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明細書 :シーケンシャル・コンテンツ配信装置、シーケンシャル・コンテンツ受信装置及びその方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4734563号 (P4734563)
公開番号 特開2006-285533 (P2006-285533A)
登録日 平成23年5月13日(2011.5.13)
発行日 平成23年7月27日(2011.7.27)
公開日 平成18年10月19日(2006.10.19)
発明の名称または考案の名称 シーケンシャル・コンテンツ配信装置、シーケンシャル・コンテンツ受信装置及びその方法
国際特許分類 G06F  13/00        (2006.01)
FI G06F 13/00 520B
請求項の数または発明の数 12
全頁数 22
出願番号 特願2005-103185 (P2005-103185)
出願日 平成17年3月31日(2005.3.31)
審査請求日 平成20年2月22日(2008.2.22)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504202472
【氏名又は名称】大学共同利用機関法人情報・システム研究機構
発明者または考案者 【氏名】曽根原 登
【氏名】釜江 尚彦
【氏名】小池 真由美
個別代理人の代理人 【識別番号】100083806、【弁理士】、【氏名又は名称】三好 秀和
【識別番号】100101247、【弁理士】、【氏名又は名称】高橋 俊一
【識別番号】100109380、【弁理士】、【氏名又は名称】小西 恵
審査官 【審査官】▲高▼都 広大
参考文献・文献 特開2004-053968(JP,A)
国際公開第2004/073309(WO,A1)
特開2002-354513(JP,A)
特開2001-326920(JP,A)
特開平08-095915(JP,A)
特開昭63-004356(JP,A)
特開2003-122634(JP,A)
特開2000-050374(JP,A)
調査した分野 G06F 13/00
特許請求の範囲 【請求項1】
シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは正常な視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るコンテンツ分割部と、
前記断片化コンテンツデータを、該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの記憶装置内の記憶位置を示す位置情報と関連付けて、ランダムな順序で前記記憶装置に格納するコンテンツ格納部と、
受信装置から送信されるプレビュー要求を解析し、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータの一部を読み出すと共に、前記受信装置から送信される、ランダムな順序で前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータの再生順序を記述する配信要求を解析し、該配信要求中で指定された前記再生順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を読み出す配信要求解析部と、
読み出された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を、前記配信要求中で指定された前記再生順序に従ってシーケンシャルに配信するコンテンツ配信部とを具備し、
前記受信装置から送信される前記配信要求中の前記再生順序は、前記コンテンツの購入処理後に、前記コンテンツの購入を許可するライセンスサーバにより指定され
前記次の断片化コンテンツデータの位置情報として最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準とした相対位置が前記配信要求中で使用されている場合には、前記最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準として前記次の断片化コンテンツデータの絶対位置を算出する
ことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信装置。
【請求項2】
前記コンテンツ配信部は、前記配信要求中で指定された位置のデータが前記最初の断片化コンテンツデータであるか、前記コンテンツ格納部に関連付けて格納されている位置情報が前記配信要求中で指定された位置情報と合致している場合に、以降の処理を続ける
ことを特徴とする請求項1に記載のシーケンシャル・コンテンツ配信装置。
【請求項3】
シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは正常な視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータであって、コンテンツ配信装置の記憶装置上にランダムに格納された前記断片化コンテンツデータの、コンテンツ配信装置側における前記記憶装置上の位置情報を入力する位置情報入力部と、
前記コンテンツのプレビュー要求を生成し、前記コンテンツ配信装置に送信するプレビュー要求部と、
入力された位置情報及び前記コンテンツ配信装置から受信された位置情報を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、前記コンテンツ配信装置に送信するコンテンツ要求部とを具備し、
前記配信要求中の前記再生順序は、前記コンテンツの購入処理後に、前記コンテンツの購入を許可するライセンスサーバにより指定され、
前記コンテンツ配信装置から配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに順次再生され
前記配信要求中の位置情報は、前記記憶装置における最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準とした前記断片化コンテンツデータの相対位置である
ことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求装置。
【請求項4】
前記コンテンツ要求部は、前記断片化コンテンツデータの位置と次の断片化コンテンツデータの位置情報の組を含んだ前記配信要求を生成する
ことを特徴とする請求項3に記載のシーケンシャル・コンテンツ配信要求装置。
【請求項5】
シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは正常な視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るステップと、
前記断片化コンテンツデータを、該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの記憶装置内の記憶位置を示す位置情報と関連付けて、ランダムな順序で前記記憶装置に格納するステップと、
受信装置から送信されるプレビュー要求を解析し、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータの一部を読み出すと共に、前記受信装置から送信される、ランダムな順序で前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータの再生順序を記述する配信要求を解析し、該配信要求中で指定された前記再生順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を読み出すステップと、
読み出された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を、前記配信要求中で指定された前記再生順序に従ってシーケンシャルに配信するステップとを含み、
前記受信装置から送信される前記配信要求中の前記再生順序は、前記コンテンツの購入処理後に、前記コンテンツの購入を許可するライセンスサーバにより指定され
前記次の断片化コンテンツデータの位置情報として最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準とした相対位置が前記配信要求中で使用されている場合には、前記最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準として前記次の断片化コンテンツデータの絶対位置を算出する
ことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信方法。
【請求項6】
前記再生順序に従ってシーケンシャルに配信するステップでは、前記配信要求中で指定された位置のデータが前記最初の断片化コンテンツデータであるか、前記コンテンツ格納部に関連付けて格納されている位置情報が前記配信要求中で指定された位置情報と合致している場合に、以降の処理を続ける
ことを特徴とする請求項5に記載のシーケンシャル・コンテンツ配信方法。
【請求項7】
シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは正常な視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータであって、コンテンツ配信装置の記憶装置上にランダムに格納された前記断片化コンテンツデータの、コンテンツ配信装置側における前記記憶装置上の位置情報を入力するステップと、
前記コンテンツのプレビュー要求を生成し、前記コンテンツ配信装置に送信するステップと、
入力された位置情報及び前記コンテンツ配信装置から受信された位置情報を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、前記コンテンツ配信装置に送信するステップとを含み、
前記配信要求中の前記再生順序は、前記コンテンツの購入処理後に、前記コンテンツの購入を許可するライセンスサーバにより指定され、
前記コンテンツ配信装置から配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに順次再生され
前記配信要求中の位置情報は、前記記憶装置における最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準とした前記断片化コンテンツデータの相対位置である
ことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求方法。
【請求項8】
前記コンテンツの配信要求を生成するステップでは、前記断片化コンテンツデータの位置と次の断片化コンテンツデータの位置情報の組を含んだ前記配信要求を生成する
ことを特徴とする請求項7に記載のシーケンシャル・コンテンツ配信要求方法。
【請求項9】
シーケンシャル・コンテンツ配信処理をコンピュータに実行させるためのシーケンシャル・コンテンツ配信プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、
シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは正常な視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るコンテンツ分割処理と、
前記断片化コンテンツデータを、該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの記憶装置内の記憶位置を示す位置情報と関連付けて、ランダムな順序で前記記憶装置に格納するコンテンツ格納処理と、
受信装置から送信されるプレビュー要求を解析し、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータの一部を読み出すと共に、前記受信装置から送信される、ランダムな順序で前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータの再生順序を記述する配信要求を解析し、該配信要求中で指定された前記再生順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を読み出す配信要求解析処理と、
読み出された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を、前記配信要求中で指定された前記再生順序に従ってシーケンシャルに配信するコンテンツ配信処理とを含む処理を実行させるものであり、
前記受信装置から送信される前記配信要求中の前記再生順序は、前記コンテンツの購入処理後に、前記コンテンツの購入を許可するライセンスサーバにより指定され
前記次の断片化コンテンツデータの位置情報として最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準とした相対位置が前記配信要求中で使用されている場合には、前記最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準として前記次の断片化コンテンツデータの絶対位置を算出する
ことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信プログラム。
【請求項10】
前記コンテンツ配信処理では、前記配信要求中で指定された位置のデータが前記最初の断片化コンテンツデータであるか、前記コンテンツ格納部に関連付けて格納されている位置情報が前記配信要求中で指定された位置情報と合致している場合に、以降の処理を続ける
ことを特徴とする請求項9に記載のシーケンシャル・コンテンツ配信プログラム。
【請求項11】
シーケンシャル・コンテンツ配信要求処理をコンピュータに実行させるためのシーケンシャル・コンテンツ配信要求プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、
シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは正常な視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータであって、コンテンツ配信装置の記憶装置上にランダムに格納された前記断片化コンテンツデータの、コンテンツ配信装置側における前記記憶装置上の位置情報を入力する位置情報入力処理と、
前記コンテンツのプレビュー要求を生成し、前記コンテンツ配信装置に送信するプレビュー要求処理と、
入力された位置情報及び前記コンテンツ配信装置から受信された位置情報を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、前記コンテンツ配信装置に送信するコンテンツ要求処理とを含む処理を実行させるものであり、
前記配信要求中の前記再生順序は、前記コンテンツの購入処理後に、前記コンテンツの購入を許可するライセンスサーバにより指定され、
前記コンテンツ配信装置から配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに順次再生され
前記配信要求中の位置情報は、前記記憶装置における最初の断片化コンテンツデータの記憶位置を基準とした前記断片化コンテンツデータの相対位置である
ことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求プログラム。
【請求項12】
前記コンテンツ要求処理では、前記断片化コンテンツデータの位置と次の断片化コンテンツデータの位置情報の組を含んだ前記配信要求を生成する
ことを特徴とする請求項11に記載のシーケンシャル・コンテンツ配信要求プログラム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、シーケンシャル・コンテンツ配信装置、シーケンシャル・コンテンツ配信要求装置及びその方法に関する。より詳しくは、インターネットなどの通信回線を介して、少なくとも、コンテンツを蓄積し、及びシーケンシャル配信するコンテンツ配信サーバと、該コンテンツを受信及びシーケンシャル再生するコンテンツ受信装置を含むコンテンツ配信システムにおいて、コンテンツ配信サーバからのコンテンツの不正使用を有効に防止するとともに、該コンテンツの不正使用防止をサーバ及び受信装置双方において低負荷にて実現するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、コンテンツ配信サーバに蓄積記録されたコンテンツを、コンテンツ受信装置からの配信要求に応答して配信する、オンデマンド型デジタルコンテンツ配信システムが、各種提案されている。従来におけるこれらのコンテンツ配信システムにおいて、配信対象である個々のコンテンツ、例えば20分の動画像、は、1つの単位としてコンテンツ配信サーバの記憶装置に蓄積・記録され、コンテンツ受信装置からの配信要求に応答して配信される。

【特許文献1】特開2001-325458 は、コンテンツ・サーバに格納されたコンテンツを、代金徴収代行サーバにおいて、利用者識別情報と有料情報購入パスワードからなる鍵情報を用いて暗号化し、コンテンツ受信装置において、配信された暗号化コンテンツを自らの利用者識別情報と有料情報購入パスワードを用いて復号する技術を開示する。
【特許文献2】特開2002-78812 は、複数あるコンテンツ・サーバの中から、配信対象となるコンテンツの所在を確定した後に、該当するコンテンツが格納されたコンテンツ・サーバからコンテンツを配信する技術を開示する。一方、
【特許文献3】特開2002-63187 は、コンテンツの配信に際して、まず該コンテンツの一部分から予め制作された、又は別途制作されたコンテンツをサンプルコンテンツとして配信し、引き続いて配信要求があった場合にコンテンツ全体を送信する技術を開示する。
【0003】
上記のコンテンツ配信システムにおいて、配信対象である1つのコンテンツは、コンテンツ配信サーバにおいて蓄積・管理される1つのファイルであり、コンテンツ受信装置において該ファイルを取得することで、コンテンツを視聴再生することが可能となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記した従来のオンデマンド型コンテンツ配信システムは、以下の問題点を有する。
