TOP > 国内特許検索 > マイクロバルブ及びマイクロポンプ > 明細書

明細書 :マイクロバルブ及びマイクロポンプ

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5221993号 (P5221993)
公開番号 特開2009-236284 (P2009-236284A)
登録日 平成25年3月15日(2013.3.15)
発行日 平成25年6月26日(2013.6.26)
公開日 平成21年10月15日(2009.10.15)
発明の名称または考案の名称 マイクロバルブ及びマイクロポンプ
国際特許分類 F16K  15/14        (2006.01)
F04B  43/04        (2006.01)
B81B   3/00        (2006.01)
B21D  53/00        (2006.01)
FI F16K 15/14 D
F04B 43/04 B
B81B 3/00
B21D 53/00 B
請求項の数または発明の数 7
全頁数 10
出願番号 特願2008-086143 (P2008-086143)
出願日 平成20年3月28日(2008.3.28)
審査請求日 平成23年3月23日(2011.3.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】305027401
【氏名又は名称】公立大学法人首都大学東京
発明者または考案者 【氏名】楊 明
【氏名】齋藤 弘己
【氏名】伊藤 國吉
【氏名】小澤 茂男
個別代理人の代理人 【識別番号】100150876、【弁理士】、【氏名又は名称】松山 裕一郎
審査官 【審査官】平瀬 知明
参考文献・文献 特表平09-509728(JP,A)
特開平05-164258(JP,A)
特開2001-012356(JP,A)
特開平05-312273(JP,A)
特開平05-332463(JP,A)
調査した分野 F16K 15/14
B21D 53/00
B81B 3/00
F04B 43/04
特許請求の範囲 【請求項1】
金属板の機械加工によって形成された弁体と、
前記弁体が収容される有底の凹部が一端に配され、かつ前記凹部の底部から他端まで中心軸線に沿って貫通する第一微小流路が配された金属製の第一円柱部と、
前記中心軸線に沿って貫通して第二微小流路が配されて、前記弁体とともに前記凹部に圧入された金属製の第二円柱部と、
を備え、
前記弁体と対向して前記第一微小流路又は前記第二微小流路の端面に弁座が配されており、
前記弁体が、
プレス加工によって略半球状に滑らかに突出して形成されて前記弁体の中央に配され、前記弁座との接触の有無により前記第一微小流路と前記第二微小流路とを連通又は遮断するドーム部と、
該ドーム部と同心の円環状に形成されて前記ドーム部の径方向外方に離間して配され、前記第一円柱部及び前記第二円柱部に挟持される支持部と、
該支持部の円周方向に延びる第一弾性部、及び径方向に延びる第二弾性部を有して、前記ドーム部と前記支持部とに接続された接続部と、を備え、該第二弾性部は前記ドーム部と該第一弾性部の一端部とを連結するドーム部側の第二弾性部及び前記第一弾性部の他端部と前記支持部とを連結する支持部側の第二弾性部の2つの部材からなる
ことを特徴とするマイクロバルブ。
【請求項2】
前記弁座が、前記弁体と対向して前記第二微小流路の端部に配され、前記第一円柱部側への前記ドーム部の移動を一定範囲内で許容する小凹部が前記底部に配されていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロバルブ。
【請求項3】
前記弁座が、前記第一微小流路の端部に配され、前記第二円柱部側への前記ドーム部の移動を一定範囲内で許容する小凹部が、前記弁体と対向する前記第二円柱部の端面に配されていることを特徴とする請求項2に記載のマイクロバルブ。
【請求項4】
前記弁体の表面に弾性層が配されていることを特徴とする請求項1から3の何れか一つに記載のマイクロバルブ。
【請求項5】
前記弾性層は、親水処理がなされた金メッキ層からなることを特徴とする請求項4に記載のマイクロバルブ。
【請求項6】
前記金属板、前記第一円柱部、及び前記第二円柱部が、ステンレス又はチタンからなることを特徴とする請求項1から5の何れか一つに記載のマイクロバルブ。
【請求項7】
圧力室と、該圧力室と連通された少なくとも2つの微小流路と、前記微小流路上にそれぞれ配された請求項1から6の何れか一つに記載のマイクロバルブと、
