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明細書 :友人関係推測システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5283059号 (P5283059)
公開番号 特開2009-193396 (P2009-193396A)
登録日 平成25年6月7日(2013.6.7)
発行日 平成25年9月4日(2013.9.4)
公開日 平成21年8月27日(2009.8.27)
発明の名称または考案の名称 友人関係推測システム
国際特許分類 G06Q  50/20        (2012.01)
FI G06Q 50/20
請求項の数または発明の数 2
全頁数 14
出願番号 特願2008-034078 (P2008-034078)
出願日 平成20年2月15日(2008.2.15)
審査請求日 平成23年2月7日(2011.2.7)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304021277
【氏名又は名称】国立大学法人 名古屋工業大学
発明者または考案者 【氏名】犬塚 信博
【氏名】中野 智文
【氏名】下村 幸作
【氏名】松尾 啓志
審査官 【審査官】大野 朋也
参考文献・文献 特開2006-099547(JP,A)
特開2005-327156(JP,A)
神田 崇行,対話型ヒューマノイドロボットから日常生活の中の友達関係の推定,情報処理学会論文誌,日本,社団法人情報処理学会,2004年 8月15日,第45巻 第8号,pp.2098-2104
特許請求の範囲 【請求項1】
各教室に設置されたIDカード読み取り端末を通して、授業への出席時と退席時に記録された学生ID、打刻時刻、教室IDの打刻データを保持する第1のデータベースと、前記第1のデータベースに保持されている前記打刻データから算出された、同一授業に参加する2人の学生の打刻時刻の差である打刻差時間と2人の学生IDとからなる打刻差時間データを保持する第2のデータベースと、友人関係をサンプリング調査したアンケート結果を保持する第3のデータベースと、前記第3のデータベースに保持されているアンケート結果と前記第2のデータベースに保持されている打刻差時間データとから友人関係を推測するのに用いる友人スコアの算出に必要なパラメータを算出し、友人スコアを計算する必要のある2人の学生に対し、前記第2のデータベースから前記2人の学生の打刻差時間データを選択し、前記算出されたパラメータを用いて前記2人の学生の友人スコアを計算する手段と、を備えたことを特徴とする友人関係推測システム。
【請求項2】
前記友人スコアを計算する手段は、前記2人の学生の打刻差時間データと前記算出されたパラメータとを用いて、前記2人の学生が友人である確率と、前記2人の学生が友人でない確率とを別々に算出し、それらから前記友人スコアを友人である度合いを表すものとして算出することを特徴とする請求項1に記載の友人関係推測システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は友人関係推測システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1開示の友人関係分析システムが開示されている。このシステムは対象の人物に無線タグを所持させ、建物の出入り口や特定の場所に当該無線タグのデータを読み取るリーダ装置を設置し、リーダ装置を設置した位置を特定する情報を保持する。
【0003】
リーダ装置によってリーダ設置場所に接近した人物を特定する情報と接近した時刻と、接近した回数、リーダ設置位置の情報に関する条件を友人関係とみなすための条件として与えることで、設定した友人関係を満たす学生を与えることができる。

【特許文献1】特開2006-099547
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記友人関係分析システムは友人関係とみなすための条件を与える必要があり自動的に導出することができない、この条件に客観性がない、また学生の接近情報を取得するタイミングが一定でない、という問題点を有していた。
【0005】
