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明細書 :生体電気信号測定用センサ及びその製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5306886号 (P5306886)
公開番号 特開2010-246678 (P2010-246678A)
登録日 平成25年7月5日(2013.7.5)
発行日 平成25年10月2日(2013.10.2)
公開日 平成22年11月4日(2010.11.4)
発明の名称または考案の名称 生体電気信号測定用センサ及びその製造方法
国際特許分類 A61B   5/0408      (2006.01)
FI A61B 5/04 300W
A61B 5/04 300C
請求項の数または発明の数 8
全頁数 15
出願番号 特願2009-098098 (P2009-098098)
出願日 平成21年4月14日(2009.4.14)
審査請求日 平成23年11月25日(2011.11.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504237050
【氏名又は名称】独立行政法人国立高等専門学校機構
【識別番号】504145320
【氏名又は名称】国立大学法人福井大学
発明者または考案者 【氏名】川本 昂
【氏名】北井 隆平
個別代理人の代理人 【識別番号】100121441、【弁理士】、【氏名又は名称】西村 竜平
【識別番号】100113468、【弁理士】、【氏名又は名称】佐藤 明子
【識別番号】100154704、【弁理士】、【氏名又は名称】齊藤 真大
審査官 【審査官】谷垣 圭二
参考文献・文献 米国特許出願公開第2008/0127978(US,A1)
特表2002-529132(JP,A)
国際公開第2009/041496(WO,A1)
特開2006-122415(JP,A)
特開2004-344523(JP,A)
特開2002-051999(JP,A)
WILLIAMS C. M. et al,Electrically Conductive Polyurethanes for Biomedical Applications,Proceedings of SPIE,2005年,Vol.5651,329-335
調査した分野 A61B 5/0408
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
脳外科手術時に被験者の頭部に装着して脳波を測定するためのセンサであって、
カーボンナノチューブがマトリックス樹脂中に分散されてなる樹脂組成物からなり、脳波を検出するための電極素子を備えており、
前記カーボンナノチューブは、超音波振動によって切断されることにより粒子状になったものであり、
前記マトリックス樹脂は、アクリル樹脂又はポリビニルカルバゾールであることを特徴とする生体電気信号測定用センサ。
【請求項2】
前記カーボンナノチューブが、多層カーボンナノチューブである請求項1記載の生体電気信号測定用センサ。
【請求項3】
前記粒子状のカーボンナノチューブは、複数積層した積層体を形成している請求項1又は2記載の生体電気信号測定用センサ。
【請求項4】
前記アクリル樹脂は、ポリメタクリル酸メチルである請求項1、2又は3記載の生体電気信号測定用センサ。
【請求項5】
前記粒子状のカーボンナノチューブの平均粒径は、536~584nmである請求項1、2、3又は4記載の生体電気信号測定用センサ。
【請求項6】
前記樹脂組成物が、シート状に成形されている請求項1、2、3、4又は5記載の生体電気信号測定用センサ。
【請求項7】
前記樹脂組成物からなり、前記電極素子に電気的に接続しているリード線を備えている請求項1、2、3、4、5又は6記載の生体電気信号測定用センサ。
【請求項8】
請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の生体電気信号測定用センサを製造する方法であって、
前記マトリックス樹脂にカーボンナノチューブを添加し、超音波振動を加えて前記カーボンナノチューブを粒子状に切断する工程を有することを特徴とする生体電気信号測定用センサの製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、脳波測定時等に好適に用いることができる生体電気信号測定用センサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
脳外科手術においては、手術の安全性及び適切な手術計画の遂行のために、脳の形態的な情報と機能的な情報とを常にモニターしながら手術を行うことが望ましい。脳の形態的な情報は、X線CTやMRI等により撮像された画像により得ることができ、脳の機能的な情報は、脳波用電極を用いて、脳の神経細胞の活動に伴って発生する電気変動(脳波)を測定することにより得ることができる。
【0003】
従来、脳波用電極としては銀皿電極が使用されているが、銀はX線や磁気を乱す性質を有するので、銀皿電極を使用した脳波測定と並行してX線CTやMRIによる撮像を行うと、CT画像やMRI画像にアーチファクト(偽像)が写りこんでしまう。例えば、X線CTによる撮像の場合、銀皿電極を装着した周囲はX線透過率が低下し、図7に示すように、銀皿電極の影になった部分が放射状に白く写り、観察が不可能となる(特許文献1)。このため、従来の銀皿電極はX線CT装置やMRI装置との併用が禁止されている。
【0004】
また、銀皿電極は固いため、長時間頭部に装着すると頭皮が物理的刺激を受けて炎症が起こることがある。
【0005】
更に、脳外科手術では銀皿電極が多数使用されるが、これらは高価なため、1回の使用で廃棄されず複数の患者に使い回されることもあり、感染症の危険が懸念されている。
【先行技術文献】
【0006】

