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明細書 :造影剤の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5224461号 (P5224461)
公開番号 特開2010-175505 (P2010-175505A)
登録日 平成25年3月22日(2013.3.22)
発行日 平成25年7月3日(2013.7.3)
公開日 平成22年8月12日(2010.8.12)
発明の名称または考案の名称 造影剤の製造方法
国際特許分類 G01R  33/28        (2006.01)
G01N  24/12        (2006.01)
A61K  49/00        (2006.01)
FI G01N 24/02 B
G01N 24/12 510L
A61K 49/00 C
請求項の数または発明の数 2
全頁数 8
出願番号 特願2009-021568 (P2009-021568)
出願日 平成21年2月2日(2009.2.2)
審査請求日 平成23年10月28日(2011.10.28)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】505374783
【氏名又は名称】独立行政法人日本原子力研究開発機構
発明者または考案者 【氏名】熊田 高之
【氏名】能田 洋平
個別代理人の代理人 【識別番号】100074631、【弁理士】、【氏名又は名称】高田 幸彦
審査官 【審査官】田中 洋介
参考文献・文献 特表2006-524333(JP,A)
特表2000-507362(JP,A)
熊田高之 他,紫外線分解法により生じたフリーラジカルを用いた動的核スピン偏極法と高感度液体NMRへの応用,第48回電子スピンサイエンス学会年会(SEST2009)講演要旨集,2009年11月10日,pp.66-67
T.Kumada et al.,Dynamic nuclear polarization study of UV-irradiated butanol for hyperpolarized liquid NMR,Journal of Magnetic Resonance,2009年12月,Vol.201,pp.115-120
調査した分野 G01N 24/00-24/14
A61K 49/06-49/20
A61B 5/055
JSTPlus/JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
0.3wt%のフェノールを光解離性分子として含有するブタノールに、極低温下で紫外線を照射してブタノールラジカルを生成し、生成されたブタノールラジカルにマイクロ波を照射して動的核スピン偏極を行うことを特徴とする造影剤の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の造影剤の製造方法において、前記ブタノールラジカルの生成と前記動的核スピン偏極を同一の装置にて行うことを特徴とする造影剤の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、NMR(核磁気共鳴:Nuclear Magnetic Resonance)を用いた生体診断や有機化学の分子構造解析などにおいて、被分析試料のNMR信号検出感度の向上に有効な方法等に関する。より具体的には、紫外線を用いた有機ラジカル種の製造方法、並びに該有機ラジカル種にさらに動的核スピン偏極(Dynamic Nuclear Polarization: 以下必要に応じてDNPと呼ぶ)を行ってNMR信号検出感度を向上させた造影剤の製造方法及びその製造方法によって製造される造影剤に関する。
【背景技術】
【0002】
NMRは、磁気モーメントを有する原子核を含んだ被測定試料を数テスラの強磁場中に置き、これに共鳴条件を満足する周波数の電磁波を加えたときに生じる共鳴現象を言う。原子核の磁気モーメントを核スピンと呼び、NMRでは該核スピンのエネルギー吸収・放出過程を観測する。通常は、共鳴周波数の電磁波を停止した直後の核スピン放出エネルギーをサーチコイルで電気信号として検出し、検出された電気信号をNMR信号と呼ぶ。NMRは、生体診断や分子構造解析などにおいて有用とされているが、NMR信号の検出感度が低いといった本質的な欠点を有しているため、NMR信号の検出感度向上に関する種々の技術開発が行われている。
【0003】
技術開発の主なものとしては、
1)更なる強磁場化
2)NMR信号検出回路の低ノイズ化
3)動的核スピン偏極方法の採用
が挙げられ、本発明は、3)動的核スピン偏極方法に関するものである。
動的核スピン偏極方法は、電子スピンを有するラジカル種に強磁場及びマイクロ波を加えて、電子スピン偏極を核スピン偏極に移行させることにより、NMR信号の強度を高めるものである。
【0004】
動的核スピン偏極を行うためには、試料中にラジカルが1019spins/cm3程度存在しなくてはならない。従来までに
A.トリチルラジカルやニトロキシラジカルなどの安定ラジカルを混入する、
B.電子線照射により極低温固体試料中にラジカルを発生させる(非特許文献1及び2を参照)、
C.ペンタセンなどの光励起スピン三重項を用いる(非特許文献3を参照)
手法が報告されている。また、動的核スピン偏極を行うための装置としては、オックスフォードインスツルメンツ社のハイパーセンス(HyperSense:登録商標)が知られている(非特許文献4を参照)。
【先行技術文献】
【0005】

