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明細書 :ツバキ由来のアントシアニン色素、その製造方法及び用途、並びにツバキの品種識別方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5190926号 (P5190926)
公開番号 特開2009-126810 (P2009-126810A)
登録日 平成25年2月8日(2013.2.8)
発行日 平成25年4月24日(2013.4.24)
公開日 平成21年6月11日(2009.6.11)
発明の名称または考案の名称 ツバキ由来のアントシアニン色素、その製造方法及び用途、並びにツバキの品種識別方法
国際特許分類 C07H  17/065       (2006.01)
A61K  36/18        (2006.01)
A61K  31/7048      (2006.01)
A61P  39/06        (2006.01)
A61P  35/00        (2006.01)
FI C07H 17/065 CSP
A61K 35/78 C
A61K 31/7048
A61P 39/06
A61P 35/00
請求項の数または発明の数 5
全頁数 47
出願番号 特願2007-302353 (P2007-302353)
出願日 平成19年11月22日(2007.11.22)
審査請求日 平成22年5月25日(2010.5.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504258527
【氏名又は名称】国立大学法人 鹿児島大学
発明者または考案者 【氏名】橋本 文雄
【氏名】李 建賓
【氏名】坂田 祐介
【氏名】侯 徳興
個別代理人の代理人 【識別番号】100091096、【弁理士】、【氏名又は名称】平木 祐輔
【識別番号】100096183、【弁理士】、【氏名又は名称】石井 貞次
【識別番号】100118773、【弁理士】、【氏名又は名称】藤田 節
【識別番号】100101904、【弁理士】、【氏名又は名称】島村 直己
審査官 【審査官】磯部 洋一郎
参考文献・文献 特開2007-302577(JP,A)
国際公開第05/077176(WO,A1)
国際公開第97/041137(WO,A1)
Norio Saito et al.,Phytochemistry,1987年,Vol.26(10),p.2761-2762
Norihiko Terahara et al.,Phytochemistry,2001年,Vol.56,p.359-361
Jungmin Lee et al.,Journal of the Science of Food and Agriculture,2007年,Vol.87,p.2665-2675
Jian-Bin Li et al.,Biosci. Biotechnol Biochem,2007年,Vol.71(11),p.2833-2836
調査した分野 C07H 17/065
A61K 31/7048
A61K 36/18
A61P 35/00
A61P 39/06
CAplus(STN)
REGISTRY(STN)
特許請求の範囲 【請求項1】
ツバキの花又は花弁の抽出物から
次式(I)
【化1】
JP0005190926B2_000024t.gif
(式中、Rはアセチル基を表す。)
で示される化合物、
次式(II)
【化2】
JP0005190926B2_000025t.gif
(式中、Rは(Z)-p-クマロイル基、(E)-p-クマロイル基、(E)-カフェオイル基又はアセチル基を表す。)
で示される化合物、又は
次式(III)
【化3】
JP0005190926B2_000026t.gif
(式中、Rは(Z)-p-クマロイル基、(E)-p-クマロイル基又は(E)-カフェオイル基を表す。)
で示される化合物(但し、シアニジン-3-p-クマロイルガラクトシドを除く。)を単離及び精製し、前記式(I)、式(II)又は式(III)で示される化合物を採取することを特徴とするアントシアニン色素の製造方法。
【請求項2】
前記ツバキがホンコンツバキ(Camellia hongkongensis Seem.)であり、アントシアニン色素がcyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranosideである請求項記載の製造方法。
【請求項3】
前記ツバキが園芸品種のツバキ:大理茶(Dalicha)であり、アントシアニン色素がcyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside又はcyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranosideである請求項記載の製造方法。
【請求項4】
前記単離及び精製手段がカラムクロマトグラフィーである請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法。
【請求項5】
抽出溶媒が酢酸-メタノール混合溶媒である請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、アントシアニン色素、その製造方法及び用途、並びにツバキの品種識別方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ツバキは、観賞用花木として世界的に親しまれているのみならず、種子を椿油の原料として用い、また、花は開花直前に採集して日干ししたものを、腸出血の救急薬や、滋養・強壮のため煎じて服用され、常用すれば美容上にも好ましいなど、民間薬として用いられている(非特許文献1)。
【0003】
紅色ツバキにはその花色を発現する色素として、アントシアニン色素が含まれていることが報告されている。1953年に林らは紅色ツバキより初めてアントシアニン色素を単離し、その化学構造をcyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)であることを明らかにした(非特許文献2)。また、斉藤らはカンツバキ、ヤブツバキ、山茶花の紅花からcyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)を単離し(非特許文献3)、寺原らは、紅花茶の葉からcyanidin 3-O-β-galactopyranoside(15)、delphinidin 3-O-β-galactopyranoside、delphinidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranosideを単離した報告がある(非特許文献4)。
【0004】
本発明者の一人である坂田は、1988年その学位論文の中で薄層クロマトグラフによりツバキ花弁中に15種類のアントシアニン色素が存在することを明らかにしている(非特許文献5)。また、著書の中では、紅色ツバキの花弁には、cyanidin 3-O-β-sophoroside、cyanidin 3、5-di-O-β-glucosideが存在するとの記載がある(非特許文献6)。更に、ヤブツバキ系の品種では、cyanidin 3-O-β-glucosideの花弁中の含量が増せばより赤色になることや、トウツバキ系品種では、cyanidin 3-O-β-sophorosideの花弁中の含量が増せばより赤色に変化することの記載がある。
【0005】
従来において、ツバキの花や植物体には以下のような活性又は利用方法があることが開示されている。
【0006】
特許文献1には、ツバキ科ツバキ属植物、特に、ツバキ(Camellia japonica)、サザンカ(Camellia sasanqua)の抽出物がヒアルロニダーゼの活性阻害剤作用を有することが開示されている。
【0007】
特許文献2には、ツバキ科植物の根と茎を除く、該植物由来の、水及び有機溶媒にともに溶解性を示す抽出物がセラミド産生を促進することが開示されている。
【0008】
特許文献3には、ツバキの花から抽出されたフラボノイド成分を経口又は静注することによって、心臓病又は脳血管症の治療を可能とすることが開示されている。
【0009】
特許文献4には、ツバキの花など10種類の漢薬を配合した外用製剤が神経痛、頭痛などに有効であることが開示されている。
【0010】
特許文献5には、山茶花の抽出物などが美白効果と皮膚のメラニン色素合成を抑制することが開示されている。
【0011】
特許文献6には、クエン酸やリンゴ酸を添加することによって、ツバキの花から効率よく色素を抽出する方法が開示されている。
【0012】
特許文献7には、ツバキの花をローストすることによって、カカオ豆と同じ香り、色、味を出すことのできる粉末を製造する方法が開示されている。
【0013】
特許文献8には、ツバキの花を漬物として保存する製造方法が開示されている。
特許文献9には、ツバキの花を発酵させることによってツバキ茶を製造する方法が開示されている。
【0014】

