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明細書 :ベータ線検出器とベータ線再構築方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4600947号 (P4600947)
登録日 平成22年10月8日(2010.10.8)
発行日 平成22年12月22日(2010.12.22)
発明の名称または考案の名称 ベータ線検出器とベータ線再構築方法
国際特許分類 G01T   1/20        (2006.01)
G01T   1/36        (2006.01)
FI G01T 1/20 B
G01T 1/20 F
G01T 1/36 D
請求項の数または発明の数 9
全頁数 16
出願番号 特願2009-514290 (P2009-514290)
出願日 平成19年9月21日(2007.9.21)
国際出願番号 PCT/JP2007/068405
国際公開番号 WO2009/037781
国際公開日 平成21年3月26日(2009.3.26)
審査請求日 平成21年3月30日(2009.3.30)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】301032942
【氏名又は名称】独立行政法人放射線医学総合研究所
発明者または考案者 【氏名】中村 秀仁
個別代理人の代理人 【識別番号】100097515、【弁理士】、【氏名又は名称】堀田 実
審査官 【審査官】木下 忠
参考文献・文献 特開2001-013250(JP,A)
特開2003-004886(JP,A)
中村秀仁,蛍光検出法と超高感度医療用放射線検出器の開発,平成18年度研究助成 財団法人 国際科学技術財団,日本,財団法人 国際科学技術財団,2007年 2月,page 20-21
H. Ejiri et.al,The high sensitivity beta-gamma spectrometer ELEGANTS V for rare β(e) and ββ(ee) decays,Nuclear Instruments and Methods in Physics Research,Elsevier,1991年,A302,p304-314
調査した分野 G01T1/00-7/12
JSTPlus(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
ベータ線を放出する被検体に対向して位置し有機材料からなる吸収用シンチレータと、
前記有機材料と比較してベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い無機材料からなる後方散乱用シンチレータと、
前記2種のシンチレータにおいて同時計測したベータ線のエネルギー吸収量を合算し被検体から放出されたベータ線のエネルギーと検出位置を再構築するエネルギー検出装置とを備える、ことを特徴とするベータ線検出器。
【請求項2】
前記後方散乱用シンチレータは、前記吸収用シンチレータの背面に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載のベータ線検出器。
【請求項3】
前記エネルギー検出装置は、吸収用シンチレータと光学的に結合し該吸収用シンチレータの発光量を検出する吸収発光量検出器と、
後方散乱用シンチレータと光学的に結合し該後方散乱用シンチレータの発光量を検出する後方散乱発光量検出器と、
前記各発光量から同一のベータ線によるエネルギー量を演算する演算装置とからなる、ことを特徴とする請求項1に記載のベータ線検出器。
【請求項4】
前記吸収発光量検出器及び/又は後方散乱発光量検出器は、各々複数の光量検出器からなり
前記演算装置は、前記複数の光量検出器の光量分布から、ベータ線の入射位置を演算する、ことを特徴とする請求項3に記載のベータ線検出器。
【請求項5】
前記吸収用シンチレータは、2層以上の吸収物質からなり、
前記吸収発光量検出器は、前記各層の吸収物質における光量分布からベータ線の入射位置を演算しその飛来方向検出を検出する、ことを特徴とする請求項3に記載のベータ線検出器。
【請求項6】
ベータ線を放出する被検体に対向して位置し有機材料からなる吸収用シンチレータと、前記有機材料と比較してベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い無機材料からなる後方散乱用シンチレータとを備え、
前記2種のシンチレータにおいて同時計測したベータ線のエネルギー吸収量を合算して被検体から放出されたベータ線のエネルギーと検出位置を再構築する、ことを特徴とするベータ線再構築方法。
【請求項7】
前記後方散乱用シンチレータは、前記吸収用シンチレータの背面に位置する、ことを特徴とする請求項6に記載のベータ線再構築方法。
【請求項8】
