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明細書 :ネットワークシステム及びネットワークシステムにおけるモジュールへのID付与方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5305525号 (P5305525)
公開番号 特開2011-082621 (P2011-082621A)
登録日 平成25年7月5日(2013.7.5)
発行日 平成25年10月2日(2013.10.2)
公開日 平成23年4月21日(2011.4.21)
発明の名称または考案の名称 ネットワークシステム及びネットワークシステムにおけるモジュールへのID付与方法
国際特許分類 H04Q   9/00        (2006.01)
FI H04Q 9/00 301D
請求項の数または発明の数 8
全頁数 16
出願番号 特願2009-230872 (P2009-230872)
出願日 平成21年10月2日(2009.10.2)
審判番号 不服 2012-016373(P2012-016373/J1)
審査請求日 平成22年9月28日(2010.9.28)
審判請求日 平成24年8月23日(2012.8.23)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】五十嵐 健夫
【氏名】稲見 昌彦
【氏名】福地 健太郎
【氏名】杉本 麻樹
個別代理人の代理人 【識別番号】100100549、【弁理士】、【氏名又は名称】川口 嘉之
【識別番号】100123319、【弁理士】、【氏名又は名称】関根 武彦
【識別番号】100125357、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 剛
参考文献・文献 特開2003-143147(JP,A)
実開平1-95847(JP,U)
調査した分野 H04Q9/00-9/16
H03J9/00-9/06
特許請求の範囲 【請求項1】
所定の入力が行われることで情報を発信する入力モジュール、及び、前記入力モジュールから発信された情報を受信することで、該情報に応じた動作を行う出力モジュール、を少なくとも含む複数のモジュールと、
前記モジュール同士を情報伝達可能に接続するネットワークを形成する情報通信手段と、
を有し、同一のIDを付与されたモジュール同士のみで前記情報伝達を可能とするネットワークシステムであって、
固有のIDが設定され該固有のIDが外部から視覚的に区別可能であり、前記モジュールに外部から取り付けられ電気的に接続されることで、接続された前記モジュールにIDを付与可能なID付与部材をさらに有し、
前記入力モジュールは、前記ID付与部材により付与された自身のIDと、前記所定の入力に基づき生成したON、OFF、又はボリュームの制御信号とを含むパケットを、前記情報として、前記ネットワーク上に送出し、
前記出力モジュールは、前記ネットワーク上を流れるパケットを解析し、前記ID付与部材により付与された自身のIDと同じIDを含むパケットを自身宛の情報として受信し、該自身宛の情報として受信したパケットに含まれるON、OFF、又はボリュームの制御信号に応じた動作を実行することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
前記ID付与部材は、使用者が把持可能な把持部と、情報の伝達可能なコネクタ部とを有し、
前記モジュールには、前記ID付与部材のコネクタ部と電気的に接続可能なコネクタ受部が設けられ、
前記把持部には前記ID付与部材に予め設定されたIDの区別が可視的に表示され、
前記ID保持部材のコネクタ部を前記モジュールのコネクタ受部に接続することで、前記ID付与部材に設定されたIDを前記入モジュールに付与することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
【請求項3】
前記ID付与部材のコネクタ部は前記把持部に固定されたプラグであり、該把持部は、その色彩により前記設定されたIDを区別可能に構成されたことを特徴とする請求項2に記載のネットワークシステム。
【請求項4】
前記ID付与部材のコネクタ部は前記把持部に固定されたプラグであり、該把持部は、その形状により前記設定されたIDを区別可能に構成されたことを特徴とする請求項2に記載のネットワークシステム。
【請求項5】
前記ネットワークは無線通信で形成されるネットワークであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のネットワークシステム。
【請求項6】
前記ネットワークは有線の電力線通信で形成されるネットワークであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のネットワークシステム。
【請求項7】
前記モジュールは、前記ネットワークに接続され、前記ネットワーク上の情報を受信し所定の加工を施した後に該ネットワーク上に発信可能な中間モジュールをさらに含み、
該中間モジュールは、
受信用のID付与部材と発信用のID付与部材とが別々に取り付けられることで受信側のIDと発信側のIDと独立に設定可能であり、
受信側のIDとして前記入力モジュールと同一のIDが付与されるとともに発信側のIDとして前記出力モジュールと同一のIDが付与されることで、前記入力モジュールから発信された情報を受信し所定の加工を施した後に前記出力モジュールに対して発信可能としたことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のネットワークシステム。
【請求項8】
前記複数のモジュールのうち少なくとも一部については、前記ID付与部材の取り付けの如何に拘らず、いずれかの前記ID付与部材に設定されたIDと同一のIDが設定されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載のネットワークシステム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、主に家庭用の制御装置や電気機器同士をネットワークにより接続し、各制御装置と電気機器とを連動可能とするネットワークシステム及び、該ネットワークにおいて各制御装置や電気機器に対するIDを付与する際のID付与方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、主に住居における各機器の動作を自動化して住人の活動をアシストするホームオートメーションの概念が、ユビキタスコンピューティング技術の普及に伴って提唱されるようになった。上記ホームオートメーションは、一般的に多くのスイッチ、センサ、カメラ、アクチュエータ、電気機器がネットワークで結合され、サーバにより制御されることで実現される。
【0003】
ここで、ホームオートメーションのインテリジェンス化を可能にするアプローチとしては、二方向からのアプローチが存在すると言われている。一つは、専門家がその高度な知識及び経験に基づいてシステムを構築することであるが、このアプローチにおいては、専門家が住人の要求や建物の構造の情報を前もって熟知することが前提となる。この前提が崩れた場合には、専門家が構築したシステムは必ずしも住人が要求するものに合致するとは限らない。また、住人はシステムが一旦構築された後にも、継続的にシステムの変更を要求する場合がある。その場合には、システム変更の度に専門家の助けが必要となる。(例えば、非特許文献1参照。)
【0004】
もう一つのアプローチは、自動的に学習し常にユーザ(住人)の要求に適合するようなインテリジェントシステムを実行することである。しかしながら、この場合でもユーザの要求に対して最適でないシステムが構築された場合には、ユーザが著しい不快感を覚える不都合がある。(例えば、非特許文献2参照。)
【0005】
また、システムが自動的に機器を作動させるのではなく、システムは、生活環境を制御する方法についての情報をユーザに与えるのみとするアプローチも提案されている。(例えば、非特許文献3を参照。)しかしながら、このアプローチでは、住人が不在の場合はホームオートメーションの恩恵を受けることが困難になる。
【0006】
このようなことから、ホームオートメーションがユーザの要求を高いレベルで満たすためには、ホームオートメーション及び住居の使用が開始された後にも、ユーザによってホームオートメーションの仕様が柔軟に変更できるようにすることが望ましい。しかしながら、従来、住居やビルに敷設されている電灯や空調設備などの電気機器においては、スイッチやボタンなどその制御用入力装置と電気機器との関係は固定されている。
【0007】
例えば、電灯の点灯/消灯を制御するスイッチは個々の電灯と直結されており、その位
置や関係は敷設時に固定され、家屋完成後に関係を変更することは困難である。この不都合を解消するための取り組みもあるが、いずれも、その設定を変更するに当たっては、コンピュータ画面を使用してユーザがプログラミングしたりダイヤルによる設定を必要としたりなど、ユーザが直感的に容易に変更できるというものではなかった。
【先行技術文献】
【0008】

