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明細書 :植物を用いたエストロゲン様物質の検出方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4517347号 (P4517347)
公開番号 特開2006-014672 (P2006-014672A)
登録日 平成22年5月28日(2010.5.28)
発行日 平成22年8月4日(2010.8.4)
公開日 平成18年1月19日(2006.1.19)
発明の名称または考案の名称 植物を用いたエストロゲン様物質の検出方法
国際特許分類 A01H   5/00        (2006.01)
C12N  15/09        (2006.01)
G01N  33/74        (2006.01)
FI A01H 5/00 ZNAA
C12N 15/00 A
G01N 33/74
請求項の数または発明の数 2
全頁数 14
出願番号 特願2004-196404 (P2004-196404)
出願日 平成16年7月2日(2004.7.2)
審査請求日 平成19年5月21日(2007.5.21)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504173471
【氏名又は名称】国立大学法人北海道大学
【識別番号】594199315
【氏名又は名称】株式会社エコニクス
発明者または考案者 【氏名】山崎 健一
【氏名】津田 賢一
【氏名】東條 卓人
【氏名】和田 朋子
【氏名】山下 和則
個別代理人の代理人 【識別番号】100110249、【弁理士】、【氏名又は名称】下田 昭
【識別番号】100113022、【弁理士】、【氏名又は名称】赤尾 謙一郎
審査官 【審査官】長谷川 茜
参考文献・文献 特開2002-247986(JP,A)
Plant J.,2000年,Vol.24, No.2,p.265-273
Toxicol. Appl. Pharmacol.,1999年,Vol.154, No.1,p.76-83
調査した分野 A01H 5/00
C12N 15/00-15/90
BIOSIS/WPI(DIALOG)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII)
医学・薬学予稿集全文データベース
特許請求の範囲 【請求項1】
エフェクター1配列、エフェクター2配列、標的DNA及びレポーター遺伝子を導入することにより形質転換された植物であって、該エフェクター1配列がプロモーター、核局在化シグナル及び標的DNAへの結合ポリペプチドをコードする領域とエストロゲン受容体のリガンド結合ポリペプチドをコードする領域とからなるキメラ遺伝子を有し、該エフェクター2配列がプロモータ、核局在化シグナル及び転写コアクチベータの核内受容体相互作用領域と転写活性化領域をコードするポリヌクレオチド領域とからなるキメラ遺伝子を有し、該レポーター遺伝子が該標的DNAの下流に位置することを特徴とする形質転換植物。

【請求項2】
請求項1に記載の植物をエストロゲン様物質と接触させ、該植物における前記レポータ遺伝子の発現を検出することから成るエストロゲン様物質の検出方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、形質転換植物を利用してエストロゲン様物質(エストロゲンを含む)を検出する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
内分泌撹乱化学物質、通称「環境ホルモン」は、環境中で分解されにくい性質を持つものが多く、長期にわたり環境中に存在することが知られている。環境ホルモンの多くは核内受容体に作用し、生体内で行われている本来の内分泌系の情報伝達を撹乱するため、生物の機能、特に生殖機能に重大な影響を与えることが示唆されており、生態系への影響も危惧されている。
動物の内分泌系で運ばれるステロイドホルモンは、一般に標的細胞内で核内受容体と結合し、標的遺伝子の発現制御を行うことが知られている。核内受容体は大きな遺伝子ファミリーを形成しており、保存されたドメイン構造(A/B, C, D, and E)を持っている。C ドメインはDNAへの結合に、E ドメインはステロイドホルモン(リガンド)との結合に関わっており、E ドメインに存在するAF-2 (Activation Function 2) はリガンド依存的に転写活性化を起こすのに必要である。核内受容体へのリガンドの結合により、AF-2とp160 ファミリー転写コアクチベーターとの相互作用が促進され、リガンド依存的に標的遺伝子の転写が活性化される。エストロゲン受容体は核内受容体ファミリーに属しており、エストロゲンとの結合により活性化され、標的遺伝子の転写を活性化する。
【0003】
このような核内受容体とレポーター遺伝子を発現させた細胞等を利用してエストロゲン様物質を検出するバイオセンサーの開発は広く行われている(特許文献1等)。これらは通常エストロゲン様物質が核内受容体と結合することによりレポーター遺伝子の発現を促すことに基づいているが、エストロゲン様物質が核内受容体と結合した後からレポーター遺伝子を発現させるまでの機構については様々な仕組みが提案されている。
例えば、酵母を利用して、エストロゲン受容体のリガンド結合部位とコアクチベーターとの間のリガンド依存的な相互作用を利用したツーハイブリッド法を用いたエストロゲン様物質検出法が報告されている(非特許文献1)。しかし、この酵母ツーハイブリッド法は無菌操作が必要であり、抽出に用いる有機溶媒自体による環境の二次汚染が懸念される。
また、無菌操作の要らない植物(シロイヌナズナ)に、DNA結合部位、転写活性化部位及び核内受容体を組み合わせたキメラ転写因子を導入したシステムも考案されている(非特許文献2)。これは仕組みがシンプルであり好ましいが、バイオセンサーとしての感度の低いことが欠点である。
更に、リガンド依存性転写因子、コアクチベータ及びレポーター遺伝子を導入した形質転換体により、エストロゲンを検知する方法も提案されている(特許文献2)。
【0004】

【特許文献1】特開2002-330759
【特許文献2】特開2002-247986
【非特許文献1】Toxicology and Applied Pharmacology 154, 76-83 (1999)
【非特許文献2】The Plant Journal (2000) 24(2), 265-273
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、エストロゲン様物質を安価で簡便に検出する方法であって、植物を使うことによって無菌操作などの煩雑な操作を必要とせず、センサーとしての感度が高い検出法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来法、例えば、特許文献2の方法のように、コアクチベーターをそのまま植物中で発現させただけでは、強い転写活性化は見られない。また非特許文献2の方法のようにグルココルチコイド受容体やエストロゲン受容体をそのまま用いただけでは、これらは通常核外に常駐してリガンドと結合することにより核内に移行するため、センサーとしての感度が悪い。