を備えていることを特徴とするマイクロポンプ。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロバルブ及びマイクロポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
化学反応、生化学反応、溶媒抽出、気液分離、さらにはこれらに基づく微量成分の化学分析や非接触光学分析等では、微量の流体を輸送し、流量を高精度に制御する必要性から、1mm以下の大きさのマイクロバルブ及びマイクロポンプが使用されている。このような微小構造を実現するため、リソグラフィー等の微細加工技術によってガラス等の基板表面にマイクロバルブ及びマイクロポンプ構造を実現したものが多数提案されている(例えば、特許文献1参照。)
【0003】
しかし、液体接触部にシリコン、ガラスが面している場合には、塩基性液体の送液に適さない。そのため、基板をSUS基板とし、表面処理によって耐性を向上させたものが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。

【特許文献1】特開2005-013980号公報
【特許文献2】特開2006-161779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来のマイクロバルブ及びマイクロポンプは、基板を接合した構造なので、流体の圧力や流量によっては十分な耐圧性が得られない。また、リソグラフィー等の基板の微細加工技術を要するので、工程が複雑かつ製造装置も高価である。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、十分な耐圧性を有してより大量かつ低コストで製造することができるマイクロバルブ及びマイクロポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係るマイクロバルブは、金属板の機械加工によって形成された弁体と、前記弁体が収容される有底の凹部が一端に配され、かつ前記凹部の底部から他端まで中心軸線に沿って貫通する第一微小流路が配された金属製の第一円柱部と、前記中心軸線に沿って貫通して第二微小流路が配されて、前記弁体とともに前記凹部に圧入された金属製の第二円柱部と、を備え、前記弁体と対向して前記第一微小流路又は前記第二微小流路の端面に弁座が配されていることを特徴とする。
【0007】
この発明は、全体が金属からなり、第一円柱部に第二円柱部が圧入されて弁体が挟持されているので、弁体と弁座とが接触した閉状態にあって流体の漏れを好適に抑えることができる。
【0008】
また、本発明に係るマイクロバルブは、前記マイクロバルブであって、前記弁体が、プレス加工によって略半球状に滑らかに突出して形成されて前記弁体の中央に配され、前記弁座との接触の有無により前記第一微小流路と前記第二微小流路とを連通又は遮断するドーム部と、該ドーム部と同心の円環状に形成されて前記ドーム部の径方向外方に離間して配され、前記第一円柱部及び前記第二円柱部に挟持される支持部と、該支持部の円周方向に延びる第一弾性部、及び径方向に延びる第二弾性部を有して、前記ドーム部と前記支持部とに接続された接続部と、を備えていることを特徴とする。
【0009】
この発明は、第一弾性部の長さに応じて接続部の剛性を調節することができる。したがって、弁開時にドーム部が流体に押圧されて第一弾性部が弾性変形したときの弁座に対する移動量に対応した流路面積を好適に調節することができる。また、加工・組立誤差等によってドーム部の中心軸線と弁座の中心軸線とがずれたとしても、弁閉時にドーム部が弁座に押圧される際に第二弾性部が弾性変形して、弁座に対して両者の中心軸線が一致する方向にドーム部を自己整合させることができる。
【0010】
また、本発明に係るマイクロバルブは、前記マイクロバルブであって、前記弁座が、前記弁体と対向して前記第二微小流路の端部に配され、前記第一円柱部側への前記ドーム部の移動を一定範囲内で許容する小凹部が前記底部に配されていることを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係るマイクロバルブは、前記マイクロバルブであって、前記弁座が、前記第一微小流路の端部に配され、前記第二円柱部側への前記ドーム部の移動を一定範囲内で許容する小凹部が、前記弁体と対向する前記第二円柱部の端面に配されていることを特徴とする。
【0012】
