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明細書 :貴金属微粒子担持固体高分子材料、その調製方法および触媒

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5283854号 (P5283854)
公開番号 特開2008-239801 (P2008-239801A)
登録日 平成25年6月7日(2013.6.7)
発行日 平成25年9月4日(2013.9.4)
公開日 平成20年10月9日(2008.10.9)
発明の名称または考案の名称 貴金属微粒子担持固体高分子材料、その調製方法および触媒
国際特許分類 C08J   3/12        (2006.01)
FI C08J 3/12 CERZ
C08J 3/12 CEZZ
請求項の数または発明の数 7
全頁数 15
出願番号 特願2007-082287 (P2007-082287)
出願日 平成19年3月27日(2007.3.27)
審査請求日 平成21年12月14日(2009.12.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】305027401
【氏名又は名称】公立大学法人首都大学東京
発明者または考案者 【氏名】石田 玉青
【氏名】春田 正毅
【氏名】槙山 梨沙
個別代理人の代理人 【識別番号】100108350、【弁理士】、【氏名又は名称】鐘尾 宏紀
審査官 【審査官】一宮 里枝
参考文献・文献 特開平04-285604(JP,A)
特公昭33-007620(JP,B1)
特開2001-278995(JP,A)
調査した分野 C08J 3/00- 3/28
C08J 99/00
C08K 3/00- 13/08
C08L 1/00-101/14
C08C 19/00- 19/44
C08F 6/00-246/00
C08F 301/00
特許請求の範囲 【請求項1】
貴金属化合物水溶液と接触される前に水酸化アルカリ水溶液により処理されている還元性官能基を有する固体高分子材料を分散含有する貴金属化合物水溶液を攪拌することを特徴とする固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。
【請求項2】
上記還元性官能基が、第一級、第二級または第三級アミノ基、第三級アンモニウム基、第四級アンモニウム基または水酸基であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。
【請求項3】
上記アミノ基が、-NH2、-NH(CH2CH2NH)nH(nは整数を表す。)、-N(CH32または
【化1】
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であり、第三級アンモニウム基が-N+H(C252であり、級アンモニウム基が-N+(CH33たは-N+(CH32(CH2CH2OH)であることを特徴とする請求項2に記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。
【請求項4】
上記固体高分子材料が、前記水酸化アルカリ水溶液による処理中、あるいは該処理後水中において粉砕されることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。
【請求項5】
還元性官能基を有する固体高分子材料を分散含有する貴金属化合物水溶液の攪拌が、30分以上行われることを特徴とする、請求項1~4のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。
【請求項6】
上記攪拌が室温下に行われることを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。
【請求項7】
貴金属微粒子の平均粒子径が20nm以下であり、貴金属が固体高分子材料に対し、0.01重量%~50重量%担持されることを特徴とする、請求項1~6のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法に関する。より詳細には,還元性官能基を有する固体高分子材料の表面の還元性官能基による還元作用により、固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法に関する。