前記吸収用シンチレータ及び/又は後方散乱用シンチレータの側面又は背面の少なくとも1面に光学的に複数の光量検出器を取り付け、該複数の光量検出器の光量分布から、ベータ線の入射位置を演算する、ことを特徴とする請求項6に記載のベータ線再構築方法。
【請求項9】
ベータ線を放出する平板状の被検体の両面に対してそれぞれ前記吸収用シンチレータと前記後方散乱用シンチレータとを備え、
二重ベータ崩壊により被検体の両側に同時に放出される1対のベータ線を両面から同時計測し、各ベータ線のエネルギー吸収量をそれぞれ合算して被検体から放出された前記1対のベータ線のエネルギーと検出位置をそれぞれ再構築する、ことを特徴とする請求項6に記載のベータ線再構築方法。
発明の詳細な説明
【発明の背景】
【0001】
発明の技術分野
本発明は、原子力施設、核医学診断、および原子物理学等の分野において使用する放射線検出装置に係り、更に詳しくは、ベータ線検出器とベータ線再構築方法に関する。
【発明の要約】
【0002】
関連技術の説明
原子力施設、核医学診断、および原子物理学等の分野では、アルファ線(α線)、ベータ線(β線)、およびガンマ線(γ線)を検出又は計測するために放射線検出装置が用いられる。
【0003】
特にガンマ線(γ線)を測定するための放射線検出装置(以下「ガンマ線検出器」という)は、例えば、コリメータ、NaI(ヨウ化ナトリウム)、及びPMT(光電子増幅管)が積層配置されたものであり、平行な細穴を開けた鉛製のコリメータによって、穴の方向から来たガンマ線だけがNaIの単結晶に到達し、そこでガンマ線のエネルギー付与に比例した強さの蛍光を発し、この光をPMTで検出し、ガンマ線の強度と位置を検出するものである。
このようなガンマ線検出器は、例えば、SPECT(シングルフォトン断層像撮影装置)、PET(陽電子放射線断層撮影装置)等において、核医学診断のため患者に与えられた放射性医薬品から放出されたガンマ線を測定するために用いられる。
かかるガンマ線検出器の一例として、例えば特許文献1が既に提案されている。
【0004】
一方、ベータ線(β線)を測定するための放射線検出装置(以下、「ベータ線検出器」という)は、原子力施設における作業員、衣服、器材等の汚染を検出するために主に用いられ、例えば特許文献2,3が既に提案されている。
【0005】
特許文献1のガンマ線検出器は、放射線検出装置の軽量化を図ると共に,指向性を向上し,走査性の改善と検出情報の精緻化を目的とする。
そのためこのガンマ線検出器は、図1に示すように、検出部はプラスチックシンチレータ51aとCsI(Tl)シンチレータ51bによるホスウィッチ検出器51にて構成され、γ線がこれらのシンチレータに入射して発光した光パルスは、光電変換素子51cにより,電気信号に変換される。この電気的なパルスをアンプ55,56で整形・増幅し、減衰時間の異なるパルスの立ち上がり部分において任意の2点のタイミングをコンスタント・フラクション方式により検出する。この2点間の時間差を波高に変換出力するライズタイムツーハイトコンバータ57へ入力し、プラスチックシンチレータ51aの発光パルスをトリガにして、CsI(Tl)シンチレータ51bの発光出力を測定する。すなわち、2つのシンチレータ51a,51bの双方が発光した時のみ入射γ線等を検知することを基本原理としている。
【0006】
特許文献2のベータ線検出器は、広い面積のシンチレータを有効に機能させることができ、ガンマ線によるバックグランド計数が低く、ベータ線の入射位置によらず均一で高い検出効率を有する放射線検出装置を目的とする。
そのためこのベータ線検出器は、図2A,図2Bに示すように、測定面に配置された薄板状のシンチレータ61と、このシンチレータ61の裏面に添設され光学的に接続されて光を導く導光板62と、シンチレータ61の側面に光学的に接続された集光部63と、この集光部63に光学的に接続された光電変換素子64と、この光電変換素子64に接続された信号処理回路65とを備えたものである。
【0007】
特許文献3のベータ線検出器は、放射性物質がベータ線およびそれ以外の放射線を放出する場合に、ベータ線による信号に基づいて被測定部位に存在する放射性物質を検出することが可能な放射線検出装置を目的する。
そのためこのベータ線検出器は、図3に示すように、検出部70に、ベータ線およびそれ以外の放射線(例えばガンマ線)の入射により発光する第1のシンチレータ71と、ベータ線不透過物質79で遮蔽され、ベータ線以外の放射線の入射により発光する第2のシンチレータ72とを設ける。また、演算部において、第1のシンチレータによる信号および第2のシンチレータによる信号を用いた演算により、被測定部位に存在する放射性物質を検出するものである。
【0008】
【0009】
ガンマ線(γ線)は、原子核内のエネルギー準位の遷移により発生する波長がおよそ10pmよりも短い電磁波であり、透過性が非常に高い特徴がある。そのためガンマ線検出器のシンチレータとしてガンマ線が透過しにくい無機材料(例えばCsI、NaI等)の厚板又は積層材が通常用いられる。
