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明細書 :ハニカム構造体の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5046387号 (P5046387)
登録日 平成24年7月27日(2012.7.27)
発行日 平成24年10月10日(2012.10.10)
発明の名称または考案の名称 ハニカム構造体の製造方法
国際特許分類 C08J   9/28        (2006.01)
FI C08J 9/28 101
C08J 9/28 CER
C08J 9/28 CEZ
請求項の数または発明の数 8
全頁数 20
出願番号 特願2007-500553 (P2007-500553)
出願日 平成18年1月25日(2006.1.25)
国際出願番号 PCT/JP2006/301158
国際公開番号 WO2006/080362
国際公開日 平成18年8月3日(2006.8.3)
優先権出願番号 2005020259
優先日 平成17年1月27日(2005.1.27)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成20年10月15日(2008.10.15)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504173471
【氏名又は名称】国立大学法人北海道大学
【識別番号】000162434
【氏名又は名称】協立化学産業株式会社
発明者または考案者 【氏名】下村 政嗣
【氏名】藪 浩
【氏名】児島 美季
【氏名】壷内 幹彦
【氏名】尾上 慎弥
個別代理人の代理人 【識別番号】110000338、【氏名又は名称】特許業務法人原謙三国際特許事務所
審査官 【審査官】内田 靖恵
参考文献・文献 特開2003-294905(JP,A)
特開2004-330330(JP,A)
特開2003-128832(JP,A)
調査した分野 C08J 9/28
JSTPlus(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
疎水性有機溶媒と光架橋性材料と硬化剤とを混合させた溶液を、基板上に塗布する塗布工程と、
上記の塗布工程によって塗布された溶液から疎水性有機溶媒を蒸発させるとともに、当該溶液の表面に液滴を生じさせる液滴形成工程と、
上記の液滴形成工程によって液滴が生じた表面に、上記の光架橋性材料を架橋させる光を照射する光照射工程とを含むハニカム構造体の製造方法であって、
上記の光照射工程では、疎水性有機溶媒が完全に蒸発し、かつ、液滴が生じているか、または液滴の痕跡が原形を維持している状態の溶液に、上記の光を照射することを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
【請求項2】
上記の液滴形成工程では、相対湿度50%~95%の気体を所定の流速で、上記の溶液に吹き付けることを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項3】
上記の光架橋性材料は、モノマーまたはオリゴマー、もしくはこれらの混合物からなることを特徴とする請求項1または2に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項4】
上記の光は、紫外線または可視光線であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項5】
上記の溶液には、両親媒性化合物が含まれていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項6】
上記の硬化剤は、上記の光架橋性材料に対して少なくとも2重量%含まれていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のハニカム構造体の製造方法。
【請求項7】
請求項1から6の何れか1項に記載の製造方法によって製造されるハニカム構造体の空孔に、当該ハニカム構造体とは異なる物質を形成または装填する工程を含むことを特徴とするハニカム構造体の製造方法。
【請求項8】
請求項1から7の何れか1項に記載の製造方法によって製造されるハニカム構造体。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカム構造体の製造方法に関し、より詳細には、耐熱性および耐薬品性に優れたハニカム構造体を製造するための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ハニカム構造体は、光学・電子工学およびバイオテクノロジーの各分野への応用が期待されている。光学・電子工学の分野では、例えば、高機能の複合材料、触媒、非線形光学材料、記憶素子などへの応用が期待されている。バイオテクノロジーの分野では、ハニカム構造を有する多孔性フィルムにおいて、そのハニカムパターンが細胞接着面を提供し、多孔質構造が細胞の支持基盤へのアクセス、栄養の供給ルートとなることが示されている。
【0003】
サブミクロンから100ミクロン程度の均一な空孔を持つハニカム構造体を得る方法としては、ナノインプリントを含む金型技術がある。しかしながら、この方法では、鋳型を剥離する際に空孔の形状が崩れるため、原理的に鋳型の構造を正確に反映させることが難しい。
【0004】
また、コロイド微粒子分散液を乾燥させ、集積したコロイド結晶を鋳型としてハニカム状の多孔質膜を得る方法が知られているが、集積に時間がかかること、材料を流し込んだ後、上記と同様、鋳型を除去しなければならないことなどの問題があった。
【0005】
そこで、上記の方法に対し、自己組織化現象を利用してハニカム構造体を製造する技術が研究されてきている。これは、空気中などから凝縮する液滴およびその溶媒界面に析出するポリマーが3相境界域に自己集積することにより、ハニカム構造体を作製できるという方法である。具体的には、ポリマー溶液を固体基板上に塗布(キャスト)し、高湿度の空気を吹き付けることによって生成した水滴を鋳型としてハニカム状の多孔質膜を得る方法である。この自己組織化現象を利用した方法は、複雑な製造装置を用いることなく、また上記の金型技術を用いた製造方法のように製造に長い時間を要することもなく、高精度のハニカム構造体を製造することができる。
【0006】
しかしながら、上記した自己組織化現象を利用した方法によって作製されたハニカム構造は、全て架橋されていない材料を用いている。そのため、耐熱性や耐薬品性に問題があった。上述したように、ハニカム構造体は幅広い分野への応用が期待されているが、その応用に際しては、各種溶媒等に対して安定なハニカム構造体が提供される必要がある。
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、光架橋性を有する有機材料を用いて、耐熱性や耐薬品性に優れたハニカム構造体を提供することにある。
【発明の開示】
【0008】
本願発明者らは、上記の問題点を鑑みた結果、光架橋性を有する有機材料(例えば、光架橋性樹脂)を用いることによって耐熱性や耐薬品性を獲得したハニカム構造体を提供できるのではないかと考えた。光架橋性を有する有機材料は、光が照射されることによって3次元架橋構造を形成する。この3次元架橋構造は、熱や薬品に対して耐性を有する。したがって、このような特性を有する材料を用いてハニカム構造体を製造すれば、耐熱性や耐薬品性に優れたハニカム構造体を提供することができる。