この発明は、小凹部の深さを調節することによって、流れの方向にドーム部が押圧された際のドーム部の移動量を規制することができ、流体が順方向に流れる際の流量を好適に制御することができる。
【0013】
また、本発明に係るマイクロバルブは、前記マイクロバルブであって、前記弁体の表面に弾性層が配されていることを特徴とする。
【0014】
この発明は、弁体と弁座とが圧接された際、弾性層が弾性変形して圧縮されることによって、弁体と弁座との接触面積を増大してシール性をより向上することができる。
【0015】
また、本発明に係るマイクロバルブは、前記マイクロバルブであって、前記弾性層の表面が、親水性を有することを特徴とする。
【0016】
この発明は、弁体の表面を流れる流体との抵抗力を高めて、弁体と弁座との接触圧が小さくてもシール性を確保することができる。
【0017】
また、本発明に係るマイクロバルブは、前記マイクロバルブであって、前記金属板、前記第一円柱部、及び前記第二円柱部が、ステンレス又はチタンからなることを特徴とする。
【0018】
この発明は、生体適合性を有するので、生体に対して好適に使用することができる。
【0019】
本発明に係るマイクロポンプは、圧力室と、該圧力室と連通された少なくとも2つの微小流路と、前記微小流路上にそれぞれ配された本発明に係るマイクロバルブと、を備えていることを特徴とする。
【0020】
この発明は、本発明に係るマイクロバルブを備えているので、弁体と弁座とが接触した状態において流体の外部への漏れを好適に抑えて、マイクロバルブ前後における微小流路の一方向流れを好適に実現することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、十分な耐圧性を有してより大量かつ低コストで製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明に係る一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本実施形態に係るマイクロポンプ1は、圧力室2と、圧力室2と連通された流入微小流路(微小流路)3及び流出微小流路(微小流路)5と、流入微小流路3上に配された流入用マイクロバルブ(マイクロバルブ)6及び流出微小流路5上に配された流出用マイクロバルブ(マイクロバルブ)7と、を備えている。
【0023】
圧力室2は、ダイアフラム8と、図示しない駆動回路と接続された圧電素子9と、を備えている。
流入用マイクロバルブ6と流出用マイクロバルブ7とは、同一の構成を備えているので、構成についての詳細は以下、流入用マイクロバルブ6について説明する。
【0024】
流入用マイクロバルブ6は、金属板のプレス加工によって形成された弁体10と、弁体10が収容される有底の凹部11が一端13aに配され、かつ凹部11の底部11Aから他端13bまで中心軸線CLに沿って貫通する第一微小流路12が配されたステンレス又はチタン製のアウトブッシュ(第一円柱部)13と、中心軸線CLに沿って貫通して第二微小流路15が配されて、弁体10とともに凹部11に圧入されたステンレス又はチタン製のインブッシュ(第二円柱部)16と、弁体10と対向して第二微小流路15の端部に配された弁座17と、を備えている。
【0025】
弁体10は、5μm以上、かつ50μm以下のステンレス又はチタン製の薄板からプレス加工等の機械加工によって形成されている。この弁体10は、プレス加工によって略半球状に滑らかに突出して形成されて弁体10の中央に配され、弁座17との接触の有無により第一微小流路12と第二微小流路15とを連通又は遮断するドーム部18と、ドーム部18と同心の円環状に形成されてドーム部18の径方向外方に離間して配され、インブッシュ16及びアウトブッシュ13に挟持される支持部20と、支持部20の円周方向に延びる第一弾性部21A、及び径方向に延びる第二弾性部21Bを有して、ドーム部18と支持部20とに接続された接続部21と、を備えている。
【0026】
弁体10の表面には、親水処理がなされた金のメッキ層(弾性層)22が配されている。なお、メッキ層の材質は、弾性を有して流体と弁体10の母材のステンレス又はチタンとの両方に適合する材質であれば、金に限らない。
【0027】
ドーム部18と支持部20とは、互いに周方向に略等間隔に離間して配された3つの接続部21を介して接続されている。そして、ドーム部18、支持部20、及び接続部21間の隙間が流体の流路となっている。第一弾性部21A及び第二弾性部21Bは、一体となって板バネ状に形成されている。
