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明細書 :ガーゼ保持具

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B1)
特許番号 特許第4505610号 (P4505610)
登録日 平成22年5月14日(2010.5.14)
発行日 平成22年7月21日(2010.7.21)
発明の名称または考案の名称 ガーゼ保持具
国際特許分類 A61B  19/02        (2006.01)
A61B  19/00        (2006.01)
FI A61B 19/02 501
A61B 19/00 502
請求項の数または発明の数 3
全頁数 10
出願番号 特願2009-291822 (P2009-291822)
出願日 平成21年12月24日(2009.12.24)
審査請求日 平成22年1月8日(2010.1.8)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304028346
【氏名又は名称】国立大学法人 香川大学
発明者または考案者 【氏名】松本 佐和子
【氏名】山本 亜由美
早期審査対象出願または早期審理対象出願 早期審査対象出願
個別代理人の代理人 【識別番号】100089222、【弁理士】、【氏名又は名称】山内 康伸
【識別番号】100134979、【弁理士】、【氏名又は名称】中井 博
審査官 【審査官】川端 修
参考文献・文献 登録実用新案第3085852(JP,U)
特開2001-278331(JP,A)
実開昭58-084788(JP,U)
調査した分野 A61B 19/02
A61B 19/00
要約 【課題】ガーゼをしっかりと保持させることができ、しかも、保持させるための作業が簡単であるガーゼ保持具を提供する。
【解決手段】ガーゼGを保持するために使用される板状の部材であって、板状の部材は、その一の端縁に、端縁に沿って複数の切欠き1hが形成されており、その内部に、各切欠き1hにおけるその軸を挟む一対の内面に開口を有する収容空間1dが設けられている。切欠きにガーゼGを圧縮して挿入すれば、ガーゼGを圧縮していた力を除去すると、切欠き1h内において、収容空間1dの開口部分ではガーゼGは圧縮された状態から復元し、ガーゼGの一部が開口から収容空間1d内に侵入する。すると、ガーゼGを移動させようとする力に対して、収容空間1d内に侵入している部分がガーゼGの移動抵抗となるから、ガーゼGを切欠き1hに保持させておくことができる
【選択図】図1
特許請求の範囲 【請求項1】
ガーゼを保持するために使用される板状の部材であって、
該板状の部材は、
その一の端縁に、該端縁に沿って複数の切欠きが形成されており、
その内部に、各切欠きにおけるその軸を挟む一対の内面に開口を有する収容空間が設けられており、
該収容空間の開口は、
該板状の部材における一対の表面の間に形成されている
ことを特徴とするガーゼ保持具。
【請求項2】
前記収容空間の開口は、
前記切欠きの軸方向に沿って複数設けられている
ことを特徴とする請求項1記載のガーゼ保持具。
【請求項3】
前記板状の部材は、
互いに平行に設けられた一対の平板と、
該一対の平板間に設けられ、該一対の平板を連結する複数の連結部とを備えており、
該各連結部は、
両端縁が、前記一対の平板の内面にそれぞれ連結された板状部材によって形成されており、
前記切欠きは、
その軸方向が前記連結部を形成する板状部材の表面と交差するように形成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載のガーゼ保持具。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、ガーゼ保持具に関する。さらに詳しくは、手術(観血的手術)において、出血を拭き取ったり止血したりする等の用途に使用された使用済みガーゼを保持するガーゼ保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