【0009】
上記の自己組織化現象を利用した製造方法を用いて、光架橋性を有する有機材料でハニカム構造体を提供すれば、上記したように複雑な製造装置を用いることなく、また上記の金型技術を用いた製造方法のように製造に長時間を要することもなく、高精度で、耐熱性や耐薬品性に優れたハニカム構造体を提供できると考えた。ところが、本願発明者らによって、上記した従来公知の自己組織化現象を利用した製造方法を用いて光架橋性を有する有機材料からハニカム構造体を製造したところ、サブミクロンから100ミクロン程度の均一な空孔を持つハニカム構造体を安定して提供することができなかった。
【0010】
そこで、本願発明者らは、自己組織化現象を利用した製造方法について鋭意検討した結果、3次元架橋構造を形成するための、光架橋性を有する有機材料への露光のタイミングを制御すれば、光架橋性を有する有機材料を適用した場合であっても、サブミクロンから100ミクロン程度の均一な空孔を持つハニカム構造体を提供できることに着目し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明のハニカム構造体の製造方法は、疎水性有機溶媒と光架橋性材料と硬化剤とを混合させた溶液を、基板上に塗布する塗布工程と、上記の塗布工程によって塗布された溶液から疎水性有機溶媒を蒸発させるとともに、当該溶液の表面に液滴を生じさせる液滴形成工程と、上記の液滴形成工程によって液滴が生じた表面に、上記の光架橋性材料を架橋させる光を照射する光照射工程とを含むハニカム構造体の製造方法であって、上記の光照射工程では、疎水性有機溶媒が完全に蒸発し、かつ液滴が生じているか、または液滴の痕跡が原形を維持している状態の溶液に、上記の光を照射することを特徴としている。
【0012】
上記のハニカム構造体の製造方法においては、上記の液滴形成工程では、相対湿度50%~95%の気体を所定の流速で、上記の溶液に吹き付けることが好ましい。
【0013】
上記のハニカム構造体の製造方法においては、上記の光架橋性材料は、モノマーまたはオリゴマー、もしくはこれらの混合物からなることが好ましい。
【0014】
上記のハニカム構造体の製造方法においては、上記の光が、紫外線または可視光線であることが好ましい。
【0015】
上記のハニカム構造体の製造方法においては、上記の溶液には、両親媒性化合物が含まれていることが好ましい。
【0016】
上記のハニカム構造体の製造方法においては、上記の硬化剤が、上記の光架橋性材料に対して少なくとも2重量%含まれていることが好ましい。
【0017】
上記のハニカム構造体の製造方法においては、上記のハニカム構造体の製造方法によって製造されるハニカム構造体の空孔に、当該ハニカム構造体とは異なる物質を形成または装填する工程を含むことができる。
【0018】
また、本発明は、上記の製造方法によって製造されるハニカム構造体も含む。
【0019】
本発明のさらに他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分わかるであろう。また、本発明の利益は、添付図面を参照した次の説明で明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係る製造方法によって製造されたハニカム構造体を示す図であり、図中(a)はハニカム構造体の表面構造を示した平面図であり、図中(b)は(a)に示したハニカム構造体の拡大斜視図である。
【図2】本発明の製造方法を用いてハニカム構造体が形成される機構を模式的に説明しており、図中(a)は基板上に塗布した溶液を液面側から見た説明図であり、図中(b)は基板上に塗布した溶液を側面側から見た説明図である。
【図3】本発明に係る製造方法を実施する製造装置の構成を示す図である。
【図4】本発明に係る製造方法によって製造されたハニカム構造体に含まれる両親媒性化合物の化学構造式を示している。
【図5】本発明に係る製造方法によって製造されたハニカム構造体の表面構造を示しており、図中(a)は塗布して200秒後、図中(b)は400秒後、図中(c)は500秒後、図中(d)は600秒後、図中(e)は700秒後、図中(f)は800秒後、図中(g)は1000秒後に露光を行なった溶液(ハニカム構造体)の表面構造を示している。
【図6】本発明に係る製造方法を用いて溶液を容器に塗布した後の当該溶液の重量変化を示したグラフである。
【図7】ハニカム構造体の表面構造を走査型電子顕微鏡によって観察した顕微鏡像であり、図中(a)は当該表面構造の斜視図であり、図中(b)は、(a)に示した表面構造を拡大した拡大斜視図である。
【図8】本発明に係る製造方法によって製造されたハニカム構造体であって、容器から剥離された状態のハニカム構造体の外観を示している。
【図9】本発明の製造方法によって製造されたハニカム構造体の表面構造を示した光学顕微鏡像であり、図中(a)および(b)は、光架橋性材料および硬化剤の濃度を変化させた場合における本発明の製造方法によって製造されたハニカム構造体の表面構造を示した光学顕微鏡像である。
【図10】ハニカム構造体の表面構造を示した光学顕微鏡像であり、図中(a)は純水を塗布した後のハニカム構造体の表面構造であり、(b)はエタノール、(c)はアセトン、(d)はクロロホルム溶液を塗布した後のハニカム構造体の表面構造を示した光学顕微鏡像である。
【図11】ハニカム構造体の表面構造を示した光学顕微鏡像である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
本発明の一実施形態について、図1に基づいて説明すれば以下のとおりである。
【0022】
<ハニカム構造体>
図1は、本実施の形態におけるハニカム構造体の構造を示しており、図1中の(a)はハニカム構造体の表面構造を示した平面図であり、図1中の(b)は、図1中の(a)に示したハニカム構造体の拡大斜視図である。図1に示すように、ハニカム構造とは、一定形状、一定サイズの空孔が連続かつ規則的に配列している構造をさす。この規則配列は単層の場合には2次元的であり、複層の場合は3次元的にも規則性を有する。この規則性は2次元的には1つの空孔の周囲を複数(例えば、6つ)の空孔が取り囲むように配置され、3次元的には結晶構造の面心立方や6方晶のような構造を取って、最密充填されることが多いが、製造条件によってはこれら以外の規則性を示すこともある。
【0023】
本発明のハニカム構造体は、光架橋性材料を用いて製造される。光架橋性材料とは、光の照射により3次元架橋構造を形成する特性を有する材料のことをさす。
【0024】
光架橋性材料としては、紫外線及び可視光の照射で架橋(硬化)が可能なもので、(メタ)アクリレート系オリゴマー、(メタ)アクリレート系モノマー、またはそれらの混合物これらオリゴマー、モノマー、それらの混合物を重合硬化させるのに十分な量の光重合開始剤(a)を主成分としているもの、およびエポキシ基含有化合物、ビニル化合物、オキセタン環を有する化合物、脂環式エポキシ化合物またはそれらの混合物と、これら化合物、それらの混合物を重合硬化させるのに十分な量の光重合開始剤(b)を主成分としているものが用いられる。また、ハーフエステル化合物、(メタ)アクリレート系モノマー、エポキシ基含有化合物、ビニル化合物、オキセタン環を有する化合物、脂環式エポキシ化合物またはそれらの混合物と、これら化合物、モノマー、それらの混合物を重合硬化させるのに十分な量の光重合開始剤(a)と光重合開始剤(b)を主成分としているものを用いることができる。