しかるに、本発明の方法においては、核内受容体とDNA結合部位を備えたエフェクター1に加え、コアクチベーターを改変して転写活性化ドメインを連結したエフェクター2を新たに導入することにより、本来エフェクター1の産物が相互作用するコアクチベーターとのリガンド依存的な相互作用(低濃度のリガンドの存在下で起こる現象)を利用してリガンドを検出できるようになり、センサーとしての感度を格段に向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0007】
即ち、本発明は、エフェクター1配列、エフェクター2配列、標的DNA及びレポーター遺伝子を導入することにより形質転換された植物であって、該エフェクター1配列がプロモーター、核局在化シグナル及び標的DNAへの結合ポリペプチドをコードする領域とエストロゲン受容体のリガンド結合ポリペプチドをコードする領域とからなるキメラ遺伝子を有し、該エフェクター2配列がプロモータ、核局在化シグナル及び転写コアクチベータの核内受容体相互作用領域と転写活性化領域をコードするポリヌクレオチド領域とからなるキメラ遺伝子を有し、該レポーター遺伝子が該標的DNAの下流に位置することを特徴とする形質転換植物である。
また本発明は、この形質転換植物をエストロゲン様物質と接触させ、この植物における前記レポータ遺伝子の発現を検出することから成るエストロゲン様物質の検出方法である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明において、形質転換植物を用いてエストロゲン活性を持つ物質を検出する様子を図2に示す。形質転換植物に組み込まれた遺伝子は、常時植物細胞内で発現されているキメラエストロゲン受容体とキメラ転写コアクチベーターの2種のエフェクター遺伝子と、エフェクター遺伝子産物間のリガンド依存的な相互作用によって転写が活性化されるレポーター遺伝子(例えば、β-グルクロニダーゼ)から構成されている。これをエストロゲン様物質(リガンド)により生産される形質転換植物のレポーター遺伝子産物の活性を測定することにより、試料中にエストロゲン活性を有する物質を高感度で検出できる。
【0009】
「エフェクター1配列」は、プロモーター、核局在化シグナル及び標的DNAへの結合ポリペプチドをコードする領域とエストロゲン受容体のリガンド結合ポリペプチドをコードする領域からなるキメラ遺伝子から成る。エフェクター1配列はこれらの他適宜、真核生物由来の他の核内受容体の全部又は一部分をコードする領域等を有していてもよい。
「プロモータ」としては、35Sプロモーターのような植物ウィルス由来のもの、ノパリンシンターゼプロモータのような植物関連細菌由来のもの、その他植物細胞内で機能する天然あるいは合成されたプロモーター等が挙げられる。
「核局在化シグナル」としては、SV40ウィルスのT抗原の核移行シグナルのように直接核への輸送に関わる蛋白質に認識されるポリペプチド配列、及び核移行シグナルを有する蛋白質を介して間接的に輸送されるのに必要なポリペプチド配列等が挙げられる。

【0010】
「標的DNAへの結合ポリペプチドをコードする領域」は標的DNAへ結合するポリペプチド領域であり、「標的DNA」として、様々な4塩基以上の長さの直鎖状ポリヌクレオチド配列が挙げられる。標的DNAへの結合領域はこの標的DNAの配列を認識して特異的に結合するポリペプチド領域である。
【0011】
本発明において「エストロゲン様物質」はエストロゲン及びいわゆるエストロゲン様物質の双方を含み、このような化合物として表1(明細書末尾)に記載の化合物(Nishihara et. al., J Health Science, 46(4):282-298, 2000)が挙げられる。
エストロゲン受容体のリガンド結合ポリペプチドをコードする領域」とは、真核生物由来のエストロゲンに結合活性を有するポリペプチド配列を含む領域である。
「標的DNAへの結合ポリペプチドをコードする領域とエストロゲン受容体のリガンド結合ポリペプチドをコードする領域とからなるキメラ遺伝子」は、これらを含むポリペプチド領域をコードするポリヌクレオチドを連結して形成される。



【0012】
「エフェクター2配列」は、プロモータ、核局在化シグナル及び転写コアクチベータの核内受容体相互作用部位と転写活性化領域をコードするポリヌクレオチド領域からなるキメラ遺伝子から成る。エフェクター2配列はこれらの他適宜転写不活性化領域をコードするポリヌクレオチド領域等を有していてもよい。
「プロモータ」及び「核局在化シグナル」は上記エフェクター1配列で定義した範囲から選択でき、上記エフェクター1配列で用いたものと同じであっても異なってもよい。
【0013】
「転写コアクチベータ」としては、CBP/p300, p160ファミリー蛋白質(TIF2, SRC1, ACTR, TRAP220, TIP60)等を含む真核生物由来の核内受容体と相互作用して転写活性を上昇させる機能を持つポリペプチド等が挙げられる。
「転写コアクチベータの核内受容体相互作用領域」とは、NIDと呼ばれるポリペプチド領域で LXXLL(L=leusine) モチーフを持っているポリペプチド領域である。
「転写活性化領域」とは、塩基性アミノ酸を直鎖状に多く含むポリペプチド領域、グルタミンを直鎖状に多く含むポリペプチド領域などのように、基本的転写因子・転写装置と相互作用して転写を活性化するポリペプチド領域である。
「転写コアクチベータの核内受容体相互作用領域と転写活性化領域をコードするポリヌクレオチド領域とからなるキメラ遺伝子」はこれらを含むポリペプチド領域をコードするポリヌクレオチドを連結して形成される。
【0014】
「標的DNA」とは、DNA結合性タンパク質が特異的に認識して結合するポリヌクレオチドのことであり、このようなポリヌクレオチドを2単位以上連結したものを用いてもよい。上記のDNA配列をそのまま用いるよりも、複数単位直列に配置したほうがキメラエストロゲン受容体がこのDNA 配列に結合する頻度が高くなりエストロゲンの検出感度が上昇する。
「レポーター遺伝子」としては、蛍光蛋白質、測定可能な活性を有する酵素、活性検出可能な酵素以外の蛋白質をコードするポリヌクレオチド領域などが挙げられる。
このレポーター遺伝子は標的DNAの下流に位置する。
【0015】
レポーター遺伝子発現領域には、これら標的DNA及びレポーター遺伝子の他、植物の中での発現を安定化させるためのS/MII 配列(核スキャッフォールドに結合性を有するポリヌクレオチド配列。)や、植物でのタンパク質合成を増やすためのオメガ配列(翻訳活性を上昇させるメッセンジャーRNA上の配列をコードするポリヌクレオチド配列)、TATA BOX等を連結してもよい。これら以外に、適宜必要に応じて、転写活性や翻訳活性に影響を与えるポリヌクレオチド配列等を連結してもよい。
【0016】
本発明の形質転換する植物として、シロイヌナズナ、タバコ、トマト、キンギョソウ、ジャガイモ、マメ科植物等の双子葉植物、及びトウモロコシ、イネ、コムギ等の単子葉植物を用いることができる。
本発明のように植物を検出に用いるとさまざまな利点がある。植物の場合、根から直接環境中の化学物質を吸収できるので、化学物質を試料から抽出精製する必要がなく、また、無菌操作が必要ない。さらに、種子は長期間、安定に保存ができ、保管のための特別な装置もいらないので、他のバイオアッセイ法と比べてセンサーの保存にコストがかからない。また、例えば、1シロイヌナズナ個体から約2000粒の種子が得られるため、大量生産による測定の低コスト化が可能である。
【0017】