【特許文献1】特開2003-012489号公報
【特許文献2】特開2004-189683号公報
【特許文献3】CN1775249号公報
【特許文献4】CN1279091号公報
【特許文献5】特開2000-302634号公報
【特許文献6】特開昭55-123655号公報
【特許文献7】特開昭55-111758号公報
【特許文献8】特開昭55-111751号公報
【特許文献9】特開昭55-099180号公報
【非特許文献1】主婦の友社、主婦の友生活シリーズ、「身近にあり、効きめの確かな「薬草カラー図鑑」」、1985年、p.29-30
【非特許文献2】Hayashi、K.とAbe、Y.「Studien uber Anthocyane、XXIII」、資源科学研究所彙報(Misc.Rep.Res.Inst.Natur.Resources)、1953年、第29巻、p.1-8
【非特許文献3】Saito、N.、Yokoi、M.、Yamaji、M. and Honda、T.「Cyanidin 3-p-coumaroylglucoside in Camellia species and cultivars」、Phytochemistry、1987年、第26巻(10号)、p.2761-2762
【非特許文献4】Terahara、N.、Takeda、Y.、Nesumi、A. and Honda、T.「Anthocyanins from red flower tea (Benibana-cha)、Camellia sinensis」、Phytochemistry、2001年、第56巻、p.359-361
【非特許文献5】坂田祐介、学位論文「ツバキ属植物の花色素に関する研究」、1988年、p.10-12
【非特許文献6】坂田祐介、植物色素研究会編、大阪公立大学共同出版会、植物色素研究法「ツバキの花色素と花色育種」、2004年、p.191-206
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前述したように、従来ではツバキの花又は花弁の抽出物の生物学的活性が明らかにされ、また、その利用方法が発明されたものの、ツバキの花又は花弁の抽出物に含まれる、赤色を発現するアントシアニン色素については不明な点が多く、それらの詳細な分離法、色素の詳細な化学構造、色素の品種間での分布の違いについては知られていなかった。これらの分離法が確立できれば、ツバキの花又は花弁の抽出物を更に有効に使用できるものと考えられる。
【0016】
そこで、本発明は、ツバキの花又は花弁の抽出物から、赤色を発現するアントシアニン色素を分離する方法、また、分離された色素の化学構造を知ることによって、ツバキ品種間での色素分布の違いを知る方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、ツバキ花弁の抽出物から25種類のアントシアニン色素、特に、8種類の新規アントシアニン色素を得ることに成功し、更に、得られたアントシアニンを標品として、高速液体クロマトグラフィー分析を行うことによって、各色素組成を元にツバキを種類分けすることが可能となり、ツバキ花弁由来のアントシアニンエキスを利用するために、明確に種類分けできることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1)次式(I)
【化1】
JP0005190926B2_000002t.gif
(式中、Rはアセチル基を表す。)
で示される化合物。
【0019】
(2)次式(II)
【化2】
JP0005190926B2_000003t.gif
(式中、Rは(Z)-p-クマロイル基、(E)-p-クマロイル基、(E)-カフェオイル基又はアセチル基を表す。)
で示される化合物。
【0020】
(3)次式(III)
【化3】
JP0005190926B2_000004t.gif
(式中、Rは(Z)-p-クマロイル基、(E)-p-クマロイル基又は(E)-カフェオイル基を表す。)
で示される化合物。
【0021】
(4)ツバキの花又は花弁の抽出物から前記(1)~(3)のいずれかに記載の化合物を単離及び精製することを特徴とするアントシアニン色素の製造方法。
【0022】
(5)前記ツバキがトウツバキ(Camellia reticulata Lindl.)であり、アントシアニン色素がcyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(2)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(4)又はcyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)である前記(4)に記載の製造方法。
【0023】
(6)前記ツバキがホンコンツバキ(Camellia hongkongensis Seem.)であり、アントシアニン色素がcyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(16)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(17)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(18)又はdelphinidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(20)である前記(4)に記載の製造方法。
【0024】
(7)前記ツバキがサルウィンツバキ(Camellia saluenensis Stapf ex Bean)であり、アントシアニン色素がcyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)又はcyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl-β-glucopyranoside)-5-β-glucopyranoside(24)である前記(4)に記載の製造方法。
【0025】
(8)前記ツバキが園芸品種のツバキ:大理茶(Dalicha)であり、アントシアニン色素がcyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(2)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(4)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside(5)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(11)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(13)又はcyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranoside(14)である前記(4)に記載の製造方法。
【0026】
(9)前記単離及び精製手段がカラムクロマトグラフィーである前記(4)~(8)のいずれかに記載の製造方法。
(10)抽出溶媒が酢酸-メタノール混合溶媒である前記(4)~(9)のいずれかに記載の製造方法。
【0027】
(11)ツバキの花又は花弁の抽出物中に含まれるアントシアニン色素の組成を分析することを特徴とするツバキの品種識別方法。
(12)高速液体クロマトグラフィー法によりアントシアニン色素の組成を分析する前記(11)に記載のツバキの品種識別方法。
【0028】
(13)高速液体クロマトグラフィー法を、リン酸水溶液と、リン酸-ギ酸-アセトニトリル-テトラヒドロフラン-水混合溶媒とを用いてリニアーグラジエント溶出させることにより行う前記(12)に記載のツバキの品種識別方法。
(14)ツバキの花又は花弁の抽出物又はその精製物を含有する抗酸化剤。
【0029】
(15)ツバキの花又は花弁の抽出物の精製物が単離・精製されたアントシアニン色素である前記(14)に記載の抗酸化剤。
(16)ツバキの花又は花弁の抽出物又はその精製物を含有する抗癌剤。
(17)ツバキの花又は花弁の抽出物の精製物が単離・精製されたアントシアニン色素である前記(16)に記載の抗癌剤。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、ツバキ抽出物からアントシアニン色素を得ることができ、また、得られたアントシアニン色素を標品として、高速液体クロマトグラフィー分析を行うことによって、各色素組成を元にツバキ属を種類分けすることが可能となり、ツバキ花弁由来のアントシアニンエキスを利用するために、明確に種類分けできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係るツバキの花又は花弁の抽出物(以下「ツバキ色素抽出物」という。)は、ツバキ、好ましくは紅花ツバキの花弁又は花を溶媒抽出に供することで得ることができる。例えば、ツバキの花弁を、酢酸と低級アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、好ましくはメタノール)の1~1.5対1、好ましくは1対1(容量比)で混合した溶媒を用いた抽出に供し、これを1回又は数回(例えば3回)繰り返すことでツバキ色素抽出物を得ることができる。
