TOP > 国内特許検索 > 二足歩行ロボット > 明細書

明細書 :二足歩行ロボット

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5413846号 (P5413846)
登録日 平成25年11月22日(2013.11.22)
発行日 平成26年2月12日(2014.2.12)
発明の名称または考案の名称 二足歩行ロボット
国際特許分類 B25J   5/00        (2006.01)
FI B25J 5/00 F
請求項の数または発明の数 3
全頁数 11
出願番号 特願2010-52233 (P2010-52233)
出願日 平成22年3月9日(2010.3.9)
審査請求日 平成25年2月26日(2013.2.26)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】305027401
【氏名又は名称】公立大学法人首都大学東京
発明者または考案者 【氏名】深谷 直樹
個別代理人の代理人 【識別番号】100150876、【弁理士】、【氏名又は名称】松山 裕一郎
特許請求の範囲 【請求項1】
先端に関節部が配された一対の可動脚部を備えた膝屈伸二足歩行ロボットであって、
前記一対の可動脚部に対して、少なくともピッチ方向に回転可能に前記関節部と接続された足本体部と、
該足本体部の足裏面と対向する台面と、地面と対向する台裏面と、が形成された台部と、
該台部の前側で、該台部に対して前記足本体部を少なくともピッチ方向又はロール方向に回転可能に接続する接続部と、
前記一対の可動脚部に対して前記足本体部を所定角度に順次変化させる制御部と、
を備え、
前記台部が、前記足本体部よりも前側に前縁が突出して形成されるとともに、前記関節部よりも後側に後縁が突出して形成され、
膝伸展時に接地する接地面が先端に形成された突出部が前記台裏面に配され、前記接地面が、前記接続部における前記台部に対する前記足本体部の回転中心よりも後側に配されていることを特徴とする二足歩行ロボット。
【請求項2】
前記接続部が、前記足本体部の前側に延びて配された弾性部材と、前記台部の前縁近傍にて前記弾性部材を回転自在に支持する接続部材と、を備え、
前記突出部が、前記接続部材よりも後側、かつ、膝伸時に前記関節部の鉛直下方位置よりも前側となる前記台部の前記足裏面から突出して配された前側突部と、
該前側突部から離間して膝伸時における前記関節部の鉛直下方位置よりもさらに後側の前記足裏面から突出して配された後側突部と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の二足歩行ロボット。
【請求項3】
前記突出部が、前記台部の前縁又は前縁近傍から漸次後方に向かって斜面を形成しながら突出して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の二足歩行ロボット。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、二足歩行ロボットに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの二足歩行ロボットは、歩行開始後に膝を屈曲させた状態で足裏を常に地面に対し平行に移動させるような軌道での歩行(以降、膝屈曲歩行と称する。)を行っている。膝屈曲歩行では踵やつま先を必要としないため、平板状の足裏でよく、つま先等が無い分、足裏の接地面積が拡大し、安定性を向上することができるというメリットがある。また、逆運動学により下肢軌道を導出する場合、膝が伸展すると関節角速度が無限大の値を取る特異点を生じるということもあり、膝を伸ばす膝屈伸歩行は積極的には採用されていない。
【0003】
しかし、膝屈曲歩行は、人間の歩行との差異が周囲の違和感を喚起するのみならず、膝部に常に動力が必要となるため、エネルギー消費が激しく、長距離歩行が困難となる。そこで、腰部に2自由度のアクチュエータを搭載したもの(例えば、非特許文献1参照。)や、脚部に平行リンクが配されて、立脚中期に膝を伸ばした状態となるようにしたもの(例えば、非特許文献2参照。)が提案されている。
【先行技術文献】
【0004】

