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明細書 :5-HETEを含有する抗HCV剤およびその利用

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5403581号 (P5403581)
公開番号 特開2010-059080 (P2010-059080A)
登録日 平成25年11月8日(2013.11.8)
発行日 平成26年1月29日(2014.1.29)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
発明の名称または考案の名称 5-HETEを含有する抗HCV剤およびその利用
国際特許分類 A61K  31/19        (2006.01)
A61P  31/14        (2006.01)
A61K  38/21        (2006.01)
A61P  43/00        (2006.01)
FI A61K 31/19
A61P 31/14
A61K 37/66 G
A61P 43/00 121
請求項の数または発明の数 8
全頁数 16
出願番号 特願2008-225325 (P2008-225325)
出願日 平成20年9月2日(2008.9.2)
審査請求日 平成23年8月24日(2011.8.24)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504147243
【氏名又は名称】国立大学法人 岡山大学
発明者または考案者 【氏名】加藤 宣之
【氏名】池田 正徳
個別代理人の代理人 【識別番号】110000338、【氏名又は名称】特許業務法人原謙三国際特許事務所
審査官 【審査官】田中 耕一郎
参考文献・文献 国際公開第2008/021192(WO,A1)
Y.Yoshida, et al., Analytical Biochemistry, Aug.2008, 379(1), pp105-115
調査した分野 A61K 31/00-A61K 31/327
CAplus/REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEまたは5S-HpETEを含有していることを特徴とする抗HCV剤。
【請求項2】
インターフェロンと組み合わせて適用されることを特徴とする請求項1に記載の抗HCV剤。
【請求項3】
5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEまたは5S-HpETEを含有していることを特徴とするC型肝炎に対する治療組成物。
【請求項4】
インターフェロン治療を必要とするC型肝炎患者に対して適用されることを特徴とする請求項3に記載の治療組成物。
【請求項5】
インターフェロンをさらに含有していることを特徴とする請求項3に記載の治療組成物。
【請求項6】
5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEまたは5S-HpETEを備えていることを特徴とするC型肝炎治療キット。
【請求項7】
インターフェロン治療を必要とするC型肝炎患者に対して適用されることを特徴とする請求項6に記載のC型肝炎治療キット。
【請求項8】
インターフェロンをさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載のC型肝炎治療キット。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な抗HCV技術に関するものであり、より詳細には、5-HETEを含有する抗HCV剤およびその利用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
C型肝炎ウイルス(HCV)は非A非B型肝炎の原因ウイルスとして1989年に発見同定されたフラビウイルス科に属するRNAウイルスである。HCVは持続感染を成立させるウイルスであることから、HCV感染により引き起こされる肝炎(C型肝炎)は高率に慢性肝炎に移行する。その後、二十数年の経過のなかで肝硬変、そして最終的に肝細胞癌発症に至ることが明らかになっている。
【0003】
HCV感染者の数は日本国内で約200万人、世界で約2億人と推定されている。最近の社会的問題にもなっているフィブリノゲン製剤によるHCV感染という事態からもわかるように、HCVに感染していることを自覚していないいわゆる無症候性キャリアーも多数存在している。現在、日本国内における肝細胞癌による犠牲者は年間約3.5万人となっており、その8割はHCV感染によるものである。また、その前段階である肝硬変においても年間約2万人が犠牲となっている。したがって、HCVは深刻な感染症を引き起こすウイルスであると言える。
【0004】