【非特許文献1】O’BRIEN,J., RODDEN,T., ROUNCEFIELD,M., and HGHES,J. 1999. At home with the technology: an ethnographic study of a set-top-box trial. ACM Trans. Comput.-Hum. Interact. 6, 3, 282-308
【非特許文献2】MOZAR,M.C. 1998. The neural network house: An environment that adapts to its inhabitants. In The American Association for Artificial Intelligence Spring Symposium on Intelligent Environments, 110-114
【非特許文献3】INTILLE,S.S. 2002, Designing a home of the future. IEEE Pervasive Computing 1, 2, 76-82
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上述の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、使用者が自ら、直感的で容易にホームオートメーションのネットワークシステムを構築することが可能となる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明においては、同じIDを有する複数のモジュール同士のみで情報の伝達が可能となるネットワークシステムにおいて、各モジュールに、IDが電気的に設定され且つIDが外部から視覚的に区別可能なID付与部材を取り付けることで、各モジュールにIDが付与されることを最大の特徴とする。
【0011】
より詳しくは、所定の入力が行われることで情報を発信する入力モジュール、及び、前記入力モジュールから発信された情報を受信することで、該情報に応じた動作を行う出力モジュール、を少なくとも含む複数のモジュールと、前記モジュール同士を情報伝達可能に接続するネットワークを形成する情報通信手段と、を有し、同一のIDを付与されたモジュール同士のみで前記情報伝達を可能とするネットワークシステムであって、固有のIDが設定され該固有のIDが外部から視覚的に区別可能であり、前記モジュールに外部から取り付けられ電気的に接続されることで、接続された前記モジュールにIDを付与可能なID付与部材をさらに有し、前記入力モジュールは、前記ID付与部材により付与された自身のIDと、前記所定の入力に基づき生成したON、OFF、又はボリュームの制御信号とを含むパケットを、前記情報として、前記ネットワーク上に送出し、前記出力モジュールは、前記ネットワーク上を流れるパケットを解析し、前記ID付与部材により付与された自身のIDと同じIDを含むパケットを自身宛の情報として受信し、該自身宛の情報として受信したパケットに含まれるON、OFF、又はボリュームの制御信号に応じた動作を実行することを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、同じIDを有する複数のモジュール同士で情報の伝達が可能となるネットワークシステムにおいて、ID付与部材を各モジュールに取り付けるという単純な操作で、各モジュールにIDを付与することができる。従って、モジュールにIDを付与する際にパソコンでプログラムの設定を変更するなどという煩わしい作業が不要になる。また、ユーザは外部から各ID付与部材に設定されたIDを視覚的に区別することが可能であるので、直感的な作業でより正確に各モジュールにIDを付与することができる。
【0013】
また、本発明においては、前記ID付与部材は、使用者が把持可能な把持部と、情報の伝達可能なコネクタ部とを有し、
前記モジュールには、前記ID付与部材のコネクタ部と電気的に接続可能なコネクタ受部が設けられ、
前記把持部には前記ID付与部材に予め設定されたIDの区別が可視的に表示され、
前記ID保持部材のコネクタ部を前記モジュールのコネクタ受部に接続することで、前記ID付与部材に設定されたIDを前記入モジュールに付与するようにしてもよい。
【0014】
これによれば、ユーザはID付与部材の把持部を見るだけで、ID付与部材に予め設定されたIDを認識可能であるので、より迅速且つ正確に各モジュールにIDを付与することができる。また、システムの作動中においても、各モジュールに取り付けられているID付与部材の把持部を見るだけで、直感的に各モジュールに設定されているIDを区別することが可能であるので、情報伝達可能なモジュールを容易に認識することが可能となる。
【0015】
また、本発明においては、前記ID付与部材のコネクタ部は前記把持部に固定されたプラグであり、該把持部は、その色彩や形状により前記設定されたIDを区別可能に構成されるようにしてもよい。
【0016】
