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明細書 :飛翔ロボット

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5392891号 (P5392891)
公開番号 特開2010-058779 (P2010-058779A)
登録日 平成25年10月25日(2013.10.25)
発行日 平成26年1月22日(2014.1.22)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
発明の名称または考案の名称 飛翔ロボット
国際特許分類 B64C  13/20        (2006.01)
A63H  27/127       (2006.01)
A63H  27/133       (2006.01)
B64C  39/02        (2006.01)
B64C  27/10        (2006.01)
FI B64C 13/20 Z
A63H 27/127 K
A63H 27/133 B
A63H 27/127 J
B64C 39/02
B64C 27/10
請求項の数または発明の数 2
全頁数 16
出願番号 特願2008-259046 (P2008-259046)
出願日 平成20年9月5日(2008.9.5)
審査請求日 平成23年8月26日(2011.8.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】800000068
【氏名又は名称】学校法人東京電機大学
発明者または考案者 【氏名】堀内 敏行
【氏名】宇野 真矢
【氏名】中村 幸太郎
【氏名】大塚 慎一朗
【氏名】渡邉 泰公
個別代理人の代理人 【識別番号】100083806、【弁理士】、【氏名又は名称】三好 秀和
審査官 【審査官】黒田 暁子
参考文献・文献 特開2001-039397(JP,A)
特表平11-514951(JP,A)
登録実用新案第3050030(JP,U)
特開平07-246999(JP,A)
特開2004-243026(JP,A)
特開2006-001485(JP,A)
調査した分野 B64C 13/20
A63H 27/127
A63H 27/133
B64C 27/10
B64C 39/02
特許請求の範囲 【請求項1】
機体の上部に該機体を浮揚させる回転翼を有し、該機体の上部と下部とを少なくとも直交2軸方向に回転自由な自在継ぎ手により連結し、該自在継ぎ手を中心として該機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を有し、該機構をサーボモータによって駆動し、
前記サーボモータの回転軸に取り付けた傾斜回転リンクを設け、該傾斜回転リンクの両端に傾斜ロッドをそれぞれ連結し、該傾斜ロッドの他端を飛翔ロボットの機体の上部にそれぞれ連結することにより、該飛翔ロボットの機体の上部と下部との相対傾き角を変える機構となし、
機体の上部および/または下部に重力加速度の成分を検出して鉛直方向に対する傾斜角を検出する少なくとも1個の加速度センサを設け、該加速度センサにより検出した機体の上部および/または下部の鉛直方向に対する傾斜角に基づいて前記サーボモータによって前記機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を動かすか、機体の上部および/または下部に少なくとも1個の鉛直方向に対する傾斜角速度を検出する角速度センサを設け、該角速度センサによって検出した機体の上部および/または下部の傾斜角速度に基づいて前記サーボモータによって前記機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を動かすか、もしくは前記傾斜角および傾斜角速度の両方に基づいて前記サーボモータによって前記機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を動かすか、して、
機体の上部または下部に、前記回転翼の回転軸との傾斜角を変化させて該回転軸まわりの回転を制御する少なくとも1枚の補助翼を設け、
機体の上部または下部に、前記回転翼の回転軸まわりまたはおおむね鉛直軸まわりの飛翔ロボットの機体の回転角速度を検出する角速度センサおよび/または地磁気の方向を検出する方位センサを設け、該方位センサの検出した前記回転翼の回転軸まわりまたはおおむね鉛直軸まわりの角速度および/または方位角に基づいて前記補助翼を動かして該飛翔ロボットの方位を制御するようになし、該飛翔ロボットが空中の同じ場所に維持するように、かつ、方位を一定に維持するように、自動制御するようになしたことを特徴とする飛翔ロボット。
【請求項2】
前記機体の下部は、前記傾斜回転リンクが動くと前記傾斜回転リンクから移動力を受ける下部フレームを有することを特徴とする請求項1記載の飛翔ロボット。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、操縦機からの指示に応じて自動的に空中移動および空中静止が可能な飛翔ロボットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
