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明細書 :超伝導磁気計測装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5126782号 (P5126782)
公開番号 特開2009-219717 (P2009-219717A)
登録日 平成24年11月9日(2012.11.9)
発行日 平成25年1月23日(2013.1.23)
公開日 平成21年10月1日(2009.10.1)
発明の名称または考案の名称 超伝導磁気計測装置
国際特許分類 A61B   5/05        (2006.01)
G01R  33/035       (2006.01)
G01N  27/72        (2006.01)
FI A61B 5/05 A
G01R 33/035
G01N 27/72
請求項の数または発明の数 2
全頁数 7
出願番号 特願2008-068624 (P2008-068624)
出願日 平成20年3月18日(2008.3.18)
審査請求日 平成23年3月7日(2011.3.7)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】593165487
【氏名又は名称】学校法人金沢工業大学
発明者または考案者 【氏名】足立 善昭
【氏名】尾形 久直
個別代理人の代理人 【識別番号】100095511、【弁理士】、【氏名又は名称】有近 紳志郎
審査官 【審査官】湯本 照基
参考文献・文献 特開2006-098053(JP,A)
国際公開第2007/099697(WO,A1)
特開平11-178817(JP,A)
調査した分野 A61B 5/05
G01N 27/72
G01R 33/035
特許請求の範囲 【請求項1】
極低温液体を貯留しうる内槽(1)と、前記内槽(1)の周面から側方へ突出した有底筒状の内センサ筒(2)と、前記内センサ筒(2)の内部に該内センサ筒(2)の周面に向けて設置された超伝導磁気センサ(3)と、前記内槽(1)との間に断熱層(4)を形成するように前記内槽(1)を包む外槽(5)と、前記超伝導磁気センサ(3)から前記内槽(1)を通って前記内槽(1)の上部から外部へ導出されているケーブル(8)と、前記超伝導磁気センサ(3)で計測する磁気を発生する脊髄を通している脊椎(A)の部分を前記内センサ筒(2)が突出している方向にX線撮影するためのX線撮影手段(20,22)とを有する超伝導磁気計測装置であって、X線画像上で前記脊椎(A)の部分に前記ケーブル(8)が重なって写る位置を通らないように前記ケーブル(8)を係止するケーブル係止手段(10)を設けたことを特徴とする超伝導磁気計測装置(100)。
【請求項2】
請求項1に記載の超伝導磁気計測装置(100)において、前記ケーブル係止手段(10)が、前記超伝導磁気センサ(3)の投影に係るX線ビーム(21)の水平範囲外の位置であって且つ前記内槽(1)の上部の内壁に設置されたフック(10)であることを特徴とする超伝導磁気計測装置(100)。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、超伝導磁気計測装置に関し、さらに詳しくは、被検体の脊髄で発生する微弱な磁気を好適に測定することが出来る超伝導磁気計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、液体ヘリウムを貯留しうる内槽と、内槽の周面から側方へ突出したセンサ筒と、センサ筒の内部にセンサ筒の先端面または下方もしくは上方の周面に向けて設置された超伝導磁気センサと、内槽との間に断熱空間を形成するように内槽を包む外槽とを具備した超伝導磁気計測装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
他方、センサ筒の内部にセンサ筒の先端面に向けて設置された超伝導磁気センサと、超伝導磁気センサで計測する磁気を発生する脊髄を通している脊椎を内センサ筒が突出している方向と直交する方向にX線撮影するためのX線撮影手段とを具備した超伝導磁気計測装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。

【特許文献1】特開2006-098053号公報(図7~図10)
