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明細書 :廃水処理装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4934766号 (P4934766)
公開番号 特開2008-200654 (P2008-200654A)
登録日 平成24年3月2日(2012.3.2)
発行日 平成24年5月16日(2012.5.16)
公開日 平成20年9月4日(2008.9.4)
発明の名称または考案の名称 廃水処理装置
国際特許分類 C02F   1/461       (2006.01)
C02F   1/46        (2006.01)
B22F   3/11        (2006.01)
B22F   3/23        (2006.01)
C22C  29/10        (2006.01)
FI C02F 1/46 101C
C02F 1/46 Z
B22F 3/11 A
B22F 3/23
C22C 29/10
請求項の数または発明の数 3
全頁数 9
出願番号 特願2007-042698 (P2007-042698)
出願日 平成19年2月22日(2007.2.22)
審査請求日 平成22年2月15日(2010.2.15)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】591141784
【氏名又は名称】学校法人大阪産業大学
【識別番号】501228783
【氏名又は名称】株式会社オーエスユー
発明者または考案者 【氏名】尾▲崎▼ 博明
【氏名】山田 修
【氏名】谷口 省吾
【氏名】河▲崎▼ 大輔
個別代理人の代理人 【識別番号】100074206、【弁理士】、【氏名又は名称】鎌田 文二
【識別番号】100087538、【弁理士】、【氏名又は名称】鳥居 和久
【識別番号】100112575、【弁理士】、【氏名又は名称】田川 孝由
【識別番号】100084858、【弁理士】、【氏名又は名称】東尾 正博
審査官 【審査官】金 公彦
参考文献・文献 特開2004-016911(JP,A)
特開2003-055063(JP,A)
特開2005-087860(JP,A)
特開2005-264274(JP,A)
特開2007-023320(JP,A)
特開2004-217999(JP,A)
特開2006-083407(JP,A)
特開昭49-110141(JP,A)
特開2008-049245(JP,A)
特開2006-213932(JP,A)
特開2008-303469(JP,A)
特開2006-069935(JP,A)
調査した分野 C02F 1/46- 1/48
B22F 1/00- 8/00
C22C 1/04- 1/05
C22C 33/02
C25B 11/00-11/20
特許請求の範囲 【請求項1】
チタン粉末と、カーボン粉末と、白金、イリジウム及びオスミウムから選択される少なくとも1種類の金属粉末と、を混合して成形し、得られた成形体を燃焼合成反応させることにより得られる、上記金属粉末が分散したチタンカーバイドの導電性の多孔質材料を電極(2、3)として用いて、有機化学物質を含む廃水(11)を上記金属粉末による反応触媒作用により、上記電極(2、3)表面近傍での電気分解を一層速やかに行うことを特徴とする廃水処理装置。
【請求項2】
電気分解槽(1)中に有機化学物質を含む廃水(11)を供給し、上記電気分解槽(1)に設けた陽極(2)及び陰極(3)間に通電して上記有機化学物質を分解する廃水処理装置において、
上記陽極(2)及び陰極(3)の少なくとも一方の電極を、チタン粉末と、カーボン粉末と、白金、イリジウム及びオスミウムから選択される少なくとも1種類の金属粉末と、を混合して成形し、得られた成形体を燃焼合成反応させることにより得られる導電性の表面に開口した連結気孔を有する、上記金属粉末が分散したチタンカーバイドの多孔質材料で構成し、上記廃水(11)を上記電気分解槽(1)に給水し、上記有機化学成分を上記金属粉末による反応触媒作用により分解した処理水(12)を排出するに際し、上記給水及び排水の少なくとも一方において、上記多孔質材料からなる陽極(2)及び陰極(3)の連結気孔を通して上記給水及び排水の少なくとも一方を行うことを特徴とする廃水処理装置。
