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明細書 :設備解体作業管理支援システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4747345号 (P4747345)
公開番号 特開2009-210403 (P2009-210403A)
登録日 平成23年5月27日(2011.5.27)
発行日 平成23年8月17日(2011.8.17)
公開日 平成21年9月17日(2009.9.17)
発明の名称または考案の名称 設備解体作業管理支援システム
国際特許分類 G21F   9/30        (2006.01)
G06Q  50/00        (2006.01)
G06Q  10/00        (2006.01)
E04G  21/00        (2006.01)
FI G21F 9/30 535F
G06F 17/60 104
G06F 17/60 162A
E04G 21/00 ESW
請求項の数または発明の数 3
全頁数 11
出願番号 特願2008-053339 (P2008-053339)
出願日 平成20年3月4日(2008.3.4)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 平成19年9月7日 社団法人 日本原子力学会発行の「日本原子力学会 2007年秋の大会 予稿集」に発表
審査請求日 平成21年6月5日(2009.6.5)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】505374783
【氏名又は名称】独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明者または考案者 【氏名】泉 正憲
個別代理人の代理人 【識別番号】100074631、【弁理士】、【氏名又は名称】高田 幸彦
審査官 【審査官】村川 雄一
参考文献・文献 特開2007-248066(JP,A)
特開平05-223990(JP,A)
特開2006-107011(JP,A)
特開2001-141887(JP,A)
井口幸弘 他4名,「ふげん」における廃止措置システムエンジニアリング(1),日本原子力学会2000年(第38回)春の年会要旨集,日本,社団法人日本原子力学会,2000年 3月 5日,第3分冊,第906頁
井口幸弘 外5名,「ふげん」における廃止措置システムエンジニアリング(8) -現場かしかシステムの開発 その1-,日本原子力学会2004年秋の大会予稿集,日本,社団法人日本原子力学会,2004年 8月 5日,第3分冊,第527頁
調査した分野 G21F 9/30
E04G 21/00
G06Q 10/00
G06Q 50/00
JSTPlus(JDreamII)
JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
解体管理情報処理装置と解体作業者が携帯する携帯端末及び電子カメラを備え、前記解体管理情報処理装置で作成した解体作業計画データを前記携帯端末に送信して該携帯端末に解体作業当日の解体作業計画を画像表示させ、解体作業後に前記電子カメラで撮影した解体現場撮影画像データを前記携帯端末を介して前記解体管理情報処理装置に送信する設備解体作業管理支援システムにおいて、
前記解体管理情報処理装置は、解体対象設備の3次元CADデータに解体作業図示データを追加して解体3次元CADデータを作成し、この解体3次元CADデータと解体作業工程表データと組み合わせた形態で解体作業計画データを作成して保持する情報処理機能と、前記解体作業計画データを前記携帯端末に送信する情報処理機能と、携帯端末から解体現場を撮影した解体現場撮影画像データを受信する情報処理機能と、解体現場撮影画像データから解体3次元実体データを作成し、解体3次元CADデータから解体3次元実体データを差し引くことにより解体済み部分を算出する情報処理機能と、任意の解体作業終了時までの解体作業進捗度を算出して表示する情報処理機能を備え、
前記携帯端末は、前記解体管理情報処理装置から解体作業計画データを受信して保持し、解体作業当日の解体作業計画データを解体3次元立体画像として表示する情報処理機能と、前記電子カメラから解体現場撮影画像データを受信して前記解体3次元立体画像と重畳させて表示する情報処理機能と、前記電子カメラから受信した解体現場撮影画像データを前記解体管理情報処理装置に送信する情報処理機能を備えたことを特徴とする設備解体作業管理支援システム。
【請求項2】
請求項1において、前記解体管理情報処理装置において作成する解体作業計画データは、解体3次元CADデータとして、解体部分を識別可能に画像表示する情報と、解体作業工程表データとして解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の情報とを含み、
