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明細書 :半導体放射線検出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5371086号 (P5371086)
公開番号 特開2010-107312 (P2010-107312A)
登録日 平成25年9月27日(2013.9.27)
発行日 平成25年12月18日(2013.12.18)
公開日 平成22年5月13日(2010.5.13)
発明の名称または考案の名称 半導体放射線検出装置
国際特許分類 G01T   1/24        (2006.01)
G01T   1/17        (2006.01)
FI G01T 1/24
G01T 1/17 F
請求項の数または発明の数 3
全頁数 17
出願番号 特願2008-278727 (P2008-278727)
出願日 平成20年10月29日(2008.10.29)
審査請求日 平成23年9月27日(2011.9.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503359821
【氏名又は名称】独立行政法人理化学研究所
発明者または考案者 【氏名】福地 知則
【氏名】本村 信治
【氏名】榎本 秀一
【氏名】金山 洋介
個別代理人の代理人 【識別番号】100100549、【弁理士】、【氏名又は名称】川口 嘉之
【識別番号】100106622、【弁理士】、【氏名又は名称】和久田 純一
【識別番号】100089244、【弁理士】、【氏名又は名称】遠山 勉
審査官 【審査官】鳥居 祐樹
参考文献・文献 特開2005-208057(JP,A)
特開平05-203749(JP,A)
特開平05-203750(JP,A)
特開平11-304926(JP,A)
特開2005-114387(JP,A)
調査した分野 G01T 1/00- 7/12
特許請求の範囲 【請求項1】
半導体結晶と、前記結晶の第1の面に設けられた複数の分割電極と、前記結晶の第2の面に設けられた1または複数の電極とを有する半導体検出器から得られる信号に基づいて、放射線と半導体結晶の相互作用が複数回発生した場合に、これら複数の相互作用位置を検出する半導体放射線検出装置であって、
前記結晶内の複数の位置について、単一の相互作用が発生した場合に前記分割電極から取得される信号の波形であるリファレンス波形をあらかじめ記憶する記憶手段と、
各相互作用位置でのエネルギーデポジット値を、相互作用位置に対応する分割電極から取得される信号の波高値に基づいて算出するエネルギー算出手段と、
前記結晶内の任意の2点を相互作用位置の候補点として、それぞれの候補点に対応するリファレンス波形をそれぞれの候補点における前記エネルギーデポジット値に応じた割合で合成することによって、合成波形を算出する合成波形算出手段と、
前記合成波形算出手段によって合成された前記合成波形を、前記分割電極から得られる波形と比較して、前記分割電極から得られる波形との2乗誤差が最も小さい合成波形が得られる候補点を相互作用位置であると決定する相互作用位置検出手段と、
を備える半導体放射線検出装置。
【請求項2】
前記分割電極から得られる信号の波形から、相互作用位置を大まかに推定する相互作用領域推定手段を有し、
前記合成波形算出手段は、前記相互作用領域推定手段によって推定された領域内の点のみを前記候補点として合成波形の算出を行い、
前記相互作用位置検出手段は、前記合成波形算出手段によって算出された合成波形と前記分割電極から取得される波形との比較を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の半導体放射線検出装置。
【請求項3】
前記複数の分割電極は、それぞれの形状が同一なストリップ電極であり、
前記相互作用領域推定手段は、次式で定められるパラメータLに基づいて、分割電極に沿った面内での相互作用位置を推定する
ことを特徴とする請求項2に記載の半導体放射線検出装置。
【数1】
JP0005371086B2_000006t.gif
ここで、R,Lは相互作用が発生した位置に対応する分割電極に隣接するそれぞれの分割電極から得られる時刻tにおける信号の波高値であり、Tは1回の相互作用によって生じる信号の継続時間である。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、X線やγ線を検出する半導体放射線検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体検出器は、X線やγ線と半導体結晶の相互作用(光電効果、コンプトン散乱、電子対生成)により結晶内に電荷(電子-正孔ペア)が生成することを利用したものである。半導体検出器は、半導体結晶の両面に設けられた電極を有し、これら電極間にバイアス電圧を印加することにより、生成した電荷をそれぞれの電極から信号として取り出して、相互作用の位置を検出している。
【0003】
