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明細書 :電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5652636号 (P5652636)
公開番号 特開2011-243667 (P2011-243667A)
登録日 平成26年11月28日(2014.11.28)
発行日 平成27年1月14日(2015.1.14)
公開日 平成23年12月1日(2011.12.1)
発明の名称または考案の名称 電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法
国際特許分類 H01G   9/00        (2006.01)
C01B  31/02        (2006.01)
FI H01G 9/24
C01B 31/02 101B
請求項の数または発明の数 1
全頁数 14
出願番号 特願2010-112721 (P2010-112721)
出願日 平成22年5月16日(2010.5.16)
審査請求日 平成25年3月12日(2013.3.12)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504174135
【氏名又は名称】国立大学法人九州工業大学
発明者または考案者 【氏名】坪田 敏樹
個別代理人の代理人 【識別番号】100112771、【弁理士】、【氏名又は名称】内田 勝
審査官 【審査官】五貫 昭一
参考文献・文献 特開平10-297912(JP,A)
特開2001-40548(JP,A)
調査した分野 H01G 9/00
C01B 31/02
特許請求の範囲 【請求項1】
糖類を主成分とする炭素前駆体にリン酸グアニジンを配合し、炭化することを特徴とする電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気デバイスの一種である電気二重層キャパシタは、電気二重層を形成するための分極性電極、電気二重層に蓄積された電荷を出し入れするための集電極(集電体)、分極性電極との界面に電気二重層を形成するための電解液および分極性電極どうしの電子的なショートを防ぐためのセパレータと、これらの構成要素を実用デバイスとして機能させるための外装ケースで構成される。
このように構成される電気二重層キャパシタは、導電性材料からなる電極の界面にイオンを吸着させることで電気を充放電する。このとき、電気二重層キャパシタは一挙に大電流を放出できる。
このため、電気二重層キャパシタは、待機中に予熱することで電力を消費するレーザープリンタやコピー機に好適に用いることができ、また、ハイブリッド自動車への応用も期待されている。
【0003】
電気二重層キャパシタは、化学電池と比較してエネルギー密度は小さいものの(化学電池:数百Wh/kg, 電気二重層キャパシタ:数Wh/kg)、パワー密度が大きく(化学電池:数百W/kg, 電気二重層キャパシタ:数千W/kg)、また繰り返し寿命が長い(化学電池:数十回~数千回、電気二重層キャパシタ:数万回)という利点を有する。
このため、高速充放電性、静電容量向上および低コスト化等を図ることができる電気二重層キャパシタについて、電解液材料や電極材料の改良を中心として種々の観点から検討されている。
【0004】
電極材料に関して、例えば、多糖類とフェノール類とを酸性触媒の存在下で反応させる一次反応を行った後、これにアルデヒド類を反応触媒の存在下で付加縮合反応させる二次反応を行って、電極材料等多様な用途に利用できる多糖類変性フェノール樹脂を得る方法が開示されている(特許文献1)。
また、天然に生じる炭水化物、コールタールから誘導されるピッチ、石油から誘導されるピッチおよびこれらのものの組み合わせから選択されるカーボン前駆体から誘導され、1質量%以上の元素性窒素を含有し、1,500m/gより大きな表面積を呈するカーボン材料を得る技術が開示されている(特許文献2)。このカーボン材料は、経済的に製造することができ、電気二重層キャパシタを含む各種のエネルギー貯蔵用途等に利用できるとされている。
また、1,000~20,000ppmのリン原子を含有し、特定の細孔構造を有する電気二重層キャパシタ用リン化合物複合活性炭が開示されている(特許文献3)。この電気二重層キャパシタ用リン化合物複合活性炭は、高い充放電容量を有し、耐久性にも優れるとされている。
【先行技術文献】
【0005】

【特許文献1】特開2008-50543号公報
【特許文献2】特開2006-160597号公報
【特許文献3】特開2008-21966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、より高性能な、新規の電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法は、糖類を主成分とする炭素前駆体にリン酸グアニジンを配合し、炭化することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法は、糖類を主成分とする炭素前駆体にリン酸グアニジンを配合し、炭化するため、この炭素材料を用いて得られる電気二重層キャパシタは静電容量が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は炭素材料調製例1、2の炭素材料粉末の熱重量-示差熱分析(Thermogravimetric - Differential thermal analysis:TG-DTA)結果を示す図である。
【図2(A)】図2(A)は炭素材料調製例1、2の原料を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した写真を示す図である。
【図2(B)】図2(B)は炭素材料調製例2の炭素材料粉末を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した写真を示す図である。
【図2(C)】図2(C)は炭素材料調製例1の炭素材料粉末を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した写真を示す図である。
【図2(D)】図2(D)は炭素材料調製例4の原料を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察した写真を示す図である。
【図3】図3は各実施例等の電極を用いて作製した電気二重層キャパシタの充放電曲線を示す図である。
【図4】図4は各実施例等の電極を用いて作製した電気二重層キャパシタのCV測定結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態について、図を参照して、以下に説明する。