これに対して、ベータ線(β線)は、原子核(中性子)がベータ崩壊をした際に放出される電子又は陽電子であり、透過性は非常に低い特徴がある。そのためベータ線検出器のシンチレータとして、後述する「後方散乱」の大きい無機材料は用いられず、ベータ線の吸収確率の高い有機材料(例えばプラスチックシンチレータ)が通常用いられる。
【0010】
なお、上述した特許文献1のガンマ線検出器は、プラスチックシンチレータ51aとCsI(Tl)シンチレータ51bによるホスウィッチ検出器51であり、CsI(Tl)シンチレータ51bの発光出力のみをガンマ線検出に用いている。
また、特許文献2のベータ線検出器は、薄板状のシンチレータ61の発光出力のみを導光板62を介して検出している。
さらに、特許文献3のベータ線検出器は、第1のシンチレータ71と第2のシンチレータ72の間をベータ線不透過物質79で遮蔽し、両方の発光出力から被測定部位に存在する放射性物質を検出している。
【0011】
例えば、エネルギー範囲が0~3MeVのベータ線を検出するために、従来と同様にシンチレータとして有機材料(例えば厚さ4mmのプラスチック)を用いた場合、0~1MeVのエネルギー範囲では、90%以上の検出効率を示すが、1MeVを超えると急激に検出効率が低下し、例えば2MeVでは10%以下となってしまう問題点があった。
また、有機シンチレータは、一般にエネルギー当たりの蛍光量が少ないため、無機シンチレータに比べてエネルギーの分解能が低い問題点があった。
【0012】
一方、シンチレータとして無機材料(例えば厚さ4mmのNaI)を用いた場合には、0~3MeVのエネルギー範囲の全域において、80%未満の検出効率しか得られない問題点があった。
【0013】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、従来のベータ線検出器と比較してベータ線の検出効率を大幅に高め、かつエネルギー分解能も高くし、広いエネルギー領域でのベータ線測定を可能とするベータ線検出器とベータ線再構築方法を提供することにある。
【0014】
本発明によれば、ベータ線を放出する被検体に対向して位置し有機材料からなる吸収用シンチレータと、
前記有機材料と比較してベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い無機材料からなる後方散乱用シンチレータと、
前記2種のシンチレータにおいて同時計測したベータ線のエネルギー吸収量を合算し被検体から放出されたベータ線のエネルギーと検出位置を再構築するエネルギー検出装置とを備え、ことを特徴とするベータ線検出器が提供される。

【0015】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記後方散乱用シンチレータは、前記吸収用シンチレータの背面に位置する。

【0016】
また、前記エネルギー検出装置は、吸収用シンチレータと光学的に結合し該吸収用シンチレータの発光量を検出する吸収発光量検出器と、
後方散乱用シンチレータと光学的に結合し該後方散乱用シンチレータの発光量を検出する後方散乱発光量検出器と、
前記各発光量から同一のベータ線によるエネルギー量を演算する演算装置とからなる。
【0017】
また、前記吸収発光量検出器及び/又は後方散乱発光量検出器は、各々複数の光量検出器からなり
前記演算装置は、前記複数の光量検出器の光量分布から、ベータ線の入射位置を演算する。

【0018】
また、前記吸収用シンチレータは、2層以上の吸収物質からなり、
前記吸収発光量検出器は、前記各層の吸収物質における光量分布からベータ線の入射位置を演算しその飛来方向検出を検出する、ことが好ましい。
【0019】
また、本発明によれば、ベータ線を放出する被検体に対向して位置し有機材料からなる吸収用シンチレータと、前記有機材料と比較してベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い無機材料からなる後方散乱用シンチレータとを備え、
前記2種のシンチレータにおいて同時計測したベータ線のエネルギー吸収量を合算して被検体から放出されたベータ線のエネルギーと検出位置を再構築することを特徴とするベータ線再構築方法が提供される。

【0020】
本発明の好ましい実施形態によれば、前記後方散乱用シンチレータは、前記吸収用シンチレータの背面に位置する。
また、前記吸収用シンチレータ及び/又は後方散乱用シンチレータの側面又は背面の少なくとも1面に光学的に複数の光量検出器を取り付け、該複数の光量検出器の光量分布から、ベータ線の入射位置を演算する。

【0021】
また、ベータ線を放出する平板状の被検体の両面に対してそれぞれ前記吸収用シンチレータと前記後方散乱用シンチレータとを備え、
二重ベータ崩壊により被検体の両側に同時に放出される1対のベータ線を両面から同時計測し、各ベータ線のエネルギー吸収量をそれぞれ合算して被検体から放出された前記1対のベータ線のエネルギーと検出位置をそれぞれ再構築する、ことが好ましい。