【背景技術】
【0002】
貴金属は、種々の装飾材料、歯科用材料、電子回路材料、触媒材料、例えば有機物の酸化あるいは還元反応触媒、自動車排気ガスの浄化触媒や、燃料電池用の触媒などとして広く用いられている。触媒として用いる場合、貴金属は高価なことと、その性能を最大限引き出すため、ナノ粒子として露出表面積を大きくする工夫がなされている。具体的には、比表面積が大きく、熱的、化学的安定性の高いシリカやアルミナ、チタニアなどの金属酸化物、あるいは活性炭、カーボンブラックなどの炭素材料を担体に用い、その表面に貴金属がナノ粒子として分散・固定された状態とされて用いられている。
【0003】
貴金属中、金は他の貴金属に比べれば安価であるものの、触媒活性が極めて乏しいと従来考えられていた。これに対し、発明者は、金を好ましくは直径10nm以下の超微粒子として種々の金属酸化物担体上に分散・固定することにより、高い触媒活性が発現されること、さらに金ナノ粒子触媒は、低温CO酸化、プロピレンの気相一段エポキシ化、低温水性ガスシフト反応、酸素と水素からの直接過酸化水素合成、炭化水素類の部分酸化など、多くの反応に対して、他の貴金属より優れた触媒活性を発現することを見出している(例えば、特許文献1および非特許文献1参照)。また、その他にも、金ナノ粒子は、不飽和化合物の水添、アルコールの酸化、NOxの除去、エポキシ化合物、脂肪族アミンのカルボニル化などの触媒活性についても報告されている。さらに、本発明者は、金の粒子径が2nm以下、原子数で300個以内のクラスターになると、触媒特性がさらに激変する場合があることも見出した。これら金属酸化物や炭素材料上に金ナノ粒子を分散・固定化する方法としては、従来、共沈法、析出沈殿法、コロイド混合法、気相グラフティング法、液相グラフティング法などの方法が採られている。
【0004】
一方、有機高分子材料を担体とし、その表面に貴金属、例えば白金やパラジウムなど白金族金属をナノ粒子として分散・固定化したものは、これまで材料としてほとんど注目されておらず、関連するものとしては固体高分子電解質膜用白金電極があった。但し、この場合、白金微粒子はカーボンブラックの上に分散されており、金属微粒子が直接高分子上に分散した構造ではない。有機高分子材料を担体として用いる触媒が実用化されていないのは、有機高分子材料の耐熱温度が200℃以下と低く、基幹化成品を製造する工業反応プロセスの温度条件や自動車排ガスの温度域では使用できない上に、高分子材料の比表面積が小さく、しかも高分子材料は無機材料に比し高価であることに起因している。これに対し、精密化成品の合成では一般に溶液に溶解した状態で触媒が使用され(均一系触媒)、200℃以下での反応が多く、分子レベルで触媒の設計が可能である反面、反応物と生成物から触媒を分離するプロセスにエネルギーが要せられることが課題となっている。このため、均一系触媒を高分子担体などに固定化することが試みられている。このことは、金ナノ粒子においても同様である。前記したとおり、金は貴金属の中でも寸法によって最も著しく特性が変動することが分かっており、また粒径がナノレベルとなっても空気中で安定であることから、低温反応用触媒などの用途として、高分子材料を担体とし、種々の寸法・形状で分散・固定化された材料が望まれている。
【0005】
近年、高分子材料と金との複合材料に関する技術としては、NaAuCl4・2H2Oとピロールとを混合して、超音波をかけることにより、金粒子への還元とピロールの重合とを同時に行い、これにより金ナノ粒子を高分子内部に包み込んだ複合体を製造する方法(非特許文献2参照)、NaOH水溶液で前処理した第四級アンモニウム基を官能基として有するイオン交換樹脂を加熱乾燥後金前駆体水溶液で処理し、150℃で6時間加熱することにより金ナノ粒子を担持させる方法(非特許文献3参照)、乾燥した陽イオン交換樹脂にHAuCl4・4H2O水溶液を含浸させ、60℃で3時間乾燥する方法(非特許文献4参照)、陽イオン交換樹脂に金微粒子を担持する方法(非特許文献5参照)が報告されている。また、本発明者は、金化合物と還元剤を含む液に、高分子を懸濁または浸漬し、高分子表面に金微粒子を付着させる方法を先に出願した(特願2006-18721号)。
【0006】
また、白金、パラジウムなどの白金族金属に関しては、例えば、白金族触媒および陰イオン交換樹脂の存在下にシラン化合物を製造する方法(特許文献2参照)、クロロシランを白金および/またはパラジウムのような第八族金属元素の化合物を担持した、一級アミノ基あるいは三級アミノ基を導入してなる陰イオン交換樹脂よりなる不均化反応触媒と接触させることによりモノシランを製造する方法(特許文献3参照)、パラジウムを担持したイオン交換樹脂により水素ガスを精製する方法(特許文献4参照)も知られている。
【0007】