なお、半導体検出器における具体的な電極の配置は、種々の形態のものが用いられている。たとえば、平板結晶の両面に、互いに直交する方向に並べられた複数のストリップ型電極を用いるクロスストリップ型の検出器が知られている。また、平板結晶の一方の面に格子状の電極を設け、他方の面には1つの電極を設けるピクセル型の検出器も用いられている。また、円筒型の半導体の中心に中空部を設け、外周面と内周面に電極を設ける同軸型の検出器も用いられている。
【0004】
いずれの形式の半導体検出器においても、放射線と半導体結晶が相互作用を起こすと、複数の電極から信号が検出されるが、相互作用位置に対応した電極から得られる信号の振幅が最も大きくなる。したがって、電極から得られる信号を解析することで、相互作用位置を検出することができる。
【0005】
ただし、上記の方法による相互作用位置の検出では、電極の大きさの精度でしか相互作用位置を特定することができない。特許文献1では、信号の波形を解析することで、電極の大きさよりも細かい精度で相互作用位置を検出可能な半導体放射線検出装置を開示している。特許文献1では、クロスストリップ型の検出器において、相互作用点に最も近い陽極電極と陰極電極での信号における、信号の立ち上がり時間の違いによって深さ方向の位置を求めている。また、相互作用点に最も近い電極に隣接する電極における信号の振幅の比に基づいて、電極に平行な面内での位置を求めている。
【0006】
また、非特許文献1では以下のようにして相互作用位置を検出する技術が開示されている。つまり、まず、特定の位置で相互作用が生じた場合に電極で検出される信号の波形(リファレンス波形)をあらかじめ実測により求めて記憶しておく。そして、測定時に計測された信号をリファレンス波形と比較して、リファレンス波形が計測信号の波形と最も類似する位置を相互作用位置として求めている。

【特許文献1】特開2005-208057号公報
【非特許文献1】K. Vetter et. al., Three-dimensional position sensitivity in two-dimensionally segmented HP-Ge detectors, Nuclear Instruments and Method in Physics Research, A452, p. 223, 2000.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記従来技術による方法では、放射線と半導体結晶の相互作用が1回発生する場合しか測定することができなかった。つまり、放射線と半導体の相互作用が複数回発生する場合は、その相互作用位置を検出することができなかった。この場合に上記の方法によって相互作用位置を検出できないのは、複数回の相互作用が発生した場合に、各相互作用によって生じる信号波形が重なり合ってしまうためである。
【0008】
また、相互作用の回数にかかわらず、半導体放射線検出装置では、相互作用位置を精度良く求めることが求められている。また、相互作用位置の検出を短時間で行えることも求められている。
【0009】
そこで、本発明は、複数回の相互作用が発生した場合でも、各相互作用の位置を精度良く求めることのできる半導体放射線検出装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の別の目的は、相互作用の位置を、効率良くかつ精度良く求めることのできる半導体放射線検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様は、半導体結晶と、結晶の第1の面に設けられた複数の分割電極と、結晶の第2の面に設けられた1または複数の電極とを有する半導体検出器から得られる信号に基づいて、放射線の相互作用が複数回発生した場合に、これら複数の相互作用位置を検出する半導体放射線検出装置である。
【0012】
本発明の第1の態様に係る半導体放射線検出装置は、記憶手段とエネルギー算出手段と、合成波形算出手段と、相互作用位置検出手段とを備える。
【0013】
記憶手段は、結晶内の複数の位置について、単一の相互作用が発生した場合に分割電極から取得される信号の波形(リファレンス波形)をあらかじめ記憶する。このリファレンス波形は、あらかじめ実験を行って実測により求めても良いし、数値シミュレーションによって求めて良い。
【0014】
エネルギー算出手段は、相互作用位置でのエネルギーデポジット値を、相互作用位置に対応する分割電極から取得される信号の波高値に基づいて算出する。相互作用位置に対応する分割電極というのは、相互作用により発生した電荷または空孔が移動してくる分割電極のことである。どの分割電極が相互作用位置に対応する電極であるかは、分割電極から得られる信号波形の違いを使って識別することが可能である。このエネルギーデポジット値は、複数の相互作用が発生した位置の、それぞれに対して算出される。
【0015】