【非特許文献1】小椋 優, 下村 嘉士, 桃木 新平, 大久保達, 林 憲玉, 高西 淳夫、「爪先受動関節を持つヒューマノイドロボットによる踵接地・爪先離地歩行」、第24回日本ロボット学会学術講演会後縁論文集、3H14、2006
【非特許文献2】坂本元,片寄晴弘,宮崎光二,中津良平、「平行リンク機構を用いたヒューマノイド・ロボットの膝関節伸展歩行」、第26回日本ロボット学会学術講演会後縁論文集、1O1-06、2008
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記非特許文献1に記載の技術の場合、腰部に2つのアクチュエータを増設するため、制御対象が増えてしまう。また、エネルギー消費量を抑制する点でも不利である。さらに、上記非特許文献2に記載の技術の場合、足裏部分が依然として地面に対して平行移動するため、歩行動作の不自然さが残ってしまう。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、人間と同様に膝を屈伸させた二足歩行動作を行いつつ、エネルギー消費を抑制することができる二足歩行ロボットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
本発明に係る二足歩行ロボットは、先端に関節部が配された一対の可動脚部を備えた膝屈伸二足歩行ロボットであって、前記一対の可動脚部に対して、少なくともピッチ方向に回転可能に前記関節部と接続された足本体部と、該足本体部の足裏面と対向する台面と、地面と対向する台裏面と、が形成された台部と、該台部の前側で、該台部に対して前記足本体部を少なくともピッチ方向又はロール方向に回転可能に接続する接続部と、前記一対の可動脚部に対して前記足本体部を所定角度に順次変化させる制御部と、を備え、前記台部が、前記足本体部よりも前側に前縁が突出して形成されるとともに、前記関節部よりも後側に後縁が突出して形成され、膝伸展時に接地する接地面が先端に形成された突出部が前記台裏面に配され、前記接地面が、前記接続部における前記台部に対する前記足本体部の回転中心よりも後側に配されていることを特徴とする。
【0008】
この発明は、膝屈伸二足歩行の際、まずは、一方の可動脚部に接続された足本体部が着地するときに、一対の可動脚部の関節部を所定角度に順次変化させる。そして、立脚中期で膝が伸展するにつれて、重心が高さ方向に移動する。このとき、接地した突出部が回転中心となって進行方向への倒れ込みによる推力が生じる。そして、立脚後期で台部の前縁が接地したときに、台部の回転が一時的に規制されるとともに、足本体部が、接続部によって台部に対してピッチ方向及びロール方向に回転して、後側への蹴りだし状態となって台部が離床する。
【0009】
また、本発明に係る二足歩行ロボットは、前記二足歩行ロボットであって、前記接続部が、前記足本体部の前側に延びて配された弾性部材と、前記台部の前縁近傍にて前記弾性部材を回転自在に支持する接続部材と、を備え、前記突出部が、前記接続部材よりも後側、かつ、膝伸時に前記関節部の鉛直下方位置よりも前側となる前記台部の前記足裏面から突出して配された前側突部と、該前側突部から離間して膝伸時における前記関節部の鉛直下方位置よりもさらに後側の前記足裏面から突出して配された後側突部と、を備えていることを特徴とする。
【0010】
この発明は、歩行の際、最初に後側突部が接地して立脚前期の回転中心となり、立脚中期では後側突部と前側突部とが接地した状態となって、立脚後期には前側突部が回転中心となる。さらに、台部の前縁が着地した際には、前縁と前側突部との両方が接地状態となって台部の回転を規制することにより、足本体部が接続部材を中心に台部に対してピッチ方向やロール方向により回転しやすくなる。
【0011】
また、本発明に係る二足歩行ロボットは、前記二足歩行ロボットであって、前記突出部が、前記台部の前縁又は前縁近傍から漸次後方に向かって斜面を形成しながら突出して形成されていることを特徴とする。
【0012】
この発明は、歩行の際、突出部が接地した後、接地面から斜面に向かって接地状態が遷移していく。そして、台部の前縁が着地した際には、前縁と斜面との両方が接地状態となって台部の回転を規制することにより、足本体部が接続部材を中心に台部に対してピッチ方向やロール方向により回転しやすくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、膝屈曲二足歩行に比べて、歩行時の重心移動による位置エネルギーの変化分を運動エネルギーに変えて利用することができ、歩行時の消費エネルギーを節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットを示す概要図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットを示す要部拡大図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットの歩行状態を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットの立脚中期における足本体部と台部との関係を示す模式図である。
【図5】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットの立脚前期における足本体部と台部との関係を示す模式図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットの立脚後期における足本体部と台部との関係を示す模式図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットの他の実施例における(a)立脚中期、(b)立脚前期、(c)立脚後期における足本体部と台部との関係を示す模式図である。
【図8】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットの別の実施例における(a)立脚中期、(b)立脚前期、(c)立脚後期における足本体部と台部との関係を示す模式図である。
【図9】本発明の一実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボットと従来の膝屈曲二足歩行ロボットとの歩行時の消費電流値を比較したグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る一実施形態について、図1から図3を参照して説明する。
本実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボット1は、図1及び図2に示すように、先端に関節部2が配された一対の可動脚部3A,3Bを備えた膝屈伸二足歩行ロボットであって、一対の可動脚部3A,3Bに対して、少なくともピッチ方向に回転可能に関節部2と接続された足本体部5と、足本体部5の足裏面と対向する台面6Aと、地面と対向する台裏面6Bと、が形成された台部6と、台部6と足本体部5とを接続する接続部7と、図示しない膝部分や関節部2を回転させて一対の可動脚部3A,3Bに対して足本体部5を所定の回転角度に順次変化させる制御部8と、を備えている。

