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明細書 :細胞の立体構造体の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4517125号 (P4517125)
登録日 平成22年5月28日(2010.5.28)
発行日 平成22年8月4日(2010.8.4)
発明の名称または考案の名称 細胞の立体構造体の製造方法
国際特許分類 C12N   5/071       (2010.01)
C12N  11/02        (2006.01)
A61L  27/00        (2006.01)
FI C12N 5/00 202A
C12N 11/02
A61L 27/00 G
請求項の数または発明の数 16
全頁数 27
出願番号 特願2009-509335 (P2009-509335)
出願日 平成20年3月31日(2008.3.31)
国際出願番号 PCT/JP2008/056826
国際公開番号 WO2008/123614
国際公開日 平成20年10月16日(2008.10.16)
優先権出願番号 2007094313
優先日 平成19年3月30日(2007.3.30)
優先権主張国 日本国(JP)
審査請求日 平成21年11月26日(2009.11.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504145342
【氏名又は名称】国立大学法人九州大学
発明者または考案者 【氏名】古賀 俊亘
【氏名】永里 壮一
【氏名】岩本 幸英
【氏名】中山 功一
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100092783、【弁理士】、【氏名又は名称】小林 浩
【識別番号】100095360、【弁理士】、【氏名又は名称】片山 英二
【識別番号】100120134、【弁理士】、【氏名又は名称】大森 規雄
【識別番号】100104282、【弁理士】、【氏名又は名称】鈴木 康仁
審査官 【審査官】長井 啓子
参考文献・文献 特開2004-357694(JP,A)
調査した分野 C12N 5/00
C12N 11/02
A61L 27/00
BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
細胞塊を任意の空間に配置するための支持体であって、
基板と、
細胞塊を貫通させるための糸状体または針状体とを備える、支持体。
【請求項2】
前記糸状体または針状体が前記基板のほぼ法線方向に配置してなる、請求項1に記載の支持体。
【請求項3】
前記基板を覆うシートをさらに備える、請求項1または2に記載の支持体。
【請求項4】
前記糸状体または針状体が細胞非接着性のものである、請求項1または2に記載の支持体。
【請求項5】
前記糸状体または針状体は、細胞塊を貫通させたときに隣り合う細胞塊と接触可能であるような間隔で位置決めされている、請求項1または2に記載の支持体。
【請求項6】
前記シートが細胞非接着性のものである、請求項3に記載の支持体。
【請求項7】
前記シートは、前記基板に固定された前記糸状体または針状体が該シートを貫通できるように、孔を有するか、またはメッシュ状となっている、請求項3に記載の支持体。
【請求項8】
前記細胞塊がスフェロイドである、請求項1または2に記載の支持体。
【請求項9】
前記針状体が円錐形である、請求項1または2に記載の支持体。
【請求項10】
前記糸状体または針状体がポリプロピレン製、ナイロン製、またはステンレス製である、請求項1または2に記載の支持体。
【請求項11】
前記シートがフッ素加工またはポリヒドロキシエチルメタクリレート加工されたものである、請求項3に記載の支持体。
【請求項12】
細胞塊を任意の空間に配置するための方法であって、
a)細胞塊を形成させる工程、
b)請求項1に記載の支持体の糸状体または針状体に、形成された細胞塊を貫通させる工程、
および
c)該貫通させた細胞塊同士を接触させる工程
を包含する、前記方法。
【請求項13】
細胞構築物の製造方法であって、
a)細胞塊を形成させる工程、
b)請求項1に記載の支持体の糸状体または針状体に、形成された細胞塊を貫通させる工程、
c)該貫通させた細胞塊同士を接触させる工程、および
d)接触させた細胞塊を回収する工程
を包含する、前記方法。
【請求項14】
前記細胞塊は、前記糸状体または針状体の長手方向に連続して接触するように貫通される、請求項12または13に記載の方法。
【請求項15】
前記接触させた細胞塊の回収が、融合させた細胞塊から支持体を引き抜く工程によって達成される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記細胞塊がスフェロイドである、請求項12~15のいずれか1項に記載の方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、各種細胞を任意の3次元空間に配置し、細胞のみから構成される立体構造体を作製する方法、およびその方法によって作製される細胞構築物に関する。