【0022】
上記本発明の装置及び方法によれば、後方散乱用シンチレータが吸収用シンチレータの背面に位置する場合、ベータ線の透過性が高くかつ吸収確率が高い吸収物質からなる吸収用シンチレータが、ベータ線を放出する被検体に対向して位置するので、被検体から放出されるベータ線の大部分(例えば、60%)が吸収されて発光し、残り(例えば、40%)は透過して背面に位置する後方散乱用シンチレータに入射する。
後方散乱用シンチレータは、ベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い後方散乱物質からなるので、入射したベータ線は透過せずに、その一部(例えば、28%)が吸収されて発光し、残り(例えば、12%)は後方散乱されて吸収用シンチレータに再入射する。
吸収用シンチレータでは、再入射したベータ線のエネルギーが低下しているので、後方散乱されて再入射したベータ線の大部分(例えば、8%)が吸収されて発光し、残りは系外に透過する。
従って、エネルギー検出装置により、前記2種のシンチレータにおいて同時計測したベータ線のエネルギー吸収量を合算することにより、被検体から放出されたベータ線のエネルギーの大部分(この例では96%)が検出でき、従来のベータ線検出器と比較してベータ線の検出効率を大幅に高めることができる。
同様に後方散乱用シンチレータが吸収用シンチレータの背面に位置しない場合でも、2種のシンチレータにおいて同時計測したベータ線のエネルギー吸収量を合算することにより、被検体から放出されたベータ線のエネルギーの大部分が検出でき、従来のベータ線検出器と比較してベータ線の検出効率を大幅に高めることができる。
【0023】
また、本発明の装置及び方法によれば、2種のシンチレータにおいて同時計測したベータ線のエネルギー分解能は、両者のエネルギーを合算するので、吸収用シンチレータ単体の分解能と後方散乱用シンチレータ単体の分解能の中間値となり、エネルギー分解能を吸収用シンチレータ単体よりも高めることができる。

【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】特許文献1の装置の構成図である。
【図2A】特許文献2の装置の平面図である。
【図2B】特許文献2の装置の断面図である。
【図3】特許文献3の装置の構成図である。
【図4A】吸収を示すベータ線と物質の相互作用を示す図である。
【図4B】後方散乱を示すベータ線と物質の相互作用を示す図である。
【図5】本発明のベータ線検出器の第1実施形態を示す構成図である。
【図6】ベータ線のエネルギーとシンチレータの吸収確率との関係を示す図である。
【図7】本発明のベータ線再構築によるエネルギー分解能の向上原理を示す図である。
【図8A】蛍光板で発生した光の伝搬の様子を示す図である。
【図8B】蛍光板で発生した光の伝搬の様子を示す別の図である。
【図9】本発明のベータ線検出器の第2実施形態を示す構成図である。
【図10】本発明のベータ線検出器の第3実施形態を示す構成図である。

【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0026】
原子力施設や医療分野等において放射線源の使用が日々増加している。また、放射線源の設計および操作において各種の安全防護策が講じられているにも関わらず、放射線による汚染事故は皆無ではない。そのため原子力施設等における作業員、衣服、器材等の放射線汚染を早期かつ短時間に検出するために、ベータ線検出器が不可欠となる。
本発明は、放射線汚染事故等の緊急事態に際して被ばく者および緊急作業者を、迅速かつ適切に判断できる放射線評価用のベータ線検出器を高い解像度で実現し、画像診断技術を高め、人体等から放出される放射線の計測時間を短縮するものである。
【0027】
(ベータ線と物質の相互作用)
図4Aと図4Bは、緊急被ばく時用のベータ線検出器を開発する上で重要なベータ線と物質の相互作用を示す図である。図4Aは、ベータ線の「吸収」を示しており、ベータ線1は物質2中で吸収され全てのエネルギーを失う。図4Bは、ベータ線の後方散乱を示しており、ベータ線1は、物質3中で一部のエネルギーを失い、残部を「後方散乱」する。
【0028】
上述したように、ベータ線(電子)と物質の相互作用には、ベータ線が全エネルギーを物質中で損失する「吸収」の過程と、一部のエネルギー損失しか起こさないで物質の表面から飛び出す「後方散乱」の過程がある。
この後方散乱の確率は、物質の原子番号とともに増加する。このため、従来開発されてきたベータ線検出器には、原子番号の大きく後方散乱が多い無機シンチレータは使われず、原子番号の小さく後方散乱の少ない有機シンチレータが使われてきた。しかし、有機シンチレータは、無機シンチレータに比べエネルギー当たりの蛍光量(発光量)が小さいために分解能が悪いという問題点があった。
【0029】
