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明細書 :ジアミノニトリル類縁体の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5302918号 (P5302918)
公開番号 特開2011-184395 (P2011-184395A)
登録日 平成25年6月28日(2013.6.28)
発行日 平成25年10月2日(2013.10.2)
公開日 平成23年9月22日(2011.9.22)
発明の名称または考案の名称 ジアミノニトリル類縁体の製造方法
国際特許分類 C07F   9/36        (2006.01)
C07B  61/00        (2006.01)
FI C07F 9/36
C07B 61/00 300
請求項の数または発明の数 13
全頁数 11
出願番号 特願2010-053302 (P2010-053302)
出願日 平成22年3月10日(2010.3.10)
審査請求日 平成23年4月14日(2011.4.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】小林 修
【氏名】山下 恭弘
【氏名】チェン イジン
個別代理人の代理人 【識別番号】100079005、【弁理士】、【氏名又は名称】宇高 克己
審査官 【審査官】井上 千弥子
参考文献・文献 国際公開第2005/058805(WO,A1)
特開2008-169167(JP,A)
国際公開第2009/113409(WO,A1)
特開2005-200347(JP,A)
特開2009-167109(JP,A)
特開2010-235585(JP,A)
特許第5099932(JP,B2)
調査した分野 C07F 9/36
C07C253/00-255/67
特許請求の範囲 【請求項1】
下記一般式[X]で表されるジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、
下記一般式[I]で表されるフルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルと、下記一般式[II]で表されるイミンとを反応させてジアミノニトリル類縁体を生成する
ことを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法。
一般式[I]
JP0005302918B2_000015t.gif [一般式[I]中、Rは、Hまたは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。R,R,R,Rは、H、F,Cl,Br,I、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)、O,S又はN(O,S,Nは、置換基を有する場合と、水素原子のみ有する場合とが有る。)である。R,R,R,Rは、全てが同一でも、異なるものでも良い。]
一般式[II]
JP0005302918B2_000016t.gif [一般式[II]中、R,Rは、H、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)、又は複素環基(複素環基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。Rは、COOR,SOR又はPOR(Rは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。))である。]
一般式[X]
JP0005302918B2_000017t.gif
【請求項2】
一般式[I]におけるR,R,R,R,Rの炭化水素基がアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基である
ことを特徴とする請求項1のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項3】
一般式[I]における炭化水素基は炭素数が1~10である
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項4】
一般式[II]におけるR,Rの炭化水素基がアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基である
ことを特徴とする請求項1のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項5】
一般式[II]におけるR,Rの炭化水素基は炭素数が1~10である
ことを特徴とする請求項1又は請求項4のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項6】
一般式[II]におけるRの炭化水素基がアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基である
ことを特徴とする請求項1、請求項4、請求項5いずれかのジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項7】
一般式[II]におけるRの炭化水素基は炭素数が1~10である
ことを特徴とする請求項1、請求項4、請求項5、請求項6いずれかのジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項8】
一般式[I]で表されるフルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルと、一般式[II]で表されるイミンとの反応は塩基存在下で行われる
ことを特徴とする請求項1~請求項7いずれかのジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項9】
塩基がグアニジン塩基である
ことを特徴とする請求項8のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項10】
グアニジン塩基が下記一般式[III]で表される化合物である
ことを特徴とする請求項9のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
一般式[III]
JP0005302918B2_000018t.gif [一般式[III]中、R10,R11,R12,R13は、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。R14は、Hまたは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。]
【請求項11】
一般式[III]におけるR10,R11,R12,R13,R14の炭化水素基がアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基である
ことを特徴とする請求項10のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項12】
一般式[III]におけるR10,R11,R12,R13,R14の炭化水素基は炭素数が1~10である
ことを特徴とする請求項10又は請求項11のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
【請求項13】
塩基がMOR(Mは金属元素。Rはアルキル基)である
ことを特徴とする請求項8のジアミノニトリル類縁体の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明はジアミノニトリル類縁体に関する。
【背景技術】
【0002】
α-アミノニトリル誘導体と求電子剤との炭素-炭素結合生成反応は、種々のα置換アミノニトリルを合成できる為、有用な手法である。中でも、α-アミノニトリル誘導体のイミンへの付加反応はα,β-ジアミノニトリルを二つの立体中心を同時に制御しながら合成できる為、α,β-ジアミノ酸誘導体を合成する重要な手法であると謂える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これまで、α-アミノニトリル誘導体を求核剤として用いる反応は、過剰量の塩基が必要であり、原子効率の面から問題が残されていた。
【0004】
従って、本発明が解決しようとする課題は、ジアミノニトリル類縁体を効率良く提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決する為の検討が、鋭意、推し進められて行った。すなわち、単純アルキルアミンの活性化によるMannich型反応の開発が鋭意推し進められて行った。その結果、フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルがイミンに対して効率的、高ジアステレオ選択的に付加することが見出されるに至った。
【0006】
上記知見に基づいて本発明が達成された。
【0007】
すなわち、前記の課題は、
ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、
フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルとイミンとを反応させてジアミノニトリル類縁体を生成する
ことを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0008】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルが下記一般式[I]で表される化合物であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
一般式[I]
JP0005302918B2_000002t.gif [一般式[I]中、Rは、Hまたは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。R,R,R,Rは、H、F,Cl,Br,I、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)、O,S又はN(O,S,Nは、置換基を有する場合と、水素原子のみ有する場合とが有る。)である。R,R,R,Rは、全てが同一でも、異なるものでも良い。]
【0009】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、一般式[I]におけるR,R,R,R,Rの炭化水素基がアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0010】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、一般式[I]における炭化水素基は炭素数が1~10であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0011】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、イミンが下記一般式[II]で表される化合物であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
一般式[II]
JP0005302918B2_000003t.gif [一般式[II]中、R,Rは、H、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)、又は複素環基(複素環基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。Rは、COOR,SOR又はPOR(Rは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。))である。]
【0012】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、一般式[II]におけるR,R,Rの炭化水素基がアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0013】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、一般式[II]におけるR,R,Rの炭化水素基は炭素数が1~10であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0014】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルとイミンとの反応は塩基存在下で行われることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0015】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルとイミンとの反応はグアニジン塩基存在下で行われることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0016】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、グアニジン塩基が下記一般式[III]で表される化合物であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
一般式[III]
JP0005302918B2_000004t.gif [一般式[III]中、R10,R11,R12,R13は、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。R14は、Hまたは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。]
【0017】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、一般式[III]におけるR10,R11,R12,R13,R14の炭化水素基がアルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0018】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、一般式[III]におけるR10,R11,R12,R13,R14の炭化水素基は炭素数が1~10であることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【0019】
上記ジアミノニトリル類縁体の製造方法であって、好ましくは、フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルとイミンとの反応はMOR(Mは金属元素。Rはアルキル基)存在下で行われることを特徴とするジアミノニトリル類縁体の製造方法によって解決される。
【発明の効果】
【0020】
フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルのイミンへの触媒的立体選択的付加反応により、α,β-ジアミノ酸誘導体であるα,β-ジアミノニトリルが二つの立体中心を同時に制御しながら合成できる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明はジアミノニトリル類縁体の製造方法である。特に、下記一般式[X]で表されるジアミノニトリル類縁体の製造方法である。一般式[X]における官能基は下記一般式[I][II]における官能基である。本方法は、フルオレニリデン基を有するα-アミノアセトニトリルとイミンとを反応させてジアミノニトリル類縁体を生成する方法である。上記α-アミノアセトニトリルは、特に、下記一般式[I]で表される化合物である。上記イミンは、特に、下記一般式[II]で表される化合物である。上記α-アミノアセトニトリルと上記イミンとの反応は、例えば下記一般式[III]で表されるグアニジン塩基やMOR(Mは金属元素。Rはアルキル基)などの塩基存在下で行われる。
一般式[X]
JP0005302918B2_000005t.gif

