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明細書 :オリゴヌクレオチドの固定方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5280292号 (P5280292)
公開番号 特開2010-256306 (P2010-256306A)
登録日 平成25年5月31日(2013.5.31)
発行日 平成25年9月4日(2013.9.4)
公開日 平成22年11月11日(2010.11.11)
発明の名称または考案の名称 オリゴヌクレオチドの固定方法
国際特許分類 G01N  33/543       (2006.01)
C12Q   1/68        (2006.01)
G01N  33/53        (2006.01)
FI G01N 33/543 525G
G01N 33/543 525W
C12Q 1/68 A
G01N 33/53 M
請求項の数または発明の数 9
全頁数 16
出願番号 特願2009-109947 (P2009-109947)
出願日 平成21年4月28日(2009.4.28)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 平成21年3月13日 社団法人日本化学会発行の「日本化学会第89春季年会 2009年 講演予稿集 I」に発表
審査請求日 平成24年3月27日(2012.3.27)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】鈴木 健二
【氏名】細川 和生
【氏名】前田 瑞夫
個別代理人の代理人 【識別番号】100093230、【弁理士】、【氏名又は名称】西澤 利夫
審査官 【審査官】吉田 将志
参考文献・文献 特開2001-337089(JP,A)
特表2007-506094(JP,A)
特開2003-014746(JP,A)
特表平11-511558(JP,A)
調査した分野 G01N 33/48-98
C12Q 1/68
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
2以上の所定数の一本鎖オリゴヌクレオチドを所定間隔で担体上に固定する方法であって、以下の工程、
(1)担体と結合可能な官能基を有するオリゴヌクレオチドのそれぞれを、オリゴヌクレオチドの相補配列を所定数有するガイドDNAとハイブリダイズする工程、
(2)オリゴヌクレオチドの官能基を担体に結合させる工程、
(3)脱ハイブリダイゼーションによって、オリゴヌクレオチドからガイドDNAを取り除く工程、
を含むことを特徴とするオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項2】
前記ガイドDNAは、オリゴヌクレオチドの相補配列が所定数連続する一本鎖DNAであることを特徴とする請求項1のオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項3】
前記ガイドDNAは、2以上の一本鎖ガイドDNAがハイブリダズして二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された複合体であり、非二本鎖領域に、オリゴヌクレオチドの相補配列を有していることを特徴とする請求項1のオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項4】
オリゴヌクレオチドは、それぞれ異なる配列を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかのオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項5】
官能基は、オリゴヌクレオチドの末端に結合していることを特徴とする請求項1から4のいずれかのオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項6】
オリゴヌクレオチドは、末端にスペーサー配列を有することを特徴とする請求項5のオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項7】
担体表面がコーティング処理されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかのオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項8】
担体が微粒子であることを特徴とする請求項1から7のいずれかのオリゴヌクレオチド固定方法。
【請求項9】
担体が基板であることを特徴とする請求項1から7のいずれかのオリゴヌクレオチド固定方法。