手術では、出血を拭き取ったり、止血したりするためにガーゼが使用されているが、外科手術において使用するガーゼの枚数は非常に多く、例えば、胃癌などの腹部手術では1件あたり平均100枚~150枚前後が使用される。このように、非常に多い枚数のガーゼが使用されているので、ガーゼの管理は難しく、ガーゼが術後に体内に残置されるなどの問題が生じている。
【0003】
かかる問題を防ぐために、手術では、使用したガーゼを保管回収するガーゼカウンタが使用されている。例えば、複数の凹みが形成された卵ケース型のガーゼカウンタが使用されており、かかるガーゼカウンタでは、回収されたガーゼを凹みに収容することができるようになっている。すると、縫合する前に、ガーゼが収容されている凹みの数(つまり、回収されたガーゼの数)と使用したガーゼの枚数とを比較すれば、全てのガーゼが回収されたか否かを確認することができるから、ガーゼが術後に体内に残置されるなどの問題を防ぐことができる。
【0004】
しかるに、手術中、ガーゼは必ずしも一枚ずつ使用される訳ではなく、複数枚を同時に使用する場合もある。すると、術野から回収されるガーゼは、複数枚が束になった状態で回収される可能性もある。かかる束になったガーゼは、看護士が束から一枚ずつガーゼを剥がしてガーゼカウンタの凹みに収容していくが、ガーゼは薄いので、複数枚がくっついた状態で一つの凹みに収容される場合もある。すると、ガーゼが収容されている凹みの数と使用したガーゼの枚数とが一致しなくなる。この場合、ガーゼカウンタの凹みに収容されているガーゼを取り出して、回収されたガーゼの数を確認しなければならないので、ガーゼの枚数の再確認に非常に時間と手間がかかる。そして、ガーゼの枚数の再確認時間の分だけ縫合が遅れるので、患者への負担も大きくなる。
【0005】
かかる問題を解決する技術として、板などに切欠きを設け、この切欠きに回収したガーゼを取り付けるガーゼカウンタが開発されている(例えば、特許文献1、2)。
【0006】
特許文献1には、ガーゼカウンタ板にV字状の切欠き部を設けたガーゼカウンタが開示されている。このガーゼカウンタでは、V字状の切欠き部に上方からガーゼを挟み込めば、ガーゼをガーゼカウンタ板から垂らした状態で、ガーゼカウンタにガーゼを保持させることができる。
【0007】
また、特許文献2には、両端に大径部を有する細長のくり抜き穴を有するガーゼ計数プレートが開示されており、くり抜き穴を有するプレートをその両端間で折り曲げて略三角形状に立体化した構成が開示されている。つまり、プレート本体を略三角形状に形成した構造体(以下、単に三角構造体という)は、くり抜き穴によってその一辺から凹みかつその先端に大径部を有する切欠きが形成された構造体となるのである。
かかる三角構造体は、その切欠きが形成されていない面を下にしてテーブルに載せれば、切欠きの開口が上方に向いた状態となるので、切欠きに対して手術用ガーゼを差し込むことができるようになる。すると、切欠きに対して開口から手術用ガーゼを差し込み、切欠きにおける幅の狭い部分(開口と先端大径部との間の部分)に手術用ガーゼの一部を配置し、手術用ガーゼの他の部分を大径部に配置すれば、手術用ガーゼを三角構造体に保持させることができる(特許文献2図6および図9参照)。
【0008】
しかるに、特許文献1の技術では、ガーゼを保持する切欠きがV字状になっているので、ガーゼを切欠きにしっかりと押し込まなければ、ガーゼをガーゼカウンタ板に固定できない。しかも、押し込むときに圧縮されたガーゼは力を除去されると膨らむので、ガーゼを切欠きにしっかりと押し込んでも、ガーゼがV字状の切欠きから外れてしまう可能性がある。
また、特許文献2の技術では、手術用ガーゼを三角構造体に保持させるためには、切欠きにおける幅の狭い部分に手術用ガーゼを配置しなければならない。つまり、三角構造体に手術用ガーゼを保持させる場合には、単純に手術用ガーゼを切欠きに挿入するだけでなく、手術用ガーゼを切欠きにおける幅の狭い部分に配置する作業も必要となる。かかる作業は、非常に神経を使うし手間もかかるため、看護士へのストレスが大きくなり、作業のミスを誘発し易くなる。
【先行技術文献】
【0009】