これら植物に、上記エフェクター1配列、エフェクター2配列、標的DNA及びレポーター遺伝子を導入する。このような方法として、土壌細菌(アグロバクテリウムなど)を介したフラワーディッピング法、エレクトロポアレーション法、マイクロプロジェクタイルボンバードメント法、マイクロインジェクション法等を用いることができる。
【0018】
形質転換植物とエストロゲン様物質とを接触させる方法としては、エストロゲンを含む水・土・寒天培地などに播種し接触させる。又はエストロゲンを含まない水・土・寒天培地などに播種して生育させた個体を、エストロゲンを含む水・土・寒天培地などに移植して接触させる方法がある。
【0019】
レポーター遺伝子の検出方法は、レポーター遺伝子の種類により異なる。例えば、レポーター遺伝子として蛍光蛋白質を用いた場合には、蛍光顕微鏡・蛍光比色計による検出方法、レポーター遺伝子として測定可能な活性を有する酵素を用いた場合には、酵素活性測定による方法、レポーター遺伝子として活性検出可能な酵素以外の蛋白質を用いた場合には活性発現による植物生理機能・形態変化の観察による方法を用いることができる。

以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
【実施例1】
【0020】
本実施例では図1に示すような遺伝子を組み込んで形質転換植物を形成した。
植物内で強力に下流の遺伝子の転写を制御するプロモーターであるカリフラワーモザイクウィルス(CaMV ) 35Sプロモーターにより、hERα LBDとLexA DBDを含むキメラエストロゲン受容体、及びTIF2 NIDとVP16 ADを含むキメラ転写コアクチベーターが形質転換シロイヌナズナ個体内で常時過剰に発現している。この2つのキメラタンパク質は、SV40ウィルス由来T抗原の核移行シグナルを含んでおり、常時核内に局在している。核内において、キメラエストロゲン受容体はレポーター遺伝子であるGUS遺伝子の上流に位置するLexA タンパク質の標的配列(OLexA )に結合している。エストロゲンがキメラエストロゲン受容体のhERα LBD部分と結合することにより、hERα LBDの立体構造の変化が起こり、キメラ転写コアクチベーターのTIF2 NID部分との相互作用が起こる。この相互作用によりTIF 2 NIDに融合した単純ヘルペスウィルス由来VP16 ADの転写活性化シグナルが植物の転写装置に伝わり、エストロゲン依存的にGUS遺伝子の転写及び翻訳が引き起こされる。形質転換植物におけるGUSタンパク質の酵素活性を測定することでエストロゲンを検出することができる。
【0021】
まず、シロイヌナズナに導入する遺伝子を構築した。
キメラエストロゲン受容体をコードするエフェクター1遺伝子はカリフラワーモザイクウィルスの35Sプロモーター(P35S)の下流に、SV40ウィルスのT-抗原の核局在シグナル(NLS)・LexA DNA結合性ドメイン(LexA DBD)・ヒトエストロゲン受容体αのリガンド結合ドメイン(hERα LBD)を連結したポリペプチドをコードする遺伝子及びアグロバクテリウムのノパリン合成酵素遺伝子のターミネーター(TNOS)を連結した。
エフェクター1遺伝子を構築するために、P35SからNLSまでをコードする断片(P35S-NLS)、LexA DBDをコードする断片、hERα LBDをコードする断片、TNOSの断片をPCR反応によりそれぞれ増幅し調製した。
P35S-NLS 断片は 35S-NLS-GFP(静岡県立大学食品栄養科学部、静岡市谷田52番1号、丹羽康夫氏より分与していただいた。Curr Biol, 6: 325-30 (1996))を鋳型、5'-GGAAGCTTGCATGCTGCAGG-3'(配列番号1)及び5'-GGGCTAGCGACCTTTCTCTTCTTCTT-3'(配列番号2)をプライマーとしてPCR反応を行い、5' 側にHindIII部位、3' 側にNheI部位が来るように調製した。
【0022】
LexA DBD 断片は大腸菌のゲノムを鋳型とし、5'-GGGCTAGCATGAAAGCGTTAACGGCC-3'(配列番号3)及び5'-GGGCCGGCCTGGTTCACCGGCAGCCAC-3'(配列番号4)をプライマーとしてPCR反応を行い、大腸菌のリプレッサーであるLexA(配列番号5,6)の1~87番目の87アミノ酸をコードする領域の5' 側にNheI部位、3' 側にFseI部位が来るように調製した。
hERα LBD 断片は、hER(GenBank: NM_0000125)の281~323番目の43アミノ酸をコードする N 末端側断片と、324~595番目の272アミノ酸と終止コドンをコードするC末端側断片に分けて増幅した。
両断片ともヒト卵巣 cDNA ライブラリーを鋳型とし、N末端側断片は5'-GGGGCCGGCCGTCTGCTGGAGACATGAGA-3'(配列番号7)及び5'-GGGCTCAGCATCCAACAAGGCACTGAC-3'(配列番号8)をプライマーとしてPCR反応を行い、5' 側にFseI部位、3' 側にBpu1102I部位が来るように調製した。
C 末端側断片は内部のHindIII部位を塩基置換により破壊し、5'-GGGCTGAGCCCCCCATACTCTATTCCGAGTATGATCCTACCAGACCCTTCAGTGAGGCTT-3'(配列番号9)及び5'-GGGCGGCCGCTCAGACTGTGGCAGGGAA-3'(配列番号10)をプライマーとしてPCR反応を行い、5' 側にBpu1102I部位、3' 側にNotI部位が来るように調製した。
【0023】
TNOS 断片は pBI221(CLONTECH, Palo Alto , CA , USA)を鋳型とし、5'-GGGCGGCCGCGAATTTCCCCGATCGTTC-3'(配列番号11)及び5'-GGGAATTCACTAGTCCGATCTAGTAACATAGA-3'(配列番号12)をプライマーとしてPCR反応を行い、5' 側にNotI部位、3' 側にEcoRI部位が来るように調製した。
上記の4つの断片をpBI221 (BD Biosciences Clontech, Palo Alto, CA, USA)のHindIII・EcoRI部位に挿入することによりエフェクター 1プラスミドを作製した。
【0024】
キメラコアクチベーターをコードするエフェクター2遺伝子はP35Sの下流に、T抗原の核局在シグナル(NLS)・ヒト転写コアクチベーターの一部(hTIF2 NID)(human transcriptional intermediately factor 2 nuclear receptor interaction domain)・単純ヘルペスウィルスのVP16の転写活性化ドメイン(VP16 AD)を連結したポリペプチドをコードする遺伝子及びTNOSを連結した。
エフェクター2遺伝子を構築するために、P35SからNLSまでをコードする断片、hTIF2 NIDをコードする断片、VP16 ADをコードする断片をPCRによりそれぞれ増幅し調製した。
【0025】
P35S-NLS 断片は 35S-NLS-GFPを鋳型とし、5'-GGAAGCTTGCATGCTGCAGG-3'(配列番号13)及び5'-GGGGGGGGATCCGACCTTTCTCTTCTTC-3'(配列番号14)をプライマーとしてPCR反応を行い、5' 側にHindIII部位、3' 側にBamHI部位が来るように調製した。