HCVが増殖し、その感染、複製、粒子産生、再感染が繰り返される状態(すなわちHCVの生活環)が再現されるシステムを得ることは、抗HCV技術の開発に非常に有用である。しかしながら、HCVの発見以後、多くの培養細胞や動物を用いて人工増殖システムの開発が試みられたものの、実用的なものは得られなかった。また、HCV感染のモデル動物はチンパンジーのみであり、これに代わる動物は未だ見つかっていない。また、抗HCV剤の開発にあたって、多数のモデル動物(チンパンジー)を用いた薬理試験を実施することができないため、代替の薬効評価システムが必要とされている。
【0005】
抗HCV剤の開発にあたって、多数のモデル動物(チンパンジー)を用いた薬理試験を容易に実施することができないため、代替の薬効評価システムが必要とされている。このようなシステムとして、全長HCVゲノムの複製システムが開発され、これまでに、3種類のHCV株(N株、Con-1株およびH77株)の全長ゲノムを複製できる細胞(全長HCV RNA複製システム)の樹立が報告されている(非特許文献1~3参照)。また、レポーター遺伝子を含む、HCVゲノムの複製レベルをモニタリングし得るアッセイ系(非特許文献4および特許文献1参照)が開発されている。
【0006】
また、抗HCV剤を開発するには、HCVタンパク質を評価することも重要である。非特許文献5には、2a遺伝子型に属するJFH1株HCVを用いた感染性HCV粒子産生細胞(HuH-7細胞由来のクローン化細胞)が開示されている。
【特許文献1】特開2006-325582号公報(平成18年12月7日公開)
【非特許文献1】Blight et al., J. Virol. 77: 3181-3190 (2003)
【非特許文献2】Ikeda et al., J. Virol. 76: 2997-3006 (2002)
【非特許文献3】Pietschmann et al., J. Virol. 76: 4008-4021 (2002)
【非特許文献4】Ikeda et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 329: 1350-1359 (2005)
【非特許文献5】Wakita et al., Nat. Med. 11: 791-796 (2005)
【非特許文献6】The American Journal of Gastroenterology. 103: 1383-1389 (2008)
【非特許文献7】瀬崎ら、肝臓 49巻 1号 22-24頁(2008)
【非特許文献8】Yano et al., Antimicrobial Agents and Chemotherapy. 51: 2016-2027 (2007)
【非特許文献9】Kapadia et al., Proc. Nat. Acad. Sci. USA 102: 2561-2566 (2005)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
インターフェロン(以下「IFN」と記載する)のみが、C型慢性肝炎に対して単独で抗ウイルス効果を示す治療薬として知られている。著効率を上げることを目的として、近年になって核酸構造類似体で幅広い抗ウイルス活性を示すことが知られていたリバビリン(単独ではC型肝炎には効果がない)とIFN-αとの併用療法(2001年12月に保険適用認可)やIFN-αにポリエチレングリコールを結合させてIFN-αの血中での安定性を高め、かつ腎排泄度を低下させたPEG-IFN-αを用いた療法(2003年12月使用認可)が行われるようになっている。しかし、約半数の患者には治癒が望めないことから、IFN療法の限界も明らかになっている。
【0008】
IFN以外には、スタチン剤のなかでも抗HCV活性の強いフルバスタチン(FLV)の臨床での有用性が国内外から報告されている(非特許文献6および7参照)。しかし、抗HCV剤の種類は極めて限られている。
【0009】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、新たな抗HCV技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る抗HCV剤は、5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEまたは5S-HpETEを含有していることを特徴としている。
【0011】
本発明に係る抗HCV剤は、インターフェロンと組み合わせて適用されてもよい。
【0012】
本発明に係る治療組成物は、C型肝炎を治療するために、5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEまたは5S-HpETEを含有していることを特徴としている。本発明に係る治療組成物は、インターフェロン治療を必要とするC型肝炎患者に対して適用されてもよく、インターフェロンをさらに含有していてもよい。
【0013】
本発明に係る治療キットは、C型肝炎を治療するために、5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEまたは5S-HpETEを備えていることを特徴としている。本発明に係る治療キットは、インターフェロン治療を必要とするC型肝炎患者に対して適用されることが好ましく、インターフェロンをさらに備えていてもよい。