本発明は、学生の授業への出欠のための情報を活用し、自動的にかつ客観的な統計モデルに基づいて友人関係を得ることのできる友人関係推測システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明の友人関係推測システムは各教室に設置されたIDカード読み取り端末を通して、授業への出席時と退席時に記録された学生ID、時刻、教室IDのデータを分析し、学生間の友人関係の有無を推測するシステムである。

第2発明の友人関係推測システムは、第1発明の友人関係推測システムにおいて、学生2人の組毎に、その2人が授業に出退席した時刻のパターンの近さに基づいて友人であるかどうかの確率を、友人および友人でない組を抽出検査することで得られた統計的知識に基づいて導出することを特徴とする友人関係推測システムである。 第3発明の友人関係推測システムは各教室に設置されたIDカード読み取り端末を通して、授業への出席時と退席時に記録された学生ID、時刻、教室IDのデータを分析し、学生が所属する学科などに関する組織、学年、課外活動の種別等を単位として、所属する学生の友人グループの構造を提示できることを特徴とする。
【0007】
第1発明の友人関係推測システムはICカードである学生証と兼ねたIDカードと教室に設置したカードリーダを備えた出欠管理システムにおいて、出欠情報として蓄えた情報と、カードリーダの情報を、サンプリング調査された友人関係のデータと合わせることで、学生の出欠打刻の時間差と友人であるか否かの統計モデルを獲得し、これに基づいて自動的に学生の友人関係情報を与えることを特徴とする。
【0008】
第1発明の友人関係推測システムは各教室に設置されたカードリーダを通して、授業への出席時と退席時に記録された学生ID、時刻、教室IDのデータを分析し、学生間の友人関係の有無を推測する。
【0009】
したがって、友人関係を得るために特別のシステムを用意することなく、授業を管理するための出席システムのデータとカードリーダの情報のみを利用することができる。そのため、本発明の友人関係推測システムのデータを取得するためにはアンケートによる抽出調査を除いて、学生の日常的行動以外に負荷をかけることがない。また、授業に出ているすべての学生の友人関係を特別な準備なしで推測できる。
【0010】
出欠システムにおいて、カードリーダは学生のIDカードをカードリーダにかざしたとき、そのカードの学生ID番号、カードをかざした時刻、カードリーダを特定するIDを記録する。一回の読み取りで記録されるデータを打刻データと呼ぶ。

第2発明の友人関係推測システムは、学生2人の組毎に、その2人が授業に出退席した時刻のパターンの近さに基づいて友人であるかどうかの確率を、友人および友人でない組をアンケートによって抽出検査することで得られた統計的知識に基づいて導出することができる。
友人関係を推測するための根拠を統計的に与えることで、推測根拠と推測の信頼性を与えることができる。
【0011】
[打刻差時間データ]
2人の学生が同じ授業に参加した際、出席あるいは退席の際に記録した2人の打刻データに対し、その打刻時刻の差を2人の打刻差時間と呼ぶ。2人の学生に対し、その打刻差時間と2人の学生IDを打刻差時間データと呼ぶ。
【0012】
[友人スコア]
2人の学生が友人関係にあるか否かに依存して、ともに受講する1つの授業において2人の打刻差時間の分布が異なる。この分布に基づいて2人の学生が対象期間に2人が出席したすべての授業での打刻差時間データからその学生が友人であると判断するためのスコア(友人スコア)を算出する。
【0013】
2人の学生に打刻差時間データ集合T={t1,t2,…,tn}が得られているとき、Tが得られているという条件のもとでこの2人が友人である確率p(f|T)と友人でない確率p(f’|T)を別々に算出し、それらから次の値を計算し友人である度合いを表す友人スコアとして算出する。2人の学生の友人スコアが正の値であるとき、その学生は友人であると推測し、負の値のとき友人でないと推測する。友人スコアの絶対値の大きさは、友人であるかどうかの推測に関する信頼度として扱う。
【0014】
友人スコア=log(p(f|T))-log(p(f’|T)) (1)
[友人である確率]
2人の学生に打刻差時間データの集合T={t1,t2,…,tn}が得られているとき、このデータの発生の条件の下でこの2人が友人である確率p(f|T)は、事前の知識を前提としないときに2人が学生であると仮定される事前確率p(f)と、2人が学生であるとしてデータ集合Tを発生させる確率p(T|f)、2人が友人であるかどうかを仮定せずにデータ集合Tが発生する確率p(T)から、ベイズの定理を利用して次式で定式化できる。同様に友人でない確率も定式化できる。
