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明細書 :光情報記録装置(反射型ホログラフィックメモリ装置)

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4568811号 (P4568811)
登録日 平成22年8月20日(2010.8.20)
発行日 平成22年10月27日(2010.10.27)
発明の名称または考案の名称 光情報記録装置(反射型ホログラフィックメモリ装置)
国際特許分類 G11B   7/0065      (2006.01)
G03H   1/04        (2006.01)
G03H   1/26        (2006.01)
G11B   7/135       (2006.01)
G11B   7/24        (2006.01)
FI G11B 7/0065
G03H 1/04
G03H 1/26
G11B 7/135 Z
G11B 7/24 501Z
G11B 7/24 522L
請求項の数または発明の数 9
全頁数 38
出願番号 特願2007-501508 (P2007-501508)
出願日 平成17年11月7日(2005.11.7)
新規性喪失の例外の表示 特許法第30条第1項適用 2004 IEEE LEOS Annual Meeting Conference Proceedings(平成16年11月7日)IEEE LEOS発行第346-347ページに発表
特許法第30条第1項適用 第52回応用物理学会関係連合講演会講演予稿集(平成17年3月29日)応用物理学会発行第1144ページに発表
国際出願番号 PCT/JP2005/020357
国際公開番号 WO2006/082678
国際公開日 平成18年8月10日(2006.8.10)
優先権出願番号 2005001430
2005135200
優先日 平成17年1月6日(2005.1.6)
平成17年5月6日(2005.5.6)
優先権主張国 日本国(JP)
日本国(JP)
審査請求日 平成20年10月17日(2008.10.17)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504150450
【氏名又は名称】国立大学法人神戸大学
発明者または考案者 【氏名】的場 修
【氏名】横浜 由二
個別代理人の代理人 【識別番号】100123504、【弁理士】、【氏名又は名称】小倉 啓七
審査官 【審査官】ゆずりは 広行
参考文献・文献 特開平11-133842(JP,A)
特開平11-126335(JP,A)
特開昭61-243403(JP,A)
特開2004-279443(JP,A)
特開2004-280899(JP,A)
的場修,新しい光学的暗号化技術,光学,2000年 7月10日,第29巻,第7号,p.419-425
調査した分野 G11B 7/00 - 7/013
G03H 1/00 - 5/00
G11B 7/12 - 7/22
G11B 7/24
特許請求の範囲 【請求項1】
信号光および参照光をディスク型記録媒体に照射することにより2値画像データを光の干渉パターンとして記録するとともに、前記ディスク型記録媒体に参照光を照射することによって得られる再生像からデータを再生するホログラフィック記録再生システムであって、光ピックアップ系の動作機構と、信号光と参照光を対向するように導波させて前記ディスク型記録媒体上で信号光と参照光の偏光面を揃える系と、信号光及び/又は参照光の導光路に設けたランダム位相変調多重記録手段と、前記光ピックアップ系の動作機構を用いた参照光の変位による空間シフト多重記録手段と、
を備え、
前記信号光と参照光の偏光面を揃える系が、直線偏光状態が90度異なる信号光と参照光を共軸で同方向に導波させ、集光レンズにより前記ディスク型記録媒体に収束して照射させ、参照光のみ前記ディスク型記録媒体を透過させた後、4分の1波長板および反射ミラーを用いて参照光の偏光状態を信号光と揃えさせ、信号光と参照光を対向させるものであることを特徴とする反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項2】
信号光および参照光をディスク型記録媒体に照射することにより2値画像データを光の干渉パターンとして記録するとともに、前記ディスク型記録媒体に参照光を照射することによって得られる再生像からデータを再生するホログラフィック記録再生システムであって、光ピックアップ系の動作機構と、信号光と参照光を対向するように導波させて前記ディスク型記録媒体上で信号光と参照光の偏光面を揃える系と、信号光及び/又は参照光の導光路に設けたランダム位相変調多重記録手段と、前記光ピックアップ系の動作機構を用いた参照光の変位による空間シフト多重記録手段と、
を備え、
前記信号光と参照光の偏光面を揃える系が、直線偏光状態が90度異なる信号光と参照光を共軸で同方向に導波させ、集光レンズにより前記ディスク型記録媒体に収束して照射させ、参照光のみ前記ディスク型記録媒体を透過させた後、4分の1波長板および反射ミラーを用いて参照光の偏光状態を信号光と揃えさせ、信号光と参照光を共軸で相対向させるものであることを特徴とする反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項3】
前記空間シフト多重記録手段において、シフト選択距離が、集光レンズの開口数の略2乗に反比例するように選定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項4】
前記ランダム位相変調多重記録手段は、ランダム位相マスクまたは疑似ランダム位相マスクを備え、回折効率の半値全幅を狭め、かつ、シフトブラッグ選択性を向上し得ることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項5】
前記ディスク型記録媒体に、4分の1波長板および反射ミラーが積層、若しくは内部構造として含有されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項6】
前記信号光を前記ディスク型記録媒体に記録する時間を、個々の信号毎に調節するスケジューリング記録手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項7】
前記ランダム位相変調多重記録手段は、光暗号化手段および記録密度向上の手段として用いられることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項8】
前記ディスク型記録媒体の厚さ方向に、信号光と参照光の干渉により生じる干渉稿の3次元分布を分離可能な状態として複数記録し、記録容量を増大したことを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型ホログラフィックメモリ装置。
【請求項9】
前記信号光が単色の青色レーザー光であり、かつ、前記集光レンズによる信号光の集光角が70~90度であることを特徴とする請求項1又は2に記載の反射型ホログラフィックメモリ装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、大容量かつデータ保護機能を有するホログラフィックメモリ記録方式の実用化技術に関するもので、特に、ディスク型記録媒体の回転とディスク型記録媒体の半径方向への移動(光ピックアップ系の動作機構)と整合性の良い反射型ホログラフィックメモリ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、光通信技術、コンピュータ、映像機器の急速な進展により、インターネットやハイビジョンテレビ放送などから非常に多くの情報を得ることができる。これらの膨大な情報を記録し保存するために、磁気情報記録によるハードディスクに加えて、テラバイトクラスの外部記録メディアの有用性が高くなっている。また、光源の短波長化による光メモリ技術の限界が見え始め、光メモリの研究は多層化・3次元化へと進展している。こうした状況下、画像データとして並列読み出し可能なホログラフィックメモリは、メディアの3次元空間を利用した1テラバイト超の記録容量と、データ転送速度も10ギガ毎秒の高速読み出し転送が可能な次世代の記録メディアとして国内外で研究されている。