【0014】
本発明に係る測定方法は、C型肝炎患者に対するインターフェロン治療の有効性を予測するために、被験体サンプル中に存在する5-HETEの濃度を測定する工程を包含することを特徴としている。本発明に係る測定方法において、上記被験体サンプルは、C型肝炎患者からの血液であることが好ましい。
【0015】
本発明に係る測定キットは、C型肝炎患者に対するインターフェロン治療の有効性を予測するために、5-HETEに対する抗体を備えていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本発明を用いれば、新規抗HCV剤およびC型肝炎治療薬を提供し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明者らは、HCV-O株(遺伝子型1b)由来の全長HCV RNA複製細胞(OR6細胞)を開発している(特許文献1参照)。OR6細胞で複製する全長HCV RNAには、レポーター遺伝子としてのRenilla luciferase遺伝子、選択マーカー遺伝子としてのネオマイシン耐性遺伝子、およびEMCV IRESが含まれている。OR6細胞において、Renilla luciferase遺伝子産物およびネオマイシン耐性遺伝子産物は融合蛋白質として細胞内で発現する。G418を添加した培地中では、ネオマイシン耐性遺伝子産物によって、安定したHCV RNA複製細胞が選択され得、かつ維持され得る。また、細胞内のRenilla Luciferase活性はHCV RNA量と非常に良く相関するため、簡便かつ正確なRenilla Luciferase活性を測定することによって煩雑なHCV RNA定量を代用し得る。このようなOR6システムを開発したことにより、これまで困難であった薬剤の併用効果の微妙な判定が可能になった。OR6システムの開発によってFLVが強い抗HCV活性を有することが見出され(特許文献1参照)、この知見に基づいた臨床での有用性が国内外から報告されている(非特許文献6および7参照)。
【0018】
本発明者らはさらに、OR6システムを用いて4つの栄養素群(ビタミン、アミノ酸、脂肪酸および塩)を試験した結果、β-カロテン、ビタミンD2およびリノール酸(LA)が抗HCV活性を有することを見出している(非特許文献8参照)。非特許文献9では長鎖不飽和脂肪酸(アラキドン酸(AA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA))もまた抗HCV活性を有していることを報告しているが、LA以外の長鎖不飽和脂肪酸では細胞増殖が抑制されてしまい、抗HCV剤として好ましくないことがわかった(非特許文献8参照)。
【0019】
生体内において、細胞膜のリン脂質にエステル結合しているAAは、ホスホリパーゼA2(PLA2)によって細胞内に遊離される。遊離AAは、アラキドン酸カスケードと呼ばれる代謝経路にて代謝される。アラキドン酸カスケードには、シクロオキシゲナーゼ経路とリポキシゲナーゼ経路とがある。前者では、シクロオキシゲナーゼ(COX)の作用によってプロスタグランジン(PG)やトロンボキサン(TX)が血小板や好中球にて合成される。後者では、5-リポキシゲナーゼ(5-LOX)の作用によって生成する5-HPETEを経て、免疫的炎症反応に関与するロイコトリエン(LT)が肥満細胞などの白血球にて合成される。また、12-LOXや15-LOXの作用によって生成するHETE類(12-HETE、15-HETE等を含む。)を経て、リポキシン(LX)が合成される。
【0020】
アラキドン酸カスケードにおける生成物(AA代謝産物)は、種々の生理活性において重要であることがよく知られている。本発明者らは、独自の観点に基づいて、AA代謝産物のうち、AAの抗HCV活性を維持している物質があるのではないかと考えて、OR6システムを用いてPG、TX、LT、LXについて抗HCV活性の有無を調べたが、いずれの物質にも所望の活性はなかった。また、12-HETEおよび15-HETEについても同様に抗HCV活性の有無を調べたが、いずれの物質にも所望の活性はなく、そればかりか12-HETEおよび15-HETEはHCV RNA複製の増強効果を示した(12-HETEではコントロールの2倍)。また、5-HETEの構造は、HCV RNA複製を増強する12-HETEや15-HETEの構造と非常に類似しているので、5-HETEに抗HCV活性があるとは考えられない。このように、非特許文献8および9で示された長鎖不飽和脂肪酸による抗HCV活性は脂肪酸の代謝産物による活性ではなく、あくまでも脂肪酸自体の能力である(場合によっては脂肪酸による細胞増殖抑制効果に起因するものである)と考えられ、AA代謝産物に注目した本発明者らの研究は、従来の知見を裏付けたに過ぎなかった。
【0021】
しかし、本発明者らは、独自の観点に基づいてさらなる検証を行うことにより、特定の物質が抗HCV活性を有していることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0022】
〔1〕抗HCV剤