【0015】
本実施の形態に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法は、糖類を主成分とする炭素前駆体にリンおよび窒素のうちのいずれか一方または双方を含有する化合物を、例えばこれらの化合物の水溶液を炭素前駆体に含浸させる方法により配合し、炭化する。得られる炭化物を、分極性電極の活物質に用いる。

【0016】
糖類(炭水化物)は、その種類を限定するものではなく、単糖や複数の単糖分子を生じるオリゴ糖であってもよいが、1分子から多数の単糖分子を生じる多糖であることが好ましい。多糖として、でんぷんおよびセルロースのいずれか一方または双方を用いることは好適な実施の形態である。
糖類を主成分とする炭素前駆体は、糖類を主成分とする天然物、天然物の加工物あるいは天然物加工時の廃棄物を含む。例えばでんぷんを含む天然物として、じゃがいも、とうもろこし、小麦でんぷん、米でんぷん、ソラマメや小豆等の豆類等を挙げることができ、でんぷんを含む天然物の加工物として、コーンスターチ等を挙げることができる。また、例えばセルロースを含む天然物として、綿、パルプ等を挙げることができ、セルロースを含む天然物の加工物として、紙等を挙げることができ、セルロースを含む天然物の加工時の廃棄物として、おがくず等を挙げることができる。また、糖類を主成分とする炭素前駆体は、本発明の効果を奏する限り、糖類以外の成分、例えば、石炭系あるいは石油系のピッチその他の炭素前駆体を含んでいてもよい。

【0017】
リンおよび窒素のうちのいずれか一方または双方を含有する化合物は、リンおよび窒素双方を含有するものとして、リン酸グアニジン、リン酸メラミン、リン酸グアニル尿素等を挙げることができる。このうち、リン酸グアニジンを用いることは好適な実施の形態である。また、リンおよび窒素のうちのいずれか一方を含有するものとしては、周知の適宜の化合物、例えばリン酸や炭酸グアニジン等を用いることができる。

【0018】
糖類100質量部に対してリンおよび窒素のうちのいずれか一方または双方を含有する化合物をリン基準で0.5~3.0質量部および窒素基準で2.0~6.0質量部の条件を満たす量配合することが好ましい。ここで、質量部は、乾燥質量の値である。リンおよび窒素の配合条件は、リンおよび窒素の含有量既知の化合物を糖類に所定量配合することで、上記条件を満たすことができる。また、糖類に化合物を配合した配合物について、例えば窒素についてはCHNコーダにより測定する等の適宜の分析方法により、配合条件を確認することができる。
リンおよび窒素のうちのいずれか一方または双方を含有する化合物の配合量が、糖類100質量部に対して、リン基準で0.5質量部あるいは窒素基準で2.0質量部を下回ると、本発明の効果が十分に得られないおそれがあり、一方リン基準で3.0質量部あるいは窒素基準で6.0質量部を上回っても配合量の増加に見合った本発明の効果が得られないおそれがある。

【0019】
本実施の形態に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法は、上記糖類を主成分とする炭素前駆体と上記リンおよび窒素のうちのいずれか一方または双方を含有する化合物の配合物を、不活性雰囲気下で500~1,000℃の温度で加熱して炭化することが好ましい。
不活性雰囲気は、炭化処理設備に内部にアルゴンや窒素等の不活性ガスを流通することにより実現することができる。
加熱温度が500℃を下回ると、炭化が十分に進行せず本発明の効果が十分に得られないおそれがある。加熱温度の上限は特にないが、1,000℃を大きく超える温度で加熱すると例えばエネルギーロスを無視できない等の問題を生じるおそれがある。
本実施の形態に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法において、加熱して得られる炭化物を周知の適宜の方法で賦活してもよい。
得られる炭化物(炭素材料)は、例えば用いる炭素前駆体の寸法が大きい場合等、必要に応じて、例えば数μm程度のサイズに粉砕、分級してもよい。
得られる炭化物(炭素材料)は、分極性電極の正極および負極のいずれに用いてもよいが、正極に用いることがより好ましい。

【0020】
本実施の形態に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法によって得られる炭化物(炭素材料)を用いて調製する分極性電極は、上記の炭化物とともに、結合剤(結着剤)や導電性助剤を含むことが好ましい。
結合剤は、特に限定するものではなく、電極製法の種類にもよるが、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PVA(ポリビニルアルコール)等を用いることができる。
導電性助剤は、特に限定するものではなく、例えばアセチレンブラック、黒鉛等を用いることができる。ただし、本実施の形態に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法によって得られる炭化物(炭素材料)は導電性助剤を含まなくとも十分大きな導電性を示す。
分極性電極は、例えばシート状あるいは板状の成形体に形成する。