発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、オリゴヌクレオチドの固定方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、オリゴDNAを固定した微粒子が、遺伝子診断などの分析試薬として、また、導電性ナノのワイヤーやプラズモニック素子といったナノ材料の原料として利用できることが報告されている。
【0003】
微粒子表面にオリゴDNAを固定する方法としては、目的微粒子表面に反応もしくは吸着する官能基を有するオリゴDNAと、目的微粒子とを溶液中で混合し結合させる方法が知られている(非特許文献1)。
【0004】
しかしながら、この方法では、オリゴDNAと微粒子との混合比や、反応(吸着)時間などを調節することで、微粒子一つあたりに固定されるオリゴDNAの数を確率論的に調節していた。従って、ある特定数のオリゴDNA分子が固定された微粒子を選択的に作ることはできなかった。また、一つの粒子あたりに、複数のオリゴDNA分子を固定する場合、固定された複数のオリゴDNA分子間の相対的位置を制御することはできなかった。
【0005】
また、別の方法としては、あらかじめオリゴDNA分子が仮固定されている担体微粒子と、目的微粒子とを溶液中で混合し、接触反応させることで、担体微粒子と目的微粒子との接点位置だけに、オリゴDNA分子を固定する方法も知られている(非特許文献2)。
この方法では、目的微粒子上の狭い領域にオリゴDNA分子を単数、あるいは、不特定多数で固定している。従って、上記の方法と同様に、複数のオリゴDNA分子を固定する場合、微粒子一つ当たりに固定されるオリゴDNA分子の数を制御できず、また、固定された複数のオリゴDNA分子間の相対的位置関係を自由に設計することもできなかった。
【0006】
なお、上記の2つの方法で作成した複合体混合物の中にも、目的とする構造の複合体は、ある確率で含まれていると考えられるが、それらを精製するためには、多くの手間がかかるだけでなく、多くの原材料(微粒子、オリゴDNA分子)が無駄になってしまう。
【0007】
このように、微粒子一つあたりに固定されるオリゴDNAの数および、オリゴDNA同士の相対的位置関係を調整できないことで、例えば、以下のような問題が指摘されている。
【0008】
DNA固定化微粒子を用いた従来の簡易遺伝子診断技術について図6、図7の模式図を用いて説明する。
【0009】
従来の簡易遺伝子診断技術では、まず、標的DNAの一端と相補的な配列を有するオリゴDNA(プローブDNA)の固定された微粒子と、標的DNAの反対側の一端と相補的な配列を有するオリゴDNA(別のプローブDNA)の固定された微粒子とを混ぜ合わせた分散溶液を用意し、この分散溶液と、サンプルとを混ぜ合わせると、サンプルに標的DNAが入っている場合には、プローブDNAと標的DNAとのハイブリダイゼーションによって微粒子間が架橋される。その結果、微粒子がバルク凝集体や沈殿となり、微粒子溶液の色や濁度が変化し、サンプルに標的DNAが含まれていたことが検出される。一方、もし、サンプルに標的DNAが入っていなかったり、入っているDNAに一塩基変異(SNP)などが存在たりすると、ハイブリダイゼーションによる架橋が起こらない。この様な原理に基づいて、従来から、DNA固定化微粒子を用いることで、サンプル内に、ある特定のDNAが入っているか入っていないかを簡単に検出できることが知られている。
【0010】
しかし、従来法で用いていたDNA固定化微粒子は一つの微粒子上に不特定多数のオリゴDNA分子(数十~数百)が固定されており、標的DNAの多くが、同一微粒子間の多重架橋に使われたり、微粒子間架橋に関与できない位置にあるプローブDNAに結合してしまったりして無駄になっている。このことは、本診断方法の検出限界を低下させる一つの要因になっていると考えられる。従って、検出限界を向上させる一つの方法は、バルク凝集が起こる限界量まで、1つの微粒子当りのプローブDNAの量を減らすことである。
【0011】
ここで重要なことは、数少ないプローブDNAの位置を適切に設計することで、全てのプローブDNAが、重複することなく、微粒子間架橋に寄与できるようにプローブDNA配置することである。もし、所望の配置が実現できれば、微粒子がバルク凝集体となるためには、最低、1つの微粒子当り2つ以上のプローブDNAがあればよい(図7(a))。しかし、従来の固定方法では、上記の通り、特定の数のオリゴDNAを微粒子上に選択的に固定することは出来なかった。従って、当然ながら2つのプローブDNAだけが選択的に固定された微粒子を得ることも出来なかった。また、仮に、従来固定法で作成したオリゴDNA固定化微粒子の中から、偶然2つのプローブDNAだけが固定された微粒子だけを精製して得ることができても、2つのプローブDNA間の距離までは完全に制御できない。その結果、2つのプローブDNA間の距離が近すぎる微粒子が、かなりの数含まれることになる。この様な微粒子は、ターゲットDNAとハイブリダイズしても、微粒子2量体になってしまったり(図7(b))、図7(c)に示すように、微粒子凝集体の末端をキャップして大きなバルク集合体になるのを防いだりする可能性がある。従って、従来法で作成したDNA固定化微粒子を用いている限り、プローブDNAの量を限界まで減らして検出限界を向上させることは困難であった。
【先行技術文献】
【0012】

