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明細書 :混合信号分離・抽出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4237699号 (P4237699)
公開番号 特開2006-178314 (P2006-178314A)
登録日 平成20年12月26日(2008.12.26)
発行日 平成21年3月11日(2009.3.11)
公開日 平成18年7月6日(2006.7.6)
発明の名称または考案の名称 混合信号分離・抽出装置
国際特許分類 G10L  21/02        (2006.01)
G10L  15/20        (2006.01)
FI G10L 21/02 201C
G10L 21/02 201D
G10L 15/20 353
請求項の数または発明の数 4
全頁数 11
出願番号 特願2004-373580 (P2004-373580)
出願日 平成16年12月24日(2004.12.24)
審査請求日 平成16年12月24日(2004.12.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】390014306
【氏名又は名称】防衛省技術研究本部長
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
発明者または考案者 【氏名】大久保 裕
【氏名】園田 利明
【氏名】手島 哲郎
【氏名】鈴木 久仁男
個別代理人の代理人 【識別番号】100058479、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴江 武彦
【識別番号】100108855、【弁理士】、【氏名又は名称】蔵田 昌俊
【識別番号】100091351、【弁理士】、【氏名又は名称】河野 哲
【識別番号】100088683、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 誠
【識別番号】100109830、【弁理士】、【氏名又は名称】福原 淑弘
【識別番号】100075672、【弁理士】、【氏名又は名称】峰 隆司
【識別番号】100084618、【弁理士】、【氏名又は名称】村松 貞男
審査官 【審査官】山下 剛史
参考文献・文献 中迫昇,小倉久直,”独立成分分析の基礎と音響信号処理”,システム/制御/情報,システム制御情報学会,Vol.46,No.7(2002-07),p.42-50
澤田宏他,”周波数領域ブラインド音源分離におけるpermutation問題の解法”,日本音響学会2002年秋季研究発表会講演論文集-I-,2-5-12(2002-09),p.541-542
調査した分野 G10L 11/00-21/06
特許請求の範囲 【請求項1】
複数の原信号を含む混合信号をそれぞれ受信する複数のセンサと、この複数のセンサごとの受信信号から独立成分分析により前記原信号を分離・抽出する独立成分分析部とを具備する混合信号分離・抽出装置において、
前記独立成分分析部は、
連続するサンプリング期間ごとに前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングしてサンプルデータを取得するサンプリング手段と、
前記サンプルデータを用いた独立成分分析により前記サンプリング期間ごとに複数の原信号データを生成する分離手段と、
連続する2つのサンプリング期間のうち先行する第1サンプリング期間において生成された複数の第1原信号データと、前記第1サンプリング期間に続く第2サンプリング期間において生成された複数の第2原信号データとの、相互に連結すべき組み合わせを算出する算出手段と、
この算出手段により算出された組み合わせで前記複数の第1原信号データの各々を前記複数の第2原信号データのいずれかに連結して、連続する原信号を再生する連結手段とを備え、
さらに、前記サンプリング手段は、前記第1および第2サンプリング期間を連結した連結期間における前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングして長期間サンプルデータを取得し、
さらに、前記分離手段は、前記長期間サンプルデータを用いた独立成分分析により前記連結期間における複数の第3原信号データを生成し、
さらに、前記算出手段は、前記複数の第1および第2原信号データと前記第3原信号データとの互いの相関値を算出し、その結果に基づいて前記組み合わせを算出することを特徴とする混合信号分離・抽出装置。
【請求項2】
複数の原信号を含む混合信号をそれぞれ受信する複数のセンサと、この複数のセンサごとの受信信号から独立成分分析により前記原信号を分離・抽出する独立成分分析部とを具備する混合信号分離・抽出装置において、
前記独立成分分析部は、