【0032】
通常、ツバキの花弁1kg当り抽出溶媒3~4Lを使用する。抽出温度は、通常、溶媒の融点ないし溶媒の沸点の範囲内であり、好ましくは15~30℃、更に好ましくは20~25℃である。また、抽出は、通常常圧下で行うが、加圧下又は減圧下で行ってもよい。抽出時間は、抽出温度等により異なり、通常室温で1日~2日間である。なお、本発明においては、ツバキ色素抽出物とは、前記抽出方法で得られた抽出液もしくは各種溶媒抽出液、その希釈液、その濃縮液又はその乾燥粉末を意味する。
【0033】
また、本発明においては、前述したツバキ色素抽出物を濾過、遠心分離又は精製処理等の精製手段に供することで、当該抽出物から夾雑物を除去した精製物を用いることができる。精製手段としては、例えば、カラムクロマトグラフィー、順相又は逆相クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー及びゲル濾過が挙げられるが、カラムクロマトグラフィーが特に好ましい。
【0034】
例えば、ツバキ色素の酢酸と低級アルコール抽出溶液を減圧蒸留装置でアルコールを蒸留除去後、濃縮された溶液を直接、逆相用のゲル(例えば、MCI gel CHP-20P(三菱化学)など)のオープンカラムクロマトグラフィーに付す。移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸のメタノール溶液を用い、A液とB液との比率を100:0から順次B液の含量を増加させ、例えば、70:30、30:70、0:100と変えて、クロマトグラフィーを行う。最後にC液として5%酢酸を含むアセトンを用い、A液とC液との比率を50:50にしてクロマトグラフィーを行う。A液とB液との比率が20:80で溶出する粗製分画物、並びにA液とB液との比率が40:60で溶出する粗製分画物並びにA液とB液との比率が70:30で溶出する粗製分画物には、本発明のアントシアニン色素が含有される。従って、これら粗製分画物は、ツバキ色素の粗精製物として好適に使用することができる。
【0035】
また、得られた前記ツバキ色素の粗精製物を更に逆相用のゲル(例えば、Sephadex LH-20(GE Healthcare Biosciences AB)など)のオープンカラムクロマトグラフィーに付す。移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸のメタノール溶液を用い、A液とB液との比率を100:0から順次B液の含量を増加させ、例えば、70:30、30:70、0:100と変えて、クロマトグラフィーを行う。最後にC液として5%酢酸を含むアセトンを用い、A液とC液との比率を50:50にしてクロマトグラフィーを行う。A液とB液との比率が100:0で溶出する粗製分画物並びにA液とB液との比率が50:50で溶出する粗製分画物には、本発明であるアントシアニン色素が含有される。従って、これら粗製分画物は、ツバキ色素の粗精製物として好適に使用することができる。
【0036】
更にまた、得られた前記ツバキ色素の粗精製物を逆相用のゲル(例えば、Chromatorex ODS(Fuji Silysia Chemical LTD)など)のオープンカラムクロマトグラフィーに付す。移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸のメタノール溶液を用い、A液とB液との比率を100:0から順次B液の含量を増加させ、例えば、100:0、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、30:70、0:100と変えて、クロマトグラフィーを行う。最後にC液として5%酢酸を含むアセトンを用い、A液とC液との比率を50:50にしてクロマトグラフィーを行う。この操作を繰り返し行うことによって、本発明であるアントシアニン色素を単離することができる。
【0037】
また、単離されたアントシアニン色素の純度を上げるために、例えば、Sephadex LH-20(GE Healthcare Biosciences AB)など)のオープンカラムクロマトグラフィーに付す。移動相にA液として5%酢酸水溶液、C液として5%酢酸を含むアセトンを用い、A液とC液との比率を0:100から順次A液の濃度を2%ずつ上げて、25:75までクロマトグラフィーを行う。この操作を行うことによって、本発明のアントシアニン色素の純度を上げることができる。
【0038】
前記単離されたアントシアニン色素及びツバキ色素の粗精製物に含まれるアントシアニン色素を簡単に分析する方法を以下に例示する。
【0039】
例えば、高速液体クロマトグラフィー法(HPLC;High Performance Liquid Chromatography)を用いることでアントシアニン色素を確認できる。HPLCの溶出溶媒としては、A液としてリン酸水溶液と、B液としてリン酸-ギ酸-アセトニトリル-テトラヒドロフラン-水混合溶媒を用い、リニアーグラジエント溶出(例えば、流速を1分間に0.8ml、カラムの温度を40℃に保ち、検出波長を525nmに設定し、A液とB液との比率を82:18から30:70の比率で35分かけて溶出)させることで、本発明のアントシアニン類をよく検出することができる。
【0040】
また、例えば、薄層クロマトグラフィー(TLC;Thin Layer Chromatography)を用いることでアントシアニン色素を容易に確認できる。TLCの展開溶媒としては、例えば、A液としてベンゼン-ギ酸エチル-ギ酸の1:7:1の比率で混合した溶液と、B液としてギ酸エチル-ギ酸-水の3:1:1の比率で混合した溶液を用い、A液とB液との比率を4:1から1:1程度の比率で混合し、TLCを展開すると、本発明のアントシアニン類はよく検出することができる。
【0041】
以上のように説明したツバキ色素抽出物又は精製物、又は、これらより単離されたアントシアニン色素を分析できる。この結果、25種類のアントシアニン色素を検出することができる。これらのアントシアニン色素は、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-glucopyranoside(1)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(2)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(3)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(4)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside(5)、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(9)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-galactopyranoside(10)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(11)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(13)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranoside(14)、cyanidin 3-O-β-galactopyranoside(15)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(16)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(17)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(18)、delphinidin 3-O-β-glucopyranoside(19)、delphinidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(20)、delphinidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(21)、delphinidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(22)、cyanidin 3,5-di-O-β-glucopyranoside(23)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl-β-glucopyranoside)-5-β-glucopyranoside(24)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl-β-glucopyranoside)-5-β-glucopyranoside(25)である。
【0042】