すなわち、本発明によれば、ID付与部材はプッシュピン状となりユーザが非常に扱い易くすることができる。また、ピッシュピン状の部材の色または形状でIDを区別することが可能となるので、迅速且つ正確に各モジュールにIDを付与することが可能となる。
【0017】
なお、本発明におけるネットワークは、無線通信で形成されてもよいし、有線で形成されてもよい。ネットワークが有線で形成される場合には、電力線通信で形成されるようにしてもよい。電力線通信を用いることで、情報通信のためのケーブルと電力供給のためのケーブルを共通とすることができるので、システムを簡略化することができる。また、情報通信手段として無線通信を用いる場合にはケーブルを省略することができるので、ネットワークの構成が既設のケーブルに制限されなくなり、システム構築の自由度を向上させることができる。
【0018】
た、前記モジュールは、前記ネットワークに接続され、前記ネットワーク上の情報を受信し所定の加工を施した後に該ネットワーク上に発信可能な中間モジュールをさらに含み、該中間モジュールは、受信用のID付与部材と発信用のID付与部材とが別々に取り付けられることで受信側のIDと発信側のIDと独立に設定可能であり、受信側のIDとして前記入力モジュールと同一のIDが付与されるとともに発信側のIDとして前記出力モジュールと同一のIDが付与されることで、前記入力モジュールから発信された情報を受信し所定の加工を施した後に前記出力モジュールに対して発信可能としてもよい。
【0019】
これによれば、使用可能な入力モジュール、出力モジュール及び中間モジュールを適宜選択し組み合わせることで、システムとしてのバリエーションを広げることが可能となる。
【0020】
また、本発明においては、前記複数のモジュールのうち少なくとも一部については、前記ID付与部材の取り付けの如何に拘らず、いずれかの前記ID付与部材に設定されたIDと同一のIDが設定されているようにしてもよい。
【0021】
そうすれば、特定のモジュールについては、既に予め定められたIDが付与されているので、使用者は、前記特定のモジュールと組み合わせたいモジュールについて、前記特定のモジュールに設定されているIDと同一のIDが設定されたID付与部材を取り付けるという、より簡単な作業により、ネットワークシステムを構築することが可能となる。
【0022】
また、本発明は、同一のIDを有するモジュール同士のみに情報の伝達を可能とするネットワークシステムにおける前記モジュールへのID付与方法であって、
予めIDが電気的に設定され使用者が該IDを視覚的に区別可能なID付与部材を前記モジュールに外部から取り付けることで、前記ID付与部材と前記モジュールとを電気的に接続させ、前記モジュールに前記ID付与部材に設定されたIDを自己のIDとして認識させることを特徴とする、ネットワークシステムにおけるモジュールへのID付与方法であってもよい。
【0023】
なお、上記した本発明の課題を解決する手段については、可能なかぎり組み合わせて用いることができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明にあっては、同じIDを有する複数のモジュール同士のみで情報の伝達が可能となるネットワークシステムにおいて、使用者が直感的で簡単な作業で各モジュールへのID設定を行うことができる。また、システム使用中に使用者が直感的にシステム構成を認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の実施例1におけるネットワークシステムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施例1におけるネットワークシステムの他の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施例1におけるネットワークシステムの他の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施例1におけるネットワークシステムにおけるピンの例を示す図である。
【図5】本発明の実施例1におけるネットワークシステムにおけるピンの他の例と、ピンをスイッチモジュールに差し込んだ状態を示す図である。
【図6】本発明の実施例2におけるネットワークシステムの構成例を示す図である。
【図7】本発明の実施例3におけるネットワークシステムの実際の実施態様1について説明するための図である。
【図8】本発明の実施例3におけるネットワークシステムの実際の実施態様2について説明するための図である。
【図9】本発明の実施例3におけるネットワークシステムの実際の実施態様3について説明するための図である。
【図10】本発明の実施例3におけるネットワークシステムの実際の実施態様4について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明に係るネットワークシステムについて図面を参照して詳細に説明する。ここで説明する実施の形態は、プッシュピン状のID付与部材をネットワークシステムを構成するモジュールに設けられたスロットに差し込むことで、IDの設定を行うものである。