【背景技術】
【0002】
失われた臓器の再生を目指して、細胞を患部に移植する再生医療が実用化されつつある。従来、大型の器官・臓器を再生させるには、細胞の体内での足場となる吸収性材料が必須とされていた。これら吸収性材料は、動物由来のコラーゲンや、加水分解する合成ポリマーの使用が試みられているが、安全性、コスト面などで未だ十分な成果が得られていない。そこで発明者らは細胞だけで立体構造体をつくる方法を開発した(「組織プラグの製造方法」、特許文献1)。この方法では、鋳型の中に細胞塊を流し込むことにより従来極めて困難とされていた大型の細胞のみからなる構造体の作製に成功した。この発明は動物実験によって有効性が確認され、臨床応用への前段階にまで発展しており、注目されている。
上記細胞プラグの作製方法によれば、異なる系統の細胞塊を培養容器等に順に流し込むことによって地層のような複合的な細胞構造体を作製することは可能である。しかし、臓器はさらに複雑な細胞の配列構造を有しているため、さらに任意の配列構造を取り得る細胞プラグの作製方法の開発が必要とされている。また、細胞構造体が大型、複雑化することにより、構造体内部への培養液の供給(培養時)、また、血管の誘導路の確保が必要であり、今後大型の臓器再生を行うには、さらに改良が必要とされる。
近年、37度付近で硬化し、低温になると液状化するという特殊なゼラチンが開発されている(感温性ゼラチン)。このゼラチンに細胞を付着させて細胞シートを作製し、さらに細胞シート同士を積み重ねて細胞の立体構造体を作る試みがなされている。しかし、この手法では細胞構造体内部への培養液の供給が困難であり、構造体の厚みは2ミリ程度が限界のようである。またこの手法によれば、構造体が完成した後に温度を下げて感温性ゼラチンを液体にした後、構造体内部からゼラチンを回収することができるようである。しかしながら、構造体内部から完全にゼラチンを回収できるかは疑問であり、残留ゼラチンにより体内での異物反応などの副作用が危惧される(非特許文献1)。

【特許文献1】特開2004-357694号公報
【非特許文献1】メビオール(登録商標)ジェルを用いた軟骨組織の再生、インターネット<URL: HYPERLINK”http://www.mebiol.co.jp/rd-img/nankotu.pdf”http://www.mebiol.co.jp/rd-img/nankotu.pdf>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、各種細胞を任意の3次元空間に配置し、細胞のみから構成される立体構造体を作製する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、本発明の仮固定用の支持体を使用することにより、各種細胞を任意の3次元空間に配置し、細胞のみから構成される立体構造体を作製することに成功し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)細胞塊を任意の空間に配置するための支持体であって、
基板と、
細胞塊を貫通させるための糸状体または針状体とを備える、支持体。
(2)前記糸状体または針状体が前記基板のほぼ法線方向に配置してなる、(1)に記載の支持体。
(3)前記基板を覆うシートをさらに備える、(1)または(2)に記載の支持体。
(4)前記糸状体または針状体が細胞非接着性のものである、請求項1または2に記載の支持体。
(5)前記糸状体または針状体は、細胞塊を貫通させたときに隣り合う細胞塊と接触可能であるような間隔で位置決めされている、(1)または(2)に記載の支持体。
(6)前記シートが細胞非接着性のものである、(3)に記載の支持体。
(7)前記シートは、前記基板に固定された前記糸状体または針状体が該シートを貫通できるように、孔を有するか、またはメッシュ状となっている、(3)に記載の支持体。
(8)前記細胞塊がスフェロイドである、(1)または(2)に記載の支持体。
(9)前記針状体が円錐形である、(1)または(2)に記載の支持体。
(10)前記糸状体または針状体がポリプロピレン製、ナイロン製、またはステンレス製である、(1)または(2)に記載の支持体。
(11)前記シートがフッ素加工またはポリヒドロキシエチルメタクリレート加工されたものである、(3)に記載の支持体。
(12)細胞塊を任意の空間に配置するための方法であって、
a)細胞塊を形成させる工程、
b)請求項1に記載の支持体の糸状体または針状体に、形成された細胞塊を貫通させる工程、
および
c)該貫通させた細胞塊同士を接触させる工程
を包含する、前記方法。