【非特許文献1】Zanchet, D.; Micheel, C. M.; Parak, W. J.; Gerion, D.; Alivisatos, A. P. Nano Lett., 2001, 1, 32.
【非特許文献2】Xu, X.; Rosi, N. L.; Wang, Y.; Huo, F.; Mirkin, C. A. J. Am. Chem. Soc., 2006, 128, 9286.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、担体上に、任意の数のオリゴヌクレオチドを、任意の間隔で固定することができるオリゴヌクレオチドの固定方法を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記の課題を解決するため、以下のことを特徴としている。
<1>2以上の所定数の一本鎖オリゴヌクレオチドを所定間隔で担体上に固定する方法であって、以下の工程、
(1)担体と結合可能な官能基を有するオリゴヌクレオチドのそれぞれを、オリゴヌクレオチドの相補配列を所定数有するガイドDNAとハイブリダイズする工程、
(2)オリゴヌクレオチドの官能基を担体に結合させる工程、
(3)脱ハイブリダイゼーションによって、オリゴヌクレオチドからガイドDNAを取り除く工程、を含む。
<2>前記ガイドDNAは、オリゴヌクレオチドの相補配列が所定数連続する一本鎖DNAである。
<3>前記ガイドDNAは、2以上の一本鎖ガイドDNAがハイブリダズして二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された複合体であり、非二本鎖領域に、オリゴヌクレオチドの相補配列を有している。
<4>オリゴヌクレオチドは、それぞれ異なる配列を有する。
<5>官能基は、オリゴヌクレオチドの末端に結合している。
<6>オリゴヌクレオチドは、末端にスペーサー配列を有する。
<7>担体表面がコーティング処理されている。
<8>担体が微粒子である。
<9>担体が基板である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、任意の数のオリゴヌクレオチドを担体上に固定することができるため、例えば、オリゴヌクレオチドが固定された微粒子間でのオリゴヌクレオチドを介した相互作用を、定量的に制御することができる。また、本発明は、オリゴヌクレオチドを任意の相対的位置関係で担体上に固定することができるため、例えば、複数のオリゴヌクレオチドを互いに相互作用できない距離に配置し独立に機能させたり、逆に、互いに相互作用できる距離に配置して協調的に機能させたりといった制御を行うことができる。
【0016】
本発明の方法によって得られるオリゴヌクレオチド固定担体は、上記の幾何学的特性を備えており、様々な分野での応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明のオリゴヌクレオチドの固定方法の工程の概要を例示する模式図である。
【図2】様々な形態のガイドDNAとオリゴヌクレオチとがハイブリダイズした状態を例示する説明図である。
【図3】オリゴDNAが固定された金ナノ粒子分散液のアガロースゲル電気泳動の結果を示す図である。
【図4】実施例2の概要を示す模式図である。
【図5】金ナノ粒子3量体の透過電子顕微鏡(TEM)写真&構造パラメータθのヒストグラムである。 (a)ガイドDNAを使わずにオリゴDNAを固定した金ナノ粒子と5 nmプローブ金ナノ粒子2つとから成る3量体、(b) ガイドDNAを使ってオリゴDNAを固定した金ナノ粒子と5 nmプローブ金ナノ粒子2つとから成る3量体、(c) ガイドDNAを使ってオリゴDNAを固定した金ナノ粒子と5nmプローブ金ナノ粒子、10 nmプローブ金ナノ粒子とから成る3量体。スケールバーは100 nmに相当する。
【図6】DNA固定化微粒子を用いた従来の簡易遺伝子診断技術を示す模式図である。
【図7】DNA固定化微粒子を用いた従来の簡易遺伝子診断技術を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のオリゴヌクレオチドの固定方法は、2以上の所定の数の一本鎖オリゴヌクレオチドを所定間隔で担体上に固定する方法であって、以下の<1>~<3>の工程を含むものである。図1に、本発明のオリゴヌクレオチドの固定方法の工程の概要を例示する。

【0019】
<1>担体(3)と結合可能な官能基を有するオリゴヌクレオチド(1)のそれぞれをオリゴヌクレオチドの相補配列を所定数有するガイドDNA(2)とハイブリダイズする工程。

【0020】
「オリゴヌクレオチド」(1)は、オリゴDNA、オリゴRNAをいい、その長さは、限定されないが、例えば、5~100塩基程度の範囲とすることができる。また、オリゴヌクレオチド(1)は、人工的に合成されたもの、自然界に存在するもののいずれでもよく、目的、用途に応じて、適宜選択することができ、具体的な配列は限定されない。さらに、DNA、RNAと似た構造を持つペプチド核酸(PNA)も本発明の方法によって、担体上に固定することができる。また、本発明の方法によれば、所定の数のオリゴヌクレオチド(1)を固定することができるが、オリゴヌクレオチド(1)同士は、互いに同じ配列であっても、異なる配列であってもよい。

【0021】
また、「担体」(3)は、オリゴヌクレオチド(1)を担持するもので、例えば、金、プラチナ、シリカ、ケイ酸カルシウムなどの微粒子や、ガラス、プラスチック、シリコンなどの基板など、公知の材料を適宜採用することができる。そして、担体(3)の表面は、カルボキシル基、ヒドロキシル基などの親水基でコーティングされていることが好ましい。コーティングの方法は、公知の方法を採用すればよく、例えば、bis(p-sulfonatophenyl)phenylphosphine dipotassium salt (BSPP)などによるコートが例示される。これにより、担体(3)とオリゴヌクレオチド(1)との非特異的な吸着を防ぎ、所望の数、位置でオリゴヌクレオチド(1)を担体(3)上に固定することができる。さらに、微粒子を使用する場合、微粒子の直径に制限はなく、例えば、1nm~10μm程度の範囲で、目的・用途に応じた大きさのものを使用することができる。