事故により放射線、有毒ガス、有毒薬液などが漏れたり、漏れているおそれがあったりする場合には、現場の状況をできるだけ早く正確に知り、原因の究明、二次災害の防止、人命の救助などの対策をすばやく的確に行なう必要がある。
【0003】
しかし、そうした事故環境に人間が入ることは危険であり、該放射線、有毒ガス、有毒薬液などが漏れたり、漏れているおそれがあったりする事故が、障害物があって人間が入れない狭い空間で起きた場合には、仮に防護体制を取って人間が入りたくても、物理的に入り得ないこともある。
【0004】
このような場合に、操縦機からの指示に応じて自動的に空中移動および空中静止ができる飛翔ロボットを飛ばし、該飛翔ロボットにカメラ、ビデオカメラ、録音素子、放射線センサ、ガスセンサなどを搭載しておけば、現場の状況を早く、かつ、正確に知ることができ、収集した情報を破損した設備や機器の早期復旧、人命の救助、二次災害の防止などに役立てることができる。
【0005】
また、可載重量がある程度大きい飛翔ロボットで、操縦機からの指示に応じて自動的に空中移動および空中静止ができる飛翔ロボットがあれば、人間が入って出られなくなっていたり、負傷者がいても直ぐに救援隊がアクセスできなかったりする場合に、開けたい扉の予備鍵、応急薬、連絡用紙、筆記具などのたとえば数g~100g程度の軽い品物を災害現場に届けることもできる。
【0006】
そのため、操縦機からの指示に応じて自動的に空中移動および空中静止が可能な飛翔ロボットが様々な研究機関で研究されている。
【0007】
たとえば、非特許文献1には、二重反転回転翼を揚力源として空中に浮上させ、飛翔ロボットの機体の一部に可動の錘部を設け、操縦機からの指示に応じて該錘部の位置を、超薄型超音波モータを用いたリニアアクチュエータにより水平面内で変えることにより、機体の重心位置を変化させ、該重心の不釣合いに応じて該飛翔ロボットの機体を傾けて二重反転回転翼を傾け、空中移動や空中静止を制御する飛翔ロボットを製作した例が開示されている。
【0008】
この方式により飛翔ロボットを自動制御して空中に浮揚したまま静止させるためには、該飛翔ロボットの傾き角に応じて、超薄型超音波モータを用いたリニアアクチュエータにより前記錘部の位置を自動制御して該飛翔ロボットの傾き角が0になるようにし、該飛翔ロボットを所定の方向に移動させるためには、該飛翔ロボットを傾けることにより前記二重反転回転翼を傾け、該飛翔ロボットを移動させる方向の推進力を得ている。
【0009】
一方、非特許文献2には、二重反転回転翼を用いた飛翔ロボットに4枚の補助翼を設け、対角に位置する補助翼どうしを水平方向の軸まわりに同方向に傾斜させることにより該飛翔ロボットの位置を移動させられることや、対角に位置する補助翼どうしを水平方向の軸まわりに逆方向に傾斜させることにより二重反転回転翼の回転軸回りに回転させられることが開示されている。
【0010】
一方、屋内用小型飛翔玩具のラジコンヘリコプタも飛翔ロボットの一種と考えることができるが、たとえば、ヒロボー社製のXRB-SR shuttleは、二重反転回転翼を用いており、下の回転翼の回転軸に対する傾斜角をスワッシュプレートにより制御して機体に対して該下の回転翼の回転面を傾けることにより該ラジコンヘリコプタの位置を移動させ、また、上下の回転翼の回転速度を変えることにより機体を二重反転回転翼の回転軸まわりに回転させている。
【非特許文献1】機械設計第48巻、第2号、1-4頁
【非特許文献2】長島康太郎、堀内敏行:2006年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集、463-464頁
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかし、上記の各種の従来の飛翔ロボットでは、人間が入ると危険な場所や人間が入れない狭い空間に飛ばして状況察知や小物運搬に用いようとすると、可載重量が少な過ぎたり、操縦機からの指示に応じて、随意に自動的に空中移動および空中静止ができなかったりして、所期の目的を達し得ない。
【0012】
すなわち、非特許文献1に開示されている飛翔ロボットにしろ、非特許文献2に開示されている飛翔ロボットにしろ、上記の屋内用小型飛翔玩具のラジコンヘリコプタにしろ、危険な場所や狭くて人間が入れない場所に飛ばし、操縦機からの指示に応じて自動的に空中移動および空中静止ができ、カメラを搭載して、現場の状況を早く正確に知ることができるようにするには、飛翔ロボットの応答性、自動制御機能、移動速度などをさらに向上させなければならない。
【0013】
前記の非特許文献1に開示された飛翔ロボットは総質量がわずか12gの軽量ロボットであり、揚力はそれよりわずかに大きいだけなので、超小型カメラは搭載されているが、ほかに色々なセンサを搭載したり、人間が入ると危険な場所や人間が入れない狭い空間に届ける軽量小物を搭載したりする余裕は全くなく、空気にわずかな流れや乱れがあるだけで、大きく流されてしまう。
【0014】