前記のアントシアニン色素のうち、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside(5)(前記式(I)においてRがアセチル基である化合物)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(11)(前記式(II)においてRが(Z)-p-クマロイル基である化合物)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)(前記式(II)においてRが(E)-p-クマロイル基である化合物、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(13)(前記式(II)においてRが(E)-カフェオイル基である化合物)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranoside(14)(前記式(II)においてRがアセチル基である化合物)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(16)(前記式(III)においてRが(Z)-p-クマロイル基である化合物)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(17)(前記式(III)においてRが(E)-p-クマロイル基である化合物)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(18)(前記式(III)においてRが(E)-カフェオイル基である化合物)は新規化合物である。
【0043】
なお、本明細書において、アントシアニン色素の化合物名の末尾に付した番号は、後述する実施例及び図面に記載の化合物に付した番号に対応する。
【0044】
前記ツバキとして、トウツバキ(Camellia reticulata Lindl.)を使用すれば、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-glucopyranoside(1)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(2)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(3)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(4)、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(9)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-galactopyranoside(10)、cyanidin 3-O-β-galactopyranoside(15)、のアントシアニン色素を分析及び製造できる。
【0045】
前記ツバキとして、ホンコンツバキ(Camellia hongkongensis Seem.)を使用すれば、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(9)、cyanidin 3-O-β-galactopyranoside(15)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(16)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(17)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(18)、delphinidin 3-O-β-glucopyranoside(19)、delphinidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(20)、delphinidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(21)、delphinidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(22)、のアントシアニン色素を分析及び製造できる。これらのうち、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(16)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(17)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(18)は新規化合物である。
【0046】
前記ツバキとして、サルウィンツバキ(Camellia saluenensis Stapf ex Bean)を使用すれば、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)、cyanidin 3,5-di-O-β-glucopyranoside(23)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl-β-glucopyranoside)-5-β-glucopyranoside(24)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl-β-glucopyranoside)-5-β-glucopyranoside(25)、のアントシアニン色素を分析及び製造できる。
【0047】
前記ツバキとして、園芸品種のツバキ:大理茶(Dalicha)を使用すれば、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-glucopyranoside(1)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(2)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(3)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(4)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside(5)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-galactopyranoside(10)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(11)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(13)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranoside(14)、のアントシアニン色素を分析及び製造できる。これらのうち、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside(5)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(11)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(13)又はcyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranoside(14)は新規化合物である。
【0048】
以上のように説明したツバキ色素抽出物又は精製物、又は、これらより単離されたアントシアニン色素を有効成分として用いることで、飲食品、医薬品、化粧品などを製造するために利用することができる。ツバキ色素抽出物又は精製物は、例えば、抗酸化剤、抗癌剤の有効成分として用いることができる。
【0049】
本発明のツバキ色素抽出物又は精製物、又は、これらより単離されたアントシアニン色素の有効量を、錠剤、カプセル、顆粒、ドリンク、ペットボトルなどの任意の形態に添加又は封入するか、あるいは任意の飲食品に添加することも可能である。
【0050】
飲食品には、例えば、菓子類、レトルト食品、ジュース類、お茶類、乳製品などが含まれるが、これらに限定されない。また、飲食品には、必要に応じて甘味剤、調味料、乳化剤、懸濁化剤、防腐剤などを添加してもよいし、あるいはビタミン類、栄養剤、免疫増強剤(例えば、プロポリスやきのこ抽出物など)などを添加してもよい。
【0051】
本発明に使用できるツバキ(Camellia属)野生種として、限定されるものではないが、好ましくは紅花ツバキ、例えば、セッコウベニバナユチャ(浙江紅花油茶、C.chekiangoleosa)、カンツバキ(C.hiemalis)、ホンコンツバキ(香港紅山茶、C.hongkongensis)、ヤブツバキ(紅山茶、C.japonica)、テマリツバキ(桜花短柱茶、C.maliflora)、ピタールツバキ(西南山茶、C.pitardii)、ピタールツバキピタール種(西南山茶西南種、C.pitardii var. pitardii)、ピタールツバキ雲南種(西南山茶雲南種、C.pitardii var. yunnanica)、マイレイツバキ(C.mairei)、ポリオドンタ(宛田紅花油茶、C.polyodonta)、トウツバキ(てん山茶、C.reticulata)、ロシフロラ(玖瑰連芯茶、C.rosiflora),ユキルバキ(雪椿、C.rusticana)、サルウィンツバキ(怒江山茶、C.saluenensis)、サザンカ(山茶花、C.sasanqua)、セミセラータ(南山茶、C.semiserrata)、ワビスケ(侘助、C.wabisuke)が挙げられる。
