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明細書 :1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3551312号 (P3551312)
公開番号 特開2002-238571 (P2002-238571A)
登録日 平成16年5月14日(2004.5.14)
発行日 平成16年8月4日(2004.8.4)
公開日 平成14年8月27日(2002.8.27)
発明の名称または考案の名称 1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー
国際特許分類 C12N 15/09      
C12Q  1/68      
FI C12N 15/00 ZNAA
C12Q 1/68 A
請求項の数または発明の数 9
全頁数 20
出願番号 特願2001-038621 (P2001-038621)
出願日 平成13年2月15日(2001.2.15)
審査請求日 平成13年2月15日(2001.2.15)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】391012501
【氏名又は名称】九州大学長
発明者または考案者 【氏名】井原 健二
【氏名】原 寿郎
個別代理人の代理人 【識別番号】100077517、【弁理士】、【氏名又は名称】石田 敬
【識別番号】100092624、【弁理士】、【氏名又は名称】鶴田 準一
【識別番号】100087871、【弁理士】、【氏名又は名称】福本 積
【識別番号】100082898、【弁理士】、【氏名又は名称】西山 雅也
【識別番号】100081330、【弁理士】、【氏名又は名称】樋口 外治
審査官 【審査官】七條 里美
参考文献・文献 国際公開第00/073453(WO,A1)
Cell, 2000, Vol.100, No.6, pp.655-669
Genomics, 2000, Vol.70, No.1, pp.41-48
医学のあゆみ,1999, Vol.188, No.5, pp.376-379
調査した分野 C12N 15/09
C12N 15/12
C12Q 1/68
BIOSIS/WPI(DIALOG)
PubMed
JSTPlus(JOIS)
GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq
特許請求の範囲 【請求項1】
配列番号:1に示す第600位の塩基から第671位の塩基までに存在する「gt」リピート領域より上流に存在するヌクレオチド配列中連続する15~30個のヌクレオチドオリゴヌクレオチド又はその相補体、と前記リピート領域より下流に存在するヌクレオチド配列中連続する15~30個のヌクレオチドオリゴヌクレオチドとからなる、1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー対。
【請求項2】
次のヌクレオチド配列:
フォワードプライマー:5'-AAGTTTCCTTTCCGGTCTTA(配列番号:2)
リバーズプライマー:5'-CTACAAGCTTTACTGCACTAGC(配列番号:3)
を有する2個のオリゴヌクレオチドから成る、請求項1に記載のプライマー対。
【請求項3】
1型糖尿病にかかりやすい個体を同定するための請求項1又は2に記載のプライマー対。
【請求項4】
配列番号:4に示す第635位の塩基から第666位の塩基までに存在する「ca」リピート領域より上流に存在するヌクレオチド配列中連続する15~30個のヌクレオチドオリゴヌクレオチド又はその相補体、と前記リピート領域より下流に存在するヌクレオチド配列中連続する15~30個のヌクレオチドオリゴヌクレオチドとからなる、1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー対。
【請求項5】
次のヌクレオチド配列:
フォワードプライマー:5'-AGGTGGGTTAGACAGAAATAG(配列番号:5)
リバーズプライマー:5'-GAGAGGTTTTGCTTGTCTT(配列番号:6)
を有する2個のオリゴヌクレオチドから成る、請求項3に記載のプライマー対。
【請求項6】
1型糖尿病にかかりやすい個体を同定するための請求項4又は5に記載のプライマー対。
【請求項7】