hTIF2 NID断片はヒト肝臓cDNAライブラリーを鋳型とし、5'-GGGGATCCGAGAGAGCTGACGGGCAG-3'(配列番号15)及び5'-GGTCATGAAGTGCTCTGTGAAATTCG-3'(配列番号16)をプライマーとしてPCR反応を行い、hTIF2の624番目から869番目までの246アミノ酸をコードする領域を、5' 側にBamHI部位、3' 側にBspHI部位が来るように調製した。
【0026】
VP16 AD断片は単純ヘルペスウィルスの転写因子VP16遺伝子(GenBank M15621, Clontech, Palo Alto, CA, USA)を鋳型とし、5'-GGCCATGGGCCCCCCCGACCGATGTCAGCCTGGGGGACGGCTGCACTTAGACGGCGAGGACGTGGCGATGGCGCACGCCGACGCGCT-3'(配列番号17)及び5'-CCGAGCTCCTACCCACCGTACTCGTC-3'(配列番号18)をプライマーとしてPCR反応を行い、VP16の413番目から490番目までの78アミノ酸と終止コドンをコードする領域を、5' 側にNcoI部位、3' 側にSacI部位が来るように調製した。このとき、内部のSalI部位を塩基置換により破壊した。
上記の3つの断片をpBI221のHindIII-SacI部位に連続して挿入することにより、エフェクター 2プラスミドを作製した。
【0027】
グルクロニダーゼをコードするレポーター遺伝子は LexA 蛋白質の標的DNA 配列(8 回繰り返した配列)にP35SのTATA配列を連結したキメラプロモーターの下流に、翻訳増幅配列(Ω配列)、大腸菌のグルクロニダーゼをコードする遺伝子の全長及びTNOSを連結してある。レポーター遺伝子を構築するために、LexAの標的配列のオクタマー断片、P35SのTATAボックスからΩ配列までのTATA-Ω断片、HindIII-BamHIリンカーを調製した。
LexAの標的配列は、5'-GATCCATACTGTATGAGCATACAGTATACTGTATGAGCATACAGTA-3'(配列番号19)と5'-GATCTACTGTATGCTCATACAGTATACTGTATGCTCATACAGTATG-3'(配列番号20)をアニーリングさせ、BamHIとBglIIの制限酵素部位にはさまれたLexAの標的配列のダイマー断片を調製した。
これを4コピー縦列につなぎ、LexAの標的配列のオクタマー断片を、5' 側にBamHI部位、3' 側にBglII部位が来るように調製した。
【0028】
TATA-Ω断片は、35S-NLS-GFPを鋳型とし、5'-GGAGACTCGCATGCGCAAGACCCTTCCTC-3'(配列番号21)及び5'-CCCGGGACTAGTTGTAATTGTAAATAGTAA-3'(配列番号22)をプライマーとしてPCRを行い、5' 側にBglII部位、3' 側にSmaI部位が来るように調製した。
HindIII-BamHI リンカーは、一本鎖オリゴDNA 5'-AGCTTGGACTAGAGCTTG-3'(配列番号23)と5'-GATCCAAGCTCTAGTCCA-3'(配列番号24)を二本鎖にアニーリングさせ、調製した。上記の3つの断片をpBI221(BD Biosciences Clontech, Palo Alto, CA, USA)のHindIII-SmaI部位に連続して挿入することにより、レポータープラスミドを作製した。
【0029】
形質転換植物における、このレポーター遺伝子の発現を安定化させるためにタバコ(Nicotiana tabacum)のMatrix attachment regionであるScaffold/Matrix attachment regions II(S/M II)をLexAの標的配列のオクタマー断片の5' 側に導入するために、タバコゲノムDNAを鋳型とし、5'-GAATTCGAGTCCAAAATGTTGGCATTTAG-3'(配列番号25)及び5'-GAATTCAAGCTTTTCGAAATCAACGTTTGT-3'(配列番号26)をプライマーとしてPCR反応を行い、S/M IIの5' 側にEcoRI部位, 3' 側にHindIII及びEcoRI部位が来るようにDNA断片を調製した。
この断片を pGEM-T vector(Promega Corp., Madison, WI, USA)に挿入することにより、S/M IIプラスミドを作製した。
【0030】
作製した各プラスミドを制限酵素処理することで得られたエフェクター 1 断片(Hind III - EcoRI 断片)、エフェクター 2断片(Hind III - EcoRI 断片)、S/M II断片(EcoRI - Hind III 断片)を、レポータープラスミドのHind III部位に挿入することにより、二つのエフェクター遺伝子と一つのレポーター遺伝子を含むプラスミド(以下「ツーエフェクタープラスミド」という。)を作製した。
【0031】
次に上記で作製したツーエフェクタープラスミドを用いてシロイヌナズナへの遺伝子導入をした。この形質転換植物作製においてシロイヌナズナのColumbia 株(野生種)を用いた。
ツーエフェクタープラスミドをエレクトロポアレーション法でアグロバクテリウム C58 株に導入後、このアグロバクテリウムをシロイヌナズナに感染させることにより、形質転換を行った。形質転換処理をしたシロイヌナズナから得られた種子(T1 種子)を 1 % sucrose, 0.8 % 植物用寒天、50μg/ml カナマイシン、100μg/ml クラフォランを含む MS 寒天培地に播種し、導入遺伝子を持つ形質転換植物体の選抜を行った。カナマイシン耐性を持つT1個体からT2種子得た。また、T2個体からT3種子を得た。
【実施例2】
【0032】
本実施例では、実施例1で得た形質転換シロイヌナズナにおけるGUS遺伝子のエストロゲン濃度依存的な発現誘導を調べた。
T3の種子を17β-エストラジオール(WAKO Pure Chemical Inds.)を含む MS 寒天培地に播種した。1週間生育させた形質転換個体を用いて、GUS遺伝子の発現の様子をGUS活性染色法及びGUS活性測定法により調べた。
【0033】
エストロゲンによる形質転換シロイヌナズナにおけるレポーター遺伝子発現誘導は以下の方法で行った。エストロゲン(17β-エストラジオール)を含MS寒天培地(DMSO, WAKO Pure Chemical Inds.)に溶解した状態でMS寒天培地に10000分の1量添加した) 上に形質転換シロイヌナズナの種子を播種し、3日間4℃暗所に置いた。その後、22℃、明所において、所定日数だけ発芽・生育させ、その期間、形質転換シロイヌナズナは連続的にエストロゲンに曝露された。
【0034】
GUS活性染色法は以下の方法で行った。エストロゲンに曝露された形質転換シロイヌナズナのGUS染色を行った。植物体を染色液(2 mM 5-ブロモ-クロロ-インドリル-β-D-グルクロニド(X-Gluc)、50 mMリン酸ナトリウムバッファー(pH 7.0)、10 mM EDTA、0.1% Triton X-100, 0.5 mMフェリシアニド、0.5 mM フェロシアニド)に浸し、15分間デシケーターの中で減圧処理を行った。その後、37℃で3時間静置し、植物体を70% エタノールに浸して葉緑素を取り除き、観察を行った。その結果を図3に示す。
GUS染色法は、植物体全体を用いて行われ、GUSタンパク質が基質であるX-Glucを分解して得られるインディゴブルーの発色が、0.05 nM以上のエストロゲン濃度で形質転換個体の根の部分に観察された。GUS染色が観察された部分は直接寒天培地に接触していた部位であり、培地から植物体内にエストロゲンが拡散によって浸透した結果であると思われる。