(13)細胞構築物の製造方法であって、
a)細胞塊を形成させる工程、
b)請求項1に記載の支持体の糸状体または針状体に、形成された細胞塊を貫通させる工程、
c)該貫通させた細胞塊同士を接触させる工程、および
d)接触させた細胞塊を回収する工程
を包含する、前記方法。
(14)前記細胞塊は、前記糸状体または針状体の長手方向に連続して接触するように貫通される、(12)または(13)に記載の方法。
(15)前記接触させた細胞塊の回収が、融合させた細胞塊から支持体を引き抜く工程によって達成される、(13)に記載の方法。
(16)前記細胞塊がスフェロイドである、(12)~(15)のいずれか1項に記載の方法。
(17)(12)~(15)のいずれか1項に記載の方法によって作製される細胞構築物。
(18)前記細胞構築物が同種類の細胞により構成されたものである、(17)に記載の細胞構築物。
(19)前記細胞構築物が複数種類の細胞により構成されたものである、(17)に記載の細胞構築物。
(20)医療用又は実験用に使用される、(17)~(19)のいずれか1項に記載の細胞構築物。
(21)関節の再生に使用される、(20)に記載の細胞構築物。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、細胞塊を任意の空間に配置するための支持体、および上記支持体を使用して各種細胞を任意の3次元空間に配置し、細胞塊同士が融合/結合して構造体が形成された後に、支持体を抜去することによって、異物が残留することなく細胞のみからなる細胞構築物を作製するための方法が提供される。細胞塊(スフェロイド)は、近接した状態で放置すると融合することが知られているが、本発明の支持体および方法を用いることによって、スフェロイドの融合により形成される構築物の形状を制御し、任意の3次元空間に細胞塊を所望のとおりに配置することが可能になった。また、本発明の方法により、細胞構造体内部(細胞塊により構築された構造体の内壁部)に細胞塊を配置せずに空隙(トンネル)を設けることが可能となり、そのトンネル部に培養液を供給することができる。その結果、大型の細胞構造体の形成が可能となる。このようにして得られた細胞構造体は、例えば器官又は臓器の再生を目的とした医療用の細胞移植に用いることができる。また、in vitroでの薬剤スクリーニングなどの研究用の器官・臓器のシミュレーターにも使用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1Aは、本発明の支持体を示す。
図1Bは、基板の基底面上にシートを備える本発明の支持体を示す。
図1Cは、種々の型の糸状体または針状体を有する本発明の支持体を示す。
図1Dは、針状体が円錐形である実施形態の図を示す。
図1Eは、(例えば、ストッパーなどを用いて)糸状体の一端を固定し、他端から細胞塊を貫通させる例を示す図である。
図1Fは、細胞塊を糸状体に通し、糸を緊張させた状態で固定して細胞塊を配列させた例を示す図である。
図2Aは、細胞塊(スフェロイド)が、本発明の支持体に適用される図を示す。
図2Bは、ロボットアームを使用して細胞塊を針状体に適用する図を示す。
図2Cは、本発明の支持体上に貫通させた細胞塊を横から観察した図である。
図2Dは、本発明の支持体上に貫通させた細胞塊の斜視図である。
図3Aは、本発明の方法によって作製された細胞塊を回収する工程の例である。
図3Bは、本発明の方法によって作製された細胞塊の例を示す図である。
図4Aは、2種類の細胞塊により構成される細胞構築物の1つの例を示す図である。
図4Bは、2種類の細胞塊により構成される細胞構築物の他の例を示す図である。
図4Cは、2種類の細胞塊により構成される細胞構築物の別の例を示す図である。
図4Dは、細胞塊内に空間を有する細胞構築物の別の例を示す図である。
図5は、融合した細胞塊の顕微鏡写真の図である。
図6は、本発明の細胞構築物を得るための1つの実施例において、細胞塊が得られるまでの流れを経時的に示した図である。
図7A~図7Eは、本発明に従って細胞塊を融合させ、顕微鏡観察をおこなった図である。
図8は、細胞構造体の内部を観察するための断面図である。
図9Aは、針付き縫合糸に細胞塊を貫通させた図である。
図9Bは、針付き縫合糸を用いて細胞構築物を得るまでの流れを経時的に示した図である。
図9Cは、本発明の細胞構築物の一例である。
【符号の説明】
【0007】
10:支持体本体、11:基板、12:糸状体または針状体、13:シート
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下に本発明の実施の形態について説明する。以下の実施形態は、本発明を説明するための単なる例示であって、本発明をこの実施形態にのみ限定することは意図されない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することが可能である。