配列番号:7に示す33位のヒスチジンのコドンCAC(塩基番号1900~1902)より上流に存在するヌクレオチド配列中連続する15~30個の連続するヌクレオチドオリゴヌクレオチド又はその相補体と、前記ヒスチジンのコドンより下流に存在するヌクレオチド配列中15~30個の連続するヌクレオチドオリゴヌクレオチド又はその相補体とから成る、1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー対。
【請求項8】
次のヌクレオチド配列:
フォワードプライマー:5'-CAGTCTATGGATGAGGCAC(配列番号:8)
リバーズプライマー:5'-AAACTTGGACCACAACAGGTG(配列番号:9)
を有する2個のオリゴヌクレオチドから成る、請求項5に記載のプライマー対。
【請求項9】
1型糖尿病にかかりやすい個体の同定のための請求項7又は8に記載のプライマー対。
発明の詳細な説明 【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、1型糖尿病感受性遺伝子又は1型糖尿病にかかりやすい個体の同定のためのプライマーに関する。
【0002】
【従来の技術】
1型糖尿病の発症に関与する遺伝的背景因子の同定に関しては、その発生頻度の高いコーカサス人集団を中心に研究が進められており、これまでに証明された遺伝子座位はIDDM1-15のほかいくつかの染色体上の位置が報告されている。しかしながらそれぞれの座位における疾患感受性遺伝子についてはIDDM1(HLA遺伝子)とIDDM2のインスリン遺伝子を除きまだ証明されていない。
【0003】
一方、1型糖尿病発症に関連する候補遺伝子疾患関連研究に関しては、これまで多くの遺伝子について報告がある。INF-γ、インターフェロン1受容体、CTLA-4、CD28、TNFα、ケモカイン受容体などの関連性の報告があるが、民族集団により結果の相違を見るケースもある。
Tリンパ球には、そのサブセットとしてTh1とTh2という異なった2つのタイプが存在することが証明されており、1型糖尿病や多発性硬化症などの疾患はTh1、アレルギーや全身性ルーブスエリテマトーデスなどはTh2優位の疾患であると考えられている。
【0004】
T-bet遺伝子は、最近同定された転写因子でTh1系の細胞に特異的に発現し、かつTh2系細胞に強制的にT-bet遺伝子を発現させるとTh1の性質を持つようになることから、Th1系への分化に重要な働きを有することが示唆されている(O’Garra A., Nature. 404 : 719-720 ; Szabo SJ, Klm ST, Cos n GL, et al. ; Cell. 100 : 655-669)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、T-bet遺伝子と1型糖尿病感受性との関係は知られていない。
従って、本発明は、T-bet遺伝子の領域と1型糖尿病感受性との関連を解明し、1型糖尿病感受性に関連する遺伝子又は1型糖尿病にかかりやすい個体を同定するためのプライマーを提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべくゲノムT-bet遺伝子をクローニングし、その配列を決定した結果、ヒトT-bet遺伝子は6個のエキソンと5個のイントロンを有し、エキソン1にGTリピート(多型1と称する)が存在し、3’-非翻訳領域にCAリピート(多型2と称する)、そしてエキソン1のアミノ酸番号33のコドン中に1塩基遺伝子多型が存在し、これらの多型が日本人集団における1型糖尿病と関連することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
従って本発明は、配列番号:1に示す第600位の塩基から第671位の塩基までに存在する「gt」リピート領域より上流に存在するヌクレオチド配列中連続する10~50個のヌクレオチドに対応するオリゴヌクレオチド又はその相補体、と前記リピート領域より下流に存在するヌクレオチド配列中連続する10~50個のヌクレオチドに対応するオリゴヌクレオチドとからなる、1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー対を提供する。
【0008】
上記のプライマー対の具体例として、次のヌクレオチド配列:
フォワードプライマー:5’-AAGTTTCCTTTCCGGTCTTA(配列番号:2)