【0035】
GUS活性測定法は以下の方法で行った。エストロゲンに曝露された形質転換シロイヌナズナから抽出したタンパク質中のGUS活性を測定した。処理した植物体20個体を液体窒素中で凍らせた後、ホモジナイザーを用いてパウダー状にした。そこに抽出バッファー(50 mM NaH2PO4、10 mM EDTA、0.1% Triton X-100、0.1% N-ラウロイルサルコシンナトリウム、10 mM β-メルカプトエタノール)を加えて可溶性タンパク質を抽出した。GUS活性の測定には 4-メチルウンベリフェリル-β-D-グルクロニド(4-MUG)を基質として用いた。終濃度1 mMとなるように4-MUGを加えた抽出バッファーに抽出したタンパク質液を加えて、37℃で1 時間反応させた。1時間後に0.2 M Na2CO3を加えて酵素反応を停止させた。GUSの触媒作用により4-MUGから遊離した4-MUの濃度を蛍光分光光度計(日立 F-4500)を用いて測定した(波長365 nmの光で励起して放出される455 nmの波長を測定)。また、溶液中のタンパク質濃度を測定し、蛍光分光光度計での測定で得られた値を溶液中に含まれる全タンパク質量によって補正してデータを標準化した。その結果を図4に示す。
【0036】
形質転換植物は17β-エストラジオール0.05 nMから0.8 nM までの間でGUS遺伝子の発現上昇を示し、5 nM以上の濃度ではGUS遺伝子の発現の減少が見られた。
【実施例3】
【0037】
本実施例では、形質転換シロイヌナズナエストロゲン曝露日数におけるレポーター遺伝子の活性の変化を調べた。エストロゲンによる形質転換シロイヌナズナにおけるレポーター遺伝子発現誘導は実施例2と同様の方法で行った。
T3 種子を1 nMの17β-エストラジオールを含むMS 寒天培地に播種し、3~14日間生育させた。生育させた形質転換個体を回収し、GUS遺伝子の発現の様子をGUS活性測定法により調べた。その結果を図5に示す。
GUS遺伝子の活性は曝露日数を経るごとに減少していく様子が見られた。
【実施例4】
【0038】
本実施例では、形質転換シロイヌナズナのエストロゲンアゴニスト活性を示す物質への応答を調べた。エストロゲンによる形質転換シロイヌナズナにおけるレポーター遺伝子発現誘導は実施例2と同様の方法で行った。
形質転換後2世代目(T2)種子を異なる濃度のエストロゲン様物質であるジエチルスチルベステロール(DES)(ICN Biomedicals Inc. (CT, USA))、p-n-ノニルフェノール(NP)(WAKO Pure Chemical Inds.)、ビスフェノール A (BPA)(WAKO Pure Chemical Inds.)、ゲニステイン(EXTRASYNTHESE S. A. (Genay, France))を含むMS 寒天培地に播種し、1週間生育させた。形質転換個体における、GUS遺伝子の発現の様子をGUS活性測定法により調べた。その結果を図6(A)~(D)に示す。
【0039】
DES は 0.1 nMから応答を示す発現プロフィールが得られた。また、NP は 1000 nM より、BPA は100 nM より、ゲニステインは1 nM よりそれぞれGUS遺伝子の発現の上昇が見られた。また、GUS遺伝子発現のための各々のアゴニストの至適濃度は、DES 10 nM, BPA 100 nM, ゲニステイン 10 nMであった。NP は1000 nMからGUS遺伝子発現の上昇が見られた。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の形質転換植物の種子をエストロゲン用物質を含む水の中に入れ、光照射下で発芽・育成させると、エストロゲンを含む寒天培地で行った場合と同等の感度を示す。このことから、被検試料が水溶液の場合、試料中に種子を入れるだけという非常に簡単な操作でエストロゲン濃度の測定を行うことができる。また、コアクチベーターは多くの核内受容体と相互作用することができるので、用いる受容体を変えることで他の多くの環境ホルモン検出系の開発に対応することができる。実際の環境中に存在する環境ホルモンの濃度は非常に低濃度であり、本発明の検出方法は検出感度が高いため、レポーターアッセイシステムの構築が可能となった。
【0041】
「表1」
1,1,1,2-Tetrachloroethane, 1,2,3-Trichlorobenzene, 1,2,3-Trichloroethane, 1,2,3-Trimethylbenzene, 1,2,4,5-Tetramethylbenzene, 1,2,4-Trichlorobenzene, 1,2,4-Trimethylbenzene, 1,2-Dibromoethane, 1,2-Dichlorobenzene, 1,2-Diethylbenzene, 1,2-Dimethylnaphthalene, 1,2-Dinitrobenzene, 1,2-Epoxyethlbenzene, 1,3,5-Triethyltoluene, 1,3,5-Trimethylbenzene, 1,3,5-Triphenylcyclohexane, 1,3-Dichloro-2-propanol, 1,3-Dichloropropene,mixture, 1,3-Diphenylpropane, 1,4-Dichlorobenzene, 1,4-Diethylbenzene, 1,4-Dioxane, 1,6-Dinitropyrene, 1,8-Dimethylnaphthalene, 1,8-Dinitropyrene, 1.2-Dibromo-3-chloropropane, 10-Hydroxy benzo[a]pyrene, 11-Hydroxy benzo[a]pyrene, 12-Hydroxy benzo[a]pyrene, 17a-Estradiol, 17a-Ethynylestradiol, 1a-Phenyl-4a-(1'phenylethyl)tetralin, 1a-Phenyl-4e-(1'phenylethyl)tetralin, 1-Butanol, 1-Chloro-2,4-dinitrobenzene, 1-Chloro-2-nitrobenzene, 1e-Phenyl-4a-(1'phenylethyl)tetralin, 1e-Phenyl-4e-(1'phenylethyl)tetralin, 1e-Phenyl-4e-(1'-phenylethyl)tetralin, 1-Hydroxy pyrene, 1-Methylnaphthalene, 1-Nitropyrene, 1-Nonanol, 1-Tridecanol, 2,2',2''-Nitrilotriethanol, 2,2-Bis(3,5-dibromo-4-hydroxyphenyl) propane, 2,2'-Dihydroxybiphenyl, 2,4,5-Trichlorophenol, 2,4,5-Trichlorophenoxyacetic acid, 2,4,6-Triphenyl-10hexene, 2,4-Diaminotoluene, 2,4-Diaminotoluene, 2,4-Dichloroaniline, 2,4-Dichlorophenoxyacetic acid, 2,4-Dinitroaniline, 