【0027】
本発明に係るネットワークシステムにおいて、全ての入力モジュール(制御装置)と出力モジュール(電気機器)は、屋内の電源配線あるいは無線ネットワークを介して接続されており、お互いに情報伝達することが可能となっている。各出力モジュール(電気機器)には、それらのIDを表すピンが添付されている。このピンを入力モジュール(制御装置)に設けられたスロットに差し込むと、それらがネットワーク越しに仮想的に接続されて制御が可能となる。入力モジュール(制御装置)が操作されると、関連するスロットに差し込まれたピンのIDを読取り、ネットワークに制御信号とピンのIDを含んだパケットが発信される。

【0028】
出力モジュール(電気機器)はネットワーク上に流れるパケットを解析し、自身が提供するIDを持つパケットであった場合(自身のIDと同じIDを含んだパケットであった場合)に、その制御信号を読取り制御信号に沿った処理を行う。入力モジュール(制御装置)としては、単純なものとしてはスイッチやボタンがある。この他、タイマや温度センサ、照度センサなどを用いれば、タイマ制御やサーモスタット制御、明暗による制御を本発明に係る手法により実現することができる。

【0029】
なお、本発明に係るネットワークシステムは、入力モジュールとしての制御装置と出力
モジュールとしての電気機器との関係を構築する際に、いわゆる刺激反応モデルを基礎としている。すなわち、全てのネットワークシステムは刺激と反応を起こす制御装置および電気機器の組合せによって構成される。本発明に係るネットワークシステムでは、刺激は入力モジュールとしての制御装置が作動した際に制御装置から発信される。そして、刺激を受け取った出力モジュールとしての電気機器は刺激に反応して自身を作動させる。

【0030】
以下、本実施の形態における実施例についてより詳細に説明する。

【0031】
〔実施例1〕
本実施例における入力モジュール(制御装置)と出力モジュール(電気機器)との関係は、制御装置および電気機器のスロットに、予めIDが設定されたピンを差し込むことによって構築されている。例えば、図1に示すように、入力モジュールとしてのスイッチモジュール1と、出力モジュールとしての電灯モジュール2のスロットに同じIDが設定されたピン20が差し込まれている。

【0032】
このように、使用者は、同一のIDを有するピン20を刺激反応関係を有するべき入力モジュールと出力モジュールのスロットに差し込むことで、それらの刺激反応関係を特定することができる。そして、ネットワークで結合された多くの入力モジュール(制御装置)と出力モジュール(電気機器)のうち、同じIDを有するピン20が差し込まれたモジュールのみによってネットワークシステムが形成される。

【0033】
本実施例におけるネットワークシステムの最も基本的な構成は、図1に示したように一つの入力モジュールと一つの出力モジュールからなるシステムである。この例では単純に、スイッチモジュール1のスイッチをONすると、スイッチモジュール1からネットワークにONしたというステータス情報と、ピン2のID(例えば、ID=1とする。)を含むパケットが発信される。そして、電灯モジュール2の方では、このパケットのIDを識別し、自らのID(ID=1)と同一であることを認識した場合に、スイッチがONしたというステータス情報に沿って電灯をONさせる。

【0034】
本システムにおいては、使用者は、図1に示したような入力モジュールと出力モジュールが一対一であるシステムの他、一対多数、多数対一、多数対多数といった自由な構成によりシステムを構築することが可能である。多数の出力モジュールが同じIDを有して結合されている場合には、全ての出力モジュールが同じ刺激に対する反応として作動する。同一のIDを付与された入力モジュールが多数ある場合には、OR状態とするようにしてもよい。すなわち、いずれか一の入力モジュールがONすると全ての出力モジュールが作動するようにしてもよい。

【0035】
<モジュール>
本発明に係る入力モジュールとしては、図1で示したようなスイッチモジュール1の他、様々な制御装置、例えばボタンやノブ、照度センサ、モーションセンサであってもよい。例えばモーションセンサ(PIRモジュール)では、人などの動作を赤外線で感知するとON情報を発信し、最後の動作感知より10秒後にはOFF情報を発信してもよい。そして、各々の入力モジュールは一または複数のスロットと、ネットワークアダプタを有する。

