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明細書 :抗ペンドリン抗体による甲状腺疾患の評価方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5537876号 (P5537876)
公開番号 特開2011-064564 (P2011-064564A)
登録日 平成26年5月9日(2014.5.9)
発行日 平成26年7月2日(2014.7.2)
公開日 平成23年3月31日(2011.3.31)
発明の名称または考案の名称 抗ペンドリン抗体による甲状腺疾患の評価方法
国際特許分類 G01N  33/53        (2006.01)
FI G01N 33/53 N
請求項の数または発明の数 5
全頁数 8
出願番号 特願2009-215272 (P2009-215272)
出願日 平成21年9月17日(2009.9.17)
審査請求日 平成24年8月15日(2012.8.15)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504150461
【氏名又は名称】国立大学法人鳥取大学
発明者または考案者 【氏名】吉田 明雄
【氏名】久留 一郎
個別代理人の代理人 【識別番号】100081422、【弁理士】、【氏名又は名称】田中 光雄
【識別番号】100101454、【弁理士】、【氏名又は名称】山田 卓二
【識別番号】100067035、【弁理士】、【氏名又は名称】岩崎 光隆
【識別番号】100122301、【弁理士】、【氏名又は名称】冨田 憲史
【識別番号】100144923、【弁理士】、【氏名又は名称】中川 将之
審査官 【審査官】海野 佳子
参考文献・文献 特表2001-514750(JP,A)
特表2006-506078(JP,A)
Akio YOSHIDA et al.,Pendrin Is a Novel Autoantigen Recognized by Patients with Autoimmune Thyroid Diseases,J. Clin. Endocrinol. Metab.,2009年 2月,Vol.94,No.2,P.442-448
調査した分野 G01N 33/48-33/98
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
対象における甲状腺疾患を区別する方法であって、対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無を測定して、対象由来のサンプル中に抗ペンドリン抗体が存在するとき対象が自己免疫性甲状腺疾患を有する可能性があるとし、対象由来のサンプル中に抗ペンドリン抗体が存在しないとき対象が炎症性甲状腺疾患を有する可能性があるとすることを含む方法。
【請求項2】
対象がヒトである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
サンプルが血清である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無を、ウェスタンブロット法によって測定する、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
ヒト対象における甲状腺疾患を区別する方法であって、ペンドリンを過剰発現させたCOS-7細胞から抽出した膜タンパク質を用いたウェスタンブロット法によってヒト血清中の抗ペンドリン抗体の有無を測定して、ヒト血清中に抗ペンドリン抗体が存在するとき対象が自己免疫性甲状腺疾患を有する可能性があるとし、対象由来のサンプル中に抗ペンドリン抗体が存在しないとき対象が炎症性甲状腺疾患を有する可能性があるとすることを含む方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、抗ペンドリン抗体による甲状腺疾患の評価方法に関する。具体的には、本発明は、対象由来のサンプルにおける抗ペンドリン抗体の有無を測定して、抗ペンドリン抗体が存在する場合には対象が自己免疫性甲状腺疾患を有すると評価する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
グレーブス病(バセドウ病とも称される)および橋本甲状腺炎(橋本病とも称される)は、最も一般的な甲状腺の自己免疫疾患である。これらの疾患は、甲状腺において特異的または主として発現される自己抗原(膜タンパク質、分泌蛋白質など)に対する自己抗体が産生され、当該自己抗体によって自己の臓器、すなわち甲状腺が攻撃されることを特徴とする。これまでに存在が確認されている甲状腺の自己抗原は、甲状腺ペルオキシダーゼ(TPO)、サイログロブリン(TG)、甲状腺刺激ホルモン(TSH)レセプター、ナトリウムヨード共輸送体(NIS)である。
【0003】
TGのような抗原は血中に分泌され、免疫細胞と容易に接触する。従って当該抗原レベルの上昇は、甲状腺炎またはがんにおいて見られるような、甲状腺濾胞損傷の有用な指標であり、抗TG抗体は甲状腺炎、自己免疫性甲状腺炎、炎症性甲状腺炎の有用な指標である。他の甲状腺抗原、例えばTPOは甲状腺の濾胞内膜において発現する膜貫通タンパク質であり、循環系の免疫細胞に容易に接触することができない。しかし、組織損傷が生じたとき、当該抗原は免疫系によって速やかに認識されるため、抗TPO抗体もまた、自己免疫性甲状腺炎、炎症性甲状腺炎の有用な指標である。現在、グレーブス病の診断のために、抗THSレセプター抗体が使用され、橋本甲状腺炎の診断のために、抗TPO抗体または抗TG抗体が使用されている。例えば、橋本甲状腺炎を有する患者群において約80%が抗TPO抗体または抗TG抗体陽性であるため、現在これらの抗体の測定を組合せて橋本甲状腺炎を診断している。
【0004】
しかしながら、自己免疫性ではなく炎症性の甲状腺疾患、例えば無痛性甲状腺炎または亜急性甲状腺炎を有する患者においても、抗TPO抗体または抗TG抗体が陽性を示すことがあり(無痛性甲状腺炎(回復期を含む)では80%程度、亜急性甲状腺炎では20~30%が陽性)、また臨床的所見も自己免疫性甲状腺疾患と共通するところが多い。したがって、患者の甲状腺疾患が自己免疫性甲状腺疾患であるのか、炎症性甲状腺疾患であるのかを、既存の抗体によっては、確度よく鑑別することができなかった。
【0005】
一方、ペンドリンは、甲状腺、内耳、子宮、胎盤、肺、腎臓に存在が確認されている、ヨード輸送蛋白である。甲状腺など限られた臓器に発現していることから、臓器特異的自己免疫疾患の抗原として認識されることが知られており、例えばグレーブス病患者の84%、橋本甲状腺炎患者の98%にペンドリンに対する自己抗体が存在する(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【0006】