2,4-Diphenyl-butane, 2,5-Dichloroaniline, 2,6-Dimethylnaphtalene, 2^Aminoethanol, 2-Aminoanthracene, 2-Aminoanthraquinone, 2-Aminotoluene, 2-Butoxyethyl phthalate, 2-Chloro-1,1,2-trifluoroethyl ethyl ether, 2-Ethoxyethanol, 2-Ethyltoluene, 2-Hydroxy enzo[a]pyrene, 2-Hydroxy fluorine, 2-Hydroxydibenzofuran, 2-Hydroxyethyl methacrylate 2-Mercaptobenzothiazole, 2-Mercaptoimidazoline, 2-Methyl-1-propanol, 2-Methylphenol, 2-Methylpyridine, 2-Nitrofluorene, 2-Nitrophenel, 2-Phenylene diamine, 2-sec-Butylphenol, 2-tert-Butylphenol, 3,3',4,4',5-Pentachlorobiphenyl(PCB 126), 3,4-Dichlorophenol, 3,8-Dihydroxy-2,8-dichlorodibenzofuran, 3-Aminophenol, 3-Ethyltoluene, 3-Methylcholanthrene(MC), 3-Nitrofluoranthene, 3-Nitrophenol, 3-tert-Butylphenol, 4-(branched)-Nonylphenol, 4,4'-Dihydroxybenzophenone, 4,4'-dihydroxybiphenyl, 4,4'-Thiobiphenyl, 4-Acryloyloxyethyl trimeritic acid, 4-Acryloyloxyethyl trimeritic acid , nhydrate, 4-Amino butylbenzoate, 4-Aminobenzoic acid, 4-Aminobenzoic acid diglucoside, 4-Bromophenol, 4-Chloro-3,5-xylenol, 4-Chloro-3-methylphenol, 4-Chloroaniline, 4-Chlorophenol, 4-Choronitrobenzene, 4-Chorortoluene, 4-Ethylphenol, 4-Hydroxy benzo[a]pyrene, 4-Hydroxy-2',3,5,5'-tetrachlorobiphenyl, 4-Hydroxy-2',4',6'-trichlorobiphenyl, 4-Hydroxy-4'-monochlorobiphenyl, 4-Hydroxyacetophenone, 4-Hydroxybenzaldehyde, 4-Hydroxybenzoic acidm, 4-Hydroxybiphenyl, 4-Hydroxy-tamoxifen, 4-iso-Propyl-3-methylphenol, 4-Methacryloyloxyethl trimeritic acid, 4-Methacryloyloxyethl trimeritic acid anhydrate, 4-Methylphenol, 4-n-Butylphenol, 4-n-Heptylphenol, 4-n-Hexylphenol, 4-Nitroquinoline-N-oxide, 4-Nitrotoluene, 4-n-Nonylphenol, 4-n-Octylphenol, 4-Nonylphenol polyethyoxylate(10), 4-Nonylphenol polyethyoxylate(15), 4-Nonylphenol polyethyoxylate(2), 4-Nonylphenol, olyethyoxylate(23), 4-Nonylphenol polyethyoxylate(5), 4-n-Pentylphenol, 4-n-Propylphenol, 4-sec-Butylphenol, 4-tert-Butylbenzoic acid, 4-tert-Butylphenol, 4-tert-Octylphenol, 4-tert-Octylphenol, 4-tert-Octylphenol polyethoxylate(10), 4-tert-Octylphenol, polyethoxylate(15), 4-tert-Octylphenol polyethoxylate(2), 4-tert-Octylphenol, polyethoxylate(23), 4-tert-Octylphenol polyethoxylate(5), 4-tert-Pentylphenol, 4-Toluenesulfonamide, 5-Hydroxy benso[a]pyrene, 6-Hydroxy benso[a]pyrene, 6-Hydroxy-3,4-dichlorodibenzofuran, 7-Hydroxy benzo[a]pyrene, 7-Hydroxy-1,2,3,6,8-pentachlorodibenzofuran, 7-Hydroxy-3,4-dichlorodibenzofuran, 8-Hydroxy enzo[a]pyrene, 8-Hydroxy-2,3,4-trichlorodibenzofuran, 8-Hydroxy-2-menochlorodibenzofuran, 8-Hydroxy-3,4,6-trichlorodibenzofuran, 8-Hydroxy-3-monochlorodibenzofuran, 8-Hydrozy-3,4-dichlorodibensofuran, 9-Hydroxy benso[a]pyrene, 9-Hydroxy fluorine, 9-Hydroxy-2,6-dichlorodibenzofuran, 9-Hydroxy-3,4-dichlorodibenzofuran, Acephate, Acetaldehyde, Acetamide, Acetyleugenol, Acylamide, Adipic acid, Aflatoxin B1, a-Hexachlorocyclohexane, Alachlor, Aldicarb, Aldrin, a-Methylstyrene, Amitrole, Aniline, Anthracene, Antimony(III) chloride, Apigenin, Aplysiaterpenoid A, Atrazine, Benz[a]antharacene, Benzaldehyde, Benzalkonium chloride, Benzo[a]pyrene, Benzo[b]fluoranthene, Benzo[e]pyrene, Benzo[g,h,i]perylen, Benzo[k]fluoranthene, Benzoepinesulfate, Benzoic acid, Benzophenone, Benzylalcohol, Benzylbutyl phthalate, b-Estradiol-17-acetate, b-Hexachlorocyclohexane, Bifenox, Biochanin