本発明では、無機シンチレータと有機シンチレータを組み合わせることにより、「後方散乱」を積極的に利用し、検出効率を大幅に高め、かつエネルギー分解能も高めるものである。
以下、本発明のベータ線検出方法を「ベータ線再構築方法」と呼ぶ。
【0030】
図5は、本発明のベータ線検出器の第1実施形態を示す構成図である。
この図において、本発明のベータ線検出器10は、吸収用シンチレータ12、後方散乱用シンチレータ14、及びエネルギー検出装置16を備える。
【0031】
吸収用シンチレータ12は、ベータ線1を放出する被検体(例えば人体、衣服、器材等:図示せず)に対向して位置し、ベータ線の透過性が高くかつ吸収確率が高い吸収物質からなる。ベータ線1のエネルギー領域は、例えば約0.5~3MeVである。
ベータ線の透過性が高くかつ吸収確率が高い吸収物質は、例えば有機材料であり、特に炭素分子と水素分子からなる質量数の小さい有機材料であるのが好ましい。かかる有機材料のシンチレータとして、プラスチックシンチレータやp-terphenylが該当する。
後述する例において、プラスチックシンチレータの1MeVのベータ線に対する吸収確率は、約95%であり、2MeVのベータ線に対する吸収確率は、約10%である。
【0032】
後方散乱用シンチレータ14は、吸収用シンチレータ12の背面に位置し、ベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い後方散乱物質からなる。
ベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い後方散乱物質は、例えば無機材料であり、例えばNaI(ヨウ化ナトリウム)、CsI(ヨウ化セシウム)、等である。
後述する例において、NaIの1MeVのベータ線に対する後方散乱率は約35%(吸収確率は65%)であり、2MeVのベータ線に対する後方散乱率は約30%(吸収確率は70%)である。
【0033】
図5では、被検体から放出されたベータ線1が吸収用シンチレータ12内で相互作用し、その一部のエネルギーが吸収されて発光する。また、吸収用シンチレータ12を透過したベータ線1は後方散乱用シンチレータ14に入射してここで一部が吸収されて発光する。さらに、残りは透過せずに後方散乱して吸収用シンチレータ12内で再度吸収され発光する。
吸収用シンチレータ12と後方散乱用シンチレータ14の2種のシンチレータでの吸収は計測上同時に起こるのでエネルギー検出装置16で同時計測される。エネルギー検出装置16はこの同時計測したベータ線1のエネルギー吸収量を合算して被検体から放出されたベータ線1のエネルギーと検出位置を再構築する機能を有する。
【0034】
この図において、エネルギー検出装置16は、吸収発光量検出器17、後方散乱発光量検出器18、及び演算装置20からなる。
【0035】
吸収発光量検出器17は、吸収用シンチレータ12でのベータ線1のエネルギー吸収による発光を受光するようにその側面に取り付けられ(光学的に結合され)、吸収用シンチレータ12の発光量を検出する。この例においては、吸収用シンチレータ12の両側面の吸収発光量検出器17で全体の発光量を検出するように構成されているが、吸収発光量検出器17は一側面のみに設けても、4側面に設けてもよい。
【0036】
後方散乱発光量検出器18は、後方散乱用シンチレータ14の側面又は背面の少なくとも一面に光学的に結合するように取り付けられ、後方散乱用シンチレータ14のベータ線1のエネルギー吸収による発光量を検出する。この例において、後方散乱発光量検出器18は、後方散乱用シンチレータ14の両側面に設けているが、単一側面、3又は4側面、又は背面に設けてもよい。
【0037】
吸収発光量検出器17及び後方散乱発光量検出器18は、光学的に配列された複数の光量検出器からなる。光学的に配列された複数の光量検出器は、例えば、光電子増倍管や複数のセルで構成されるマルチアノード光電子増倍管や半導体検出器である。
【0038】
演算装置20は、例えばコンピュータであり、吸収発光量検出器17と後方散乱発光量検出器18の各発光量が入力され、複数の入力が同時に発生した場合それらの発光が同一のベータ線1によるとみなし、各発光量から総エネルギー量を求める再構築演算を行う。
なお、被検体からのベータ線1の発生頻度を低く抑えることにより、ベータ線1が異なる位置から同時に発生する頻度を大幅に抑制することができる。従って、同一のベータ線1であるか否かは、同時計測された2以上の検出器17,18の各発光が、同一のベータ線1によるものとして判断することができる。
また、この例において、演算装置20は、複数の光量検出器の検出光量から、ベータ線1の入射位置を演算するようになっている。この演算手段は後述する。
【0039】
(再構築法によるベータ線検出効率の向上)
図6は、ベータ線のエネルギーと各シンチレータの吸収確率との関係を示す図である。
この図において、横軸はベータ線の入射エネルギー、縦軸は各シンチレータの吸収確率であり、図中の曲線は、厚さ4mmの場合のプラスチックシンチレータ、NaIシンチレータ、および本発明のシンチレータ(NaI+プラスチック)の場合である。