【0052】
本発明に使用できるツバキ(Camellia属)園芸品種として、限定されるものではないが、例えば、艶姿(えにし)、乙女(おとめ)、勘次郎(かんじろう)、皇玉(こうぎょく)、獅子頭(ししがしら)、昭和の栄(しょうわのさかえ)、緋乙女(ひおとめ)、日の出富士(ひのでふじ)、朝日鶴(あさひづる)、大空(おおぞら)、大錦(おおにしき)、桜月夜(さくらづくよ)、七福神(しちふくじん)、東雲(しののめ)、酒中花(しゅちゅうか)、大朱盃(たいしゅはい)、宝合(たからあわせ)、昼夜錦(ちゅうやにしき)、丁子車(ちょうじぐるま)、鳴海潟(なるみがた)、二重弁天(にじゅうべんてん)、肥後入日の海(ひごいりひのうみ)、三国紅(みくにこう)、和合神(わごうじん)、旭(あさひ)、梅ケ香(うめがか)、笑顔(えがお)、凱旋(がいせん)、鎌倉絞(かまくらしぼり)、古金襴(こきんらん)、佐保姫(さほひめ)、三段花(さんだんか)、蜀紅錦(しょっこうにしき)、飛竜(ひりゅう)、曙(あけぼの)、岩根絞(いわねしぼり)、有楽(うらく)、蝦夷錦(えぞにしき)、王冠(おうかん)、大阿蘇(おおあそ)、沖の浪(おきのなみ)、長楽(おさらく)、春日野(かすがの)、玉之浦(たまのうら)、太郎庵(たろうあん)、釣篝(つりかがり)、鶏の子(とりのこ)、白班孔雀(はくはんくじゃく)、羽衣(はごろも)、春の台(はるのうてな)、光源氏(ひかるげんじ)、アドルフ・オーデュソン(Adolph Audusson)、ベティー・シェフィールド・シュープリーム(Betty Sheffield Supreme)、カーターズ・サンバースト(Carter’s Sunburst)、C.M.ハヴィー(C.M.Hovey)、コンテッサ・ラヴィニア・マギ(Contessa Lavinia Maggi)、ドーンズ・アーリー・ライト(Dawn’s Early Light)、ドゥビュタント(Debutante)、ギリョ・ヌッチオ(Guilio Nuccio)、クレイマーズ・シュープリーム(Kramer’s Supreme)、マーガレット・デイヴィス・ピコティー(Margaret Davis Picotee)、マトティアナ(Mathotiana)、ミセス・D.W.デイヴィス(Mrs.D.W.Davis)、ミセス・D.W.デイヴィス・デスカンソ(Mrs.D.W.Davis Descanso)、アーチ・オブ・トライアンフ(Arch of Triumph)、仏陀(Buddha)、唐椿(Captain Rowes)、張家茶(Chang’s Camellia)、チャイナ・レディー(China Lady)、大瑪瑙(Cornelian)、菊弁(Chrysanthemum Petal)、大桃紅(Great Peach Bloom)、ハワード・アスパー(Haward Asper)、ラスカ・ビューティー(Lasca Beauty)、ロワ・シノー(Lois Shinault)、シャルレアン(Charlean)、ドネイション(Donation)、ドリーム・ボート(Dream Boat)、E.G.ウォーターハウス(E.G.Waterhouse)、エルジー・ジュアリー(Elsie Jury)、J.C.ウィリアムズ(J.C.Williams)、ジュリア・ハミター(Julia Hamiter)、ベイビー・ベアー(Baby Bear)、センティッド・ジェム(Scented Gem)、スニパト(Snippet)、タイニー・プリンセス(Tiny Princess)、ウァーリンガ・プリンセス(Wirlinga Princess)が挙げられる。
【0053】
なお、これらのツバキのアントシアニン色素を分析し、新規色素として、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside(5)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(11)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(13)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranoside(14)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(16)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(17)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(18)を単離及び精製することも、本発明に含まれる。
【実施例】
【0054】
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限定されないものとする。
【0055】
〔実施例1〕トウツバキ(C.reticulata Lindl.)の分析
(1)花弁から色素の抽出と単離、精製の方法
トウツバキから花弁を採集した。採集した花弁は、褐変を防ぐため熱湯に3~5秒間浸漬し、ポリフェノールオキシダーゼなどの酵素を死活させた。浸漬後、花弁を室温で乾燥させた。乾燥花弁2kgに、酢酸とメタノールを1対1で混合した溶液(50%酢酸-メタノール)12Lを加え、20~25℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出液を綿栓でろ過した後、溶媒を減圧下、ロータリーエバポレーターで留去した。抽出残渣を5%酢酸水溶液に溶解し、オープンカラムクロマトグラフィーに付した。オープンカラムクロマトグラフィーの条件は、固定相にエムシーアイゲルCHP-20P(MCI gel CHP-20P、三菱化学株式会社、Mitsubishi Chemical Corporation)、セファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)、クロマトレックスODS(Chromatorex ODS、富士シリシア化学株式会社、Fuji Silysia Chemical LTD.)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を10%ずつ増やすことによって、MCIgelのカラム(以下MCIカラム)-Sephadex LH-20カラム-ODSカラムの順番で各種クロマトグラフィーを行った。また、固定相にセファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、C液として5%酢酸-アセトン(アセトンに酢酸を5%量加えたもの)を用い、C液からA液の含量を2%ずつ増やすことによってクロマトグラフィーを行った。最後に、Sephadex LH-20カラムとODSカラムを用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を5%ずつ増やすことを繰り返した。
【0056】
これらのオープンカラムクロマトグラフィーを繰り返し行うことによって、アントシアニン色素として、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-glucopyranoside(1)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(2)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(3)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(4)、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(9)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-galactopyranoside(10)、cyanidin 3-O-β-galactopyranoside(15)を単離及び精製した(図1)。
【0057】
(2)色素の各種スペクトルデータ
単離・精製したアントシアニン色素のプロトン核磁気共鳴スペクトル(H-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表1及び表2に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また、二番目に表された数値は、カップリング定数(J値)を示している。表中の記号で、brは、broad、sはsinglet、dはdoublet、ddはdouble doublet、dddはdouble double doublet、tはtriplet、mはmultipletを示す。
【0058】
【表1】
JP0005190926B2_000005t.gif