【請求項3】
上記有機化学物質を含む廃水(11)中に塩化物塩を添加したことを特徴とする請求項1又は2に記載の廃水処理装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、有機化学物質等を含む廃水を処理する廃水処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
廃水に含まれる有機化学物質には、ダイオキシン類、内分泌撹乱物質、及び、家庭等から排出される医薬品類等があり、従来は、これらを含む廃水中にオゾンを送出して分解処理する方法や、これらを活性炭に吸着除去する方法が採用されていた。しかしながら、これらの有機化学物質は化学的に安定で難分解性のものが多いため、上記分解処理で十分分解されず、また、医薬品類のように水溶性の高いものは活性炭等による吸着も困難であるという問題があった。そのため、上記有機化学物質が十分に分解・除去されないまま河川等に排出されてしまう恐れがあった。
【0003】
このような有機化学物質を効率良く分解・除去するため、図3に示す構成の電気分解法が検討されている。この電気分解法は、有機化学物質を含む廃水11中に陽極2及び陰極3を浸漬し、この陽極2及び陰極3の両電極に直流通電し、その通電によって廃水11中の有機化学物質を化学的に分解・除去するものである。
【0004】
上記電気分解は、両電極2、3の近傍ほど生じやすいため、上記分解を促進するには、上記有機化学物質をできるだけ両電極2、3の近傍に誘導する必要がある。
この有機化学物質は、基本的に、それ自体は帯電しておらず、ほとんどの場合電気的に中性である。そのため、この有機化学物質が、両電極2、3近傍に電気的に引き寄せられることはない。そこで、図3に示すように、電気分解槽1を例えばスターラー13に設置して廃水11を撹拌子14で撹拌したり、特許文献1に示すように処理槽内に多数の電極を配置したりして、未分解の有機化学物質が上記電極近傍へ接近する機会を高める検討が成されている。
【0005】
また、上記電気分解は、両電極2、3間の電流密度が高いほど進行しやすいが、廃水11は電気伝導体をほとんど含まないためその電気伝導度は低く、電流密度を高くするのが難しい。そのため、特許文献2に示すように、金属塩等の添加物を廃水11に添加してこの廃水11の電気伝導度を高める検討も成されている。

【特許文献1】特開2006-281013号公報
【特許文献2】特開2006-289285号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように廃水を撹拌する方法や、電極数を増やす方法は、装置の大型化や装置部品数の増大につながるため、処理コストの面で不利である。
また、金属塩等の添加物を廃水に添加する方法は、その添加物自体が環境汚染源となる恐れがあり、また添加物の費用分だけ、処理コストの上昇にもつながるため好ましくない。
【0007】
そこで、この発明は、廃水処理コストを抑えつつ、その処理効率を高めることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、この発明は、廃水中の有機化学物質を分解処理する際に用いる電極を、2種類以上の無機粉末を燃焼合成反応させることによって得られる、導電性多孔質材料によって構成することとしたのである。
この多孔質材料からなる電極の表面積は外形同形状の非多孔質材料の表面積と比較して圧倒的に広いため、上記廃水と多孔質材料が接触しやすく、その廃水の分解が速やかに成される。
【0009】
この燃焼合成反応によって得られた多孔質材料は、有機化学物質を吸着しやすいため、この吸着効果によってこの多孔質材料の気孔内において有機化学物質が濃縮される。このように濃縮されることにより、より多くの有機化学物質がこの気孔内に長い時間滞在することとなるため、この有機化学物質の分解が一層効率的に成される。
【0010】