【特許文献1】実用新案登録第3085852号公報
【特許文献2】特開2007-330445号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上記事情に鑑み、ガーゼをしっかりと保持させることができ、しかも、保持させるための作業が簡単であるガーゼ保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1発明のガーゼ保持具は、ガーゼを保持するために使用される板状の部材であって、該板状の部材は、その一の端縁に、該端縁に沿って複数の切欠きが形成されており、その内部に、各切欠きにおけるその軸を挟む一対の内面に開口を有する収容空間が設けられており、該収容空間の開口は、該板状の部材における一対の表面の間に形成されていることを特徴とする。
第2発明のガーゼ保持具は、前記収容空間の開口が、前記切欠きの軸方向に沿って複数設けられていることを特徴とする。
第3発明のガーゼ保持具は、第1または第2発明において、前記板状の部材は、互いに平行に設けられた一対の平板と、該一対の平板間に設けられ、該一対の平板を連結する複数の連結部とを備えており、該各連結部は、両端縁が、前記一対の平板の内面にそれぞれ連結された板状部材によって形成されており、前記切欠きは、その軸方向が前記連結部を形成する板状部材の表面と交差するように形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
第1発明によれば、切欠きにガーゼを圧縮して挿入すれば、ガーゼを圧縮していた力を除去すると、切欠き内において、収容空間の開口部分ではガーゼは圧縮された状態から復元し、ガーゼの一部が開口から収容空間内に侵入する。すると、ガーゼを移動させようとする力に対して、収容空間内に侵入している部分がガーゼの移動抵抗となるから、ガーゼを切欠きに保持させておくことができる。しかも、ガーゼの一部だけが板状の部材の切欠きに保持されているので、ガーゼの端部は板状の部材から垂れらした状態とすることができる。すると、垂れているガーゼの端部を確認すれば、一つの切欠きに挿入されているガーゼの枚数を確認できる。よって、使用したガーゼの枚数と回収したガーゼの枚数にズレがあっても、回収したガーゼの枚数の確認を容易にすることができる。
第2発明によれば、収容空間の開口が切欠きの軸方向に沿って複数設けられているので、複数箇所でガーゼを保持することができ、ガーゼをより確実に切欠きに保持させておくことができる。
第3発明によれば、板状の部材に切欠きを形成するだけで切欠きの軸方向に沿って切欠き内面に開口を有する収容空間を形成することができる。しかも、開口の周辺部が板材のエッジによって形成されるから、ガーゼが引っ掛かりやすく、ガーゼが切欠きから離脱することを防止する効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態のガーゼ保持具1を使用している状況の概略説明図であり、(A)はガーゼ1をガーゼ保持具1に取り付けた状態の概略説明図であり、(B)はガーゼ1をガーゼ保持具1に取り付けた状態の概略側面図である。
【図2】(A)はガーゼ保持具1の概略正面図であり、(B)は切欠き1hの概略拡大図である。なお、図2における符号S、Cは、それぞれ切欠き1hを設けている部分、切欠き1hを設けていない部分を示している。
【図3】本実施形態のガーゼ保持具1にガーゼ1を取り付けている状態の概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明のガーゼ保持具は、ガーゼを所定の枚数保持しておくことができるものであり、手術(観血的手術)において、出血を拭き取ったり止血したりする等の用途に使用された使用済みガーゼの保持に適した用具である。
なお、本発明のガーゼ保持具は、手術時に使用した使用済みガーゼを保持する用途に限られず、例えば、手術に使用する前のガーゼの準備等において、ガーゼを保持させる場合等にも使用することができる。

【0015】
まず、本発明のガーゼ保持具の特徴について説明する前に、ガーゼ保持具の概略を説明する。
図1において、符号1は、横長に形成された板状の部材によって形成された本実施形態のガーゼ保持具を示している。また、符号Gは本実施形態のガーゼ保持具1によって保持されるガーゼを示している。このガーゼGは、手術用に使用されるガーゼであり、厚さや大きさはとくに限定されない。

