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明細書 :天井構造

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5394146号 (P5394146)
公開番号 特開2011-007005 (P2011-007005A)
登録日 平成25年10月25日(2013.10.25)
発行日 平成26年1月22日(2014.1.22)
公開日 平成23年1月13日(2011.1.13)
発明の名称または考案の名称 天井構造
国際特許分類 E04B   9/18        (2006.01)
FI E04B 5/58 S
E04B 5/58 B
E04B 5/58 P
請求項の数または発明の数 1
全頁数 6
出願番号 特願2009-154195 (P2009-154195)
出願日 平成21年6月29日(2009.6.29)
審査請求日 平成23年5月11日(2011.5.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504237050
【氏名又は名称】独立行政法人国立高等専門学校機構
発明者または考案者 【氏名】山田 耕司
個別代理人の代理人 【識別番号】100080089、【弁理士】、【氏名又は名称】牛木 護
【識別番号】100137800、【弁理士】、【氏名又は名称】吉田 正義
【識別番号】100148253、【弁理士】、【氏名又は名称】今枝 弘充
【識別番号】100148079、【弁理士】、【氏名又は名称】梅村 裕明
審査官 【審査官】渋谷 知子
参考文献・文献 特開平03-021754(JP,A)
実開昭57-150605(JP,U)
特開2008-267012(JP,A)
特開平07-317717(JP,A)
調査した分野 E04B 9/18
特許請求の範囲 【請求項1】
天井から垂下した吊りボルトと、この吊りボルトの下部に取り付けられ野縁受けを支持する支持部材と、前記野縁受けの下部に取付部材により取り付けられる野縁と、前記吊りボルトと前記野縁又は前記野縁受けとを連結する天井落下防止バンドとを備えた天井構造において、前記天井落下防止バンドは、バンド部と、このバンド部を挿通係止し該バンド部を緩め側に戻さないようにするロック部と、前記吊りボルトに固定する吊りボルト固定部とを備え、前記支持部材は、前記吊りボルトを挿通する上片と、前記野縁受けを引っ掛ける掛け部とを一体に有し、前記吊りボルト固定部が吊りボルト用挿通孔であり、前記吊りボルト用挿通孔の周囲部分は、前記バンド部より厚く、前記上片と前記吊りボルト用挿通孔に前記吊りボルトを挿通すると共に、前記吊りボルトに螺合した上下のナットにより前記周囲部分と前記上片を挟み付けたことを特徴とする天井構造
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、天井構造に関する。
【背景技術】
【0002】
公会堂や体育館などの天井面積が大きい建物において、設計条件を超える地震時に、天井が落下する事故が発生する虞がある。これは天井面が建物と別に振動し建物に衝突することにより発生する。
【0003】
そこで、天井と壁との間に減衰装置を組み込んだり、天井構造を補強フレームや補強材により補強したりする(例えば特許文献1及び特許文献2)ことにより天井の落下を防止することが提案されている。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2008-255735号公報
【特許文献2】実用新案登録第3133329号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来技術では、補強フレームや補強材を設けるために費用が嵩むと共に、施工性が低下するという問題がある。
【0006】
そこで、本発明は、上記問題点を考慮してなされたものであり、構造簡易で、安価にして落下防止効果が得られる天井構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の天井構造は、天井から垂下した吊りボルトと、この吊りボルトの下部に取り付けられ野縁受けを支持する支持部材と、前記野縁受けの下部に取付部材により取り付けられる野縁と、前記吊りボルトと前記野縁又は前記野縁受けとを連結する天井落下防止バンドとを備えた天井構造において、前記天井落下防止バンドは、バンド部と、このバンド部を挿通係止し該バンド部を緩め側に戻さないようにするロック部と、前記吊りボルトに固定する吊りボルト固定部とを備え、前記支持部材は、前記吊りボルトを挿通する上片と、前記野縁受けを引っ掛ける掛け部とを一体に有し、前記吊りボルト固定部が吊りボルト用挿通孔であり、前記吊りボルト用挿通孔の周囲部分は、前記バンド部より厚く、前記上片と前記吊りボルト用挿通孔に前記吊りボルトを挿通すると共に、前記吊りボルトに螺合した上下のナットにより前記周囲部分と前記上片を挟み付けたことを特徴とする。
【0008】
これにより、使用時には、吊りボルト固定部によりバンドを吊りボルトに固定し、バンド部を野縁に巻き、そのバンド部をロック部に係止する。これにより野縁が野縁受けから外れても、吊りボルトによりバンドを介して野縁が保持される。また、吊りボルトと前記野縁受けとを連結した場合は、支持部材から野縁受けが外れても、吊りボルトによりバンドを介して野縁受けが保持される。
【発明の効果】
【0009】
本発明の天井構造によれば、バンドを用いて簡易な天落下防止構造が得られ、実施化が容易で、量産効果が得やすい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1を示す天井構造の正面図である。
【図2】同上、天井構造の要部の側面図である。
【図3】同上、落下防止バンドの平面図である。
【図4】同上、落下防止バンドの側面図である。
【図5】本発明の実施例2を示す天井構造の要部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる新規な天井落下防止バンドを採用することにより、従来にない天井構造が得られ、その天井構造について記述する。