【0003】
従来から、ホログラフィックメモリの記録方式には、透過型ホログラムと反射型ホログラムがある。透過型ホログラムを多重記録する場合には、角度多重記録方式,空間シフト多重記録方式,ランダム位相変調多重記録方式等が実用化されている一方、反射型ホログラムを多重記録する場合には、角度多重記録方式しか実用化されていない状況である。
このような状況下で、実用化されているものは透過型ホログラムのものがほとんどである(例えば、特許文献1)。
また、ホログラフィックメモリに関しては、本発明者らが世界に先駆けて発表した光暗号化技術、すなわち、ランダム位相変調技術に基づく原画像の暗号化を行い、記録データ保護機能を有する光メモリの研究成果を報告している(非特許文献1,非特許文献2)。
さらに、透過型ホログラムを構成する配置でランダム位相変調マスクを用いるものも知られている(例えば、特許文献2)。
【0004】

【特許文献1】特願平11-88098号公報
【特許文献2】UP5719691
【非特許文献1】Encrypted optical memory system using three-dimensional keys in the Fresnel domain(O.Matoba and B. Javidi, Opt. Lett., 24, 762-764(1999))
【非特許文献2】新しい光学的暗号化技術(著者:的場修他,光学, 29(2000))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来研究が行われていた、キューブタイプの記録媒体を用いたホログラフィックメモリ装置では、光メモリの既存技術との整合性に乏しく、製品化するのにコストパフォーマンスが悪いといった課題があった。
そこで、本発明は、既存のDVD技術に代表される光ピックアップ系の動作機構の技術との整合性が良く、製品化のコストパフォーマンスを向上させることを第1の目的とする。また、本発明は、記録媒体の面内回折限界から計算される記録容量の10倍から1000倍程度の記録容量を実現することを第2の目的とし、さらに、積層化による記録容量の増大化を実現することを第3の目的とする。また、ハードウェアとしてのデータ保護機能を持たせることを第4の目的とする。
ここで、光ピックアップ系の動作機構とは、ディスク型記録媒体の回転とディスク型記録媒体の半径方向への移動の動作機構と定義する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記目的を達成するため研究を重ねた結果、ディスク型記録媒体を用いて、既存のDVD技術に代表される光ピックアップ系の動作機構と整合性の良い反射型ホログラフィックメモリ装置を完成した。
本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置は、信号光および参照光をホログラフィックメモリ記録媒体に照射することにより2値画像データを光の干渉パターンとして記録するとともに、前記ホログラフィックメモリ記録媒体に参照光を照射することによって得られる再生像からデータを再生するホログラフィック記録再生システムであって、
(1)ホログラフィックメモリ記録媒体がディスク型記録媒体であり、
(2)光ピックアップ系の動作機構と、
(3)信号光と参照光を対向するように導波させて前記ディスク型記録媒体上で信号光と参照光の偏光面を揃える系と、
(4)信号光及び/又は参照光の導光路に設けたランダム位相変調多重記録手段と、
(5)前記光ピックアップ系の動作機構を用いた参照光の変位による空間シフト多重記録手段と、を備え、
信号光と参照光の偏光面を揃える系が、直線偏光状態が90度異なる信号光と参照光を共軸で同方向に導波させ、集光レンズによりディスク型記録媒体に収束して照射させ、参照光のみ前記ディスク型記録媒体を透過させた後、4分の1波長板および反射ミラーを用いて参照光の偏光状態を信号光と揃えさせ、信号光と参照光を共軸で相対向させる構成を備える。
【0007】
本発明に係る反射型ホログラフィックメモリ装置の特徴は、ホログラフィックメモリとしての記録が反射型の構成を有していることである。ここで反射型とは、信号光と参照光が対向する形で記録を行う光学系のことである。
また、空間シフト多重記録方法とランダム位相変調多重記録方法を併用することで、ディスク型記録媒体を用いたホログラフィックメモリの記録容量を増大させることに成功した。さらに、反射型ホログラフィックメモリにおいて、ランダム位相マスクを用いることによって、記録容量の向上の効果および暗号化の効果が得られることを実証した。
【0008】
本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置の構成によれば、信号光及び/又は参照光に空間光変調された光波を用いると空間的に重なりを持たせながら入力画像を記録することができるため、大容量記録が可能になる。この空間光変調を用いた空間シフト多重記録手段とランダム位相変調多重記録手段を組み合わせることにより、さらなる大記録容量を実現することが可能となるのである。
【0009】
また、本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置の上記の空間シフト多重記録手段において、シフト選択距離が、集光レンズの開口数の略2乗に反比例するように選定されることが好ましい
空間シフト多重記録を用いた反射型ホログラフィックメモリにおけるシフト選択距離は、集光レンズの開口数の略2乗に反比例する形で与えられることを、後述するシミュレーションを用いて検証したものである。シフト選択距離が集光レンズの開口数の略2乗に反比例する形で与えられるため、多重記録における記録間隔は、集光レンズの開口数に反比例する形よりも大きくする必要があり、かつ開口数の3乗に反比例する値よりも小さくするのである。ここで、シフト選択距離は、材料の位置の移動により回折効率が最大値の半分になる時の位置の移動量としている。
【0010】
また、本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置において、ランダム位相変調多重記録手段は、具体的に、ランダム位相マスクまたは疑似ランダム位相マスクである
ここで、ランダム位相変調多重記録手段とは、ランダム位相変調手段を介して、多重記録を行うものである。ランダム位相変調手段としては、ランダム位相マスクや位相型空間光変調器などがあるが、ランダム位相マスクは、すりガラスのようなもので、光が通過するだけでランダムな位相変調をかけることができ、同時に高速・安価といった特徴を持つ。
【0011】
また、本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置において、ディスク型記録媒体中に、4分の1波長板および反射ミラーが積層または内部構造として含有されていることが好ましい。4分の1波長板および反射ミラーは、記録媒体材料中にその機能を含ませることも可能であり、これにより、反射型ホログラフィックメモリ装置の構成を簡素化することができる。
【0012】
また、本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置において、信号光をディスク型記録媒体に記録する時間を個々の信号毎に調節するスケジューリング記録手段を設けることが好ましい。これにより、ディスク型記録媒体がデータの書き換えが可能な記録媒体の場合でも、各信号の再生光の強度を均一にすることができる。