解体作業進捗度を算出する情報処理機能は、解体対象設備における解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数に対する解体済み部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の比率を計算することを特徴とする設備解体作業管理支援システム。
【請求項3】
請求項1において、前記解体管理情報処理装置において作成する解体作業計画データは、解体3次元CADデータとして、解体部分を識別可能に画像表示する情報と、解体作業工程表データとして解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の情報とを含み、
解体作業進捗度を算出する情報処理機能は、解体対象機器における解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数に対する解体済み部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の比率を計算することを特徴とする設備解体作業管理支援システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、設備解体作業管理支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
原子力設備における放射線管理区域内行われる機器の解体作業は、被曝軽減を図って安全確実に実行することが必要である。また、解体対象機器の周辺には、換気設備や放射線モニター等のように解体作業工程の比較的後半まで維持・運転する必要がある設備も設置されていることから、解体作業は、解体作業計画に従って解体対象機器を確実に取捨選択して解体することが必要である。
【0003】
従って、設備解体作業管理者は、解体作業を計画的に安全に実行するための解体作業計画を作成し、作業員に対して解体作業計画に従った作業内容を指示し、解体作業の進捗状況を常に把握して管理することが必要である。
【0004】

【特許文献1】特開2001-141887号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、解体作業を計画的に安全に実行するために作成した解体作業計画を使用して解体作業員に解体作業内容を指示し、この解体作業計画に基づいて解体作業を安全に実行させ、解体作業の進捗状況を把握して管理するのに好適な設備解体作業管理支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、予め、各解体作業日における、解体対象機器、解体部分、解体対象機器の放射線汚染の有無と程度、解体作業現場周辺の放射線の有無と程度、解体作業手順、作業工数、解体作業上の注意事項等に関する情報を明確にした解体作業計画データを作成して記憶部に記憶させて保持し、
作業日毎に、解体作業開始前及び解体作業時に、解体作業当日の解体対象機器、解体部分、解体対象機器の放射線汚染の有無と程度、解体作業現場周辺の放射線の有無と程度、解体作業手順、作業工数、解体作業上の注意事項等に関する情報を表示して解体作業者に提供し、解体作業終了後に、解体対象機器がどこまで解体されたかを示す解体現場撮影画像データを取得し、解体作業計画データと比較して解体作業進捗度を算出して提供(表示)することにより解体作業進捗状態把握を支援するものである。
【0007】
具体的には、
解体管理情報処理装置と解体作業者が携帯する携帯端末及び電子カメラを備え、前記解体管理情報処理装置で作成した解体作業計画データを前記携帯端末に送信して該携帯端末に解体作業当日の解体作業計画を画像表示させ、解体作業後に前記電子カメラで撮影した解体現場撮影画像データを前記携帯端末を介して前記解体管理情報処理装置に送信する設備解体作業管理支援システムにおいて、
前記解体管理情報処理装置は、解体対象設備の3次元CADデータに解体作業図示データを追加して解体3次元CADデータを作成し、この解体3次元CADデータと解体作業工程表データと組み合わせた形態で解体作業計画データを作成して保持する情報処理機能と、前記解体作業計画データを前記携帯端末に送信する情報処理機能と、携帯端末から解体現場を撮影した解体現場撮影画像データを受信する情報処理機能と、解体現場撮影画像データから解体3次元実体データを作成し、解体3次元CADデータから解体3次元実体データを差し引くことにより解体済み部分を算出する情報処理機能と、任意の解体作業終了時までの解体作業進捗度を算出して表示する情報処理機能を備え、
前記携帯端末は、前記解体管理情報処理装置から解体作業計画データを受信して保持し、解体作業当日の解体作業計画データを解体3次元立体画像として表示する情報処理機能と、前記電子カメラから解体現場撮影画像データを受信して前記解体3次元立体画像と重畳させて表示する情報処理機能と、前記電子カメラから受信した解体現場撮影画像データを前記解体管理情報処理装置に送信する情報処理機能を備えたことを特徴とする。