【0016】
図2に示すように、本実施形態のガーゼ保持具1には、その一の端縁(図1では上端縁)に切欠き1hが設けられている。この切欠き1hは、ガーゼ保持具1の上端縁に沿って並んで10箇所設けられている。
そして、図1に示すように、本実施形態のガーゼ保持具1の表面における各切欠き1hの近傍には、左方から順番に、1から10までの数字が表示されている。

【0017】
かかる構成であるので、図3に示すように、術野等から回収されたガーゼGの両端を持って、ガーゼ保持具1の上端から切欠き1hにガーゼGを挿入すれば、ガーゼGを切欠き1hに保持させることができる。
しかも、ガーゼGはその一部だけがガーゼ保持具1の切欠き1hに保持された状態となるので、ガーゼGの端部をガーゼ保持具1から垂れらした状態とすることができる(図1参照)。すると、垂れているガーゼGの端部を確認すれば、一つの切欠き1hに挿入されているガーゼGの枚数を確認できる。つまり、一つの切欠き1hに複数枚のガーゼGが収容されていても、複数枚保持されていることを容易に発見できる。
よって、使用したガーゼGの枚数と回収したガーゼGの枚数にズレがあっても、回収したガーゼの枚数の再確認を容易にすることができる。

【0018】
また、各切欠き1hの近傍には数字が表示されているから、ガーゼGをガーゼ保持具1の左端から順番に差し込んで行くことができる。すると、ガーゼGの差し込み間違え、つまり、切欠き1hを飛ばしてガーゼGの差し込む等のミスが発生することを防止することができるので、10箇所の切欠き1hを有するガーゼ保持具1であれば、確実に10枚のガーゼGを保持させることができる。
よって、使用したガーゼGの枚数と回収したガーゼGの枚数の確認、つまり、両者の枚数が一致しているか否かを確認するときに、数え間違い等のミスが発生することを防ぐことができる。
とくに、回収したガーゼGの保持に使用するガーゼ保持具1と同じものを、手術に使用する前のガーゼ準備に使用した場合には、数え間違い等のミスが発生することをより確実に防ぐことができる。

【0019】
なお、上記例では、切欠き1hが10箇所設けられているガーゼ保持具1を説明したが、一つのガーゼ保持具1に保持させるガーゼGの枚数、つまり、切欠き1hを設ける数はとくに限定されない。例えば、9箇所以下でもよいし、11箇所以上でもよい。しかし、手術等に使用されるガーゼGは複数枚が滅菌された状態でパックされているので、切欠き1hの数を1パックに封入されているガーゼGの枚数と一致させる、または、切欠き1hの数を1パックに封入されているガーゼGの枚数の整数倍とするようにすれば、使用したガーゼGの枚数と回収したガーゼGの枚数の確認が容易になる。例えば、1パックに10枚のガーゼGが封入されている場合や1パックに5枚のガーゼGが封入されている場合には、切欠き1hが10箇所設けられているガーゼ保持具1を使用する。すると、使用したパック数と使用したガーゼ保持具1の数とを確認し、その数が一致していれば、端数を数えるだけで、使用したガーゼGの枚数と回収したガーゼGの枚数とを確認することができる。

【0020】
(ガーゼ保持具1の詳細説明)
つぎに、本実施形態のガーゼ保持具1を詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態のガーゼ保持具1は、上述したように、横長に形成された、例えば、プラスチック等の樹脂材料を素材として形成された板状の部材であり、その長手方向(図2の幅方向)に沿って両端縁間を貫通する孔が形成されている。
具体的には、図2に示すように、ガーゼ保持具1は、互いに平行に設けられた横長な一対の平板2,3と、一対の平板2,3間を連結する複数の連結部4とによって形成されている。この複数の連結部4は、一対の平板2,3の互いに対向する面(内面)にその両端縁が連結された、ガーゼ保持具1の幅方向に沿って延びた板状の部材である。そして、複数の連結部4は、一対の平板2,3の高さ方向(図1(B)、図2の上下方向)に沿って、互いに平行かつ所定の間隔を空けた状態で配設されている。つまり、本実施形態のガーゼ保持具1は、隣接する連結部4同士の間に、一対の平板2,3の幅方向を貫通する空間(以下、収容空間1dという)が形成されているのである。