【0025】
上記(メタ)アクリレート系オリゴマーは、(メタ)アクリレート基を分子末端または側鎖に1つ以上有するオリゴマーであり、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート等がある。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0026】
上記(メタ)アクリレート系モノマーは、(メタ)アクリレート基を分子末端または側鎖に1つ以上有するモノマーであり、例えば、ジシクロペンタジエンモノ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエンエトキシ(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N-ビニルピロリドン、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等がある。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0027】
上記光重合開始剤(a)とは、波長200~600nmの紫外線及び可視光領域の光を照射することで活性ラジカルを発生して、重合反応を進行させるもので、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテルなどのベンゾイン系光重合開始剤、ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェノン系光重合開始剤、チオキサントン、ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン系光重合開始剤等がある。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。またこれらの添加量は、(メタ)アクリレート系オリゴマー、(メタ)アクリレート系モノマー、またはそれらの混合物これらオリゴマー、モノマー、それらの混合物100重量%に対して、0.01~20重量%使用される。
【0028】
上記エポキシ基含有化合物は、1分子中に1個以上のエポキシ基を有するオリゴマーであり、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリグリシジルエーテル、脂環式エポキサイド、ヒトダイン系エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ダイマー酸変性エポキシ樹脂、NBR変性エポキシ樹脂、CTBN変性エポキシ樹脂等がある。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0029】
上記ビニル化合物は、例えば、アルキルビニルエーテル類、スチレン、アルキニルビニルエーテル類、アリールビニルエーテル類、ルキルジビニルエーテール類等がある。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0030】
オキセタン環を有する化合物は、例えば、オキセタンアルコール、キシリレンジオキセタン、アリルオキセタン、オキセタニルシルセスオキサン、トリエトキシシリルプロポキシオキセタン等がある。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0031】
上記光重合開始剤(b)とは、波長200~600nmの紫外線及び可視光領域の光を照射することで酸を発生し、発生した酸を触媒にすることで重合反応を進行させるもので、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ジアゾニウム塩、アジド化合物、スルホン酸エステル化合物等がある。例えばトリアリルスルホニウムヘキサフルオロアンチモン類縁体、トリアリルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート類縁体、P,P’ジアルキルジアリルヨードニウム塩ヘキサフルオロアンチモン類縁体、P,P’ジアルキルジアリルヨードニウム塩ヘキサフルオロホスフェート類縁体等が挙げられる。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。またこれらの添加量は、化合物またはそれらの混合物と、これら化合物、それらの混合物100重量%に対して、0.01~20重量%使用される。
【0032】
上記ハーフエステル化合物とは、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)を出発原料とし、このエポキシ樹脂中のエポキシ基1等量に対し、0.5~0.9当量の不飽和モノカルボン酸(B)または、カルボキシル基を有する不飽和化合物(C)を反応させることによりビニルエステル化した、1分子中にエポキシ基、水酸基、不飽和化合物を有する化合物等である。この合成方法によれば、1分子中に最大3種の官能基を有する樹脂を得ることが可能である。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0033】
上記ハーフエステル化合物の必須原料として用いられる成分について説明する。出発原料としては、1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A)を用いる。公知の2官能エポキシ樹脂であれば特に限定されず使用可能である。具体的には、ビスフェノールA型、ビスフェノールS型、ビスフェノールF型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ジグリシジルエステル方エポキシ樹脂、ジグリシジルアミン型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂等が挙げられる。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。3官能以上のエポキシ樹脂としては、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、トリスフェノールメタンとエピクロルヒドリンとの反応体を挙げることができる。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0034】
不飽和カルボン酸(B)としては、アクリル酸、メタクリル酸、フロトン酸、桂皮酸が挙げられる。重合の点から、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
【0035】
不飽和化合物(C)としては、水酸基含有不飽和化合物と、酸無水物とのハーフエステル化合物が挙げられ、具体的にはアクリル酸アクリル酸ヒドロキシエチルと琥珀酸無水物との反応体、メタアクリル酸ヒドロキシエチルとフタル酸無水物との反応体等が挙げられる。これらを単独または2種類以上併用して用いることができる。
【0036】
このように、本発明に係るハニカム構造体は、光架橋性材料を用いることによって、光の照射により3次元架橋構造が形成される。この3次元架橋構造は、熱や薬品に対して影響を受け難い。すなわち、3次元架橋構造が形成されるハニカム構造体は、耐熱性および耐薬品性に優れた特性を有する。