【非特許文献1】J. Clin. Endocrinol. Metab., 2009年2月, 94(2): 442-448
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、甲状腺疾患が自己免疫性であるか、炎症性であるかを確度よく鑑別することができる方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究の結果、驚くべきことに、抗ペンドリン抗体が炎症性甲状腺患者においてほぼ陰性であるという知見を得て、かかる知見に基づき、対象サンプル中の抗ペンドリン抗体の有無によって甲状腺疾患を評価する方法を得た。
【0009】
従って本発明は、対象における甲状腺疾患を評価する方法であって、対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無を測定して、対象由来のサンプル中に抗ペンドリン抗体が存在するとき対象が自己免疫性甲状腺疾患を有すると評価することを含む方法を提供する。
【発明の効果】
【0010】
甲状腺疾患のバイオマーカーとして利用されている抗TPO抗体または抗TG抗体が自己免疫性甲状腺疾患患者群と炎症性甲状腺疾患患者群のいずれにも測定され得るにも拘わらず、抗ペンドリン抗体はほぼ自己免疫性甲状腺疾患患者群においてのみ測定され、炎症性甲状腺疾患患者群および健常人群において測定されない。従って本発明によって、甲状腺疾患を有する患者の甲状腺疾患が自己免疫性であるか、炎症性であるかを確度よく、しかも他の抗体測定と組み合わせる必要なく、鑑別することができる。
【0011】
患者の甲状腺疾患が炎症性であるか、自己免疫性であるかを鑑別することによって、例えば患者の診断を正確に行うことができ、したがって患者に適切な処置を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】ウエスタンブロット法による患者血清中抗ペンドリン抗体の測定。結果を発光バンドで示す。
【図2】ウエスタンブロット法による患者血清中抗ペンドリン抗体力価の測定。1:500に希釈したウサギ抗ペンドリン血清を対照(100%)として用い、各疾患の血清を用いて得られたバンド濃度と、対照血清により得られたバンド濃度とを比較して定量化した数値を抗体力価としてグラフに示した。
【発明を実施するための形態】
【0013】
第1の態様において本発明は、対象における甲状腺疾患を評価する方法であって、対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無を測定して、対象由来のサンプル中に抗ペンドリン抗体が存在するとき甲状腺疾患が自己免疫性甲状腺疾患であると評価することを含む方法に関する。

【0014】
さらなる態様において本発明の方法は、抗ペンドリン抗体と免疫特異的に結合し得る物質、例えばペンドリンまたはそのフラグメントもしくは変異体と対象由来のサンプルとを接触させることを含む。抗ペンドリン抗体と免疫特異的に結合し得る物質には、タンパク質、DNAまたはRNAのような核酸分子、それらの糖誘導体などが含まれるが、これらに限定されない。抗ペンドリン抗体と免疫特異的に結合し得る物質は、当該技術分野において周知の方法によって、例えば放射性同位元素によって標識化されていてもよい。

【0015】
あるいは、抗ペンドリン抗体と免疫特異的に結合し得る物質と特異的に結合し得る標識化した物質、例えばフルオレセインイソチオシアネート結合ヤギ抗ヒトIgGまたはビオチニル化ヤギ抗ヒトIgGのような標識化した2次抗体を用いて、対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体を可視化してもよい。かかる標識化した物質、特に標識化した2次抗体は、当該技術分野において周知である。

【0016】
標識化する標識剤としては、125I、131I、35S、32P、H等の放射性同位元素、フルオレセインまたはローダミンのような蛍光物質、化学発光物質などが含まれるが、これらに限定されない。