連続するサンプリング期間ごとに前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングしてサンプルデータを取得するサンプリング手段と、
前記サンプルデータを用いた独立成分分析により前記サンプリング期間ごとに複数の原信号データを生成する分離手段と、
連続する2つのサンプリング期間のうち先行する第1サンプリング期間において生成された複数の第1原信号データと、前記第1サンプリング期間に続く第2サンプリング期間において生成された複数の第2原信号データとの、相互に連結すべき組み合わせを算出する算出手段と、
この算出手段により算出された組み合わせで前記複数の第1原信号データの各々を前記複数の第2原信号データのいずれかに連結して、連続する原信号を再生する連結手段とを備え、
さらに、前記サンプリング手段は、前記第1および第2サンプリング期間を連結した連結期間における前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングして長期間サンプルデータを取得し、
さらに、前記分離手段は、前記長期間サンプルデータを用いた独立成分分析により前記連結期間における複数の第3原信号データを生成し、
さらに、前記算出手段は、前記複数の第1および第2原信号データと前記第3原信号データとの互いの周波数を比較し、その結果に基づいて前記組み合わせを算出することを特徴とする混合信号分離・抽出装置。
【請求項3】
複数の原信号を含む混合信号をそれぞれ受信する複数のセンサと、この複数のセンサごとの受信信号から独立成分分析により前記原信号を分離・抽出する独立成分分析部とを具備する混合信号分離・抽出装置において、
前記独立成分分析部は、
連続するサンプリング期間ごとに前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングしてサンプルデータを取得するサンプリング手段と、
前記サンプルデータを用いた独立成分分析により前記サンプリング期間ごとに複数の原信号データを生成する分離手段と、
連続する2つのサンプリング期間のうち先行する第1サンプリング期間において生成された複数の第1原信号データと、前記第1サンプリング期間に続く第2サンプリング期間において生成された複数の第2原信号データとの、相互に連結すべき組み合わせを算出する算出手段と、
この算出手段により算出された組み合わせで前記複数の第1原信号データの各々を前記複数の第2原信号データのいずれかに連結して、連続する原信号を再生する連結手段とを備え、
さらに、前記サンプリング手段は、前記第1および第2サンプリング期間を連結した連結期間における前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングして長期間サンプルデータを取得し、
さらに、前記分離手段は、前記長期間サンプルデータを用いた独立成分分析により前記連結期間における複数の第3原信号データを生成し、
さらに、前記算出手段は、前記複数の第1および第2原信号データと前記第3原信号データとの4次統計量を算出し、その結果に基づいて前記組み合わせを算出することを特徴とする混合信号分離・抽出装置。
【請求項4】
複数の原信号を含む混合信号をそれぞれ受信する複数のセンサと、この複数のセンサごとの受信信号から独立成分分析により前記原信号を分離・抽出する独立成分分析部とを具備する混合信号分離・抽出装置において、
前記独立成分分析部は、
連続するサンプリング期間ごとに前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングしてサンプルデータを取得するサンプリング手段と、
前記サンプルデータを用いた独立成分分析により前記サンプリング期間ごとに複数の原信号データを生成する分離手段と、
連続する2つのサンプリング期間のうち先行する第1サンプリング期間において生成された複数の第1原信号データと、前記第1サンプリング期間に続く第2サンプリング期間において生成された複数の第2原信号データとの、相互に連結すべき組み合わせを算出する算出手段と、
この算出手段により算出された組み合わせで前記複数の第1原信号データの各々を前記複数の第2原信号データのいずれかに連結して、連続する原信号を再生する連結手段とを備え、
さらに、前記サンプリング手段は、前記第1および第2サンプリング期間を連結した連結期間における前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングして長期間サンプルデータを取得し、
さらに、前記分離手段は、前記長期間サンプルデータを用いた独立成分分析により前記連結期間における複数の第3原信号データを生成し、
さらに、前記算出手段は、前記複数の第1および第2原信号データと前記第3原信号データとの混合成分における2倍高調波成分のスペクトラムに基づいて前記組み合わせを算出することを特徴とする混合信号分離・抽出装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、混合信号分離・抽出装置に関する。特に本発明は、複数のセンサにおいて個別に観測される混合信号から原信号を分離・抽出する技術の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