【0036】
また、本発明に係る出力モジュールは、図1で示したような電灯モジュール2の他、様々な電気機器、例えば自動ドア、コーヒーメーカ、音響機器、洗濯機であってもよい。また、様々な電気機器と接続可能な電気出力(コンセント)モジュールであってもよい。電気出力モジュールでは、入力モジュールよりON情報を受信するとリレーを閉じ、接続された電気機器に電力を供給する。また、OFF情報を受信するとリレーを開き、電力供給
を停止する。そして、出力モジュールの方も、一または多数のスロットとネットワークアダプタとを有する。図2には、このようなシステムの概念図であって、様々な入力モジュールと出力モジュールの組合せの可能性を示す。

【0037】
本実施例に係るネットワークシステムでは、様々な入力モジュールと出力モジュールとを組合すことで高度なホームオートメーションを実現することができる。例えば、電話をかける際にはテレビの音量を下げる。雨が降らない日には芝生に水をやる。毎月曜日の朝にはゴミ出し日であることをリマインドするなどの応用例を挙げることができる。

【0038】
なお、本実施例においては、入力モジュール及び出力モジュールの両方として用いられる電気機器があってもよい。それは、各モジュールは複数の機能を有している可能性があるからである。例えば、出力モジュールとして洗濯機が作動され、洗濯が終了した際には入力モジュールとしてON情報を発信し、出力モジュールとしての除湿機が部屋の除湿を開始するなどの応用が可能となる。また、例えば、図3に示すように、コーヒーメーカが、“ドリップ”スロット(または、“抽出開始”スロット)と“ノーティファイ”スロット(または“抽出終了”スロット)の2つのスロットを有し、“ドリップ”スロットが、同一のIDを有する入力モジュールからのON情報を受け取ることでドリップを開始し、ドリップが終了した際に、その“ノーティファイ”スロットと同一のIDを有する他の出力モジュールにON/OFFなどの情報を発信するようにしてもよい。

【0039】
なお、一つのスイッチモジュール1で複数の出力モジュールをON/OFFさせる場合には、2つの可能な接続フォームが考えられる。一番目は、スイッチモジュール1と全ての出力モジュールに同一IDのピン20を差し込む接続フォームである。ON/OFFなどの情報は、全ての同一IDを有するピン20が差し込まれたモジュールに発信されるので、これが最も簡単な接続フォームと言える。2番目は、スイッチモジュール1が複数のピンスロットを有する場合に、複数のピンスロットに別のIDを有するピン20を差し込み、複数の出力モジュールには各々別のピン20を差し込んでおく接続フォームである。例えば、スイッチモジュール1が有する2つのピンスロットに、別のIDを有するピン20を各々差し込み、複数の出力モジュールには前記2つのIDを有するピン20のいずれか一方を適宜区別して差し込んでおく。前者の方法によれば使用ピンの数を抑えることができる一方、後者の方法によれば、出力モジュールの使用パターンを多様化することが可能となる。

【0040】
<ピン/スロット>
本実施例に係るネットワークシステムのピン20の大きさは、一般的な文具としてのプッシュピンと同程度の大きさが望ましい。ピン20が大きすぎると目障りで扱いづらくなるからである。図4に、本実施例におけるピン20の形状の例を示す。ピン20の先端部はコネクタ部としてのプラグ20aでありスロットに差し込まれることでピン20と各モジュールとが電気的に接続される。そして、上部は、把持部としてのノブ20bであり使用者による扱いが容易な形状となっている。また、ノブ20bは予めピン20に設定されたIDに応じた色彩のものが使用されており、ユーザはノブ20bの色によってIDを識別可能となっている。

【0041】
図5にはID付与部材の別例としてのピン21について示す。図5(a)にはピン21の外形を、図5(b)には、スイッチモジュール1におけるコネクタ受部としてのスロットにピン20を差し込んだ状態について例示する。図4に示したピン20との相違点は、特にノブ21bの形状を扁平とし、スイッチモジュール1に差し込んだ際にノブ21aが突出しないようにした点である。ピンは図示した例の他、例えば小型のUSBメモリのような外形を有していてもよい。

【0042】
なお、ピンには電源は搭載されていない。各ピンにはそれ自体のIDが設定されており、システムにおいては二またはそれ以上の同一のIDを有したピンが使用される。ピンのIDはスロットに差し込まれた際にプラグから読み出される。ピンのプラグとしては、例えば、φ2.5mmのモノプラグを用いてもよい。また、IDについては、例えば、抵抗がピンのノブに内蔵され、その抵抗値を各モジュールが読み出すことでピンに設定されたIDを識別することとしてもよい。

【0043】
<ネットワークと通信プロトコル>
モジュール同士は、情報通信可能に結合されているが、その形態は有線、無線いずれの形態でもよい。また、有線と無線の両方によって互いに結合されていてもよい。有線ネットワークとしては、例えば、電力線通信(PLC:Power Line Communication)を用いることが可能である。この場合は、X10やINSTEON、BACNET等の規格を用いて、電力線を通じて情報を伝達することが可能である。PLCを用いることによって、住宅に既設の電力線を用いてネットワークを構築し、容易に電力も送付可能となる利点がある。なお、本発明においては、使用する無線通信規格、有線通信規格を特に限定するものではない。