【特許文献2】国際公開WO2007/099697号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1に記載の超伝導磁気計測装置では、超伝導磁気センサをセンサ筒の先端面に向けて設置した場合は被検体の垂直面にセンサ筒の先端面を当てるようにして測定できるから、座った被検体の脊髄で発生する微弱な磁気を測定できる。また、超伝導磁気センサをセンサ筒の下方の周面に向けて設置した場合は被検体の水平方向の上面にセンサ筒の下方の周面を当てるようにして測定できるから、腹這いに寝た被検体の脊髄で発生する微弱な磁気を測定できる。また、超伝導磁気センサをセンサ筒の上方の周面に向けて設置した場合は被検体の水平方向の下面にセンサ筒の下方の周面を当てるようにして測定できるから、仰向けに寝た被検体の脊髄で発生する微弱な磁気を測定できる。
他方、特許文献2に記載の超伝導磁気計測装置では、超伝導磁気センサをセンサ筒の先端面に向けて設置しているから、座った被検体の脊髄で発生する微弱な磁気を測定できる。そして、X線画像を基に被検体の脊椎と超伝導磁気センサの位置関係を判読することが出来る。
【0004】
さて、超伝導磁気センサをセンサ筒の先端面に向けて設置した場合は、特許文献2に記載の超伝導磁気計測装置のように、被検体の脊椎をX線撮影する視野中に内槽が入らなかった。このため、超伝導磁気センサから内槽を通って内槽の上部から外部へ導出されているケーブルがX線画像中で被検体の脊椎と重なることがなく、X線画像の判読に支障を生じなかった。
ところが、超伝導磁気センサをセンサ筒の周面に向けて設置した場合は、被検体の脊椎をX線撮影する視野中に内槽が入ってしまい、内槽を通って内槽の上部から外部へ導出されているケーブルがX線画像中で被検体の脊椎と重なることがあり、X線画像の判読に支障を生じることがあった。
そこで、本発明の目的は、超伝導磁気センサをセンサ筒の周面に向けて設置した超伝導磁気計測装置において、X線画像を基にした被検体の脊椎と超伝導磁気センサの位置関係の判読にケーブルが支障を生じないようにした超伝導磁気計測装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点では、本発明は、極低温液体を貯留しうる内槽(1)と、前記内槽(1)の周面から側方へ突出した有底筒状の内センサ筒(2)と、前記内センサ筒(2)の内部に該内センサ筒(2)の周面に向けて設置された超伝導磁気センサ(3)と、前記内槽(1)との間に断熱空間(4)を形成するように前記内槽(1)を包む外槽(5)と、前記超伝導磁気センサ(3)から前記内槽(1)を通って前記内槽(1)の上部から外部へ導出されているケーブル(8)と、前記超伝導磁気センサ(3)で計測する磁気を発生する脊髄を通している脊椎(A)の部分を前記内センサ筒(2)が突出している方向にX線撮影するためのX線撮影手段(20,22)とを有する超伝導磁気計測装置であって、X線画像上で前記脊椎(A)の部分に前記ケーブル(8)が重なって写る位置を通らないように前記ケーブル(8)を係止するケーブル係止手段(10)を設けたことを特徴とする超伝導磁気計測装置(100)を提供する。
上記第1の観点による超伝導磁気計測装置(100)では、ケーブル係止手段(10)でケーブル(8)を係止することにより、超伝導磁気センサ(3)との位置関係を判読するための脊椎(A)の部分がケーブル(8)とX線画像上で重なって写らないようにすることが出来る。従って、X線画像を基にした被検体の脊椎(A)と超伝導磁気センサ(3)の位置関係の判読にケーブル(8)が支障を生じるのを回避することが出来る。
【0006】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による超伝導磁気計測装置(100)において、前記ケーブル係止手段(10)が、前記超伝導磁気センサ(3)の投影に係るX線ビーム(21)の水平範囲外の位置であって且つ前記内槽(1)の上部の内壁に設置されたフック(10)であることを特徴とする超伝導磁気計測装置(100)を提供する。
上記第2の観点による超伝導磁気計測装置(100)では、フック(10)から内槽(1)の内壁に沿って垂下するケーブル(8)が、超伝導磁気センサ(3)を投影するX線ビーム(21)の水平範囲外または超伝導磁気センサ(3)がX線ビーム(21)で投影される水平範囲外を通る。このため、超伝導磁気センサ(3)との位置関係を判読するための脊椎(A)の部分がケーブル(8)とX線画像上で重なって写らない。従って、X線画像を基にした被検体の脊椎(A)と超伝導磁気センサ(3)の位置関係の判読にケーブル(8)が支障を生じるのを回避することが出来る。
【発明の効果】
【0007】