【0037】
光架橋性材料の濃度(基板に塗布する時点における溶液に対する濃度)は、下限値が2.5g/L以上であることが好ましく、5g/L以上であることがより好ましく、10g/L以上であることが最も好ましい。また、上限値が、150g/L以下であることが好ましく、100g/L以下であることがより好ましく、80g/L以下であることが最も好ましい。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の適用条件に見合ったハニカム構造体を製造できるようにその濃度は適宜設定できる。
【0038】
本発明のハニカム構造体を作製するに当たっては、溶液上に微小な水滴粒子を形成させることが必須であることから、使用する溶媒としては非水溶性(疎水性)であることが必要である。したがって、例えば、クロロホルム、塩化メチレン等のハロゲン系有機溶剤、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、メチルイソブチルケトン等の非水溶性ケトン類、ジエチルエーテル等のエーテル類、二硫化炭素などが溶媒として用いられる。これらの有機溶媒は単独で用いても、またはこれらの溶媒を組み合わせた混合溶媒として使用してもかまわない。
【0039】
本発明のハニカム構造体の製造に用いる基板としては、ガラス、金属、シリコンウエハー等の無機材料、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエーテルケトン、ポリフッ化エチレン等の耐有機溶剤性に優れた有機材料、水、流動パラフィン、液状ポリエーテル等の液体を用いることができる。
【0040】
本発明に用いる硬化剤としては、従来公知の硬化剤を用いることができる。波長200~600nmの紫外線及び可視光領域の光を照射することで活性ラジカルを発生し重合反応に用いる硬化剤としては例えば、アセトフェノン系化合物としては、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、1-ヒドロキシシクロヘキシルアセトフェノン、4-フェノキシジクロロアセトフェノン、4-t-ブチル-ジクロロアセトフェノン、4-t-ブチルトリクロロアセトフェノン、ベンゾフェノン系化合物としては、ベンゾフェノン、ベンゾフェノンオキシム、4,4’-テトラ(t-ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル系化合物としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、ジエチルチオキサントン、ケトン系化合物としては、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、4-(2-アクリロイルオキシ)フェニル(2-ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、α-ヒドロキシイソブチルフェニルケトン、その他の化合物としては、2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノプロパン-1、ベンジルジメチルケタール、ベンジル、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オン、メチルイソブチロイル-メチルホスフィネート、メチルイソブチロイル-フェニルホスフィネート、ジフェニル-(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド、オリゴ〔2-ヒドロキシ-2-メチル-1-〔4-(1-メチルビニル)フェニル〕プロパノン〕等が挙げられる。
【0041】
波長200~600nmの紫外線及び可視光領域の光を照射することで酸を発生し、発生した酸を触媒にすることで重合反応に用いる硬化剤としては例えば、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ジアゾニウム塩、アジド化合物、スルホン酸エステル化合物等がある。例えばトリアリルスルホニウムヘキサフルオロアンチモン類縁体、トリアリルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート類縁体、P,P’ジアルキルジアリルヨードニウム塩ヘキサフルオロアンチモン類縁体、P,P’ジアルキルジアリルヨードニウム塩ヘキサフルオロホスフェート類縁体等が挙げられる。上記の硬化剤の濃度は、光架橋性材料に対して少なくとも2重量%含まれていれば良好なハニカム状のパターンを形成することができる。しかしながら、本発明は上記の値に限定されるものではなく、種々の適用条件に見合ったハニカム構造体を製造することができるようにその濃度を適宜設定することが可能である。なお、本発明の製造方法を用いて製造されたハニカム構造体は、初めから所望の基板上で製造することによって製造後もその基板に形成されたまま使用する構成であってもよく、または製造時の基板より剥離した後に所望の基板上に設置して使用する構成であってもよい。例えば、硬化剤の濃度を調整することによって、後の実施例で詳述するが、基板上に形成された本発明のハニカム構造体を、ピンセットを用いて当該基板から剥離させることができる。なお、剥離方法はこれに限定されるものではなく、エタノール等の適当な溶媒に浸してから製造時の基板より剥離した後に所望の基板上に設置して使用しても良い。また、剥離して使用する場合には、新たな基板との密着性を上げる目的で材料および所望の基板の材質に合ったアクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ハーフエステル化合物、シランカップリング剤等の接着剤を使用することもできる。
【0042】
また、本発明のハニカム構造体は、延伸することによって、伸長した空孔の配列構造を有するハニカム構造体フィルムとしてもよい。延伸の方法は、特に限定されず、例えば、ハニカム構造体の2以上の端をピンセット又は手でつまみ、伸長方向に引っ張ることにより行なうことができる。あるいは、マイクロマニュピレーターを用いて延伸を行なうこともできる。
【0043】
本発明に用いる両親媒性化合物としては、両親媒性ポリマーを用いることができる。両親媒性ポリマーとしては、例えばポリアクリルアミドを主鎖骨格とし、疎水性側鎖としてドデシル基、親水性側鎖としてカルボキシル基を併せ持つ両親媒性ポリマーや、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールブロックコポリマーなどが挙げられる。
【0044】
疎水性側鎖はメチレン基、フェニレン基などの非極性直鎖状基であり、エステル基やアミド基などの連結基を除いて、末端まで極性基やイオン性解離基などの親水性基を分岐しない構造であることが好ましい。例えばメチレン基を用いる場合は5つ以上のユニットからなることが好ましい。
【0045】
親水性側鎖はメチレン基などの連結部分を介して末端に極性基やイオン性解離基、またはオキシエチレン基などの親水性部分を有する構造であることが好ましい。
【0046】