【特許文献1】特開2002-51999
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで本発明は、脳波測定と並行してX線CTやMRIによる撮像を行っても、アーチファクトが写りこまない鮮明な画像を得ることができ、かつ、安価で使い捨てが可能で、更に、被験者への肉体的負担が少ない生体電気信号測定用センサを提供すべく図ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち本発明に係る生体電気信号測定用センサは、生体から発した電気信号を検出する電極素子を備えているセンサであって、前記電極素子が、カーボンナノチューブがマトリックス樹脂中に分散されてなる樹脂組成物からなることを特徴とする。
【0009】
このようなものであれば、本発明に係る生体電気信号測定用センサを用いて脳波検出を行いながら、X線CTやMRIによる撮像を行っても、X線や磁気が乱れないので、アーチファクトが写りこまない鮮明なCT画像やMRI画像を得ることができる。このため、例えば、脳外科手術中に、本発明に係る生体電気信号測定用センサを用いて脳の機能的な情報を取得しつつ、並行して、X線CTやMRIにより脳の形態的な情報を取得して、安全性の高い手術を実施することができる。
【0010】
また、本発明に係る生体電気信号測定用センサは、その原材料が安価であるので、低価格で使い捨て可能なものとすることができる。このため、使い回しによる感染症の危険性を低減することができる。
【0011】
更に、本発明に係る生体電気信号測定用センサの電極素子は、柔軟な樹脂組成物から形成されているので、皮膚の表面形状に追従しやすく、密着させやすい。このため、本発明に係る生体電気信号測定用センサは、皮膚への物理的刺激が少なく、長時間装着しても炎症が起こりにくいので、被験者への肉体的負担を軽減することができる。
【0012】
前記カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブであることが好ましい。多層カーボンナノチューブは、半導体単層カーボンナノチューブに比べて、より高い強度並びに耐熱性及び耐薬品性を兼ね備え、更に導電性にも優れているので、生体電気信号の検出感度を向上させることができる。
【0013】
前記カーボンナノチューブは、カーボンナノチューブ粒子が複数積層した積層体を形成しているものであることが好ましい。前記マトリックス樹脂中にカーボンナノチューブ粒子の積層体が多数形成されていると、前記樹脂組成物の導電性が向上するので、これに伴い生体電気信号の検出感度をより一層向上させることができる。
【0014】
前記樹脂組成物は、シート状に成形されていることが好ましい。前記樹脂組成物をシート状にすることにより、前記電極素子をより皮膚に密着させやすくなるので、皮膚への物理的刺激をより軽減することができる。
【0015】
本発明に係る生体電気信号測定用センサは、更に、炭素繊維からなり、前記電極素子に電気的に接続しているリード線を備えていることが好ましい。前記電極素子に接続しているリード線が炭素繊維からなるものであれば、前記樹脂組成物から形成された電極素子の柔軟性が損なわれない。炭素繊維をリード線とせずに、電極素子を引き延ばしてリード線としてもよい。
【0016】
本発明に係る生体電気信号測定用センサの用途としては特に限定されないが、例えば、被験者の頭部に装着し、脳波測定用センサとして好適に使用することができる。
【0017】
本発明に係る生体電気信号測定用センサは、例えば、前記マトリックス樹脂に前記カーボンナノチューブを添加し、超音波振動を加えて前記マトリックス樹脂中にカーボンナノチューブを分散させる工程を有する方法を用いて製造することができる。このような製造方法もまた、本発明の1つである。
【発明の効果】
【0018】
このように本発明によれば、微弱な生体電気信号を高感度で検出することができる上、X線や磁気が乱されないので、例えば、脳波測定時には、並行してX線CTやMRIによる撮像を行っても、アーチファクトが写りこまない鮮明な画像を得ることができる。また、本発明に係る生体電気信号測定用センサは、原材料が安価であるので、低価格で使い捨てが可能なものとすることができる。更に、本発明に係る生体電気信号測定用センサは、その電極素子が柔軟な樹脂組成物から形成されているので、これを装着する被験者への肉体的負担が少ない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る脳波測定用センサの外観図である。
【図2】同実施形態に係る脳波測定用センサの縦断面図である。
【図3】カーボンナノチューブの分散度合いが樹脂組成物の導電性に及ぼす影響を示すグラフである。
【図4】同実施形態に係る脳波測定用センサを使用して撮像された脳のX線CT画像である。
【図5】同実施形態に係る脳波測定用センサを使用して撮像された脳のMRI画像である。
【図6】同実施形態に係る脳波測定用センサ又は銀皿電極を使用して測定された脳波チャートである。
【図7】従来の銀皿電極を使用して撮像された脳のX線CT画像である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。