【0022】
さらに、例えば、担体(3)の表面にアミノ基を結合させることもできる。従って、担体(3)としては、アミノ基を結合することのできるものを用いることも好ましい。担体(3)にアミノ基を結合する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法が挙げられ、例えば、シランカップリング剤で担体を浸漬等する方法が挙げられる。シランカップリング剤とは、樹脂等の有機化合物と反応し得る有機官能基と、ガラス等の無機化合物とを、シロキサン結合を介して結合し得る部分を併せ持つ化合物のことをいい、例えば、γ-アミノプロピルトキメトキシシランなどをいう。担体(3)表面をシランカップリング剤で処理する際には、担体(3)を予め、水、薬液などで洗浄しておくことが好ましい。

【0023】
そして、前記「官能基」は、オリゴヌクレオチド(1)に導入可能で、担体(3)と結合可能なものを適宜選択することができる。例えば、図1に例示するように、担体(3)として金微粒子を使用する場合には、官能基として、チオール基を選択することができる。また、前記のように、担体(3)表面にアミノ基を結合させた場合には、官能基としてアミノ基(PDC存在下)、アルデヒド基などを選択することができる。

【0024】
また、官能基は、オリゴヌクレオチド(1)の末端に導入することが好ましく、5’末端、3’末端のいずれにも導入することができる。また、官能基を導入するオリゴヌクレオチド(1)の末端には、スペーサーを設けることが好ましい。スペーサーの具体的な配列、長さは特に限定されず、例えば、チミン(T)の繰り返し配列などとすることができる。スペーサーを設けることで、後述するオリゴヌクレオチド(1)とガイドDNA(2)の結合体から、官能基を適度に離すことができるため、担体(3)との反応性をさらに高めることができる。

【0025】
以下、本発明におけるガイドDNA(2)について、図2に例示する模式図とともに詳しく説明する。図2は、様々な形態のガイドDNA(2)とオリゴヌクレオチド(1)とがハイブリダイズした状態を例示している。

【0026】
「ガイドDNA」(2)は、所定の数および間隔でオリゴヌクレオチド(1)を固定するための鋳型の役割を果たすものであり、担体(3)上に固定するオリゴヌクレオチド(1)の配列、所定の数、オリゴヌクレオチド(1)同士の間隔に応じて様々に設計される。したがって、自動合成装置などで所望の配列に合成されたDNAを使用することが好ましい。

【0027】
ガイドDNA(2)の形態は、一本鎖DNAとすることができ、さらに好ましくは、2以上の一本鎖DNAがハイブリダイズして二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された複合体とすることができる。

【0028】
ガイドDNA(2)が一本鎖DNAの場合、例えば、図2(a)に例示するような直線状や、図2の(b)に例示するような環状とすることができる。

【0029】
ガイドDNA(2)の具体的な配列は限定されないが、少なくとも、担体(3)上に固定するオリゴヌクレオチド(1)の相補配列を、所定の数有しているものとする。図2(a)(b)においては、ガイドDNA(2)が、オリゴヌクレオチド(1)の相補配列を、それぞれ、2個、3個有し、この相補配列の位置で、対応する数のオリゴヌクレオチド(1)がハイブリダイズした状態を例示しているが、ガイドDNA(2)におけるオリゴヌクレオチド(1)の相補配列の数を調整することで、任意の数のオリゴヌクレオチド(1)を担体(3)上に固定することができる。

【0030】
また、ガイドDNA(2)とオリゴヌクレオチド(1)とがハイブリダイズして形成されたDNA(または、DNA-RNA)の二本鎖領域は、長さが一定の剛直な直線状分子であると考えることができるため、本発明においては、この二本鎖領域によって、オリゴヌクレオチド(1)同士の間隔を所定の間隔に制御することができる。したがって、ガイドDNA(2)が一本鎖DNAの場合、オリゴヌクレオチド(1)の相補配列が所定数連続していることが好ましい。これによって、オリゴヌクレオチド(1)自身の長さに応じた間隔で、担体上にオリゴヌクレオチド(1)を固定することができる。

【0031】
逆に、例えば、図2(a)に例示するような直線状のガイドDNA(2)の場合において、2つのオリゴヌクレオチド(1)の相補配列の間に、その他の配列を有しているような場合、その領域は、二本鎖が形成されないため、構造が不安定となり、所定の間隔でオリゴヌクレオチド(1)を固定することが難しい。したがって、ガイドDNA(2)が一本鎖DNAの場合は、上記のとおり、オリゴヌクレオチド(1)の相補配列が所定数連続するように設計することが好ましい。

【0032】
一方、ガイドDNA(2)は、例えば、二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された複合体とすることができる。すなわち、複合体を構成する一本鎖ガイドDNAは、少なくとも一部に、対応する一本鎖ガイドDNAの相補配列を有している。