本発明は、新規抗HCV剤を提供する。一般に、抗HCV作用は、HCVの感染、複製、粒子産生および再感染のいずれかを抑制または阻害する作用が意図されるが、本明細書中において使用される場合、「抗HCV」は、HCVの複製の抑制または阻害が意図される。なお、「抗HCV剤」の適用は生体内および生体外が包含されるが、生体内での使用の局面は「治療組成物」として後述する。
【0023】
HCVは、1989年に米国のカイロン社のグループによって発見された。それ以前は、原因不明の肝炎を引き起こす病原体として、非A非B型肝炎ウイルスと呼ばれていた。C型慢性肝炎に対する治療の歴史をさかのぼると、HCVが発見される以前から非A非B型肝炎ウイルスに対するIFN療法が有効であることが報告されていた。HCV感染の診断が可能となってから、はじめにIFN単独療法が行われたがその著効率は約30%であった。2001年よりIFN-αとリバビリンとの併用療法が開始され、その著効率は約40%となった。2004年よりPEG-IFN-αとリバビリンとの併用療法が開始されて、その著効率は約50%に改善された。しかし、依然として約半数のC型慢性肝炎患者ではウイルスが排除されず、肝硬変、肝癌等へ進行している。また、IFN治療が有効ではない患者では、グリチルリチン製剤、ウルソデオキシコール酸などを用いた対症療法の継続、肝硬変、肝癌等に対する診断、治療に対する経済的負担もまた、大きな問題である。このような、現状では新しい治療法の開発が急務とされており、社会的な需要も大きい。
【0024】
本発明に係る抗HCV剤は、5-HETEを含有していることを特徴としている。5-HETEは、5-LOXがAAに作用して生成する5-HPETEがペルオキシダーゼによって還元されて生成する物質である。5-LOXの阻害剤が、LT類等のリポキシゲナーゼ代謝産物に起因する種々の疾患(例えば、各種炎症、アレルギー性疾患(気管支喘息、鼻アレルギー、眼炎症、アトピー性皮膚炎等))の予防および治療の目的で開発されている点から、5-HETE自身に優れた生理活性が存在するなどということは、当業者が容易に予測し得たものではない。本発明者らは、「抗ウイルス効果」という、これまでに全く予期し得なかった5-HETEの能力を見出した。5-HETEの「抗ウイルス効果」を教示または示唆する報告は、これまで全くなされていない。
【0025】
また、上述したように、5-HETEの構造は、12-HETE、15-HETE等と非常に類似する。しかし、12-HETE、15-HETE等は抗HCV活性を示さなかっただけでなく、逆にHCV RNA複製を増強した。この結果は、5-HETEの抗HCV活性が「HETE」に共通する機能ではないことを示すとともに、5-HETEの有する抗HCV活性が、当業者に容易に予測し得たものではないことを示している。
【0026】
本明細書中で使用される場合、「5-HETE」は、5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEおよび5S-HpETEからなる群より選択される化合物であることが意図される。具体的には、「5-HETE」とは、下記式(1)
【0027】
【化1】
JP0005403581B2_000002t.gif

【0028】
に示される構造を有する5S-HETE、
下記式(2)
【0029】
【化2】
JP0005403581B2_000003t.gif

【0030】
に示される構造を有する5R-HETE、
下記式(3)
【0031】
【化3】
JP0005403581B2_000004t.gif

【0032】
に示される構造を有する5-oxo-HETE、または
下記式(4)
【0033】
【化4】
JP0005403581B2_000005t.gif

【0034】
に示される構造を有する5S-HpETEのいずれかである。なお、5S-HETE、5R-HETE、5-oxo-HETEおよび5S-HpETEは、それぞれCayman社より入手可能である。
【0035】
また、IFN-αとの併用によるC型慢性肝炎治療剤として臨床で用いられているリバビリンの構造を下記式(5)
【0036】
【化5】
JP0005403581B2_000006t.gif

【0037】
に示す。リバビリンは核酸構造類似体であり、5-HETEの構造とは全く類似していない。また、リバビリンは単独では抗HCV作用がほとんどないことが知られている。したがって、リバビリンの構造または作用に基づいて、当業者が5-HETEの抗HCV作用を推測することは非常に困難であることは明らかである。
【0038】
本発明に係る抗HCV剤は、IFNと組み合わせて適用されることが好ましい。従来から抗HCV剤として用いられているIFN以外にも、シクロスポリン(CsA)、FLVおよびピタバスタチン(PTV)にも優れた抗HCV活性があることが報告されている。本発明に係る抗HCV剤は、これらの抗HCV活性を増強し、特にIFNの抗HCV活性を相乗的に増強し得る。
【0039】
〔2〕治療組成物、治療キットおよび治療方法