この構成において、多孔質材料からなる上記電極(陽極及び陰極)のうち、少なくとも一方の電極に表面に開口した連結気孔を形成し、その連結気孔を通して上記廃水を上記電気分解槽に給水し、あるいは、排水するようにすれば、給水あるいは排水される廃液が電極表面に接触する機会が増大するため、上記分解が一層速やかに成される。
【0011】
この多孔質材料を合成する燃焼合成反応は、原料となる無機材料粉末を固めて成形体とし、その成形体に着火して上記成形体の一部に燃焼反応を生じさせ、その際の反応熱を駆動力として、継続的に成形体全体に亘って燃焼及び合成反応を生じさせる。そのため、十分な上記反応熱を生じ得る単一の無機粉末であって、しかもその無機粉末が粉末同士を結合するバインダーとしての役割を担い得るものであれば、2種類以上の無機粉末を混合しなくとも、その無機粉末を燃焼合成反応の原料として使用し得る。
【0012】
このことから、この発明は、電気分解槽中に有機化学物質を含む廃水を供給し、上記電気分解槽に設けた陽極及び陰極間に通電して上記有機化学物質を分解する廃水処理装置において、上記陽極及び陰極の少なくとも一方の電極を、無機粉末を燃焼合成反応させることによって得られる、表面に開口した連結気孔を有する導電性の多孔質材料で構成し、上記廃水を上記電気分解槽に給水し、上記有機化学物質を分解した処理水を排出するに際し、上記給水及び排水の少なくとも一方において、上記多孔質材料からなる陽極及び陰極の連結気孔を通して上記給水及び排水の少なくとも一方を行う構成を採用することができる。
【0013】
この分解作用は、少なくとも一方の電極を廃水が通れば、全く通らない電極に比べて優れたものとなるため、陽極又は陰極の少なくとも一方に廃水が通ればよいが、廃水は両者を通ることが分解効率の観点から好ましい。このことから、一方の電極のみを導電性多孔質材料とし、他方の電極は従来の廃水が通らない非多孔質材料を使用することもできる。電極に廃水を通す手段としては、ポンプ等によって廃水を流し、その流れ内に電極を介在する等が考え得る。
また、電気分解槽に入る廃水及び電気分解槽から出る処理水の全てが電極(多孔質材料)を通ることが好ましいが、非多孔質材料の電極(廃水が通ることのできない電極)に比べれば、少しでも通る電極であれば、分解作用は優れたものとなる。このため、電極を通る廃水量(廃水の流通量)は、流通性、処理能力等を考慮して適宜に設定する。その流通量の調節は、電気分解槽への入口又は出口を電極で塞ぐ大きさ(広さ)等を適宜に設定することにより行う。
さらに、有機化学物質の分解が速やかに成されれば、廃水中に添加物を添加して電気伝導度を上げる必要性はなくなる。
【0014】
また、上記有機化学物質を含む廃水中に塩化物塩を添加すれば、この有機化学物質の分解に寄与する遊離塩素の生成を促進するので、上記電極表面近傍での有機化学物質の分解を一層速やかに行うことができる。
【0015】
上記多孔質材料は、金属間化合物、ホウ化物セラミックス、窒化物セラミックス、炭化物セラミックス及び珪化物セラミックスの少なくとも1種類以上からなる導電性材料とすることもできる。
さらに、上記電極に、白金、イリジウム、オスミウムから選択される少なくとも1種類の金属粉末を添加すれば、上記各金属粉末が分解の際に反応触媒作用を発揮するので、上記電極表面近傍での有機化学物質の分解を一層速やかに行うことができる。
【発明の効果】
【0016】
この発明は、燃焼合成反応で得られた導電性の多孔質材料で電極を構成し、その電極を用いて有機物を含む廃水を電気分解するようにしたものであって、この燃焼合成反応で得られた多孔質材料は廃水中の有機化学物質を吸着し、この多孔質材料の気孔内で濃縮する作用がある。そのため、従来の活性炭等と比較してこの有機化学物質を効率良く分解することができる。
また、上記電極に用いた多孔質材料の表面積は非常に広いため、電極の数を増やさなくとも、十分速やかに有機化学物質の分解処理を行うことができる。また、そもそも分解処理の効率が高いので、電流密度を高めるために廃水中に添加物を添加する必要がない。そのため、電極や添加物に要するコストを大幅に削減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