【非特許文献1】D.G.Crabb et al. Phys. Rev. Lett. 64, 2627(1990)
【非特許文献2】S. T. Goertz et al. Nucl. Inst. Meth. A 526, 43 (2004)
【非特許文献3】M.Iinuma et al. Phys. Rev. Lett. 84,171(2000)
【非特許文献4】Oxford Instruments Molecular Biotools Ltd.のHyperSense(登録商標)のカタログ(Hyp/01/A/0306)
【非特許文献5】E. R. McCarney and S. Han, J. Mag. Res. 190,307(2008)
【非特許文献6】J. H Ardenkjaer-Larsen et al. Appl. Phys. Sci.100,10158(2003)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
DNP法は、試料中に混入した電子スピンから核スピンへ偏極移動することで、電子スピンと同等の核スピン偏極度を得る手法である。室温、3.5テスラの磁場下における水素核スピンの偏極度はわずか10-4%程度であるが、DNP法を極低温下で用いれば、原理的には100%近くまで引き上げることができる。NMRの信号強度は核スピン偏極度に比例する。核スピン緩和時間より早く、DNP装置中で得られた高核スピン偏極状態の極低温の試料を融解して、NMR装置に移送し測定すれば、原理的に信号強度が6ケタ高いNMR信号を得ることができる。
【0007】
前に戻って、前述のA.は、最も容易に試料中にラジカルを導入できる手法であり、DNP実験に一般に用いられてきた手法であるが、次の二つの問題点があった。
安定ラジカルは試料融解後も残存し、核スピン偏極度の減少を促進するため、安定ラジカルを混入した試料では、造影剤としての効果を長時間維持することができない。
動物のNMR測定を行なう上での、安定ラジカルの毒性。
【0008】
この問題を解決するため、安定ラジカルをエアロゲルに付着させることで、偏極溶液からラジカルを分離する研究(非特許文献5を参照)もあるが、その最大偏極度は室温熱平衡時の値の僅か40倍程度であり、B.の手法を用いたこれまでの報告値(>10000, 非特許文献6を参照)よりはるかに低い。
【0009】
A.の安定ラジカルとは異なり、B.の手法によって極低温固体試料中に生成したラジカルは、融解とともに消失するため、A.の手法に比べ造影剤としての効果が長続きし、ラジカルの毒性も考慮する必要がない。しかし、
電子線は磁場下では曲がってしまうため、動的核スピン偏極装置を消磁するか、一定距離以上離れた場所で試料を照射しなくてはならない。照射後の試料は、極低温環境を維持したまま動的核スピン偏極装置に搬送しなくてはならない。
さらに、電子線は物質透過性が低いため、極低温の試料を容器から取り出して照射しなくてはならない。
放射線防護などの対策が必要になる。
などと、電子線照射実験は大変煩雑であるため、本手法はほとんど用いられてこなかった。
【0010】
C.はペンタセンの有機溶媒に対する溶解度が低いこと、レーザー光を入射するにあたって、固体試料でありながら高い透明度を要することから、ナフタレン結晶など非常に限られた媒質でしか用いることができない。
【0011】
本発明の目的は、有機ラジカル製造が容易な有機ラジカル種の製造方法、並びに、毒性が低く、造影作用が持続する、動的核スピン偏極法を用いた造影剤の製造方法とその製造方法によって製造される造影剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述の目的を達成するため、本発明の一つの観点に係る有機ラジカル種の製造方法においては、有機溶媒中に微量の光解離性分子を添加し、極低温下で紫外線を照射し、多数の有機ラジカルを発生させるようにしている。また、有機溶媒中に添加される前記光解離性分子の量は、0.1~1wt%である。