【0021】
上記の分極性電極を用いる電気二重層キャパシタは、集電体を備える場合、集電体として、ステンレス、アルミニウム等の箔を用いることができる。
電気二重層キャパシタは、電解液として、水系電解液および非水系電解液のいずれを用いてもよい。このうち、水系電解液を用いることは好適な実施の形態である。
電気二重層キャパシタのセパレータとして、ポリエチレン多孔質膜、ガラス繊維不織布等を用いることができる。

【0022】
以上説明した本実施の形態に係る電気二重層キャパシタ分極性電極用炭素材料の製造方法により得られる炭素材料(炭化物)を分極性電極に用いる電気二重層キャパシタは、高い静電容量を得ることができる。
【実施例】
【0023】
以下、本発明の実施例について説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0024】
<炭素材料の調製>
(炭素材料調製例1)
球状セルロース(大東化成工業株式会社製 CELLULOBEADS D-100直径(粒度分布における中位径 100μm以下)にリンおよび窒素を含有する化合物(東京化成工業株式会社製 製品名リン酸グアニジン 主成分:リン酸グアニジン95.0容量% リン含有量14.33質量% 窒素有量6.48質量%)を球状セルロースに対して体積比で球状セルロース:リンおよび窒素を含有する化合物=1 :
0.75の割合で加え、室温で18時間攪拌処理をした。その後、濾過し、濾物を60℃の乾燥機で72時間乾燥させた。
得られた乾燥濾物を管状炉で窒素雰囲気下(流量 50ml/min)、800℃、1時間の条件で加熱処理を行い炭素材料粉末を得た。
(炭素材料調製例2)
球状セルロースにリンおよび窒素を含有する化合物を加えなかった点以外は炭素材料調製例1と同様の方法で調製して炭素材料粉末を得た。
(炭素材料調製例3)
球状セルロースに代えてでんぷんを用いた点以外は炭素材料調製例1と同様の方法で調製して炭素材料粉末を得た。でんぷんは市販のもの(和光純薬工業株式会社製 製品名でんぷん 水溶性 粉体)を用いた。なお、乾燥濾物についてCHNコーダで測定した結果、でんぷん100質量部に対して窒素基準で3.9質量部の配合比率であった。この測定値は、でんぷんと窒素含量既知の化合物の配合条件から算出した計算値と一致した。また、でんぷんとリン含量既知の化合物の配合条件から算出したリンの配合量(計算値)は、でんぷん100質量部に対してリン基準で1.4質量部であった。
(炭素材料調製例4)
でんぷんにリンおよび窒素を含有する化合物を加えなかった点以外は炭素材料調製例3と同様の方法で調製して炭素材料粉末を得た。
(炭素材料調製例5)
球状セルロースに代えて活性炭を用い、かつリン・窒素系難燃剤を加えなかった点以外は炭素材料調製例1と同様の方法で調製して炭素材料粉末を得た。活性炭は市販のもの(和光純薬工業株式会社製 粉体)を用いた。
【実施例】
【0025】
<炭素材料粉末の評価>
(TG-DTA測定)
炭素材料調製例1、2の炭素材料粉末の熱重量-示差熱分析(Thermogravimetric- Differential thermal analysis:TG-DTA)結果を図1に示す。
セルロース(炭素材料調製例2)は、250℃~400℃の温度領域で、脱CO,脱CO2の分解が起こった。この分解は発熱を伴い、この温度領域で質量が減少した。リン酸グアニジンを加えたセルロース(炭素材料調製例1)は、セルロース(炭素材料調製例2)に比べ、この温度領域での発熱ピークが低温側に推移し、また、この温度領域での質量減少が軽減した。
【実施例】
【0026】
(SEM像観察)
炭素材料調製例1、2の炭素材料粉末およびその原料、炭素材料調製例4の原料を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したものを図2(A)~図2(D)に示す。
セルロース(炭素材料調製例2)は、脱CO ,脱CO2により孔ができ、表面に凹凸ができている。一方、リン酸グアニジンを加えたセルロース(炭素材料調製例1)は、表面に凹凸がなく、脱CO ,脱CO2が抑制されていることがわかる。
【実施例】
【0027】
(BET比表面積および電気抵抗率測定)
炭素材料調製例1~5の炭素材料粉末のBET比表面積および電気抵抗率を測定した結果を表1に示す。
糖を炭素前駆体とする炭素材料粉末(炭素材料調製例1~4)のBET比表面積および電気抵抗率は、いずれも市販の活性炭(炭素材料調製例5)の電気抵抗率に比べ小さい。