複数の原信号を含む混合信号からそれぞれの原信号を分離・抽出するために、ブラインド信号分離法(BBS:Blind Source Separation)が用いられる(例えば、特許文献1を参照)。ブラインド信号分離法に独立成分分析を組み合わせることにより、到来信号に対する予備知識が無くとも複数の信号を分離できる。混合信号を受信するセンサをN個用いれば、最大でN個の信号成分を分離することができる。ブラインド信号分離法では、各センサに到達する混合信号を所定の時間間隔でサンプリングすることにより得られるデジタルデータが使用される。
【0003】
ところで、独立成分分析により原信号を分離・抽出するには、受信した混合信号の独立性のみに頼らざるを得ない。このことから、分離・抽出された信号にはサンプリング周期ごとの順番の入れ違いと、大きさの任意性とが残ることになる。分離・抽出する期間が決まっている場合には、このような現象は波形自体に影響を与えるものではないために、信号の分離・抽出という側面では深刻な問題を生じることはない。
【0004】
しかしながら分離・抽出処理を連続的に実施する場合や、原信号の数や状態が時々刻々と変化する場合には、受信信号の分離・抽出結果を一定の時間間隔ごとに出力する必要がある。このような処理において分離・抽出された信号の入れ違いの任意性が生じると、信号の連続性が損なわれることになる。

【特許文献1】特開2003-92557号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上述べたように、ブラインド信号分離法により分離・抽出された原信号には、サンプリング周期ごとの順番の入れ違いと、大きさの任意性とが残る。よって分離・抽出処理を連続的に(すなわち一定の時間間隔で)実施する場合には本来の順序が失われ、原信号を連続信号として出力することができない場合がある。
本発明は上記事情によりなされたもので、その目的は、原信号を連続的かつ忠実に再生することの可能な混合信号分離・抽出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明の一態様によれば、複数の原信号を含む混合信号をそれぞれ受信する複数のセンサと、この複数のセンサごとの受信信号から独立成分分析により前記原信号を分離・抽出する独立成分分析部とを具備する混合信号分離・抽出装置において、前記独立成分分析部は、連続するサンプリング期間ごとに前記複数のセンサごとの受信信号をサンプリングしてサンプルデータを取得するサンプリング手段と、前記サンプルデータを用いた独立成分分析により前記サンプリング期間ごとに複数の原信号データを生成する分離手段と、連続する2つのサンプリング期間のうち先行する第1サンプリング期間において生成された複数の第1原信号データと、前記第1サンプリング期間に続く第2サンプリング期間において生成された複数の第2原信号データとの、相互に連結すべき組み合わせを算出する算出手段と、この算出手段により算出された組み合わせで前記複数の第1原信号データの各々を前記複数の第2原信号データのいずれかに連結して、連続する原信号を再生する連結手段とを備えることを特徴とする混合信号分離・抽出装置が提供される。
【0007】
このような手段を講じることにより、時間的に連続するサンプリング期間においてそれぞれ分離・抽出された原信号は、例えばその相関性の強さの度合いに基づいて組み合わされ、連結される。すなわちサンプリング周期ごとの順番の入れ違いと、大きさの任意性とを、各原信号の特徴に基づいて排除することができ、連続する原信号同士を的確に連結することが可能になる。従って、原信号を連続的かつ忠実に再生することの可能な混合信号分離・抽出装置を提供することができるようになる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、原信号を連続的かつ忠実に再生することの可能な混合信号分離・抽出装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。この実施の形態に係る混合信号分離・抽出装置は、アレイ状に配列される複数のセンサ(n個とする)に同時に到来する複数の原信号(m個とする)を、ブラインド信号分離の手法により分離・抽出する。ブラインド信号分離とは、センサの応答性や信号の性質、入射信号の予備知識なしでセンサ数と同数までの入射信号を分離するアルゴリズムである。このアルゴリズムは、ブラインド信号分離や独立成分分析(ICA:Independent Component Analysis)と呼ばれ、多くの公知文献が発表されている。