合成波形算出手段は、結晶内の任意の2点(候補点)で相互作用が起こった場合に、分割電極から取得されるであろう信号波形を算出する。より具体的には、記憶手段に記憶されている、候補点で単一の相互作用が発生した場合のリファレンス波形を重ね合わせることによって信号波形を算出する。この際、合成波形算出手段は、上述のエネルギー算出手段によって算出されるそれぞれの候補点におけるエネルギーデポジット値に応じた割合でリファレンス波形を合成することによって、合成波形を算出する。
【0016】
相互作用位置検出手段は、合成波形と分割電極から得られた波形とを比較して、分割電極から得られる波形との2乗誤差が最も小さい合成波形が得られる候補点を、相互作用位置であると決定する。すなわち、任意の2点の組み合わせについて、上記の合成波形算出手段によって合成波形を算出し、分割電極から得られる信号波形と比較することで、複数の相互作用が生じた場合のそれぞれの位置を求める。
【0017】
このように、本発明の第1の態様によれば、結晶内で複数回の相互作用が発生した場合であっても、それぞれの相互作用位置について、分割電極の大きさよりも細かい精度で相互作用位置を算出することが可能となる。
【0018】
本発明の第1の態様においては、分割電極から得られる信号の波形から、相互作用の大
まかな位置を推測する相互作用領域推定手段を有することが好ましい。この場合、相互作用位置検出手段は、推定された領域内の候補点についてのみ合成波形を作成し、分割電極から取得される波形と比較すればよい。
【0019】
このように、相互作用の位置を絞り込むことで、結晶内の任意の2点の組み合わせ全てに対して、合成波形の作成および信号波形との比較を行わないで良くなり、処理時間を短縮することができる。比較数は2つの候補点の組み合わせであるため、1つの相互作用点についてその領域を全体の1/nに絞ることができると、比較数は1/nまで削減できるので効果的である。
【0020】
上述の相互作用領域推定手段は、第1の面に設けられる分割電極から得られる信号と、第2の面に設けられる電極から得られる信号とについての、相互作用が発生してから振幅が最大値の所定割合に達するまでの時間差に基づいて、相互作用位置の結晶表面からの深さを推定することが好ましい。
【0021】
相互作用位置の深さに応じて、信号波形の立ち上がりのタイミングが異なる。すなわち、電極に近い位置で相互作用が起きれば比較的早く信号が立ち上がるのに対し、電極から遠い位置で相互作用が起きれば比較的遅く立ち上がる。したがって、信号波形において振幅が最大値の所定割合、たとえば50%、に達するまでの時間に着目すれば、相互作用位置の結晶表面からの深さをある程度絞り込むことができる。
【0022】
また、相互作用領域推定手段は、相互作用が発生した位置に対応する分割電極に隣接する分割電極から得られる信号の振幅の比に基づいて、分割電極に沿った面内での相互作用位置を推定することが好ましい。
【0023】
各分割電極の形状が等しい場合は、隣接する分割電極から得られる信号の値は、相互作用位置と各隣接電極との距離に応じた値となる。したがって、隣接電極から得られる信号の振幅の比に着目すれば、分割電極に沿った面内での相互作用位置を求めることができる。一方、各分割電極の形状が異なる場合には、信号の振幅の比とともに電極の形状も考慮して、分割電極に沿った面内での相互作用位置を求める必要がある。
【0024】
この分割電極に沿った面内での相互作用位置の算出は、隣接電極間の信号値の差の絶対値または絶対値の差を各時間について合計した値を算出し、その合計値に基づいて求めることが好適である。なお、この処理は、分割電極から得られる信号をデジタル化した信号に対して行うことが好適である。
【0025】
隣接電極から得られる信号は微弱でありノイズに弱いが、時間ごとに信号の差の絶対値を求める場合は、隣接電極間に同期して発生するノイズによる影響を低減することが可能であり、より精度良く相互作用位置を求めることができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の第1の態様に係る半導体放射線検出装置によれば、複数回の相互作用が発生した場合でも、各相互作用の位置を精度良く求めることが可能となる。
【0037】
本発明の第2および第3の態様に係る半導体放射線検出装置によれば、相互作用の位置
を、効率良くかつ精度良く求めることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。
【0039】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態は、電極分割型平板ゲルマニウム半導体検出器から得られる信号に基づいて相互作用位置を検出する半導体放射線検出装置である。図1、2に、本実施形態において用いる半導体検出器の構造例を示す。図1は本実施形態における半導体検出器の斜視図であり、図2(A)~(C)はそれぞれ図1のA~Cの方向から見た図である。以下の説明では、図に示すようなX,Y,Z座標系を設定して説明する。
【0040】