本発明は、C型肝炎を治療するための治療組成物、治療キットおよび治療方法を提供する。本発明に係る治療組成物は、5-HETEを含有していることを特徴としている。C型肝炎は、急性C型肝炎と慢性C型肝炎とに分けられ得るが、本発明に係る治療組成物は慢性C型肝炎に好適である。
【0040】
上述したように、本発明者らは、予期し得なかった5-HETEの抗HCV活性を見出し、その能力を、OR6システムを用いて5-HETEの抗HCV活性を検証し、後述する実施例に示すように、5-HETEが濃度依存的にHCV RNAの複製を抑制することを確認した。5-HETEについては特に抗5-HETE剤に関する多くの報告がなされているが、5-HETEのウイルス複製抑制機能に関する報告は全くなされていない。
【0041】
本発明に係る治療組成物は、経口、非経口、または局所のいずれかの経路で被験体へ投与され得る。当業者は、有効成分である5-HETEの含有量を、治療対象の体重および状態、治療される疾病の状態、および選択される特定の投与経路に応じて、適宜選択し得る。有効成分である5-HETEは、任意の投与経路により、単独で、あるいは薬学的に受容可能な担体または希釈剤と組み合わせて、単回または複数回投与され得る。本発明に係る治療組成物の剤形は特に限定されず、錠剤、カプセル剤、ロゼンジ剤、トローチ剤、ハードキャンディー剤、散剤、スプレー剤、クリーム剤、塗剤、坐剤、ゼリー剤、ゲル剤、ペースト剤、ローション剤、軟膏剤、水性懸濁液、注射溶液、エリキシル剤、シロップ剤などの形態にて、種々の薬学的に受容可能な担体と組み合わされ得る。なお、薬学的に受容可能な担体は当業者には周知であり、例えば、REMINGTON’S PHARMACEUTICAL SCIENCES (Merck Pub. Co., N.J.1991) に十分に記載されている。
【0042】
現在、C型慢性肝炎に対する標準的な治療法は、IFNとリバビリンの併用療法である。しかし、この治療法を適用したときのC型肝炎に対する有効性は、血中での安定性を高めたPEG-IFNを用いた場合でも最大50%に過ぎず、残りの患者は、致死的な肝硬変、肝癌発症の危険に曝されている。また、リバビリンは65歳以上の高齢者には溶血性貧血の副作用が頻発し、治療の中止を余儀なくされるという事態が生じている。したがって、リバビリンに代わる新たなIFNとの併用に有効な薬剤の早期開発が望まれている。
【0043】
本発明者らが見出した5-HETEの特性は、現状のIFN治療を大きく改善することを期待させ得る。また、本発明は、PEG-IFN-αとリバビリンとの併用療法の治療効果を大きく改善することを期待させる。すなわち、本発明に係る治療組成物は、IFN治療を必要とするC型肝炎患者に対して適用されることが好ましい。また、上述したように、抗HCV活性を有しているIFNとともに用いられることによって、5-HETEはこれらの抗HCV活性を相乗的に増強する。すなわち、本発明に係る治療組成物は、IFNをさらに含有し得る。IFNとしては、IFN-αまたはIFN-βが好ましく、IFN-αが特に好ましい。また、IFNはPEG化等の修飾がされていてもよい。また、優れた抗HCV活性があることが報告されているCsA、FLVおよびPTVを併用してもよい。すなわち、本発明に係る治療組成物は、CsA、FLVまたはPTVをさらに含有し得る。
【0044】
また、本発明は、HCVの治療のみならず他の病原ウイルス(インフルエンザウイルス、B型肝炎ウイルスなど)についての研究に大きな影響を与えることが期待される。
【0045】
本発明に係る治療キットは、上述した治療組成物がキットの態様で提供されたものであり得る。本明細書中において使用される場合、用語「キット」は、特定の材料を内包する容器(例えば、ボトル、プレート、チューブ、ディッシュなど)を備えた包装が意図され、好ましくはこれらの材料を使用するための使用説明書を備えている。使用説明書は、紙またはその他の媒体に書かれていても印刷されていてもよく、あるいは磁気テープ、コンピューター読み取り可能ディスクまたはテープ、CD-ROMなどのような電子媒体に付されてもよい。
【0046】
本発明に係る治療キットは、5-HETEを備えていればよく、本発明に係る治療組成物を備えていてもよい。本発明に係る治療キットは、5-HETEまたは本発明に係る治療組成物と異なる成分を含むさらなる組成物が備えられていてもよい。本発明に係る治療組成物と異なる成分を含む組成物としては、特に限定されないが、IFNを有効成分とするC型肝炎治療用組成物が好ましい。IFNとしては、IFN-αまたはIFN-βが好ましく、IFN-αが特に好ましい。また、IFNはPEG化等の修飾がされていてもよい。すなわち、本発明に係る治療キットは、5-HETEを備えていればよく、IFNをさらに備えていてもよい。また、優れた抗HCV活性があることが報告されているCsA、FLVおよびPTVを併用してもよい。すなわち、本発明に係る治療キットは、CsA、FLVまたはPTVをさらに備えていてもよい。
【0047】
キットに2種類以上の組成物が備えられる場合には、これらは別個の容器(例えば、分割されたボトルなど)に入れて備えられてもよく、分割されていない単独の容器に入れて備えられてもよい。またキットは、希釈剤、溶媒、洗浄液またはその他の試薬を内包した容器を備え得る。さらに、治療キットは、C型肝炎治療法に適用するために必要な器具をあわせて備えてもよい。