【特許文献1】特公平5-49338号公報
【特許文献2】特開平5-17488号公報
【特許文献3】特開平10-59707号公報
【特許文献3】特開2004-256328号公報
【非特許文献1】エム ハルタ(M.Haruta)、ケミストリー レコード(Chem. Record)第3巻、第2号、第75-87頁、2003年
【非特許文献2】ジョン-エン パルク(Jong-En Park)外2名、ケミストリー レターズ(Chemistry Letters)、第34巻、第1号、第96-97頁、2005年
【非特許文献3】フェング シ(Feng Shi)外4名、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.)コミュニケーションズ(Communications)、第127巻、第21巻、第4182-4183頁(2005年)
【非特許文献4】フェング シ(Feng Shi),ユークワン デング(Youquan Deng)、ジャーナル オブ キャタリシス(J.Catal.)第221巻、第12号、第548-511頁、2002年
【非特許文献5】ギタンジャニ マジャンダール(Gitanjani Majumdar)外4名、ラングミュアー(Langmuir)、第21巻、第5号、第1663-1667頁、2005年
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、前記NaAuCl4・2H2Oとピロールとを混合して、超音波をかけることにより、金粒子への還元とピロールの重合とを同時に行う方法は、金粒子がピロール重合体により包み込まれた状態となっており、触媒としての利用には適していない。また、陰イオン交換樹脂を用い、金ナノ粒子をイオン交換樹脂上に担持する方法では、長時間、高温での加熱が必要とされ、一方陽イオン交換樹脂あるいは高分子材料上に金ナノ粒子を分散・固定化する方法においては、水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を加えることで金前駆体を還元することが必要とされる。なお、非特許文献4には還元剤についての言及がなく、どのような機構により金ナノ粒子が形成されたのかは不明である。そして従来還元剤としてクエン酸ナトリウムが使用される場合には、60℃以上に加熱して還元する必要があったし、水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として用いる場合には、ナノオーダーの小さな金微粒子を得るためには還元時に0℃に冷却することが必要であった。
【0009】
他方、特許文献2には、白金族金属微粒子を陰イオン交換樹脂に担持させることについては記載されておらず、特許文献3には陰イオン交換樹脂に第八族金属元素の化合物を担持させ、水素ガスによる高温(陰イオン交換樹脂の耐熱温度以下)での還元処理を行うことが記載されているのみである。また特許文献4にもパラジウムをイオン交換樹脂に担持させることは記載されているものの、還元剤を加えて還元するものであり、還元剤を用いることなく白金族元素を還元することについては記載がない。
【0010】
したがって、本発明は、貴金属前駆体の還元の際に加熱を行う、あるいは別途還元剤を加えるなどの更なる操作を必要とせず、室温においても、短時間で、表面にナノオーダーの金微粒子(金ナノ粒子)や銀、白金族金属微粒子などの貴金属微粒子が分散・固定された固体高分子材料を簡単に製造する方法を提供することである。
また、本発明は、触媒活性の高いナノオーダーの貴金属微粒子が表面に分散・固定された固体高分子材料を製造する方法を提供することである。

【0011】
本発明者は、鋭意研究を行ったところ、驚くべきことに、貴金属ナノ粒子をその表面に分散・固定するための担体として用いられる高分子材料として、還元性官能基を表面に有する固体高分子材料を用いることにより、従来のごとき加熱や還元剤の必要性なく、触媒活性が高く、平均粒子径が20nm以下、好ましくは5nm以下の貴金属微粒子を室温でも簡便に高分子材料上に分散・固定化することができることを見出して、本発明をなしたものである。なお、本発明において金微粒子、金ナノ粒子という場合、これらには金クラスターも包含されるものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
すなわち、本発明は次の(1)~()に記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法に関する。

【0013】
(1)貴金属化合物水溶液と接触される前に水酸化アルカリ水溶液により処理されている還元性官能基を有する固体高分子材料を分散含有する貴金属化合物水溶液を攪拌することを特徴とする固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。

【0014】
(2)上記還元性官能基が、第一級、第二級または第三級アミノ基、第三級アンモニウム基、第四級アンモニウム基または水酸基であることを特徴とする上記(1)に記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。

【0015】
(3)上記アミノ基が、-NH2、-NH(CH2CH2NH)nH(nは整数を表す。)、-N(CH32または
【0016】
【化1】
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【0017】
であり、第三級アンモニウム基が-N+H(C252であり、級アンモニウム基が-N+(CH33たは-N+(CH32(CH2CH2OH)であることを特徴とする上記(2)に記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。

【0019】
)上記固体高分子材料が、前記水酸化アルカリ水溶液による処理中、あるいは該処理後水中において粉砕されることを特徴とする、上記(1)~()のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。

【0020】
)還元性官能基を有する固体高分子材料を分散含有する貴金属化合物水溶液の攪拌が、30分以上行われることを特徴とする、上記(1)~()のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。

【0021】
)上記攪拌が室温下に行われることを特徴とする、上記(1)~()のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。

【0022】
)貴金属微粒子の平均粒子径が20nm以下であり、貴金属が固体高分子材料に対し、0.01重量%~50重量%担持されることを特徴とする、上記(1)~()のいずれかに記載の固体高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法。