この検出器は、寸法a×b×cの平板型のゲルマニウム結晶10の両面に短冊状(ストリップ状)に分割された電極を形成したものである。平板型のゲルマニウム結晶10の一方の表面には、図2(B)に示すように、幅dで長さがaのX方向に細長い電極ストリップ11が複数本、密に並べられている。また、平板型のゲルマニウム結晶10の反対側の表面には、幅dで長さがbのY方向に細長い電極ストリップ12が複数本、密に並べられている。一方の表面の電極ストリップは陽極(以下、陽極ストリップという)とされ、反対側の電極ストリップは陰極(以下、陰極ストリップという)とされる。このように、平板型のゲルマニウム結晶10の両面に、互いに直交する方向に伸びる陽極ストリップ11と陰極ストリップ12がそれぞれ複数本設けられている。
【0041】
以下では、一例として、a=39mm、b=39mm、c=20mm、d=3mmとして、ガンマ線入射側の電極を陽極、反対側の電極を陰極とした例によって説明する。
【0042】
このような検出器において、半導体結晶10とガンマ線が相互作用を起こした場合に検出される信号は大別して2種類ある。1つはガンマ線が相互作用を起こした位置に対応する電極に出現する電荷信号(メイン信号と呼ぶ)である。相互作用によって発生した電荷および空孔はバイアス電場に沿って移動する。したがって、平板電極に直交する方向にバイアス電場を印加しているクロスストリップ型の半導体検出器では、図3に示すように、位置Iでガンマ線が相互作用を起こした場合、相互作用位置Iに最も近い電極11bでメイン信号が観測される。図3では陰極ストリップ側の検出信号を示しているが、陽極ストリップ側でも同様に信号が検出される。メイン信号が検出される陽極ストリップと陰極ストリップの組み合わせから、ストリップ幅の精度で相互作用点のXY座標が分かる。
【0043】
相互作用が発生した場合に電極で検出されるもう1つの信号は、メイン信号が検出される電極の周辺の電極(隣接電極)に出現する電荷誘起信号(サブ信号と呼ぶ)である。図3では、電極11bの両隣の電極11a,11cにおいて、サブ信号A’およびA’がそれぞれ観測される。このサブ信号の振幅は、メイン信号と比較して概ね1桁小さい。また、各電極の形状が同じであるクロスストリップ型の半導体検出器では、サブ信号A’とA’の波形は、互いに相似形な波形となる。
【0044】
次に、検出器内において、ガンマ線と半導体結晶の相互作用が2回起きた場合を考える。ここでは、図4に示すように、隣接する電極11b、11cに対応する位置において、2回の相互作用I,Iが起きたとする。このとき、1回目の相互作用Iに伴って、電極11a,b,cにおいて波形A’,A,A’が出現する。また、2回目の相互作用Iに伴って、電極11b、c、dにおいて波形B’,B,B’が出現する。つまり、電極11b、cにおいては、1回目と2回目の相互作用によって生じる信号の重ね合わされたものが観測されることになる。
【0045】
本実施形態においては、複数回の相互作用が起きた場合に、その複数の相互作用位置を求めることを可能とする。複数回の相互作用が起きた場合に現れる波形は、それぞれの位置で単独の相互作用が起きた場合の波形を、それぞれの位置でのエネルギーデポジット値に比例して足し合わせたものである。そこで、本実施形態では、単一の相互作用が発生した場合に現れる波形(リファレンス波形)をあらかじめ実測または数値計算によって求めておき、任意の2点におけるリファレンス波形をそれぞれの位置におけるエネルギーデポジット値に応じた比で合成する。この波形の合成は、複数箇所の相互作用位置の考えられるそれぞれの位置の全ての組み合わせについて行う。そして、このようにして生成された複数の合成波形と実際の波形の比較を行い、最も類似した合成波形を与える位置の組み合わせとして相互作用位置を求めることができる。
【0046】
図5は、本実施形態に係る半導体放射線検出装置の信号処理部30の構成例を示すブロック図である。この信号処理部30は、FPGAやASICなどのハードウェア回路によって構成されても良いし、マイクロコンピュータで実行されるソフトウェアとして構成されても良い。
【0047】
電極ストリップ11,12からの信号は前置増幅器21によって増幅される。前置増幅器21からの出力は、アナログデジタル変換器(ADC)22に入力されてデジタル化される。ここでは、100MHzのサンプリングレートでデジタル化する。
【0048】
波形解析部31は、デジタル化された信号を取得し、各電極ストリップから得られる信号波形に基づいて、各電極ストリップが相互作用点に対応するストリップであるか(すわなち、信号がメイン信号であるか)、その両隣のストリップであるか(すなわち、信号がサブ信号であるか)を識別する。図3に示すように、メイン信号は所定時間(300ns程度)経過した後でも信号値を有するのに対し、サブ信号の波高値が0になっている。そこで、この波形の違いを識別することで、相互作用点に対応するストリップであるか、それに隣接するストリップであるかを判別可能である。
【0049】