【0008】
そして、前記解体管理情報処理装置において作成する解体作業計画データは、解体3次元CADデータとして、解体部分を識別可能に画像表示する情報と、解体作業工程表データとして解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の情報とを含み、解体作業進捗度を算出する情報処理機能は、解体対象設備における解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数に対する解体済み部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の比率を計算し、または、解体対象機器における解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数に対する解体済み部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の比率を計算する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、解体作業日毎に、解体作業開始前及び解体作業時に、解体作業当日の解体対象機器、解体部分、解体対象機器の放射線汚染の有無と程度、解体作業現場周辺の放射線の有無と程度、解体作業手順、解体作業上の注意事項等に関する情報を解体作業者に提供(指示)することにより、解体作業を計画的に安全に実行させることができ、解体作業終了後は、解体現場撮影画像データを取得して解体作業計画データと比較して解体作業進捗度を算出して提供(表示)することにより、該解体作業当日までの解体作業進捗状態を把握することが容易になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、解体管理情報処理装置と解体作業者が携帯する携帯端末及び電子カメラを備え、前記解体管理情報処理装置で作成した解体作業計画データを前記携帯端末に送信して該携帯端末に解体作業当日の解体作業計画を画像表示させ、解体作業後に前記電子カメラで撮影した解体現場撮影画像データを前記携帯端末を介して前記解体管理情報処理装置に送信する設備解体作業管理支援システムにおいて、
前記解体管理情報処理装置は、解体対象設備の3次元CADデータに解体作業図示データを追加して解体3次元CADデータを作成し、この解体3次元CADデータと解体作業工程表データと組み合わせた形態で解体作業計画データを作成して保持する情報処理機能と、前記解体作業計画データを前記携帯端末に送信する情報処理機能と、携帯端末から解体現場を撮影した解体現場撮影画像データを受信する情報処理機能と、解体現場撮影画像データから解体3次元実体データを作成し、解体3次元CADデータから解体3次元実体データを差し引くことにより解体済み部分を算出する情報処理機能と、任意の解体作業終了時までの解体作業進捗度を算出して表示する情報処理機能を備え、
前記携帯端末は、前記解体管理情報処理装置から解体作業計画データを受信して保持し、解体作業当日の解体作業計画データを解体3次元立体画像として表示する情報処理機能と、前記電子カメラから解体現場撮影画像データを受信して前記解体3次元立体画像と重畳させて表示する情報処理機能と、前記電子カメラから受信した解体現場撮影画像データを前記解体管理情報処理装置に送信する情報処理機能を備え、
前記解体管理情報処理装置において作成する解体作業計画データは、解体3次元CADデータとして、解体部分を識別可能に画像表示する情報と、解体作業工程表データとして解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の情報とを含み、
解体作業進捗度を算出する情報処理機能は、解体対象設備における解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数に対する解体済み部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の比率を計算し、または、解体対象機器における解体部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数に対する解体済み部分の重量及び/又は体積及び/又は作業工数の比率を計算するように構成する。
【実施例1】
【0011】
図1は、設備解体作業管理支援システムの機能ブロック図であり、1は解体管理部署に設置される解体管理情報処理装置、2は解体作業者(または解体作業現場責任者)が携帯する携帯端末、3は解体作業者が前記携帯端末2と対にして携帯する動画撮影機能を備えた電子カメラである。
【0012】
前記解体管理情報処理装置1は、ディスクトップ型パーソナルコンピュータなどにより構成するものであり、演算処理部11,入力部12,表示部13,記憶部14,通信処理部15などを備える。