A, Biphenyl, Bis(2-chloroethyl)ether, Bis(4-hydroxypheny)methane, Bis(4-hydroxyphenyl)sulfone, Bisphenol A, Bisphenol-Abischloroformate, Bisphenol-A-diglycidyl, ether, Bisphenol-A-dimethacrylate, Bisphenol-A-ehoxylate, Bisphenol-A-ehoxylate diacrylate, Bisphenol-A-proxylate, Bisphenolo-A-bischloroformate, Bisphenolo-A-diglycidyl ether, Bisphenolo-A-dimethacrylate, Bisphenolo-A-ethoxylate, Bisphenolo-A-ethoxylate diacrylate, Bisphenolo-A-proxylate, Boric acid, BPMC, Bromobutide, Bromodichloromethane, Bromoform, b-Sitosterol, Butylated hydroxyanisole, Butylated hydroxytoluene, Cadmium chloride, Campharquinone, Captans, Caravacrol, Carbaryl, Carbendazim, Carbofuran, Catechol, Chinomethionat, Chlorhexidine gluconate, Chlornitrofen, Chlorobenside, Chlorobenze, Chlorobenzilate, Chlorodibromomethane, Chloropropham, Chlorothalonil, Chlorpyrifos-methyl, cis-1,2-Diphenylcyclobutane, cis-Stilbene, Clomiphene, compound, Copper(II) sulfate, Coumaric, acid, Coumestrin, Coumestrol, Cucumechinoside D, Cumene, Cyanazin, Cyclohexanol, Cyclohexanone, Cyclohexylamine, Cyclosporin A, Cyfluthrin, Cyhalothrin, Cypermetrin, Daidzein, Daidzin, Dethyl adipate, Dexamethasone, Di-2-ethylhexyl adipate, Di-2-ethylhexyl phathalate, Diazinon, Dibenz[a,h]anthracene, Dibenzyl ether, Dibutyl adipate, Dibutyl phthalate, Dichlorvos, Dicloran, dicyclohexyl phthalate, Dicyclohexylamine, Dicyclopentadiene, Didecyldimethylammmonium , hloride, Dieldrin, Diethoxyleneglycol dimethacrylate, Diethyl phthalate, Diethyl sulfate, Diethylbenzene, mixture, Diethylene glycol, Diethylstilbesterol, Diflubenzuron, Diheptyl, phthalate, Dihidroglycitein, Dihydrogenistein, Dihydrotestosterone, Di-iso-butyl adipate, Di-iso-butylphathalate, Di-iso-decyl phathalate, Di-iso-nonyl phthalate, Di-iso-octyl, phthalate, Di-iso-propyl adipate, Di-iso-prppyl phthalate, Dimepiperate, Dimethoate, Dimethyl adipate, Dimethyl phthalate, Di-n-butyl phthalate, Di-n-hexyl phthalate, Di-n-pentyl phthalate, Di-n-propyl phthalate, Diphenyl carbonate, Diphenylamine, Diphenylmethane, Dipropyl phthalate, Dodecyl polyethoxylate(15), Dodecyl polyethoxylate(3), Dodecyl polyethoxylate(5), Dodecyl polyethoxylate(9), Endosulfan(a-Benzoepin), Endosulfan(b-Benzoepin), Endosulfan(Benzoepin), Endrin, Epichlorohydrin, EPN, Equol, Esprocarb, Estriol, Estrone, Ethanolamine, Ethyl 4-hydroxybenzoate, Ethyl benzene, Ethyl parathion, Ethylcarbamate, Ethylene glycol, Ethylene glycol monoethyl ether, Ethylenediaminetetraacettic acid 2Na, Eugenol, Fenbutatin oxide, Fenitrothion, Fenobcarb, Fenvalerate, Feruic acid, Flavone, Fluazifop-butyl, Flucythrinate, Fluvalinate, Formaldehyde, Genistein, Genistin, g-Hexachlorocyclohexane, Glutaraldehyde, Glycitein, Glycitin, Glycyrrhizic acid 2K, Glyoxal, Heptachlor epoxide, Hexachloro-1,3-butadiene, Hexachlorophene, Hinokitiol, Hinokitiol acetylglucoside, Hinokitiol glucoside, Hippuric acid Na, Hydroquinone, Hydroxy-flutamide, Hydroxylamine sulfate, Hydroxy-tetrachlorobiphenyl, Hydroxy-trichlorobiphenyl, IBP, Iprodione, Isoeugenol, Isophorone, Isoprothiolane, Isoxathion, Kaempferol, Kelthane, Kojic acid, Lead nitrate, Linuron, Malaoxon, Malathion, Maneb, Manzeb, Marthasteroside A1, Mefenacet, Melanine, MelQx, Menadione, Mercury(II) sulfate, Merhyl