【0021】
本実施形態に係る脳波測定用センサ1は、被験者の頭部に装着して、脳波を検出するためのものであり、図1及び図2に示すように、電極部2と、リード線部3と、を備えている。

【0022】
以下に各部を詳述する。

【0023】
電極部2は、直径約1cm、厚さ約0.9mmの薄い円盤状のものであり、頭皮接触面211側から、電極素子である電極層21、接着剤層22及びカバー層23が積層してなるものである。一方、リード線部3は、電極部2に接続された炭素繊維部31と、炭素繊維部31から延伸されたビニール線部32とからなる。電極層21とカバー層23とは、その間に炭素繊維部31の自由端を挟むようにして、接着剤層22により貼り合わされている。

【0024】
電極層21は、マトリックス樹脂中にカーボンナノチューブを分散して得られた樹脂組成物が、シート状に成形されたものからなり、厚さ約0.4mmのものである。

【0025】
前記カーボンナノチューブの製法としては特に限定されず、例えば、アーク放電法、レーザーアブレーション法、HiPCO法等の化学気相成長法(CVD法)等が挙げられ、これらの種々の方法を用いて製造されたカーボンナノチューブを使用することができる。

【0026】
前記カーボンナノチューブとしては、例えば、直径1~140nm、長さ7μmのものが用いられる。

【0027】
前記カーボンナノチューブは、単層構造のものであっても多層構造のものであってもよいが、多層カーボンナノチューブが好適に用いられる。多層カーボンナノチューブは、半導体単層カーボンナノチューブに比べて、より高い強度並びに耐熱性及び耐薬品性を兼ね備え、更に導電性にも優れているので、脳波検出感度の向上を図ることができる。なお、前記カーボンナノチューブには、金属単層カーボンナノチューブや、通常カーボンナノホーンと称される一方に向けてその直径が拡開するものも含まれる。

【0028】
前記カーボンナノチューブを分散させるマトリックス樹脂としては、生体への刺激性や、カーボンナノチューブの分散性、成形性等を勘案して選択され、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂や、ポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルカルバゾール、ポリカーボネイト等が用いられる。なかでも、人工臓器材料であるポリウレタンが生体適合性に優れており好ましい。