【0013】
前記演算処理部11は、入力部12から入力される情報に従って、解体作業設備の3次元CADデータを作成または他の情報処理装置から取得して前記記憶部14に記憶させて保持し、解体作業計画データを解体対象設備の3次元CADデータに解体作業図示データを追加して作成した解体3次元CADデータと解体作業工程表データとを組み合わせた形態で作成して前記記憶部14に記憶させて保持し、解体作業日(当日分,複数日分または全工程分)の解体作業計画データを前記通信処理部15を介して前記携帯端末2に送信し、前記通信処理部15を介して前記携帯端末2から解体作業当日の解体作業終了後に解体作業後の解体作業現場(解体作業部分)の解体現場撮影画像データを受信し、受信した解体現場撮影画像データを解析処理することにより解体済み部分の情報を求め、解体作業計画データに対して解体済み部分の情報を入力することにより解体作業計画に対する解体作業進捗度を算出し、算出した解体作業進捗度情報を表示部13に表示して解体管理者に提供する情報処理機能を備える。
【0014】
前記解体作業計画データは、解体対象機器(解体部分)の情報のほかに作業手順や注意事項、必要に応じて、解体作業に使用する養生設備や作業足場の設置や後片付けに関する作業内容、その他の参考情報なども組み入れる。
【0015】
図2は、前記解体作業工程表データに盛り込まれる情報を例示する作業工程情報テーブルである。
【0016】
この解体作業工程表データは、解体対象設備の3次元CADデータに解体対象部分と解体作業内容を示すデータを入力して作成して作成した解体3次元CADデータに対応させて、解体設備(解体対象機器、解体部分)毎にCADデータ番号、重量・体積、放射線汚染レベル、解体作業日、作業の種類、作業工数、準備作業(設置・撤去)、留意事項、作業終了などのデータ項目を組み合わせて作成する。ここで、養生設備と作業足場の撤去情報については、これらを撤去した後に「×」印を「○」印に変更する情報入力を携帯端末2から行うように構成する。
【0017】
前記携帯端末2は、携帯型のタブレット入力式パーソナルコンピュータなどにより構成するものであり、演算処理部21,入力部22,表示部23,記憶部24,通信処理部25などを備える。
【0018】
前記演算処理部21は、入力部22から入力される情報に従って、
前記解体管理情報処理装置1から解体作業日(当日または複数日分または全工程分)の解体作業計画データを前記通信処理部25を介して受信して前記記憶部24に記憶させて保持し、前記記憶部24から解体作業当日の解体作業計画データを読み出して前記表示部23に表示して作業者に提供し、
解体作業当日の解体作業終了後に解体作業後の解体作業現場(解体作業部分)を電子カメラ3で撮影した解体現場撮影画像データを該電子カメラ3から受信して前記記憶部24に記憶させて保持し、保持した解体現場撮影画像データを通信処理部25を介して前記解体管理情報処理装置1に送信する情報処理機能を備える。
【0019】
前記電子カメラ3は、制御処理部31と入力部32と撮像部33と記憶部34と通信処理部35を備える。
【0020】
前記制御処理部31は、入力部32から入力される情報に従って、撮像部33を制御することにより解体作業現場(解体作業部分)を撮影して解体現場撮影画像データを取得して記憶部34に記憶させて保持し、保持した解体現場撮影画像データを通信処理部35を介して前記携帯端末2に送信する情報処理機能を備える。
【0021】
この設備解体作業管理支援システムは、次のように稼動させる。
【0022】
まず、解体管理情報処理装置1において、解体対象設備の3次元CADデータを作成または他の情報処理装置から取得して記憶部14に記憶させて保持し、この解体対象設備に設置されている解体対象機器に対する解体作業計画データ(3次元CADデータに解体作業図示データを追加して作成した解体3次元CADデータと解体作業工程表データ)を作成して記憶部14に記憶させて保持する。
【0023】
次に、携帯端末2において、管理情報処理装置1から解体作業計画データを取得して記憶部24に記憶させて保持する。取得する解体作業計画データは、作業当日分,複数日分または全工程分とする。
【0024】
そして、解体作業に当たっては、解体作業計画データを保持した携帯端末2を操作して、作業当日の解体作業計画データを表示部23に表示させる。表示部23に表示する解体作業計画データは、解体3次元CADデータを使用して解体対象設備を解体3次元CAD立体画像で表示して解体作業者に解体対象機器と解体部分と共に解体作業内容などを指示する内容とする。この指示のための表示画像は、具体的には、例えば、周辺の機器と解体対象機器を識別することができるように解体対象機器の表示形態を変え、更に、解体して撤去する部分を色付けするようにして行う。また、作業手順や注意事項、解体作業に使用する養生設備や作業足場の設置や後片付けする作業内容、その他の参考情報、選択入力ボタンなどを、文字により、解体3次元立体画像に重畳させ、または画面分割して表示するようにする。