波形解析部31は、電極ストリップ11,12から得られる信号波形を解析し、複数の相互作用が発生した場合、すなわち、複数の電極ストリップからメイン信号が検出された場合に、以下で説明する処理を行ってその複数の相互作用位置を求める。なお、単一の相互作用のみが検出される場合は、従来と同様の方法によって相互作用位置を求めればよいので、以下では特に説明は行わない。
【0050】
エネルギー算出部32は、相互作用点に対応する各電極ストリップの信号波形から、その相互作用におけるエネルギーデポジット値を求める。このエネルギーデポジット値は、電極ストリップから得られる信号の波高値から求めることができる。なお、エネルギーデポジット値は、デジタル化した信号に基づいて求めずに、アナログ信号のまま別系統のアナログ回路を利用して求めても構わない。
【0051】
リファレンス波形記憶部33は、単一の相互作用が起きた場合に各電極ストリップに現れる信号波形(リファレンス波形)をあらかじめ記憶する。本実施形態では1mm間隔の格子点についてリファレンス波形を記憶する。つまり、本実施形態では陽極ストリップおよび陰極ストリップとも3mm幅であり、半導体結晶の厚さが20mmであるので、3×3×20個の点についてのリファレンス波形を取得し記憶する。
【0052】
波形合成部34は、複数の相互作用について考えられる全ての位置の組み合わせについて、リファレンス波形の合成を行う。この際、各リファレンス波形は、その相互作用のエネルギーに応じた比で合成する。
【0053】
より詳しく説明すると、まず初段の波形解析によって2回の相互作用が検出された場合、相互作用点に対応する陽極ストリップと陰極ストリップの対を求める。たとえば、2つの陽極ストリップおよび2つの陰極ストリップからメイン信号が検出された場合は、エネルギーデポジット値の比較により、どの陽極ストリップと陰極ストリップとが対応するかを判断して、2つの相互作用位置をストリップ幅の精度で求める。また、陽極または陰極のいずれか一方では1つの電極のみからメイン信号が検出され、他方からは2つの電極からメイン信号が検出された場合も2つの相互作用位置がストリップ幅の精度で求められる。
【0054】
そして、2回の相互作用位置に対応する2つの陽極ストリップをA,Bとするとき、陽極ストリップA,Bから観測されるであろう信号波形を次のようにして合成する。
【0055】
【数1】
JP0005371086B2_000002t.gif

【0056】
ここで、E,Eのそれぞれは、エネルギー算出部32によって算出された、A,Bそれぞれの相互作用位置におけるエネルギーデポジット値である。i,jはそれぞれ、A,Bの相互作用位置(3mm×3mm×20mmの範囲)におけるいずれかの格子点(グリッド)を意味する。また、WA,iはi番目のグリッドで相互作用が生じた場合のメイン信号の波形を表す。WA’,iはi番目のグリッドで相互作用が生じた場合の(電極Bにおける)サブ信号の波形を表す。WB,j,WB’,jについても同様である。
【0057】
波形合成部34は、このような合成波形を、グリッドi,jの全ての組み合わせ(すなわち、3×3×20の2乗)について求める。
【0058】
比較部35は、波形合成部34によって合成された波形を、実際に検出された信号波形と比較し、最も類似する合成波形を求める。最も類似する合成波形は、たとえば、2乗誤差が最小となるものとして求めることができる。そして、実際の信号波形と最も類似する合成波形が得られたら、その合成波形を与えるグリッドi,jを、2回の相互作用が生じた位置であると判定する。
【0059】
図6は信号処理部30が行う処理の流れを示すフローチャートである。信号処理部30がデジタル化された信号を取得(ステップS11)して、相互作用位置に対応する電極ストリップを決定する。そして、各電極から得られるメイン信号の波高値に基づいて、エネルギー算出部32が各相互作用のエネルギーデポジット値を算出する(ステップS12)。波形合成部34は、電極ストリップが交わる領域よりもさらに高精度に分割した格子点の中から任意の点を相互作用点の候補点として、各相互作用のエネルギーに応じた比でリファレンス波形を合成する(ステップS13)。そして、比較部35は、合成波形と実際の波形の比較を行い(ステップS14)、これまでで比較したもののうち最も類似している場合は、その時の候補点の位置を記憶しておく。相互作用位置の候補は領域内の全ての点の組み合わせについて行うので、まだ全ての組み合わせについて処理が完了していなければ(ステップS15:NO)、ステップS13に戻る。全ての組み合わせについて合成波形との比較が完了したら(ステップS15:YES)、計測波形と最も類似する波形を与える候補点の位置を、相互作用の位置として特定する(ステップS16)。
【0060】
このように本実施形態によれば、複数回の相互作用が生じた場合であっても、それぞれの相互作用位置をストリップ電極が交わる範囲よりも高い精度、つまり1mm格子の精度で求めることが可能となる。
【0061】
