルコシダーゼ阻害活性を有する有効成分がエリオジクチオール-7-O-グルコシドであることを突き止めた。これらの知見に基づき、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明は、式(1)
【0012】
【化1】
JP0005327732B2_000002t.gif

【0013】
で表されるエリオジクチオール-7-O-グルコシド(3′,4′,5,7-テトラヒドロキシフラバノン-7-グルコシド)を含有することを特徴とするα-グルコシダーゼ阻害剤に関する。
【0014】
また、本発明は、上記α-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法であって、レモン及びライムから選ばれる1種又は2種を圧搾して圧搾液として得ることを特徴とするα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法に関し、更に前記圧搾液に酸を添加して、該圧搾液をpH2.5~6.5に調整する、又は前記圧搾液をグリコシダーゼで処理することを特徴とするα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0016】
本発明のα-グルコシダーゼ阻害剤は、α-グルコシダーゼの阻害作用が高く、食経験のある天然物由来であって安全性が高く、小腸における糖の吸収を抑制し、血糖の低下を図ることができ、糖尿病の治療薬、予防薬、肥満の改善薬、予防薬等の医薬品として好適である。
【0017】
また、本発明のα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法は、エリオジクチオール-7-O-グルコシド含有物を、天然物からその分解又は変質を抑制して、しかも簡易に得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明のα-グルコシダーゼ阻害剤は、式(1)
【0020】
【化2】
JP0005327732B2_000003t.gif

【0021】
で表されるエリオジクチオール-7-O-グルコシドを含有することを特徴とする。
【0022】
本発明のα-グルコシダーゼ阻害剤に含まれるエリオジクチオール-7-O-グルコシド(3′,4′,5,7-テトラヒドロキシフラバノン-7-グルコシド)はα-グルコシダーゼ阻害活性を有する。エリオジクチオール-7-O-グルコシドは、天然物から得られるもの、エリオシトリン、ネオエリオシトリン等を含む天然物から生成されるもの等の天然物由来のもの、若しくは合成によるものであってもよいが、天然物由来のものが好ましい。
【0023】
エリオジクチオール-7-O-グルコシドは、小腸に存在するα-グルコシダーゼの働きを抑制し、同時に摂取した糖類がα-グルコシダーゼによって単糖類に分解されるのを抑制又は遅延し、その結果、糖の消化吸収を抑制する。このため、糖の摂取後の血糖値の急激な上昇を抑制することが可能となり、さらにインシュリン分泌が低く抑えられ、糖尿病の治療薬、予防薬として有効であり、肥満の改善薬、治療薬として有効である。その活性を阻害するα-グルコシダーゼとしては、例えば、マルターゼ、イソマルターゼ、スクラーゼ、グルコアミラーゼを挙げることができる。
【0024】
本発明のα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法としては、レモン及びライムから選ばれる1種又は2種を圧搾して圧搾液として得ることを特徴とする。
【0025】
本発明のα-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法には、レモン(Citrus limon)及びライム(Citrus latifolia)から選ばれる1種又は2種を用い、これらの果実、葉、茎、根、花等の部位を用いることができるが、果汁、果皮を含む果実が好ましい。
【0026】
これらの植物は、採取したものをそのまま、又は適宜細断、粉砕して、圧搾する。少量の水、エタノール等の溶媒を用いて抽出することもできるが、溶媒を用いず、圧搾することが、高濃度のエリオジクチオール-7-O-グルコシドを得られることから、好ましい。圧搾は、連続式スクリューデカンターを使用して行うことができる。
【0027】