【0025】
解体作業者は、携帯端末2の表示部23に表示された解体対象設備と解体対象機器の解体3次元CAD立体画像を参照して相応する解体作業現場に赴き、電子カメラ3を使用して解体対象機器を撮影し、撮影して取得した解体対象機器の撮影画像データを解体CAD立体画像に重畳表示してその合致の度合いから解体対象機器を確認し、解体作業内容を確認する。このときの解体3次元CAD立体画像は、電子カメラ3の位置と向きの情報に基づいて該電子カメラ3が撮影する撮影画像と同様な形態の画像形態で表示することにより、解体3次元CAD立体画像と撮影画像の照合を容易にする。
【0026】
図3は、解体対象設備に設置されている解体対象機器4と解体作業内容を携帯端末2の表示部23に表示した表示画像を例示している。
【0027】
ここに例示した表示画像は、解体対象機器4の解体3次元CADデータを使用して表示した解体対象機器画像4aと、解体部分4a1(「解体撤去部分」)と解体作業(「切断線」)と注意情報(「解体禁止」)を表示している。
【0028】
解体作業者は、この表示画像と解体対象機器4を参照して解体作業内容を確認し、解体作業を実行する。
【0029】
解体作業終了後に、解体作業者は、電子カメラ3を使用して解体作業現場(解体対象機器4)を撮影し、解体現場撮影画像データとして携帯端末2に送信させる。そして、携帯端末2の表示部23に撮影画像を表示させると共に解体3次元CADデータを使用して解体対象機器4の解体3次元CAD立体画像を破線表示形態で撮影画像に重畳して表示させ、解体作業が解体作業計画通りに終了していることを確認する。
【0030】
図4は、解体作業終了後の解体対象機器4(切断解体部分41)と携帯端末2の表示部23に表示した表示画像を例示している。
【0031】
ここに例示した表示画像は、解体対象機器4の解体3次元CADデータを使用して表示した解体対象機器画像4aの解体部分を破線画像4a2で表示している。
【0032】
その後、解体作業者は、携帯端末2を操作して解体作業終了後の解体現場撮影画像データを携帯端末2から解体管理情報処理装置1に送信させる。
【0033】
解体作業後の解体現場撮影画像データを受信した解体管理情報処理装置1は、解体現場撮影画像データを解析して解体対象設備の解体3次元CADデータと照合し、解体作業計画データ(解体作業工程表データ)における該当作業日の解体作業計画データに完了情報を入力する。
【0034】
なお、解体作業現場を撮影する電子カメラ3の位置と向きの情報は、図示説明は省略するが、解体作業現場の複数の位置に位置データコード票を貼付しておき、現場撮影画像に写り込んだ位置データコード票の写り込み位置から3次元CADデータを参照して算出するように構成する。このような技法は、具体的には、例えば、特願2007-146824号の明細書及び図面に記載されている。
【0035】
解体管理情報処理装置1は、入力部12からの入力情報に従って、解体作業計画データの全工程における解体作業当日までの完了情報を参照することにより、解体作業全工程に対する解体作業の進捗状況を次式により算出して提供(表示)する。
解体対象機器の解体作業進捗度(%)=
(解体済み部分の解体3次元CADデータ量/解体対象機器の解体3次元CADデータ量)×100
ここで、解体3次元CADデータ量は、重量及び/又は体積及び/又は作業工数とする。
解体対象設備全体の解体作業進捗度(%)=
(解体済み部分の解体3次元CADデータ量/解体対象設備全体の解体3次元CADデータ量)×100
ここで、解体3次元CADデータ量は、重量及び/又は体積及び/又は作業工数とする。
【0036】
養生設備や作業足場は、3次元CADデータ化して立体画像として表示するようにしても良いが、表示画像が複雑になることから、これらの設置と撤去を文字情報として表示し、「設置済み」,「撤去済み」を携帯端末2から選択入力するようにするのが実用的である。また、解体部分(切断撤去部分)の廃棄作業についても、同様に、文字情報として表示し、「廃棄済み」を選択入力するようにするのが実用的である。
【0037】
次に、このような解体管理支援を実現するために好適な解体管理情報処理装置1,携帯端末2,電子カメラ3が備える情報処理機能を説明する。
【0038】
図5は、解体管理情報処理装置1の演算処理部11が実行する情報処理のフローチャートである。
【0039】
ステップS1101
入力部12からの入力情報に従って、解体対象設備の3次元CADデータを作成または他の情報処理装置から取得して記憶部14に記憶させて保持する。
【0040】
ステップS1102
入力部12からの入力情報に従って、解体対象設備における解体対象機器4の解体作業計画データ(解体対象設備の3次元CADデータにおける解体対象機器に解体部分表示データを追加した解体3次元CADデータと解体作業工程表データ(図2参照)の組み合わせ)を作成して記憶部14に記憶させて保持する。