リバーズプライマー:5’-CTACAAGCTTTACTGCACTAGC(配列番号:3)
を有する2個のオリゴヌクレオチドから成る、請求項5に記載のプライマー対が挙げられる。
【0009】
本発明はまた、配列番号:4に示す第635位の塩基から第666位の塩基までに存在する「ca」リピート領域より上流に存在するヌクレオチド配列中連続する10~50個のヌクレオチドに対応するオリゴヌクレオチド又はその相補体、と前記リピート領域より下流に存在するヌクレオチド配列中連続する10~50個のヌクレオチドに対応するオリゴヌクレオチドとからなる、1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー対が挙げられる。
【0010】
上記プライマー対の具体例として、次のヌクレオチド配列:
フォワードプライマー:5’-AGGTGGGTTAGACAGAAATAG(配列番号:5)
リバーズプライマー:5’-GAGAGGTTTTGCTTGTCTT(配列番号:6)
を有する2個のオリゴヌクレオチドから成る、請求項3に記載のプライマー対が挙げられる。
【0011】
本発明はさらに、配列番号:7に示す33位のヒスチジンのコドンCAC(塩基番号1900~1902)より上流に存在するヌクレオチド配列中連続する10~50個の連続するヌクレオチドに対応するオリゴヌクレオチド又はその相補体と、前記ヒスチジンのコドンより下流に存在するヌクレオチド配列中10~50個の連続するヌクレオチドに対応するオリゴヌクレオチド又はその相補体とから成る、1型糖尿病感受性遺伝子同定用プライマー対を提供する。
【0012】
上記プライマー対の具体例として、次のヌクレオチド配列:
フォワードプライマー:5’-CAGTCTATGGATGAGGCAC(配列番号:8)
リバーズプライマー:5’-AAACTTGGACCACAACAGGTG(配列番号:9)
を有する2個のオリゴヌクレオチドから成る、請求項5に記載のプライマー対が挙げられる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明においては、まず、ヒトT-bet遺伝子はそのcDNA情報しか登録されておらずゲノム情報は未発表のため、GenBankに登録されているクローンをT-bet遺伝子cDNA情報を用いてスクリーニングした結果、ゲノムクローンを同定し(clone hCIT.211#P#7, accession no.AC003665)この中にヒトt-bet遺伝子が存在することを確認した。その結果、遺伝子の構造としては、6個のエキソンと5つのイントロンからなると推定された。イントロン領域にはいくつかのマイクロサテライトの可能性があるリピート配列が存在し、我々はそれらの解析の結果、エキソン1にGTリピート(多型1)と3’UTR領域にCAリピート(多型2)マイクロサテライト多型が存在することを同定した。
【0014】
またエキソン1内のアミノ酸番号33のヒスチジンはグルタミンに置換した1塩基遺伝子多型(多型3)があることが同定された。これらt-bet遺伝子内の3カ所を遺伝子多型を日本人集団における1型糖尿病への関与を疾患関連研究法で解析し、その結果、3カ所の遺伝子多型のそれぞれ特定の遺伝子多型が1型糖尿病患者において統計学的に有意に多く、疾患感受性遺伝子であることが強く示唆された。すなわち疾患感受性遺伝子と同定された。
【0015】
従って、本発明における多型1のGTリピート数を決定するための増幅用プライマーとしては、GTリピートの上流の任意の位置にあるヌクレオチド配列に対応するホワードプライマーとGTリピートの下流の任意の位置にあるヌクレオチド配列に対応するリバーズプライマーとから成るプライマー対が使用される。
同様に、多型2のCAリピート数を決定するための増幅用プライマーとしては、CAリピートの上流の任意の位置にあるヌクレオチド配列に対応するホワードプライマーと、ACリピートの下流の任意の位置にあるヌクレオチド配列に対応するリバーズプライマーとから成るプライマー対が使用される。
【0016】
さらに、多型3の検出用プライマーとしては、塩基置換多型部位であるCA(His)/CA(Gln)部位より上流の任意の位置のヌクレオチド配列に対応するホワードプライマーと、前記多型部位より下流にあるヌクレオチド配列に対応するリバーズプライマーとから成るプライマー対が使用される。
【0017】