【0022】
一般式[I]
JP0005302918B2_000006t.gif 一般式[I]中、Rは、Hまたは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。R,R,R,Rは、H,F,Cl,Br,I、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)、O,S又はN(O,S,Nは、置換基を有する場合と、水素原子のみ有する場合とが有る。)である。R,R,R,Rは、全てが同一でも、異なるものでも良い。
上記R,R,R,R,Rの炭化水素基は、好ましくは、炭素数が1~10のものである。アルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基が好ましい。好ましいアルキル基は炭素数が1~6のものである。特に好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、i-プロピル基、ブチル基、t-ブチル基である。好ましいアリール基は炭素数が6~10のものである。特に好ましいアリール基は、フェニル基、ナフチル基(例えば、1-naphthyl,2-naphthyl)である。好ましいアルケニル基は炭素数が3~9のものである。特に好ましいアルケニル基はビニル基、メチルビニル基(例えば、2-methylvinyl)である。アラルキル基(アリールアルキル基)は、好ましくは、アリール基の部分の炭素数が4~14であって、アルキル基の部分の炭素数が1~10のものである。特に好ましいアラルキル基は、例えばベンジル基(Bn)やナフチルアルキル基(例えば、1-naphthylmethyl,2-naphthylmethyl)である。前記アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。この置換基としては、例えばF,Cl,Br,I,CN等が挙げられる。アルキル基も挙げられる。R,R,R,Rは、上記した基の他にも、例えばO,S又はN(O,S,Nは、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)であっても良い。この場合の置換基としては、例えば炭素数が1~10のアルキルが挙げられる。従って、R,R,R,Rは、MeO,MeS,MeN等であっても良い。これ等のRO,RS,RN(R=アルキル基)は好ましい。