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、基本的に第1の実施形態と同様であるが、検出される信号から相互作用位置をある程度限定し、その限定された領域内のみでリファレンス波形の合成および比較を行うことで処理を効率化するものである。
【0062】
本実施形態に係る半導体放射線検出装置の装置構成は第1の実施形態と同様であり、信号処理部の機能構成が異なるだけである。図7は、本実施形態に係る検出装置の信号処理部30の構成例を示すブロック図である。また、図8は、本実施形態における信号処理部の処理の流れを示すフローチャートである。第1の実施形態との違いは、領域限定部36が設けられており計測信号を解析して相互作用の位置を粗く求める(ステップS21)点である。これにより、上述したような処理の効率化が図られる。なお、ステップS15における全領域は、ステップS21で粗く求められた限定された領域を意味する。
【0063】
以下、領域限定部36の詳細について説明する。領域限定部36は、電極から検出される信号波形を解析することで、相互作用位置を電極ストリップが交わる領域よりも狭い領域に限定する。この限定は、深さ(Z)およびXY面内位置の両方またはいずれか一方を絞り込むことによって行われる。
【0064】
まず、深さ方向について相互作用位置を限定する方法について説明する。図9は、ガンマ線とゲルマニウム結晶が単一の相互作用を起こしたときの、陽極ストリップおよび陰極ストリップから検出される信号波形を数値シミュレーションによって求めた図である。図示した信号は、相互作用点に最も近い陽極ストリップおよび陰極ストリップからの信号である。ガンマ線の相互作用点の深さ方向の位置(DOI:Depth of interaction)によって信号波形が変化することが分かる。ガンマ線入射側の陽極ストリップ11によって検出される信号波形は、DOIがゲルマニウム結晶の入射側から浅い位置にあって陽極ストリップ11に近ければ素早く立ち上がり、DOIが深くなって陽極ストリップ11から遠ざかるに従って立ち上がりのタイミングが遅くなる。逆に、裏面側の陰極ストリップ12によって検出される信号は、DOIがゲルマニウム結晶の入射表面から遠い位置にあって陰極ストリップ12に近ければ素早く立ち上がり、DOIがゲルマニウム結晶の入射面から近い位置にあって陰極ストリップ12から遠いほど立ち上がりのタイミングは遅くなる。
【0065】
したがって、領域限定部36は、相互作用点に対応する陽極ストリップ11および陰極ストリップから検出される信号から、その深さ方向位置を求めることができる。たとえば、陽極ストリップで検出された信号波形の振幅が最大値の50%に達するまでの時間と、陰極ストリップで検出された信号波形の振幅が最大値の50%に達するまでの時間の差からDOIを求めることができる。
【0066】
なお、図9は単一の相互作用が生じた場合の信号波形である。複数の相互作用が生じた場合は、一方の相互作用によって生じるメイン信号に、他方の相互作用によって生じるサブ信号が重なって検出されてしまう。したがって、上述のように解析的に求められたDOIは正確なものではない。しかしながら、サブ信号の振幅はメイン信号に比較して1桁程度小さいため、DOIの位置をある程度粗く決定することができ、相互作用位置を大まかに限定することができる。
【0067】
また、複数回の相互作用が生じた場合に信号波形からDOIを求めることが可能なのは
、相互作用位置に対応する陽極ストリップおよび陰極ストリップのいずれもが、それぞれ相互作用について異なる場合である。この場合に、各相互作用についての深さ方向位置を粗く決定することができる。
【0068】
次に、電極に沿った面(XY面)内で、相互作用位置を限定する方法について説明する。図10は、ゲルマニウム結晶とガンマ線が単一の相互作用を起こしたときの、相互作用点に隣接する電極で検出されるサブ信号の信号波形を、数値シミュレーションによって求めたものである。図では、相互作用の深さ方向の位置が異なる3箇所(DOI=1mm,5mm,10mm)での相互作用について、その時に得られるサブ信号の波形を示している。相互作用点の、幅3mmの電極ストリップの中心線からのずれ(TOI:Transverse
position of interaction)は全て同じで1mmである。
【0069】
サブ信号の波形振幅はTOIに依存したものとなる。したがって、サブ信号の波形振幅からTOIを求めることが可能である。TOIの具体的な算出方法は、以下の2通りの方法が採用可能である。
【0070】
(方法1)
領域限定部36は、隣接電極間のサブ信号の振幅の比を表す値として、次式で表されるパラメータLを計算する。
【0071】
【数2】
JP0005371086B2_000003t.gif

【0072】
ここで、Rt、Ltは、それぞれ時刻tにおける、相互作用点の左右に隣接する電極から得られる信号の波高値を表す。また、Tは1回の相互作用によって生じるサブ信号の継続期間であり、たとえば400nsである。
【0073】
一般に、電極に沿った面内での相互作用位置Pは、サブ信号の振幅の比を表す上記のパラメータLと、DOIの関数として表すことができる。