多型1及び多型2のリピート数を決定するためのホワードプライマーが対応するゲノム配列の位置としては、リピートの上流末端からおよそ600塩基の位置にある塩基と、リピートの上流末端からすぐ上流の塩基との間にある任意の配列であることができる。また、多型1及び多型2のリピート数を決定するためのリバーズプライマーが対応するゲノム配列の位置としては、リピートの下流末端からおよそ600塩基の位置にある塩基と、リピートの下流末端のすぐ下流の塩基との間にある任意の配列であることができる。
【0018】
しかしながら、ホワードプライマーに対応するゲノム上の位置としては、リピートの上流末端から上流方向に300塩基以内にあることが好ましく、150塩基以内にあることがさらに好ましく、例えば50塩基以内にあることが好ましい。また、リバーズプライマーに対応するゲノム上の位置としては、リピートの下流末端から下流方向に300塩基以内にあることが好ましく、150塩基以内にあることがさらに好ましく、例えば50塩基以内にあることが好ましい。
【0019】
多型3検出用のホワードプライマーに対応するゲノム上の位置としては、多型部位から上流1500ヌクレオチドの範囲内が好ましく、1000ヌクレオチドの塩基がさらに好ましく、例えば500ヌクレオチド以内にあるのが好ましい。多型3検出用のリバーズプライマーに対応するゲノム上の位置としては、多型部位から下流1500ヌクレオチドの範囲内が好ましく、1000ヌクレオチドの範囲内がさらに好ましく、例えば500ヌクレオチドの範囲内が好ましい。
【0020】
プライマーの長さは、常用のPCR技術に関する知見に基いて定められ、通常10~50ヌクレオチドの長さ、より一般的には15~40ヌクレオチドの長さ、例えば15~30ヌクレオチドの長さである。
プライマーの塩基配列としては、対応するゲノム上の配列と完全に同一であるか、又は正確な相補体であることが好ましいが、完全に一致しなくても特定の配列を増幅するためのプライマーとして機能し得ることは明らかである。従って、ゲノム配列のある領域に「対応する」プライマーの配列としては、ゲノム配列の対応領域と完全に同一の配列及び正確な相補体である配列(これらを含めて、完全に一致する配列と称する)のほかに、これらの完全に一致する配列に対して10ヌクレオチド当たり、1~3ヌクレオチド異る程度の相同性ヌクレオチド配列も含まれる。
【0021】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
実施例
(1)多型1を同定するために、ゲノムクローンの塩基配列をもとにして、PCRプライマーセットの塩基配列を決定し、PCRでこの多型を含む領域を増幅後にアプライドバイオシステム社の310 PRISM装置並びに解析ソフトGeneScanを用いて、各個人のマイクロサテライトマーカーの長さを同定した。
【0022】
(2)多型2を同定するために、多型1と同様にゲノムクローンの塩基配列をもとにして、PCRプライマーセットの塩基配列を決定し、PCRでこの多型を含む領域を増幅後各個人のマイクロサテライトマーカーの長さを同定した。
(3)多型3を同定するため、この多型を含む領域を増幅するPCRプライマーセット塩基配列を決定し、PCRで増幅後に制限酵素Eco47 IIIで処理することで多型を同定した。
【0023】
まず、各試料から鋳型DNAを次のようにして調製した。末梢血約0.5mlより、DNA抽出キット(QIAamp blood kit、キアゲン社)を用いてDNAを抽出した。得られたDNA量は、吸光度を測定(Spectrophotometer 、島津社製)することで定量した。
(1)多型1を解析するためのPCRプライマーセットの塩基配列
ホワードプライマー:5’-AAGTTTCCTTTCCGGTCTTA(配列番号:2)
リバーズプライマー:5’-CTACAAGCTTTACTGCACTAGC(配列番号:3)
上記のプライマーにより増幅されたPCR産物は、GTリピートの繰り返し数により、日本人集団では配列番号:1に示す多型を含めて26種類の多型性を有していた。
【0024】
結果を次の表1及び表2に示す。
【表1】
JP0003551312B2_000002t.gif【0025】
【表2】
JP0003551312B2_000003t.gif【0026】