【0013】
また、本発明の他の観点に係る造影剤の製造方法においては、光解離性分子を混入した極低温有機溶媒に、紫外線を照射して生成した有機ラジカルを用いて動的核スピン偏極を行なっている。
【0014】
有機溶媒中に微量の光解離性分子を添加しておき、極低温下で紫外線を照射することで、分子解離とその副次反応が誘発される。この現象を利用して、動的核スピン偏極に用いる大量のラジカルを作ることができる。電子線と異なり紫外線は、線源が小さく放射線防護の必要がない。特に波長200nm以上の紫外線は、空気中の酸素のオゾン化を引き起こさないため、取り扱いが容易で安全性が高い。また、磁場によって曲げられることはなく、試料セルに石英等を用いれば、試料をセルから取り出すことなく照射できる。また、光ファイバを用い、動的核スピン偏極装置中心の試料部まで容易に紫外光を導くこともできる。
【0015】
上述の造影剤の製造において、好適には、有機溶媒として0.1~1重量パーセント(wt%)のフェノールを光解離性分子として含有するブタノールが使用される。
【0016】
また、造影剤の製造にあたっては、前記光解離性分子を含む前記有機溶媒を動的核スピン偏極装置内に置き、紫外線透過型光ファイバを介して紫外線を前記有機溶媒に導くことにより、紫外線照射と動的核スピン偏極を同一個所にて行うことで、融解を防ぎながら低温固体試料を紫外線照射部から動的核スピン偏極装置に搬送するわずらわしさを避けることができる。
【0017】
本発明のさらに他の観点に係る造影剤は、微量の光解離性分子を混入した極低温有機溶媒に、紫外線を照射して生成した有機ラジカルを用いて動的核スピン偏極を行うことにより、極めて簡単な設備で製造できる。紫外線分解により極低温試料中に生じたラジカルは、一般に反応性が高く、解凍直後に他のラジカルとの再結合反応などを通じて瞬時に消失して、反応性・毒性の低い分子になる。したがって、これまで安定ラジカルを用いた手法で問題となっていた、毒性や解凍後の脱偏極の問題が解決される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、前述のA.の手法と同程度の手間で、これまで煩雑なB.の手法でしか得られなかった、溶融時に消失するために核スピンの脱偏極や動物試料に対し害を与えることのないラジカルを、大量に発生させることができる。したがって、本発明によれば、NMR信号検出感度が極めて高い造影剤を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る動的核スピン偏極を行うことによる造影剤の製造方法を実施するための装置の概略説明図である。
【図2】紫外線によるラジカルの発生と動的核スピン偏極を検証するための実験装置の概略説明図である。
【図3】実験によって得られた結果を示す図であって、本発明の造影剤を用いて動的核スピン偏極を起こす前(熱平衡時)と後(核スピン偏極時)のNMR信号の強度変化を説明するための図である。
【図4】電子スピン法により決定した、77Kブタノール/フェノール(0.1 wt.%)試料中におけるラジカル濃度と紫外線照射時間との相関を示す図である。
【図5】ブタノール/フェノール(0.3 wt.%)試料への紫外線照射時間と、4.2 K熱平衡時のNMR信号強度に対する4.2K偏極時のNMR信号強度の関係を示す図である。
【図6】フェノール濃度と、4.2 K熱平衡時のNMR信号強度に対する1.5K偏極時のNMR信号強度の比との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明は(電子線照射法で作られるような、極低温固体中でのみ安定で、融解と同時に瞬時に消失するラジカルを、紫外線分解法を用いて極めて容易に作成し、動的核スピン偏極に用いられるようにしたものである。放射線と異なり、紫外線の吸光係数及び分解確率は、分子の形状に強く依存する。本発明の一実施形態では、偏極試料に紫外線分解しやすいフェノールを光解離性分子として混入させている。