【0016】
台部6は、足本体部5よりも前側に前縁6Cが突出して形成されるとともに、膝伸時に関節部2の鉛直下方となる位置よりも後側に後縁6Dが突出して形成されている。

【0017】
接続部7は、足本体部5の前側に延びて配された弾性板(弾性部材)10と、台部6の前縁6C近傍にて弾性板10を1点支持するための接続部材11と、を備えている。これにより、足本体部5は、台部6の前側で、台部6に対して少なくともピッチ方向又はロール方向に回転可能に接続される。

【0018】
接続部材11よりも後側となる台裏面6Bには、地面側に突出した突出部12が配されている。この突出部12は、接続部材11よりも後側、かつ、膝伸時に関節部2の鉛直下方となる位置よりも前側となる台部6の台裏面6Bから突出して配された前側突部12Aと、前側突部12Aから離間して関節部2の鉛直下方位置よりもさらに後側の台裏面6Bから突出して配された後側突部12Bと、を備えている。前側突部12Aの先端及び後側突部12Bの先端には、膝伸展時に接地する接地面12Cがそれぞれ形成されている。すなわち、前側突部12Aが前歯、後側突部12Bが後歯、接続部7が鼻緒の下駄として機能する。

【0019】
制御部8は、一対の可動脚部3A,3Bが有する関節部2やその他の不図示の各関節における指定角度を各関節に配された不図示のサーボモータに伝達し、決められたタイミングに従って順次各サーボモータを駆動して所定の動作姿勢とするシーケンス制御を行う。なお、制御方式は、このようなシーケンス制御だけでなく、ジャイロセンサや角速度センサ、接地センサ、力覚センサといったものを配したフィードバック制御や、その他のものでもよい。

【0020】
次に、本実施形態に係る膝屈伸二足歩行ロボット1の作用について、図3(左側から右側へ向かう方向が前進方向)も参照しながら、立脚姿勢から右足となる一方の可動脚部3Aの足本体部5を前へ踏み出して歩行を開始する場合を一例として説明する。
まず、進行方向に体を僅かに傾けて、左足となる他方の可動脚部3B側に体重を寄せ、一方の可動脚部3Aの足本体部5を体の上方に引き上げる。

【0021】
次に、一方の可動脚部3Aの足本体部5を前方向に振り出すとともに、他方の可動脚部3Bの足本体部5を進行方向後方に回旋させていく。そして、一方の可動脚部3Aが膝を伸展しつつ台部6の後縁6Dまたは後側突部12Bより地面Eに接地する。このとき、他方の可動脚部3Bの足本体部5は後方に回旋しつつ、台部6は前側突部12Aを回転中心として前側に傾き、後側突部12Bが浮きあがる。