【0013】
また、本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置において、ランダム位相変調手段を光暗号化手段および記録密度向上の手段として用いることが好ましい。本発明に係る反射型ホログラフィックメモリにおいて、ランダム位相マスクなどのランダム位相変調多重記録手段は記録容量を増大させることができると共に、原画像の暗号化を行い、記録データ保護手段としても用いることができるのである。
【0014】
さらに、本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置において、ディスク型記録媒体の厚さ方向に、信号光と参照光の干渉により生じる干渉稿の3次元分布を分離可能な状態として複数記録し、記録容量を増大したことが好ましい
本発明に係る反射型ホログラフィックメモリ装置を用いることで、厚さ方向に多層記録が可能となるため、積層型構造を用いた大容量記録が実現できるものである。すなわち、反射型ホログラムの微小記録領域を利用して積層型による記録容量の向上を図るものである。
【0015】
また、本発明の反射型ホログラフィックメモリ装置において、信号光が単色の青色レーザー光であり、かつ、前記集光レンズによる信号光の集光角が70~90度であることが好ましい
反射型シフト多重ホログラフィックメモリ装置の記録容量は、信号光および参照光のレーザーの波長を小さくし、集光角を大きくすることで記録容量を向上させることができるのである。
【0016】
また、本発明の反射型ホログラフィックメモリシミュレータプログラムは、信号光と参照光とをディスク型記録媒体を挟んで対向させて記録させる反射型ホログラフィックメモリ装置において、集光レンズにより収束させられる信号光と、共軸で相対向して収束させられる参照光により得られる回折光を模擬するもので、信号光および参照光を空間伝播させるステップと、各々異なる角度を有する平面波に分割させるステップと、個々の平面波が作り出す屈折率分布に対して読み出し光の複素振幅分布をKogelnikの結合波理論により算出するステップと、同方向に伝播する回折光の複素振幅を加算するステップと、光ピックアップ系の動作機構により生じる各平面波成分に対する位相ずれを計算するステップとを備える
本反射型ホログラフィックメモリシミュレータプログラムによる数値計算結果で得られたパラメータの値をもとに、光学システムの最適化を行い、記録容量の向上を行うことができるのである。

【発明の効果】
【0017】
本発明に係る反射型ホログラフィックメモリ装置は、既存の光ピックアップ技術を使用できるため、産業応用等の実用化障壁が低いといった効果がある。
また、ランダム位相マスクにより変調を加える等のランダム位相変調多重記録手段と、ディスクの回転軸方向の回転,ピックアップ系の半径方向への移動による空間シフト多重記録手段を組み合わせることにより、2値画像データの記録密度の向上を図ることができる。例えば、5インチのディスクで、数百Gbyteから数Tbyteの記録容量が可能となるといった効果がある。
【0018】
また、ランダム位相マスク等のランダム位相変調多重記録手段を用いた場合に、回折効率の半値全幅を狭めることができ、数μm間隔での多重記録を実現することができる。実際に信号光にビットデータをのせた場合でも、数μm間隔で多重記録を行え、ビットエラーレートも1%以下にできる。
【0019】
また、ランダム位相マスク等のランダム位相変調多重記録手段を用いて記録を行うことによって、シフトブラッグ選択性を向上させることができるといった効果がある。
さらに、ランダム位相マスク等のランダム位相変調多重記録手段を用いて記録を行うことによって、信号の暗号化を行い、記録データの保護を図ることができる効果がある。
【0020】
また、透過型に対する大きなメリットとして、本発明に係る反射型ホログラフィックメモリ装置は、干渉縞の厚さ方向の領域は少なくてすむため、厚さ方向に空間分離して記録することでディスクの多層構造を利用し、記録容量を増加させることが可能であるといった効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明に係る反射型ホログラフィックメモリ装置の概略構成図を示す。図2に図1の横方向からみた断面図を示す。図2において、偏光面が90度異なった信号光9と参照光10が偏光ビームスプリッタ4で重ねられ、両光は同軸に伝搬し、集光レンズ7で集光されてディスク型記録媒体1に到達する。
【0023】
このとき参照光10に注目すると、記録媒体を透過した参照光は、1/4(4分の1)波長板5を1回通過し、鏡(ミラー)6で反射して、再び1/4波長板5を通過する。このように2回通過することによって、信号光9と参照光10の偏光面がそろい、反射型の形で記録が行われる。
【0024】
また、信号光9に注目すると、ディスク型記録媒体1を透過した信号光は、1/4波長板5を1回通過し、ミラー6で反射して、再び1/4波長板5を通過する。このように2回通過することによって、信号光9と参照光10の偏光面がそろい、反射型の形で記録が行われる。
ここで、1/4波長板5および反射用のミラー6が積層構造、または一方の内部構造として含有させることも可能である。
【0025】
また、本発明に係る反射型ホログラフィックメモリ装置は、既存技術を利用して多重化を行うため、光ピックアップ系の動き、つまりディスクの回転と系のディスクの半径方向への移動を利用して多重記録を行うこととしている。このディスクの回転と系のシフトを利用して多重化を行うために、参照光の変位によって多重化を行う空間シフト多重記録手段を用いる。空間シフト多重記録手段とは、信号光を空間的にずらして記録することで、参照球面波によるブラッグ選択性を利用して多重化するものであり、読み出し時は、参照光のスポットの位置をわずかに変化させることによって、シフトブラッグ選択性が一致するデータのみが回折光となり、独立な読み出しを行うことができるものである。
【0026】
この空間シフト多重記録手段を備えた反射型ホログラフィックメモリにおいて、信号光及び/又は参照光の導光路上にランダム位相マスク等のランダム位相変調多重記録手段を配設することによって記録容量を増大させるのである。
【実施例1】
【0027】
(空間シフト多重記録手段の有用性)
実施例1では、本発明に係る反射型ホログラフィックメモリにおける空間シフト多重記録手段の有用性を示す。ここでは、図1、2の光学系を空間的に展開した図3のような反射型の光学系を構成して、参照光の位置ずれに対する回折効率の変化を測定し、参照光のビーム径と比較することによって、空間シフトブラッグ選択性の効果を確認し、空間シフト多重記録手段の有用性を示すこととする。
【0028】
光源として波長515nmのアルゴンイオンレーザーを用い、レーザーからの光が偏光ビームスプリッタによって信号光と参照光に分けられ、信号光と参照光が対向する反射型配置によってディスク記録媒体への書き込みを行っている。ディスク記録媒体には、厚さ0.5mmのディスク型の鉄イオンをドープしたニオブ酸リチウム(LiNbO)を用いている。両光は記録媒体の直前でレンズを通過することによって、球面波となって記録媒体に到達する。このとき、光ピックアップ系におけるディスクの回転を擬似的に再現するために、記録媒体は信号光と参照光の伝搬方向と垂直な軸に移動可能な、移動ステージ(MS)に固定されている。この光学系において、信号光をビットデータの変調をかけず(空間光変調手段を介さず)、平面波として記録を行い、参照光のスポットの位置をわずかに移動させながら、回折光の強度をフォトディテクタで測定し、シフトブラッグ選択性が得られているのかを確認した。ここで、信号光と参照光側に置かれたレンズの焦点距離は共に50mmである。