【0059】
【表2】
JP0005190926B2_000006t.gif

【0060】
単離・精製したアントシアニン色素の炭素13核磁気共鳴スペクトル(13C-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表3に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また表中、C(Z)はパラクマル酸のZ型、C(E)はパラクマル酸のE型、Caf(E)はカフェー酸のシグナルであることを示す。
【0061】
【表3】
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【0062】
図1で示した(1)~(4)、(6)~(10)及び(15)のアントシアニン色素の紫外部吸収スペクトル(Ultra Violet spectrum)を測定した。測定には、島津製作所株式会社の分光機器(UV-visible recording spectrometer、UV-2100)を用いた。その結果は次の通りである。測定溶媒はメタノールである。shはshoulderを示す。
色素(1):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 282 (4.31), 379 (3.10), 538 (3.47); 0.01% HCl-MeOH: 282 (4.37), 332 (3.68), 530 (4.59); AlCl-MeOH: 289 (4.40), 312 (4.00), 411 (3.81), 564 (4.62)。
色素(2):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.51), 311sh (4.40), 553 (3.18); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.53), 314 (4.40), 530 (4.54); AlCl-MeOH: 289 (4.46), 313 (4.49), 570 (4.61)。
色素(3):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.58), 311sh (4.48), 553 (3.25); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.60), 314 (4.48), 530 (4.61); AlCl-MeOH: 289 (4.53), 313 (4.56), 570 (4.69)。
色素(4):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.61), 331 (4.46), 532 (4.53); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.65), 330 (4.50), 530 (4.69); AlCl-MeOH: 289 (4.48), 314 (4.47), 349 (4.49), 571 (4.75)。
色素(6):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.04), 311sh(4.17), 538 (3.55); 0.01% HCl-MeOH: 283 (4.08), 332 (3.64), 530 (4.19); AlCl-MeOH: 288 (3.99), 313 (3.94), 571 (4.28)。
色素(7):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.30), 308sh (4.19), 531 (3.89); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.33), 311 (4.17), 375sh (3.58), 530 (4.35); AlCl-MeOH: 289 (4.26), 311 (4.27), 411 (3.70), 573 (4.44)。
色素(8):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.49), 311sh (4.39), 553 (3.17); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.51), 314 (4.39), 530 (4.52); AlCl-MeOH: 289 (4.45), 313 (4.47), 570 (4.60)。
色素(9):赤色無晶形粉末、 UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.61), 331 (4.46), 532 (4.53); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.65), 330 (4.50), 530 (4.69); AlCl-MeOH: 289 (4.48), 314 (4.47), 349 (4.49), 571 (4.75)。
色素(10):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 282 (4.12), 333 (3.26), 530 (4.27); 0.01% HCl-MeOH: 282 (4.19), 332 (3.40), 530 (4.42); AlCl-MeOH: 287sh (4.00), 313 (3.82), 409 (3.57), 570 (4.50)。
色素(15):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 283 (4.00), 311sh (3.22), 530 (3.08); 0.01% HCl-MeOH: 282 (4.54), 331 (3.97), 529 (4.74); AlCl-MeOH: 272 (4.43), 312 (4.24), 571 (4.85)。
【0063】
質量分析計(positive-ion Electrospray Ionization-Mass Spectrometer;ESI-MS)を用いて、図1で示した(1)~(4)、(6)~(10)及び(15)のアントシアニン色素の質量を測定した。
色素(1):ESI-MS (m/z): 581.37 M (Calcd for C262915 581.41)。
色素(2):ESI-MS (m/z): 727.37 M (Calcd for C353517 727.53)。
色素(3):ESI-MS (m/z): 727.38 M (Calcd for C353517 727.53)。
色素(4):ESI-MS (m/z): 743.35 M (Calcd for C353518 743.53)。
色素(6):ESI-MS (m/z): 449.21 M (Calcd for C212111 449.31)。
色素(7):ESI-MS (m/z): 595.19 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(8):ESI-MS (m/z): 595.14 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(9):ESI-MS (m/z): 611.22 M (Calcd for C302714 611.44)。
色素(10):ESI-MS (m/z): 581.18 M (Calcd for C262915 581.41)。
色素(15):ESI-MS (m/z): 449.23 M (Calcd for C212111 449.31)。
以上の結果、理論値と測定値がよく一致した。
【0064】
〔実施例2〕ホンコンツバキ(C.hongkongensis Seem.)の分析
(1)花弁から色素の抽出と単離、精製の方法
ホンコンツバキから花弁を採集した。採集した花弁10kgに直接、酢酸とメタノールを1対1で混合した溶液(50%酢酸-メタノール)20Lを加え、20~25℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出液を綿栓でろ過した後、溶媒を減圧下、ロータリーエバポレーターで留去した。抽出残渣を5%酢酸水溶液に溶解し、オープンカラムクロマトグラフィーに付した。オープンカラムクロマトグラフィーの条件は、固定相にエムシーアイゲルCHP-20P(MCI gel CHP-20P、三菱化学株式会社、Mitsubishi Chemical Corporation)、セファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)、クロマトレックスODS(Chromatorex ODS、富士シリシア化学株式会社、Fuji Silysia Chemical LTD.)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を10%ずつ増やすことによって、MCIgelのカラム(以下MCIカラム)-Sephadex LH-20カラム-ODSカラムの順番で各種クロマトグラフィーを行った。また、固定相にセファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、C液として5%酢酸-アセトン(アセトンに酢酸を5%量加えたもの)を用い、C液からA液の含量を2%ずつ増やすことによってクロマトグラフィーを行った。最後に、Sephadex LH-20カラムとODSカラムを用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を5%ずつ増やすことを繰り返した。これらのオープンカラムクロマトグラフィーを繰り返し行うことによって、アントシアニン色素として、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(9)、cyanidin 3-O-β-galactopyranoside(15)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(16)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(17)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(18)、delphinidin 3-O-β-glucopyranoside(19)、delphinidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(20)、delphinidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(21)、delphinidin 3-O-(6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(22)を単離及び精製した(図2)。単離及び精製したアントシアニン色素のうち、(16)、(17)、(18)は新規な色素である(図2)。
【0065】
(2)色素の各種スペクトルデータ
単離・精製したアントシアニン色素のプロトン核磁気共鳴スペクトル(H-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表4~表6に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また、二番目に表された数値は、カップリング定数(J値)を示している。表中の記号で、brは、broad、sはsinglet、dはdoublet、ddはdouble doublet、dddはdouble double doublet、tはtriplet、mはmultipletを示す。
【0066】
【表4】
JP0005190926B2_000008t.gif

【0067】
【表5】
JP0005190926B2_000009t.gif

【0068】
【表6】
JP0005190926B2_000010t.gif

【0069】
単離・精製したアントシアニン色素の炭素13核磁気共鳴スペクトル(13C-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表7~表9に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また表中、C(Z)はパラクマル酸のZ型、C(E)はパラクマル酸のE型、Caf(E)はカフェー酸のシグナルであることを示す。shはshoulderである。
【0070】
【表7】
JP0005190926B2_000011t.gif