また、重心を動かすために、超薄型超音波モータを用いたリニアアクチュエータを用いているが、重心を動かす錘部は軽く、その位置は精密にわずかな量、たとえばミクロンオーダーの距離だけ移動するので、超薄型超音波モータでも動くが、総質量がたとえば100g~500gの飛翔ロボットにおいては、より重い錘部を設け、より重心を大きく移動させるようになし、該錘部の水平面内の位置の制御を迅速に、精度良く、低電力で行わなければならないので、駆動力や駆動速度が小さい上記と同じような超薄型超音波モータを用いたリニアアクチュエータを用いることはできない。
【0015】
一方、非特許文献2に開示されている飛翔ロボットでは、空中での任意の水平方向への移動と二重反転回転翼の回転軸回りの回転を同じ4枚の補助翼によって行うため、各補助翼の傾斜角のわずかな誤差やアンバランスによって水平方向への移動と回転軸回りの回転運動が干渉して生じ、水平方向へ移動したり、一定位置に静止させようとすると意図せぬ回転が付随して生じ、方位回転をさせたり、方位回転しないように保持しようとしたりすると意図せぬ水平方向への移動が起こる。
【0016】
また、非特許文献2に開示されている飛翔ロボットでは、二重反転回転翼の回転軸回りの回転は非常に容易に行える一方、水平方向への移動は速度が遅く、所期の水平方向へのスムーズな移動が困難である。
【0017】
他方、屋内用小型飛翔玩具のラジコンヘリコプタは、位置や方位角が操縦者による操縦機の微妙な操作に依存しており、空中で一定の位置を保持して静止させることは極めて難しく、熟練した者が操縦しても、操縦者の意に反してふらついたり、位置がシフトしたりしてしまっていた。
【課題を解決するための手段】
【0018】
人間が入ると危険な場所や人間が入れない狭い空間に飛翔ロボットを飛ばして状況察知や小物運搬を行うためには、飛翔ロボットの応答性、移動速度、自動制御性能を改善し、空中移動や空中静止、方位の維持や変更を操縦機からの指示通りに高精度に速く行なえるようにする必要があり、本発明では、課題を解決するため、以下の手段を用いる。
【0019】
請求項1に示す飛翔ロボットは、機体の上部に該機体を浮揚させる回転翼を有し、該機体の上部と下部とを少なくとも直交2軸方向に回転自由な自在継ぎ手により連結し、該自在継ぎ手を中心として該機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を有し、該機構をサーボモータによって駆動し、前記サーボモータの回転軸に取り付けた傾斜回転リンクを設け、該傾斜回転リンクの両端に傾斜ロッドをそれぞれ連結し、該傾斜ロッドの他端を飛翔ロボットの機体の上部にそれぞれ連結することにより、該飛翔ロボットの機体の上部と下部との相対傾き角を変える機構となし、機体の上部および/または下部に重力加速度の成分を検出して鉛直方向に対する傾斜角を検出する少なくとも1個の加速度センサを設け、該加速度センサにより検出した機体の上部および/または下部の鉛直方向に対する傾斜角に基づいて前記サーボモータによって前記機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を動かすか、機体の上部および/または下部に少なくとも1個の鉛直方向に対する傾斜角速度を検出する角速度センサを設け、該角速度センサによって検出した機体の上部および/または下部の傾斜角速度に基づいて前記サーボモータによって前記機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を動かすか、もしくは前記傾斜角および傾斜角速度の両方に基づいて前記サーボモータによって前記機体の上部と下部との直交2軸方向の相対傾き角を変える機構を動かすか、して、機体の上部または下部に、前記回転翼の回転軸との傾斜角を変化させて該回転軸まわりの回転を制御する少なくとも1枚の補助翼を設け、機体の上部または下部に、前記回転翼の回転軸まわりまたはおおむね鉛直軸まわりの飛翔ロボットの機体の回転角速度を検出する角速度センサおよび/または地磁気の方向を検出する方位センサを設け、該方位センサの検出した前記回転翼の回転軸まわりまたはおおむね鉛直軸まわりの角速度および/または方位角に基づいて前記補助翼を動かして該飛翔ロボットの方位を制御するようになし、該飛翔ロボットが空中の同じ場所に維持するように、かつ、方位を一定に維持するように、自動制御するようになす。
【0020】
請求項2に示す飛翔ロボットは、請求項1に示した飛翔ロボットにおいて、前記機体の下部は、前記傾斜回転リンクが動くと前記傾斜回転リンクから移動力を受ける下部フレームを有する。
【発明の効果】
【0025】
本発明の飛翔ロボットによれば、飛翔ロボットの機体の上部と下部との間の直交2軸方向の相対傾き角を変えて飛翔ロボットの重心の位置を変えるため、該飛翔ロボットの重心の位置を、容易に大きく速く細かく意図通りに変化させることができる。
【0026】
そのため、該重心の移動に連動して二重反転回転翼を取り付けた機体の上部の傾斜角を容易に大きく速く細かく意図通りに変化させることができ、飛翔ロボットの水平方向の移動や空中静止を操縦機からの指示通りに高精度に速く行なうことができる。
【0027】