【0023】
一般式[II]
JP0005302918B2_000007t.gif 一般式[II]中、R,Rは、H、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)、又は複素環基(複素環基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。Rは、COOR,SOR又はPOR(Rは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。))である。
上記R,R,Rの炭化水素基は、好ましくは、炭素数が1~10のものである。アルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基が好ましい。好ましいアルキル基は炭素数が1~6のものである。特に好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、i-プロピル基、ブチル基、t-ブチル基である。好ましいアリール基は炭素数が6~10のものである。特に好ましいアリール基は、フェニル基、ナフチル基(例えば、1-naphthyl,2-naphthyl)である。好ましいアルケニル基は炭素数が3~9のものである。特に好ましいアルケニル基はビニル基、メチルビニル基(例えば、2-methylvinyl)である。アラルキル基(アリールアルキル基)は、好ましくは、アリール基の部分の炭素数が4~14であって、アルキル基の部分の炭素数が1~10のものである。特に好ましいアラルキル基は、例えばベンジル基や1-naphthylmethyl,2-naphthylmethyl等のナフチルアルキル基である。前記アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。この置換基としては、例えばF,Cl,Br,I,CN等が挙げられる。炭素数が1~10のアルキル基も挙げられる。RとRとは、同一でも、異なるものでも良い。R,Rの少なくとも一方は炭化水素基であることが好ましい。

【0024】
一般式[III]
JP0005302918B2_000008t.gif 一般式[III]中、R10,R11,R12,R13は、炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。R14は、Hまたは炭化水素基(炭化水素基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。)である。
上記R10,R11,R12,R13,R14の炭化水素基は、好ましくは、炭素数が1~10のものである。アルキル基、アリール基、アルケニル基、又はアラルキル基が好ましい。好ましいアルキル基は炭素数が1~6のものである。特に好ましいアルキル基は、メチル基、エチル基、プロピル基、i-プロピル基、ブチル基、t-ブチル基である。好ましいアリール基は炭素数が6~10のものである。特に好ましいアリール基は、フェニル基、ナフチル基(例えば、1-naphthyl,2-naphthyl)である。好ましいアルケニル基は炭素数が3~9のものである。特に好ましいアルケニル基はビニル基、メチルビニル基(例えば、2-methylvinyl)である。アラルキル基(アリールアルキル基)は、好ましくは、アリール基の部分の炭素数が4~14であって、アルキル基の部分の炭素数が1~10のものである。特に好ましいアラルキル基は、例えばベンジル基や1-naphthylmethyl,2-naphthylmethyl等のナフチルアルキル基である。前記アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基は、置換基を有する場合と、置換基を有さない場合とが有る。この置換基としては、例えばF,Cl,Br,I,CN等が挙げられる。炭素数が1~10のアルキル基も挙げられる。