【0010】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施の形態に係る混合信号分離・抽出装置は、センサとしてアンテナを使用し、複数のアンテナに入射された複数の入射信号の混合信号から原信号を分離して出力する。なお、以下では、説明を簡単にするために、アンテナの数および入射信号の数をいずれも4として説明するが、アンテナの数及び入射信号の数はこれらに限定されず任意である。
【0011】
図1は、本発明に係わる混合信号分離・抽出装置の実施の形態を示す機能ブロック図である。この混合信号分離・抽出装置は、第1アンテナ11、第2アンテナ12、第3アンテナ13、第4アンテナ14、第1帯域制限ろ波装置F1、第2帯域制限ろ波装置F2、第3帯域制限ろ波装置F3、第4帯域制限ろ波装置F4、サンプリング処理部100、独立成分分析部200、および、出力処理部400を備える。
【0012】
第1~第4アンテナ11~14としては、バーチカルアンテナ、ダイポールアンテナといった無指向性のアンテナ、及び任意の指向性を持ったアンテナ等が用いられ、種々の方位からの電波を受信する。これら第1~第4アンテナ11~14を設置する間隔や高さは任意である。
【0013】
第1アンテナ11は、空中からの複数の入射信号(電波)X1~X4を受信し、これらが混合された混合信号を第1帯域制限ろ波装置F1に送る。同様に、第2~第4アンテナ12~14は、空中からの複数の入射信号X1~X4を受信し、これらが混合された混合信号を第2~第4帯域制限ろ波装置F2~F4にそれぞれ送る。
【0014】
第1帯域制限ろ波装置F1は、第1アンテナ11からの混合信号に含まれる所定帯域の周波数成分のみを通過させてサンプリング処理部100に送る。同様に、第2~第4帯域制限ろ波装置F2~F4は、第2~第4アンテナ12~14からの混合信号に含まれる所定帯域の周波数成分のみをそれぞれ通過させてサンプリング処理部100に送る。なお、各第1~第4帯域制限ろ波装置F1~F4が通過させる周波数帯域は同じである。
【0015】
図2は、図1の独立成分分析部200を概略的に示す模式図である。図2においてサンプリング処理部100は、連続するサンプリング期間ごとに第1~第4帯域制限ろ波装置F1~F4の出力をサンプリングし、入力信号Xa,…,Xjを得る。各入力信号Xa,…,Xjは、それぞれサンプリング期間Δt1,Δt2,…,Δtiにおいて取得される。これらの入力信号Xa,…,Xjは混合信号連結処理部300に入力され、連結されて連続信号が出力される。
【0016】
次式(1)は、独立成分分析手法をモデル化して表現する式である。本実施形態では、ブラインド信号分離の手法により式(1)のS1,…,m(t)を算出する。
【0017】
【数1】
JP0004237699B2_000002t.gif

【0018】
ところで、ブラインド信号分離で分離された信号X1,…,n(t)と原信号S1,…,m(t)との間には、一般に順序の入れ違いの任意性が生じる。以下ではこの任意性に対処し、分離された信号を適切な順序で連結するための手法につき説明する。なおサンプリング処理部100のサンプリング間隔は、各センサに到達する混合信号の到達の時間差の影響の無い値とする。
【0019】
図3は、図1の独立成分分析部200の第1の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図3において、時間的に連続する2つのサンプリング期間Δt1、Δt2ごとに入力信号がサンプリングされ、それぞれ入力信号Xa(Xa,…,Xa),Xb(Xb,…,Xb)が得られる。各入力信号ごとにそれぞれ分離・抽出処理が実施され、信号分離出力XA(XA,…,XA),XB(XB,…,XB)が得られる。
【0020】
本実施形態では、さらにΔt1+Δt2に相当する期間、すなわち2つのサンプリング期間を連結した期間における信号分離出力XC(XC,…,XC)を生成する。そしてXCを、期間△t1に相当する成分(XA’)と、△t2に相当する成分(XB’)とに分割する。そして(XA,…,XA)の各成分と、(XB,…,XB)の各成分との連結すべき組み合わせを、XAとXA’との相関値、およびXBとXB’との相関値に基づいて算出する。
【0021】
組み合わせが算出されると、その結果に基づいて端子選択スイッチ500が制御され、相互相関値の大きい信号が入力される端子が相互に接続される。これによりXAとXBとが適切な組み合わせで連結され、従って△t1、△t2の時間で分離・抽出され互いに独立する連続信号を出力することが可能となる。
【0022】
サンプリング期間が長くなると、入射信号間に若干の相関性が生じる場合がある。この状態でブラインド信号分離で分離・抽出した場合、信号間の分離が充分でなく他の入射信号の成分が分離されず混合された状態となる場合がある。これは、長時間の信号や連続信号を分離抽出する場合に問題となる。一般にサンプリング期間が短くなるほど相関性が小さくなるため、互いに独立した信号を分離・抽出しやすい。
【0023】