【0005】
第1に、従来のコンテンツ配信システムは、いずれも配信対象となるコンテンツを1つの単位として管理するために、コンテンツ配信サーバにおいて1つのファイルとして管理・蓄積されなければならない。配信対象コンテンツを1ファイルとして管理するこうしたコンテンツ配信サーバは、例えばハッキングやウイルス、バックドアなどを利用した不正アクセスによって、蓄積されたファイルを直接取得され、該コンテンツを不正に視聴再生されうるという違法行為を招来する。
【0006】
第2に、コンテンツの配信に際しては、例えば上記特開2001-325458に開示されるように、配信要求に応じて、あるいは予め、1つのファイルを全体的に暗号化する処理が必要とされる。しかしながら、コンテンツの暗号化は、典型的には、暗号化鍵に応じて乱数を生成し、コンテンツと乱数との排他的論理和をとることで実行されることから理解されるように、主としてデータ量に依存して暗号化処理を高負荷なものとする。従って、コンテンツ配信サーバ及びコンテンツ受信装置の双方において、映像等そのデータ量の膨大なコンテンツの暗号化・復号化に要する負荷は著しく高い。
【0007】
第3に、コンテンツ配信サーバに蓄積・管理されたコンテンツを部分的に視聴したい場合、例えば特開2002-63187に開示されるように、予めコンテンツを部分的に切り出して制作したサンプルコンテンツを準備し、これをコンテンツ本体とは別に、かつ対応付けて蓄積・管理しなければならない。コンテンツ受信装置においても、サンプルコンテンツに対する配信要求と、コンテンツ本体に対する配信要求を別個に識別、処理する必要があるため、処理を煩雑化させる。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑みてされたものであり、その目的は、不正な利用者によるコンテンツの正常な受信及び視聴再生を著しく困難化し、正規の利用者のみにコンテンツの正常な視聴再生をさせることのできるコンテンツの配信及び受信、再生を、配信サーバ及び受信装置のいずれへも高負荷を課すことなく簡便に実現することのできる、シーケンシャル・コンテンツ配信装置、シーケンシャル・コンテンツ配信要求装置及びその方法を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、予めサンプルコンテンツを制作、記憶することなく、コンテンツの試視聴を容易に可能とする、シーケンシャル・コンテンツ配信装置、シーケンシャル・コンテンツ配信要求装置及びその方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の原理は、シーケンシャル配信対象のコンテンツを蓄積・配信するコンテンツ配信サーバにおいて、配信の対象となるコンテンツを複数の断片或いは部分に分割し、各断片を、ランダムに、即ち非順序化して配置された状態で記憶装置に蓄積記憶し、コンテンツ受信装置からの配信要求に応答して、該配信要求において指定された位置に蓄積記憶された、断片コンテンツデータを順次配信するものである。コンテンツ受信装置が、正しい順序或いは位置を指定して配信要求を行なった場合にのみ、正しい順序によるシーケンシャルなコンテンツ配信が実行される。
【0011】
従って、本発明によれば、正規の利用者による正しい配信要求が送信されない限り、コンテンツ受信装置においてコンテンツを正常に視聴再生されることがないため、不正な利用者によるコンテンツの正常な視聴再生が有効に防止される。
【0012】
同時に、コンテンツの暗号化は、断片化された個々のコンテンツデータに対して実行されればよいため、コンテンツ配信サーバ及びコンテンツ受信装置における処理が著しく軽減される。
【0013】
さらに、利用者がコンテンツ購入を決定する目的で行なうサンプルコンテンツ視聴のために用いられるサンプルコンテンツは、上記コンテンツ配信サーバに断片化或いは部分としてそれぞれ記憶されるコンテンツデータの部分的なシーケンスを利用して適宜、必要に応じて動的に制作することができるため、サンプルコンテンツ制作及び管理に係る処理が軽減され、利便性が向上する。
【0014】
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「コンテンツ」とは、動画・静止画等の映像、音楽、電子書籍などに例示される、あらゆる種類のデジタルデータを示すものとする。
【0015】
また、「シーケンシャル再生」とは、例えば、各シーン又は所定時間ごと分割して記憶された映像データや、各ページごと分割して記憶された電子書籍などのコンテンツを、所定の順序で順次再生することを示し、これらコンテンツは、シーケンシャル再生されることで、情報としての価値を発揮する。
【0016】
さらに、以下において、配信対象となるコンテンツの「断片或いは部分」につき、「断片」とは、「部分」に対して相対的に、所定の短時間でコンテンツを分割する場合に、一方「部分」とは、「断片」に対して相対的に、長時間或いは所定のシーン、章、楽章等ごとにコンテンツを分割する場合に、使用される用語とするが、「断片」及び「部分」は互いに非境界的な概念であり、以下及び特許請求の範囲において、単に「断片」と記載した場合は、上記意義におけるコンテンツの「断片」及び「部分」の双方を指し示すものとする。
【0017】
本発明のある特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るコンテンツ分割部と、前記断片化コンテンツデータを、ランダムな順序で記憶装置に格納するコンテンツ格納部と、受信装置からの配信要求を解析し、配信要求中で指定された順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータを読み出す配信要求解析部と、読み出された前記断片化コンテンツデータを、前記配信要求中で指定された順序に従ってシーケンシャルに配信するコンテンツ配信部とを具備することを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信装置が提供される。
【0018】
前記コンテンツ配信部は、読み出された前記断片化コンテンツデータのそれぞれを暗号化して、シーケンシャルに配信するものであってよい。
【0019】
前記コンテンツ格納部は、前記断片化コンテンツデータを記憶装置に格納した順序を記憶保持し、前記配信要求解析部は、前記配信要求中で指定された順序と、前記記憶保持された順序とが一致した場合にのみ、前記コンテンツ配信部に、前記断片化コンテンツデータの配信を指示するものであってよい。
【0020】
前記コンテンツ格納部は、前記断片化コンテンツデータを記憶装置に格納した順序を記憶保持し、前記配信要求解析部は、前記配信要求中で指定された順序と、前記記憶保持された順序が一致しない場合には、前記コンテンツ全体より短い所定の長さ分のみ、前記コンテンツ配信部に、前記配信要求中で指定された順序どおりでの、前記断片化コンテンツデータの配信を指示するものであってよい。
【0021】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータの順序を入力するシーケンス入力部と、入力された順序を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、コンテンツ配信装置に送信するコンテンツ要求部とを具備し、配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに再生されることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求装置が提供される。
【0022】
上記シーケンシャル・コンテンツ配信要求装置は、さらに、配信された断片化コンテンツデータを受信するコンテンツ受信部と、受信された断片かコンテンツデータを、結合し、又は受信された順番どおりに再生するコンテンツ再生部とを具備してよい。
【0023】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るコンテンツ分割部と、前記断片化コンテンツデータを、該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの記憶装置内の記憶位置を示す位置情報と関連付けて、ランダムな順序で記憶装置に格納するコンテンツ格納部と、受信装置からの配信要求を解析し、配信要求中で指定された順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を読み出す配信要求解析部と、読み出された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を、前記配信要求中で指定された順序に従ってシーケンシャルに配信するコンテンツ配信部とを具備することを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信装置が提供される。