疎水性側鎖と親水性側鎖の比率は、その大きさや非極性、極性の強さ、疎水性有機溶媒の疎水性の強さにもよるが、ユニット比率が3/1~1/3の範囲であることが望ましい。また、コポリマーの場合、疎水性側鎖の親水性側鎖の交互重合体よりも、疎水性溶媒への溶解性に影響しない範囲で疎水性側鎖と親水性側鎖がブロックを形成するブロックコポリマーであることが好ましい。
【0047】
なお、本発明のハニカム構造体は、バイオテクノロジー分野において例えば細胞培養用基材としてい用いることができる。そのため、このような用途の場合には、毒性のない両親媒性化合物を用いることが好ましい。毒性のない両親媒性化合物としては、例えば、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールブロック共重合体、アクリルアミドポリマーを主鎖骨格とし、疎水性側鎖としてドデシル基と親水性側鎖としてラクトース基或いはカルボキシル基を併せ持つ両親媒性ポリマー、またはヘパリンやデキストラン硫酸、核酸(DNAやRNA)などのアニオン性高分子と長鎖アルキルアンモニウム塩とのイオンコンプレックス、ゼラチン、コラーゲン、アルブミン等の水溶性タンパク質を親水性基とした両親媒性ポリマー等を利用することが望ましい。
【0048】
本発明のハニカム構造体の製造の際に送る湿度と流量を制御した気体には、空気の他、窒素ガス・アルゴンガスなどの不活性ガスを用いることができる。なお、これらの気体は、事前にフィルターを通過させるなどの除塵処置を施すことが望ましい。雰囲気中の塵は水蒸気の凝結核となって形成されるハニカム構造体に影響を及ぼすため、製造現場にも除塵設備等を設置することが好ましい。
【0049】
本発明でハニカム構造体が形成される機構は図2のようであると推定される。図2は、本発明の製造方法によってハニカム構造体5が形成される機構を模式的に説明しており、図2中の(a)には基板1上に塗布した溶液2を液面側から見た説明図であり、図2中の(b)は基板1上に塗布した溶液2を側面側から見た説明図である。図2に示すように、基板1上に塗布した溶液2(塗布工程)は、疎水性有機溶媒が蒸発する際に潜熱を奪われ温度が下がった溶液2表面(すなわち、蒸発冷却)で水が凝結して微小な水滴(液滴)3となり、溶液2表面に付着する(液滴形成工程)。溶液2中の両親媒性化合物4の親水性部分の働きによって、水滴3と疎水性有機溶媒の間の表面張力が減少し、水滴3が凝集して1つの塊に融合するのを防止する。溶媒蒸発と周囲からの補填に基づく溶液2の流れにより水滴3が移送・集積され、さらに横毛管力により最密充填される。ハニカム構造体5は、上記したように、光架橋性材料を用いてハニカム状のパターン構造を形成するために、この光架橋性材料が架橋構造を形成する光6を照射する必要がある。そこで、本発明の製造方法では、図2に示すように、疎水性有機溶媒が完全に蒸発した段階であって、かつ、水滴3が溶液2表面に残存しているか、または水滴3の痕跡が原形を維持している段階で、光6を照射する(光照射工程)。光6を照射することによって、光架橋性材料が架橋構造を形成し、最後に水が完全に蒸発してポリマーが規則正しくハニカム状に並んだ形として残り、ハニカム構造体5が完成する。
【0050】
本発明のハニカム構造体の製造に用いる光としては、波長200~600nmの紫外光可視光を挙げることができ、これらの中から、本発明に用いる光架橋性樹脂と硬化剤の種類に応じて選択すればよい。例えば、250nmの紫外光可視光を吸収する特性を有する硬化剤を用いた場合は、紫外線(ランプ)を用いることができる。
【0051】
上記のように、本発明は、自己組織化現象を利用した方法によってハニカム構造体を形成しているが、本願発明者らによって、上記した従来公知の自己組織化現象を利用した製造方法を用いて光架橋性材料からハニカム構造体を製造しようとしたところ、サブミクロンから100ミクロン程度の均一な空孔を持つハニカム構造体を安定して提供することができなかった。そこで、本願発明者らは、自己組織化現象を利用した製造方法について鋭意検討した結果、3次元架橋構造を形成するための、光架橋性を有する有機材料への露光のタイミングを制御することによって、良好なハニカム構造体を形成するに至った。すなわち、上記のように、本願発明の製造方法においては、露光のタイミングを、疎水性有機溶媒が完全に蒸発し、かつ水滴3が溶液2表面に残存しているか、または水滴3の痕跡が原形を維持している段階に設定することによって、良好なハニカム構造体を形成している。詳細は後述する実施例にて説明するが、このタイミングが早い場合は、露光中に溶液表面の水滴の鋳型の跡が消えていたり崩れたりする。これは、溶液中の疎水性有機溶媒が完全に蒸発していないために溶液表面に流動性があり、光源からの熱や反応時の熱によって水滴が融合したためと考えられる。一方、上記の好ましい露光タイミングよりも遅くなると、ハニカム構造の空孔のサイズが縮小する傾向にあるが、ハニカム状のパターンは同様に形成される。このように空孔が小さくなる原因としては、2つ考えられる。1つ目は水滴が次第に蒸発し、縮小していくため、構造自体が縮小していくために孔径が小さくなったということである。2つ目は材料が液状であるため、未硬化の場合は時間経過により構造が流動してしまうためであると考えられる。
【0052】
露光タイミングは、基板上に塗布した溶液の重さをモニタリングすることによって制御することができる。すなわち、溶液の重量は、基板上への塗布直後から一定の傾きで減少する。そして、所定の時間を経ると、その傾きが緩やかになり、最終的に一定の値となる。これは塗布直後には疎水性有機溶媒が蒸発し、疎水性有機溶媒の蒸発後は鋳型となる水滴が蒸発していく。その後、水滴も蒸発してその他に蒸発する物がなくなると一定の重さとなるものと考えられる。疎水性有機溶媒がまだ残っている段階では、希薄溶液であるために架橋の反応速度は非常に低く、鋳型となる水滴の構造を固定化することは難しい。一方、水滴が蒸発してしまうと、ハニカム構造が固定化されないか、固定化されても空孔のサイズが小さくなる。そこで、重さをモニタリンクして、疎水性有機溶媒が蒸発し、かつ、水滴が残っている、または水滴の跡が崩れていない段階で露光を行なうことによって良好なハニカム構造体を得ることができる。
【0053】
本発明のハニカム構造体の製造工程を行なう環境としては、相対湿度が50~95%の範囲にあることが好ましい。50%未満では溶液表面での水の凝結が不十分となる傾向がある。また、95%を超えると環境のコントロールが難しく、均一なハニカム構造体を維持しにくくなる傾向がある。
【0054】
本発明の製造工程を行なう環境として、相対湿度のほかに風量が一定した定常風を当てることが重要である。風速にして0.05m/秒~1m/秒が好ましい。0.05m/秒未満では環境のコントロールが困難になる傾向がある。また、1m/秒を上回る風速は溶媒表面の乱れを引き起こし、均一なハニカム構造体が得にくくなる傾向がある。
【0055】
定常風を当てる方向は、基板面に対して0°~90°のいずれの方向であっても製造可能だが、ハニカム構造体の均一性を高めるためには30°~60°であることが好ましい。
【0056】
本発明の製造工程を行なう環境は、市販の定露点湿度発生装置等を用いるなどして厳密に管理することが望ましい。風量は送風装置等で一定に制御し、外気による影響を防ぐために閉鎖された空間を用いることが望ましい。また、室内は気体が層流にて置換されるよう気体の導入出路および製膜環境を設定しておくことが望ましい。さらに製膜品質を管理するために温度・湿度・流量等の計測器によるモニターを行なうことが望ましい。ハニカム構造体の孔径および膜厚を高精度で制御するためには、これらのパラメータ(特に湿度、流量)を厳密に管理することが必須である。