本発明の超伝導磁気計測装置によれば、超伝導磁気センサをセンサ筒の周面に向けて設置した超伝導磁気計測装置において、ケーブルに邪魔されずに、被検体の脊椎と超伝導磁気センサの位置関係をX線画像から判読することが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図に示す実施例により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例1】
【0009】
図1は、実施例1に係る超伝導磁気計測装置100を示す上面図である。図2は、内部構造を説明するための破断上面図である。
この超伝導磁気計測装置100は、極低温液体(例えば液体窒素や液体ヘリウム)を貯留しうる内槽1と、蓋9と、内槽1の周面から側方へ突出した有底筒状の内センサ筒2と、内センサ筒2の内部に該内センサ筒2の上方の周面に向けて設置された複数の超伝導磁気センサ3と、内槽1および内センサ筒2との間に断熱空間4を形成するように内槽1および内センサ筒2を包む外槽5および外センサ筒6と、超伝導磁気センサ3から内槽1を通って内槽1の上部から外部へ導出されているケーブル8と、超伝導磁気センサ3で計測する磁気を発生する脊髄を通している脊椎Aの部分を内センサ筒2が突出している方向にX線撮影するためのX線源20およびX線撮影用フィルム22と、超伝導磁気センサ3を投影するX線ビーム21の水平範囲外の位置であって且つ内槽1の上部の内壁に設置されたフック10とを具備している。
なお、ケーブル8は、一部のみ図示している。
【0010】
フック10は、非磁性材料製であり、例えばFRP(繊維強化プラスチック),アルミ,銅,チタンなどである。
ケーブル8は、フック10に係止され、内槽1の内壁に沿って垂下している。
【0011】
図3は、超伝導磁気計測装置100の側面図である。図4は、内部構造を説明するための破断側面図である。
【0012】
図5は、超伝導磁気計測装置100の正面図である。図6は、内部構造を説明するための破断正面図である。
【0013】
実施例1の超伝導磁気計測装置100によれば、ケーブル8が、超伝導磁気センサ3を投影するX線ビーム21の水平範囲外を通る。このため、超伝導磁気センサ3との位置関係を判読するための脊椎Aの部分がケーブル8とX線画像上で重なって写らない。従って、X線画像を基にした被検体の脊椎Aと超伝導磁気センサ3の位置関係の判読にケーブル8が支障を生じるのを回避することが出来る。
【実施例2】
【0014】
X線源20とX線撮影用フィルム22の位置を実施例1と逆にしてもよい。この場合は、超伝導磁気センサ3がX線ビーム21で投影される水平範囲外の位置であって且つ内槽1の上部の内壁にフック10を設置する。
【実施例3】
【0015】
超伝導磁気センサ3を投影するX線ビーム21の水平範囲外の位置又は超伝導磁気センサ3がX線ビーム21で投影される水平範囲外の位置であって且つ内槽1の上部の内壁に非磁性材料製の環状部材を設置し、その環状部材に非磁性材料製のS字部材の上部を引っ掛け、S字部材の下部にケーブル8を引っ掛けるようにしてもよい。
S字部材は、例えば直径1mm~10mm、長さ1cm~30cmのアルミ,銅,チタンなどの針金をS字に曲げたものである。
【実施例4】
【0016】
超伝導磁気センサ3を内センサ筒2の下方の周面に向けて設置してもよい。
また、超伝導磁気センサ3を内センサ筒2の横方向の周面に向けて設置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0017】
人の脊髄および脊髄神経で発生する微弱な磁気を測定する装置として利用することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1に係る超伝導磁気計測装置を示す上面図である。
【図2】実施例1に係る超伝導磁気計測装置の内部構造を説明するための破断上面図である。
【図3】実施例1に係る超伝導磁気計測装置を示す側面図である。
【図4】実施例1に係る超伝導磁気計測装置の内部構造を説明するための破断側面図である。
【図5】実施例1に係る超伝導磁気計測装置を示す正面図である。
【図6】実施例1に係る超伝導磁気計測装置の内部構造を説明するための破断正面図である。
【符号の説明】
【0019】
1 内槽
2 内センサ筒
3 超伝導磁気センサ
4 断熱空間
5 外槽
6 外センサ筒
8 ケーブル
10 フック
20 X線源
21 X線ビーム
22 X線撮影用フィルム
100 超伝導磁気計測装置
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5