【0048】
キットの形態は、別個の成分が好ましくは異なる剤形(例えば経口および非経口)で投与され、異なる投与量で投与され、または、処方する医師が当該組み合わせの各成分の滴定を所望する場合などに特に有利である。本発明に係る治療キットの使用方法は、上述した組成物の使用形態に従えばよいことを、本明細書を読んだ当業者は容易に理解する。
【0049】
また、本発明に係る治療法は、上述した治療組成物または治療キットを適用する態様であり得る。すなわち、本発明に係る治療法は、C型肝炎患者に5-HETEを投与する工程を包含していればよく、IFN、CsA、FLVまたはPTVを投与する工程をさらに包含してもよい。本発明に係る治療法における上記組成物等の適用については、上述した使用形態に従えばよいことを、本明細書を読んだ当業者は容易に理解する。
【0050】
〔3〕IFN治療の有効性を予測する方法およびキット
本発明者らは、5-HETEがIFNの抗HCV活性を相乗的に増強することを見出した。本発明者らが見出した5-HETEの特性は、現状のIFN治療を大きく改善し得る。すなわち、本発明は、IFN治療の有効性を予測する方法を提供する。一実施形態において、本発明に係る方法は、被験体サンプル中に存在する5-HETEの濃度を測定する工程を包含することを特徴している。5-HETEの濃度は、5-HETEに対する抗体を用いたELISA等によって測定可能であり、当業者は5-HETEに対する抗体を適宜調製し得る。
【0051】
本明細書中において使用される場合、「被験体サンプル」は、IFN治療の有効性を予測すべき対象となるC型肝炎患者(好ましくはC型慢性肝炎患者)から採取された任意の組織サンプルまたは細胞サンプルが意図され、肝組織サンプルに限定されない。サンプルの取得手順は、所望される組織または細胞に応じて適宜選択され得ることを当業者は容易に理解する。本実施形態に係る方法において、上記被験体サンプルはC型肝炎患者からの血液であることが好ましいが、これに限定されない。なお、サンプル取得の第一段階として組織または細胞を被験体から直接取り出す工程は、医師によるものであり、本発明の範囲外である。
【0052】
C型慢性肝炎患者からのサンプル(好ましくは血液)における5-HETE濃度とIFN-α治療の著効率との相関を検討することによって、IFN-α治療の効果を予想し得、治療計画(IFNの投与量、投与期間)に有用な情報を提供することが可能となる。すなわち、5-HETE濃度の測定は、C型慢性肝炎患者の治療効果予測のための臨床検査として有用であり、大市場が期待される。
【0053】
さらに、本発明は、IFN治療の有効性を予測するための測定キットを提供する。本発明に係る測定キットは、上述した方法を実践するに必要なツールを備えていることを特徴としている。一実施形態において、本発明に係る測定キットは、C型肝炎患者に対するIFN治療の有効性を予測するために、C型慢性肝炎患者からのサンプル(好ましくは血液)における5-HETE濃度を測定するための、5-HETEに対する抗体を備えている。
【0054】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0055】
また、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考として援用される。
【実施例】
【0056】
〔1:試薬〕
5R-HETE、8R-HETE、12R-HETE、15R-HETE、5S-HETE、5-oxo-HETE、5S-HpETE、および他のアラキドン酸代謝産物を、Cayman社より購入した。
【0057】
〔2:HETEの抗HCV活性〕
HETEのHCV RNA複製に対する効果についてOR6細胞を用いて検討した。24ウエルプレートに播種したOR6細胞(2x104個)を、37℃で24時間培養した後、HETE(5R-HETE 、8R-HETE、12R-HETEまたは15R-HETE)10μM を含む500μlの10% FBS含有DMEMで培地を置換した。この細胞を、37℃でさらに72時間培養した後にPBSで洗浄し、100μlのRenilla lysis buffer(Promega社)を用いて回収した。10μlのサンプルに対して50μlのRenilla assay buffer(Promega社)を添加し、サンプル中のRenilla luciferase活性(図1の縦軸(RLU))を測定した。HETEを添加していない場合(コントロール)のRenilla luciferase活性を100%として図中に示した。なお、全ての実験において、異なる3種類のサンプルより得られた結果より平均値、標準偏差を算出した。
【0058】
図1に示すように、Renilla luciferase活性は、8R-HETE、12R-HETEおよび15R-HETEで増強され、特に、12R-HETEではコントロールの2倍以上HCV RNA複製の増強効果が認められた。しかし、5R-HETEでのみRenilla luciferase活性が抑制された。このように、5-LOXの代謝産物である5R-HETEによる抗HCV活性は、Lipoxigenase代謝産物の中で5R-HETEに独特の効果であることがわかった。