【0024】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータの、コンテンツ配信装置側における記憶装置内の位置情報を入力する位置情報入力部と、入力された位置情報及び前記コンテンツ配信装置から受信された位置情報を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、コンテンツ配信装置に送信するコンテンツ要求部とを具備し、配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに再生されることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求装置が提供される。
【0025】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るステップと、前記断片化コンテンツデータを、ランダムな順序で記憶装置に格納するステップと、受信装置からの配信要求を解析し、配信要求中で指定された順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータを読み出すステップと、読み出された前記断片化コンテンツデータを、前記配信要求中で指定された順序に従ってシーケンシャルに配信するステップとを含むことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信方法が提供される。
【0026】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータの順序を入力するステップと、入力された順序を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、コンテンツ配信装置に送信するステップとを含み、配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに再生されることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求方法が提供される。
【0027】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るステップと、前記断片化コンテンツデータを、該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの記憶装置内の記憶位置を示す位置情報と関連付けて、ランダムな順序で記憶装置に格納するステップと、受信装置からの配信要求を解析し、配信要求中で指定された順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を読み出すステップと、読み出された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を、前記配信要求中で指定された順序に従ってシーケンシャルに配信するステップとを含むことを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信方法が提供される。
【0028】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータの、コンテンツ配信装置側における記憶装置内の位置情報を入力するステップと、入力された位置情報及び前記コンテンツ配信装置から受信された位置情報を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、コンテンツ配信装置に送信するステップとを含み、配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに再生されることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求方法が提供される。
【0029】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャル・コンテンツ配信処理をコンピュータに実行させるためのシーケンシャル・コンテンツ配信プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るコンテンツ分割処理と、前記断片化コンテンツデータを、ランダムな順序で記憶装置に格納するコンテンツ格納処理と、受信装置からの配信要求を解析し、配信要求中で指定された順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータを読み出す配信要求解析処理と、読み出された前記断片化コンテンツデータを、前記配信要求中で指定された順序に従ってシーケンシャルに配信するコンテンツ配信処理とを含む処理を実行させるものであることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信プログラムが提供される。
【0030】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャル・コンテンツ配信要求処理をコンピュータに実行させるためのシーケンシャル・コンテンツ配信要求プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータの順序を入力するシーケンス入力処理と、入力された順序を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、コンテンツ配信装置に送信するコンテンツ要求処理とを含む処理を実行させるものであって、配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに再生されることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求プログラムが提供される。
【0031】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャル・コンテンツ配信処理をコンピュータに実行させるためのシーケンシャル・コンテンツ配信プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータを得るコンテンツ分割処理と、前記断片化コンテンツデータを、該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの記憶装置内の記憶位置を示す位置情報と関連付けて、ランダムな順序で記憶装置に格納するコンテンツ格納処理と、受信装置からの配信要求を解析し、配信要求中で指定された順序に従って、前記記憶装置に格納された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を読み出す配信要求解析処理と、読み出された前記断片化コンテンツデータ、及び該断片化コンテンツデータの次の断片化コンテンツデータの位置情報を、前記配信要求中で指定された順序に従ってシーケンシャルに配信するコンテンツ配信処理とを含む処理を実行させるものであることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信プログラムが提供される。
【0032】
本発明の他の特徴によれば、シーケンシャル・コンテンツ配信処理をコンピュータに実行させるためのシーケンシャル・コンテンツ配信プログラムであって、該プログラムは、前記コンピュータに、シーケンシャルに配信されるべきコンテンツを、複数の断片に分割して、その断片のそれぞれは視聴可能性が維持された断片化コンテンツデータの、コンテンツ配信装置側における記憶装置内の位置情報を入力する位置情報入力処理と、入力された位置情報及び前記コンテンツ配信装置から受信された位置情報を含んで、コンテンツの配信要求を生成し、コンテンツ配信装置に送信するコンテンツ要求処理とを含む処理を実行させるものであり、配信された断片化コンテンツデータは、結合されて、又は受信された順番どおりに再生されることを特徴とするシーケンシャル・コンテンツ配信要求プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、不正な利用者によるコンテンツの正常な受信及び視聴再生を著しく困難化することが可能となる。
【0034】
また、正規の利用者のみにコンテンツの正常な視聴再生させることのできるコンテンツの配信及び受信、再生が、配信サーバ及び受信装置のいずれへも高負荷を課すことなく簡便に実現される。
【0035】
さらに、予めサンプルコンテンツの制作、記憶を要することなく、コンテンツの試視聴における利便性が向上し、サンプルコンテンツ制作に係る負担が軽減される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0037】
<第1の実施形態>
(1)第1の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムの構成
図1は、第1の実施形態、及び後述する第2の実施形態に係るシーケンシャル配信サーバ1、シーケンシャル受信装置2を具備するシーケンシャル・コンテンツ配信システムの一構成例を示す。
【0038】
シーケンシャル配信サーバ1は、配信対象のコンテンツを格納する外部記憶装置3を具備する。
【0039】