なお、本明細書において引用した全ての刊行物、例えば、先行技術文献および公開公報、特許公報その他の特許文献は、その全体が本明細書において参照として組み込まれる。本明細書は、本願優先権主張の基礎となる特願2007-094313号明細書(出願日:2007年3月30日)の内容を包含する。
以下、本発明を詳細に説明する。
1.支持体
本発明の支持体の1つの実施形態を図1Aおよび図1Bに示す。図1Aにおいて、支持体本体10は、基板11および糸状体または針状体12を有する。支持体本体10は、任意の形状の基板11と、基板11上に糸状体または針状体12とを備える。図1Aは、糸状体または針状体が、基板の基底面のほぼ法線方向に配置してなる態様の一例である。基板11と糸状体または針状体12とは、その全体が、別々の部品から構成されて固定されていてもよいし、例えば熱可塑性樹脂などから一体化して作製されていてもよい。また、支持体が有する糸状体または針状体の数は、1以上であり、所望の任意の数の糸状体または針状体を用いることができる。本明細書において使用される場合、語句「ほぼ法線方向」とは、糸状体または針状体の長手方向の角度が、基板11の基底面に対しておおよそ90°である任意の角度方向を意味し、好ましくは90°を意味する。他の実施形態において、基板11は、基板の糸状体または針状体が存在する側の表面を覆うシート13をさらに備える(図1B)。シート13の表面積は、基板11の基底面の表面積よりも小さくても、同じであっても、または大きくてもよいが、糸状体または針状体が存在する領域の基底面を覆っていることが好ましい。
本発明の別の態様として、糸状体または針状体を法線方向ではなく、非法線方向(例えば、法線方向から角度を有する方向)に配置することもできる。「非法線方向」の糸状体または針状体の角度は、支持体本体10に対して1°~89°の範囲で適宜選択することができ、例えば、10°、20°、30°、40°、50°、60°、70°および80°などを挙げることができる。また、「非法線方向」の糸状体または針状体は、支持体から一定方向に直線状に伸びている場合もあるし、円もしくは楕円の弧の一部などのように非直線的に伸びている場合もある(図1C)。1つの支持体上に存在する糸状体または針状体の形状は、1つの型で統一させている必要はなく、種々の型の糸状体または針状体を組み合わせて用いることもできる(図1C)。これらの態様としては、法線方向の糸状体または針状態と非法線方向に一定角度を有する糸状体または針状体とを組み合わせた支持体、法線方向の糸状体または針状体と円弧の一部に対応する軌跡を有する糸状体または針状体とを組み合わせた支持体、および法線方向の糸状体または針状態と非法線方向に一定角度を有する糸状体または針状体と円弧の一部に対応する軌跡を有する糸状体または針状体とを組み合わせた支持体などが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、糸状体または針状体を曲線状とし、これを円周上に配置してアーチを形成し、そのアーチに沿って細胞塊を貫通させて融合させると、例えば、おわん状の細胞構築物を構築することができる。また、糸状体または針状体を直線状のものにすれば、配置の仕方によって円錐形、中空状、あるいはピラミッド状の形状にすることができる。複数の型の糸状体または針状体を組み合わせて用いることによって、複雑な形状の細胞構築物を形成することが可能である。
針状体または針状体12およびシート13は、いずれも細胞非接着性の材質のものであることが好ましい。基板も細胞非接着性であることが好ましいが、支持体にシート13を用いる場合は、細胞塊は基板11に直接接触しないので、その材質は不問である。用語「細胞非接着性」とは、細胞が、細胞外接着因子を介して壁面に付着することを阻止できる性質を意味し、細胞非接着性の機能を付与する物質(例えば、フッ素)をコーティングした素材などが上記性質を有する。好ましい実施形態において、糸状体または針状体12は、ポリプロピレン製、ナイロン製、またはステンレス製である。別の好ましい実施形態において、シート13は、フッ素加工またはPolyhydroxyethylmethacrylate polymer(ポリヒドロキシエチルメタクリレートポリマー)加工されたものである(ポリヘマ(poly-HEMA)加工)。本発明の糸状体または針状体12およびシート13は、テフロン(登録商標)、poly-HEMA、アクリル板、塩化ビニール板、ABS樹脂板、ポリエステル系樹脂板、ポリカーボネート板等の樹脂、PP(ポリプロピレン)、ABS(アクリルニトリルブタジエンスチレン)、PE(ポリエチレン)、POM(ポリアセタール)、PC(ポリカーボネート)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、MCN(モノマーキャステイングナイロン)、6N(6ナイロン)、66N(66ナイロン)等のエンジニアリングプラスティックでもよい。これらの素材以外にも、細胞接着性を低下させた素材が使用され得るが、これらに限定されるものではない。上記支持体は、生体吸収性材料のものを使用することも考えられるが、生体吸収性材料を使用すると、分解産物や、溶け切れない残留物が残って毒性を発する可能性があるため、生体吸収性材料ではなく上記素材のものが好ましい。