【0041】
ステップS1103
入力部12からの入力情報に従って、解体作業計画データを通信処理部15を介して携帯端末2に送信する。
ステップS1104
入力部12からの入力情報に従って、通信端末2から通信処理部15を介して解体作業終了後の解体現場撮影画像データを受信して記憶部14に記憶して保持する。
【0042】
ステップS1105
入力部12からの入力情報に従って、解体対象設備の解体3次元CADデータと解体現場撮影画像データの差分(解体済み部分)を画像処理によって解析する。この画像処理は、解体作業日に受信した解体作業終了後の解体現場撮影画像データを2値化して解体3次元CADデータに対応する形態の解体3次元実体データに変換し、解体作業前の解体3次元CADデータから解体作業終了後の解体3次元実体データを差し引いて差分を算出するようにして行う。
【0043】
ステップS1106
入力部12からの入力情報に従って、解体3次元CADデータにおける解体済み部分を破線データに変更し、解体作業工程表データにおける解体作業終了工程項目に終了情報を入力する。
【0044】
ステップS1107
入力部12からの入力情報に従って、解体済み部分に関する重量(及び/又は、体積、工数)を算出し、解体作業進捗度を算出して表示部13に表示する。
【0045】
図6は、携帯端末2の演算処理部21が実行する情報処理のフローチャートである。
【0046】
ステップS2101
入力部22からの入力情報に従って、解体管理情報処理装置1から通信処理部25を介して解体作業計画データを受信して記憶部24に記憶させて保持する。
【0047】
ステップS2102
入力部22からの入力情報に従って、解体作業当日の解体作業計画データを記憶部24から読み出して表示部23に作業指示画像として画像表示する(図3参照)。
【0048】
ステップS2103
入力部22からの入力情報に従って、電子カメラ3から解体対象設備を撮影した現場撮影画像データを受信し、受信した現場撮影画像データを表示部23に前記解体作業計画データの解体対象設備の解体3次元CAD立体画像と重畳させて表示する。そこで、解体作業者が解体作業現場に移動して電子カメラ3を解体対象機器4に向けることにより、解体3次元CAD立体画像と撮影画像が整合することにより、解体作業者に解体対象機器4と解体作業内容を確認するための情報の提供を実現する。
【0049】
解体作業者は、解体対象機器4に対して指示された解体作業を行い、解体作業当日の作業が終了すると、電子カメラ3を操作して解体作業終了後の解体作業現場(解体対象機器4)を撮影させ、解体現場撮影画像データを携帯端末2に送信させる。
【0050】
ステップS2104
電子カメラ3から送信される解体現場撮影画像データを受信して記憶部24に記憶して保持する。
【0051】
ステップS2105
電子カメラ3から受信した解体現場撮影画像データを前記解体作業計画データの解体対象設備の解体3次元CAD立体画像と重畳させて表示する。解体作業者は、この表示画像を目視することにより、解体作業計画と実施した解体作業の整合性を確認することが可能となる。
【0052】
ステップS2106
入力部24からの入力情報に従って、記憶部24に保持している解体作業当日の解体作業終了後の解体現場撮影画像データを解体管理情報処理装置1に送信する。
【0053】
図7は、電子カメラ3の制御処理部31が実行する制御処理のフローチャートである。
【0054】
ステップS3101
入力部32からの入力情報に従って、撮像部33を制御して現場撮影画像データを取得して記憶部34に記憶して保持し、携帯端末2に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】実施例1の設備解体作業管理支援システムの機能ブロック図である。
【図2】実施例1における解体作業工程表データに盛り込まれる情報を例示する作業工程情報テーブルである。
【図3】実施例1における解体対象設備に設置されている解体対象機器と解体作業内容を携帯端末の表示部に表示した表示画像を例示する模式図である。
【図4】実施例1における解体作業終了後の解体対象機器と携帯端末の表示部に表示した表示画像を例示する模式図である。
【図5】実施例1における解体管理情報処理装置の演算処理部が実行する情報処理のフローチャートである。
【図6】実施例1における携帯端末の演算処理部が実行する情報処理のフローチャートである。
【図7】実施例1における電子カメラの制御処理部が実行する制御処理のフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
1…解体管理情報処理装置、11…演算処理部、2…携帯端末、21…演算処理部、3…電子カメラ、31…制御処理部、33…撮像部。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6