そこで本実施形態では、図2に示すように一定間隔の信号を短い任意の時間間隔信号Δt1,Δt2,…,Δtiに分割し、一定間隔の信号との周波数分析の結果、相関値あるいは、高次統計量を使用して算出する混合信号連結手段により信号の順序の入れ違いを無くし、連続信号を分離抽出することが可能となる。
【0024】
つまり本実施形態では、連続する2つのサンプリング期間においてそれぞれ分離・抽出された信号を連結するために、各サンプリング期間を合わせた期間における分離・抽出の結果を用いるようにしている。サンプリング期間ごとに分離・抽出された信号の分離度は高いが、順序の任意性が残る。逆に、各サンプリング期間を合わせた期間において分離・抽出された信号は、分離度は緩いが順序の任意性を考慮する必要が無い。そこで、両者の相関性を算出して相関値の高い組み合わせで連結することにより、原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0025】
[第2の実施形態]
図4は、図1の独立成分分析部200の第2の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図4においては、サンプリング期間Δt1、Δt2ごとに分離・抽出した信号分離出力XA(XA,…,XA),XB(XB,…,XB)の周波数を相互に比較し、端子選択スイッチ500において周波数が同一となる端子を選択することにより、連結すべきXAとXBとの組合わせを求める。このようにしても原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0026】
[第3の実施形態]
図5は、図1の独立成分分析部200の第3の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図5においては、期間(Δt1+Δt2)における信号分離出力(XA+XB)と、サンプリング期間Δt1、Δt2ごとに分離・抽出した信号分離出力XA,XBとの周波数を相互に比較し、端子選択スイッチ500において周波数が同一となる端子を選択することにより、連結すべきXAとXBとの組合わせを求める。このようにしても原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0027】
[第4の実施形態]
図6は、図1の独立成分分析部200の第4の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図6においては、期間(Δt1+Δt2)における信号分離出力(XA+XB:すなわちXC)と、サンプリング期間Δt1、Δt2ごとに分離・抽出した信号分離出力XA,XBとの4次統計量(4次のキュムラントと称する)を算出する。そして、その結果に基づいて端子選択スイッチ500において独立でない端子を選択することにより、連結すべきXAとXBとの組合わせを求める。このようにしても原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0028】
[第5の実施形態]
図7は、図1の独立成分分析部200の第5の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図7においてはマトリクススイッチ600により、XAとXBとの組合わせを予め全て用意する。そして、これらの組と、XCiとの相関値を算出し、その値に基づいて端子選択スイッチ500を制御することにより、連結すべきXAとXBとの組合わせを選択するようにする。このようにしても原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0029】
[第6の実施形態]
図8は、図1の独立成分分析部200の第6の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図8においても、マトリクススイッチ600によりXAとXBとの組合わせを予め全て用意する。そして、これらの組のうち周波数が単一になる組み合わせを端子選択スイッチ500により選択するようにする。このようにしても原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0030】
[第7の実施形態]
図9は、図1の独立成分分析部200の第7の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図9においても、期間(Δt1+Δt2)における信号分離出力XCを求める。また、マトリクススイッチ600によりXAとXBとの組合わせを予め全て用意する。そして、これらの組合わせとXCとの4次統計量を算出し、その結果に基づいて端子選択スイッチ500において独立でない端子を選択するようにする。このようにしてもXAとXBとの組合わせの最適解を求めることができ、原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0031】
[第8の実施形態]