【0059】
〔3:HETEのOR6細胞増殖に対する影響〕
HETEの細胞増殖に及ぼす影響について検討した。6ウエルプレートに播種したOR6細胞(8x104 個)を、37℃で24時間培養した後、20μM HETE(5R-HETE、8R-HETE、12R-HETEまたは15R-HETE)を含む2 mlの10% FBS含有DMEMで培地を置換した。この細胞を、37℃でさらに72時間培養した後にPBSで洗浄し、0.25%トリプシン処理にて回収した細胞をトリパンブルーにて染色し、生細胞数を測定した。HETEを添加していない場合(コントロール)の生細胞数を100%として図中に示した。全ての実験において、異なる3種類のサンプルより得られた結果より平均値、標準偏差を算出した。
【0060】
図2に示すように、HETE 20μMで処理した細胞数はコントロールと変わらなかった。いずれのHETEも20μM以下の濃度ではOR6細胞に対する細胞増殖に影響を与えないことがわかった。
【0061】
〔4:5R-HETEの抗HCV活性〕
HETEの中で唯一抗HCV活性を示した5R-HETEの抗HCV活性を、OR6細胞を用いてさらに詳細に検討した。OR6細胞に5R-HETE(0, 0.31, 0.62, 1.25, 2.5, 5, 10, 20 μM)を添加し、37℃で72時間培養した後にPBSで洗浄し、100μlのRenilla lysis bufferを用いて回収した。10μlのサンプルに対して50μlのRenilla assay bufferを添加し、サンプル中のRenilla luciferase活性(図3の縦軸(RLU))を測定した。
【0062】
図3に示すように、得られた結果から求めた5R-HETEのEC50 およびEC90はそれぞれ 1.8μMと 7.4μMであった。
【0063】
〔5:5-HETE関連エイコサノイドの抗HCV活性〕
5-HETE関連エイコサノイドである5S-HETE、5R-HETE、5S-HpETEおよび5-oxoETEの抗HCV活性を、OR6細胞を用いて比較検討した。OR6細胞に10 μMの5S-HETE、5R-HETE、5S-HpETEおよび5-oxoETEを添加し、72時間培養した後にPBSで洗浄し、100μlのRenilla lysis bufferを用いて回収した。10μlのサンプルに対して50μlのRenilla assay bufferを添加し、サンプル中のRenilla luciferase活性(図4の縦軸(RLU))を測定した。
【0064】
図4に示すように、抗HCV活性の強さは、5R-HETE、5S-HETE、5-oxoETE、5S-HpETEの順であり、5R-HETEが最も強い抗HCV活性を示すことがわかった。
【0065】
〔6:HuH-7細胞株以外の細胞に由来する全長HCV RNA複製細胞〕
本発明者らは、HuH-7細胞株由来のHCV生活環再現システムに匹敵する能力を有する、HuH-7細胞株以外の細胞株に由来するHCV生活環再現システムを構築している(本願出願時は未公開)。この新規システムは、HuH-7細胞株以外の特定の細胞(Li23細胞)に由来し、特定の全長HCVゲノム配列と選択マーカー遺伝子配列とを含んでいるRNAが導入されている全長HCV RNA複製細胞(ORL細胞)を用いるものである。全長HCV RNA複製細胞(ORL細胞)の作製手順を、図5に示す。また、ORL細胞(ORL8細胞およびORL11細胞)におけるルシフェラーゼ活性とHCV RNA量との相関を、図6に示す。この結果は、ORL細胞が、薬剤の効果を簡便に評価できる(細胞由来のルシフェラーゼ活性値がHCV RNA量と相関している)細胞系であるOR6細胞(特許文献1参照)と同様に、薬剤の効果を簡便に評価できる細胞系であることを示している。
【0066】
なお、本発明者らが作製した細胞は、岡山大学寄託機関である国立大学法人岡山大学知的財産本部(岡山市津島中一丁目1番1号)に寄託されており、その寄託番号は以下の通りである。
【0067】
【表1】
JP0005403581B2_000007t.gif

【0068】
また、これらの細胞は、独立行政法人産業技術総合研究所、特許生物寄託センターに平成20年7月31日に受領されており、その受領番号は以下の通りである。
【0069】
【表2】
JP0005403581B2_000008t.gif

【0070】
これまでに抗HCV活性が報告されているIFN-αについて、ORL細胞のアッセイ系を用いた評価を行った結果を、図7に示す(対照としてOR6細胞のアッセイ系を用いている。)。手順としては、各細胞にIFN-α(0, 0.1, 0.2, 0.5, 1, 2, 10 IU/ml:Sigma社,I2396)を添加し、72時間後のルシフェラーゼ活性を測定した。解析の結果、ORL8細胞、ORL11細胞およびOR6細胞におけるEC50はそれぞれ0.13 IU/ml、O.30 IU/mlおよび0.40 IU/mlと算定された。同様の実験をさらに3回行ったが、ほぼ同じような値が得られ再現性は良好であった。IFN-αについては、ORL8細胞の感受性が高く、ORL11細胞、OR6細胞の順であった。