【0028】
弁座17は、第二微小流路15の端部がドーム部18側に突出するようにしてインブッシュ16側に形成されており、ドーム部18と対向して配されている。
アウトブッシュ13の底部11Aの第一微小流路12の端部近傍には、アウトブッシュ13側へのドーム部18の移動を一定範囲内で許容する小凹部23が配されている。
【0029】
次に、本実施形態に係る流入用マイクロバルブ6及び流出用マイクロバルブ7、並びにマイクロポンプ1の作用について説明する。
まず、不図示の駆動回路を操作して圧電素子9を駆動する。これによって、ダイアフラム8が上方へ引き上げられて圧力室2内が負圧になる。このとき、流入微小流路3及び流出微小流路5から圧力室2へ向かって流体が流入しようとする。
【0030】
このとき、流入微小流路3から流入用マイクロバルブ6に流入した流体は、第二微小流路15を流れて弁体10のドーム部18を第一微小流路12側に押圧する。この際、弁体10の接続部21が弾性変形し、ドーム部18が弁座17から離間して小凹部23のほうに移動する。これによって、流入用マイクロバルブ6が開状態となって、流体が第一微小流路12内を通過して圧力室2内に流入する。
【0031】
一方、流出微小流路5から流出用マイクロバルブ7に流入した流体は、第一微小流路12を流れてドーム部18を弁座17の方向に押圧する。この際、弁体10の接続部21が弾性変形してドーム部18が弁座17に押圧される。弁体10の表面には金のメッキ層22が配されているので、弁座17がメッキ層22に食い込んで面圧がさらに高まる。そのため、流出用マイクロバルブ7が閉状態となって、流体は第二微小流路15までは流れない。
【0032】
続いて、再度駆動回路を操作して圧電素子9を上述とは反対の方向に駆動する。これによって、ダイアフラム8が下方に押し下げられて圧力室2内の圧力が上昇する。このとき、圧力室2内の流体が、流入用マイクロバルブ6及び流出用マイクロバルブ7内へ流出しようとする。
【0033】
このとき、流出用マイクロバルブ7の第二微小流路15に流入した流体は、ドーム部18を第一微小流路12側に押圧する。この際、弁体10の接続部21が弾性変形してドーム部18が弁座17から離間して小凹部23のほうに移動する。これによって、流出用マイクロバルブ7が開状態となって、流体が第一微小流路12内を通過して流出微小流路5に流れていく。
【0034】
一方、流入用マイクロバルブ6の第一微小流路12に流入した流体は、第一微小流路12を流れてドーム部18を弁座17の方向に押圧する。この際、弁体10の接続部21が弾性変形してドーム部18が弁座17に押圧される。弁体10の表面には金のメッキ層22が配されているので、弁座17がメッキ層22に食い込んで面圧がさらに高まる。そのため、流入用マイクロバルブ6が閉状態となって、流体は第二微小流路15までは流れない。
【0035】
この操作を繰り返すことによって、流体が、流入微小流路3から流入用マイクロバルブ6、圧力室2、流出用マイクロバルブ7を介して流出微小流路5へと流れていく。
【0036】
この流入用マイクロバルブ6及び流出用マイクロバルブ7によれば、全体が金属からなり、アウトブッシュ13にインブッシュ16が圧入されて弁体10が挟持されているので、ドーム部18と弁座17とが接触した状態において十分な耐圧性を有し、流体のバルブ外部への漏れを好適に抑えることができる。また、金属製なので、従来の方法よりも大量かつ低コストで製造することができる。
【0037】
特に、弁体10がドーム部18を備えているので、目に見える大きさのバルブと同様に、ドーム部18と弁座17とを曲面同士で接触させることができ、より確実な開閉状態を実現させることができる。
【0038】
また、弁体10における第一弾性部21Aの長さに応じて接続部21の剛性を調節することができる。したがって、弁開時にドーム部18が流体に押圧されて第一弾性部21Aが弾性変形したときの弁座17に対する移動量に対応した流路面積を流量との関係をふまえて好適に調節することができる。また、加工・組立誤差等によってドーム部18と弁座17とが偏心したとしても、弁閉時にドーム部18が弁座17に押圧される際に第二弾性部21Bが弾性変形して、弁座に対して両者の中心軸線が自動的に一致する方向にドーム部18を自己整合させることができる。
【0039】
さらに、凹部11の底部11Aに小凹部23が配されているので、小凹部23の深さを調節することによって、流れの方向に対するドーム部18の移動量を規制することができ、流体が順方向に流れる際の流量を好適に制御することができる。