図10は、図1の独立成分分析部200の第8の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図10においては、信号分離出力XAiとXBiとを、全ての組合わせにわたって混合(ミキシングまたは乗算)する。そして、混同した結果をすべてFFT(Fast Fourier Transform)処理して周波数分析し、そのうちベースバンド成分およびXA(またはXB)の2倍の高調波成分のスペクトラムを検出する。
【0032】
XAiとXBiとを混合(ミキシングまたは乗算)した場合、XAiとXBiの周波数成分が同一の場合は、2倍の高調波成分のスペクトラムが最大となる。成分が異なる場合は、値が小さくなる。このことを利用し、スペクトラムが最大になる組み合わせを端子選択スイッチ500により選択することで、XAとXBとの組合わせの最適解を求めるようにする。このようにしても、原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0033】
[第9の実施形態]
図11は、図1の独立成分分析部200の第9の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図11においては、マトリクススイッチ600によりXAとXBとの組合わせを予め全て用意し、全ての組み合わせの信号成分を連接する。この連接信号とXCとを混合(ミキシングまたは乗算)し、FFT処理する。そして、第8の実施形態と同様に、スペクトラムが最大になる組み合わせを端子選択スイッチ500により選択することで、XAとXBとの組合わせの最適解を求めるようにする。このようにしても、原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0034】
[第10の実施形態]
図12は、図1の独立成分分析部200の第10の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図である。図12においては、Δt1間の入力信号Xa、Δt2間の入力信号Xbの信号分離出力XA,XBと、(Δt1+Δt2)における信号分離出力XCの△t1、△t2成分XA’,XB’とを、それぞれ混合(ミキシングまたは乗算)する。その混合成分にFFT(周波数分析)処理を施し、第8および第9実施形態と同様に、スペクトラムが最大になる組み合わせを端子選択スイッチ500により選択することで、XAとXBとの組合わせの最適解を求めるようにする。このようにしても、原信号を連続的かつ忠実に再生することが可能となる。
【0035】
なお本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係わる混合信号分離・抽出装置の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図2】図1の独立成分分析部200を概略的に示す模式図。
【図3】図1の独立成分分析部200の第1の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図4】図1の独立成分分析部200の第2の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図5】図1の独立成分分析部200の第3の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図6】図1の独立成分分析部200の第4の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図7】図1の独立成分分析部200の第5の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図8】図1の独立成分分析部200の第6の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図9】図1の独立成分分析部200の第7の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図10】図1の独立成分分析部200の第8の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図11】図1の独立成分分析部200の第9の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【図12】図1の独立成分分析部200の第10の実施形態をより詳細に示す機能ブロック図。
【符号の説明】
【0037】
F1~F4…帯域制限ろ波装置、11~14…アンテナ、100…サンプリング処理部、200…独立成分分析部、300…混合信号連結処理部、400…出力処理部、500…端子選択スイッチ、600…マトリクススイッチ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11