【0044】
また、無線ネットワークを用いた場合には、モジュール同士は電力線が分離されていたとしても相互に通信することが可能となる。この場合は、モジュールの配置が電力線によって制限されない。そして、モジュール自体をリモートコントローラやモバイル素子に組み込むことも可能となる。この場合の実例としてはZigbeeを用いた無線通信を挙げることができる。なお、上記の有線通信または無線通信を行うための装置は、本実施例において情報通信手段に相当する。

【0045】
本実施例において情報は前述のように、ピンのIDとペイロードデータを含んだパケットで通信される。また、情報には2つのタイプがある。一つはイベント情報であり、もう一つは問合せ情報である。イベント情報は、ON/OFFなどモジュールのステータスに関するデータを含んでおり、問合せ情報は、モジュールのメンテナンスなど、高度な目的に用いられる。イベント情報におけるペイロードデータは、データタイプの情報とデータ自体を含んでいる。

【0046】
本実施例におけるイベント情報にはさらに2つのタイプのデータが導入されている。ON/OFFタイプのイベント情報は、入力モジュールとしてのスイッチモジュールやモーションセンサ等から発信され、出力モジュールとしての電気機器をON/OFFさせたり、音楽の演奏、中止を切り替えたりする。ボリュームタイプのイベント情報は、入力モジュールとしてのボリュームスライダーやノブから発信され、出力モジュールとしての音響機器の音量や、電灯モジュールの明るさを調節する。

【0047】
〔実施例2〕
次に、本発明における実施例2について説明する。本実施例においては、中間モジュールと呼ばれる、入力モジュールと出力モジュールとの間に入り、情報を加工する機器を用いることで、より高度な自動制御を達成する例について説明する。この中間モジュールにおいては、例えば、論理の分岐、論理演算、信号処理などを入力モジュールと出力モジュールの間で行うことができる。

【0048】
図6には本実施例におけるネットワークシステムの例を示す。図6では、入力モジュールとしてスイッチモジュール1。出力モジュールとして2個の電灯モジュール2。中間モジュールとしてタイマモジュール4が選択されている。また、スイッチモジュール1のスロットと、タイマモジュール4の入力側のスロットには同一のIDのピン22が差し込まれている。また、タイマモジュール4の出力側のスロットと、2個の電灯モジュール2の
スロットには、同一のIDのピン23が差し込まれている。

【0049】
この例によれば、使用者がスイッチモジュール1のスイッチをONさせると、ピン22のIDとスイッチモジュール1がONした情報とが発信される。そして、タイマモジュール4では、スイッチモジュール1からの情報を受信し、タイマを作動させる。そして、プリセットされた時間の経過後にタイマモジュール4は、ピン23のIDとプリセットされた時間の経過によるON情報を発信する。2個の電灯モジュール2では、タイマモジュール4からのON情報を受信して電灯をONさせる。

【0050】
以上のように、本発明におけるネットワークシステムでは、中間モジュールを導入することで、より高度なホームオートメーションを構築することが可能となる。中間モジュールとしては、例えば、タイマモジュールの他、入力モジュールからのON情報を受けて電圧値を0から100Vまで一定時間で増加させるモジュール、入力モジュールとしての照度センサからの出力情報を受けて、照度センサの出力値が閾値を超えた時点でON情報を発信するモジュールなど、様々なものが考えられる。

【0051】
〔実施例3〕
次に、本発明における実施例3について説明する。本実施例においては、実際のホームネットワークシステムの中での本発明の実施の態様について具体的に説明する。

【0052】
<実施態様1>
図7に示す態様は、入力モジュールとして、パッシブ赤外線方式のモーションセンサ5を用い、出力モジュールとしてシーリングライト6と、ロボットクリーナ7を用いた態様である。パッシブ赤外線方式のモーションセンサ5には、別々のIDを有する2つのピン24とピン25が差し込まれている。また、シーリングライト6のスロットにはピン24が差し込まれている。さらに、ロボットクリーナ7では、ロボット7bがホームベース7aに、掃除を停止して戻るように設定されたスロットに対してピン25が差し込まれている。

【0053】
パッシブ赤外線方式のモーションセンサ5は、人の動作を感知すると、ピン24のID及びON情報を含んだパケットと、ピン25のID及びON情報を含んだパケットと信号をネットワークに発信する。そして、予め定められた時間間隔(例えば10秒)の経過後にOFF情報を発信する。こうすることで、使用者が帰宅した際に、自動的にシーリングライト6が10秒間に亘り点灯し、且つ、ロボットクリーナ7が清掃中であれば、これを停止してロボット7bにホームベース7aに帰還させるといったホームオートメーションを直感的且つ簡単に構築することができる。

【0054】
<実施態様2>
図8に示す実施態様では、入力モジュールとしてクロックモジュール8を用い、出力モジュールとしてコーヒーメーカ3を用いる。また、コーヒーメーカ3は入力モジュールも兼ねており、コーヒーのドリップが終了すると“ノーティファイ”スロットからON情報が発信される。また、中間モジュールとしてのオートフェイダモジュール9が用いられ、さらに、音響機器10が出力モジュールとして使用される。