【発明の効果】
【0027】
従来高分子材料表面に貴金属微粒子を分散・固定する方法としては、高分子材料上に貴金属化合物を沈着させ、貴金属化合物を高分子材料表面で加熱還元する方法が知られているが、この方法においては、長時間、高温での加熱が必要とされた。また還元剤を用いる方法も知られているが、還元剤がクエン酸ナトリウムである場合、60℃以上に加熱して還元する必要があった。また水素化ホウ素ナトリウムを還元剤として用いる場合には、ナノオーダーの小さな金微粒子を得るためには還元時に0℃に冷却することが必要であった。それに対し、本発明は長時間の高温での加熱や、還元剤を用いる必要がなく、また還元処理時の温度調節を行うことなく、室温で担体と貴金属前駆体を撹拌するだけでナノオーダーの貴金属微粒子を固体高分子材料表面に担持でき、簡便に高分子-貴金属ナノ粒子複合材料を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
本発明においては、貴金属化合物水溶液と接触される前に水酸化アルカリ水溶液により処理されている還元性官能基を有する固体高分子材料を分散含有する貴金属化合物水溶液を攪拌する、例えば室温下で攪拌することにより、固体高分子材料表面に貴金属微粒子が分散・固定される。このとき、還元性官能基を有する固体高分子材料を分散含有する貴金属化合物水溶液は、還元性官能基を有する固体高分子材料を貴金属化合物水溶液が入れられた容器中に投入し、混合することにより形成されてもよいし、反対に貴金属化合物水溶液を固体高分子材料が入れられた容器中に投入し、混合することにより形成されてもよい。本発明においては、貴金属として、金、銀、白金族元素が好ましいものとして例示される。


【0029】
本発明においては、貴金属微粒子を形成するために用いられる貴金属前駆体である貴金属化合物は、水溶液として用いられることから、水溶性であればよく、これ以外に特に限定されるものではない。例えば、水溶性貴金属化合物としては、貴金属の水酸化物、塩化物、カルボン酸塩、および硝酸塩、塩化金酸およびその塩、貴金属錯体化合物などが挙げられる。さらに水溶性貴金属化合物について具体的に説明すると、水溶性金化合物の好ましい例としては、例えば、四塩化金酸(HAuCl4)、四塩化金酸のアルカリ金属塩、三塩化金(AuCl3)、シアン化金(AuCN)、シアン化金カリウム{K〔Au(CN)2〕}、三塩化ジエチルアミン金酸〔(C252NH・AuCl3〕、エチレンジアミン金錯体(例えば、塩化物錯体(Au[C24(NH22]Cl3))、ジメチル金β-ジケトン誘導体金錯体(例えば、ジメチル金アセチルアセトナート((CH32Au[CH3COCHCOCH3])、(CH32Au(CF3COCHCOCH3)、(CH32Au(CF3COCHCOCF3)、(C252Au(CH3COCHCOCH3)、(CH32Au(C65OOCHCOCF3))などを挙げることができる。また白金族元素としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金が挙げられる。これらのうち、水溶性白金化合物としては、白金の水酸化物、塩化物、カルボン酸塩、および硝酸塩、塩化白金酸およびその塩、白金錯体化合物などが挙げられる。水溶性白金化合物の好ましい例としては、例えば、塩化白金、塩化白金酸、塩化白金酸カリウム、ビス(エチレン白金)クロライド、シス-ジクロルジアミン白金(II)、シス-ジクロル-ビス-トリフェニルスルフィン白金(II)、白金(II)アセチルアセトネートなどが挙げられ、またルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウムなどの他の白金族や銀についても、金または白金と同様の水溶性化合物が挙げられる。これらの化合物は単独で用いられてもよいし、必要であれば2種以上を併用してもよい。また貴金属化合物水溶液は貴金属化合物が水に溶解されたものであるが、必要であれば水の他に水溶性有機溶剤が溶媒として含まれていてもよい。
【0030】
一方、貴金属微粒子の担体となる固体高分子材料としては、表面に水溶性貴金属化合物を還元する官能基を有する固体高分子材料であればよく、他に特に限定されるものではない。即ち、固体高分子材料としては、水溶性貴金属化合物を還元する官能基を元々側鎖に有する固体高分子材料であってもよいし、固体高分子材料の表面に後処理で水溶性貴金属化合物を還元する官能基を導入したものであってもよい。水溶性貴金属化合物を還元する官能基としては、例えば第一級、第二級または第三級アミノ基、第三級アンモニウム基、第四級アンモニウム基、水酸基などが挙げられる。第一級、第二級または第三級アミノ基としては、例えば、-NH2、-NR12基(式中、R1は水素原子または低級アルキル基などの置換基を表し、R2は低級アルキル基または水酸基、アミノ基などの基で置換されていてもよいアルキル基、ポリエチレンイミノ基などの置換基を表す。)で表されるものが好ましいものとして挙げられる。また第四級アンモニウム基としては、-N+123(式中、R1、R2、R3は各々独立して低級アルキル基、水酸基、アミノ基などの基で置換されていてもよいアルキル基、ポリエチレンイミノ基などの置換基を表す。)で表されるものが挙げられ、R1、R2が低級アルキル基であり、R3が低級アルキル基または水酸基またはアミノ基を有するアルキル基を表すものが好ましいものである。