【0074】
【数3】
JP0005371086B2_000004t.gif

【0075】
関数Fは電極形状等に依存するが、ここでは各電極の形状が同一であるストリップ電極を有する半導体検出器の場合について述べる。電荷の移動により誘起されるサブ信号は、サブ信号の現れる電極からの距離に比例して減衰するため、同じ深さ(DOI)においては、TOIは両側のサブ信号の振幅比となる。そのため、左右の絶対値振幅の差分を取ること(数2の分子)により同一DOIにおけるTOIを求めることができる。さらに、この値を絶対値振幅の合計(数2の分母)で割ることによりDOIに依存せずに、TOIを決定することができる。したがって、本実施形態のように各電極形状が同一であるストリップ電極を有する平板型半導体検出器を利用する場合にはP=Lとなり、サブ信号の振幅比からTOIを決定可能である。また、平板型半導体検出器以外を用いる場合においても
、実測あるいはシミュレーション計算により関数F(L,DOI)を求めることにより、同様の方法でパラメータLからTOIを決定することが可能である。
【0076】
(方法2)
第2の方法は、第1の方法と同様であるが、隣接電極間のサブ信号の振幅の比を表すパラメータLとして、次式の値を利用する。
【0077】
【数4】
JP0005371086B2_000005t.gif

【0078】
ここでは、波高RtとLtの引き算を行った後に絶対値を計算することにより、RtとLtに同期して生じる雑音を相殺することが可能であり、第1の方法よりも高精度でTOIを決定することができる。ただし、引き算後に絶対値を算出しているために、電極中心からのずれ方向を表す符号が失われる。したがって、演算(sign())により符号を決定する必要がある。
【0079】
なお、サブ信号の値はメイン信号と比較して小さいものであるため、本手法によるTOI位置算出が可能であるためには、複数回の相互作用位置に対応する電極ストリップが陽極ストリップあるいは陰極ストップのいずれかについて十分に離れており、信号が重畳しないことが必要である。本手法では、信号が重畳しない方のストリップの幅方向についてTOI位置を算出可能である。
【0080】
以上のようにして、領域限定部36は相互作用位置を、電極ストリップの交わる領域よりも狭い領域に限定することが可能である。そして、本実施形態においては、波形合成部34および比較部35は限定された領域内についてのみリファレンス波形の合成および計測信号との比較を行う。
【0081】
このように相互作用点の大まかな位置(領域)を推定し、この領域内の点のみについてリファレンス波形の合成および波形比較を行うことで、候補領域を限定せずに波形比較する場合と比べて、計算量を減らし処理を効率化することが可能である。たとえば、1つの相互作用についてその相互作用の領域を1/5(=20%)に限定できれば、2つの相互作用の組み合わせで考えると1/25(=4%)まで処理の量を減らすことが可能となる。
【0082】
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、単一の相互作用が生じたときに、その相互作用位置を精度良くかつ効率的に求める電極ストリップ型の半導体検出器である。図11は、本実施形態に係る検出器の信号処理部の構成例を示すブロック図である。本実施形態における信号処理部の構成は、第2の実施形態から波形合成部を除いたものとみなすことができる。
【0083】
本実施形態においては、計測された信号と電極ストリップの交わりの領域内の各格子点におけるリファレンス波形とを比較して、最も類似するリファレンス波形を与える格子点を相互作用点として求める。これにより、相互作用点の位置を精度良く求めることができる。
【0084】
ここで、本実施形態においては、電極ストリップが交わる領域の全てを対象としてリファレンス波形と計測波形の比較を行うのではなく、領域限定部36が解析的に求めた領域内の格子点に限定して波形の比較を行う。これにより、リファレンス波形との比較処理の量を減らすことができ、処理効率を向上させることができる。
【0085】
なお、領域限定部36による相互作用の大まかな位置の算出方法は第2の実施形態と同様であり、陽極ストリップおよび陰極ストリップの立ち上がり時間の差から深さ方向の位置(DOI)、隣接ストリップの時間ごとの信号値の差分の絶対値を積分した値に基づいて横方向位置(TOI)を算出する。
【0086】
なお、単一の相互作用しか生じていない場合は信号の重畳が発生しないので、深さ(Z)方向の位置および、X,Y方向の位置の全てについて、大まかに求めることができる。
【0087】
(第4の実施形態)
第4の実施形態は、単一の相互作用が生じたときに、その相互作用位置を解析的に求める電極ストリップ型の半導体検出器である。図12は、本実施形態に係る検出器の信号処理部の構成例を示すブロック図である。本実施形態においては、相互作用位置算出部37が、計測信号から相互作用位置を解析的に算出する。
【0088】