表1及び表2は、正常者からの試料200個(対立遺伝子数400個)、1型糖尿病患者からの全試料153個(対立遺伝子数306個)、及び発病が10歳以下の1型糖尿病患者からの試料109個(対立遺伝子数218個)について、多型1の各対立遺伝子型(GT反復数)に属する対立遺伝子の個数及び頻度分布(%)、並びにこれらを正常者からの試料と1型糖尿病患者からの試料について比較したP値を示す。なお、検定は、カイ自乗検定にて行い、P値が0.05以下を有意と判定した。
【0027】
以上の結果から、対立遺伝子14における対立遺伝子頻度において、正常者と1型糖尿病者間、また正常者と10歳以下の発症の1型糖尿病者間で統計学的に有意な差異を認めた。
【0028】
(2)多型2を解析するためのPCRプライマーセットの塩基配列
ホワードプライマー:5’-AGGTGGGTTAGACAGAAATAG(配列番号:4)
リバーズプライマー:5’-GAGAGGTTTTGCTTGTCTT(配列番号:5)
上記のプライマーにより増幅されたPCR産物は、CAリピートの繰り返し数により、日本人集団では配列番号:3に示す多型を含めて6種類の多型性を有する。
結果を次の表3に示す。
【0029】
【表3】
JP0003551312B2_000004t.gif【0030】
表3は、正常者からの試料200個(対立遺伝子数400個)、1型糖尿病患者からの全試料153個(対立遺伝子数306個)、及び発病が10歳以下の1型糖尿病患者からの試料109個(対立遺伝子数218個)について、多型2の各対立遺伝子型(AC反復数)に属する対立遺伝子の個数及び頻度分布(%)、並びにそれらを正常者からの試料と1型糖尿病患者からの試料について比較したP位を示す。
以上の結果から、対立遺伝子2における対立遺伝子頻度において、正常者と1型糖尿病者間、また正常者と10歳以下の発症の1型糖尿病者間で統計学的に有意な差異を認めた。
【0031】
(3)多型3を同定のPCRプライマーセットの塩基配列
ホワードプライマー:5’-CAGTCTATGGATGAGGCAC(配列番号:8)
リバーズプライマー:5’-AAACTTGGACCACAACAGGTG(配列番号:9)
上記のプライマーにより増幅されたPCR産物は、ヒスチジン対立遺伝子型はEco47 IIIで消化されないがグルタミン対立遺伝子型は2本に消化される。このことを利用して、アミノ酸番号33のヒスチジン・グルタミン遺伝子多型の区別が可能である。
【0032】
PCR法にて上記の下線の塩基配列で増幅される1484塩基対のフラグメントは、制限酵素Eco47 III処理にて、His対立遺伝子は680塩基対と804塩基対に消化されたが、Gln対立遺伝子は新たなEco47 III消化部位の出現により330塩基対、350塩基対と804塩基対に消化された。
【0033】
【表4】
JP0003551312B2_000005t.gifHis(33)型対立遺伝子及びGln(33)型対立遺伝子のヌクレオチド配列の例を配列番号:10及び配列番号:11に示す。
結果を、表5に示す。
【0034】
【表5】
JP0003551312B2_000006t.gif表5は、正常者からの試料200個(対立遺伝子数400個)、1型糖尿病患者からの全試料153個(対立遺伝子数306個)、発病が10歳以下の1型糖尿病患者からの試料109個(対立遺伝子数218個)及び発病が10歳以上の糖尿病患者からの試料44個(対立遺伝子数88個)について、遺伝子型His33/His33、His33/Gln33、及びGln33/Gln33に属する遺伝子型の数及び頻度(%)、並びにそれらの比較により得られるP値を示す。検定は、カイ自乗検定にて行い、P値が0.05以下を有意と判定した。
【0035】
上記の表より、正常患者に比べて1型糖尿病患者において、His33/Gln33の比率が高いことがわかる。
以上の結果から、多型1においてGT反復数が49の個体、多型2においてAC反復数が12の個体、及び多型3において遺伝子型Gln33を有する個体は、1型糖尿病にかかる可能性が高いと予想される。
【0036】
【配列表】
JP0003551312B2_000007t.gifJP0003551312B2_000008t.gifJP0003551312B2_000009t.gifJP0003551312B2_000010t.gifJP0003551312B2_000011t.gifJP0003551312B2_000012t.gifJP0003551312B2_000013t.gifJP0003551312B2_000014t.gif