【0022】
続いて、一方の可動脚部3Aの台部6における後側突部12Bは、接地面12Cの接地後に立脚前期の回転中心となり、立脚中期では、後側突部12Bと前側突部12Aとの各接地面12Cが接地した状態で膝が伸展し、重心が高さ方向に移動する。そして、一方の可動脚部3Aの足本体部5全体を引き戻し始め、体重を左足側から右足側に遷移させていく。一方の可動脚部3Aは後方へ向かって回旋し続けることにより、一方の可動脚部3Aには前側突部12Aを回転中心として倒れ込みによる前方向への推力が生じる。立脚後期で台部6の前縁6Cが接地したときには、前縁6Cと前側突部12Aの前縁との両方が接地状態となって台部6の回転が規制される。

【0023】
このとき、体全体は前方向に進むのに対し、他方の可動脚部3Bは台部6が地面Eと接地したまま動けない。そして、台部6の前縁6Cと前側突部12Aの前縁との両方で体重が支えられた状態で、足本体部5が弾性板10を弾性変形させながら、接続部材11をピッチ方向及びロール方向の回転中心として台部6に対して回転する。やがて後側への蹴りだし状態となって台部6が離床する。

【0024】
これに対して一方の可動脚部3Aは後方へ向かって回旋し続ける一方、他方の可動脚部3Bの台部6は地面Eより離床した後、足本体部5を前方向に振り出すことにより、他方の可動脚部3Bは膝を伸展しつつ台部6の後縁6Dまたは後側突部12Bより地面Eに接地する。このとき、一方の可動脚部3Aの足本体部5は後方に回旋しつつ、台部6の前側突部12Aを回転中心として前側に傾き、後側突部12Bが浮きあがる。

【0025】
続いて、他方の可動脚部3Bの台部6における後側突部12Bは、接地面12Cの接地後に立脚前期の回転中心となり、立脚中期では、後側突部12Bと前側突部12Aとの各接地面12Cが接地した状態で膝が伸展し、重心が高さ方向に移動する。そして、足本体部5全体を引き戻し始め、体重を右足側から左足側に遷移させていく。他方の可動脚部3Bは後方に向かって回旋し続けることにより、前側突部12Aを回転中心として倒れ込みによる前方向への推力が生じる。立脚後期で台部6の前縁6Cが接地したときには、台部6の前縁6Cと前側突部12Aの前縁とが地面Eに接地し、安定した接地状態となる。

【0026】
さらに、他方の可動脚部3Bの足本体部5は、後方へ向かって回旋し続け、体全体は前方向に進む。進むことによる体全体の進行に対し、一方の可動脚部3Aの足本体部5は、台部6が地面Eと接地したまま動けない。そして、前縁6Cと前側突部12Aの前縁との両方で体重が支えられた状態で、足本体部5が弾性板10を弾性変形させながら、接続部材11をピッチ方向及びロール方向の回転中心として台部6に対して回転する。やがて後側への蹴りだし状態となって台部6が離床する。

【0027】
この際、他方の可動脚部3Bの足本体部5は後方へ向かって回旋し続ける一方、一方の可動脚部3Aの台部6は地面Eより離床した後、足本体部5を前方向に振り出す。こうして、歩行が繰り返される。

【0028】
この膝屈伸二足歩行ロボット1によれば、立脚前期において一方の可動脚部3Aの台部6が接地した際に、膝を僅かに屈曲させ、立脚中期にむかうにつれて伸展させることにより、位置エネルギーを充填させることができる。そして、立脚時終期に前側突部12Aを回転中心として進行方向に向かって足本体部5及び台部6が回転し始めるときに、身体全体を自由落下状態とすることができ、このときの位置エネルギーの損失分の大部分を進行方向への運動エネルギーに変換することができる。したがって、膝屈曲二足歩行では歩行開始時に膝を曲げ、そのままの歩行するため位置エネルギは損失したままであるのに比べて、歩行時の重心移動による位置エネルギーの変化を運動エネルギーに変えて利用することができ、歩行時の消費エネルギーを節約することができる。