【0017】
本発明において、対象は、哺乳類、例えばイヌ、ネコ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ブタ、サル、ラット、マウス、ウサギなどを含むが、これらに限定されない。特に好ましい対象は、ヒトである。特に典型的な本発明の対象は、甲状腺疾患を有するか、あるいはそれを有する疑いのある対象である。

【0018】
本発明において、対象由来のサンプルは、対象の細胞、細胞培養物、唾液、尿、便、涙液、皮膚、粘膜、血液、血漿、血清などを含むが、これらに限定されない。抗ペンドリン抗体は主に血液中に存在するため、特に好ましいサンプルは血液、血漿または血清、最も好ましくは血清である。これらのサンプルの採取および調製方法は当該技術分野において周知である。採取した血液サンプルは、必要により前処理するか、またはPBSなどで希釈した後、本発明の方法に供してもよい。

【0019】
本発明において、対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無を測定するための手段は、抗ペンドリン抗体との免疫特異的結合を利用したアッセイによって測定することができる。例えば、使用することができる手段には、競合および非競合アッセイ系、ウェスタンブロット、ラジオイムノアッセイ、酵素抗体法、ELISA(酵素免疫測定)、サンドイッチELISA、免疫沈降法、沈降反応、ゲル内沈降反応、凝集アッセイ、補体捕捉アッセイ、免疫放射アッセイ、蛍光イムノアッセイ、および標識化抗体でのFACS分析が含まれるが、これらに限定されない。これらのアッセイは当業者に既知である(例えば、抗体の実験技術IおよびII、廣川書店参照、その全体を参照により本明細書の一部とする)。

【0020】
好ましくは、ウェスタンブロット法は、例えばペンドリンまたはそのフラグメントを過剰発現させた細胞、例えばCOS-7細胞、大腸菌細胞、HEK細胞など、好ましくはCOS-7細胞から抽出した膜タンパク質、または合成、純化したペンドリンをゲル上で電気泳動し、ゲルからメンブレンに写し、対象由来のサンプル、例えば血清と接触させ、標識化2次抗体と共にインキュベートした後、標識の有無を測定することによって、実施することができる。典型的には、例えば本明細書の実施例に記載のとおりにウェスタンブロット法を実施することができる。

【0021】
あるいは別の好ましい測定手段として、標識化抗体を用いた蛍光イムノアッセイまたはFACS分析を実施することができる。標識化抗体を用いた蛍光イムノアッセイまたはFACS分析は、例えばペンドリンまたはそのフラグメントをトランスフェクトした細胞、例えばCOS-7細胞、大腸菌細胞、HEK細胞など、好ましくはCOS-7細胞または対照細胞を固定し、対照由来のサンプル、例えばヒト由来の血清とインキュベートし、さらに蛍光標識化2次抗体、例えばフルオレセインイソチオシアネート結合ヤギ抗ヒトIgGとインキュベートして、蛍光顕微鏡またはフローサイトメーター(FACS)を用いてペンドリンを検出することによって実施することができる。

【0022】
特に好ましい対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無を測定するための手段は、ウェスタンブロット法である。ウェスタンブロット法によると、バンドの位置によってその蛋白の全長各部位に対する抗体であることが確認でき、抗体の非特異的な結合や、断片に対する結合などを区別することができるため、より正確に対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無を測定することができる。

【0023】
かかる対象由来のサンプル中の抗ペンドリン抗体の有無の測定によって、対象が自己免疫性甲状腺疾患を有するか否かを評価することができる。対象由来のサンプル中に抗ペンドリン抗体が測定される場合、当該対象は自己免疫性甲状腺疾患を有する可能性があり、逆に抗ペンドリン抗体が測定されない場合、当該対象は自己免疫性でない、すなわち炎症性甲状腺疾患もしくは他の疾患を有するか、または疾患を有さないと評価することができる。

【0024】
従って、好ましい態様において、本発明は、対象における甲状腺疾患を評価する方法であって、対象由来の血清中の抗ペンドリン抗体の有無を測定して、対象由来の血清中に抗ペンドリン抗体が存在するとき甲状腺疾患が自己免疫性甲状腺疾患であると評価することを含む方法に関する。

【0025】
より好ましい態様において、本発明は、ヒト対象における甲状腺疾患を評価する方法であって、ペンドリンまたはそのフラグメントを過剰発現させたCOS-7細胞から抽出した膜タンパク質を用いたウェスタンブロット法によってヒト血清中の抗ペンドリン抗体の有無を測定して、ヒト血清中に抗ペンドリン抗体が存在するとき甲状腺疾患が自己免疫性甲状腺疾患であると評価することを含む方法に関する。