【0057】
本発明の製造方法では、空孔径0.1μm~100μmのハニカム構造体を作製するのに適している。好ましい空孔径は0.3μm~20μmであり、さらに好ましくは0.4μm~10μmである。
【0058】
空孔径が0.1nm未満の場合には空孔がハニカム状に配列しなくなり、またひとつひとつの空孔径もまちまちとなる傾向がある。また空孔径が100μmを超える場合には、空孔の形状が真円から崩れてしまい等方的な膜が得られなくなる傾向がある。
【0059】
ナノメートルオーダーの微粒子や微細構造を用いる場合には、本発明のハニカム構造体の空孔径は小さい方が高密度となって、一般に好ましい。本発明の製造方法を用いてハニカム構造体の孔径を小さくするためには、迅速乾燥を促すことが有効である。例えば、使用溶媒として低沸点溶媒を使用したり、支持体温度を上げたり、展開速度を早くして初期の展開溶液厚を薄くすることなどが有効である。
【0060】
本発明のハニカム構造体の厚みは、およそ空孔径サイズ~1mmであるが、基板側に空孔のない肉厚の層を設けることもできる。この場合、空孔のない肉厚の層の厚みは0~500μmで制御可能である。
【0061】
上記した製造方法にしたがって得られたハニカム構造体の空孔には、該構造体と異なる物質を形成または充填して別のハニカム構造体にすることが可能である。例えば、赤外線吸収性の粒子を充填することができる。また、ハニカム構造体と異なる物質を形成または充填した後に該構造体を除去してさらに別のハニカム構造体にすることも可能である。
【0062】
なお、この異なる物質としては、Au、Ag、Pt等の金属、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、紫外線硬化性樹脂などの有機高分子化合物、ポリジメチルシロキサン、ポリフェニルメチルシロキサンなどの無機高分子化合物、SiO、Al、TiO、ZrOなどの無機酸化物などを例示することができる。
【0063】
なお、この異なる物質は、単一の物質でもよいし、複数物質の複合体であってもよい。また、表面にアルキルベンゼンスルホン酸塩やカルボキシル酸ポリマーを物理吸着させたり、カルボキシル酸を有する化合物をグラフトさせるなどの化学修飾をほどこしてもよい。
【0064】
また、上記の異なる物質として、磁性を保持できる材料を用いてもよい。これにより、高密度磁気記憶媒体を提供できる。なお、磁性材料を用いる場合は、磁性の軸を揃えることが必要であるため、結晶異方性を示す材料の使用が好ましい。同じ理由で構造体作成時には磁場を引加することが好ましい。
【0065】
また、これらの異なる物質を形成または充填する方法としては、溶融状態もしくはハニカム構造体を溶解しない溶媒で調製した溶液、ラテックス、微粒子分散物を含浸させる方法や、モノマーを含浸させた後、加熱または光で重合させる方法、テトラエトキシシランや金属アルコキサイドを適当な触媒と水を添加した液を含浸させた後に加熱または光で脱水縮合させる方法(いわゆるゾル-ゲル法)などを例示することができる。
【0066】
さらに、異なる物質を形成または充填した後にハニカム構造体を除去する方法としては、異なる物質を溶解せず当該構造体のみを溶解しうる溶媒に浸漬する方法や異なる物質が無機酸化物などの耐熱性がある場合には500℃以上に加熱して当該構造体を熱分解、除去する方法などを例示することができる。具体的には、酸素プラズマ処理、イオンミリング、レーザアブレーションが挙げられる。
【0067】
以上のように、本発明では、光架橋性材料を架橋させる光の照射のタイミングを、基板上に塗布した溶液の疎水性有機溶媒が完全に蒸発し、かつ結露が生じた段階に設定することで、自己組織化現象を利用した製造方法に光架橋性材料を適用した場合であっても、サブミクロンから100ミクロン程度の均一な空孔を持つハニカム構造体を提供することができる。光架橋性材料を用いて製造されたハニカム構造体は、耐熱性や耐薬品性に優れている。
【0068】
本発明によって得られるハニカム構造体は、光学・電子工学およびバイオテクノロジーの各分野に応用可能な技術である。周期的なハニカム状の多孔質体はフォトニック結晶素子への応用が期待される。また、電子工学の分野においては、電極等のマトリクス材料として熱や溶媒に安定に構造を保持することが可能となる。バイオテクノロジーの分野では、近年基板のパターンが細胞表面に与える影響が解明されつつあるが、各種溶媒等に対しても耐性をもっため、安定なパターン化基材として提供可能である。
【0069】
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。実施例1には、露光タイミングを制御した実験例を示し、実施例2には、光架橋性材料および硬化剤の濃度について検討を行なった実験例を示し、さらに実施例3には、本発明の方法によって製造したハニカム構造体の各種溶媒に対する耐性を調べた実験結果を示している。そして、実施例1とは異なる光架橋性材料を用いて作製したハニカム構造体について実施例4に示している。
【0070】
<実施例1>
本実施例において、ハニカム構造体の製造は図3に示した製造装置10を用いて製造した。図3は、ハニカム構造体の製造装置10の構成図である。製造装置10には、容器(基板)11と、秤12と、ファイバー式UV光源13と、窒素噴射器14と、モニタリング装置15とが設けられている。
【0071】
窒素噴射器14における容器11に対する設置角度θは、θ=30°とした。また、窒素噴射器14と容器11との離間距離hは85mmとした。容器11とファイバー式UV光源13との離間距離Hは100mmとした。秤12とモニタリング装置15とは接続されており、秤12によって測定された容器11内の溶液2の重さをモニタリング装置15によってモニタリングすることができる。モニタリング装置15を用いて溶液2の重さをモニタリングすることにより、ファイバー式UV光源13による溶液2への露光タイミングを最適に設定することができる。
【0072】
光架橋性材料にはビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社 製、EXA-850CRP)を用いた。硬化剤には、ヨードニウム塩系カチオン硬化剤(Rhodia製、2074)を用いた。疎水性有機溶媒には、クロロホルム(和光純薬、1級)を用いた。両親媒性化合物には、Capを用いた。本実施例に用いた両親媒性化合物の化学構造式を図4に示す。
【0073】
次に、溶液2(図3)について説明する。まず、ヨードニウム塩系カチオン硬化剤の濃度が10g/Lとなるようにクロロホルム溶液を調製した。次に、これとは別に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の濃度が100g/L、両親媒性化合物の濃度が1g/Lとなるようにクロロホルム溶液を調製した。調製した2種類のクロロホルム溶液を1mlずつとり、共栓メスシリンダー中で混合した。
【0074】