上記糸状体または針状体12は、細胞塊をいわゆる串刺し状に貫通させるための棒状体であり、各糸状体または針状体は、貫通させた細胞塊がその隣接する糸状体または針状体に貫通させた細胞塊と接触して融合できるような間隔をあけて互いに位置決めされている。糸状体または針状体は、例えば格子状に規則正しく配置されてもよいし、ランダムに配置されてもよい。糸状体または針状体同士の間隔は、そこを貫通させる細胞塊の大きさによって変動し得るが、好ましくは、細胞塊の直径のほぼ100%~110%の長さで規定される。例えば、細胞塊の直径が1mmである場合、糸状体または針状体同士の間隔は、約1mm~1.1mmであることが好ましい。
糸状体または針状体12の断面の直径は、細胞塊を破壊せず、そして細胞塊の融合を妨げない限り、任意の値をとり得る。また、1つの実施形態において、針状体12は、錐体の底面を基板11の基底面に接する円錐体である(図1D)。シート13は、基板11の基底面のほぼ法線方向に配置される糸状体または針状体がこのシートを貫通できるように、孔を有するか、またはメッシュ状となっており、基板11および糸状体または針状体12から取り外すことが可能である。針状体12が円錐形である特定の実施形態(図1D)は、針状体からのシートの取り外しが容易になり得るという点で好ましい。本発明の支持体は、主として、所望の形状の細胞構築物を得るために、細胞塊同士が融合するまでの仮固定のために使用される。いくつかの態様においては、本発明の支持体に細胞構築物を維持したまま、臓器シミュレーターなどとして用いることもできる。この場合は、支持体を細胞構築物から引き抜いてもよく、引き抜かなくてもよい。
また、他の実施形態において、糸状体12は、例えば、縫合糸などであってもよい。好ましくは、この糸状体として針付きの縫合糸を使用することができる。例えば、糸の一端を基板上に固定し、他端を、鋭利な形状(例えば、針)とすることによって、糸状体に細胞塊を貫通させるのをより容易にすることができる(図1E)。また、細胞塊を糸に通し、糸を緊張させた状態で固定して細胞塊を配列させることも可能である(図1F)。第1の基板上に一端を固定した糸に、所定の複数個の細胞塊を順番に貫通させて串刺しの状態にした後、細胞を貫通させるのに用いた糸の先端を第2の基板上に固定することもできる。また、第1の基板と第2の基板との間の距離に対して十分に長い糸を使用し、細胞塊を貫通させた糸を第1の基板と第2の基板の間で数回往復させて、隣り合う細胞塊と接触可能であるような間隔になるように固定することも可能である。
2.細胞塊
細胞は、浮遊系細胞と足場依存性細胞とに大きく分類され、前者には血液系や免疫系の細胞が属し、後者には皮膚や骨などの細胞が属する。皮膚や骨などの細胞は、培養液中で浮いている状態では死んでしまい、ガラスなどシャーレに付着することで増殖させる必要がある。このため、テフロン(登録商標)加工されたプレート上で細胞を培養すると、細胞は足場を求めて、お互いに接着し合い、細胞凝集塊すなわちスフェロイドが形成される。さらに、スフェロイド同士が接着して融合するとスフェロイドはさらに大きな形状となる。例えば、細胞非接着性のプレートに細胞を播いて培養すると、細胞は自然に凝集してスフェロイドが形成される。スフェロイドが形成されるまでの培養時間は、6~24時間、好ましくは24~48時間である。細胞塊の作製方法は、上記の方法に限定されず、旋回している溶液中に細胞懸濁液を入れる旋回培養法、試験管に細胞懸濁液を入れて遠心分離器で沈殿させる方法、あるいはアルギネートビーズ法など、多数の既知の方法がある。均質な細胞塊を大量に処理および回収できる点で、撥水性や細胞非接着性のマルチウェルに細胞懸濁液を入れる方法が、効率がよく好ましい。
近年、間葉系幹細胞から軟骨細胞への分化の際には、細胞-細胞同士の接着がスイッチとなりコラーゲンなどの発現が開始することが示唆される報告があった(Yoon YM,J Cell Biochem 2002;87(3):342-59)。このことから、細胞をスフェロイドにして細胞同士を接着させる事により、細胞は細胞周期の静止期に移行し、タンパク質の産生が増加すると考えられる。従って、細胞をタンパク質産生が増加する静止期に誘導するため、細胞を一旦スフェロイドにしてから所定の形状に形成することは好ましい。なお、細胞を静止期に誘導してから分化させることを「細胞が増殖サイクルから外れて、細胞分化へ移行する」という。