【0071】
なお、IFN-αの添加により生じるルシフェラーゼ活性の減少が、IFN-αによる細胞の増殖抑制、または細胞毒性によるものではないことを確認するために、ルシフェラーゼアッセイと同じ条件にて細胞を培養して、トリパンブルー染色法にて細胞数を測定した。それぞれの細胞で得られたEC50値に相当する濃度のIFN-αの添加効果を調べた。その結果、いずれの細胞においても、対照細胞と比較して95%以上であり、IFN-αによる細胞毒性もほとんど認められなかった(図7)。
【0072】
本発明者らは、IFN-α以外の抗HCV活性が報告されている化合物(例えば、IFN-β、IFN-γ、CsA、FLV等)についても同様の実験を行い、同様の結果を得ている(結果は示さず)。
【0073】
〔7:ORL細胞アッセイ系を用いた5R-HETEの抗HCV活性〕
各細胞に5R-HETE(最終濃度0, 0.16, 0.63, 1.25, 2.5, 5および10μM)を添加し、72時間後のルシフェラーゼ活性を測定した(図8)。解析の結果、ORL8細胞、ORL11細胞およびOR6細胞におけるEC50はそれぞれ1.58μM、0.92μMおよび1.52μMと算定された。同様の実験をさらに3回行ったが、ほぼ同じような値が得られ再現性は良好であった。なお、HuH-7細胞用培地を使用した実験の結果(図3)においてEC50は1.8μMと算定されていることから、培地の種類が違ってもほぼ同じような値が得られるといえる。
【0074】
以上の結果から、5R-HETEは単剤での処理によって高い抗HCV活性を示すことが確認された。
【0075】
〔8:5R-HETEによる、IFN-αの抗HCV活性に対する影響〕
5R-HETEにおけるIFN-αとの併用効果が認められるかどうかを検討した。IFN-αおよび5R-HETEの濃度については、各細胞において算出されたEC50値の濃度を使用した。それぞれ単剤での処理も同時に行い、薬剤併用による抗HCV活性の上昇が認められるかどうか、認められた場合はそれが相加効果なのか、相乗効果なのかについても検討した。培養アッセイ条件は上述したものと同じである。
【0076】
ルシフェラーゼ活性を測定した結果を図9に示す。IFN-α単剤での処理後のルシフェラーゼ活性は、68% (ORL8)、46% (ORL11)、52% (OR6)であり、5R-HETE単剤での処理後のルシフェラーゼ活性は、37% (ORL8)、57% (ORL11)、62% (OR6)であった。ORL8細胞において予想(50%)と若干異なる結果が示されたが、これは併用効果の測定に支障がないレベルである。薬剤併用後のルシフェラーゼ活性は22% (ORL8)、21% (ORL11)、26% (OR6)に低下していた。単剤での処理の結果から、併用による相加効果の場合の予想値は25% (ORL8)、26% (ORL11)、32% (OR6)である。実際、各細胞アッセイ系において得られた実測値を予想値と比較すると、ORL8細胞では3%、ORL11細胞では5%、OR6細胞では6%低い結果となった。また、本実験において、測定範囲における細胞増殖抑制効果はほとんどなかった(結果は示さず)。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明を用いれば、抗HCV作用を有する物質およびC型肝炎治療薬を新たに提供できるので、試薬産業、医薬品産業などの発展に貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】HETEの抗HCV活性を調べた結果を示す図である。
【図2】HETEのOR6細胞増殖に対する影響を調べた結果を示す図である。
【図3】5R-HETEの抗HCV活性を調べた結果を示す図である。
【図4】5-HETE関連エイコサノイドの抗HCV活性を調べた結果を示す図である。
【図5】HCVレプリコン複製細胞および全長HCV RNA複製細胞を作製する手順を示す図である。
【図6】ORL8細胞およびORL11細胞におけるルシフェラーゼ活性とHCV RNA量との相関を示す図である。
【図7】ORL8細胞およびORL11細胞、ならびにOR6細胞を用いた、IFN-αの抗HCV活性の比較を示す図である。
【図8】ORL細胞における、5-HETEの抗HCV活性を検証した結果を示す図である。
【図9】ORL8細胞およびORL11細胞、ならびにOR6細胞を用いた、抗HCV活性についての5R-HETEとIFN-αとの併用効果を示す図である。
図面
【図1】
0
【図2】
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【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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