【0029】
前記カーボンナノチューブの前記マトリックス樹脂への添加量としては、前記樹脂組成物中20~64重量%であることが好ましい。20重量%未満であると、充分な導電性が得られず、このため脳波検出感度が不充分となり、64重量%を超えると、シート状に成形することが困難になる。

【0030】
前記マトリックス樹脂中に前記カーボンナノチューブを分散させて前記樹脂組成物を調製するには、前記マトリックス樹脂中に前記カーボンナノチューブを直接混練してもよいが、前記マトリックス樹脂を溶媒中に溶解してから、そこに前記カーボンナノチューブを添加し、液体状の樹脂組成物を調製することが好ましい。このように液体状の樹脂組成物を調製することにより、前記カーボンナノチューブの分散状態が調整しやすくなり、前記樹脂組成物をシート状に成形することも容易になる。

【0031】
前記カーボンナノチューブを前記マトリックス樹脂中に分散させるには、例えば、前記カーボンナノチューブを添加した前記マトリックス樹脂に超音波振動を加える方法や、二酸化炭素等の超臨界流体を用いて前記カーボンナノチューブを前記マトリックス樹脂中に分散させる方法等を用いることができるが、なかでも、超音波振動を用いて分散させることが好ましい。前記カーボンナノチューブを添加した前記マトリックス樹脂に高振幅な超音波振動を加えると、前記カーボンナノチューブが切断されてカーボンナノチューブ粒子が形成され、当該カーボンナノチューブ粒子が複数積層した積層体が多数形成された前記樹脂組成物が得られる。このように前記マトリックス樹脂中にカーボンナノチューブ粒子の積層体が多数形成されていると、前記樹脂組成物の導電性が向上し、これに伴い脳波検出感度も向上する。前記カーボンナノチューブ粒子の平均粒径は、536~584nmであることが好ましい。

【0032】
得られた樹脂組成物は、例えば、液体状の樹脂組成物をガラス板上に塗布し、乾燥固化させる方法等によりシート状に成形することができる。

【0033】
なお、超音波処理による効果を検証するために、ポリメタクリル酸メチルをメチルエチルケトンに溶解してから、そこに多層カーボンナノチューブを添加して得られた分散液に、600Wのホモジナイザを用いて超音波処理(0~60分)を施した後、メチルエチルケトンを揮発させて薄膜(乾燥空気中で測定、試料寸法:幅0.9mm、厚さ0.1mm、長さ0.9mm)を形成し、当該薄膜の電流・電圧特性を測定した。得られた結果を図3のグラフに示す。図3に示すように、超音波振動による処理時間が長いほど、樹脂組成物の導電性が向上することが確認された。

【0034】
接着剤層22は、電極層21とカバー層23とを貼り合わせるためのものである。接着剤層22の材料としては接着性及び導電性を兼ね備えたものであれば特に限定されず、例えば、カーボンナノチューブが合成樹脂系接着剤に分散されてなる導電性接着剤、又は、それ自体が導電性を有する導電性樹脂からなる接着剤等を、電極層21又はカバー層23に塗布することにより、接着剤層22を形成することができる。

【0035】
カバー層23は、炭素繊維部31を保護し、かつ、電極層21を補強するためのものであり、約250μmの厚さを有する。カバー層23は、電極層21と同様に、カーボンナノチューブ等の導電性物質がマトリックス樹脂中に分散されてなる樹脂組成物をシート状に成形したものから作成されたものであってもよいが、カーボンナノチューブを含有しない樹脂シートから作成されたものであってもよい。

【0036】
炭素繊維部31は、炭素繊維束からなるものであり、電極層21とカバー層23との間に固定され、電極層21に電気的に接続されている。

【0037】
ビニール線部32は、樹脂により被覆された銅線等からなるものであり、相互に着脱可能な1組のコネクタ322を介して炭素繊維部31に接続されており、そこから延伸して、末端に設けられたコネクタ321を介して図示しない脳波計に接続されるように構成してある。