さらに、本発明の飛翔ロボットでは、飛翔ロボットの傾斜を加速度センサや傾斜角速度センサにより検出して該傾斜角および/または傾斜角速度が0になるように飛翔ロボットの機体の上部と下部との間の直交2軸方向の相対傾き角を自動的に変えることができるため、放置しても長時間一定の空中位置に留まることができる。
【0028】
そのため、本発明の飛翔ロボットにカメラやビデオカメラを搭載すれば、鮮明で安定した映像で周囲を撮影することができ、録音素子、放射線センサ、ガスセンサなどを使用する場合も場所を変えて音、放射線濃度、ガス濃度などを測定すれば、位置と関係付けて音、放射線濃度、ガス濃度などを検知することができる。
【0029】
また、本発明の飛翔ロボットにカメラを搭載して撮影した飛翔ロボット周辺のカメラ映像を操縦者に無線で送って実時間観察できるようにすれば、鮮明で位置が安定した該カメラの映像に基づいて飛翔ロボットを操縦することができる。
【0030】
一方、本発明の飛翔ロボットでは、補助翼を設けて方位の維持や変更を行い、方位センサにより回転翼の回転軸まわりまたはおおむね鉛直軸まわりの角速度および/または方位角を検出するため、操縦機からの指示通りに方位の維持や変更を高精度に速く行なうことができる。
【0031】
そのため、本発明の飛翔ロボットにカメラやビデオカメラを搭載して方位角を一定に維持した状態で飛翔ロボットの周辺を撮影すれば、鮮明で安定した映像で撮影することができ、録音素子、放射線センサ、ガスセンサなどを使用する場合も方位と関係付けて音、放射線濃度、ガス濃度などを検知することができる。
【0032】
また、本発明の飛翔ロボットにカメラを搭載して撮影した飛翔ロボット周辺のカメラ映像を操縦者に無線で送って実時間観察できるようにすれば、鮮明で方位が安定した該カメラの映像に基づいて飛翔ロボットを操縦することができる。
【0033】
このように、本発明の飛翔ロボットは、自動制御により空中に静止させたり、一定の方位を維持したりすることができるため、熟練を要さずに飛翔ロボットを操縦することができる。
【0034】
従来の非特許文献2に開示された飛翔ロボットでは、4枚の補助翼を設けて、空中での水平方向への移動と二重反転回転翼の回転軸回りの回転を同じ4枚の補助翼によって行っていたため、各補助翼の傾斜角のわずかな誤差やアンバランスによって水平方向への移動と二重反転回転翼の回転軸回りの回転運動がとの間に干渉が生じたのに対し、本発明の飛翔ロボットでは、空中での水平方向への移動は、飛翔ロボットの機体の上部と下部との間の直交2軸方向の相対傾き角を変えて飛翔ロボットの重心の位置を変えて行い、二重反転回転翼の回転軸回りの回転のみを補助翼を用いて制御するため、水平方向への移動と二重反転回転翼の回転軸回りの回転運動との間の干渉が大幅に低減される。
【0035】
また、本発明の飛翔ロボットでは、飛翔ロボットの機体の上部と下部との間を自在継ぎ手で接続して直交2軸方向の相対傾き角を変えるようにしたことによって非特許文献1記載の重心制御用の錘部を不要とし、軽い補助翼の傾斜角をわずかに変えることによって飛翔ロボットの方位を制御するため、低出力のモータによって低消費電力で方位を制御できるようにしてあり、装備を軽量化できるため、可載重量を大きくとれる。
【0036】
そのため、様々なカメラやセンサ類を搭載して人間が入ると危険な場所や人間が入れない狭い空間に飛ばせば、情報量の多い状況察知ができ、予備鍵、応急薬、連絡用紙、筆記具などの小物運搬に用いることもできる。
【0037】
図1、図2は、本発明の飛翔ロボットの実施形態であり、図1が正面図、図2が右側面図であり、X、Y、Zは、図中に示した通り、座標の方向を示す。
【0038】
飛翔ロボットは二重反転回転翼により飛翔力を得る構造にしてあり、上の回転翼1と下の回転翼2を互いに反対方向に回転させて両回転翼の反動トルクを打ち消して合わせ、機体が回転する現象がなるべく生じないようにしてある。
【0039】
回転軸3は上の回転翼1の回転軸、回転軸4は下の回転翼2の回転軸であり、5、6は回転翼1、回転翼2を回転軸3、回転軸4に取り付ける回転翼固定具である。
【0040】
また、回転軸3、回転軸4は、単数または複数のモータや減速歯車などを任意に組み合わせ、回転数を適切に制御してモータ駆動装置7により回転させる。
【0041】
回転軸3、回転軸4の軸受およびモータ駆動装置7は、飛翔ロボットの機体の上部フレーム8に取り付けて固定する。
【0042】
回転軸3、回転軸4の軸受は非図示であり、回転軸4を筒状にして回転軸3をガイドする構造とすれば、回転軸3の軸受は特別に設けなくてもよい。
【0043】
また、回転軸3および/または回転軸4を駆動源のモータ軸や減速機付きモータの減速機軸に直接接続する場合には、回転軸3および/または回転軸4の軸受を設けなくてもよい。
【0044】
なお、回転翼1および/または回転翼2に回転の慣性を増すことにより回転を安定化するためのスタビライザ(非図示)を付けてもよい。
【0045】
前記の飛翔ロボット機体の上部フレーム8の下部には上部フレーム底板9を取り付け、該上部フレーム底板9に、X方向まわりおよびY方向まわりに回転自在の継ぎ手を有する自在継ぎ手10を付け、該自在継ぎ手10を介して飛翔ロボットの機体の下部フレーム11の上部に取り付けた下部フレーム天板12と接続する。