【0026】
本明細書において、フラグメントは、親化合物の一部であって、親化合物と同等の性質、例えば同じ抗原-抗体結合能を発揮し得る化合物を意味する。例えばペンドリンのフラグメントとは、本明細書において使用するとき、ペンドリン化合物の分子構造の一部であって、抗ペンドリン抗体との結合能を有する化合物を意味する。

【0027】
別の態様において、本発明は、ペンドリンまたはそのフラグメントを含有する甲状腺疾患の評価用組成物であって、対象由来のサンプルと当該組成物を接触させて抗ペンドリン抗体の有無を測定したとき、抗ペンドリン抗体の存在が自己免疫性甲状腺疾患の指標となることを特徴とする組成物を提供する。

【0028】
好ましい態様において、上記本発明の組成物は、少なくとも1種の担体物質を含んでいてもよい。担体物質は、液体であっても固体であってもよく、例えば水、エタノールのようなアルコール、紙、綿などの天然もしくは合成繊維、ポリマー、例えば、ポリエステル、ポリエーテル、ポリオレフィン、ポリアルキレンオキシド、ポリアミド、ポリウレタン、多糖類、セルロースおよびポリイソプレンなど、またはこれらの2種以上の組合せを含むが、これらに限定されない。典型的には、担体物質は、界面活性剤、例えば水溶性界面活性剤、特に両性界面活性剤または非イオン性界面活性剤、例えば卵黄リゾレシチン、Tween(Tween20、40、60、80、85など;ナカライテスク社)、Span(Span20、80、85、80など;ナカライテスク社)、Brij(Brij35、58など;ナカライテスク社)、(n)p-t-オクチルフェニルエーテル(TritonCF-10、N-101、X-100、X-114、X-305、X-405、NonidetP-40など;ナカライテスク社)等の水溶液である。

【0029】
さらに、本発明の組成物は、増量剤、可溶化剤、安定化剤、pH調節剤、緩衝剤、保存剤、抗酸化剤、抗菌剤などの添加剤を含んでいてもよい。また、本発明の組成物は、上記界面活性剤の水溶液である洗浄液と当該組成物を本発明の方法に使用するための指示書と共に、本発明の方法に使用し得るキットを構成してもよい。

【0030】
当該組成物を対象由来のサンプルと接触させて、抗ペンドリン抗体の有無を測定することによって、対象が自己免疫性甲状腺疾患を有するか否かを評価することができる。

【0031】
以下に本発明の実施例を開示するが、実施例は本発明を説明するためにのみ存在し、本発明の範囲を如何なる意味においても限定しない。
【実施例1】
【0032】
ウェスタンブロット
グレーブス病を有する患者100人、橋本甲状腺炎を有する患者40人、無痛性甲状腺炎を有する患者40人、亜急性甲状腺炎を有する患者40人および正常人40人から血液を採取して、血清を得た。次いで、COS-7細胞にペンドリンを過剰発現したのち、RIPAバッファー(1×PBS、1% Nonidet P-40、0.5% デオキシコール酸ナトリウム、0.1% SDS)で抽出し得られたタンパク質を7.5%ポリアクリルアミドで泳動する。泳動したゲルよりペンドリンをニトロセルロース膜にブロットする。次いで、0.1%(vol/vol)ポリエチレンソルビタンモノラウレート(TBS-T)と5%無脂肪乾燥乳を補ったTris緩衝化食塩水(10mM Tris-HCl、pH7.4;150mM NaCl)中で患者血清と、ペンドリンをブロットした膜を2時間インキュベートしたのち、洗浄する。ビオチニル化2次抗体、次いでストレプトアビジン-HRP複合体(1:5,000希釈)とインキュベートし、ECL-Plusで発光させたバンドを測定する。
測定結果を濃度分析によって評価し、1:500に希釈したウサギ抗ペンドリン血清を対照として用いて同様に測定した抗ペンドリン抗体の濃度を100%として、各測定濃度を百分率で求める。
【実施例1】
【0033】
結果を図1および図2に示す。
図1は、各疾患のウエスタンブロット法による抗ペンドリン抗体測定の結果の典型例を示す。グレーブス病では陽性例、陰性例ともに存在する。橋本病では実施した中で1例のみ陰性でほぼ全例陽性であった。無痛性甲状腺炎回復期および亜急性甲状腺炎では全例陰性であった。
図2は、1:500に希釈したウサギ抗ペンドリン血清を対照(100%)として用い、各疾患の血清を用いて得られたバンド濃度と、対照血清により得られたバンド濃度とを比較して定量化した数値を抗体力価としてグラフに示した。グレーブス病では。陽性率は84%である。橋本病では陽性率は98%である。正常人、無痛性甲状腺炎回復期および亜急性甲状腺炎では全例陰性であった。
図面
【図1】
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【図2】
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