得られた圧搾液中には、エリオジクチオール-7-O-グルコシドが含有される。圧搾液は、更に、減圧濃縮、合成樹脂を用いた濃縮、膜処理、液体クロマトグラフィーを用いた活性画分の精製等を単独又は組み合わせて行い、さらに結晶化、凍結乾燥処理等により粉末化してもよい。また、圧搾液を、更に、pH2.5~6.5の酸処理、又は、グリコシダーゼ処理をすることが好ましい。これらの処理により、圧搾液に含有されるフラバノン配糖体をエリオジクチオール-7-O-グルコシドに変換することができ、エリオジクチオール-7-O-グルコシドを高濃度で含有する含有物を得ることができる。
【0028】
pH2.5~6.5の酸処理としては、酸を添加して、pHを調整する処理であり、好ましくはpHを4.0~5.5に調整する処理であり、必要に応じて攪拌してもよい。かかる酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、クエン酸、リン酸、グルコン酸が適しており、これらの一種類又は二種類以上を混合して使用することができる。これらの酸は、処理を行う液量に対して0.001質量%~1.0質量%になるように添加することが好ましい。処理温度は、0℃~50℃の範囲が好ましい。処理時間としては、1日間~60日間が好ましい。上記pHの測定方法としては、ガラス電極による測定値を採用することができる。
【0029】
グリコシダーゼ処理としては、圧搾液をグリコシダーゼに接触させ、グリコシダーゼにより圧搾液に含まれるフラバノン配糖体のグルコシド結合を切断する処理である。グリコシダーゼとしてはβ-グルコシダーゼ活性を有する酵素が適しており、具体的には、セロビアーゼ、ゲンチオビアーゼ、ルチノシダーゼ等を挙げることができる。グリコシダーゼ処理は、圧搾液にグリコシダーゼを添加する、あるいは、グリコシダーゼ活性を有する酵素を担体に担持させ、これを接触させる処理を挙げることができる。担体としては、セルロース等の多糖類、アルギン酸カルシウムやゼラチン等のゲル状担体、ポリビニルアルコールやポリスチレン等の有機系担体、多孔質ガラスや多孔質セラミック等の無機多孔質を用いることができる。グリコシダーゼの使用量としては、例えば、0.001質量%~2.0質量%の範囲、好ましくは0.05質量%~1.0質量%を挙げることができる。グリコシダーゼの添加処理温度は、10℃~60℃の範囲、好ましくは30℃~50℃、処理時間としては、10分~24時間、好ましくは30分~2時間の範囲を挙げることができる。グリコシダーゼ処理終了後に、例えば、100℃に加熱してグリコシダーゼを失活又は除去することが好ましい。
【0030】
上記α-グルコシダーゼ阻害剤の製造方法は、溶媒による抽出操作を行わないため容易に高濃度の該化合物を得ることができる。
【0031】
このようにして得られたエリオジクチオール-7-O-グルコシド含有物は、α-グルコシダーゼ阻害剤として、そのまま糖尿病の治療薬、予防薬として、また、肥満の改善薬、治療薬に用いることができ、また、飲食品等として用いることができるが、濃縮、精製し、エリオジクチオール-7-O-グルコシドを単離して用いることも、また、エリオジクチオール-7-O-グルコシド含有物を凍結乾燥により粉末化して用いることもできる。
【0032】
上記エリオジクチオール-7-O-グルコシド含有物を医薬として用いる場合、その剤形は特に限定されないが、例えば、カプセル剤、錠剤、顆粒剤、液剤、注射剤、坐剤、貼付剤等を挙げることができる。製剤を調製する際には、薬学的に許容される他の補助成分、例えば、結合剤、安定化剤、賦形剤、希釈剤、pH緩衝剤、崩壊剤、可溶化剤、溶解補助剤、等張剤、滑沢剤、酸化防止剤、着色剤、凝集防止剤、吸収促進剤等を適宜配合して、所望の製剤を調製することができる。他の糖尿病性高血糖症、糖尿病性高脂血症、糖尿病性骨粗鬆症等の糖尿病性疾患の治療薬等と併用することもできる。投与量としては、有効成分のエリオジクチオール-7-O-グルコシドにより、小腸におけるα-グルコシダーゼが適度に阻害される範囲であればよい。
【実施例】
【0035】
次に本発明について実施例より詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
ライム果実をチョッパーで粉砕し、スクリューデカンターを用いて圧搾液を得た。この圧搾液を遠心分離によって水溶液部とパルプ部分に分けた。水溶液部に0.1質量%になるようにセルラーゼ“オノズカ”12S(ヤクルト薬品工業(株)製)を添加して、50℃、1時間酵素処理を行った。100℃、5分間加熱して酵素を失活させた。