【0055】
ここで、クロックモジュール8のスロットとコーヒーメーカ3の“ドリップ”スロットには、同一のIDを有するピン26が差し込まれている。また、コーヒーメーカ3の“ノーティファイ”スロットとオートフェイダモジュールの入力側スロットには、同一のIDを有するピン27が差し込まれている。さらに、オートフェイダモジュールの出力側スロットと音響機器10には、同一のIDを有するピン28が差し込まれている。

【0056】
本実施態様では、クロックモジュール8に予め設定された時間になると、クロックモジュールからピン26のIDとON情報とが発信される。そして、当該情報を“ドリップ”スロットから受信したコーヒーメーカ3によりコーヒーのドリップが開始される。また、コーヒーのドリップが終了した時点でコーヒーメーカ3からはピン27のIDと“ノーティファイ”情報が発信される。そして、この情報を受信したオートフェイダモジュール9により、ピン28のIDと音量増加の情報が発信される。この情報を受信した音響機器10は徐々に音量を増加させる。

【0057】
これにより、予め設定した時刻になると、まず、コーヒーメーカが作動し、ドリップが終了した時点で、音響機器のボリュームを徐々に大きくして目覚ましとするといったホームオートメーションが直感的且つ簡単に構築できる。

【0058】
<実施態様3>
図9に示す実施態様では、入力モジュールとしてスイッチモジュール11が用いられる。また、出力モジュールとして、2つのシーリングライト12及び13、ランプシェード付き電気スタンド14及び大型TVモニタ15が用いられる。本実施態様のスイッチモジュール11には、4つのスイッチが設けられている。第1のスイッチ11aに対応するスロットは、異なるIDを有する3つのピン29、30、31が差し込まれている。第2のスイッチ11bには、ピン29及び30が差し込まれている。第3のスイッチ11cにはピン30及び31が差し込まれている。第4のボタン11dは、第1のスイッチ11a~第3のスイッチ11cの全てのスイッチのスロットに差し込まれたピンのIDと、OFF情報を発信するスイッチである。

【0059】
また、シーリングライト12のスロットにはピン29が、シーリングライト13のスロットにはピン30が、電気スタンド14のスロットにはピン31が差し込まれている。この場合、使用者が第1のスイッチ11aをONすることで、シーリングライト12、シーリングライト13、電気スタンド14の全てをONすることができる。また、第2のスイッチ11bをONすることでシーリングライト12及びシーリングライト13のみをONすることができる。さらに、第3のスイッチ11cをONすることで、電気スタンド14のみをONすることができる。

【0060】
このように、本実施態様においては、スイッチモジュール11の3つのスイッチを使い分けることにより、全てのライト12-14をONするフルモード、シーリングライト12及び13のみをONするダイニングモード、電気スタンド14のみをONするシアターモードを使い分けるホームオートメーションを直感的且つ簡単に構築することができる。

【0061】
<実施態様4>
図10に示す実施態様では、住居の階段部分において、入力モジュールとして階上のスイッチモジュール16と階下のスイッチモジュール17を用いる。出力モジュールとしてシーリングライト18を用いる。スイッチモジュール16は、プッシュボタン16aとLED灯16bを有する。同様に、スイッチモジュール17は、プッシュボタン17aとLED灯17bを有する。また、スイッチモジュール16及び17とシーリングライト19の各スロットには、同一のIDを有するピン32が差し込まれている。

【0062】
これによれば、階上及び階下の両方のスイッチモジュール16、17によってシーリングライト18のON/OFFを制御可能となる。具体的には、いずれかのスイッチモジュールのスイッチが押されると、スイッチモジュールはそのステータスとLED灯の点灯色を変更する。そして、ネットワークにピン32のIDとON/OFF情報とを発信する。シーリングライト18は、当該情報を受信してライトをON/OFFさせる。なお、この際、実際に使用されたスイッチモジュールでない方のスイッチモジュールもON/OFF
情報を受信し、ステータスを同期させるとともに、点灯色を変更する。

【0063】
<実施態様5>
本実施態様では、入力モジュールとして、ペットの猫のお気に入りのクッションの下の重量センサ(不図示)を用い、エアコンディショナ(不図示)を出力モジュールとする。また、猫の寝床の下の重量センサ(不図示)を入力モジュールとし、ロボットクリーナ(不図示)を出力モジュールとする。クッションの下の重量センサ(不図示)のスロットに差し込まれたピンのIDと、エアコンディショナ(不図示)のスロットに差し込まれたピンのIDを同一とする。また、寝床の下の重量センサ(不図示)のスロットに差し込まれたピンのIDとロボットクリーナ(不図示)のスロットに差し込まれたピンのIDを同一とする。