シーケンシャル配信サーバ1と、シーケンシャル受信装置2とは、例えばインターネットなどの通信回線4を介して、ネットワークに接続される。該ネットワークにはさらに、シーケンシャル受信装置2に対して、コンテンツ購入を許可するライセンス・サーバ6が接続されてよい。
【0040】
シーケンシャル配信サーバ1は、シーケンシャル受信装置2からの配信要求を受け付けて、外部記憶装置3に蓄積・格納されているコンテンツの断片或いは部分を、シーケンシャル受信装置2に対してシーケンシャルに配信する。外部記憶装置3において、配信対象であるコンテンツは、複数の断片或いは部分に分割され、ランダムに非順序化されて記憶される。
【0041】
一方、シーケンシャル受信装置2は、シーケンシャルに配信されたコンテンツの断片或いは部分を結合してシーケンシャル再生することで、利用者によるコンテンツの視聴再生を可能とする。
【0042】
(2)シーケンシャル配信サーバ1の構成及び動作
図2は、本実施形態に係るシーケンシャル配信サーバ1の機能構成の一例を示す。シーケンシャル配信サーバ1は、配信制御部10、コンテンツ入力部101、コンテンツ分割部103、コンテンツ格納部105、配信要求受付部107、コンテンツ配信部109を具備する。
【0043】
配信制御部10は、コンテンツ入力部101、コンテンツ分割部103、コンテンツ格納部105、配信要求受付部107、コンテンツ配信部109をそれぞれ制御し、シーケンシャル配信サーバ1は、この配信制御部10の制御に従って動作する。
【0044】
コンテンツ入力部101は、蓄積・配信の対象となるコンテンツの入力を受け付ける。以下の説明において、例えば17分間の再生時間の映像コンテンツCが入力された場合を想定する。なお、当然ながら、本実施形態は、入力の対象となるコンテンツの種類やその入力手段を何ら限定するものではない。シーケンシャルに再生する必要のあるコンテンツであれば、どのような種類のコンテンツでもよく、例えば映像や音楽等の時系列に沿って順次再生されるコンテンツや、電子書籍や連続写真等の連続して再生されるコンテンツ等であってよい。また、入力手段は、直接コンテンツの入力を受け付ける手段の他、例えばCD-ROM、DVD、MO等任意の外部記録媒体に記録されたコンテンツを読み込み、入力として受け付けてもよい。
【0045】
コンテンツ分割部103は、入力されたコンテンツCを、複数の断片或いは部分に分割する。ここでは、17分間の映像コンテンツを、30秒毎に分割するものとし、従って、コンテンツCは、C001からC034まで34個の断片に分割されたものとする。なお、当然ながら、本実施形態は、コンテンツの具体的分割手法及び手段を何ら限定するものではない。例えば、個々の断片の長さを可変とし、シーン毎に分割してもよく、或いは1秒ごとに細かく分割してもよい。分割された個々の断片は、好ましくは、それぞれの断片だけでも再生可能であり、あるいは正しい順番に結合されない限り再生できないようなコンテンツであってもよい。また、断片化されたコンテンツを、さらに小部分に分割してもよい。たとえば、画像を二分割して上半分・下半分、四分割して左上・右上・左下・右下のように細分化してもよい。
【0046】
コンテンツ格納部105は、分割されたコンテンツの断片或いは部分を、非順序化された、即ちランダムな順番で、外部記憶装置3に格納する。
【0047】
図3は、本実施形態におけるコンテンツの格納イメージの一例を示す。断片化されたコンテンツデータは、例えば、位置0001にC011(31)、位置0002にC034(33)、位置0003にC029(35)、位置0004にC0001(37)のように、コンテンツ同士の前後の順序と、記憶される順番が、ランダムとなるよう格納される。なお、本実施形態においては、外部記憶装置3の連続する34個の記憶領域に、断片化されたコンテンツのデータをランダムに記憶するものとしたが、公知の記憶管理技術を用いて、これらの断片化されたコンテンツのデータを、全部の領域の中の任意の34個の領域にランダムに記憶してもよく、あるいは複数のコンテンツを全くランダムな記憶領域にそれぞれ記憶してもよい。あるいはまた、全く同一のコンテンツのデータが複数存在する場合には、これらを、共通の領域、即ち同一の位置に記憶してもよい。
【0048】
配信要求受付部107は、シーケンシャル受信装置2からの配信要求を受信する。受信される配信要求は、例えば、{0004、・・・、0001、・・・、0003、・・・、0002}のような外部記憶装置3における断片化されたコンテンツデータの記憶位置を表すシーケンスとなる。なお、本発明は、このシーケンスの表現方式を、例示的実施形態における方式に限定するものではない。例えば、これらのシーケンスを圧縮符号化したり、あるいは個々の位置情報を暗号化して、{E(0004)、・・・、E(0001)、・・・}のようなシーケンスとしてもよい。あるいは、コンテンツ格納部105がランダムに決定する位置情報yを、断片化されたコンテンツデータの順番xに対して一意に決定されるよう、例えば、
y=ax+b mod P
のような式によって決定されるよう、変数(a,b,P)の組を配信要求として配信要求受付部107に入力するよう構成してもよい。あるいは、配信要求送受信における安全性を高めるために、配信要求を、共通鍵暗号方式を用いて暗号化してもよく、公開鍵暗号化方式を用いてシーケンシャル配信装置1に固有の公開鍵で暗号化してもよい。
【0049】
コンテンツ配信部109は、配信要求受付部107が受け付けた配信要求中で指定されたシーケンスどおりに、外部記憶装置3に格納された断片化されたコンテンツデータを読み出し、シーケンシャル受信装置2に対してシーケンシャルに配信する。なお、本実施形態は、配信の方式を特に限定するものではなく、断片化されたコンテンツデータを読み出した順番どおりに1つずつ配信してもよく、あるいは一括して1つのデータとして配信してもよい。また、コンテンツ配信における安全性を高めるために、共通鍵暗号方式で配信データをスクランブル処理して配信してもよい。配信されるコンテンツデータには、それぞれの順番を示す識別子を付さずに配信されることが好ましく、これにより、シーケンシャル受信装置2側において不正に受信されたコンテンツデータを順序化する試みを防止することができる。
【0050】
なお、本実施形態においては、シーケンシャル受信装置2から送信される配信要求で指定されたシーケンスのとおりに、断片化されて記憶されたコンテンツのデータをコンテンツ配信部109が配信するものとしたが、この方式に換えて、例えばコンテンツ格納部105において、分割されたコンテンツの断片或いは部分をランダムな順番で記憶する際に、記憶した順番自体を別途記憶しておき、配信要求受付部107が受け付けた配信要求により指定されるシーケンスが、コンテンツ配信サーバ1側で記憶された順番と一致した場合にのみ、コンテンツ配信部109が該コンテンツを配信してもよい。あるいは、予め一定の長さを定めておき、順番が一致しない場合には、所定の長さの分だけ、配信要求に指定されたシーケンスどおりにコンテンツ配信部109が配信してもよい。これらの処理を単独で、あるいは組み合わせて使用することにより、正しいシーケンスで配信要求がされない限り、コンテンツが正常に視聴再生できないようにしたり、あるいはランダムな短いシーケンスしか視聴再生できないようにすることで、試行錯誤の繰り返しによる正しいシーケンスの推測を困難化することもできる。
【0051】
(3)シーケンシャル受信装置2の構成及び動作
次に、シーケンシャル受信装置2の構成及び動作を説明する。
【0052】
図4は、第1の実施形態に係るシーケンシャル受信装置2の機能構成の一例を示す。シーケンシャル受信装置2は、受信制御部20、シーケンス入力部201、コンテンツ要求部203、コンテンツ受信部205、コンテンツ再生部207を具備する。
【0053】
受信制御部20は、シーケンス入力部201、コンテンツ要求部203、コンテンツ要求部205、コンテンツ再生部207をそれぞれ制御し、シーケンシャル受信装置2は、この受信制御部20の制御に従って動作する。
【0054】
シーケンス入力部201は、配信対象のコンテンツに対するシーケンスを入力として受け付ける。本実施形態において例とした正しいシーケンス{0004、・・・、0001、0003、・・・、0002}であるとしたが、誤ったシーケンスが入力されてもシーケンス入力部201は入力を受け付けることが好ましい。なお、第1の実施形態は、シーケンスの入力方式及び手段を特に限定するものではない。シーケンス入力部201は、直接入力を受け付けてもよく、あるいは例えばUSBメモリやICカードなどに例示される外部記録媒体に記憶されたシーケンスを入力として受け付けてもよく、また任意のファイルとして予め格納されたシーケンスを入力として受け付けてもよい。
【0055】
コンテンツ要求部203は、シーケンス入力部201に入力されたシーケンスを含む配信要求を生成し、シーケンシャル配信サーバ1に送信する。なお、配信要求となるシーケンスの表現方式及び配信方式は、上記の実施形態に例示される形態に限定されるものではない。
【0056】
コンテンツ受信部205は、シーケンシャル配信サーバ1から配信される、断片化されたコンテンツのデータをシーケンシャルに受信し、一時記憶装置などに記憶保持する。