【0071】
【表8】
JP0005190926B2_000012t.gif

【0072】
【表9】
JP0005190926B2_000013t.gif

【0073】
図2で示した(6)~(9)及び(15)~(22)のアントシアニン色素の紫外部吸収スペクトル(Ultra Violet spectrum)を測定した。測定には、島津製作所株式会社の分光機器(UV-visible recording spectrometer、UV-2100)を用いた。その結果は次の通りである。測定溶媒はメタノールである。
色素(6):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.04), 311sh (4.17), 538 (3.55); 0.01% HCl-MeOH: 283 (4.08), 332 (3.64), 530 (4.19); AlCl-MeOH: 288 (3.99), 313 (3.94), 571 (4.28)。
色素(7):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.30), 308sh (4.19), 531 (3.89); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.33), 311 (4.17), 375sh (3.58), 530 (4.35); AlCl-MeOH: 289 (4.26), 311 (4.27), 411 (3.70), 573 (4.44)。
色素(8):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.49), 311sh(4.39), 553 (3.17); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.51), 314 (4.39), 530 (4.52); AlCl-MeOH: 289 (4.45), 313 (4.47), 570 (4.60)。
色素(9):赤色無晶形粉末、 UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.61), 331 (4.46), 532 (4.53); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.65), 330 (4.50), 530 (4.69); AlCl-MeOH: 289 (4.48), 314 (4.47), 349 (4.49), 571 (4.75)。
色素(15):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 283 (4.00), 311sh (3.22), 530 (3.08); 0.01% HCl-MeOH: 282 (4.54), 331 (3.97), 529 (4.74); AlCl-MeOH: 272 (4.43), 312 (4.24), 571 (4.85)。
色素(16):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.26), 309 (4.14), 531 (4.06); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.28), 310 (4.15), 530 (4.28); AlCl-MeOH: 289 (4.25), 313 (4.27), 405 (3.66), 571 (4.39)。
色素(17):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.29), 311sh (4.19), 531 (4.10); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.31), 312 (4.19), 530 (4.32); AlCl-MeOH: 289 (4.25), 313 (4.26), 401 (3.54), 558 (4.32)。
色素(18):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.27), 330 (4.14), 531 (4.00); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.30), 330 (4.18), 531 (4.29); AlCl-MeOH: 287 (4.13), 312 (4.13), 351 (4.16), 569 (4.38)。
色素(19):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 281 (3.96), 319sh (3.16), 544 (4.37); 0.01% HCl-MeOH: 278 (4.08), 333 (4.46), 542 (4.35); AlCl-MeOH: 277 (4.03), 318 (3.68), 580 (4.41)。
色素(20):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.32), 308 (3.84), 545 (3.04); 0.01% HCl-MeOH: 285 (4.32), 300 (4.25), 545 (4.16); AlCl-MeOH: 288 (4.32), 315 (4.27), 586 (4.25)。
色素(21):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.28), 307 (4.24), 544 (3.79); 0.01% HCl-MeOH: 283 (4.31), 299 (4.26), 542 (4.36); AlCl-MeOH: 288 (4.27), 315 (4.27), 584 (4.43)。
色素(22):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.05), 318sh (3.90), 329 (3.94), 548 (3.74); 0.01% HCl-MeOH: 282 (4.11), 317sh (3.94), 332 (3.98), 544 (4.20); AlCl-MeOH: 285 (4.00), 329sh (4.01), 350 (4.06), 587 (4.26)。
【0074】
質量分析計(positive-ion Electrospray Ionization-Mass Spectrometer;ESI-MS)を用いて、図2で示した(6)~(9)及び(15)~(22)のアントシアニン色素の質量を測定した。
色素(6):ESI-MS (m/z): 449.21 M (Calcd for C212111 449.31)。
色素(7):ESI-MS (m/z): 595.19 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(8):ESI-MS (m/z): 595.14 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(9):ESI-MS (m/z): 611.22 M (Calcd for C302714 611.44)。
色素(15):ESI-MS (m/z): 449.23 M (Calcd for C212111 449.31)。
色素(16):ESI-MS (m/z): 595.19 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(17):ESI-MS (m/z): 595.17 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(18):ESI-MS (m/z): 611.39 M (Calcd for C302714 611.44)。
色素(19):ESI-MS (m/z): 465.23 M (Calcd for C212112 465.31)。
色素(20):ESI-MS (m/z): 611.35 M (Calcd for C302714 611.44)。
色素(21):ESI-MS (m/z): 611.22 M (Calcd for C302714 611.44)。
色素(22):ESI-MS (m/z): 627.37 M (Calcd for C302715 627.43)。
以上の結果、理論値と測定値がよく一致した。
【0075】
〔実施例3〕サルウィンツバキ(C.saluenensis Stapf ex Beam)の分析
(1)花弁から色素の抽出と単離、精製の方法
サルウィンツバキから花弁を採集した。採集した花弁は、褐変を防ぐため熱湯に3~5秒間浸漬し、ポリフェノールオキシダーゼなどの酵素を死活させた。浸漬後、花弁を室温で乾燥させた。乾燥花弁3kgに、酢酸とメタノールを1対1で混合した溶液(50%酢酸-メタノール)13Lを加え、20~25℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出液を綿栓でろ過した後、溶媒を減圧下、ロータリーエバポレーターで留去した。抽出残渣を5%酢酸水溶液に溶解し、オープンカラムクロマトグラフィーに付した。オープンカラムクロマトグラフィーの条件は、固定相にエムシーアイゲルCHP-20P(MCI gel CHP-20P、三菱化学株式会社、Mitsubishi Chemical Corporation)、セファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)、クロマトレックスODS(Chromatorex ODS、富士シリシア化学株式会社、Fuji Silysia Chemical LTD.)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を10%ずつ増やすことによって、MCIgelのカラム(以下MCIカラム)-Sephadex LH-20カラム-ODS カラムの順番で各種クロマトグラフィーを行った。また、固定相にセファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、C液として5%酢酸-アセトン(アセトンに酢酸を5%量加えたもの)を用い、C液からA液の含量を2%ずつ増やすことによってクロマトグラフィーを行った。次いで、Sephadex LH-20カラムとODSカラムを用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を5%ずつ増やすことを繰り返した。これらのオープンカラムクロマトグラフィーを繰り返し行うことによって、アントシアニン色素として、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(7)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)、cyanidin 3,5-di-O-β-glucopyranoside(23)、cyanidin 3-O-(6-O-(Z)-p-coumaroyl-β-glucopyranoside)-5-β-glucopyranoside(24)、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl-β-glucopyranoside)-5-β-glucopyranoside(25)を単離及び精製した(図3)。
【0076】
(2)色素の各種スペクトルデータ
単離・精製したアントシアニン色素のプロトン核磁気共鳴スペクトル(H-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表10及び表11に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また、二番目に表された数値は、カップリング定数(J値)を示している。表中の記号で、brは、broad、sはsinglet、dはdoublet、ddはdouble doublet、dddはdouble double doublet、tはtriplet、mはmultipletを示す。
【0077】
【表10】
JP0005190926B2_000014t.gif

【0078】
【表11】
JP0005190926B2_000015t.gif

【0079】
単離・精製したアントシアニン色素の炭素13核磁気共鳴スペクトル(13C-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表12に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また表中、C(Z)はパラクマル酸のZ型、C(E)はパラクマル酸のE型、Caf(E)はカフェー酸のシグナルであることを示す。
【0080】
【表12】
JP0005190926B2_000016t.gif