スフェロイドに適する細胞は、幹細胞(ES細胞、臍帯血由来細胞、未分化間葉系幹細胞等)などの未分化細胞又はその分化型細胞である。骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞は、未分化間葉系幹細胞から容易に分化誘導が可能なため、これらの分化誘導した細胞(関節軟骨細胞、骨細胞等)も使用することができる。また、成体間葉系幹細胞を使用することもできる。従って、本発明において作製される細胞構築物を、立体的形状を有する組織片の生成に応用する場合を考えると、このように立体的に構築される組織としては、中胚葉系の組織を中心として、関節軟骨、骨のほか、乳房などの脂肪組織、靱帯、腱、歯、耳介、鼻などが挙げられ、中胚葉系にとどまらず、肝臓、すい臓や血管、神経などほとんどすべての接着系細胞もまた使用可能である。また、スフェロイドは、必ずしも単一の種類の細胞の凝集体として形成される必要はなく、スフェロイドが形成される限り、複数種類の細胞種から形成されてもよい。このようなキメラ状のスフェロイドを用いて、本発明の細胞構築物を製造することもできる。
間葉系幹細胞は、被検動物(例えば、マウス、ウサギ、ラット、モルモット、イヌ、ブタ、ヤギ、ウシなどの実験動物)又はヒトの骨髄からDexter法、磁気ビーズ法、セルソーティング法などの公知手法により採取することができる。また、皮膚、皮下脂肪、筋肉組織などから間葉系幹細胞を採取することも可能である。
3.細胞塊を配置する方法
本発明によれば、本発明の支持体を使用して細胞塊を支持体上の任意の位置空間に配置することが可能である。従って、本発明の方法は、a)細胞塊を形成させる工程、b)上記支持体の糸状体または針状体に、形成された細胞塊を貫通させる工程、およびc)その貫通させた細胞塊同士を接触させる工程を包含する。第1の細胞塊を形成させる工程において、例えば、旋回している溶液中に細胞懸濁液を入れることによって、細胞塊が形成される。次いで、第1の工程によって形成された細胞塊(すなわち、スフェロイド)を、支持体上の糸状体または針状体に貫通させる。この工程は、例えば、細胞塊を含むピペットの先端を針状体の先端に向け、ピペットの先端とは反対側から圧力をかけて細胞塊を押し出すことによって実施され得る(図2A)。押し出された細胞塊は、針状体に突き刺さり、所定の位置に固定される。あるいは、他の実施形態において、この工程は、細胞塊を乗せた小型のロボットアームを用い、針状体の上から細胞塊を貫通させることによって達成され得る(図2B)。また、ピンセットなどで細胞塊を固定して、糸状体(好ましくは、針付きの糸)を細胞塊に貫通させることも可能である。但し、本発明の方法は、このような工程に限定されるものではない。細胞塊は、1本の糸状体または針状体上に複数の細胞塊が接触するように(いわゆる団子状に)貫通させる(図2C)。細胞塊同士の接触によって、細胞塊は縦方向(垂直方向(例えば、z方向))に融合し得る。また、各糸状体または針状体は、細胞塊を貫通させたときに隣り合う細胞塊と接触可能であるような間隔で位置決めされているので、横方向(水平方向および奥行き方向(例えば、x方向およびy方向))にも接触して融合し得る。従って、これらの細胞塊融合を通して、本発明の支持体上に細胞からなる立体構造体が構築される(図2D)。
4.細胞構築物を製造する方法
本発明は、本発明の支持体を使用して細胞構築物を製造する方法を提供する。細胞構築物の製造は、上記に記載の手順によって接触し融合した細胞塊を回収することによって達成される。この細胞塊の回収は、融合させた細胞塊から支持体を引き抜く工程によって達成される(図3A)。この細胞塊からの支持体の引き抜きは、細胞塊をピンセットなどで直接固定して融合した細胞塊から糸状体または針状体を引き抜いて達成される場合もあるし、あるいは支持体からシートを取り外す工程によって達成される場合もある。シートの取り外しは、固定されたシートから支持体を引き抜くことによって行われてもよいし、固定された支持体からシートを離すことによって行われてもよい。これら一連の工程を包含する方法によって、所望のとおりに空間的に配置された任意の形状の細胞構築物が提供される(図3B)。
5.細胞構築物
本発明の細胞構築物は、同種類の細胞のみで構成されてもよいし、または複数種類の細胞を含んでもよい。本明細書において使用される場合、用語「同種類の細胞」とは、単一種の同じ組織または器官などに由来する機能的に同等の細胞を意味する。複数種類の細胞を含む細胞構築物は、異なる種類の細胞からそれぞれ形成された細胞塊(例えば、a細胞からなる細胞塊Aとb細胞からなる細胞塊B)を、本発明の支持体に適用することによって得ることができる。ここで、a細胞とb細胞とは、それらの細胞塊同士が融合する限り、任意の細胞であり得る。a細胞とb細胞とは、例えば、同種の異なる組織(または器官)由来の細胞であっても、異種の同じ組織(または器官)由来の細胞であっても、異種の異なる組織(または器官)由来の細胞であってもよい。