【0021】
図1および図2に示すように、本実施形態のガーゼ保持具1にはその一の端縁(図1では上端縁)に沿って複数の切欠き1hが形成されている。この複数の切欠き1hは、ガーゼ保持具1の上端縁から下端縁に向かうように形成されている。つまり、複数の切欠き1hは、いずれも、その軸方向が連結部4を形成する板状部材の表面と交差するように形成されているのである。
そして、各切欠き1hの深さ、つまり、切欠き1hの軸方向長さLは、隣接する連結部4同士間の距離Dよりも長くなるように形成されている。つまり、複数の連結部4、言い換えれば、複数の収容空間1dが各切欠き1hによって不連続となるように、各切欠き1hは形成されているのである。
すると、図2(B)に示すように、各切欠き1hの内面には、その軸方向(図2では上下方向)に沿って、連結部4の切断面が並んだ状態となる。言い換えれば、各切欠き1hの内面には、その軸方向に沿って複数の収容空間1dの開口が形成された状態となるのである。

【0022】
このため、各切欠き1hにガーゼGを圧縮して挿入した場合、ガーゼGを圧縮していた力を除去すると、切欠き1h内において、収容空間1dの開口が存在する部分ではガーゼGは圧縮された状態から復元し、ガーゼGの一部が開口から収容空間1d内に侵入する。
すると、ガーゼGを移動させようとする力(例えば、切欠き1hの軸方向や直交する方向)に対して、収容空間1d内に侵入している部分がガーゼGの移動抵抗となるので、ガーゼGが切欠き1hから外れにくくなり、ガーゼGを切欠きに保持させておくことができる。

【0023】
しかも、本実施形態のガーゼ保持具1の場合、切欠き1hの内面にはその軸方向に沿って複数の収容空間1dの開口が形成されているので、複数箇所の開口から複数の収容空間1d内にガーゼGを侵入させて、ガーゼGを保持させることができる。よって、ガーゼGをより確実に切欠き1に保持させておくことができる。
なお、切欠き1hの内面にはその軸方向に沿って複数の収容空間1dの開口が形成されている方が、ガーゼG保持の点では好ましいが、開口が一箇所だけ形成されるように切欠き1hを形成してもよいのは、言うまでもない。

【0024】
さらに、収容空間1dの開口を囲む壁面の端縁は、切欠き1hを形成することによって切断された一対の平板2,3や連結部4の切断面によって形成されている。つまり、収容空間1dの開口は板材のエッジに囲まれた状態となっているから、ガーゼGがそのエッジに引っ掛かりやすくなり、ガーゼGが切欠き1hから離脱することを防止する効果を高めることができる。

【0025】
(板状の部材の他の例)
なお、上記例では、本実施形態のガーゼ保持具1を、一対の平板2,3と複数の連結部4からなる板材によって形成したが、ガーゼ保持具を形成する板状の部材はとくに限定されない。
例えば、一般的な木製プレートやプラスチックプレートによってガーゼ保持具を形成してもよい。この場合においても、切欠きの内面にその内面から凹んだ凹部を設ければ、その凹んだ部分を収容空間とすることができるし、その開口を切欠きの内面に配置することができる。すると、切欠きにガーゼGを圧縮して挿入すれば、圧縮された状態から復元したガーゼGの一部を凹部内に侵入させることができるので、ガーゼGをガーゼ保持具の切欠きに保持させることができる。
なお、かかる凹部を設ける場合でも、凹部を一つだけ設けてもよいし、切欠きの内面にその軸方向に沿って複数の凹部の開口が並ぶように形成してもよい。そして、凹部は、切欠きの一方の内面だけに設けてもよいが、両面に設ければガーゼGを切欠き1hからより外れにくくすることができる。