【0040】
また、弁体10の表面に金のメッキ層22が配されているので、ドーム部18と弁座17とが圧接された際、メッキ層22が弾性変形して圧縮されることによって、ドーム部18と弁座17との接触面積を増大してシール性をより向上することができる。
【0041】
この際、メッキ層22が金なので、酸やアルカリに限らず耐食性を向上することができる。また、メッキ層22なので表面粗さが小さく親水性を高めることができ、さらに、金はもともと親水性があるうえに、親水処理がなされているので、弁体10の表面を流れる流体の抵抗力を高めることができる。したがって、ドーム部18と弁座17との接触圧が小さくても高いシール性を確保することができる。
【0042】
また、流入用マイクロバルブ6及び流出用マイクロバルブ7ともステンレス又はチタン製なので、生体との親和性も高く、生体にも十分に使用することができる。
【0043】
また、このマイクロポンプ1によれば、上述した流入用マイクロバルブ6及び流出用マイクロバルブ7を備えているので、マイクロバルブ前後における流入微小流路3及び流出微小流路5における一方向流れを好適に実現することができる。
【0044】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、弁座17は、ドーム部18側に一部が突出するようにインブッシュ16側に形成されて第二微小流路15の端面に配されている。また、アウトブッシュ13の底部11Aには、アウトブッシュ13側へのドーム部18の移動を一定範囲内で許容する小凹部23が配されている。
【0045】
しかし、これに限らず、弁座がアウトブッシュの凹部における底部の流路端に配され、インブッシュ側へのドーム部の移動を一定範囲内で許容する小凹部が、弁体と対向するインブッシュの流路端に配されていても構わない。このとき、バルブが開状態では、流体は第一微小流路から第二微小流路の方向に流れる。
【0046】
また、金のメッキ層22は、弁体10だけに限らず、アウトブッシュ13及びインブッシュ16の表面に施されていても構わない。これにより、よりシール性を高めることができる。
【実施例】
【0047】
図4に示すように、ステージコントローラーSCと接続されたステージSと、ステージS上に載置されたブッシュBと、バルブVと接続された真空ポンプVPと、バルブVとブッシュBとの間に液体を供給するシリンジポンプSPと、液体の供給圧力を検出する圧力計Pと、アンプAと接続されたロードセルRとを備えて、バルブVとブッシュBとの距離を調節可能な装置Eを使用して、両者間の流れ抵抗値を計測し、金メッキによるシール性について比較した。この際、バルブVとブッシュBとのそれぞれの表面に、(1)未処理、(2)軟質金メッキ層のみ、(3)軟質金メッキ層及び親水処理、(4)軟質金メッキ層及び疎水処理、(5)硬質金メッキ層のみ、(6)硬質金メッキ層及び親水処理、(7)硬質金メッキ層及び疎水処理のそれぞれを実施した。試験結果を図5に示す。
【0048】
親水処理を施した金メッキ層の場合が最も流れ抵抗が大きく、シール性が高いことがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明の一実施形態に係るマイクロポンプを示す中心軸線における断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るマイクロバルブを示す中心軸線における断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る弁体を示す平面図である。
【図4】本発明の実施例におけるマイクロバルブの性能試験装置を示す概要図である。
【図5】図4の装置を用いた試験結果を示すグラフである。
【符号の説明】
【0050】
1 マイクロポンプ
2 圧力室
3 流入微小流路(微小流路)
5 流出微小流路(微小流路)
6 流入用マイクロバルブ(マイクロバルブ)
7 流出用マイクロバルブ(マイクロバルブ)
10 弁体
11 凹部
12 第一微小流路
13 アウトブッシュ(第一円柱部)
13a 一端
13b 他端
15 第二微小流路
16 インブッシュ(第二円柱部)
17 弁座
18 ドーム部
20 支持部
21 接続部
21A 第一弾性部
21B 第二弾性部
22 メッキ層(弾性層)
23 小凹部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4