【0046】
該自在継ぎ手10はX方向まわりおよびY方向まわりに回転自在であれば任意の構造でよく、任意の方向まわりに回転自在のボール継ぎ手でもよい。
【0047】
13は自在継ぎ手10のY方向まわりの回転軸であり、自在継ぎ手10の上半分より上の飛翔ロボット機体の上部と、自在継ぎ手10の下半分より下のロボット機体の下部とは該自在継ぎ手10のY方向まわりの回転軸13を介してY方向まわりに回転自在に保持してある。
【0048】
飛翔ロボット機体の上部フレーム8の左右下部には、Y傾斜ロッド端保持板14、15および傾斜ロッド端保持軸受16、17を設けてY傾斜ロッド18、19の片端を支持する。
【0049】
21および22は、Y傾斜ロッド18、19の上部フレーム側端のY方向まわりの回転軸である。
【0050】
飛翔ロボットの機体の下部側には、Y傾斜回転リンク23を設け、Y傾斜ロッド18、19の下側の端を取り付ける。
【0051】
Y傾斜ロッド18、19の下側端は、Y傾斜ロッド18、19がそれぞれY方向まわりに回転できるようにY傾斜回転リンク23に取り付ける。
【0052】
24および25は、Y傾斜ロッド18、19の下側端のY方向まわりの回転軸であり、Y傾斜ロッド18、19の下側端とY傾斜回転リンク23との間には、上側端と同様に傾斜ロッド端保持軸受を設けてもよい。
【0053】
飛翔ロボットの機体の上部と下部は、前記のように、自在継ぎ手10のY方向まわりの回転軸13を介してY方向まわりに回転自在に保持してあるが、Y傾斜ロッド18、19により連結されているので、Yサーボモータ26により該Y傾斜ロッド18、19の下側端を取り付けたY傾斜回転リンク23を動かすと、飛翔ロボットの機体の上部を任意に傾斜させることができる。
【0054】
27はYサーボモータ26の回転軸であり、回転軸26の回転に連動してY傾斜回転リンク23が傾斜回転する。
【0055】
また、28は下部フレーム11に取り付けた、Yサーボモータ支持板である。
【0056】
下部フレーム11は、下部フレーム底枠29に固定してあり、該下部フレーム底枠29の底面の一部または全部により非飛翔時に飛翔ロボットは接地される。
【0057】
30は下部フレーム底枠29に固定したバッテリーである。
【0058】
以上、飛翔ロボットの機体の上部と下部との間のY方向まわりの傾斜角調整機構について説明したが、次にX方向まわりの傾斜角調整について説明する。
【0059】
図2を参照するとき、33は自在継ぎ手10のX方向まわりの回転軸であり、自在継ぎ手10の上半分より上の飛翔ロボットの機体の上部と、自在継ぎ手10の下半分より下の飛翔ロボットの機体の下部とは該自在継ぎ手10のX方向まわりの回転軸33を介してY方向まわりに回転自在に保持してある。
【0060】
自在継ぎ手10のX方向まわりの回転軸33のZ方向の位置は、自在継ぎ手10の構造によっては、自在継ぎ手10のY方向まわりの回転軸13と完全に合致せずに少しずれる場合があるが、X方向とY方向の傾斜角調整機構が独立しているので支障はない。
【0061】
飛翔ロボットの機体の上部フレーム8の下部には、X傾斜ロッド端保持板34、35および傾斜ロッド端保持軸受36、37を設けてX傾斜ロッド38、39の上側端を支持してあり、41および42は、X傾斜ロッド38、39の上部フレーム側端のX方向まわりの回転軸である。
【0062】
飛翔ロボット機体の下部側には、X傾斜回転リンク43を設け、X傾斜ロッド18、19の下側端を取り付ける。
【0063】
X傾斜ロッド38、39の下側端は、X傾斜ロッド38、39がそれぞれX方向まわりに回転できるようにX傾斜回転リンク43に取り付ける。
【0064】
44および45は、X傾斜ロッド38、39の下側端のX方向まわりの回転軸であり、X傾斜ロッド38、39の下側端とX傾斜回転リンク43との間には、上側端と同様に傾斜ロッド端保持軸受を設けてもよい。
【0065】
飛翔ロボットの機体の上部と下部は、前記のように、自在継ぎ手10のX方向まわりの回転軸33を介してX方向まわりに回転自在に保持してあるが、X傾斜ロッド38、39により連結されているので、Xサーボモータ46により該X傾斜ロッド38、39の下側端を取り付けたX傾斜回転リンク43を動かすと、飛翔ロボット機体の上部を飛翔ロボット機体の下部に対して相対的に任意に傾斜させることができる。
【0066】
47はXサーボモータ46の回転軸であり、回転軸47の回転に連動してX傾斜回転リンク43が傾斜回転する。
【0067】
また、48は下部フレーム11に取り付けた、Xサーボモータ支持板である。
【0068】
図3はY方向まわりの傾斜調整機構を説明する図であり、Y傾斜ロッド18、19の下側端のY方向まわりの回転軸24および25の中心をAおよびB、Y傾斜ロッド18、19の上側端のY方向まわりの回転軸21および22の中心をCおよびD、自在継ぎ手10のY方向まわりの回転軸13の中心をO、Yサーボモータ26の回転軸27の中心をQとする。
【0069】
点AおよびBはY傾斜回転リンク23の両端の支点なので、AB間の距離は一定であり、Yサーボモータ26により回転軸27を回転させ、図中に示すように角度θだけY傾斜回転リンク23を傾けると、点AおよびBは点A’およびB’に移動する。