1つの実施形態において、本発明の支持体において格子状に配置された第1の列の針状体群に細胞塊Aを貫通させ、第2の列の針状体群に細胞塊Bを貫通させてそれらを融合させると、細胞塊Aと細胞塊Bとからなるキメラ状の細胞構築物が提供され得る(図4A)。さらなる実施形態において、上記のような第1の列、第2の列に加えて、第3の列の針状体群に細胞塊A、第4の列の針状体群に細胞塊B(以下、同様)、と交互に両方の細胞塊を適用することによって、細胞塊Aと細胞塊Bとが交互に層をなす構築物を作製し得る(図4B)。また、一本の針状体に貫通させる細胞塊の種類を変えることも可能である(図4C)。同様の方法で、細胞塊Aと細胞塊Bを所望の比率で所望の位置の針状体に適用することによって、キメラ状細胞構築物の立体構造の構成を制御し得る。使用される異なる種類の細胞は、2種類に限定されず、3種類以上の細胞を用いてもよい。
また別の実施形態においては、本発明の方法によって、細胞構築物の内部に細胞が存在しない間隙空間を有する細胞構築物を製造することが可能である。この細胞構築物は、本発明の支持体に細胞を適用する際に、全ての細胞を連続的に接触させるのではなく、針状体上において間隙空間が所望される領域を除き、その周囲に細胞塊を配置して融合させることによって提供され得る。この細胞構築物内部の間隙空間は任意に設計することができるが、好ましくは、構造物壁面が細胞塊で構成され、その内部が空洞となるように筒状(トンネル状)の形態とすることができる(図4D)。このような間隙空間を細胞構築物の内部に設けることによって、その空間を通って培養液に含まれる栄養分や酸素などを細胞塊内部の細胞にまで送達することが可能となるので、間隙空間を有する細胞構築物は、より体積の大きい細胞構築物を作製することが必要とされる局面において有利である。
6.医療用又は実験用細胞構築物
本発明の細胞構築物は、再生医療用又は実験用に使用することができる。軟骨細胞の細胞塊を用いて細胞構築物を形成させると、その構築物は、消耗した関節部、あるいは事故等が原因で失われた関節部に移植することにより、関節の再生医療に利用することが可能である。
上記した例とは別に、現在、肝細胞を含むスフェロイドの研究がさかんに行われている。従って、肝細胞の細胞塊を用いて細胞構築物を形成させることにより、形成された細胞構築物は肝臓の再生医療に利用することが可能である。
但し、本発明の構築物は、上記臓器又は器官に限定されるものではなく、再生医療が望まれるあらゆる臓器及び器官を対象とすることが可能である。
さらに、3次元構造を有するスフェロイドは、従来の2次元培養物と比較して、多くの細胞においてin vivoでの挙動をよりよく反映し得ることが知られており、スフェロイドを使用した腫瘍-免疫細胞の相互作用の研究や薬物開発のためのスクリーニングなどが報告されている。したがって、本発明によって製造される細胞構築物は、人工臓器への応用をはじめ、種々の細胞アッセイ、スクリーニング等の実験にも使用することができる。
【実施例】
【0009】
1.スフェロイド作製
ウサギの骨盤より採取した骨髄由来間葉系幹細胞を単層培養した。最終的に間葉系幹細胞を15cmディッシュ一枚あたり1.0x10個得た。この細胞をトリプシン処理して細胞懸濁液にし、住友ベークライト社製スフェロイドプレートにそれぞれ1.0x10個の細胞が入るように播種した。その後、37℃、5%COの条件下で培養を行い、翌日には直径が平均0.3mmの細胞塊を作製した。
2.細胞構築物の作製 (1)
テルモ社製の33G注射針(商品名 ナノパス)のステンレス製針部分を4本平行に、三菱ウェルファーマ社製の αートリリン酸カルシウム(商品名 バイオペックスR)に固定して支持体を作製した。実体顕微鏡で観察しながら、鋭利なピンセットを用いて、スフェロイドを支持体に固定したステンレス製の針先に一個ずつ刺入した。刺入後、37℃、5%COの条件下で培養を行い、約2日後、隣接するスフェロイド同士が縦方向および横方向のいずれの方向にも融合(結合)した細胞構造体が確認できた(図5)。
3.細胞構築物の作製 (2)
テルモ社製の33G注射針(商品名 ナノパス)のステンレス製針部分を3x3の格子状0.4mm間隔に合計9本法線方向に、三菱ウェルファーマ社製のαートリリン酸カルシウム(商品名 バイオペックスR)に固定して支持体を作製した。この支持体の上面には、ファルコン社製フィルター(商品名 セルカルチャーインサート; ポリエチレンテレフタレート)サイズ8.0μm 商品番号353093)を針に貫通させ、針の基部に配置した。上記の「1.スフェロイド作製」の項の記載と同様にして作製したスフェロイド(約50個)を、実体顕微鏡で観察しながら、鋭利なピンセットを用いて支持体の針に1個ずつ刺入した。(図6、a)刺入後、37℃、5%COの条件下で培養を行い、約3日後、隣接するスフェロイド同士が縦方向および横方向のいずれの方向にも融合(結合)した細胞構造体を確認した(図6、b)。細胞構造体を確認した後、鋭利なピンセットを用いて、予め支持体と細胞構築物との間にセットしたフィルターを、融合した細胞構築物と共に、支持体からゆっくりと抜去して細胞構築物を回収した。(図6、c)得られた細胞構築物は、1つの大きな融合塊(直径約3mm)であった(図6、dおよびe)。