なお、プラスチックシンチレータは、有機シンチレータであり、上述した吸収用シンチレータに該当し、NaIシンチレータは、無機シンチレータであり、上述した後方散乱用シンチレータに該当する。
この例は、本発明のベータ線再構築法による検出効率の向上を示している。ここでは、NaI検出器(以下「蛍光板2」と呼ぶ)の入射面に、厚さ4mmのプラスチックシンチレータ(以下「蛍光板1」と呼ぶ)を設置した。
【0040】
吸収用シンチレータ12(蛍光板1)でベータ線1を直接止めないで一旦通過させ、後方散乱用シンチレータ14(蛍光板2)へわざわざ入射させて後方散乱させるのには、エネルギー分解能の向上に関わる重要な理由がある。この理由について、以下で説明する。
ここで、蛍光板1として厚さ4mmのプラスチックシンチレータ、蛍光板2としてNaI検出器を例に、ベータ線検出効率が大幅に向上すること示す。すなわちこれまで検出効率が低かったために扱われなかった無機シンチレータが、本発明のベータ線再構築を用いることによりベータ線検出にも使えることを示す。
【0041】
図5及び図6において、被検体から放出されるベータ線1のエネルルギーが例えば1.3MeVである場合、吸収用シンチレータ12が、被検体に対向して位置するので、被検体から放出されるベータ線1の大部分(例えば、60%)が吸収されて発光し、残り(例えば、40%)は透過して背面に位置する後方散乱用シンチレータ14に入射する。
後方散乱用シンチレータ14は、ベータ線の透過性が低くかつ後方散乱率が高い後方散乱物質からなるので、入射したベータ線は透過せずに、入射したベータ線の一部(例えば、28%)が吸収されて発光し、残り(例えば、12%)は後方散乱されて吸収用シンチレータ12に再入射する。
【0042】
吸収用シンチレータ12では、再入射したベータ線のエネルギーが低下しているので、吸収確率は高くなっており、後方散乱されて再入射したベータ線1の大部分(例えば、8%)が吸収されて発光し、残り(例えば、4%)は系外に透過する。
従って、上述したエネルギー検出装置16により、2種のシンチレータ12,14において同時計測したベータ線1のエネルギー吸収量を合算することにより、被検体から放出されたベータ線1のエネルギーの大部分(この例では96%)が検出でき、従来のベータ線検出器と比較してベータ線の検出効率を大幅に高めることができる。
図6にあるように従来のベータ線検出器であるプラスチックシンチレータでは、0.5MeV領域までは95%であるが、0.5MeVを超えると格段に検出効率が下がる(2.0MeVでは約10%)。これに対して、本発明では、幅広い領域(この例では、0~3MeV領域において)にて一様に高い検出効率を得ることが出来る。
【0043】
すなわち、上述した本発明のベータ線検出器10の構成では、複数の蛍光板(シンチレータ12,14)を用いることにより、同時計測された相互作用がある蛍光板(例えば後方散乱用シンチレータ14)で散乱されたベータ線1のエネルギーと散乱ベータ線のエネルギーを足し合わせることにより、元のベータ線1のエネルギーを再構築することができる。この再構築により、一旦各シンチレータに分散されたベータ線1のエネルギーが合算されるので、ベータ線の検出数が加算され、検出効率が向上する。
なお、上述の例では、緊急被ばく時に問題となるベータ線のエネルギー領域(数MeV)に注目した例を挙げたが、測定したいエネルギー領域に合わせて有機シンチレータの「厚さ」を変えることにより、幅広い領域でベータ線再構築法を使うことができる。
【0044】
(再構築法によるエネルギー分解能の向上)
上述したように、エネルギー当たり蛍光量(発光量)が少ないために有機シンチレータは、無機シンチレータに比べエネルギー分解能が悪いことが知られている。しかし有機と無機の両シンチレータを用いる本発明のベータ線再構築法では、極限まで無機シンチレータのエネルギー分解能まで近づけることができることを説明する。
【0045】
あるシンチレータに入射したベータ線がシンチレータ中でエネルギー損失Eを起こす際のエネルギー分解能は、(数1)の式(1)で示すことができる。
そこで、NaI検出器、プラスチックシンチレータでのエネルギー分解能σNaI、σPLを、式(2)(3)で示す。ENaI、EPLは、それぞれNaI検出器とプラスチックシンチレータで検出したベータ線のエネルギーである。
ここでエネルギーEを持つベータ線が、NaI検出器とプラスチックシンチレータでそれぞれENaIとEPLのエネルギーを損失した時の、ベータ線再構築を考える。入射ベータ線のエネルギーEは、式(4)で表すことができる。
【0046】
式(3)に式(4)を代入すると、プラスチックシンチレータのエネルギー分解能σPLは、NaI検出器で得られたエネルギーENaIから式(5)で表すことができる。
本発明のベータ線再構築を行なった時のエネルギー分解能は、誤差伝搬法により式(6)となる。