【0031】
本発明の固体高分子材料の還元性官能基として好ましい上記第一級、第二級または第三級アミノ基、第三級アンモニウム基、級アンモニウム基の例を具体的に示すと、-NH2、-NH(CH2CH2NH)nH(nは整数を表す。)、-N(CH32

【0032】
【化2】
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【0033】
、-N+(CH33、-N+H(C252、-N+(CH32(CH2CH2OH)などが挙げられる。
【0034】
これらの官能基を後処理で導入する場合の官能基導入前の高分子ベース材料としては、例えばスチレン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジエン系樹脂、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、塩化ビニル樹脂など従来知られた種々の樹脂が挙げられる。上記好ましい官能基を有する固体高分子材料の一部は、従来陰イオン交換樹脂としてすでに周知のものである。このため入手の容易さから、また陰イオン交換樹脂は表面の官能基の数も多く、しかも多数の微細孔を有し多孔性であることから比表面積が大きく、より粒径の小さな貴金属ナノ粒子を表面に分散・固定することができるとともに、接触面積が大きいことから触媒活性の高い触媒を得ることができることから、陰イオン交換樹脂は、本発明で用いられる表面に水溶性貴金属化合物を還元する官能基を有する固体高分子材料として特に好ましいものである。なお、上記化2で示される官能基を有するイオン交換樹脂はキレート樹脂ともいわれている。
【0035】
イオン交換樹脂は一般には次のようにして製造されている。すなわち、スチレンとジビニルベンゼンとを混合し、重合開始剤を加えて、懸濁重合法によりラジカル重合を行って、三次元的に架橋された共重合体を得、この共重合体に官能基を導入することにより形成される。陰イオン交換樹脂とする場合には、ルイス酸の存在下、ハロアルキル化を行いハロアルキル基を導入し、ついでアミノ化を行う方法がとられる。したがって、イオン交換樹脂を用いる場合には、アミノ基、第三級アンモニウム基、アンモニウム基は、通常メチレン基、エチレン基などのアルキレン基を介してベースポリマーに連結されている。イオン交換樹脂には大別してゲル型とポーラス型(多孔性型)があり、ゲル型は、水中で膨潤して生じるミクロ孔を有し、この細孔内をイオンが移動する。この孔の大きさはジビニルベンゼンの架橋度によって決まり、ジビニルベンゼンが多いほどミクロ孔が小さい。一方、ポーラス型はミクロ孔以外にマクロ孔を有し、大分子量の分子が粒内に拡散できる構造となっている。本発明においては、ゲル型、ポーラス型のいずれのものでもよいが、ポーラス型が好ましい。