【0021】
光解離性分子には、光ファイバ、石英窓、大気に対して透過性の高い波長の紫外線で分解し、水素原子を発生させるものがよい。ほとんどの有機物の炭素‐水素間結合の結合力は、水素分子の水素‐水素間の結合力より小さいため、紫外線照射によって生成した水素原子は有機溶媒から水素原子を引き抜き、炭素の部位に不対電子を持つラジカルを作る。炭素部位に不対電子を持つラジカルは、電子スピン共鳴のg値の異方性が小さく、強磁場電子スピン共鳴スペクトルの線幅が細いため、動的核スピン偏極を引き起こしやすい。

【0022】
以下図面を参照して、本発明の一実施形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る動的核スピン偏極を行うことによる造影剤の製造方法を実施するための装置の概略説明図である。図1において、20がNMR装置であり、19はマイクロ波発生装置、11が動的核スピン偏極装置、そして12、13が紫外線発生装置である。また、14は紫外線透過型光ファイバ、15は偏極用コイル、16は試料、17は偏極試料輸送管、18は偏極試料輸送管17の先端に取り付けた、生体内に造影剤を注入するための作業器具である。

【0023】
紫外線透過型光ファイバ14は、水銀ランプやレーザーから成る紫外線発生装置12、13と動的核スピン偏極装置11の試料16間に設けれ、紫外線発生装置12、13で発生された紫外線を偏極試料に導くようになっている。試料16内の偏極試料にはフェノールなどの光解離性分子が少量混入されている。極低温に冷やされた試料に紫外線を照射し、ラジカルを生成した後に、マイクロ波発生装置19によって生じたマイクロ波を照射することで、同一箇所にて動的核スピン偏極を行う。動的核スピン偏極した試料は、安定ラジカルを用いた偏極試料と同様に、例えば熱湯を用いるなどして瞬時に融解した後、輸送管17を通じて瞬時にNMR装置20(またはNMR装置)まで移送する。ここで、動的核スピン偏極装置11、そこからNMR装置20まで延びている輸送管17、輸送管17の先端に設けられた作業器具18等はいずれも従来のNMR診断で使用されている装置、器具と同一の構造を有する。
<実験例>

【0024】
本発明に係る造影剤の製造方法を検証するため、検証実験では、動的核スピン偏極装置11とは別の装置(容器)を用いて紫外線照射を行った後、動的核スピン偏極装置11に試料を移し替えて動的核スピン偏極を行った。図2は、紫外線によるラジカルの発生と動的核スピン偏極を検証するための実験装置の概略説明図である。図中、図1と同一符号は実質的に同一の機能を有する構成体を示し、21は石英製液体窒素用デュワー、22はガラス製液体ヘリウム用デュワーであり、各デュワーは従来のものを使用し、それぞれ独立して設置した。また、核スピン偏極度の測定は、核スピン偏極度測定用NMR装置23を用いて行った。

【0025】
77Kの液体窒素で満たされた石英デュワー21中に、フェノールを含むブタノール試料を挿入し、固化した。固化後にデュワー21の外から水銀キセノンランプによる紫外線(三永電気SUPERCURE-352S、中心波長365nm, 5000mW)を1時間程度照射し、ブタノールのラジカルを1019 spins/cm3程度発生させた。室温中とは異なり、77Kではブタノールのラジカルは消滅しない。照射後、試料を液体ヘリウムで満たされた動的核スピン偏極装置11に手早く(10秒以内に)移し、4.2K、1.18テスラ下における熱平衡状態の水素のNMR信号を測定したのち、液体ヘリウムを減圧することで試料を1.5Kまで冷却し、マイクロ波照射(33.2 GHz、50 mW)により動的核スピン偏極を行った。