【0033】
そして、これらの形態のガイドDNA(2)は、非二本鎖領域に、オリゴヌクレオチド(1)の相補配列を有しており、この非二本鎖領域にオリゴヌクレオチド(1)が結合している。これらの形態においても、ガイドDNA(2)におけるオリゴヌクレオチド(1)の相補配列の数(非二本鎖領域の数)を調整することで、任意の数のオリゴヌクレオチド(1)を担体(3)上に固定することができる。

【0034】
さらに、この形態のガイドDNA(2)は、複合体に形成された二本鎖領域によって、固定されるオリゴヌクレオチド(1)同士の間隔を、所定の間隔に制御することができる。この場合も、二本鎖領域が、長さが一定の剛直な直線状分子であることに基づいている。すなわち、ガイドDNA(2)に形成される二本鎖領域の長さを調節することで、この二本鎖領域の長さに対応する間隔で、担体(3)上にオリゴヌクレオチド(1)を固定することができる。

【0035】
ガイドDNA(2)は、具体的には、図2(c)(d)(e)(f)に例示するような、二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された複合体とすることができる。

【0036】
図2(c)に例示するガイドDNA(2)は、2つの一本鎖ガイドDNAが、互いの端部で結合して二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された形態であり、図2(d)に例示するガイドDNA(2)は、2つの一本鎖ガイドDNAのうちの一方の一部に他方の一本鎖ガイドDNAが結合して二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された形態である。

【0037】
その他、ガイドDNA(2)は、例えば、図2(e)に例示するように、分岐構造を有し、分岐部分において二本鎖領域が形成された形態や、図2(f)に例示するように、環状の一本鎖ガイドDNAに、複数の一本鎖ガイドDNAを結合させて二本鎖領域と非二本鎖領域が形成された形態とすることもできる。

【0038】
さらに、図2(g)に例示するように、ガイドDNA(2)の一部は、化学リンカーで接続されたものを使用して、さらに複雑な形態のガイドDNA(2)を設計することもできる。

【0039】
なお、図2は、本発明におけるガイドDNA(2)の形態を例示したものであり、ガイドDNA(2)は、担体(3)に固定するオリゴヌクレオチド(1)の長さ、数、間隔に応じて適宜設計し得るものである。

【0040】
また、ガイドDNA(2)は、オリゴヌクレオチド(1)とハイブリダイズする前に予め複合体として形成しておくこともできるし、所望の配列に設計した一本鎖ガイドDNAを、オリゴヌクレオチド(1)と混合してハイブリダイズさせることで、ガイドDNA(2)の形成と、ガイドDNA(2)とオリゴヌクレオチド(1)と結合を同時に行うこともできる。

【0041】
なお、オリゴヌクレオチド(1)とハイブリダイズしたガイドDNA(2)は、電気泳動等の公知の方法で、分離、精製することができる。

【0042】
<2>オリゴヌクレオチド(1)の官能基を担体(3)に結合させる工程。

【0043】
上記<1>の工程で得た、オリゴヌクレオチド(1)とガイドDNA(2)との結合体と担体を混合し、所定の条件下で、オリゴヌクレオチド(1)の官能基を担体(3)に結合させる。反応条件は、オリゴヌクレオチド(1)の官能基、担体(3)によって異なるが、例えば、図1に例示するように、担体(3)が金微粒子、オリゴヌクレオチド(1)の官能基がチオール基の場合には、金微粒子の分散溶液に、オリゴヌクレオチド(1)とガイドDNA(2)との結合体を、適宜な割合で添加、混合し、室温で24時間程度反応させることで、オリゴヌクレオチド(1)の官能基を担体(3)に結合させることができる。また、目的のオリゴヌクレオチド(1)とガイドDNA(2)との結合体は、例えば、遠心分離によって精製し、電気泳動溶出によって回収することができる。

【0044】
<3>脱ハイブリダイゼーションによって、オリゴヌクレオチド(1)からガイドDNA(2)を取り除く工程。

【0045】
脱ハイブリダイゼーションは、例えば、塩濃度を制御し、温度をDNA2重鎖の脱ハイブリダイゼーション温度(Tm)以上にする方法や、溶液をアルカリ雰囲気にする等の従来から知られている方法を用いることができる。脱ハイブリダイゼーション後は、遠心分離などにより、ガイドDNA(2)を取り除くことができる。

【0046】
そして、脱ハイブリダイゼーションによって、担体(3)上に結合しているオリゴヌクレオチド(1)からガイドDNA(2)が除去されると、上述したように、所望の配列、形態に設計されたオリゴヌクレオチド(1)とガイドDNA(2)の結合体によって、任意の数、間隔でオリゴヌクレオチド(1)が固定された担体を得ることができる。