4.細胞構築物の作製 (3)
Invitrogen社製の生細胞ラベリング用キットシリーズであるQtracker(商品名)655(赤色)と565(緑色)の2種類をそれぞれ別に、間葉系幹細胞にとりこませ、それぞれ蛍光顕微鏡下で赤色、緑色に発色するスフェロイドを準備した。
前述の4本針を固定した支持体に、実体顕微鏡で観察しながら、鋭利なピンセットを用いて、それぞれのスフェロイドを支持体に固定したステンレス製の針先に赤緑交互に一個ずつ刺入した。刺入後、37℃、5%COの条件下で培養を行い、約2日後、隣接するスフェロイド同士が縦方向および横方向のいずれの方向にも融合(結合)した細胞構造体が確認できた(図7A、a)さらに蛍光顕微鏡で観察すると、目的通りの配色をもった細胞構造体が確認できた(図7A、b)。
テルモ社製の33G注射針(商品名 ナノパス)のステンレス製針部分を5x5の格子状0.4mm間隔に合計25本法線方向に、三菱ウェルファーマ社製のαートリリン酸カルシウム(商品名 バイオペックスR)に固定して支持体を作製した。この支持体の上面には、ファルコン社製フィルター(商品名 セルカルチャーインサート; ポリエチレンテレフタレート)サイズ8.0μm 商品番号353093)を針に貫通させ、針の基部に配置した。この支持体を用いて、以下の種々の形態の細胞構築物を作製した(図7B~図7D)。
図7B:十文字模様
立方体様の細胞構築物を作製し、赤色を発色するスフェロイドを十字模様に配置した。
図7C:
血管系の細胞を頂点と中心に配置した肝臓の組織(肝小葉)をイメージし四隅の頂点および、面の中心に赤色を発色するスフェロイドを配置した。
図7D:
立方体様の細胞構築物を作製し、赤色を発色するスフェロイドを十字模様に配置した。
テルモ社製の33G注射針(商品名 ナノパス)のステンレス製針部分を直径0.3ミリの円と、直径0.7ミリの2重の同心円上に配置し、三菱ウェルファーマ社製の αートリリン酸カルシウム(商品名 バイオペックスR)に固定して支持体を作製した。2色さし、内部に空洞をもった円柱状の細胞構造体を作成した。これは内側が血管内皮、外側が平滑筋からなる血管を模倣している(図7E)。
前述の2色のスフェロイドで十字状の模様をもった細胞構造体を液体窒素に入れ、瞬間凍結させた。凍結した構造体を切片にし断面を蛍光顕微鏡下で観察した。細胞構造体内部には血管が配置されておらず、内部の細胞が栄養不足から細胞死に陥り、構造体内部が溶解して空洞が形成されることが危惧されたが、切片で観察するかぎり、空洞は存在せず、ほとんど全ての細胞の生存が確認された(図8)。
5.細胞構築物の作製 (4)
BD FalconTMセルストレーナー(型番352360)の底面のメッシュの一部を長方形にカットして除去した。セルストレーナーを反転し、カットしたメッシュの端部に針付き縫合糸(アルフレッサファーマ社製 ネスコスーチャーサイズ9-0ナイロン)の一端を実体顕微鏡下で結びつけ糸固定した。上記の「1.スフェロイド作製」の項の記載と同様にして作製したスフェロイドを、実体顕微鏡で観察しながら、鋭利なピンセットを用いて、針付き縫合糸(9-0ナイロンの先端(すなわち、針先)から貫通させて3個のスフェロイドを融合可能なように隣接させた。糸を最初に結びつけたメッシュ断端の反対側に結び付け、同じように3個のスフェロイドを貫通させ、合計3本往復させた(図9A)。
スフェロイドが貫通した糸の縦方向だけでなく、横方向にも各スフェロイドが融合可能なように糸を調節して配置した(図9Bのa1およびa2)。刺入後、37℃、5%COの条件下で培養を行い、翌日には、隣接したスフェロイド同士が融合し始めているのが観察された(b1およびb2)。約3日後、隣接するスフェロイド同士が縦方向および横方向のいずれの方向にも融合(結合)した細胞構造体を確認した(c1およびc2)。細胞構造体を確認した後、糸をカットし、ピンセットで細胞構造体をおさえながら、構造体中に残っている糸を引き抜いて、細胞構築物を回収した(d1およびd2)。得られた細胞構築物は、1つの大きな融合塊であった(図9C)。
図面
【図1A】
0
【図1B】
1
【図1C】
2
【図1D】
3
【図2A】
4
【図2B】
5
【図2C】
6
【図2D】
7
【図3A】
8
【図3B】
9
【図4A】
10
【図4B】
11
【図4C】
12
【図4D】
13
【図1E】
14
【図1F】
15
【図5】
16
【図6】
17
【図7A】
18
【図7B】
19
【図7C】
20
【図7D】
21
【図7E】
22
【図8】
23
【図9A】
24
【図9B】
25
【図9C】
26