【0029】
特に、突出部12が前側突部12Aと後側突部12Bとを備えているので、後側突部12Bのみ接地したときと、前側突部12A及び台部6の前縁6Cで接地したときとで、見掛け上、可動脚部3A,3Bの足の長さを長くすることができる。したがって、片方の可動脚部の膝が伸びた状態でも双方で体重を支えることができ、膝屈伸歩行をより容易に行うことができる。

【0030】
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、前側突部12Aが下駄の前歯、後側突部12Bが下駄の後歯のように配されているが、これに限らない。例えば、図4に示すように、足本体部5と台部6とが接続部7と同様の機能を有するものにて接続され、台部6には、前側突部12A及び後側突部12Bと同様の機能を有するものが配されたものでも構わない。このような場合、図5に示すように、立脚前期では、後側突部12Bから接地し、立脚後期では、図6に示すように、台部6の前縁6Cと前側突部12Aとが接地した状態となり、膝屈伸歩行が可能となる。

【0031】
また、上記実施形態に示すように、突出部12が前側突部12A及び後側突部12Bと分離されたものに限らない。例えば、図7(a)に示すように、突出部13が台部6の前縁6Cから漸次後方に向かって斜面13Aを形成しながら突出して、先端に接地面13Bが形成されたポックリや、雪駄といったものでもよい。この場合、立脚前期においては、図7(b)に示すように、突出部13の接地面13Bが回転中心となり、立脚後期にかけて、斜面13Aが接地した状態となる。このとき、斜面13Aと台部6の前縁6Cとで体重を支える状態となり、上記実施形態と同様の歩行が可能となる。

【0032】
さらに、図8(a)に示すように、靴15やハイヒール等を装用したものでも構わない。この場合も、図8(b),(c)に示すように、靴15を介して上記実施形態と同様の歩行を行うことができる。
【実施例】
【0033】
同一の機体及び一対の可動脚部3A,3Bを用いて、本実施形態に係る膝屈伸歩行と従来の膝屈曲歩行とを行ったときの消費電力を比較するため、安定化電源によりDC8.0[V]を供給した状態で、歩行開始後5秒間における、電源からの電流値を測定(歩数にして3~4歩)した。結果を図9に示す。
【実施例】
【0034】
膝屈曲歩行の場合、歩行開始時より一定のレベルで電流値が推移している。これは、膝を屈曲させたことにより膝関節等に負担が掛かり続け、一定の電流消費が必要となるため、及び、電磁モータが発熱によって効率が下がる一方、負荷に対して一定の出力を出し続ける必要があり、電流をより多く消費するためと考えられる。
【実施例】
【0035】
一方、膝屈伸歩行の場合、膝屈曲歩行同様、歩行開始時より一定のレベルに電流値は増大するが、その後低下して安定傾向に推移している。これは、歩行開始時には体全体を前方向に加速させるのに多くの電力が必要となるものの、その後、歩行速度が一定になれば、その分の消費電流が不必要となるためと考えられる。なお消費電流の平均値が上昇傾向にあるようにも見られるが、その勾配は膝屈曲歩行と比較して小さく、緩やかなものとなっている。
【実施例】
【0036】
また、膝屈伸歩行を続けていくうちに、電流値がある範囲で小刻みに上昇、下降を繰り返しつつ安定化している。ここで、膝屈曲歩行と違って上昇傾向が見られないのは、歩行の特性上、膝屈曲歩行より膝や足首の関節の屈曲が浅いため、立脚時に膝が立ったときに膝関節への負荷がほぼなくなって発熱が抑えられることなどによるものと考えられる。
【符号の説明】
【0037】
1 膝屈伸二足歩行ロボット(二足歩行ロボット)
2 関節部
3A,3B 可動脚部
5 足本体部
6 台部
6A 台面
6B 台裏面
6C 前縁
6D 後縁
7 接続部
8 制御部
10 弾性板(弾性部材)
11 接続部材
12,13 突出部
12A 前側突部
12B 後側突部
12C、13B 接地面
13A 斜面
E 地面
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8