【0057】
コンテンツ再生部207は、一時記憶装置などに記憶保持された、断片化されたコンテンツのデータを、順次、あるいは結合し、一括して表示装置上に再生表示する。再生表示された後の、断片化されたコンテンツのデータは、一時記憶装置から削除されることが好ましい。
【0058】
なお、本実施形態においては、配信要求として正しいシーケンスが入力された場合には、配信対象のコンテンツが正しい順番で配信されるため、利用者はコンテンツを正常に視聴再生することができる。一方、誤ったシーケンスが入力された場合には、断片化されたコンテンツがランダムな順番で再生されるため、再生されたコンテンツは、各断片ごとの、利用者にとっての視聴可能性は維持されているが、コンテンツとしては意味を持たず、従って、利用者は正常にコンテンツを視聴再生することができない。シーケンシャル配信サーバ1において、コンテンツ分割部103がコンテンツを分割する際に、各断片化コンテンツデータは、その視聴可能性を維持するよう分割され、外部記憶装置3に記憶される。
【0059】
図5(A)は、第1の実施形態において、配信要求としてシーケンシャル配信サーバ1に、正しいシーケンスが入力された場合の断片化されたコンテンツの視聴再生イメージの一例を示し、図5(B)は、第1の実施形態において、配信要求としてシーケンシャル配信サーバ1に、誤ったシーケンスが入力された場合の断片化されたコンテンツの視聴再生イメージの一例を示す。図5(B)から理解されるように、誤ったシーケンスが入力された場合であっても、再生順序がランダムとされる一方、各断片は、それぞれ断片として視聴可能である。
【0060】
なお、第1の実施形態においては、シーケンシャル受信装置2において、配信要求の対象となるコンテンツのシーケンスの入力を受け付け、配信要求をシーケンス配信サーバ1に送信し、配信されたコンテンツを受信及び再生するものとしたが、これに換えて、シーケンスの入力を受け付け、配信要求を送信する配信要求入力端末と、配信されたコンテンツを受信及び再生するシーケンシャル受信装置2とが異なる装置であってもよい。
【0061】
図6は、こうした配信要求入力端末を含むシーケンシャル・コンテンツ配信システムの構成の一例を示す。配信要求入力端末5は、配信要求するコンテンツのシーケンスと、該コンテンツを受信及び再生するシーケンシャル受信装置2を指定する情報の入力を受け付けて、配信要求をシーケンシャル配信サーバ1に送信してよい。配信要求端末としては、例えば、携帯電話や携帯情報端末(PDA)を用いて入力を受け付けてよく、あるいはネットワーク接続可能なICカードリーダなどを用いてICカードからのシーケンスを受け付け、シーケンシャル受信装置2において、コンテンツを受信して視聴再生してもよい。あるいはまた、配信要求入力端末5又はシーケンシャル受信装置2からライセンス・サーバ6にコンテンツ購入要求を送信し、コンテンツ購入が許可された場合には、ライセンス・サーバ6から配信要求入力端末5又はシーケンシャル受信装置2に対して、購入が許可されたコンテンツのシーケンスを送信し、該シーケンスを含んで配信要求が生成されてもよい。
【0062】
(4)第1の実施形態に係るシーケンシャル配信システムにおけるデータフロー
図9は、第1の実施形態におけるシーケンシャル・コンテンツ配信処理におけるシーケンシャル受信装置2、シーケンシャル配信サーバ1及びライセンス・サーバ6間におけるデータフローの非限定的一例を、サンプルコンテンツの視聴がされた後にコンテンツを正規に購入し、コンテンツ本体のシーケンシャル配信をシーケンシャル受信装置2が受けた場合につき示す。
【0063】
まず、シーケンシャル受信装置2は、シーケンシャル配信サーバ1に対して、コンテンツのプレビュー要求、すなわちサンプルコンテンツの配信要求91を送信する。シーケンシャル配信サーバ1は、外部記憶装置3にランダムに記憶された、断片化されたコンテンツデータの一部からコンテンツデータのブロックを動的に生成し、ブロック化されたコンテンツデータ92をサンプルコンテンツとして、シーケンシャル受信装置2に送信する。ブロック化されたコンテンツデータは、外部記憶装置3に記憶されたランダムな順序のとおりに送出されてもよく、あるいは全部又は一部を正しい順序に並び替えてから送出されてもよい。サンプルコンテンツは、コンテンツ購入を希望する利用者に対して、コンテンツ購入を決定させる程度に意味のあるコンテンツである必要がある一方、不正な利用者に対して十分な情報を提供するものであってはならない。シーケンシャル配信されるべきコンテンツの性質に応じて、サンプルコンテンツは、異なるように順序化及びブロック化され、またその長さが決定されてよい。
【0064】
シーケンシャル受信装置2において受信されたサンプルコンテンツは、利用者に視聴され、コンテンツ購入が決定された場合は、シーケンシャル受信装置2はコンテンツ購入要求93をシーケンシャル配信サーバ1に送信する。このコンテンツ購入要求93は、購入問い合わせ94としてライセンス・サーバ6に転送される。ライセンス・サーバ6において、購入が許可された場合には、コンテンツ購入許可を示すデータとともに、当該コンテンツの正しい順序を構成するためのキーが、シーケンシャル配信サーバ1を介して、シーケンシャル受信装置2に送信される(95、96)。あるいは、シーケンシャル受信装置2とライセンス・サーバ6との間で、シーケンシャル配信サーバ1を介さずに、直接コンテンツ購入要求及び購入許可データ・キーが送受信されてもよい。
【0065】
受信されたコンテンツの正しい順序を構成するためのキーがシーケンシャル受信装置2において解析され、これにより得られたコンテンツのシーケンス又はポジション情報が、配信要求に記述され97、シーケンシャル配信サーバ1に送信される。シーケンシャル配信サーバ1は、配信要求により指示された順序又はポジション情報に従って、ランダムに記憶された断片化されたコンテンツデータを読み出し、シーケンシャルに、シーケンシャル受信装置2に送信される。送信されるコンテンツデータは、正しい順序に整列されたコンテンツデータ98となる。上述したとおり、プレビュー要求91及びコンテンツ購入要求93を送出する装置と、コンテンツデータを受信し、再生する装置は、異なる装置であってよい。あるいはまた、ライセンス・サーバ6からコンテンツ購入許可を通知されたシーケンシャル配信サーバ1は、シーケンシャル受信装置2からの配信要求を待つことなく、シーケンシャル配信サーバ1において、断片化されたコンテンツデータを正しい順序に整列してシーケンシャル受信装置2に送出してもよい。
【0066】
図10は、第1の実施形態におけるシーケンシャル・コンテンツ配信処理におけるシーケンシャル受信装置2、シーケンシャル配信サーバ1及びライセンス・サーバ6間におけるデータフローの非限定的一例を、サンプルコンテンツの視聴からコンテンツの購入が拒絶され、コンテンツ本体が外部記憶装置3に記憶されたとおりのランダムな順序でシーケンシャル受信装置2に配信された場合につき示す。
【0067】
まず、シーケンシャル受信装置2は、シーケンシャル配信サーバ1に対して、コンテンツのプレビュー要求、すなわちサンプルコンテンツの配信要求11を送信する。シーケンシャル配信サーバ1は、外部記憶装置3にランダムに記憶された、断片化されたコンテンツデータの一部からコンテンツデータのブロックを動的に生成し、ブロック化されたコンテンツデータ12をサンプルコンテンツとして、シーケンシャル受信装置2に送信する。
【0068】
シーケンシャル受信装置2において受信されたサンプルコンテンツは、利用者に視聴され、コンテンツ購入が決定された場合は、シーケンシャル受信装置2はコンテンツ購入要求13をシーケンシャル配信サーバ1に送信する。このコンテンツ購入要求13は、購入問い合わせ14としてライセンス・サーバ6に転送される。しかしながら、ライセンス・サーバ6において、購入が拒絶された場合には、コンテンツ購入拒絶を示すデータ15が、シーケンシャル配信サーバ1を介して、シーケンシャル受信装置2に送信される。あるいは、シーケンシャル受信装置2とライセンス・サーバ6との間で、シーケンシャル配信サーバ1を介さずに、直接コンテンツ購入要求及び購入拒絶データが送受信されてもよい。この場合、シーケンシャル配信サーバ1からは、ランダム化された断片化コンテンツデータ18が、そのままの順序でシーケンシャルにシーケンシャル受信装置2に送信される。あるいは、シーケンシャル受信装置2には、いずれの断片化コンテンツデータも送信されないよう構成されてもよい。
【0069】
シーケンシャル受信装置2では、購入すべきコンテンツの正しいシーケンス或いはポジション情報を知りえないため、配信要求にこれらの情報を記述することができない。このため、シーケンシャル配信サーバ1は、ランダムに記憶された断片化されたコンテンツデータを読み出し、ランダムな順序のまま、順次、シーケンシャル受信装置2に送信する。従って、受信されたコンテンツは、正常に視聴することができない。
【0070】
<第2の実施形態>
(1)第2の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムの構成