【0029】
この系における測定結果から得られた、回折効率とビーム径の関係を図4に示す。図4において、下の横軸と左の縦軸は回折効率に対する軸であり、横軸は信号を記録した位置からの参照光のずれを表し、縦軸は規格化した回折効率を表している。また上の横軸はビーム径を計るスケールを表しており、右の縦軸は規格化したビームの強度を表す。図4より、信号光と参照光のビーム径(1/e2幅)はそれぞれ18.4μm、55.8μmとなった。また回折効率の最大値は1.62%となり、このときの信号光と参照光の強度はそれぞれ10.1mW/cm2、23.8mW/cm2であり、記録時間は20秒とした。
【0030】
ここで回折効率と参照光のスポットに注目すると、回折効率では1/e2幅が15.7μm、参照光では55.8μmとなり、参照光のスポットサイズに対して、参照光のわずかな変位で回折効率が大きく変化しているため、シフトブラッグ選択性の効果が得られていることを理解することができる。
【実施例2】
【0031】
(再生画像のシフトブラッグ選択性)
次に、実施例2では、実際に信号光に画像をのせて記録を行ったときに、実際に再生画像がシフトブラッグ選択性を示しているのかを確認するために、記録位置からの参照光のずれに対する再生画像を調べている。本実施例2における光学系の全体構成図と測定結果をそれぞれ図5と図6(a)~(f)に示す。図5の構成では、信号光に画像データを変調するために、図3の光学系の構成に対して、信号光の導光路上に空間光変調手段を配設した構成となっている。図6において、画像サイズは130×130(Pixel)である。図6の再生画像より、ニオブ酸リチウムの移動位置(Offset)が‐20μmと20μmのときには、図4の測定結果と同様に、再生光がほとんど現れていなく、また0μmのときには元の信号が再生されている。このことから、信号光に画像をのせて記録を行ったとしても、再生画像にはシフトブラッグ選択性の効果が得られていることを理解することができる。
【実施例3】
【0032】
(シフト多重記録手段による記録容量の向上)
次に、実施例3では、本発明に係る反射型ホログラフィックメモリにおけるシフト多重記録手段による記録容量の向上についてデータを示しながら説明する。
本実施例3において、光学系は図3と同じの光学系を用い、記録間隔を28μm、26μm、24μm、22μmと変化させて、4つの信号に対して多重記録を行い、参照光のシフトに対する回折効率の変化を測定した。ここで、信号光は実施例1と同様にビットデータの変調をかけず、平面波として記録を行い、また多重記録はスケジューリング記録を行わず、全ての信号に対して記録時間を5秒として行った。
【0033】
この測定結果を図7に示す。図7において、横軸の0は最後に記録を行った信号の位置に対応する。図7より記録間隔が28μm、26μm、24μmのときは、それぞれ回折効率のピークが4つ現れており、これらは記録した個々の信号に対応している。すなわちこの場合では、個々の信号光を独立に読み出せることがわかる。ここで図7の左側の、最後に記録した信号の回折効率が極端に高い理由は、実験では右側の信号光から記録を行っており、また用いた記録媒体がデータの書き換えが可能な記録媒体であるので、隣接する信号を記録するときに、既に記録がなされた信号に対して、消去の効果が働くことによる。
【0034】
そのため、消去の効果を受けない、最後に記録した信号の回折効率が他よりも高くなり、右側になる程消去の効果を受けるため、回折効率が減少している。しかし記録間隔が22μmのときには、右端の信号光のピークが埋もれてしまっているため、独立なデータ読み出しができないことがわかる。このことから、本実施例3に示す系においての記録間隔の限界は24μmであると考えることができる。
【0035】
ここで、記録間隔が24μmのときの信号光と参照光のスポットの関係を図8に示す。図8より隣り合う信号光どうしが空間的に重なりをもっているため、多重記録が実現されていることを確認することができる。
【実施例4】
【0036】
(シフト多重記録手段を用いた場合の再生画像の評価)
本実施例4では、実際に信号光に画像をのせて、本発明に係る反射型ホログラフィックメモリにおける空間シフト多重記録手段を用いて記録を行ったときに、個々のデータを独立に読み出すことができるのかを調べるために、再生画像の評価を行う。この実施例4において、光学系は図5の光学系を用い、記録間隔を24μm、記録時間を各信号に対して5秒として、4つの信号に対して多重記録を行い、各信号の記録位置に対する再生画像をCCDセンサーで取り込んでいる。
【0037】
この再生画像と記録に用いた信号画像を図9に示す。ここで、図9の上段の画像(A)~(D)は信号画像であり、図9の下段の画像(a)~(d)が再生画像である。また画像サイズは130×130(Pixel)であり、記録はOffsetの大きい方から順に、小さい方へ変化させている。図9より、Offset=72μmのときには、再生画像がかなり弱くなっており、それに対してOffset=0μmのときには、かなり再生画像の明るさが強いことがわかる。この再生画像の明るさの違いは、図7の回折効率の変化と対応しており、記録が後になるほど明るさが大きくなるのは、多重記録における消去の効果が働いたためである。
【0038】
また各再生画像は明るさに差はあるが、クロストークは見られず、個々のデータを独立に読み出せていることがわかる。ここでクロストークが見られないのは、この光学系において、シフトブラッグ選択性が鋭く効いているためだと考えることができる。この測定の結果から、信号光に画像をのせて24μm間隔で多重記録を行った場合にも、個々の再生画像を独立に読み出すことができることが実証されたこととなる。
【実施例5】
【0039】
(ランダム位相マスクを用いた再生画像の画質向上)
本実施例5では反射型ホログラフィックメモリにおいて、ランダム位相マスクを用いて再生画像の画質向上が図ることができることを示す。実施例5における光学系を図10に示す。
【0040】
以下、図10の光学系の構成について説明する。先ず、光源は波長515nmのアルゴンイオンレーザーを用い、偏光ビームスプリッタによって、信号光と参照光に分割している。信号光は空間光変調器を通過することによって、ビットデータの変調を受け、レンズで集光され記録媒体に到達する。また参照光はランダム位相マスクを通過し、同様にレンズを通って、信号光と対向する方向から入射し、反射型の形で記録が行われる。読み出し時は、ランダム位相マスクのキーが記録時と同じときに限り、参照光によって信号が再生され、再生画像がCCDカメラに取り込まれて、パーソナルコンピュータ(PC)でビット認識処理が行われる。前述の実施例と同様、信号光と参照光側に置かれたレンズの焦点距離は共に50mmであり、記録媒体として、厚さ0.5mmの鉄イオンをドープしたニオブ酸リチウムを用いている。
【0041】
この参照光のランダム位相マスクを介した記録の再生画像とランダム位相マスクを介さないときの再生画像をそれぞれ図11(a)と(b)に示す。図より2つの再生画像を比較すると、肉眼でもかなり大きな違いがある。このことから、参照光をランダム位相マスクに通すことによって、記録面での記録の具合が変化すると考えることができる。
【0042】
さらに、図11(a)の再生画像に対してビット認識処理を行ったところ、認識画像は図12のようになり、ビットエラーレートは0.0%となった。このことからランダム位相マスクを用いた記録時における再生画像は、ビット認識を行うのに十分な画質であることがわかる。今回用いたビット認識の方法は、各ブロックに含まれるピクセルの明るさを積算したものをブロックの明るさとして、隣接するブロック間で局所的に明るさを比較して1か0かの判定を行うものである。
【0043】