この発明に係る廃水処理装置は、電気分解槽中に有機化学物質を含む廃水を供給して、この電気分解槽中に設けた陽極及び陰極間に通電し、この通電によって有機化学物質を分解して処理するものである。
この実施形態を図1に示して説明する。この廃水処理装置は、筒状の電気分解槽1の廃水供給側に燃焼合成反応により作製された多孔質材料からなる陽極2、及び、排出側に同じく燃焼合成反応で作製された多孔質材料からなる陰極3が設けられ、この電気分解槽1は両電極2、3によって隙間なく封止されている。この両電極2、3には、それぞれ、廃水が流通する孔が形成された白金からなるリング4、4が密接して設けられ、両リング4、4は導線5で直流電源6に接続されている。
【0018】
この電気分解槽1の廃水供給側はチューブ7によって廃水タンク8に接続され、排出側はポンプ9を介してチューブ7によって処理水タンク10に接続されている。このポンプ9を稼動すると、廃水タンク中8の廃水11が吸引(同図中の白抜き矢印)されて、陽極2を通して電気分解槽1内に供給される。この陽極2を通過する際に、廃水11中の有機化学物質が分解される。
この際、上記有機化学物質は多孔質材料の連結気孔内に吸着され、濃縮される。この濃縮された状態で電極表面において分解され、あるいは、後述する遊離塩素によって分解される。
さらに、この廃水11が陰極3を流通する際にもその廃水11中に残存している有機化学物質が分解される。上記有機化学物質の大部分が分解された後の処理水12は処理水タンク10に貯められる。
【0019】
ここで、両電極2、3に用いる多孔質材料について説明する。この多孔質材料は、チタンカーバイドにイリジウムを分散したものであって、次の手順によって作製される。
【0020】
まず、チタン粉末とカーボン粉末を1:0.9のモル比で混合し、さらに、イリジウム粉末をその約3重量%の割合で混合する。このイリジウム粉末は、1~5重量%の範囲にあることが好ましい。この混合粉末を金型に充填し、プレス加工して1辺が100mmで厚さが10mmの四角板状の成形体とする。
次に、上記成形体を黒鉛板状に置いて、この成形体の上部の一端に放電着火する。この放電着火によって上記成形体の燃焼合成反応が開始し、その燃焼合成反応が上記成形体の全体に伝播する。この燃焼の際の燃焼合成反応によって、イリジウムが分散したチタンカーバイド(TiC/Ir)の多孔質体が得られる。このサイズの成形体であれば、上記燃焼合成反応に要する時間は10秒程度である。
【0021】
上記実施形態に使用した電極の作製に際しては、その主原料として、チタンとカーボンの2種類の粉末を用いたが、電極の特性(連結気孔の気孔度、電気伝導性、耐食性等)を所望の仕様とするために、これ以外の原料を用いることができ、また、その種類を3種類以上とすることもできる。
また、上記イリジウム粉末の代わりに、白金又はオスミウムの粉末を用いることもでき、さらに、これらを適宜混合して用いることもできる。
上記の燃焼合成反応に際し、上記放電着火に代えて、レーザ照射やカーボンヒータを用いた加熱による着火方法等も採用し得る。
【0022】
上記実施形態に示す廃水処理装置を用いて、上記有機化学物質の一種である各種医薬品成分を溶解した溶液(模擬廃水11)の処理を行った。ここで用いた上記医薬品成分は次の通りである。
【0023】
CA:クロフィブリック酸(Clofibric acid:抗脂血症薬とその代謝物)
CAM:クラリスロマイシン(Clarithromycin:抗生物質)
IDM:インドメタシン(Indomethacin:解熱鎮痛消炎剤)
KEP:ケトプロフェン(Ketoprofen:経皮鎮痛消炎剤)
DCF:ジクロフェナクナトリウム(Diclofenac Sodium:鎮痛・消炎・解熱剤)
NPX:ナプロキセン(Naproxen:鎮痛・抗炎症・解熱剤)
IPA:イソプロピルアンチピリン(Isopropylantipyrine:解熱鎮痛剤)
GFZ:ゲムフィブロジル(Gemfibrozil:解熱鎮痛抗炎症剤)
IBP:イブプロフェン(Ibuprofen:抗炎症・鎮痛・解熱剤)
CBZ:カルバマゼピン(Carbamazepine:抗てんかん剤)