以下、第2の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムを、第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。第2の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムの構成は、図1に示された第1の実施形態の構成と同様であり、第2の実施形態に係るシーケンシャル配信サーバ1の機能構成は、図2に示された第1の実施形態におけるシーケンシャル配信サーバ1の機能構成と同様である。
【0071】
(2)シーケンシャル配信サーバ1の構成及び動作
図2において、シーケンシャル配信サーバ1は、配信制御部10、コンテンツ入力部101、コンテンツ分割部103、コンテンツ格納部105、配信要求受付部107、コンテンツ配信部109を具備する。
【0072】
配信制御部10は、コンテンツ入力部101、コンテンツ分割部103、コンテンツ格納部105、配信要求受付部107、コンテンツ配信部109をそれぞれ制御し、シーケンシャル配信サーバ1は、この配信制御部10の制御に従って動作する。
【0073】
コンテンツ入力部101は、蓄積・配信の対象となるコンテンツの入力を受け付ける。コンテンツ分割部103は、入力されたコンテンツCを、複数の断片或いは部分に分割する。
【0074】
コンテンツ格納部105は、分割されたコンテンツの断片或いは部分を、非順序化された、即ちランダムな順番で、外部記憶装置3に格納する。さらに、第2の実施形態に係るコンテンツ格納部105は、あるコンテンツの断片或いは部分の、次の断片或いは部分を格納する位置を、リンク情報として、断片化されたコンテンツデータに付随させて、外部記憶装置3に格納する。
【0075】
図7は、第2の実施形態に係るコンテンツの格納イメージの一例を示す。断片化されたコンテンツデータ及び次の断片化されたコンテンツデータへのリンクは、例えば、位置0001にデータC011及びリンク0028(310)、位置0002にデータC034及びリンク0000(330)、位置0003にデータC029及びリンク0021(350)、位置0004にデータC0001及びリンク0008(370)のように、コンテンツ同士の前後の順序と、記憶される順番が、ランダムとなるよう、併せて記憶されたリンク情報を順番に辿ることで、元のコンテンツが復元可能なように格納される。なお、リンク情報における「0000」は、次に配信するべき断片化されたコンテンツデータがないことを示すものとする。これにより、コンテンツ配信の終了を表現したり、コンテンツの部分的な切れ目を表現したりできるため、例えば最初の切れ目までをサンプルコンテンツとして動的に利用することができる。あるいは、一番最後の断片化されたコンテンツデータから逆順に辿ることで、元のコンテンツが復元可能なように、例えば位置0028に逆リンク0001を付随させて記憶してもよい。第2の実施形態においては、リンク情報として、外部記憶装置3における絶対位置を使用してもよく、あるいはコンテンツの一番最初の断片化されたコンテンツデータの記憶位置を基準とした相対位置を使用してもよい。
【0076】
配信要求受付部107は、シーケンシャル受信装置2からの配信要求を受信する。受信される配信要求は、例えば、{0004、・・・、0001、・・・、0003、・・・、0002}のような外部記憶装置3における断片化されたコンテンツデータの記憶位置を表すポジションとなる。なお、本発明は、このポジションの表現方式を、例示的実施形態における方式に限定するものではない。例えば、これらのシーケンスを圧縮符号化したり、個々のポジションを暗号化して、{E(0004)、・・・、E(0001)、・・・}のようなシーケンスとしてもよい。あるいは、配信要求送受信における安全性を高めるために、配信要求を共通鍵暗号方式を用いて暗号化してもよく、公開鍵暗号化方式を用いてシーケンシャル配信装置1に固有の公開鍵で暗号化してもよいことは、第1の実施形態において説明したとおりである。
【0077】
コンテンツ配信部109は、配信要求受付部107が受け付けた配信要求中で指定されたポジションの示す位置情報どおりに、外部記憶装置3に格納された断片化されたコンテンツデータを読み出し、併せて該コンテンツデータに付随するリンク情報を読み出して、断片化されたコンテンツデータ及び暗号化されたリンク情報をシーケンシャル受信装置7に対してシーケンシャルに1つずつ配信する。なお、リンク情報を暗号化する場合には、例えばシーケンシャル受信装置7に固有の鍵情報や、配信を受ける利用者に固有の鍵情報を使用することができる。
【0078】
なお、第2の実施形態においては、シーケンシャル受信装置7から送信される配信要求で指定されたポジションの表す位置情報のとおりに、断片化されて記憶されたコンテンツのデータをコンテンツ配信部109が配信するものとしたが、この方式に換えて、例えば予め一定の長さを定めておき、配信要求で順次指定されるポジションが外部記憶装置3に格納されたリンク情報と一定数一致しない場合には、コンテンツデータの配信を停止し、それ以上の配信要求を受け付けないようにしてもよい。この処理により、ランダムな短いシーケンスしか視聴再生できないようにすることで、試行錯誤の繰り返しによる正しいシーケンスの推測を困難化することもできる。
【0079】
さらに、配信要求を、断片化されたコンテンツデータのポジションと、次のコンテンツデータのリンクの組を含んで生成してもよい。この場合、ポジションで指定された位置のデータが断片化されたコンテンツデータの一番最初のデータであるか、ポジションで指定された位置のリンクが配信要求で指示されたリンク情報と合致している場合に、以降の処理を続けるように構成することが好ましい。これにより、正しいポジション及び正しいリンク情報の双方を知っている正規の利用者のみに、コンテンツを配信し、正常に視聴再生させることが確実となる。
【0080】
(3)シーケンシャル受信装置7の構成及び動作
次に、第2の実施形態におけるシーケンシャル受信装置7の構成及び動作を説明する。
【0081】
図8は、第2の実施形態に係るシーケンシャル受信装置7の機能構成の一例を示す。シーケンシャル受信装置7は、受信制御部70、シーケンス入力部701、コンテンツ要求部703、コンテンツ受信部705、コンテンツ再生部707を具備する。
【0082】
受信制御部70は、ポジション入力部701、コンテンツ要求部703、コンテンツ要求部705、コンテンツ再生部707をそれぞれ制御し、シーケンシャル受信装置7は、この受信制御部70の制御に従って動作する。
【0083】
ポジション入力部701は、配信対象のコンテンツに対する最初の断片化データの位置情報を入力として受け付ける。第2の実施形態において例とした正しい最初の断片化データのポジションは、{0004}であるとしたが、誤ったポジションが入力されてもポジション入力部701は入力を受け付けることが好ましい。また、入力として、複数のポジション或いはポジションのシーケンスを受け付けるようにしてもよい。なお、第2の実施形態は、シーケンスの入力方式及び手段を特に限定するものではない。ポジション入力部701は、直接入力を受け付けてもよく、あるいは例えばUSBメモリやICカードなどに例示される外部記録媒体に記憶されたシーケンスを入力として受け付けてもよく、また任意のファイルとして予め格納されたシーケンスを入力として受け付けてもよい。
【0084】
コンテンツ要求部703は、ポジション入力部701に入力されたポジション及び後述する獲得されたポジションを含む配信要求を生成し、シーケンシャル配信サーバ1に送信する。なお、配信要求となるシーケンスの表現方式及び配信方式は、上記の実施形態に例示される形態に限定されるものではない。
【0085】
コンテンツ受信部705は、シーケンシャル配信サーバ1から配信される、断片化されたコンテンツのデータ及びリンク情報をシーケンシャルに受信し、一時記憶装置などに記憶保持する。
【0086】
暗号化されたリンク情報は、例えばシーケンシャル受信装置7に固有の鍵情報や配信を受ける利用者に固有の鍵情報を使用することで、解読することができる。また、リンク情報として相対位置が使用されている場合には、入力されたポジションを基準として絶対位置を算出するものとする。次のリンク情報がある場合、すなわち、例えばリンク情報が0000でない場合には、これを獲得したポジションとして、コンテンツ要求部703において、再度配信要求を送信するものとする。一方、リンク情報が0000である場合には、入力された次のポジションがない限り、コンテンツの受信を終了する。これにより、例えばサンプルコンテンツやコンテンツ全体のうちの1つ又は複数の章のような、コンテンツの部分的再生が容易となる。
【0087】
コンテンツ再生部707は、一時記憶装置などに記憶保持された、断片化されたコンテンツのデータを、順次、あるいは結合し、一括して表示装置上に再生表示する。再生表示された後の、断片化されたコンテンツのデータは、一時記憶装置から削除されることが好ましい。
【0088】