【0047】
以上のとおり、本発明の方法によれば、担体上に固定されるオリゴDNAの数や、位置を適切に制御できるため、例えば、オリゴヌクレオチドが固定された微粒子間でのオリゴヌクレオチドを介した相互作用を、定量的に制御することができる。また、本発明は、オリゴヌクレオチドを任意の間隔(相対的位置関係)で担体上に固定することができるため、例えば、複数のオリゴヌクレオチドを互いに相互作用できない距離に配置し独立に機能させたり、逆に、互いに相互作用できる距離に配置して協調的に機能させたりといった制御を行うことができる。

【0048】
さらに、具体的には、例えば、DNA固定化微粒子を用いた簡易遺伝子診断技術において、よりバルク凝集体を作りやすく、最適なプローブDNAの固定化数、位置を設計することができる。

【0049】
なお、本発明の方法によって得られる担体は、上記のとおりのこれまでにない幾何学的特性を備えており、様々な分野での応用が可能である。
【実施例】
【0050】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
【実施例】
【0051】
(実施例1)
金ナノ粒子(直径5nm、10nm、30nm)の分散溶液はBBInternational社から購入した。金ナノ粒子の塩凝集に対する耐性を高めたり、金ナノ粒子表面へのオリゴDNAの非特異吸着を抑制したりするために、購入した金ナノ粒子表面を、Strem Chemical社から購入したbis(p-sulfonatophenyl)phenylphosphine dipotassium salt (BSPP)でコートした。具体的には、金ナノ粒子分散液500μlを、100μlのBSPPの溶液(50mg/ml)と混ぜ、50℃で1時間インキュベートすることで、金ナノ粒子表面をBSPPでコートした。過剰なBSPPは、金ナノ粒子分散液を遠心分離したときに得られる上清とともに除去した。最後にBSPPでコートされた金ナノ粒子の沈澱は、少量のBSPP(1mg/ml)を含む0.5×TBEバッファーに再分散させ冷蔵庫に保管し2週間以内に使用した。
【実施例】
【0052】
全てのオリゴDNAはInvitrogen社から購入した。金ナノ粒子表面に固定されるオリゴDNAとして5′末端に、官能基としてチオール基を導入した50merオリゴDNA(HS-T3-X-T17、HS-T3-Y-T17)を用いた。それぞれのチオール基にはダイマー化を防ぐための保護基として、メルカプトヘキサノールがついている。ここで、チオール化オリゴDNAの配列はそれぞれ以下の[表1]の通りである。
【実施例】
【0053】
【表1】
JP0005280292B2_000002t.gif
【実施例】
【0054】
上記の様に、それぞれのチオール化オリゴDNAは、5′末端のT3スペーサー配列と、3′末端のT17タグ配列との間に、独自の30mer配列X、あるいは、Yを持っている。T3スペーサー配列はチオール基を、後述するオリゴDNAとガイドDNAの結合体から適度に離すことで、金ナノ粒子表面と反応し易くしている。また、T17タグ配列は、本発明の趣旨とは直接関係無いが、金ナノ粒子を、固定されたオリゴDNAの数に応じて電気泳動分析し易くするという目的で付け足している。
【実施例】
【0055】
そして、上記2種類のチオール化オリゴDNAと、2種類の一本鎖ガイドDNA(X′A′、Y′A)とを、100 mM NaClを含む10 mM Tris-HClバッファー(pH8)中でハイブリダイゼーションさせた。ガイドDNAの配列を[表2]に示す。
【実施例】
【0056】
【表2】
JP0005280292B2_000003t.gif
【実施例】
【0057】
この様に、ガイドDNA(X′A′)の5′側の30mer配列X′は、上記チオール化オリゴDNA(HS-T3-X-T17)の配列Xと相補的関係にあり、ガイドDNA(Y′A)の配列Y′は、上記チオール化オリゴDNA(HS-T3-Y-T17)の配列Yと相補的関係にある。また、ガイドDNA(X′A′)の3′側の15mer配列A′とガイドDNA(Y′A)の配列Aは、互いに相補的な関係にある。
【実施例】
【0058】
従って、上記2種類のチオール化オリゴDNAと、2種類の一本鎖ガイドDNAをハイブリダイゼーションすることで、図1に例示したような、中央に二本鎖領域を有し、互いの端部に非二本鎖領域が形成されたガイドDNAと、オリゴDNAとの結合体が得られる。