【0064】
これにより、使用者が不在の場合でも、ペットの猫がクッションに座している状態ではエアコンを作動させ、猫が快適に暮らせるようにし、また、猫が寝床で寝ている間に、ロボットクリーナで床掃除をするといったホームオートメーションを直感的且つ簡単に構築することができる。

【0065】
なお、上記の実施例においては、入力モジュールからのON情報とOFF情報とは、同じIDを伴って発信されていた。すなわち、例えばスイッチモジュールをON/OFFする場合に、スイッチモジュールのスロットに差し込まれているピンのIDを伴ってON/OFFメッセージを発信していた。しかしながら、本発明においては、入力モジュールにONスロットとOFFスロットとを個別に設け、出力モジュールにおいてもONスロットとOFFスロットとを個別に設けるようにしてもよい。そうすることで、どのような情報がいずれのモジュールといずれのモジュールとの間で発信及び受信されているかを使用者がさらに直感的に理解することが可能となる。

【0066】
また、本発明のピンについては、より多種類のIDを簡単に視認可能とするために、電気抵抗に用いられている色彩パターンのような識別パターンを導入してもよい。これにより、より多種類のIDを簡単に識別可能とすることができる。また、ピンに数字、文字、イラストなどを表示することも有効である。また、本発明のピンにおいては、ノブの色彩によってIDを視認可能としたが、これをノブ(把持部)の形状や、ノブに描かれた図によって認識可能としてもよい。例えば、ランプのID付与に用いられるピンのノブをランプの形状とし、コーヒーメーカのID付与に用いられるピンのノブにはカップの図柄を描いておくなどである。

【0067】
以上、説明したように、本発明に係るネットワークシステムは、刺激反応モデルを基礎においており、刺激のための入力モジュール(制御装置)と、それに反応する出力モジュール(電気機器)によって実現することが可能である。本発明においては、入力モジュールと、出力モジュールと、それらの間の刺激反応ルールによって様々なホームオートメーションが直感的且つ簡単なプログラミングモデルで実現可能となる。

【0068】
本発明においては、刺激反応モデルのプログラミングを、各モジュールのスロットにピンを差し込むという簡単な動作で実行した。そして、モジュール同士の論理的な関係を可視化し、触れることができるようにした。ピンをモジュールのスロットに差し込む行為は、あたかもそれらの機器を連結する作業に似ており、日常の電気機器で一般的に行われている行為であるので、使用者にプログラミングをしているという意識を持たせずに、より簡単且つ直感的にホームオートメーションのネットワークを構築することが可能となる。

【0069】
本発明によれば、ホームオートメーションの設計の柔軟さを向上させることで、より快適な環境の構築が可能となることに加えて、家屋の設計時点で屋内配線の設計を固定する
必要がない。また全ての電気機器・制御装置は一つのネットワークに接続されていればよいため、従来のように電気機器と制御装置とを一対一で結ぶ配線をする必要がなく、資源や敷設コストを低減することも可能である。

【0070】
なお、上記の実施例においては、ID付与部材はピンである例について説明したが、ID付与部材はピンに限られるものではない。例えば、カード状のID付与部材を各モジュールに設けられたカードスロットに収納するようなシステムとしてもよい。その場合は、カードの色などによりIDを区別してもよい。

【0071】
また、上記の実施例においては、ID付与部材のIDの設定方法としてピンのノブに内蔵された抵抗の抵抗値によって設定する例を説明したが、ID付与部材のID設定方法はそれに限られないことは当然である。磁気的、電気的手法によりIDの値をID付与部材内に記録しておくようにしてもよい。このID設定方法としては公知の技術を自由に用いてよい。

【0072】
また、ネットワークシステムを構成するモジュールの一部(例えば出力モジュールとしてのテレビ)には、製品に予め定まったIDが付与されているようにしてもよい。この場合は、使用者は、テレビのIDと同一のIDが設定されたピンをテレビと組み合わせたいモジュールのスロットに差し込めばよい。これにより、より簡単にネットワークシステムを構築することができる。例えばこの場合には、テレビのIDと同一のIDが設定されたピンのノブにはテレビのイラスト等を付与しておいてもよい。
【符号の説明】
【0073】
1・・・スイッチモジュール(入力モジュール)
2・・・電灯モジュール(出力モジュール)
3・・・コーヒーメーカ(出力モジュール)
4・・・タイマモジュール(入力モジュール)
5・・・モーションセンサ(入力モジュール)
6・・・シーリングライト(出力モジュール)
7・・・ロボットクリーナ(出力モジュール)
8・・・クロックモジュール(中間モジュール)
9・・・オートフェイダモジュール(中間モジュール)
10・・・音響機器(出力モジュール)
11・・・スイッチモジュール(入力モジュール)
12・・・シーリングライト(出力モジュール)
13・・・シーリングライト(出力モジュール)
14・・・電気スタンド(出力モジュール)
15・・・大型TVモニタ(出力モジュール)
16・・・スイッチモジュール(入力モジュール)
17・・・スイッチモジュール(入力モジュール)
18・・・シーリングライト(出力モジュール)
20-32・・・ピン
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
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