相互作用位置算出部37が行う処理は、第2の実施形態における領域限定部36による、深さ方向位置(DOI)および横方向位置(TOI)の算出処理と同じである。単一の相互作用しか起こらない場合には、X,Y,Z方向の全ての位置について解析的にその位置を求めることが可能である。また、単一の相互作用しか生じない場合には、信号の重畳が生じないため、リファレンス波形との比較を行わずに、解析的に求めた位置をそのまま相互作用の位置としてもよい。
【0089】
(変形例)
以上の説明では、電極ストリップ型(クロスストリップ型)のゲルマニウム半導体検出器を例に説明してきたが、図13に示すような、結晶50の一方の面に格子状に電極51が配置され、他方の面に1つの電極52のみが配置されるようなピクセル型の半導体検出器であっても、本発明を適用することが可能である。また、平板型の半導体検出器だけでなく、同軸型の半導体検出器に対しても同様に、本発明を適用することが可能である。
【0090】
平行平板型の半導体検出器以外を利用する場合には、メイン信号が検出される電極(相互作用位置に対応する分割電極)は、必ずしも相互作用位置に最も近い電極とはならない。しかしながら、平行平板型の半導体検出器と同様に、メイン信号が検出された陽極電極と陰極電極とから電極の大きさの精度で相互作用位置を検出でき、リファレンス波形との比較によりそれよりも精度良く相互作用位置を検出することが可能である。
【0091】
また、上記の実施形態の説明では、相互作用位置のXY面内での位置を解析により推定または決定する際に、隣接電極から得られるサブ信号の振幅の比を利用している。上述のクロスストリップ型検出器を利用する場合には、各電極の大きさが等しいので、サブ信号の振幅の比がそのままXY面内での位置を表すことになる。これに対して、図13のような円い平板結晶を利用する場合や同軸型の検出器を用いる場合は電極の形が異なり、単純なサブ信号の振幅の比だけからは、XY面内での相互作用位置を求めることができない。このように電極の形状が異なる場合には、サブ信号の振幅比と相互作用位置との関係を表す関数F(数3)を実測もしくはシミュレーションによりあらかじめ求めておき、これを利用してXY面内の相互作用位置を求める。
【0092】
また、ガンマ線検出結晶としてゲルマニウム結晶を利用する例を説明したが、本発明で利用できるガンマ線検出結晶はゲルマニウム結晶に限られない。たとえば、シリコン(Si)、テルル化カドミウム(CdTe)等を用いても同様の効果を得ることができる。
【0093】
また、ガンマ線を検出対象として説明を行ったが、エックス線も同様に検出可能である。一方、アルファ線やベータ線については検出器に入った瞬間から多数回の相互作用を繰り返しながら直線的に進んで全エネルギーを落とすため、複数回の相互作用に関する検出の検出対象とはできず、サブ信号の絶対値積分によるTOI位置検出(第4の実施形態)においてのみ検出対象とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】図1は、実施形態に係る電極分割型平板ゲルマニウム半導体検出器の構造例を示す図である。
【図2】図2は、実施形態に係る電極分割型平板ゲルマニウム半導体検出器の構造例を示す図である。
【図3】図3は、単一の相互作用が生じた場合に各電極に現れる信号の波形を説明する図である。
【図4】図4は、複数回の相互作用が生じた場合に各電極に現れる信号の波形を説明する図である。
【図5】図5は、第1の実施形態に係る電極分割型平板ゲルマニウム半導体検出器の信号処理部の例を示すブロック図である。
【図6】図6は、第1の実施形態における信号処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図7】図7は、第2の実施形態に係る電極分割型平板ゲルマニウム半導体検出器の信号処理部の例を示すブロック図である。
【図8】図8は、第2の実施形態における信号処理の流れの例を示すフローチャートである。
【図9】図9は、相互作用位置の深さ方向位置(DOI)の違いによる、陽極ストリップおよび陰極ストリップで検出される信号波形の違いを示す図である。
【図10】図10は、相互作用点に最も近い電極ストリップの両隣の電極ストリップで検出される信号波形の例を示す図である。
【図11】図11は、第3の実施形態に係る電極分割型平板ゲルマニウム半導体検出器の信号処理部の例を示すブロック図である。
【図12】図12は、第4の実施形態に係る電極分割型平板ゲルマニウム半導体検出器の信号処理部の例を示すブロック図である。
【図13】図13は、ピクセル型の半導体検出器を示す図である。
【符号の説明】
【0095】
10 ゲルマニウム半導体結晶
11 陽極ストリップ
12 陰極ストリップ
21 前置増幅器
22 アナログデジタル変換器
30 信号処理部
31 波形解析部
32 エネルギー算出部
33 リファレンス波形記憶部
34 波形合成部
35 比較部
36 領域限定部
37 相互作用位置算出部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12