【実施例】
【0059】
ハイブリダイゼーション溶液に含まれる前記結合体は、12.5%ポリアクリルアミドゲル電気泳動によって分離精製し、ゲルからの電気泳動溶出によって回収した。BSPPでコートされた5nm金ナノ粒子と、精製した前記結合体とを、0.5×TBEバッファー(BSPPを1mg/ml、NaClを166mM含む)中で、 5:1、あるいは、5:2のモル比となるように混合し、室温(22℃)で24時間反応させて、前記結合体をチオール基を介して金ナノ粒子上に固定した。
【実施例】
【0060】
反応溶液を遠心分離し、上清を捨てることで未反応の前記結合体を金ナノ粒子分散液から取り除いた。残った金ナノ粒子を、BSPPの希薄水溶液(0.25mg/ml)に再分散し40℃で15分インキュベートすることで、ガイドDNAを、金ナノ粒子上のチオール化オリゴDNAから脱ハイブリダイゼーションした。金ナノ粒子分散液を遠心分離し、上清を捨てることで脱ハイブリダイゼーションした非チオール化オリゴDNAを金ナノ粒子分散液から取り除いた。その後、同様の脱ハイブリダイゼーションプロセスを2回繰り返すことで、オリゴDNAが固定された金ナノ粒子を含有する金ナノ粒子分散液を得た。
【実施例】
【0061】
本発明の有効性を確認するための参照サンプルとして、チオール化オリゴDNAを、ガイドDNAを使わずに5nm金ナノ粒子と直接反応させて、金ナノ粒子にオリゴDNAを固定した。具体的には、BSPPでコートされた5nm金ナノ粒子と、前記チオール化オリゴDNA(HS-T3-X-T17)とを、0.5×TBEバッファー(BSPPを1mg/ml、NaClを166mM含む)中で、5:2、あるいは、5:4のモル比となる様に混合し、50℃で1時間反応させて、金ナノ粒子にオリゴDNAを固定した。未反応のチオール化オリゴDNAを取り除くために、得られた金ナノ粒子を、BSPPの希薄水溶液(0.25mg/ml)に分散し遠心分離後に上清を取り除く操作を3回繰り返した。
【実施例】
【0062】
図3に、前記の方法でオリゴDNAが固定された金ナノ粒子分散液の3%アガロースゲル電気泳動の結果を示す。レーン1は、BSPPのコートされた5nm金ナノ粒子に対応する。また、レーン2、レーン3は、ガイドDNAを使わずにオリゴDNAを固定した金ナノ粒子に対応する。
【実施例】
【0063】
上記[背景技術]で説明した非特許文献1で報告されているように、ガイドDNAを使わずに、オリゴDNAを金ナノ粒子に固定した場合には、オリゴDNAを1個だけ持っている金ナノ粒子(「1:1金ナノ粒子」という)、2個持っている金ナノ粒子(「1:2金ナノ粒子」という)、あるいは、3個持っている金ナノ粒子(「1:3金ナノ粒子」という)など様々なタイプの金ナノ粒子が混在していることが分かる(レーン2、レーン3参照)。
【実施例】
【0064】
一方、ガイドDNAを使ってオリゴDNAを固定した金ナノ粒子は、1:2金ナノ粒子が優先的に生成していることが分かる(レーン4、レーン5を参照)。この結果から、本発明の方法によって、金ナノ粒子表面に固定するオリゴDNAの数を精密に制御できることが確認できた。さらに、この1:2金ナノ粒子の持つ2つのオリゴDNAが、異なる配列(HS-T3-X-T17、HS-T3-Y-T17)であるか否かをチェックするために、プローブオリゴDNA(T50-X′、T50-Y′)を用いたハイブリダイゼーション試験を行った。ここで、プローブオリゴDNAの配列を[表3]に示す。
【実施例】
【0065】
【表3】
JP0005280292B2_000004t.gif
【実施例】
【0066】
上記ハイブリダイゼーションテストでは、レーン4と同じ金ナノ粒子分散液を、大過剰量のプローブオリゴDNAと室温で24時間インキュベートし、アガロースゲル電気泳動した。その結果が、レーン6、レーン7、レーン8に対応する。プローブオリゴDNAとハイブリダイズすることで1:2金ナノ粒子の移動度は低下している。低下の程度は、T50-X′のみ、あるいは、T50-Y′のみとインキュベーションした1:2金ナノ粒子よりも、T50-X′とT50-Y′との両方とインキュベーションした1:2金ナノ粒子の方が大きい。この結果から、ガイドDNAを用いて作成した1:2金ナノ粒子の多くが、異なるオリゴDNA(HS-T3-X-T17、HS-T3-Y-T17)を一個ずつ持っていることが確認された。
【実施例】
【0067】
(実施例2)