【0025】
MOR
MOR中、MはK等のアルカリ金属である。Rは、好ましくは、炭素数が1~10のアルキル基である。

【0026】
以下、具体的な実施例を挙げて本発明を説明する。但し、本発明は上記した技術思想を逸脱しない範囲において如何なるものであっても良い。すなわち、以下の実施例によって何ら制約を受けるものでは無い。

【0027】
[フルオレンイミンの合成]
JP0005302918B2_000009t.gif 3Lの3口丸底フラスコに16.0g(89.0mmol)の9H-fluoren-9-oneを入れた。更に、0℃下で600mLのトルエンを加えた。又、100mLのTiCl(1.0Msolution in toluene)を30分間掛けて滴下した(溶液が茶色に変色)。そして、ここに、0℃で40分間アンモニアガスを吹き込んだ(溶液が茶色から黄色に変色)。この後、室温で1.5時間撹拌した。反応物をEtOに注ぎ、セライトろ過、ろ液の濃縮を行い、再結晶(塩化メチレンとヘキサンとを用いて再結晶)で目的の化合物を得た(収量;15.1g(0.841mmol)、収率;95%)。
参考文献;J.Am.Chem.Soc.1988,110,8520-8525

JP0005302918B2_000010t.gif 100mLの1口丸底フラスコに3.00g(16.7mmol)の9H-fluoren-9-imineを入れ、室温で塩化メチレンを加え、室温で12時間撹拌した。この後、水を加えて反応を停止させ、塩化メチレンで3回抽出し、有機層を併せて水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、減圧濃縮後に得られた粗生成物を再結晶(酢酸エチル/ヘキサン)によって単離精製した(収量・収率 1番晶;1.90g(52%) 2番晶;1.00g(27%))。
JP0005302918B2_000011t.gif [触媒的Mannich型反応]
JP0005302918B2_000012t.gif 43.6mg(0.2mmol)の2-(9H-fluoren-9-ylideneamino)acetonitrile1と61.1mg(0.2mmol)のDPPイミン2とを、アルゴングローブボックス内で量り取り、4mL(0.05M)のEtOと13μL(5mol%)のN,N,N’,N’-テトラメチルグアニジン(TMG)を順次加え、25℃下で、30分間アルゴン雰囲気下で撹拌した。この後、飽和塩化アンモニウムを加えて反応を停止した。塩化メチレンを用いて3度抽出し、有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、減圧濃縮して粗生成物を得た。この粗生成物を、内部標準物質(1,2-ジフェニルエタン)を用いて、NMRにより分析することで、目的物のNMR収率(90% ジアステレオ比97/3)を決定した。更に、粗生成物をカラムクロマトグラフィ(担体:イアトロビーズ6RS-8060(三菱ケミカル) 展開溶媒CHCl:MeOH=96:4)で精製することにより目的物3を単離(89%収率、ジアステレオ比96/4)した。
JP0005302918B2_000013t.gif

【0028】
[グアニジンの代わりにKOtBuが用いられた場合]
JP0005302918B2_000014t.gif 43.6mg(0.2mmol)の2-(9H-fluoren-9-ylideneamino)acetonitrile1と1.1mg(5mol%)のKOBuをグローブボックス内で量り取り、3.6mlの無水ジエチルエーテル(EtO)を加えた。そして、アルゴン雰囲気下の室温で20分間の撹拌を行なった。この後、0.4mlの無水塩化メチレンに溶解させた73.3mg(0.24mmol)のDPP-イミン2を室温下で加えた。アルゴン雰囲気下で30分間の撹拌が行われた。この後、飽和塩化アンモニウムを加えて反応を停止した。塩化メチレンを用いて3度抽出し、有機層を併せて無水硫酸ナトリウムで乾燥した。濾過、減圧濃縮後、粗生成物が得られた。この粗生成物を、内部標準物質(1,2-ジフェニルエタン)を用いて、NMRにより分析することで、目的物のNMR収率(84% ジアステレオ比98/2)を決定した。