ここで、図11(a)と(b)の再生画像をより定量的に比較するために、各再生画像に対して、上での処理におけるブロックの明るさの平均値に対する、ブロックの明るさの分類を行い、平均に対する分布のばらつきを調べた。この結果を図13に示す。図13において横軸は平均値に対する各ブロックの明るさの割合を表し、縦軸はカウント数を表す。また横軸の2のところが大きくなっているのは、平均値に対する明るさが2以上のブロックをすべてまとめてカウントしているからである。
【0044】
図13より、ランダム位相マスクがないときでは、平均値に対して明るすぎるブロックや暗すぎるブロックが多数存在し、分布が広がっていることがわかる。それに対して、ランダム位相マスクがあるときでは、明るすぎるブロックや暗すぎるブロックが抑制され、分布の広がりが小さくなっていることがわかる。このことからランダム位相マスクを記録に用いることによって、再生画像の明るさの分布の広がりを抑え、結果的に再生画像の画質を向上させる効果があると考えることができる。
【0045】
この効果が得られる理由として、参照光をランダム位相マスクに通過させることによって、参照光のスポット径が広がり、強度ムラが抑制されるということによる。
【実施例6】
【0046】
(ランダム位相マスクを用いた多重記録)
本実施例6では反射型ホログラフィックメモリにおいて、ランダム位相マスクによるシフトブラッグ選択性への影響を説明する。そのために、実際にランダム位相マスクを用いた記録を行い、記録位置からの参照光のずれに対する回折効率の測定を行っている。本実施例6の光学系としては、図10に示した光学系と同じである。ただし、信号光、参照光の集光レンズに対物レンズを用い、CCDをフォトディテクタに変更している。このランダム位相マスクを用いた記録測定結果と通常の記録(ランダム位相マスクを用いない記録)測定を行ったときの結果を図14に示す。図14において横軸は信号を記録した位置からの参照光のずれを表し、縦軸は規格化した回折効率を表す。
【0047】
図14より、通常の記録における回折効率の半値全幅は4.9μmであるのに対して、ランダム位相マスクがあるときでは1.0μmとなり、ランダム位相マスクを入れることによって、半値全幅を約5分の1に狭めることができたことがわかる。
このことから、ランダム位相マスクを用いて記録を行うことによって、シフトブラッグ選択性を向上させることができることがわかる。これは、通常の記録では参照光のスポット付近の位相分布は緩やかな分布をしているために、参照光を少しずらしても、シフトブラッグ条件を満たす状態がある程度続くのに対して、ランダム位相マスクを用いる場合では、参照光のスポット付近の位相分布がランダムな位相分布となるため、参照光を少しずらしただけで、再生光内での光波の位相ずれが生じ、干渉により打ち消しあう効果が大きくなるためであると考えることができる。
【0048】
また、参照光のシフトに対する回折効率について、ランダム位相マスクが有る場合と無い場合にどのような違いがあるかを説明する。図22に参照光の横シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク無し)、図23に参照光の横シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク有り)を示す。また、図24に参照光の縦シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク無し)、図25に参照光の縦シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク有り)を示す。図22~図25において、図14同様、横軸は信号を記録した位置からの参照光のずれを表し、縦軸は規格化した回折効率を表している。
【0049】
図22と図23、図24と図25を比較してみるとわかるように、ランダム位相マスクを入れることによって、半値全幅を狭めることができている。このことから、参照光のシフトに対しても、ランダム位相マスクを用いて記録を行うことによって、シフトブラッグ選択性を向上させることができることがわかる。
【0050】
次に、信号光にビット画像をのせて、ランダム位相マスクを用いた記録を行ったときの、記録位置からの参照光のずれに対する再生画像を調べた。この結果を図15に示す。
図15(a)~(f)の再生画像より、ランダム位相マスクを用いることによって、実用上でもシフトブラッグ選択性が向上していることを確認することができる。
【実施例7】
【0051】
(記録間隔とスケジューリング記録)
本実施例7では、反射型ホログラフィックメモリにおいて、ランダム位相マスクを用いて多重記録を行い、記録間隔をどこまで狭めることができるかを調べることにする。まず比較のために、ランダム位相マスクを用いないで、6つの信号に対して多重記録を行い、参照光のシフトに対する回折効率の変化を測定した。ただし、多重記録は全ての信号に対して記録時間を5秒として行った。この結果を図16に示す。図16において、横軸の0は最後に記録を行った信号の位置に対応する。
【0052】
記録間隔が22μmのときには、ピークが6つ現れており、これらは記録した個々の信号に対応する。すなわちピークが6つ現れているのなら、独立なデータ読み出しが可能であることを意味している。また一番最後に記録した信号の回折効率が、他の信号よりも高くなっているのは、今回の実験で用いた記録媒体は、データの書き換えが可能な記録媒体であり、隣接する信号を記録するときに、既に記録がなされた信号に対して、消去の効果が働いたためだと考えられる。そのため、消去の効果を受けない最後に記録した信号の回折効率が、他よりも高くなっている。ここで記録間隔が20μmのときに注目すると、最後の2つのピークが現れていないため、この場合では全てのデータを読み出すことができないことになる。すなわちランダム位相マスクを用いないときの、この実験系に対する記録間隔は22μmであると考えることができる。
【0053】
次に、ランダム位相マスクを用いて、6つの信号に対して多重記録を行った。まず記録間隔を4μm、記録時間を全ての信号に対して5秒として実験を行った。この結果を図17に示す。図17の横軸に対する回折効率のずれは、ステージコントローラーの誤差であると考えられる。図17より、3つのピークしか現れていないため、このままでは全てのデータを読み出すことができないことがわかる。これは多重記録時における消去の効果が働いたためである。
【0054】
ここで全ての信号を読み出すことができるようにするために、スケジューリング記録を導入する。スケジューリング記録とは、各信号に対する記録時間を個々に調整して、多重記録後に得られる、各信号の再生光の強度を均一にする記録方法である。ここで記録時間に対する回折効率の変化を図18に示す。図18より、記録時間に対して、回折効率が90秒ぐらいまではほぼ線形に増加しており、その後は緩やかな増加に変化していくことがわかる。このことから、全ての信号を読み出せるようにするためには、消去の効果を受けやすい、最初に記録する信号の記録時間を最大にし、そこから順次記録時間を少なくして、最後に記録する信号で最小になるように記録時間を調整すればよく、その結果、各信号の再生光の強度を均一にすることができると考えられる。
【0055】
先程と同様に記録間隔を4μmとして、ランダム位相マスクを用いて、6つの信号に対してスケジューリングによる多重記録を行う。ここで記録時間は、最初に記録する信号から15秒、13秒、11秒、9秒、7秒、7秒として実験を行った。この結果を図19に示す。図19より、6つの回折効率のピークが現れており、全てのデータを独立に読み出すことができることがわかる。このときの各信号に対する回折効率のピークは、図19の左から、0.0298%、0.0262%、0.0283%、0.0214%、0.0250%、0.0156%となった。さらに記録間隔を2μmとして同様の実験を行ったが、回折効率のピークが重なってしまい、独立なデータの読み出しができない結果となった。このことから、ランダム位相マスクを用いて、スケジューリング記録を行えば、この実施例7の光学系においては、記録間隔を4μmとして多重記録を行うことができることがわかる。