methacrylate, Metamitron, Methidathion, Methomyl, Methoxychlor, Methyl, 4-hydroxybenzoate, Methylmercury chloride, Metribzin, Microcystin RR, Molinate, Monochloroacetic acid, Monoethoxyleneglycol dimethacrylate, Morpholine, N,N-Dimethylaniline, N,N-Dimethylformamide, Naphtahalene, Naringenin, n-Butyl acrylate, n-Butylbenzene, n-Decyl alcohol, Nebron, Neophethylglycol dimethacrylate, N-Ethylaniline, Nichel(II) chloride, Nitrilotriacetic acid, Nitrofen, n-Methyl 4-hydroxybenzoate, N-Nirtosodiethylamine, N-Nitrosodimethylamine, N-Nitrosodiphenylamine, Nonoxynol iodide, N-Phenyl-1-naphthylamine, N-Phenyl-2-naphthylamine, n-propyl 4-hydroxybenzoate, o,p'-DDD, o,p'-DDE, o,p'-DDT, o-Tolidine, p,p'-DDD, p,p'-DDE, p,p'-DDT, Paraquat, Pendimethalin, Pentachloronitrobenzene, Pentachlorophenol, Permethrin, Phenol, Phenthoate, Phenylhydrazine, Phloretin, PhlP, Phosalone, Polyalkilpolyaminoethylglycine HCl, Potassium cyanide, Pottasium dichromate(IV), Pretiachlor, Primiphos-methyl, Procymidone, Propanil, Propazin, Propoxur, Propyzamide, Pyrene, Quercetin, Quinolin, Resorcinol, Simazine, Simetryne, Sodium arsenite, Sodium lairyl sulfate, Sodium molybdate, Sodium selenate, Styrene, Tamoxifen, Tefluthrin, Terephtalicacid, Teststerone, Tetrabromobisphenol A, Tetrachlorobisphenol A, Tetrachloroethylene, Tetrachlorofthalide, Tetrachlorovinphos, Tetraethylenepentamine, Thallium(I) chloride, Thiabendazole, Thiobencarb, Thiophanate-methyl, Thiourea, Thiram, Thymol, Toluene, Toxaphene, trans-1,2-Diphenylcyclobutane, trans-Stilbene, Triadimefon, Triadimenol, Tributyl phiosphate, Tributyltin(IV) chloride, Triethoxyleneglycol dimethacrylate, Triethylamine, Triethylenetetraamine, Trifluralin, Triforine, Trimethylpropane triacrylate, Trimethylpropane trimethacrylate, Triphenyltin(IV) chloride, Tris(2-chloroethyl) phosphate, Tris(butoxyethyl) phosphate, Trp-P-2, Tyramine, Tyrosine, Urethane dimethacrylate, Vinclozolin, Vinylacetic acid, Xylylcarb, Zineb, Ziram
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】シロイヌナズナに導入した遺伝子の構造を示す図である。NPT II: ネオマイシンリン酸基転移酵素コード遺伝子、NLS: SV40ウィルス由来T 抗原の核局在シグナル、LexA DBD: 大腸菌由来Lex A タンパク質のDNA 結合部位, hERα LBD: ヒト由来エストロゲン受容体のリガンド結合部位、TIF2: ヒト由来転写コアクチベーターTIF 2 コード遺伝子、VP16 AD: 単純ヘルペスウィルスのVP16 タンパク質の転写活性化領域、GUS: 大腸菌由来β-グルクロニダーゼ遺伝子コード領域、Pnos: 土壌細菌由来のノパリン合成酵素のプロモーター、P35S: カリフラワーモザイクウィルスの35S RNAプロモーター、Tnos: 土壌細菌由来の転写終結配列、OLexA * 8: 連続した8個のLexA タンパク質のDNA 標的配列、S/M2:タバコ由来の核マトリックス相互作用DNA 領域 II, Ω:翻訳活性化DNA 配列
【図2】植物ツーエフェクターシステムによるエストロゲン検出の分子メカニズムを示す図である。常時核内に発現するhERα LBDとLexA DBDを含むキメラエストロゲン受容体が、レポーターであるGUS遺伝子の上流にあるOLex Aに結合している。エストロゲンのhERα LBD への結合により、TIF2とVP16 ADを含むキメラ転写コアクチベーターとのリガンド依存的な相互作用が起こる。これによりVP16 ADの転写活性化シグナルが植物の転写装置に伝わり、GUS遺伝子の転写、翻訳が引き起こされる。GUSタンパク質の酵素活性を測定することでエストロゲンを検出することができる。
【図3】17β-エストラジオール 濃度依存的レポーター遺伝子発現の変化を示す図である。図中の横棒は1 mmを示す。
【図4】17β-エストラジオール 濃度依存的レポーター遺伝子発現の変化を示す図である。縦軸はGUS比活性(pmols 4-MU h-1 mg protein-1 )を示す。誤差は独立した実験を3回行って算出した。
【図5】17β-エストラジオール曝露日数に依存したレポーター遺伝子の発現量の変動を示す図である。縦軸はGUS比活性(pmols 4-MU h-1 mg protein-1 )を示す。誤差は独立した実験を3回行って算出した。
【図6】さまざまなエストロゲン様物質に対するレポーター遺伝子の応答性を示す図である。エストロゲン様物質として(B)ジエチルスチルベステロール(DES)、(D)ゲニステイン、(C)ビスフェノール A(BPA)、(A)p-n-ノニルフェノール(NP)を用いた。縦軸はGUS比活性(pmols 4-MU h-1 mg protein-1 )を示す。誤差は独立した実験を3回行って算出した。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図4】
2
【図5】
3
【図6】
4
【図3】
5