【実施例1】
【0012】
以下、本発明の実施例を、添付図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0013】
図1~図4は本発明の実施例1を示し、同図に示すように、本発明の天井構造は、建物躯体の天井たる天井スラブ1から吊りボルト2を垂設し、この吊りボルト2の下端に支持部材たるハンガー3を取り付け、このハンガー3により野縁受け4を支持し、この野縁受け4の下部に取付部材たるクリップ5により野縁6を取り付け、この野縁6により天井材(図示せず)を支持する。
【実施例1】
【0014】
前記ハンガー3は、前記吊りボルト2を挿通する横方向の上片3Aと、前記野縁受け4を引っ掛ける掛け部3Bとを一体に有する。また、前記上片3Aに前記吊りボルト2を挿通した状態で、前記上片3Aの上下で吊りボルト2にナット7,7Aを螺合し、これらナットナット7,7Aにより上片3Aを挟み付けるようにしている。
【実施例1】
【0015】
前記クリップ5は、前記野縁受け4に引っ掛けて吊設する上部の吊設部5Aと、前記野縁6に係止する下部の係止部5Bとを一体に有する。
【実施例1】
【0016】
以下、本発明の天井構造に用いるバンド11について説明する。図3及び図4に示すように、バンド11は合成樹脂などからなり、可撓性を有する帯状のバンド部12と、バンド部12の一端に設けられロック部13とを一体に備え、前記バンド部12の先端12Aは挿通し易いように尖鋭に形成されている。また、前記ロック部13には挿通係止孔14が穿設され、前記ロック部13は、前期挿通係止孔14に挿通したバンド部12が該挿通係止孔14に係止し、緩み側にもどらないようにロックするものである。この場合、バンド部12の幅方向両側に、前記挿通係止孔14に係止する係止歯列(図示せず)を設けたり、バンド部12の厚さ方向一側面に挿通係止孔14に係止する係止歯列(図示せず)を設けたりして、緩み側に戻らないようにロックすることができる。また、前記バンド部12のロック部13側には、吊りボルト固定部たる吊りボルト用挿通孔15を設け、この挿通孔15の周囲部分16は、前記バンド部12より厚く、該バンド部12の幅より大きなリング状に形成され、前記ナット7に対して、ワッシャとして作用する。
【実施例1】
【0017】
次に、前記バンド11の使用方法を説明する。吊りボルト2の下端に、上のナット7を螺合し、ナット7の下方で吊りボルト2の下端を挿通孔15に挿通し、さらに、この下でその下端を上片3Aに挿通し、下のナット7Aを螺合し、ナット7,7Aの間にバンド部12の前記周囲部分16と上片3Aを挟み付ける。これにより、バンド11が吊りボルト2に固定される。この後、定法に従い、ハンガー3に野縁受け4を取り付けて支持し、その野縁受け4の下にクリップ5により野縁6を取り付ける。
【実施例1】
【0018】
この後、バンド部12を野縁6に掛け、先端12Aを挿通係止孔14に挿通し、先端12Aを引っ張ってバンド部12の輪を締め、吊りボルト2にバンド11により野縁6を固定する。
【実施例1】
【0019】
このように本実施例では、天井たる天井スラブ1から垂下した吊りボルト2と、この吊りボルト2の下部に取り付けられ野縁受け4を支持する支持部材たるハンガー3と、野縁受け4の下部に取付部材たるクリップ5により取り付けられる野縁6と、吊りボルト2と野縁6とを連結する天井落下防止バンド11と、を備えた天井構造において、天井落下防止用バンド11は、バンド部12と、このバンド部12を挿通係止し該バンド部12を緩め側に戻さないようにするロック部13と、吊りボルト2に固定する吊りボルト固定部たる吊りボルト挿通孔15とを備え、ハンガー3は、吊りボルト2を挿通する上片3Aと、野縁受け4を引っ掛ける掛け部3Bとを一体に有し、吊りボルト固定部が吊りボルト用挿通孔15であり、吊りボルト用挿通孔の周囲部分16は、バンド部12より厚く、上片3Aと吊りボルト用挿通孔15に吊りボルト2を挿通すると共に、吊りボルト2に螺合した上下のナット7,7Aにより周囲部分16と上片3Aを挟み付けるため、使用時には、挿通孔15によりバンド11を吊りボルト2に固定し、バンド部12を野縁6に巻き、そのバンド部12をロック部13に係止する。これにより野縁6が野縁受け4から外れても、野縁6がバンド11を介して吊りボルト2により保持され、天井面の落下を防止することができる。また、挿通孔15の周囲部分16を厚く、他の部分より幅広に形成したから、挿通孔15の強度を向上することができる。さらに、前記周囲部分16は、上片3Aとナット7間において圧縮され、ワッシャと同様にナット7の緩み止め効果を奏する。
【実施例2】
【0020】
図5は、本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、挿通孔15によりバンド11を吊りボルト2に固定し、バンド部12を野縁受け4に巻き、そのバンド部12をロック部13に係止することにより、吊りボルト2と野縁受けとをバンド11により連結しており、ハンガー3から野縁受けが外れることを防止でき、上記実施例1と同様の作用・効果を奏する。
【実施例2】
【0021】
なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、野縁受けと野縁の交差部で、それら野縁受けと野縁にバンド部を巻き付け、野受けと野縁の両者を吊りボルトに連結するようにしてもよい。また、バンドを上片の上に巻いたが、上片の下にバンドを巻いて下のナットにより上片に固定してもよい。
【符号の説明】
【0022】
1 天井スラブ(天井)
2 吊りボルト
3 ハンガー(支持部材)
3A 上片
3B 掛け部
4 野縁受け
5 クリップ(取付部材)
6 野縁
7 ナット
7A ナット
11 バンド
12 バンド部
13 ロック部
14 挿通係止孔
15 吊りボルト用挿通孔
16 吊りボルト用挿通孔の周囲部分
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4