【0015】
p(f|T)=p(f)p(T|f)/p(T) (2)
p(f’|T)=p(f’)p(T|f’)/p(T) (3)
データ集合Tに含まれる各打刻差時間データtが発生する確率p(t)は互いに独立であると仮定し、また、2人が友人であるという条件fの下でそれぞれ各打刻差時間データtの発生する確率p(t|f)が独立であり、さらに2人が友人でないという条件f’の下でそれぞれ各打刻差時間データtの発生する確率p(t|f’)も独立であると仮定すると、上述の確率p(f|T)およびp(f’|T)は次式のとおり変形できる。
【0016】
p(f|T)=p(f)Πt∈T{p(t|f)/p(t)} (4)
p(f’|T)=p(f’)Πt∈T{p(t|f’)/p(t)} (5)
打刻差時間tを固定したとき、この打刻差時間tをもつ打刻差時間データの内、友人である2人が発生させるデータの比率をrtとしたとき、これは次式で見積もることができる。
【0017】
rt=(打刻差時間tの内、友人2人が発生させた打刻差時間データの件数)
/(打刻差時間tの打刻差時間データの全件数) (6)
Xを学生2人の組の総数、mを学生2人の1組が発生させる打刻差時間データの平均件数、mfを友人である学生2人の1組が発生させる打刻差時間データの平均件数としたとき、打刻差時間tの打刻差時間データの全件数は、X・m・p(t)、打刻差時間tの内、友人2人が発生させた打刻差時間データの件数は、p(f)・X・mf・p(t|f)とそれぞれ定式化できる。したがって、前述のrtは次式のとおり定式化できる。
【0018】
rt={m・p(t)}/{p(f)・mf・p(t|f)} (7)
式(7)を次式のとおり、p(t|f)に関する式に変形できる。
【0019】
p(t|f)={m・p(t)・rt}/{p(f)・mf} (8)
同様にしてmoを友人でない学生2人の1組が発生させる打刻差時間データの平均件数としたとき、友人でない2人が発生させた打刻差時間データの件数は、p(f)・X・mo・p(t|f’)とそれぞれ定式化できで、1-rtは式(9)のとおり定式化できる。さらにこれを式(10)のとおり、p(t|f’)に関する式に変形する。
【0020】
1-rt={m・p(t)}/{p(f’)・mo・p(t|f’)} (9)
p(t|f’)={m・p(t)・(1-rt)}/{p(f’)・mo} (10)
式(8)を式(4)に,式(10)を式(5)にそれぞれ代入することで次式のとおり、p(f|T)とp(f’|T)の式をp(f), p(f’), m, m, mo, nをパラメータとして得られる。式(11)式(12)のnはTに含まれるデータ件数である。
【0021】
p(f|T) = p(f)Πt∈T[{m・p(t)・rt}/{p(f)・mf・p(t)} ]
= p(f)n-1 (m/mf)n Πt∈T rt (11)
p(f’|T) = p(f’)Πt∈T[{m・p(t)・(1-rt)}/{p(f’)・mo・p(t)} ]
= p(f’)n-1 (m/mo)n Πt∈T (1-rt) (12)
[打刻差時間データの取得]
打刻差時間データは、打刻データのすべての組合せに対し、カードリーダのIDが同じであり、打刻時刻が同じ授業への出席あるいは退席の時刻として合理的な時間差と考えられる範囲の打刻データの2つ組合せから、その打刻データの学生ID、打刻時刻の差を取り出すことで得られる。合理的な時間差として授業と授業の間の休憩時間の長さを選ぶ。
【0022】
[抽出調査]
適度な件数の授業を選び、選んだ授業に出席する学生の1人1人に、他の参加学生が友人であるかどうかの調査を行うことで、学生2人が友人であるかどうかに関してアンケートによる抽出調査を行う。
【0023】
抽出調査の対象とした学生2人のすべての組の調査期間中の打刻差時間データから、1秒単位の各時間t秒に対し打刻差時間がt秒であるデータ件数を得ることで、打刻差時間の度数分布を得られる。
【0024】
[パラメータの推定]
打刻差時間の度数分布において、各時間t秒の度数の内、抽出調査で友人であった学生の打刻差時間データ件数を、t秒の全打刻差時間データ件数で割ることで、t秒における打刻差時間データの内、友人の組によって発生させられたデータの割合によってパラメータrtを推定できる。
【0025】