【0024】
溶解した各医薬品成分の濃度は10mg/lであって、実際の廃水11中に検出される医薬品濃度よりも高濃度である。つまり、この高濃度の模擬廃水11から医薬品成分が所定量以上分解処理できれば(環境に影響を及ぼさない程度の濃度にできれば)、実際の廃水処理において上記多孔質材料の分解処理能力が飽和状態に達して廃水処理に支障を来たす事態は回避できる。
【0025】
この廃水処理に際しては、模擬廃水11の吸引流量を40ml/分とした。また、処理開始から60分経過するまでの間、5~10分おきに陰極3通過後の処理水12から1mlをサンプル採取し、処理水12に残留している医薬品成分の濃度を高速液体クロマトグラフ質量分析装置で測定した。この装置の定量限界は1μg/lである。この測定の際、遊離塩素量も併せて測定した。
【0026】
上記廃水処理装置で処理を行った後の残留医薬品成分の濃度の時間変化を図2に示す。この結果から、処理開始後から10分程度で、いずれの医薬品成分についてもその除去率が急速に高まることが明らかとなった。また、60分処理後の時点においても、概ね50%以上の除去率が達成できた。
この除去率は、上記多孔質材料の清掃・交換頻度を高めたり、この処理装置で処理した処理水12を再度同形式の処理装置で多段処理したりすることで、一層高めることができる。
【0027】
また、この処理に際し、処理開始から5分経過までは遊離塩素はほとんど検出されなかったが、上記除去率が急速に高まる10分経過後は、遊離塩素が検出された。このことは、除去率の向上(有機化学物質の分解)に遊離塩素が関与していることを示唆しており、この遊離塩素の生成を促進する塩化物塩を廃水中に予め添加しておくことで、処理開始直後の上記除去率の向上が期待できる。この塩化物塩として塩化ナトリウム等を採用すれば、上記処理後にこの塩化物塩が河川等に排出されても環境に悪影響を及ぼす恐れは低い。
【0028】
上記廃水処理装置の構成については、必ずしも廃水供給側を陽極2、排出側を陰極3とする必要性はなく、極性を逆にすることもできる。
また、上記実施形態では、電気分解槽1を両電極2、3で隙間なく封止する構成としたが、例えば、両電極2、3の一部に孔を設け、廃水11又は処理水12の一部が上記連結気孔を経由せずに、直接電気分解槽1に供給又は排出される構成とすることもできる。
【0029】
実際の廃水に含まれる医薬品成分の濃度は、この実施形態において使用した模擬廃水に含まれる医薬品成分の濃度よりもかなり低い。このような希薄廃水中の有機化学物質を処理する際、上記燃焼合成反応によって得られた多孔質材料を電極として用いると、この電極が上記有機化学物質を吸着して、その吸着によって上記希薄廃水中の有機化学物質が濃縮されるため、上記分解が非常に効率的なものとなる。
【0030】
比較例として、図3に示す回分方式の構成によって、模擬廃水11の一部を電極と接触させて処理した結果を図4に示す。この回分方式による廃液処理は、各医薬品成分の除去率に大きなばらつきがあり、数種類の医薬品成分に関しては、20%以下の低い除去率しか得られなかった。
【0031】
上記実施形態では、電極2、3に電気分解槽1に給排される廃水(処理水)を強制的に流通するようにしたが、廃水が電極2、3内を流通すれば、何れの態様でもよい。また、図3に示した電気分解槽1に単に電極2、3を浸漬させたものにおいても、この実施形態に係る多孔質材料からなる電極を使用すれば、この発明の効果を少なからず発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】一実施形態を示す装置構成図
【図2】同装置による廃水処理後の除去率を示す図
【図3】回分方式による装置構成図
【図4】同装置による廃水処理後の除去率を示す図
【符号の説明】
【0033】
1 電気分解槽
2 陽極
3 陰極
4 リング
5 導線
6 直流電源
7 チューブ
8 廃水タンク
9 ポンプ
10 処理水タンク
11 廃水
12 処理水
13 スターラー
14 撹拌子
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3