次に、図4の模式図に例示するように、ガイドDNAを用いてオリゴDNAを固定した金ナノ粒子に相補的なオリゴDNAで被覆された金ナノ粒子をハイブリダイズさせ、得られた金ナノ粒子3量体を透過電子顕微鏡(TEM)観察することで、金ナノ粒子上に固定されたオリゴDNAの位置を間接的に確認した。この実験では、TEM観察を容易にするために、実施例1で用いた5 nm金ナノ粒子を、30 nm金ナノ粒子に置き換えた。また、これに伴って、実施例1では15 mer配列A′とAとからできていたガイドDNAの中心にある二重鎖アーム(二本鎖領域)を、35 mer配列B′とBからから成るより長い二重鎖アーム(二本鎖領域)に置き換えた。具体的には、T17タグの無い2種類のチオール化オリゴDNA(HS-T3-X、HS-T3-Y)と、2種類の一本鎖ガイドDNA(X′B′、Y′B)とをハイブリダイズさせた。前記の様にアクリルアミド電気泳動によって精製した。一本鎖ガイドDNA配列を[表4]に示す。
【実施例】
【0068】
【表4】
JP0005280292B2_000005t.gif
【実施例】
【0069】
次にBSPPでコートされた30 nm金ナノ粒子と、オリゴDNAとガイドDNAの結合体とを、0.5×TBEバッファー(BSPPを1 mg/ml、NaClを50 mM含む)中で、1:1のモル比となるように混合し、室温(22℃)で24時間反応させて、金ナノ粒子に前記結合体を固定した。そして、前記の脱ハイブリダイゼーションプロセスを3回繰り返すことで、ガイドDNAをオリゴDNAから外し、オリゴDNAが固定された金ナノ粒子を含有する金ナノ粒子分散液を得た。
【実施例】
【0070】
金ナノ粒子上に固定されたオリゴDNAの位置を可視化するために、前記金ナノ粒子上のオリゴDNAと相補的なチオール化オリゴDNAで被覆された2つのプローブ金ナノ粒子とをハイブリダイズさせ、金ナノ粒子3量体を含む金ナノ粒子分散液を得た。ここで、プローブ金ナノ粒子の直径は、5nm あるいは10nmである。
【実施例】
【0071】
さらに、本発明の有効性を確認するための参照サンプルとして、ガイドDNAを使わずに前記チオール化オリゴDNA(HS-T3-X、HS-T3-Y)を、30nm金ナノ粒子表面に固定し、金ナノ粒子分散液を得た。ここで得られた金ナノ粒子も、プローブ金ナノ粒子とハイブリダイズさせ、金ナノ粒子3量体を含む金ナノ粒子分散液を得た。
【実施例】
【0072】
上記2つの方法で得られた金ナノ粒子3量体を含む分散液を、それぞれ2%アガロースゲル上で電気泳動し、金ナノ粒子3量体を精製した。精製された金ナノ粒子3量体をTEM観察した結果を図5に示す。
【実施例】
【0073】
図5 (a)の上図は、ガイドDNAを用いずにオリゴDNAを固定した金ナノ粒子と、2つの5nmプローブ金ナノ粒子とをハイブリダイズさせて作った金ナノ粒子3量体のTEM写真である。観察された160個の3量体に対して、30nm金ナノ粒子からそれぞれのプローブ金ナノ粒子に向かう2つのベクトルを求め、それらのなす角を、下図のヒストグラムとしてまとめた。
【実施例】
【0074】
同様に、ガイドDNAを用いてオリゴDNAを固定した金ナノ粒子と、2つの5nmプローブ金ナノ粒子とをハイブリダイズさせて作った金ナノ粒子3量体のTEM写真とヒストグラムを図5(b)、(c)に示す。ここで、(b)は5nmのプローブ金ナノ粒子2つとハイブリダイズさせて作成した金ナノ粒子3量体(136個)、(c)は5nmと10nmのプローブ金ナノ粒子とハイブリダイズさせて作成した金ナノ粒子3量体(87個)に対応するデータである。
【実施例】
【0075】
それぞれのヒストグラムを比較すると、ガイドDNAを使わずに作った金ナノ粒子3量体では、ヒストグラムに明確なピークは認められない(図5(a))。一方、ガイドDNAを用いて作成した金ナノ粒子3量体には、プローブ金ナノ粒子の大きさに関わらず、20°~40°の範囲に明確なピークが存在する(図5(b)、(c))。このピーク位置は、用いたオリゴDNAとガイドDNAの結合体のサイズから予想される値43°と一致している。
【実施例】
【0076】
以上の結果から、ガイドDNAを用いる本発明によって、金ナノ粒子上でのオリゴDNA分子間の間隔、すなわち相対的位置関係を制御することが可能であることが示された。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6