【0036】
貴金属微粒子の担体となる固体高分子材料の形状、大きさは特に限定されないが、粒子状であることが好ましく、またその平均粒子径は貴金属微粒子担持固体高分子材料の用途に応じ適宜設定されればよい。例えば触媒として用いられる場合には、その平均粒子径は通常10nm~10mmが好ましく、より好ましくは0.1μm~300μm、さらに好ましくは0.1μm~100μmである。また、粒子の形状も特に限定されるものではなく、球状、その他どのような形状であってもよい。平均粒子径は、球状粒子の場合は直径、楕円形粒子の場合は、長径であり、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)観察あるいは透過型電子顕微鏡(TEM)観察から、粒子径分布を作り、平均値を求めたものである。
【0037】
固体高分子材料として陰イオン交換樹脂を用いる場合、還元性を付与するため貴金属化合物水溶液と混合する前に固体高分子材料の対アニオンをヒドロキシル基に置換することが必要とされる。この処理は、固体高分子材料を水酸化アルカリ水溶液で処理すればよい。また、市販の陰イオン交換樹脂は、通常乾燥状態で0.4mm~1.0mm程度、膨潤後0.5mm~1.2mm程度の粒子径を有しているが、イオン交換樹脂の対アニオンをヒドロキシル基に置換する段階において、水分散液中で粉砕し、粒径を小さくすることが好ましい。またこの粉砕は例えば12時間以上撹拌し、穏やかに粉砕することがより好ましい。これにより陰イオン交換樹脂表面に分散・固定される貴金属ナノ粒子の粒径を均質に且つ小さくでき、これにより液相反応における触媒活性が向上する。穏やかな粉砕は、例えば攪拌装置としてマグネチックスターラーと回転子を用い、イオン交換樹脂10gを溶媒100~150mlに分散させた状態で攪拌しながら粉砕することが好ましい。穏やかに粉砕することにより、イオン交換樹脂の粒子径は膨潤時50nm~100μm程度まで細かくされることが好ましい。水中で穏やかに粉砕することにより、イオン交換樹脂の高分子マトリックスが収縮することなく、ポーラス構造内部の還元性官能基が外部に露出することで、貴金属前駆体と効率よく接触することができると考えられる。
【0038】
本発明においては、水溶液中の貴金属化合物の濃度は、用いる化合物の種類、固体高分子材料に分散・固定する貴金属の量等種々の条件によって異なり特に限定されないものの、通常0.01mmol/L~100mmol/Lの濃度で用いることが好ましく、より好ましくは0.05mmol/L~0.1mmol/Lである。また、貴金属化合物の固体高分子材料に対する量は、分散・固定された貴金属微粒子の大きさ、並びに固体高分子材料表面にどの程度の量の貴金属を分散・固定するかにより異なる。貴金属の固体高分子材料への担持量は水溶液の濃度と量により、例えば0.01重量%~50重量%までの範囲で調整することができる。したがって、貴金属担持量に応じて、水溶液の濃度や溶液の使用量を決めればよい。触媒として用いる場合、どのような反応に関与する触媒であるかにより貴金属担持量は異なるが、たとえば、グルコースの酸化触媒として用いられる場合、金の担持量は0.01重量%~5重量%程度が好ましく、より好ましくは、0.05重量%~0.5重量%である。
【0039】
本発明においては、還元性官能基を有する固体高分子材料を分散含有する貴金属化合物水溶液を単に攪拌することによって、固体高分子材料表面に貴金属を分散・固定することができる。具体的には、前記の如く固体高分子材料の対アニオンをヒドロキシル基に置換したものを、貴金属前駆体である貴金属化合物の水溶液に加え、好ましくは室温で撹拌を行えばよい。液温は室温としなくても貴金属の分散・固定化は可能であるが、貴金属化合物水溶液をわざわざ加熱あるいは冷却する必要はない。攪拌時間は室温(液温)や攪拌条件によっても異なるし、用いられるイオン交換樹脂の種類、用いられる貴金属化合物によっても異なるが、通常30分以上、より好ましくは2時間程度続けることにより、表面に貴金属微粒子が分散・固定された固体高分子材料が得られる。
【0040】
固体高分子材料表面に担持された貴金属微粒子の平均粒子径は、触媒として用いる場合は20nm以下、好ましくは5nm以下であるが、必要であればこれら以外の粒径であってもよい。
【0041】
本発明により得られた金微粒子担持固体高分子材料は、酸化触媒、水添触媒などの触媒として有用である他、金の粒子径の違い、担持量、担体となる固体高分子材料の材質の違いにより、ピンク色、赤紫ないし紫色に着色した粒子が得られる。得られた粒子は、耐久性に優れ、また化粧品、各種用途の塗料の着色剤としてすぐれた特性を有している。したがって、本発明において、前記各条件を適宜設定することにより、所望の色をした着色剤を調製することができる。さらに、本発明の金微粒子担持固体高分子材料は、導電性材料、がん治療用マーカー、高感度DNA検出素子、センサーなどとして優れた機能を有することが期待できる。特に、銀微粒子担持固体高分子材料は抗菌剤として使用できる。また、還元性官能基の選択により、同一反応での触媒活性や異種反応に対する触媒活性の異なるものを得ることができる。
【0042】
本発明の金微粒子が分散・固定された固体高分子材料は、グルコースをグルコン酸に酸化する際の酸化触媒として極めて優れた特性を有している。従来グルコースの酸化触媒としてCeO2、TiO2、活性炭、Rossi活性炭(M.Commotti,C.D.Pina,R.Matarrese,M.Rossi,A.Siani,Appl.Catal.A:General 2005,291,204-209参照)などが優れたものとして知られているが、本発明の金微粒子が分散・固定された固体高分子材料は、これら従来グルコースの酸化触媒として優れているとして知られたものより、更に特性の良好なものを提供することができる。また、本発明の金微粒子が分散・固定された固体高分子材料は、特性が幾分落ちてくるものの繰り返し使用が可能である。
【0043】
また本発明の白金族金属微粒子または銀微粒子が分散・固定された固体高分子材料も、金同様、種々の反応における触媒として利用することができる。
【0044】
[実施例]
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【実施例1】
【0045】
第三級アミンを表面に有する弱塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量0.1重量%)〕
第三級アミンを表面に有する弱塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA-96SB、MR形)10gを蒸留水200mLに浸し、一日攪拌した。これを水酸化ナトリウム水溶液(2M)に浸漬させ、2時間攪拌後2日間静置した。蒸留水で洗浄し、ろ過した弱塩基性陰イオン交換樹脂に、塩化金酸・四水和物8.4mgを蒸留水50mLに溶解した水溶液を加え、室温で2時間攪拌することにより、うすいピンク色の金ナノ粒子担持イオン交換樹脂を得た。なお、アンバーライト IRA-96SB、MR形は、官能基として-N(CH32基を有する、乾燥状態で調和平均粒径0.44~0.59mmのポーラス型のイオン交換樹脂である。