ハニカム構造体の製造は図3に示した製造装置10を用いた。容器11にはシャーレ(TOKYO PETRI SCHALE、焼口30)のフタ(直径36mm)を用いた。容器11に共栓メスシリンダー中で混合した溶液2(2ml)を塗布(キャスト)し、水を入れた洗気瓶を通して加湿した窒素ガスをフタに吹き付けた。窒素は、相対湿度70%で、温度20℃、流量4L/分とした。窒素流量は、フローメーター(KOFLOC,MODEL RK1600R)を用いて測定した。クロロホルムおよび水の蒸発による重量変化を測定するために、全ての実験は秤12の上で行い、重量変化をモニタリング装置15で観察した。
【0075】
本実施例では、UV光を照射するタイミングを、容器11に塗布してからクロロホルムおよび水滴が蒸発して重量が安定するまでの溶液2について7段階(塗布から200秒後、400秒後、500秒後、600秒後、700秒後、800秒後、1000秒後)設定した。各段階の溶液2の作製条件を以下の表1に示す。
【0076】
【表1】
JP0005046387B2_000002t.gif
容器11に塗布して窒素雰囲気下で所定の時間を経過した各溶液2には、ファイバー式UV光源(浜松ホトニクス株式会社 製)13を用いてUV光を2分間照射した。
【0077】
UV光照射後の容器11内の状態は、光学顕微鏡(OM,Olympus BH-2)を用いて観察するとともに、Pd/Ptスパッタして走査型電子顕微鏡(SEM,Hitachi S-3500N)で観察した。
【0078】
観察の結果、塗布してから窒素をふきつけると、おおよそ100秒前後で表面の一部が白濁し始め、次第に範囲が広がり、およそ200秒でほぼ全面に広がった。白濁した表面は400秒ほど経過すると端から消えていったが、500から600秒前後で縮まらなくなった。露光のタイミングが早いとき(塗布後500秒未満)、UV照射中に表面にできた白濁が収縮していく様子が観察できた。光学顕微鏡で観察すると水滴の鋳型の跡が消えていたり崩れたりしていた。これは、溶媒のクロロホルムがとびきっていないために溶液2に流動性があり、光源13からの熱や反応時の熱によって水滴が融合したためと考えられる。また、露光のタイミングが遅いとき(塗布後500秒以降)、UV照射前後でサンプルの白い部分に変化は見られなかった。光学顕微鏡でハニカム構造体の表面構造を観察した結果を図5に示す。図5中の(a)は塗布から200秒後に露光を行なった溶液、(b)は400秒後、(c)は500秒後、(d)は600秒後、(e)は700秒後、(f)は800秒後、(g)は1000秒後に露光を行なった溶液(ハニカム構造体)の表面構造を示している。図5の(a)および(b)から、塗布後の経過時間が400秒まではほとんど表面構造に変化、すなわちハニカム状のパターンは見られないが、図5の(c)に示すように500秒後からハニカム状のパターン構造が固定化されはじめ、図5の(e)~(g)に示すように700秒後からは、ハニカム状のパターンが見られた。それより長い時間経過すると、空孔のサイズが縮小する傾向にあるが、ハニカム状のパターンが同様に形成されていた。経過時間が長くなると空孔が小さくなる原因は2つ考えられる。一つ目は水滴が次第に蒸発し、縮小していくため、構造自体が縮小していくために空孔径が小さくなる。また、材料が液状であるため、未硬化の場合は時間経過により構造が流動してしまうためであると考えられる。図6に各溶液の塗布後の重量変化を示す。図6は、縦軸に沿って溶液の重量を示し、横軸に沿って塗布からの経過時間を示しており、7種類の溶液の重量変化を、それぞれの溶液への露光タイミング(図中の矢印)とともに示している。図6に示すように、各溶液は一様に塗布直後から重量が一定の傾きで減少しているが、400~500秒後からは傾きが緩やかになり、最終的に一定の値となる。これは塗布直後には溶媒であるクロロホルムが蒸発しているが、クロロホルムが完全に蒸発した後は鋳型となる水滴が蒸発していく。水滴も完全に蒸発した後、蒸発する物がなくなると重さが一定になるものと考えられる。塗布後500秒経過以前(図5の(a)~(c))では、クロロホルムがまだ残っており、希薄溶液であるために架橋の反応速度は非常に低く、鋳型水滴の構造を固定化することは難しい。一方、鋳型となる水滴が蒸発してしまうと、ハニカム上のパターン構造が固定化されないか、固定化されても空孔のサイズが小さくなる。
【0079】
図5(e)に示したハニカム構造体を走査型電子顕微鏡によって観察した結果を図7(a)・(b)に示す。図7(a)はハニカム構造体の表面構造を示した斜視図であり、図7(b)は図7(a)に示した表面構造を拡大した拡大斜視図である。図7(a)・(b)の観察結果から、直径3ミクロン、高さが1ミクロン程度の空孔を持つハニカム構造が形成されていることが明らかとなった。
【0080】
以上のことから、溶媒のクロロホルムが蒸発し、水滴が残存している、あるいは水滴の跡が崩れていない時が最も露光のタイミングとして適しているといえる。
【0081】
<実施例2>
本実施例では、本発明の方法に沿って製造されるハニカム構造体における光架橋性材料および硬化剤の濃度について検討を行なった。本実施例では、上記の実施例1と同じく、光架橋性材料にはビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社 製 EXA-850CRP)を用い、硬化剤にはヨードニウム塩系カチオン硬化剤を用い、両親媒性化合物にはCapを用い、疎水性有機溶媒にはクロロホルム溶液を用いた。
【0082】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂の濃度を100g/L、10g/Lとなるようにクロロホルム溶液Aをそれぞれ調製した。次に、これとは別に、ヨードニウム塩系カチオン硬化剤の濃度が10g/L、1g/L、0.1g/Lとなるようにクロロホルム溶液Bを調製した。これらクロロホルム溶液Aとクロロホルム溶液Bとを体積比1:1で混合し、下記の表2に示すサンプル(1)~(5)を調製した。
【0083】
【表2】
JP0005046387B2_000003t.gif
すなわち、各サンプルは体積比1:1で混合しているため、各サンプルのビスフェノールA型エポキシ樹脂およびヨードニウム塩系カチオン硬化剤の濃度は、上記の半分となる。
【0084】
上記の実施例1と同様に、図3に示す製造装置10を用いてハニカム構造体を製造した(各条件は、上記実施例1と同じ)。表2に示したサンプル(1)~(5)をそれぞれ容器11に2ml塗布し、相対湿度70%で、温度20℃、流量4L/分とした窒素を吹き付けた。塗布から700秒後に光源13(図3)からUV光を2分間照射し、光架橋(光硬化)を行った。作製したハニカム構造体の表面及び断面構造を光学顕微鏡(実施例1と同じ)、走査型電子顕微鏡(実施例1と同じ)で観察した。
【0085】
どのサンプルも2分間のUV光による露光により硬化が認められた。サンプル(1)および(4)のサンプルは靱性が高く、図8に示すようにピンセットで容器11から剥離することができた。一方、サンプル(2)・(3)・(5)のハニカム構造体は、構造体自体が脆く、ピンセットをあてると削れてくる傾向にあった。サンプル(1)および(4)のハニカム構造体に可視光を当てると干渉色が観察され、その他は白濁する傾向である。光学顕微鏡を用いてサンプル(1)~(5)のハニカム構造体を観察した結果を図9に示す。図9中の(a)は、サンプル(1)および(4)のハニカム構造体の表面構造を示しており、(b)はサンプル(2)・(3)・(5)のハニカム構造体の表面構造を示している。図9中の(a)より、サンプル(1)および(4)のハニカム構造体は、良好なハニカム状の構造体が形成されていることがわかる。一方、サンプル(2)・(3)・(5)のハニカム構造体では、図9中の(b)に示すように不均一な構造が得られた。