このため、ベータ線のエネルギーEを、NaI検出器、プラスチックシンチレータ単体で検出したエネルギー分解能と再構築して得られたエネルギー分解能の関係は、式(7)のようになる。
【0047】
【数1】
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【0048】
式(7)からわかるように、再構築したエネルギー分解能σβは、プラスチック単体のエネルギー分解能σPLとNaI検出器単体で得たエネルギー分解能σNaIとの中間の値となる。
すなわち、見方を変えると、本発明の再構築により、プラスチックシンチレータ(有機)をNaI検出器(無機)のエネルギー分解能に限りなく近づけることができること示している。つまり、本発明のベータ線再構築を用いれば、通常ベータ線検出器で使われている有機シンチレータ以上のエネルギー分解能を得られる。
【0049】
図7は、本発明のベータ線再構築によるエネルギー分解能の向上原理を示す図である。
この図は、検出されるベータ線のエネルギーが3MeVであり、横軸はそのうちNaI検出器が吸収したエネルギーであり、中間のエネルギーでは、その余のエネルギーはプラスチックシンチレータに吸収されるものとする。また縦軸は各シンチレータのエネルギー分解能である。
従来のベータ検出器であるプラスチックシンチレータでは3MeVに対してエネルギー分解能σは5.1%である。これに対して本発明では、3MeVでのエネルギー分解能σは3.3%から5.1%となり、これまでのベータ線検出器であるプラスチックシンチレータのエネルギー分解能を格段に越える。
【0050】
この図において、NaI検出器、プラスチックシンチレータでのエネルギー分解能σNaI、σPLおよび再構築した際に、得られる検出器のエネルギー分解能は式(2)、(5)、(6)を用いて示している。
図5において、一旦有機シンチレータ12を通過させて、無機シンチレータ14に入射させたのは、図7で示すようにベータ線再構築によりエネルギー分解能が向上するからである。これが、本発明の重要な鍵の一つである。
【0051】
(蛍光位置演算方法)
シンチレータの蛍光源を算出する方法として、従来から重心法が使われている。この重心法とは、蛍光板の左右に設置した検出器(例えば、光電子増倍管)で得られた光量の比から重心を求め位置を算出する方法である。しかし、この方法は、光源の“相対位置“(左右の検出器のどちら側で蛍光したのか)しか求めることができない。
この従来方法と異なり、直接光源の絶対位置を算出する新たらしい分析法(以下、「蛍光位置演算方法」という)を以下に述べる。これは、炭素や水素のような質量数が小さな分子で構成される有機シンチレータ(例えば、プラスチックシンチレータやp-terphenyl)を使うと、質量数が小さいのでより性能が発揮される。
【0052】
有機シンチレータは質量数が小さいため、伝搬中における光の吸収が非常に小さくなり、シンチレータの側面から得られる光量の分布が、蛍光時に放出された光の立体角で記述ができる。質量数の大きな無機シンチレータの場合に対しては、伝搬中での光の吸収やシンチレータ中の密度分布による影響の要素も考慮する必要があるため、ここでは、有機シンチレータの場合を説明する。
なお、無機シンチレータの場合も原理的には適用可能である。
【0053】
図8Aと図8Bは、蛍光板(吸収用シンチレータ12)で発生した光の伝搬の様子を示す図である。図8Aに示すように蛍光板で放出された光は、全方向に放出される。また図8Bに示すように、放出された光は、全反射を繰り返しながら側面(この図で下面)に到達する。
【0054】
本発明では、光量分布を得るために、シンチレータ12の側面(図で下面)に所定の間隔で配列された複数の光量検出器(例えば、光電子増倍管や複数のセルで構成されるマルチアノード光電子増倍管や半導体検出器)を設ける。
図8Bではシンチレータ12の側面に密接して複数の光量検出器17aを一定の間隔で配列しているが、複数の光量検出器17aは、例えば光ファイバーを光学的に介して離れた位置に配列してもよい。ここで、iは検出器の番号を示す。xは光源からi番目の検出器までのx軸に対する距離、yは光源から検出器の配置された側面までの距離を示す。
【0055】
ある側面に配置された半径rの受光面積を持つ光量検出器18a(距離間隔dで、検出器がi=1,8まである場合)を光源から見た立体角Ωは、数2の式(8)で表すことができる。
ここで重要なのは、同じ面に配置されている検出器の立体角において、yは検出器の場所(i=1,8)に依存することなく同じである。またxは、光源から検出器(i=1)までの距離xと検出器間の距離dを用いることにより式(9)のように表すことができる。
【0056】
質量数が小さい有機シンチレータの場合、検出器(i)で測定できる光量Pは、立体角で記述できるので、式(10)のように表すことができる。ここでAは、比例係数である。