【0026】
(切欠き1hの大きさ)
また、切欠き1hは、ガーゼGを若干圧縮しなければ挿入することができない程度の幅に形成されていればよく、その大きさはとくに限定されずガーゼGに応じて適切な大きさとすればよい。例えば、2つ折り程度にしたガーゼGであればガーゼGを圧縮しなくても挿入できるが、3つ折り、4つ折以上に折り畳んだり纏めたりした状態のガーゼGでは若干圧縮しなければガーゼGを挿入できない程度に、切欠き1hの幅は形成されていればよい。
具体的には、保持されるガーゼGの厚さが1~5mm程度の場合、切欠き1hの幅Wが2~4mm程度、好ましくは3~4mm程度であれば、3つ折り、4つ折以上に折り畳んだり纏めたりした状態のガーゼGは若干圧縮することによって切欠き1hに挿入することができる。しかも、かかるガーゼGの厚さと切欠き1hの幅Wとの組み合わせであれば、ガーゼGを若干圧縮して切欠き1hに挿入するときに、切欠き1hにガーゼGを挿入する際の抵抗を少なくできるし、ガーゼGの復元力によってガーゼGが切欠き1hに確実に保持されるので、好適である。なお、ガーゼGの厚さと切欠き1hの幅の組み合わせは、必ずしも上記の範囲に限られず、適切に設定すればよい。
また、切欠き1hの深さもとくに限定されないが、一つの切欠き1hに複数枚のガーゼGが収容されることを防止する上では、切欠き1hの深さは、10~15mm程度が好ましい。

【0027】
(切欠き1hの間隔)
また、切欠き1hを設ける間隔、つまり、隣接する切欠き1h同士の間隔はとくに限定されないが、切欠き1hにガーゼGを保持させたときに、誰が見ても、ガーゼ保持具1に保持されているガーゼGの枚数が一目で分かる程度に形成することが好ましい。例えば、隣接する切欠き1h間の距離が20~25mm程度であれば、隣接するガーゼG同士が重なり合わないので、ガーゼGの枚数を一目で確認することができる。すると、使用したガーゼGの枚数と回収したガーゼGの枚数を確認するときに、その確認作業が簡単になるから、短時間で確認を行うことができるし、確認ミスも少なくできる。また、使用したガーゼGの枚数がガーゼ保持具1に保持されているガーゼGの枚数と合わない場合において、ガーゼ保持具1に保持されているガーゼGの枚数を再確認する際にも、再確認を短時間で行うことができる。

【0028】
(ガーゼ保持具1の大きさ)
さらに、本発明のガーゼ保持具1は、その厚さや長さ、高さはとくに限定されないが、ガーゼ保持具1の下端をテーブルなどの上に載せたときに、ガーゼ保持具1が自立できる程度の大きさであることが好ましい。例えば、ガーゼ保持具1の高さを40~45mm程度、長さを250~260mm程度、ガーゼ保持具1の厚さを4~5mm程度とすれば、ガーゼ保持具1を自立させることができる。
また、ガーゼ保持具1が、上述したような一対の平板2,3と複数の連結部4とを有する板状の部材によって形成されている場合であれば、ガーゼ保持具1の下端に連結部4が存在しないようにすることが好ましい。かかる構成とすると、ガーゼ保持具1における一対の平板2,3の下端間を広げることも可能となるので、ガーゼ保持具1をより自立させ易くなるので、好適である。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明のガーゼ保持具は、使用済みガーゼを保持する用途や、手術に使用する前のガーゼの準備等に適している。
【符号の説明】
【0030】
1 ガーゼ保持具
1h 切欠き
2 平板
3 平板
4 連結部
G ガーゼ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2