【0086】
以上の結果から、本発明に係るハニカム構造体の製造方法では、硬化剤の量を一定以上混入させないと、良好な結果が得られないことを意味している。具体的には、塗布する溶液中に少なくとも5g/Lの濃度含まれている必要がある。しかしながら、これは硬化剤としてヨードニウム塩系カチオン硬化剤を使用した場合の濃度であり、その濃度は使用する硬化剤の種類に応じて適宜設定することが好ましい。
【0087】
<実施例3>
本実施例では、本発明の方法によって製造したハニカム構造体における各種溶媒に対する耐性を調べた実験結果を示している。
【0088】
溶媒耐性を評価するために、クロロホルム、アセトン、純水、エタノールを用いた。
【0089】
上記した実施例1と同様、光架橋性材料にビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社 製 EXA-850CRP)を用い、硬化剤にヨードニウム塩系カチオン硬化剤を用い、疎水性有機溶媒にクロロホルム(和光純薬、1級)を用い、両親媒性化合物にCapを用いた。ヨードニウム塩系カチオン硬化剤の濃度を10g/Lになるように調製したクロロホルム溶液と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂の濃度を100g/L、両親媒性化合物の濃度を1g/Lになるように調製したクロロホルム溶液とを1mlずつとり、共栓メスシリンダー中で混合し、この溶液(2ml)を容器11(図3)に塗布した。ハニカム構造体の製造は図3に示した製造装置10を用いて製造した。相対湿度70%で、温度20℃、流量4L/分とした窒素を吹き付け、塗布から700秒後に光源13(図3)からUV光を2分間照射し、光架橋を行った。
【0090】
製造されたハニカム構造体の各種溶媒に対する耐性を調べるため、ハニカム構造体を容器11(図3)から剥離することなく、その上から純水、エタノール(和光純薬、1級)、アセトン(和光純薬、1級)、クロロホルム(和光純薬、1級)のそれぞれを、ハニカム構造体の全面が浸るように塗布した。各溶媒を塗布して3時間静置後のハニカム構造体の表面構造を光学顕微鏡(実施例1と同じ)で観察した。観察結果を図10に示す。図10中の(a)は純水を塗布した結果であり、(b)はエタノールを塗布した結果であり、(c)はアセトンを塗布した結果であり、(d)はクロロホルム溶液を塗布した結果である。各溶媒を塗布する前後で表面構造の変化を観察したところ、図10中の(a)~(d)に示されるように、どの溶媒に浸漬した場合においてもハニカム状のパターン構造が形成されていることが確認できた。
【0091】
以上のように、本発明のハニカム構造体の製造方法は、疎水性有機溶媒と光架橋性材料と硬化剤とを混合させた溶液を、基板上に塗布する塗布工程と、上記の塗布工程によって塗布された溶液から疎水性有機溶媒を蒸発させるとともに、当該溶液の表面に液滴を生じさせる液滴形成工程と、上記の液滴形成工程によって液滴が生じた表面に、上記の光架橋性材料を架橋させる光を照射する光照射工程とを含むハニカム構造体の製造方法であって、上記の光照射工程では、疎水性有機溶媒が完全に蒸発し、かつ液滴が生じているか、または液滴の痕跡が原形を維持している状態の溶液に、上記の光を照射することを特徴としている。
【0092】
光架橋性材料を架橋させる光の照射のタイミングを、基板上に塗布した溶液の疎水性有機溶媒が完全に蒸発し、かつ液滴が生じているか、または液滴の痕跡が原形を維持している段階に設定することで、上記の自己組織化現象を利用した製造方法に光架橋性材料を適用した場合であっても、サブミクロンから100ミクロン程度の均一な空孔を持つハニカム構造体を提供できる。すなわち、本発明のハニカム構造体の製造方法を用いれば、鋳型を用いて塗布・転写・剥離を小さな面積で行なうナノインプリントと比較して、非常に簡便かつ迅速にハニカム構造体を製造できるとともに、従来の水滴を鋳型としたハニカム構造体では作製できない熱や薬品に耐性を有する安定なハニカム構造体を提供できる。
【0093】
したがって、上記の製造方法を用いて光架橋性材料から製造されるハニカム構造体は、各種溶媒等に安定なハニカム構造体を提供することができるため、近年注目されている多くの技術分野に広く応用することができる。
【0094】
<実施例4>
上記した実施例1では、光架橋性材料にはビスフェノールA型エポキシ樹脂を用いた。そこで、本実施例では、他の光架橋性材料を用いてハニカム構造体を作製した。
【0095】
光架橋性材料には固形エポキシベース(大日本インキ化学工業株式会社 製、HP-7200)を用いた。硬化剤、疎水性有機溶媒、両親媒性化合物は、それぞれ実施例1で使用したものと同一のものを用いた。
【0096】
次に、溶液2(図3)は、ヨードニウム塩系カチオン硬化剤の濃度が10g/Lとなるように調製したクロロホルム溶液と、これとは別に、固形エポキシベースの濃度が100g/L、両親媒性化合物の濃度が1g/Lとなるように調製したクロロホルム溶液を作製した。調製した2種類のクロロホルム溶液を1mlずつとり、共栓メスシリンダー中で混合した。
【0097】
ハニカム構造体の製造は、上記した図3に示した製造装置10を用いた。製造装置10における諸条件も実施例1と同一条件とした。
【0098】
容器11は、実施例1と同じくシャーレ(TOKYO PETRI SCHALE、焼口30)のフタ(直径36mm)を用い、共栓メスシリンダー中で混合した溶液2(2ml)を容器11に塗布(キャスト)し、水を入れた洗気瓶を通して加湿した窒素ガスをフタに吹き付けた。窒素は、相対湿度70%で、温度20℃、流量4L/分とした。窒素流量は、フローメーター(KOFLOC,MODEL RK1600R)を用いて測定した。クロロホルムおよび水の蒸発による重量変化を測定するために、全ての実験は秤12の上で行い、重量変化をモニタリング装置15で観察した。
【0099】
本実施例では、容器11に塗布して窒素雰囲気下で、溶媒を(完全に)蒸発させた後、ファイバー式UV光源(浜松ホトニクス株式会社 製)13を用いてUV光を2分間照射した。
【0100】
UV光照射後の容器11内の状態は、光学顕微鏡(OM,Olympus BH-2)で観察した。観察した結果を図11に示す。
【0101】
図11の観察結果から、直径6ミクロン、高さが2ミクロン程度の空孔を持つハニカム構造が形成されていることが示された。
【0102】
以上のことから、液性エポキシ樹脂のみならず、固形のエポキシ樹脂についても同様に製膜できることが明らかとなった。
【産業上の利用可能性】
【0103】
本発明に係るハニカム構造体の製造方法は、自己組織化現象を利用した製造方法に光架橋性材料を適用した場合であっても、サブミクロンから100ミクロン程度の均一な空孔を持つハニカム構造体を提供でき、耐熱性や耐薬品性に優れたハニカム構造体を提供できる。
【0104】
したがって、例えば、高機能の複合材料、触媒、非線形光学材料、記憶素子などの光学・電子工学の分野や、バイオテクノロジー等の各分野に広く適用することができる。
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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