すべての打刻差時間データあるいは抽出調査の対象とした学生の打刻差時間データについて、学生2人の各組のデータ件数の平均によって、パラメータmを推定することができる。同じ打刻差時間データについて、友人学生の2人の各組のデータ件数の平均によって、パラメータmfを推定することができる。さらに同じ打刻差時間データについて、友人ない学生の2人の各組のデータ件数の平均によって、パラメータmoを推定することができる。
【0026】
抽出調査の対象とした学生の各2人組の総数の内、調査で友人であることが判明した学生の組の数の割合によって、事前確率パラメータp(f)を推定することができる。同じ対象の学生の各2人組の総数の内、調査で友人でないことが判明した学生の組の数の割合によって、事前確率パラメータp(f’)を推定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
[出欠管理システム]
図1は本発明が前提とする出欠管理システムの概要である。出欠管理システムは各学生が学生証等のIDとして所持するIDカードであるICカードと、各教室に設置され、IDカードを提示することで内容を読み取るカードリーダ、カードリーダが読み取った打刻データを保持するデータベースからなる。学生のIDカードには学生番号等の学生ID番号が記録されており、カードリーダはこれを読み取ることができる。カードリーダは固有の識別IDを持つ。学生は授業への出退席の度に自身のIDカードを教室に設置されたカードリーダに提示し、カードリーダは学生の学生ID、カードリーダの識別ID、提示した時刻を組とする打刻で他をデータベースに記録する。
【0028】
[友人スコア算出のフロー]
図2は友人スコア算出のフローである。友人スコア算出は打刻差時間データベースと友人関係を抽出調査するアンケートの結果を保持するデータベースを入力とする。打刻差時間データベースは出欠管理システムの打刻データベースから算出する。抽出調査結果と打刻差時間データベースから友人スコアの算出に必要なパラメータp(f) p(f’), m, mf, mo, rtを導出する。友人スコアを計算する必要のある学生A、Bに対し、打刻差時間データベースから、学生A,Bの打刻差時間データを選択し、パラメータp(f) p(f’), m, mf, mo, rtを用いて友人スコアを計算する。
【実施例1】
【0029】
平成19年4月1日から平成19年11月16日までの間、教室に125機設置されたカードリーダによって出欠システムの打刻データベースに蓄えられたデータ件数は1,313,207件であり、5214人の学生の打刻データを含んでいた。一人当たりの打刻データ件数は1年次学生が961件、2年次が956件、3年次が941件、4年次が632件であった。
【0030】
3科目、科目K、科目J、科目Pに参加する各々144名、61名、66名の学生を対象として友人関係を抽出調査するアンケートを実施した。
【0031】
抽出調査の結果、科目Kから90名が回答し、382組が友人であり、9342組は友人ではないと答えた。科目Jは58名が回答し、175組が友人、2465は友人でないと答えた。科目Pは44名が回答し、108組が友人であり、2256組は友人でないと答えた。
【0032】
アンケートで回答した合計271名を対象としてパラメータを算出した結果を図3と図10に示す。図3に示すrtの度数分布は打刻差時間の絶対値の小さな範囲において、友達の比率rtの値が大きいことが分かる。
【0033】
方法の妥当性を検証するため、抽出調査の対象とした3つの科目の内、1つの科目の回答者のみから、パラメータを算出し、これを用いて他の2科目の回答学生の友人関係を推測し、抽出調査のアンケート結果と比較する実験を行った。実験ではアンケートで友人と答えた組を友人と推測した比率を再現率として、友人として推測した組の内、友人であるとアンケートの回答のあった比率を適合率として求めた。科目Jのアンケート結果を用いてパラメータを獲得して科目Kと科目Pに適用した場合の、再現率は科目Kで63.4%、科目Pで66.7%、適合率は科目Kで86.4%、科目Pで53.7%であった。他の科目でパラメータ抽出をした場合、パラメータ抽出の科目と適用の科目の性格の違いによって適合率、再現率にばらつきがあったが、概ね50%を上回る良好な結果であった。学生が友人と答える基準は個人によってことなることを考えると、友人スコアによる友人関係の推測は満足のゆく結果と判断できる。
【0034】