【0038】
本実施形態に係る脳波測定用センサ1を用いて被験者の脳波を測定するには、被験者の頭皮に電極層21の頭皮接触面211が密着するように、脳波測定用センサ1を装着する。そして、脳波測定用センサ1が検出した脳波を、当該脳波測定用センサ1に接続された脳波計により記録する。

【0039】
本実施形態に係る脳波測定用センサ1を使用して撮像された脳のX線CT画像を図4に、MRI画像を図5に示す。なお、図4及び図5に記載の矢印は、脳波測定用センサ1の装着箇所を示すものである。また、本実施形態に係る脳波測定用センサ1を使用して検出した脳波の1例を、従来の銀皿電極を使用して検出した脳波と比較した脳波チャートを、図6に示す。

【0040】
図4及び図5に示すように、本実施形態に係る脳波測定用センサ1を用いた脳波測定と並行してX線CT撮像やMRI撮像を行っても、得られた画像にはアーチファクトは全く認められなかった。また、図6に示すように、本実施形態に係る脳波測定用センサ1を使用して検出した脳波は、従来の銀皿電極を使用して検出した脳波に比べて、ピークが明瞭であり、感度良く検出されることが確認された。

【0041】
このような実施形態に係る脳波測定用センサ1であれば、脳波測定用センサ1を用いて脳波検出を行いながら、X線CTやMRIによる撮像を行っても、X線や磁気が乱されないので、アーチファクトが写りこまない鮮明なCT画像やMRI画像を得ることができる。このため、例えば、脳外科手術中に、本実施形態に係る脳波測定用センサ1を用いて脳の機能的な情報を取得しつつ、並行して、X線CTやMRIにより脳の形態的な情報を取得して、安全性の高い手術を実施することができる。

【0042】
また、本実施形態に係る脳波測定用センサ1は原材料費が安いので、低価格で使い捨て可能なものとすることができる。このため、使い回しによる感染症の危険性をゼロにすることができる。

【0043】
更に、本実施形態に係る脳波測定用センサ1の電極層21(電極素子)は、柔軟な樹脂シートからなるので、頭皮の表面形状に追従して密着しやすい。このため、本実施形態に係る脳波測定用センサ1は、頭皮への物理的刺激が少なく、長時間装着しても炎症が起こりにくいので、被験者への肉体的負担を軽減することができる。

【0044】
また、炭素繊維部31とビニール線部32とは相互に着脱可能な1組のコネクタ322を介して接続されているので、脳波測定用センサ1の使用後は、電極部2及び炭素繊維部31のみを廃棄して、ビニール線部32を再利用することができる。

【0045】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。

【0046】
例えば、電極層21(電極素子)に別途、炭素繊維部31を設けずに、電極素子と同じ樹脂組成物からなるリード線が一体として設けてあってもよい。このようなリード線付き電極素子は、例えば、シート状に成形した樹脂組成物から電極素子を切り出す際に、電極素子にリード線が付帯した形状に切り出すことにより得ることができる。なお、電極素子に同じ樹脂組成物からなるリード線が一体として設けてある場合は、カバー層23や接着剤層22はなくともよい。

【0047】
ビニール線部32と、炭素繊維部31や上述の電極素子と同じ樹脂組成物からなるリード線とは、相互に着脱可能な1組のコネクタ322を介さず、超音波半田等により接続されていてもよい。

【0048】
本実施形態に係る脳波測定用センサ1は、脳波以外の種々の生体が発する電気信号を検出することもできるので、例えば、心電図や筋電図等を記録する際にも活用することができる。

【0049】
本発明に係る生体電気信号測定用センサの大きさや形状は前記実施形態に限定されず、用途や目的に合わせて適宜選択することができる。

【0050】
その他、本発明は上記の各実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、前述した種々の構成の一部又は全部を適宜組み合わせて構成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、脳外科分野を始めとする種々の医療分野で有用である。
【符号の説明】
【0052】
1・・・脳波測定用センサ(生体電気信号測定用センサ)
21・・・電極層(電極素子)
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6