【実施例8】
【0056】
(再生画像とビットエラーレート)
本実施例8では、実際に信号光にビットデータをのせて、ランダム位相マスクを用いたスケジューリングによる多重記録を行ったときの、再生画像に対するビットエラーレートの評価を行う。記録間隔を4μm、記録時間を前章と同様に、最初に記録する信号から15秒、13秒、11秒、9秒、7秒、7秒として実験を行った。この実験における再生画像と認識画像を図20(1)~(12)に示す。画像サイズは500×480 (Pixel)、データとして扱うビットの総数は18×17(Bit)、1つのビットのブロックサイズは17×22 (Pixel)である。
【0057】
図20より、程度の差はあるが、再生画像の明るさはほぼ近いものになっていることがわかる。ここでのビット認識処理は、実施例5と同様、各ブロックに含まれるピクセルの明るさを積算したものをブロックの明るさとして、隣接するブロック間で局所的に明るさを比較して1か0かの判定を行うものである。ビット認識処理の結果、再生画像のビットエラーレートはOffsetの小さい方から、0.33%、0.33%、0.00%、0.00%、0.65%、0.33%となった。
【0058】
ここで、ビットエラーレートが0.00%に落ちきっていない再生画像があるが、これは参照光が、記録媒体の直前に置かれた対物レンズに入射するときに、表面反射を起こして、ノイズとして再生画像に写り込んでしまったことが原因に考えられる。つまり表面反射光を除去すれば、ビットエラーレートを0.00%に近づけることが可能であると考えられる。
この実施例8における測定結果によって、信号光にビット画像をのせても、ランダム位相マスクを用いたスケジューリング記録を行うことで、4μm間隔で多重記録を行うことができることが実証されたことになる。
【実施例9】
【0059】
(ランダム位相マスクを用いた暗号化)
本実施例9では反射型ホログラフィックメモリにおいて、ランダム位相マスクを用いて暗号化を行うことができることを示す。暗号化としては、信号光を暗号化する方法と、参照光を暗号化する2通りの方法が存在するが、本実施例9では参照光の暗号化を行っている。実施例9における光学系は、実施例5における光学系の構成と同じである(図10参照)。
【0060】
図10の光学系の構成で、参照光がランダム位相マスクを通過することによって暗号化され、レンズを通って、信号光と対向する方向から入射し、反射型の形で記録が行われる。読み出し時は、ランダム位相マスクのキーが記録時と同じときに限り、参照光によって信号が再生され、再生画像がCCDカメラに取り込まれて、パーソナルコンピュータ(PC)でビット認識処理が行われる。
【0061】
この実施例9おいて、空間光変調器に表示した信号画像を図21(a)に示す。また読み出し時における、ランダム位相マスクのキーが正しいときと、ランダム位相マスクを少しずらした、キーが異なるときの再生画像をそれぞれ図21(b)、図21(c)に示す。画像サイズは共に400×380(Pixel)である。図21(a)~(c)により、ランダム位相マスクのキーが正しいときには、記録した信号画像が正しく再生されているのがわかる。それに対してキーが異なるときでは、記録した信号画像とは大きく異なる画像が再生されており、またこれから元の信号画像を推定することはできないと考えられることから、ランダム位相マスクにより暗号化の効果が得られることがわかる。
【0062】
(記録容量)
実施例7において、多重記録を行うことができる最小の記録間隔を決定することができたので、記録容量の簡単な評価を行う。まず記録媒体の形状を5インチディスクと仮定すると、ランダム位相マスクを用いたスケジューリングによる多重記録では、記録間隔が4μmのとき、隣接する信号の中心と中心の距離は4μmであるので、一つの信号のスポット半径を2μmとすると、5インチディスクに記録できる信号の数は、下記数1で表される数式で与えられる。
【0063】
【数1】
JP0004568811B2_000002t.gif

【0064】
ここで、一つの信号に載せるビットデータを実施例8の18×17=306(Bit)とすると、面内記録密度に換算して、24.4bit/μm2の記録密度を達成した。また、全体の記録容量は、下記数2で表される数式で概算値を算出できる。
【0065】
【数2】
JP0004568811B2_000003t.gif

【0066】
通常の多重記録では記録間隔が22μmであるので、同様の計算から、記録容量は1.615(Gbyte)となる。この結果から、ランダム位相マスクを用いてスケジューリングによる多重記録を行うことによって、記録容量を約30倍に向上することができたことになる。
【0067】
さらなるページ画像の高密度化により記録データ密度の向上が可能である。一つの信号に載せるビットデータを100×100=10000 (Bit)とすると、全体の記録容量は、下記数3で表される数式で概算値を算出できる。これにより5インチサイズの記録メディアに約5テラバイトの記録が期待できる。
【0068】
【数3】
JP0004568811B2_000004t.gif

【0069】
ここで、上述した実施例で用いた機器の仕様について説明する。
・Ar(アルゴンイオン)レーザー(Coherent製,型式:Innova300)
・CCDセンサー(Sony製,型式:XC-77)
・入力用空間光変調器(Holoeye製,型式:LC-2002)
・レンズ(アサヒ光学製、smc 50mm)
・対物レンズ(ミツトヨ製、M Plan Apo SL20)
【実施例10】
【0070】
本発明の構成の反射型ホログラフィックメモリ装置において、集光レンズにより収束させられる信号光と、共軸で相対向して収束させられる参照光により得られる回折光を模擬するシミュレータプログラムにより、さらなる記録容量を向上できる光学システムの条件を求めることができたので以下に説明する。
【0071】
先ず、反射型ホログラフィックメモリシミュレータプログラムについて説明する。
反射型ホログラフィックメモリシミュレータプログラムは、信号光および参照光を空間伝播させるステップと、各々異なる角度を有する平面波に分割させるステップと、個々の平面波が作り出す屈折率分布に対して読み出し光の複素振幅分布をKogelnikの結合波理論により算出するステップと、同方向に伝播する回折光の複素振幅を加算するステップと、光ピックアップ系の動作機構により生じる各平面波成分に対する位相ずれを計算するステップとからなる。
【0072】
一般に、ホログラムを解析するKogelnikの結合波理論は、信号光と参照光を共に平面波としたときの正弦状の体積ホログラムからの回折光の計算方法であるが、本発明に係る反射型ホログラフィックメモリ装置の光学系では、記録媒体の直前にレンズを置いて、信号光と参照光を集光する収束波として集光させているため、結合波理論を用いて反射型シフト多重ホログラフィックメモリでの回折効率の計算を行うために、結合波理論の収束波への拡張を行う。
【0073】
すなわち、反射型ホログラフィックメモリシミュレータプログラムでは、収束光を異なる角度を有する平面波に分割し、個々の平面波が作る屈折率分布に対して読み出し光の複素振幅分布をKogelnikの結合波理論により算出し、同方向に伝播する回折光の複素振幅を加算することによって回折光を求めるのである。
【0074】
図26に、シミュレータプログラムにおける信号光・参照光の分割の模式図を示す。ここで、dはディスク型記録媒体の厚みである。また、Δθは刻み角である。
【0075】