3科目の抽出調査の結果をすべて用いてパラメータ推定を行い、このパラメータを用いて全学生の友人スコアを算出した。この内、抽出調査によって友人と判明している学生の友人スコア毎の度数分布を図4に示す。抽出調査によって友人でないと判明している学生の友人スコアの度数分布を図5に示す。友人学生の友人スコアは正の値に分布が偏っており、友人でない学生の友人スコアが負の値に偏っていることが分かる。
【実施例2】
【0035】
[友人スコアの応用に関する実施例]
友人スコアは学生の特徴を、学科等の組織、学年単位で分析するために利用することができる。このことを友人数の分布による分析、交友グループの構造分析、学生間距離の可視化の例によって示す。
【0036】
[友人数の分布による分析]
各学生に対して、その学生と友人関係にある学生の人数は、その学生との友人スコアが正である学生の人数によって推測できる。図6に1年次、2年次、3年次に分けてこの方法で推測した友人数の分布を示す。年次によって友人数の分布に変化があることが分かる。図7は学科A、学科B、学科Cの3つの学科の友人数の分布を示す。学科によって友人数の分布に違いがあることが分かる。こうした友人数の分布は学生の特徴を検討するための材料とすることができる。
【0037】
[交友グループの構造分析]
学生は交友関係によってグループ(交友グループ)を構成すると考えられる。交友グループは、強い交友関係を持つ少人数の交友グループや、いくつかの交友グループにまたがって、その中でより弱い交友関係をもつ大きな交友グループなど、階層的な構造を持つと考えられる。友人スコアを用いて、学生間の距離を算出し、これに基づいてクラスタリングを行うことで、交友グループの構造を示すことができる。
【0038】
1つのクラスなど、学生の所属する組織に属する学生間の友人スコアを図11のように総当りで表として求める。この表の1行は、学生1人の他の学生への友人スコアである。もし2人の学生AとBが近い間柄であれば、Aと他の学生の友人スコアは、Bと他の学生の友人スコアと類似しており、この表の2人に対応する2行が類似する。そこでこの表の各行をその学生の属性ベクトルとみなし、属性ベクトル間の距離を学生間の距離とする。この距離に基づいて、距離の近い学生を1つのグループに属させ、グループ間の距離をグループに属する学生の属性ベクトルの平均ベクトル間の距離としたとき、最も距離の近い学生を順にグループに併合させる併合の様子を図に示すことができる。この方法を科目Jの学生に適用した結果を図8に示す。図の左に書かれている数字が学生IDに対応する。どの学生が近い間柄であるかが分かる。グループの数を決めたとき、その数にグループ分けする場合の適切なわけ方を与えることができる。また例えば、図で最下行の7名は他の学生グループから外れていることが分かる。
【0039】
[学生間距離の可視化]
学生の友人関係の近さに基づいた互いの近さを平面図上の近さとして表現することができると、直感的に1つのクラスの中の交友関係の構造を理解しやすい。そのためには、各学生を2次元の値で近似する必要がある。上述の学生の属性ベクトルを主成分分析することで、第1主成分及び第2主成分を得、これを各学生のx、y座標とすることで平面上に学生の交友関係を可視的に表現できる。図9は科目Jの学生に対してこの方法を適用した結果である。図では、前項の友人の構造分析において、9つのグループに分けたときの各グループに対応してマーク記号を変えている。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は大学を始めとする教育機関等で利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】出欠システムの概要
【図2】友人スコア算出のフロー
【図3】時間tの打刻差時間データ中、友人のデータの割合rtの度数
【図4】友人である学生の組の友人スコアの度数分布
【図5】友人でない学生の組の友人スコアの度数分布
【図6】学年毎の友人数の度数分布
【図7】学科毎の友人数の度数分布
【図8】科目Jに友人構造分析のためのクラスタリング分析を適用した結果
【図9】科目Jに学生間距離可視化を適用した結果
【図10】科目K、J、Pから算出したパラメータ
【図11】学生の属性ベクトルを算出する友人スコアの総当り表
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10