【0070】
これに伴い、点CおよびDが移動する点を考えると、AC間の距離が一定なので、点Cの移動後の点C’は点A’を中心とする半径ACの円弧61上にあり、点Dの移動後の点D’はB’を中心とする半径BDの円弧62上にある。
【0071】
一方、点CおよびDは飛翔ロボットの機体の上部フレーム8の左右下部に取り付けたY傾斜ロッド端保持板14、15に固定された点なので、点Oを中心に回転する自由度しかなく、点C’および点D’は、図示したように、半径OC=ODの円63上を移動する。
【0072】
したがって、点C’および点D’は、点A’を中心とする半径ACの円弧61および点B’を中心とする半径BDの円弧62と半径OC=ODの円63との交点となる。
【0073】
なお、64は飛翔ロボットの機体の二重反転回転翼を除いた上部全体、65は下部全体を模式化して示したものであり、二重反転回転翼は省略して描いてある。
【0074】
また、四辺形ABDC、四辺形A’B’D’C’は、Y傾斜回転リンク23が水平の場合と角度θ傾いた場合のリンク機構の形状の変化を示している。
【0075】
X方向まわりの傾斜調整機構も構造はY方向まわりの傾斜調整機構と同じである。
【0076】
図4は本発明の飛翔ロボット機体の傾斜と移動について説明する図である。
【0077】
上記のように、Y傾斜回転リンク23を動かして、飛翔ロボットの機体の上部64を機体の下部65に対して相対的に傾斜させると、二重反転回転翼の付いた飛翔ロボット機体の上部64に対して機体の下部65の重心の位置が変わるため、二重反転回転翼の付いた飛翔ロボットの機体の上部64が、該機体の上部64と機体の下部65との重量比に応じて、機体の下部65の重心が移動した方向に少し傾き、該飛翔ロボットの機体の上部64と下部65は図示のような状態になる。
【0078】
そして、その結果、二重反転回転翼から吹き降ろされる風に矢印66a、66bに示すようにX方向の成分が生じるため、飛翔ロボットは、風が流れるのと反対の、矢印67の方向に動く。
【0079】
ところで、飛翔ロボットを操縦する場合、X軸、Y軸まわりの傾斜角に加えて、Z軸まわりの回転角すなわち方位も制御する必要がある。
【0080】
図1および図2に示した本発明の飛翔ロボットにおいては、Z軸まわりの回転角すなわち方位角を制御するため、補助翼51、52を設け、補助翼サーボモータ53、54によって、二重反転回転翼の回転軸に対して補助翼51、52を傾ける。
【0081】
55、56は補助翼サーボモータ53、54の軸であり、補助翼51、52を直接または接続部品を介して取り付ける。
【0082】
該補助翼51、52を二重反転回転翼の回転軸に対して傾斜させると、上の回転翼1と下の回転翼2から吹き降ろされる風が当たって該補助翼51、52を二重反転回転翼の回転軸まわりに回転させる分力を生じる。
【0083】
飛翔ロボットの位置がずれないようにするためには、上の回転翼1と下の回転翼2から吹き降ろされる風が補助翼51、52に当たって生ずるのが二重反転回転翼の回転軸まわりのモーメントのみになるようにすることが好ましいため、補助翼51と補助翼52は逆向きに傾斜させる。
【0084】
なお、図1および図2では補助翼の枚数を2枚としてX方向と-X方向に取り付けて描いてあるが、取り付ける方向はY方向、-Y方向など、任意でよく、取り付ける位置も飛翔ロボットの上部、下部の二重反転回転翼からの風が当たる任意の位置でよい。
【0085】
また、枚数もたとえば4枚など、任意でよく、方位角の調整により生ずる位置ずれを修正することとすれば、補助翼の枚数を、1枚、3枚などの奇数枚数としてもよい。
【0086】
このような構成の本発明により飛翔ロボットを操縦する場合に、飛翔ロボットの機体を傾けて移動させることから、該飛翔ロボットの機体の傾斜角を検出する傾斜センサ71を機体の上部または下部に搭載し、機体の傾斜角が0になるようにYサーボモータ26によりY傾斜回転リンク23、また、Xサーボモータ46によりX傾斜回転リンク43を動かせば、飛翔ロボットは傾斜せず、したがって空中で一定の位置に静止させることができる。
【0087】
傾斜センサ71は任意でよく、傾斜による重力加速度の成分を検出すれば傾斜角が計測できることから、加速度センサを用いてもよく、1軸の加速度センサを単数または複数個取り付けてもよく、2軸~3軸の加速度センサを単数または複数個取り付けてもよい。
【0088】
傾斜センサ71として、傾斜角速度を検出する角速度センサを用いてもよく、その場合も、1軸の角速度センサを単数または複数個取り付けても、2軸~3軸の角速度センサを単数または複数個取り付けてもよい。
【0089】
また、飛翔ロボットは意図して方位を変更したい場合以外は方位角を一定に保持できることが好ましいことから、方位センサ72を機体の上部または下部に搭載し、方位角が一定となるように補助翼51および52を制御できるようにすればさらによい。
【0090】
方位センサ72としては、地磁気の方向を検出する方位角センサを用いてもよく、方位角速度すなわち二重反転回転翼の回転軸まわりの角速度を検出する角速度センサを用いてもよい。