【実施例】
【0028】
【表1】
JP0005652636B2_000002t.gif
【実施例】
【0029】
<分極性電極の調製>
(分極性電極調製実施例1~4、比較例)
炭素材料調製例1-4、および炭素材料調製例5でそれぞれ得られた炭素材料粉末に、導電材としてアセチレンブラック(AB)、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を、質量比で炭素材料粉末:AB:PTFE =8:1:1となるように加え、厚さ0.5mmのシート状に成型して分極性電極(分極性電極調製実施例1、2、分極性電極調製参考例1、2、比較例)を得た。
【実施例】
【0030】
<電気二重層キャパシタの調製>
上記分極性電極の調製により得られた分極性電極(分極性電極調製実施例1、2、分極性電極調製参考例1、2、比較例)を正電極材料に用い、集電極にPt板、対電極(負極)にPt板、および電解液にArで10分間バブリングして溶存酸素を飛ばした1M H2SO4を用い、電気二重層キャパシタを調製した。電気二重層キャパシタは、テフロン製のセルを用い、集電極の上に分極性電極のシートを置き、それをガラス繊維ろ紙で挟み、その上から穴を開けたテフロン(商標名)の板を置いて固定したものである。
【実施例】
【0031】
<電気二重層キャパシタの性能評価>
分極性電極調製実施例1、2、分極性電極調製参考例1、2、比較例で得られた分極性電極(分極性電極調製実施例1、2、分極性電極調製参考例1、2、比較例)を正電極材料に用いた電気二重層キャパシタについて、参照電極にAg/AgCl電極(+0.199 V (vs. NHE))を用いた3電極法により以下の性能評価を行った。
【実施例】
【0032】
(充放電測定)
充放電装置(北斗電工株式会社製 型番HJ-201B)を用いて、市販の活性炭(比較例)、セルロース(分極性電極調製参考例1)、セルロース+リン酸グアニジン(図3中、リン酸グアニジンをNで示す。以下、同じ。分極性電極調製実施例1)、デンプン(分極性電極調製参考例2)およびデンプン+リン酸グアニジン(分極性電極調製実施例2)をそれぞれ正極に用いた電気二重層キャパシタについて測定した。充放電電圧を0 ~ 0.6 V(vs. Ag/AgCl)の範囲で測定を行い、50 mA/gの定電流で測定を行ったときの5サイクル目の充放電曲線を図3に示す。
【実施例】
【0033】
(静電容量測定)
分極性電極調製実施例1、2、分極性電極調製参考例1、2、比較例で得られた炭素材料粉末を正電極材料に用いた電気二重層キャパシタについて、静電容量測定の結果を表2に示す。
充放電測定の結果から、電圧Vを時間tで積分し、定電流50 mAg-1を掛けることでエネルギーUを求め、さらに、コンデンサのエネルギーU [J]と静電容量C[F g-1]と電圧V [V]の関係、U[J]=1/2C[F/G]V[V]の関係から、静電容量C [F/g]を求めた。
なお、表2には、アセチレンブラック添加無しの結果を併せて示した。
市販の活性炭の静電容量は、アセチレンブラック無しでは、アセチレンブラック有りのときの静電容量に比べて激減した。これに対し、セルロース及びデンプンから得られた炭素粉末は全て、アセチレンブラック無しでも、静電容量の値が激減せず、逆に増大した。これは、多糖類から得られた炭素粉末はアセチレンブラック無しでも電気抵抗率が小さく、静電容量に寄与しないアセチレンブラックが無くなることで、電極シート中の炭素の割合が80質量%から90質量%まで増大したことにより、静電容量の値も増大したものと考えられる。
【実施例】
【0034】
【表2】
JP0005652636B2_000003t.gif
【実施例】
【0035】
(CV測定)
サイクリックボルタンメトリー(CV 北斗電工株式会社製 ファンクションジェネレーターおよびポテンショスタット 型番HB-305およびHAL3001)を用い、分極性電極調製実施例1、2、分極性電極調製参考例1、2、比較例で得られた炭素材料粉末を正電極材料に用いた電気二重層キャパシタについて、CV測定した結果を図4に示す。なお、図4中、ACは活性炭を、Celluloseはセルロースを、+Nはリン酸グアニジン添加を、Starchはデンプンを、それぞれ示す。
リン酸グアニジンを加えたものは、加えていないものに比べ、静電容量が増大している。
図面
【図1】
0
【図3】
1
【図4】
2
【図2(A)】
3
【図2(B)】
4
【図2(C)】
5
【図2(D)】
6