【実施例2】
【0046】
〔水分散液中で粉砕した第三級アミンを表面に有する弱塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量0.1重量%)〕
第三級アミンを表面に有する弱塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA-96SB、MR形)10gを蒸留水200mLに浸し、一日攪拌した。これを水酸化ナトリウム水溶液(2M)に浸漬させ、2日間膨潤した状態でマグネチックスタ-ラーを用い回転数約700rpmの条件下にイオン交換樹脂を穏やかに粉砕した。これにより、膨潤状態で50nm~200μmの粉砕イオン交換樹脂を得た。これを蒸留水で洗浄し、ろ過した弱塩基性陰イオン交換樹脂に、塩化金酸・四水和物8.4mgを蒸留水50mLに溶解した水溶液を加え、室温で2時間攪拌することにより、うすいピンク色の金ナノ粒子担持イオン交換樹脂を得た。TEMで観察したところ、図1に示されるように4nm前後の金ナノ粒子が密集してイオン交換樹脂表面上に分散・固定化されていることが判明した。金ナノ粒子の粒子径をTEM写真から計測したところ、平均粒子径は4.5nm、標準偏差は1.5であった。

【実施例3】
【0047】
〔水分散液中で粉砕した第三級アミンを表面に有する弱塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量0.1重量%)〕
弱塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA-96SB、MR形)を水酸化ナトリウム水溶液中で、膨潤した状態でマグネチックスタ-ラーを用い回転数約700rpmの条件下に7日間攪拌することにより、イオン交換樹脂を穏やかに粉砕したほかは、実施例2と同様にして、膨潤状態で50nm~125μmの粒子径を有する、うすいピンク色の金ナノ粒子担持イオン交換樹脂を得た。TEMで観察したところ、図2に示されるように1~3nm前後の金クラスターが密集してイオン交換樹脂表面上に分散・固定化されていた。金ナノ粒子の粒子径をTEM写真から計測したところ、平均粒子径は2.6nm、標準偏差は2.6であった。

【実施例4】
【0048】
〔水分散液中で粉砕した第三級アミンを表面に有する弱塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量0.5重量%)〕
塩化金酸・四水和物を42mg用いたほかは、実施例3と同様にして、うすい紫色の金ナノ粒子担持イオン交換樹脂を得た。TEMで観察したところ、図3に示されるように、一部10~15nm程度の金ナノ粒子の凝集体も観察されたが、多くは1~2nm前後の金クラスターが密集してイオン交換樹脂表面上に分散・固定化されていた。金ナノ粒子の粒子径をTEM写真から計測したところ、平均粒子径は3.0nm、標準偏差は3.6であった。

【実施例5】
【0049】
〔水分散液中で粉砕した第三級アミンを表面に有する弱塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量1重量%)〕
塩化金酸・四水和物を84mg用いたほかは、実施例3と同様にして、紫色の金ナノ粒子担持イオン交換樹脂を得た。TEMで観察したところ、図4に示されるように、6~15nm程度のやや大きな金ナノ粒子もみられ粒度分布は広くなったが、多くは1~3nm前後の金クラスターが密集してイオン交換樹脂表面上に分散・固定化されていた。金ナノ粒子の粒子径をTEM写真から計測したところ、平均粒子径は4.7nm、標準偏差は4.4であった。

【実施例6】
【0050】
第四級アンモニウム塩を表面に有するII型強塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量0.1重量%)〕
第四級アンモニウム塩を表面に有するII型強塩基性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA-910CTCL、MR形)10gを蒸留水200mLに浸漬させた後、2Mの水酸化ナトリウム水溶液150mLに浸漬させ、2日間攪拌した。ろ過、洗浄して得た陰イオン交換樹脂に、塩化金酸・四水和物8.4mgを蒸留水50mLに溶解した水溶液を加え、室温で1時間攪拌することにより、ピンク色の金ナノ粒子担持イオン交換樹脂を得た。5~10nm程度の粒子径を有する金ナノ粒子が担持されていた。
なお、アンバーライト IRA-910CTCL、MR形は、官能基として-N+(CH32(CH2CH2OH)基を有する、調和平均粒径0.50~0.75mm(乾燥時)のポーラス型のイオン交換樹脂である。