【0091】
なお、図1および図2では、傾斜センサ71や方位センサ72を動かすための電子回路や、制御を行うのに用いるマイコン、バッテリー30と電子回路やマイコンを結ぶ配線、無線受信機などは表示を省略してある。
【0092】
また、同じく非表示であるが、飛翔ロボットにカメラ、ビデオカメラ、録音素子、放射線センサ、ガスセンサなどを搭載しておけば、飛翔ロボットの飛翔場所の周辺の各種状況を察知することができる。
【0093】
飛翔ロボットを空中のほぼ同じ位置に停止維持することができ、また、所定の方位角を維持できるので、カメラやビデオカメラで分かり易く鮮明に周囲の映像を撮影することができ、録音素子、放射線センサ、ガスセンサなどを使用する場合も位置や方位と関係付けて音、放射線濃度、ガス濃度などを検知することができる。
【0094】
カメラやビデオカメラの映像や検知した音、放射線濃度、ガス濃度などのデータはフィルムやメモリに記憶させ、飛翔ロボットを帰還させてから見てもよく、無線信号で操縦者に送り、操縦者がその場で情報を入手できるようにしてもよい。
【0095】
また、本発明の飛翔ロボットにカメラを搭載して撮影した飛翔ロボット周辺のカメラ映像を操縦者に無線で送って実時間観察できるようにすれば、該カメラの映像に基づいて飛翔ロボットを操縦することもできる。
【0096】
ところで、以上の実施形態においては、本発明の飛翔ロボットとして機体の上部に揚力源として二重反転回転翼を取り付けた飛翔ロボットを説明したが、揚力源が一枚の主回転翼で、該主回転翼の回転反力を機体後方のテール回転翼によって打ち消す飛翔ロボットに対しても本発明が適用できることは明らかである。
【0097】
図5は主回転翼とテール回転翼を有する本発明の飛翔ロボットの実施形態である。
【0098】
飛翔ロボットの機体の上部81に主回転翼82とテール回転翼83が付いており、該機体の上部81は機体の下部84と自在継ぎ手85により連結されている。
【0099】
86は主回転翼の回転軸、87はテール回転翼83の回転軸、88は自在継ぎ手85の回転軸、円89はテール回転翼83の回転面を示す。
【0100】
また、91、92は補助翼、93は補助翼91の回転軸であり、破線で示した補助翼92および非図示の補助翼92の回転軸は飛翔ロボットの機体の上部81の裏側に配置されている。
【0101】
飛翔ロボットの機体の上部81と機体の下部84との間のX方向まわりおよびY方向まわりの相対傾斜角を調整するための傾斜回転リンク、傾斜ロッド、サーボモータ、傾斜センサ、また、補助翼91、92を傾斜させるためのサーボモータ、方位角ンサなどは非図示であるが、このような主回転翼82とテール回転翼83を用いる実施形態でも本発明が適用でき、X方向およびY方向への位置の移動や静止維持、主回転翼の回転軸まわりの機体の回転や静止維持ができる。
【0102】
なお、このように飛翔ロボットの機体の上部81に主回転翼82とテール回転翼83を付ける場合には、テール回転翼83によって主回転翼の回転軸まわりの回転の変更や維持が可能なので、必ずしも補助翼91、92やそれらの傾斜を制御するための機材を設けなくてもよい。
【実施例】
【0103】
図1および図2に示したように飛翔ロボットを構成し、バッテリー30として容量730mAh、電圧7.4Vのリチウムポリマー電池、Yサーボモータ26、Xサーボモータ46としてPWM方式のOK模型社製のS1108を用いた。
【0104】
遠隔操縦には双葉電子社製の無線操縦用送信機T9CHPを用い、GWS社の無線操縦用受信機GWR-6Pを介してYサーボモータ26、Xサーボモータ46を駆動した。
【0105】
二重反転回転翼のロータ径は350mm、最高回転数は約1900rpm、飛翔ロボットの全高は193mm、全重量は2564mNであり、補助翼には、大きさ90×65mm、厚さ3mmでスチロール板製の軽量補助翼を2枚取り付けた。
【0106】
また、制御用マイコンとして、ATmel社のAVRを用い、ベストテクノロジー社のマイコンボードBTC067 ATmega32を利用した。
【0107】
傾斜角の検出には、傾斜センサ71として、カイオニクス社の3軸加速度センサKXM52を搭載し、方位の検出には、方位センサ72として、GWS社の角速度センサPG-03を搭載した。
【0108】
飛翔ロボットの機体にレーザポインタを取り付け、床面にスポットを落射するようになし、4m四方の模造紙に10cm間隔でグリッドを描き、各グリッド内に座標値を記してレーザスポットの動きをビデオカメラで撮影して飛翔ロボットの水平方向への動きを測定した。
【0109】
また、飛翔ロボットを横からビデオカメラで撮影し、方位角の変化を計測した。
【0110】
傾斜センサ71により検出した傾斜角が0となるように、Yサーボモータ26、Xサーボモータ46によってY傾斜回転リンク23、X傾斜回転リンク43を動かし、飛翔ロボット機体の上部と下部との間の相対傾斜角を自動制御したときの、床面上のレーザスポットの原点からの乖離量の変化、すなわち飛翔ロボットの位置維持性能を図6に示す。
【0111】