式(8)、(9)、(10)をまとめると、側面で得られる光量分布は、3つの変数(A,x,y)を用いて式(11)で表すことができる。
この式(11)を、実際に検出器(i=1,8)で得られた光量分布Pに対してフィッテングすることにより、蛍光の絶対位置(x,y)を求めることが可能になる。
【0057】
【数2】
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【0058】
上述した蛍光位置演算方法では、検出器の検出幅に関係なく検出精度を高めることができるので、後方散乱用シンチレータのベータ線入射面を従来と比較して大型化(例えば60mm×60mm)しても、10個未満(例えば8個)の光量検出器で1mm以下の位置精度を得ることができる。
【0059】
複数のシンチレータにおいて、発光位置をそれぞれ検出することができると、得られた発光位置を線で結ぶことにより、ベータ線の飛来方向を3次元で確定することができる。これにより、被検体のベータ線発生位置を知ることが可能となる。
【0060】
(ベータ線の飛来方向検出)
図9は、本発明のベータ線検出器の第2実施形態を示す構成図である。
上述した「蛍光位置分析法」により、ベータ線の入射位置(蛍光発生位置)を正確に知ることができる。しかし蛍光位置分析法では、ベータ線の飛来方向(向き)は検出できない。
そこで、図9の第2実施形態では、吸収用シンチレータ12は、2層以上(この例では3層)の吸収物質からなり、吸収発光量検出器17は、吸収用シンチレータ12の各層の吸収物質における光量分布からベータ線1の入射位置を演算しその飛来方向検出を検出する。
すなわち第1実施形態で使用した吸収用シンチレータ12(蛍光板1)を多層化し、各層での相互位置を蛍光位置分析法により算出し、1本の線で結ぶことにより、ベータ線1の飛来方向を検出するようになっている。
【0061】
なお、飛来方向を知るだけであれば、蛍光板1を多層にした検出器でも可能である。しかし、前述したように、少しでもエネルギー分解能を上げたい場合は、蛍光板2(後方散乱用シンチレータ14)へベータ線1を入射させることが必要になる。従って、ベータ線1のエネルギーを考慮し、多層化する枚数や各層の厚さを決定し、蛍光板1で入射粒子が止まらないようにすることが重要になる。
【0062】
上述した本発明のベータ線検出器は、緊急被ばく時の高感度放射線カウンターとして用いることができる。この場合、この検出器は、例えばNaI検出器(6.2×6.2×1cm)とプラスチックシンチレータ(6.2×6.2×0.5cm)からの二層で構成し、蛍光板の少なくとも1側面以上を覆うように検出器(例えば、マルチアノード光電子増倍管)を配置するのがよい。
【0063】
図10は、本発明のベータ線検出器の第3実施形態を示す構成図である。
この例では、ベータ線を放出する平板状の被検体4の両面に対してそれぞれ設けられた吸収用シンチレータ12と後方散乱用シンチレータ14とを備える。なおこの図では、エネルギー検出装置16の図示を省略する。
【0064】
ベータ崩壊がほぼ同時に2回起きる現象は、「二重ベータ崩壊」として知られている。ニュートリノを放出しない二重ベータ崩壊は、半減期が非常に長く、約1026年に一回起こる現象であるが、この崩壊を観測することにより、ニュートリノの質量やマヨラナ粒子性、CP位相等について解明できる可能性があるため、現在各国で研究が進められている。
この現象を測定するには、二重ベータ崩壊による2本のベータ線を精密測定することが重要になる。このような超稀事象測定にも本発明のベータ線再構築法を応用することができる。
【0065】
図10に示すように二重ベータ崩壊核からなる平板状の被検体4を、蛍光板1、2で構成された2台の検出器10で挟む。上下に挟まれた2台の検出器10により、2本のベータ線1をそれぞれ測定することにより、二重ベータ崩壊を測定することが可能になる。
すなわち、二重ベータ崩壊により被検体4の両側に同時に放出される1対のベータ線1を両面から同時計測し、各ベータ線1のエネルギー吸収量をそれぞれ合算して被検体4から放出された1対のベータ線1のエネルギーと検出位置をそれぞれ再構築することにより、二重ベータ崩壊による2本のベータ線を精密測定することができる。
この二重ベータ崩壊の測定には、エネルギー分解能が特に重要になるが、二重ベータ崩壊核種に合わせて、有機・無機シンチレータの種類を変える(最適化する)ことで、高感度での測定を可能とすることができる。
【0066】
上述したように、本発明のベータ線再構築方法は、放射線物理や医学物理のみならず素粒子物理や環境放射線物理等の様々な分野において放射線計測の基礎としての普遍性を持つ。
【0067】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
図面
【図1】
0
【図2A】
1
【図2B】
2
【図3】
3
【図4A】
4
【図4B】
5
【図5】
6
【図6】
7
【図7】
8
【図8A】
9
【図8B】
10
【図9】
11
【図10】
12