本シミュレータプログラムに、空間シフト多重記録についても模擬も対象とする。そのために、ディスク型記録媒体の移動によって生じる各平面波に対する位相ずれを考慮する。図27は、ディスク型記録媒体の記録場所の位置ずれによって生じる位相差を示す図である。図27に示すように記録媒体に角度θで入射する波長λの読み出し参照光について、ディスク型記録媒体の記録場所がΔxシフトすることによって生じる位相遅延量φは、下記数4のように表される。
【0076】
【数4】
JP0004568811B2_000005t.gif

【0077】
平面波の角度により位相遅延量φが異なるため、ホログラムによる平面波回折光の位相が異なる。同位相では強めあい、逆位相では打ち消し合う。上記数4より角度θが大きいほど、位相遅延量φが大きいことが理解できる。
【0078】
シミュレータプログラムにより回折効率を求めた数値と実際の実験結果で得られた数値を比較して、シミュレータプログラムの妥当性を評価した。ここでは、平面波の分割数は200、刻み角は0.1度とした。
シミュレータプログラムによると、ランダム位相マスクがある場合とない場合の回折効率の半値全幅は、それぞれ1.5μm、4.9μmであり、また回折効率は、8.0×10-3 、2.5×10-3であった。このときのパラメータは、最大屈折率変化量は3.35×10-4 、有効開口数は、0.05としている。一方、実験結果によると、ランダム位相マスクがある場合とない場合の回折効率の半値全幅は、それぞれ1.0μm、4.9μmであり、また回折効率は、8.0×10-3 、2.5×10-3であった。両者を比較すると、回折効率の半値全幅はほぼ同様の値を示し、また回折効率は実験結果と数値計算結果が同じである。
【0079】
このことから、シミュレータプログラムによる数値計算結果は実験結果と良く一致していることが理解できる。本シミュレータプログラムによる数値計算結果で得られたパラメータの値をもとに、光学システムの最適化を行い、記録容量の向上を行うことができる。具体的なパラメータとして、信号光や参照光の波長,開口数を変化させ、記録容量の増大を図ることができる。
【0080】
光源の波長を実験で用いたアルゴンイオンレーザーの波長である514.5nm、Blu-ray DiscやHD-DVD等で用いられる青紫色レーザーの波長である405nm、またDVDで用いられる赤色レーザーの波長近傍である635nmと変化させたときの、集光角に対する回折効率の半値全幅の変化を本シミュレータプログラムで解析した結果を図29に示す。集光角90°のときの各波長に対する半値全幅は、1.4μm, 1.1μm, 0.8μmとなり、波長が短くなるにつれて回折効率の半値全幅が小さくなっているのが理解できる。
【0081】
ここで、この半値全幅を記録間隔とし、ページデータを20×20=400bit、記録媒体を5インチディスクとして波長を変化させたときの、集光角に対する記録容量の変化を図30に示す。図30より波長が小さくなるにつれて、集光角に対する記録容量が大きく向上しているのがわかる。集光角が90°のときの各波長に対する記録容量は、波長の大きい方から398.6Gbyte, 645.7Gbyte, 1107.2Gbyteとなる。
【0082】
波長405nm、集光角90°のときに、シミュレーション上では記録容量が1Tbyteを超えており、反射型シフト多重ホログラフィックメモリが1Tbyteの記録容量をもつ可能性を示している。また波長405nmにおける集光角90°のときの記録密度721.8bit/μm2である。この記録密度は、波長が405nmのときの面内回折限界による記録密度が7.8bit/μm2であることから、92.5層分の3次元的な体積記録に相当する数値である。この結果から反射型シフト多重ホログラフィックメモリの記録容量は、レーザーの波長を小さくし、集光角を大きくすることで記録容量を向上させることができることが理解できよう。
【実施例11】
【0083】
本実施例は、上述のシミュレータプログラムで実際にシミュレーションを実施した結果を示していく。
本シミュレーションは、信号光、参照光、読み出し光および記録材料が同じ条件の場合に、反射型ホログラフィックメモリシステムが透過型ホログラフィックメモリより高性能であることを示すものである。ホログラム多重記録方式として、球面参照波空間シフト多重記録を用いる。一般に、ホログラフィックメモリの性能評価では、信号光として空間変調パターンを用いる必要があり、データ再生の指標としてビットエラーレート(ビット認識誤り率)があるが、本シミュレーションでは、バイナリ信号列を用いて回折効率およびビットエラーレートを評価した数値計算結果を示し、さらに、反射型ホログラムにおける実信号を用いた解析を行っている。
以下に、回折効率およびビットエラーレートを評価した数値計算結果と、反射型ホログラムにおける実信号を用いた解析結果を説明する。
【0084】
以下では、信号光と参照光が同軸で伝播するホログラフィックメモリシステムの比較として、透過型ホログラムと反射型ホログラムの性能をシミュレーションにより比較する。シミュレーションでは、図31に示すような2次元空間を取り扱い、また、多重記録方式として球面参照波空間シフト多重記録を用いる。信号光として、50bit のバイナリデータを用いる。信号値‘1’は半値全幅20μmのガウス分布として振幅分布を与える。参照光および読み出し光は、半値全幅800μmのガウス分布として振幅分布を与える。解析条件として、波長514.5nm、レンズの焦点距離f = 7.348mm、記録媒体の屈折率n=2.2、最大屈折率変化量 n=10-6,記録媒体の厚さd = 0.5mm とした。また、参照光においてデフォーカス量l を導入し、記録面での信号光・参照光の重なりを調整する。信号光の入力面での大きさは、3.5mm であり、この領域を4096 点に分割する。信号光、参照光および読み出し光のホログラム面までの伝播は、フレネル伝播計算を用い、ホログラムにおける回折計算は、Kogelnik の結合波理論を用いている。ホログラムからイメージセンサー面までの空間伝播は、フレネル伝播計算を用いる。空間シフト多重記録を数値計算で行うために、記録材料の移動によって生じる各平面波成分の位相ずれ量を導入する。
【0085】
図32に信号光および参照光の強度分布を示す。図32において、実線が信号光強度分布であり、点線が参照光強度分布を示している。記録面は、参照光側のデフォーカス量l=0の時、信号光および参照光のフーリエ変換面であるため、空間変調のない参照光のビーム径が狭くなる。このため、記録面において信号光・参照光の重なりが小さくなる。このとき、再生信号光は高周波数成分が欠落するため、再生信号にビット誤りが生じる。デフォーカス量を調節し、信号光と参照光の重なりが大きくなると信号光を十分に記録することが可能になるため、再生信号のビットエラーレートを小さくすることができる。
【0086】
図33にデフォーカス量lを変化させた場合の参照光の波形を示す。図33からl=0.3f,0.5fの時、参照光強度分布は信号光の拡がりと同程度かそれより大きいことが理解できよう。
【0087】
デフォーカス量を変化させ、回折効率およびビットエラーレートのシフト選択性を調べた結果を図34、35、36に示す。図34,35,36はそれぞれ、デフォーカス量l=0, 0.3f, 0.5fの場合の結果である。図34,35,36からすべての場合において、回折効率が早く減衰することから、反射型ホログラムは、透過型ホログラムよりも高いシフト選択性を有することが理解できよう。また、反射型ホログラムは、透過型ホログラムより、少ないシフト量でビット誤りが生じることからデータ読み出しの選択性が高いことも理解できよう。
【0088】