【0036】
次いで、スチレン系合成樹脂100mL(PorapakQ;日本ウォーターズ(株)製)を充填したカラムに前記酵素処理液500mLを通過させ、酵素処理液中のフラバノン化合物を吸着させた。水1L、20%エタノール500mLの順に通過させてカラムを洗浄後、50%エタノール500mLで溶出した。該溶出液をエバポレーターで濃縮してフラバノン化合物の結晶約1gを得た。
【0037】
次いで、該結晶を水で溶解し、液体クロマトグラフィーを用いて分画を行い、ロータリーエバポレーターで濃縮、減圧乾燥を行いエリオジクチオール-7-O-グルコシドの結晶約300mgを得た。
【0038】
[実施例2]
レモン搾汁残渣をチョッパーで粉砕し、スクリューデカンターを用いて圧搾液を得た。この圧搾液を遠心分離によって水溶液部とパルプ部分に分けた。水溶液部100mLをクエン酸を用いてpHを4.0に調整して、10℃、35日間加水分解を行った。次いで、水酸化ナトリウムを用いてpHを7.0に調整して、加水分解を停止した。得られた加水分解処理液中には、エリオジクチオール-7-O-グルコシドが約50mg含まれていた。
【0039】
[実施例3]
摘出したブタ小腸を生理食塩水で洗浄後、余分な脂肪や粘膜を剥離したものに、4倍量のリン酸緩衝化生理食塩水を加えて、超高速ホモジナイザーを用いてホモジナイズした(10秒間、3回)。遠心分離(3,500rpm、10分)して得られた上清を粗酵素液とした。
【0040】
該粗酵素液20μLに、10mg/mLになるように水に溶解したエリオジクチオール-7-O-グルコシド溶液20μLと4%マルトース溶液50μLを加えて、37℃、20分間反応させた。酵素反応終了後、100℃、5分間加熱して酵素を失活させた。遠心分離(5,000rpm、5分)して得られた上清中のグルコース量は、グルコーステストワコー(和光純薬工業(株)製)を用いて定量した。すなわち、上清20μLと発色液0.9mLを混合し、37℃、5分間反応させて発色させ、505nmの吸光度を測定した。
【0041】
対照として試料溶液の代わりに水を添加したものを使用し、ブランクとしてマルトースの代わりに水を添加したものを使用し、試料溶液と同様の操作を行った。
【0042】
阻害率は以下の式を用いて算出し、その結果を表1に示す。
【0043】
阻害率(%)={(A-B)-(C-B)}/(A-B)×100
但し、A:対照溶液の吸光度、B:ブランクの吸光度、C:試料溶液の吸光度。
【0044】
[比較例3]
試料溶液としてエリオジクチオール-7-O-グルコシドに替えて、エリオジクチオール-7-O-グルコシドにラムノースが結合したエリオシトリン及びエリオジクチオール-7-O-グルコシドのアグリコンであるエリオジクチオールを10mg/mLになるように調製した溶液を用いた。その結果を表1に示す。
【0045】
【表1】
JP0005327732B2_000004t.gif

【0046】
結果から明らかなように、エリオジクチオール及びその配糖体の中でもエリオジクチオール-7-O-グルコシドが優れたα-グルコシダーゼ阻害活性を有していることがわかる。
【0047】
[実施例4]
16時間絶食させたWistar系雄性ラットを2群(n=6)に分け、試料投与群に実施例2で得られた加水分解処理液1mLを経口投与し、3分後にマルトース(2g/kg)を経口投与した。対照群にはレモン搾汁残渣加水分解処理液と同量の水を経口投与し、同様にマルトースを投与した。試料投与直前及び糖投与後30、60、120分後に尾静脈から採血を行い血糖値を測定した。血糖値の測定にはグルコースCII-テストワコーを用いた。結果を図1に示す。数値は平均値±標準偏差で示した。
【0048】
[比較例4]
マルトースに替えてグルコースを投与した他は、実施例4と同様の条件で、試料投与直前及び糖投与後30、60、120分後に尾静脈から採血を行い血糖値を測定した。結果を図2に示す。
【0049】
結果から明らかなように、エリオジクチオール-7-O-グルコシドを含む加水分解処理液を投与したラットにおいて、マルトース投与後の血糖値の上昇が顕著に抑制された。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】マルトース負荷試験におけるラットの血糖値の経時的変化を示す図である。
【図2】グルコース負荷試験におけるラットの血糖値の経時的変化を示す図である。
図面
【図1】
0
【図2】
1