【0026】
動的核スピン偏極の状態を核スピン偏極度測定用NMR装置23で測定した結果を図3に示す。図3は、紫外線照射したブタノール/フェノール(0.3 wt%)資料中における水素原子核のNMR信号強度を示している。図3において、縦軸(図示せず)のNMR信号強度(arb.)は核スピン偏極度に比例する。4.2K熱平衡時と動的核スピン偏極時の信号強度比から、偏極度が最大で約50倍になっていることがわかる。図3に示すように、NMR信号の強度は4.2Kの熱平衡信号に対して、4.2K動的偏極時には14倍に、1.5K動的偏極時には48倍の絶対偏極度1.3%に達した。この値は、1.l8Tesla室温における熱平衡時の偏極度4 x 10-4%の3000倍以上である。超電導マグネットを用い、より高い磁場で同様の実験を行えばより高い絶対偏極度が得られると考えられる。

【0027】
図4に電子スピン共鳴法で決定した、ブタノール/フェノール試料中のラジカル濃度と紫外線照射時間の関係を示した。フェノール添加量1 wt%の試料中では、照射時間20分で、一旦ラジカル濃度が飽和するが、試料を回転すると再び濃度の増加がみられた。本結果から、1 wt%もフェノールを添加すると、紫外線が内径3.2ミリメートルの試料を透過せずに、表面のみで光解離反応が起き、試料全体を均一に偏極できていないことがわかる。

【0028】
図5にNMR信号の増幅率(arb.)と紫外線照射時間(hour)との関係を示す。図5において、横軸は、ブタノール/フェノール(0.3 wt%)試料への紫外線照射時間(時)を示し、縦軸は、4.2 K熱平衡時のNMR信号強度に対する4.2K偏極時のNMR信号強度比(倍)を示している。実験は、0.5時間照射、1時間照射及び2時間照射の3回行った。その結果、1時間照射した試料で最も高い偏極度が得られた。

【0029】
図6はフェノール濃度と、4.2 K熱平衡時のNMR信号強度に対する1.5K偏極時のNMR信号強度の比との関係を示す図である。図6から、フェノール濃度0.1 wt%でも33倍もの偏極の増大が得られるが、フェノール濃度0.3~1 wt%では、50倍近い偏極の増大を示すことがわかる。

【0030】
ブタノールラジカルのような一般のラジカルは、試料を融解すると同時にラジカル同士の再結合により瞬時に消失することがよく知られている。図2の装置を用いて実証した紫外線分解法を用いた動的核スピン偏極を図1の装置で行えば、今まで以上に高い偏極度を維持したまま液体NMRや画像診断測定が行える。

【0031】
本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない限り、あらゆる変形が本願の請求項に含まれるものと解釈すべきである。例えば、前述の実験例においては、光解離性分子としてフェノールを、有機溶媒としてブタノールを用いているが、これらの物質や組合せに限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱しない限り他の物質や組合せを用いても良い。例えば、ヨウ化水素などの光解離性の高いハロゲン化物も利用可能であると考えられる。また、上述の実施形態では、本発明についてNMRを対象にして説明しているが、これに限らず同様の原理を用いる装置、例えばMRIなどにも適用可能である。
【符号の説明】
【0032】
11 動的核スピン偏極装置
12、13 紫外線発生装置
14 紫外線透過型光ファイバ
15 偏極用コイル
16 試料
16’移送後の試料
17 偏極試料輸送管
18 生体内に造影剤を注入するための作業器具
19 マイクロ波発生装置
20 NMR装置
21 液体窒素用デュワー
22 液体ヘリウム用デュワー
23 核スピン偏極度測定用NMR装置
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5