なお、第2の実施形態においては、配信要求として正しいポジションが入力された場合には、配信対象の断片化されたコンテンツデータに付随して、次の断片化されたコンテンツデータのポジションが暗号化されて配信されるため、利用者は、正しいポジションを順次獲得することで、コンテンツを正常に視聴再生することができる。一方、誤ったポジションが入力された場合或いはポジションが獲得できなかった場合には、断片化されたコンテンツがランダムな順番で再生されるため、再生されたコンテンツは、各断片ごと視聴可能性は維持されているが、コンテンツとしては意味を持たず、従って、利用者は正常にコンテンツを視聴再生することができない。
【0089】
特に、リンク情報が、最初の断片化されたコンテンツデータの記憶位置に対する相対位置で表される場合には、たとえ鍵情報を不正に解読してリンク情報を獲得しても、最初の記憶位置を知らない利用者は、正常にコンテンツを視聴再生することができない。
【0090】
<本実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムのハードウエア構成>
図11は、本実施形態によるシーケンシャル配信サーバ1及び/又はシーケンシャル受信装置2のハードウエア構成を示すブロック図である。図11に示されるコンピュータ装置110であるシーケンシャル配信サーバ及び/又はシーケンシャル受信装置において、CPU111は、ROM114および/またはハードディスクドライブ116に格納されたプログラムに従い、RAM115を一次記憶用ワークメモリとして利用して、システム全体を制御する。さらに、CPU111は、マウス112aまたはキーボード112を介して入力される利用者の指示に従い、ハードディスクドライブ116に格納されたプログラムに基づき、本実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信及び/又は受信処理を実行する。ディスプレイインタフェイス113には、CRTやLCDなどのディスプレイが接続され、CPU111が実行するシーケンシャル配信及び/又はシーケンシャル受信処理の入力待ち受け画面、処理経過や処理結果、再生されたコンテンツ画像などが表示される。リムーバブルメディアドライブ117は、主に、リムーバブルメディアからハードディスクドライブ116へファイルを書き込んだり、ハードディスクドライブ116から読み出したファイルをリムーバブルメディアへ書き込む場合に利用される。リムーバブルメディアとしては、フロッピディスク(FD)、CD-ROM、CD-R、CD-R/W、DVD-ROM、DVD-R、DVD-R/W、DVD-RAMやMO、あるいはメモリカード、CFカード、スマートメディア、SDカード、メモリスティックなどが利用可能である。
【0091】
プリンタインタフェイス118には、レーザビームプリンタやインクジェットプリンタなどのプリンタが接続される。ネットワークインタフェイス119は、コンピュータ装置をネットワークへ接続するためのインターフェースである。
【0092】
なお、上記各実施形態に係るシーケンシャル配信サーバ及び又は受信装置における入力部は、マウス112aあるいはキーボード112に限定されることなく、任意のポインティングデバイス、例えばトラックボール、トラックパッド、タブレットなどを適宜用いることができる。携帯情報端末を上記各実施形態に係るシーケンシャル配信要求装置として用いる場合には、入力部をボタンやモードダイヤル等で構成してもよい。
【0093】
また、図11に示した上記各実施形態に係るシーケンシャル配信サーバ及び/又は受信装置のハードウエア構成は一例に過ぎず、その他の任意のハードウエア構成を用いることができることはいうまでもない。
【0094】
殊に、上記各実施形態に係るコンテンツ受信及び再生処理の全部又は一部は、上記コンピュータ端末装置100あるいはPDA等の携帯情報端末装置等によって実現されてもよく、コンピュータ端末装置等とサーバー装置とをBluetooth(登録商標)等の無線、あるいはインターネット(TCP/IP)、公共電話網(PSTN)、統合サービス・ディジタル網(ISDN)等の有線通信回線で相互接続した、インターネットあるいは任意の周知のローカル・エリア・ネットワーク(LAN)またはワイド・エリア・ネットワーク(WAN)からなるネットワークシステムによってシーケンシャル・コンテンツ配信処理が実現されてもよい。例えば、PDA等の携帯情報端末装置がコンテンツの配信要求をコンテンツ配信サーバ1に対して送信し、コンテンツ配信サーバ1は、所定の或いは要求された識別子のコンテンツ再生装置に対して、シーケンシャルにコンテンツを配信してもよい。
【0095】
以上のとおり、上記各実施形態によれば、シーケンシャル配信サーバ1においてランダムに蓄積及び記憶されたコンテンツの正しいシーケンス或いはポジションを知らない利用者に対しては、断片化されたコンテンツデータがランダムに配信されるため、シーケンシャル受信装置においてコンテンツを正常に視聴再生することができない。他方、正しいシーケンス或いはポジションを知っている正規の利用者に対してのみ、断片化されたコンテンツデータがシーケンシャルに配信されるため、シーケンシャル受信装置においてコンテンツを正常に視聴再生することができる。
【0096】
従って、不正な利用者によるコンテンツの正常な受信及び視聴再生が著しく困難化される。
【0097】
さらに、コンテンツの暗号化等の処理は、断片化された個々のコンテンツデータに対して行えば足りるため、正規の利用者のみにコンテンツの正常な視聴再生させることのできるコンテンツの配信及び受信、再生が、配信サーバ及び受信装置のいずれへも高負荷を課すことなく簡便に実現される。
【0098】
さらに、コンテンツ本体を視聴するための正しいシーケンスに対する部分的なシーケンスを利用してサンプルコンテンツを作成することができるため、予めサンプルコンテンツの制作、記憶を要することなく、コンテンツの試視聴における利便性が向上し、サンプルコンテンツ制作に係る負担が軽減される。
【0099】
本発明の範囲は、図示され記載された例示的な実施形態に限定されるものではなく、本発明が目的とするものと均等な効果をもたらすすべての実施形態をも含む。さらに、本発明の範囲は、請求項1により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、すべての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画されうる。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムのシステム構成の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1及び第2の実施形態に係るシーケンシャル配信サーバ1の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ格納部によって、外部記憶装置に記憶された断片化コンテンツデータの一例を示す模式図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係るシーケンシャル受信装置2の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図5】図5Aは、正しい順序で配信要求がされた場合の、断片化コンテンツデータの配信及び再生イメージの一例を示す模式図、図5Bは、誤った順序で配信要求がされた場合の、断片化コンテンツデータの配信及び再生イメージの一例を示す模式図である。
【図6】本発明の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムのシステム構成の変形例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施形態に係るコンテンツ格納部によって、外部記憶装置に記憶された断片化コンテンツデータの一例を示す模式図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係るシーケンシャル受信装置7の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図9】本発明の第1の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムにおいてコンテンツ購入が許可された場合のデータフローの一例を示すタイミングチャート図である。
【図10】本発明の第1の実施形態に係るシーケンシャル・コンテンツ配信システムにおいてコンテンツ購入が許可された場合のデータフローの一例を示すタイミングチャート図である。
【図11】本発明の各実施形態に係るシーケンシャル配信装置及び/又はシーケンシャル受信装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0101】
コンテンツ入力部 101
コンテンツ分割部 103
コンテンツ格納部 105
配信要求解析部 107
コンテンツ配信部 109
図面
【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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