次に、図37に参照光のビーム径に対する反射型および透過型ホログラムの回折効率のシフト選択性を比較した結果を示す。ここでは、シフト選択性は、回折効率が最大値から半分に減少する時のシフト量で判断している。図37から、反射型ホログラムは透過型ホログラムよりも小さいシフト量で回折効率が減少することが理解されよう。このため、同じ光学系、記録材料を用いた場合でも反射型ホログラムは透過型ホログラムよりも記録密度を向上させることが可能であることがわかる。
【0089】
例えば、記録面での参照光のビーム径が84.7μmの場合に、反射型ホログラムのシフト量は9.7μmであり、透過型ホログラムのシフト量は18.3μm である。従って、1軸方向に関して記録容量を約1.89 倍向上させることが可能になる。この理由としては、多光束干渉による打ち消し合いの効果が向上しているためであると考えている。
反射型ホログラムは角度ブラッグ選択性が弱いため、記録時と異なる入射角をもつ平面波の回折が大きくなる。このため、多光束干渉が容易に生じる。材料の移動により各平面波成分に入射角に依存した位相ずれが生じ、これが干渉において打ち消し合う方向に働くものと考えている。また、図37から参照光のビーム径より十分小さいシフト量で回折効率が減少することからシフト多重記録が可能であることも理解されよう。
【0090】
また、レンズの開口数(NA)に対するシフト選択性の幅の変化を調べた結果を図38に示す。なお、図38は、参照光のビーム径を変化させ、実効的なNAを変化させた場合の回折効率のシフト選択性を調べた結果である。図38から回折効率のシフト選択性は、レンズの開口数(NA)の2乗に反比例して減少することが理解できる。シフト選択距離は、材料の位置の移動により回折効率が最大値の半分になる時の位置の移動量としているが、図38からシフト選択距離は、d=a/(NA)、但しaは定数で表せることがわかる。
【0091】
次に、ランダム位相変調を導入した場合のシフト選択性を調べた結果を図39に示す。図39からランダム位相変調を導入することにより、シフト選択性が大きく向上することが理解されよう。
従って、本シミュレーションによっても、ランダム位相変調による記録密度の向上が可能であることが検証されたことになる。この理由としては、ランダム位相変調によるフーリエスペクトルの拡散により大きな角度をもつ平面波が生成されるため、多光束干渉による打ち消し合いの効果が増強するためであると考えている。
【産業上の利用可能性】
【0092】
本発明に係る反射型ホログラフィックメモリは、ディスク型記録媒体を利用し、既存の光ピックアップ技術との互換性もあり、かつ、高速なデータ読み出し、画像データとして並列読み出し可能で大容量データ記録装置として利用できる。また、ランダム位相マスクによる暗号化により、大規模情報セキュリティー装置としても利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】反射型ホログラフィックメモリの概略構成図
【図2】反射型ホログラフィックメモリの原理図
【図3】反射型ホログラフィックメモリにおける光学系(1)
【図4】回折効率とビーム径の相関図
【図5】反射型ホログラフィックメモリにおける光学系(2)
【図6】反射型ホログラフィックメモリの参照光シフトを介した再生画像例
【図7】参照光シフトに対する回折効率の変化の測定データ図
【図8】記録間隔が24μmのときの信号光と参照光のスポットの関係模式図
【図9】反射型ホログラフィックメモリの参照光シフトを介した再生画像と記録に用いた信号画像
【図10】反射型ホログラフィックメモリにおける光学系(3)
【図11】反射型ホログラフィックメモリにランダム位相マスクを用いた場合における参照光の暗号化記録の再生画像と暗号化を行わないときの再生画像
【図12】再生画像に対してビット認識処理を施した認識画像
【図13】各再生画像のブロックの明るさの平均値に対する分布グラフ
【図14】回折効率とビーム径の相関図(ランダム位相マスクの有無)
【図15】記録位置からの参照光のずれに対する再生画像
【図16】参照光のシフトによる多重記録(ランダム位相マスク無し)
【図17】参照光のシフトによる多重記録(ランダム位相マスク有り)
【図18】記録時間に対する回折効率の変化
【図19】スケジューリングによる多重記録(ランダム位相マスク有り)
【図20】ランダム位相マスクを用いたスケジューリングによる多重記録を行ったときの再生画像と認識画像
【図21】ランダム位相マスクを用いて暗号化を施した再生画像
【図22】参照光の横シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク無し)
【図23】参照光の横シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク有り)
【図24】参照光の縦シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク無し)
【図25】参照光の縦シフトに対する回折効率(ランダム位相マスク有り)
【図26】シミュレータプログラムにおける信号光・参照光の分割の模式図
【図27】ディスク型記録媒体の記録場所の位置ずれによって生じる位相差を示す図
【図28】シミュレータプログラムを用いて計算したランダム位相変調がある場合とない場合の回折効率のシフト依存性を示すグラフ
【図29】3つの光源波長における集光角に対する回折効率の半値全幅を示すグラフ
【図30】3つの光源波長に対する反射型ホログラフィックメモリの記録容量の集光角依存性を示すグラフ
【図31】反射型ホログラフィックメモリの解析用システム構成図(Lens 1,2:フーリエ変換レンズ、SLM:空間光変調素子)
【図32】入面上における信号光および参照光の強度分布を示すグラフ
【図33】記録媒体表面における信号光と参照光の強度分布を示すグラフ
【図34】参照光のデフォーカス量l=0.0の時の回折効率およびビットエラーレートのシフト選択性を示すグラフ
【図35】参照光のデフォーカス量l=0.3fの時の回折効率およびビットエラーレートのシフト選択性を示すグラフ
【図36】参照光のデフォーカス量l=0.5f の時の回折効率およびビットエラーレートのシフト選択性を示すグラフ
【図37】記録面でのビーム径のシフト選択性への影響を示すグラフ
【図38】レンズの有効開口数(NA)に対する回折効率のシフト選択性の変化を示すグラフ
【図39】ランダム位相変調が無い場合と有る場合のシフト選択性の比較(l=0.3f)を示すグラフ
【符号の説明】
【0094】
1 ディスク型記録媒体
2 入力画像データ
3 ランダム位相マスク
4 偏光ビームスプリッタ
5 1/4波長板
6 鏡(ミラー)
7 集光レンズ
8 イメージセンサー
9 信号光
10 参照光
ND : Neutral Density
HWP : Half Wave Plate
P : Polarizer
M1,M2,M3 :Mirror
SLM : Spatial Light Modulator
RPM : Random Phase Mask
LN : LiNbO3;Fe
MS : Movable Stage
PC : Personal Computer
CCD : Charge Coupled Device
















































図面
【図1】
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【図2】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図34】
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【図38】
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【図39】
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