【実施例7】
【0051】
第四級アンモニウム塩を表面に有するII型強塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量0.5重量%)〕
水酸化ナトリウム水溶液中でマグネチックスタ-ラーを用い回転数約700rpm(イオン交換樹脂10gに対してNaOH水溶液200ml)の条件下で2時間攪拌後、1日静置したイオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA-910CTCL、MR形)に、塩化金酸・四水和物42mgを蒸留水50mLに溶解した水溶液を加えたほかは、実施例6と同様にして、赤紫色の金ナノ粒子担持強塩基性陰イオン交換樹脂を得た。金ナノ粒子の粒子径は5~10nm程度であった。

【実施例8】
【0052】
第四級アンモニウム塩を表面に有するII型強塩基性陰イオン交換樹脂への金の担持(担持量1重量%)〕
塩化金酸・四水和物84mgを用いたほかは、実施例7と同様にして、紫色の金ナノ粒子担持強塩基性陰イオン交換樹脂を得た。金ナノ粒子のサイズは5~20nmであった。



【実施例9】
【0053】
担体にホウ素選択性陰イオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト IRA-743、MR形)を用いたほかは、実施例3と同様にして、ピンク色の金ナノ粒子担持(0.1重量%)強塩基性陰イオン交換樹脂を得た。金ナノ粒子の粒子径は5~15nmであった。
なお、アンバーライト IRA-743、MR形は、還元性官能基として、
【0054】
【化3】
JP0005283854B2_000004t.gif

【0055】
で表される基を有する調和平均粒径0.50~0.70mm(乾燥状態)のポーラス型のイオン交換樹脂である。
【実施例10】
【0056】
〔金ナノ粒子を担持した陰イオン交換樹脂の触媒特性〕
実施例3で調製した金ナノ粒子担持(0.1重量%)陰イオン交換樹脂を用いて、水溶液中でのグルコースの酸素酸化を行った。金ナノ粒子担持(0.1重量%)陰イオン交換樹脂0.5g(固形分20重量%)、金/グルコースのモル比を1:16,000として、グルコース濃度5重量%の水溶液に攪拌下、60℃で、酸素を60mL/分でバブリングした。水溶液のpHを9.5に保つよう、水酸化ナトリウム水溶液を随時滴下し、水酸化ナトリウムの滴下量からグルコン酸の生成量を反応時間の関数として測定した。その結果、60分後に転化率100%、TOF(1時間あたり金1molあたりのグルコース反応mol数)は21,900h-1となり、上記の金ナノ粒子担持陰イオン交換樹脂は、比較的低温でグルコースの酸素酸化に高い触媒活性を有することが判明した。
【実施例11】
【0057】
金:グルコースのモル比を1:320,000としたほかは、実施例10と同様にして、グルコースの酸素酸化を行ったところ、TOFは33,300h-1であった。
【実施例12】
【0058】
実施例6で調製した金ナノ粒子担持(0.1重量%)陰イオン交換樹脂を用いるほかは、実施例10と同様にして、グルコースの酸素酸化を行った(金/グルコースのmol比1:160,000)。その結果、120分後に転化率44%、反応量は7,200mol/molAuとなった。
【実施例13】
【0059】
実施例9で調製した金ナノ粒子担持(0.1重量%)陰イオン交換樹脂を用いるほかは、実施例10と同様にして、グルコースの酸素酸化を行った(金/グルコースのmol比1:160,000)。その結果、80分後に転化率100%、反応量は16,400mol/molAuとなった。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明の方法により製造された表面に貴金属微粒子が分散・固定された固体高分子材料は、酸化触媒、水添触媒、顔料、着色剤、導電剤、抗菌剤、その他各種検出素子材料として有用に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図面代用写真であり、本発明の実施例2で得られた金ナノ粒子担持陰イオン交換樹脂のTEM写真である。
【図2】図面代用写真であり、本発明の実施例3で得られた金ナノ粒子担持陰イオン交換樹脂のTEM写真である。
【図3】図面代用写真であり、本発明の実施例4で得られた金ナノ粒子担持陰イオン交換樹脂のTEM写真である。
【図4】図面代用写真であり、本発明の実施例5で得られた金ナノ粒子担持陰イオン交換樹脂のTEM写真である。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
2
【図4】
3