飛翔ロボット機体の上部と下部との間の相対傾斜角を変えることのできない、ほぼ同じ大きさを有する非特許文献2に開示された4枚の補助翼で制御する飛翔ロボットや市販のヘリコプタ玩具(HIROBO社、XRB-SR shuttle)では、復元操作を加えずに放置すると、短時間の間に最初の位置から遠く離れた場所へ移動してしまったのに対し、本発明の飛翔ロボットは、自動制御をかければ放置しても最初の位置付近に留まった。
【0112】
また、非特許文献2に開示された4枚の補助翼で制御する飛翔ロボットや上記の市販のヘリコプタ玩具では、復元操作を加えるにしても熟練が必要であり、数10cmの範囲に長時間留めることは熟練者が行っても非常に難しいのに対し、本発明によれば、自動制御により、復元操作を加えなくても位置を維持することができた。
【0113】
一方、方位角維持性能を非特許文献2に開示された4枚の補助翼で制御する飛翔ロボットおよび前記市販のヘリコプタ玩具と比較した結果を図7に示す。
【0114】
非特許文献2に開示された4枚の補助翼で制御する飛翔ロボットは方位が安定せず、前記市販のヘリコプタ玩具は、復元操作を加えずに放置すると、一定の方向に機体が回転してしまったのに対し、本発明によれば、自動制御により、復元操作を加えなくても機体の方位をほぼ維持できた。
【0115】
以上に説明したように、本発明によれば、飛翔ロボットを自動制御して長時間空中の同じ場所に維持することができ、方位を一定に維持することもできる。
【0116】
したがって、たとえば、放射線漏れ、ガス漏れ、薬品漏れなどが起きて人間が近づくと危険な環境や、当該の場所に行く途中や床上に障害物があって人間が入りにくいような狭い場所に、カメラ、ビデオカメラ、録音素子、放射線センサ、ガスセンサなどを搭載した本発明の飛翔ロボットを飛ばし、空中にホバリング状態でほぼ静止させれば、その場所の情報を的確に把握することができる。
【0117】
そのため、災害現場での情報の早期収集を可能にでき、収集した情報は破損した設備や機器の早期復旧、人命の救助、二次災害の防止などに大いに役立てることができる。
【0118】
また、人間が入って出られなくなっていたり、負傷者がいても直ぐに救援隊がアクセスできなかったりする場合に、開けたい扉の予備鍵、応急薬、筆記具、連絡用紙、携帯電話などの軽い品物を災害現場の被災者に届けることもできる。
【0119】
一方、ヘリコプタ形状をした室内用の小型飛翔玩具が大人のマニアの間で楽しまれているが、飛ばすのに熟練を要し、空中の所定の場所に静止に近い状態でホバリングさせることはとくに難しく、中々思うように操縦できない。
【0120】
このようなホビー用途の室内用小型飛翔玩具に本発明の飛翔ロボットを用いれば、誰でも容易に操縦することができ、熟練しなくても空中の所定の場所に静止に近い状態でホバリングさせたり、特定の方位に留めたり、操縦者の意思通りに該玩具を操縦することができる。
【0121】
したがって、年配者、中高生、大学生、主婦などにも気軽に使ってもらえる室内用小型飛翔玩具とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】本発明の飛翔ロボットの実施形態(正面図)
【図2】本発明の飛翔ロボットの実施形態(側面図)
【図3】本発明の飛翔ロボットのY方向まわりの傾斜調整機構を説明する図
【図4】本発明の飛翔ロボット機体の傾斜と移動について説明する図
【図5】本発明の主回転翼とテール回転翼を有する飛翔ロボットの実施形態
【図6】飛翔ロボットの位置維持性能の比較
【図7】飛翔ロボットの方位維持性能の比較
【符号の説明】
【0123】
1:上の回転翼
2:下の回転翼
7:モータ駆動装置
4:回転ステージ
8:飛翔ロボットの機体の上部フレーム
9:上部フレーム底板
10:自在継ぎ手
11:飛翔ロボットの機体の下部フレーム
12:下部フレーム天板
13:自在継ぎ手10のY方向まわりの回転軸
14:Y傾斜ロッド端保持板
15:Y傾斜ロッド端保持板
16:傾斜ロッド端保持軸受
17:傾斜ロッド端保持軸受
18:Y傾斜ロッド
19:Y傾斜ロッド
23:Y傾斜回転リンク
27:Yサーボモータ26の回転軸
28:Yサーボモータ支持板
29:下部フレーム底枠
30:バッテリー
33:自在継ぎ手10のX方向まわりの回転軸
34:X傾斜ロッド端保持板
35:X傾斜ロッド端保持板
36:傾斜ロッド端保持軸受
37:傾斜ロッド端保持軸受
38:X傾斜ロッド
39:X傾斜ロッド
43:X傾斜回転リンク
46:Xサーボモータ
47:Xサーボモータ46の回転軸
48:Xサーボモータ支持板
51:補助翼
52:補助翼
53:補助翼サーボモータ
54:補助翼サーボモータ
61:円弧
62:円弧
63:円
64:飛翔ロボット機体の二重反転回転翼を除いた上部全体
65:飛翔ロボット機体の下部全体
71:傾斜センサ
72:方位センサ
81:飛翔ロボットの機体の上部
82:主回転翼
83:テール回転翼83
84:飛翔ロボットの機体の下部
85:自在継ぎ手
86:主回転翼の回転軸
88:自在継ぎ手85の回転軸
91:補助翼
92:補助翼
93:補助翼91の回転軸
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6