【0081】
図3で示した(6)~(8)及び(23)~(25)のアントシアニン色素の紫外部吸収スペクトル(Ultra Violet spectrum)を測定した。測定には、島津製作所株式会社の分光機器(UV-visible recording spectrometer、UV-2100)を用いた。その結果は次の通りである。測定溶媒はメタノールである。shはshoulderを示す。
色素(6):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.04), 311sh (4.17), 538 (3.55); 0.01% HCl-MeOH: 283 (4.08), 332 (3.64), 530 (4.19); AlCl-MeOH: 288 (3.99), 313 (3.94), 571 (4.28)。
色素(7):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.30), 308sh (4.19), 531 (3.89); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.33), 311 (4.17), 375sh (3.58), 530 (4.35); AlCl-MeOH: 289 (4.26), 311 (4.27), 411 (3.70), 573 (4.44)。
色素(8):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.49), 311sh (4.39), 553 (3.17); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.51), 314 (4.39), 530 (4.52); AlCl-MeOH: 289 (4.45), 313 (4.47), 570 (4.60)。
色素(23):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 282 (3.14), 311sh (1.89), 527 (2.71); 0.01% HCl-MeOH: 279 (3.14), 331 (2.49), 526 (3.43); AlCl-MeOH: 284sh (2.97), 313 (2.82), 452 (2.64), 570 (3.44)。
色素(24):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 286 (4.27), 317sh (4.09), 531 (2.58); 0.01% HCl-MeOH: 281 (4.25), 294 (4.22), 530 (4.34); AlCl-MeOH: 281 (4.19), 312 (4.21), 421 (3.68), 571 (4.37)。
色素(25):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.56), 311sh(4.46), 553 (3.23); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.58), 314 (4.46), 530 (4.59); AlCl-MeOH: 289 (4.51), 313 (4.54), 570 (4.67)。
【0082】
質量分析計(positive-ion Electrospray Ionization-Mass Spectrometer;ESI-MS)を用いて、図3で示した(6)~(8)及び(23)~(25)のアントシアニン色素の質量を測定した。
色素(6):ESI-MS (m/z): 449.21 M (Calcd for C212111 449.31)。
色素(7):ESI-MS (m/z): 595.19 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(8):ESI-MS (m/z): 595.14 M (Calcd for C302713 595.44)。
色素(23):ESI-MS (m/z): 611.39 M (Calcd for C273116 611.43)。
色素(24):ESI-MS (m/z): 757.44 M (Calcd for C363718 757.55)。
色素(25):ESI-MS (m/z): 757.44 M (Calcd for C363718 757.55)。
以上の結果、理論値と測定値がよく一致した。
【0083】
〔実施例4〕園芸品種ツバキ:大理茶(Dalicha)の分析
(1)花弁から色素の抽出と単離、精製の方法
園芸品種ツバキから花弁を採集した。採集した花弁は、褐変を防ぐため熱湯に3~5秒間浸漬し、ポリフェノールオキシダーゼなどの酵素を死活させた。浸漬後、花弁を室温で乾燥させた。乾燥花弁2kgに、酢酸とメタノールを1対1で混合した溶液(50%酢酸-メタノール)11Lを加え、20~25℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出液を綿栓でろ過した後、溶媒を減圧下、ロータリーエバポレーターで留去した。抽出残渣を5%酢酸水溶液に溶解し、オープンカラムクロマトグラフィーに付した。オープンカラムクロマトグラフィーの条件は、固定相にエムシーアイゲルCHP-20P(MCI gel CHP-20P、三菱化学株式会社、Mitsubishi Chemical Corporation)、セファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)、クロマトレックスODS(Chromatorex ODS、富士シリシア化学株式会社、Fuji Silysia Chemical LTD.)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を10%ずつ増やすことによって、MCIgelのカラム(以下MCIカラム)-Sephadex LH-20カラム-ODSカラムの順番で各種クロマトグラフィーを行った。また、固定相にセファデックスLH-20(Sephadex LH-20、GE Healthcare Biosciences AB)を用い、移動相にA液として5%酢酸水溶液、C液として5%酢酸-アセトン(アセトンに酢酸を5%量加えたもの)を用い、C液からA液の含量を増やすことによってクロマトグラフィーを行った。これらのオープンカラムクロマトグラフィーを繰り返し行うことによって、アントシアニン色素として、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-glucopyranoside(1)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(2)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(3)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-glucopyranoside(4)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-glucopyranoside(5)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-galactopyranoside(10)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(Z)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(11)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-caffeoyl)-β-galactopyranoside(13)、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-acetyl)-β-galactopyranoside(14)を単離及び精製した(図4)。単離及び精製したアントシアニン色素のうち、(5)、(11)~(14)は新規な色素である(図4)。
【0084】
(2)色素の各種スペクトルデータ
単離・精製したアントシアニン色素のプロトン核磁気共鳴スペクトル(H-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表13及び表14に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また、二番目に表された数値は、カップリング定数(J値)を示している。表中の記号で、brは、broad、sはsinglet、dはdoublet、ddはdouble doublet、dddはdouble double doublet、tはtriplet、mはmultipletを示す。
【0085】
【表13】
JP0005190926B2_000017t.gif

【0086】
【表14】
JP0005190926B2_000018t.gif

【0087】
単離・精製したアントシアニン色素の炭素13核磁気共鳴スペクトル(13C-Nuclear magnetic resonance [NMR] spectrum)を測定した。測定装置は、JNM-ECA600型核磁気共鳴装置(JEOL JNM-ECA600KS、日本電子データム株式会社、JEOL DATUM LTD.)を用いた。測定は、CDODとCFCOODの9対1混合溶液を用いて行った。その結果を表15に示す。表中の数値はデルタ(δ、ppm)で示す。また表中、C(Z)はパラクマル酸のZ型、C(E)はパラクマル酸のE型、Caf(E)はカフェー酸のシグナルであることを示す。
【0088】
【表15】
JP0005190926B2_000019t.gif

【0089】
図4で示した(1)~(5)及び(10)~(14)のアントシアニン色素の紫外部吸収スペクトル(Ultra Violet spectrum)を測定した。測定には、島津製作所株式会社の分光機器(UV-visible recording spectrometer、UV-2100)を用いた。その結果は次の通りである。測定溶媒はメタノールである。shはshoulderを示す。
色素(1):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 282 (4.31), 379 (3.10), 538 (3.47); 0.01% HCl-MeOH: 282 (4.37), 332 (3.68), 530 (4.59); AlCl-MeOH: 289 (4.40), 312 (4.00), 411 (3.81), 564 (4.62)。
色素(2):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.51), 311sh (4.40), 553 (3.18); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.53), 314 (4.40), 530 (4.54); AlCl-MeOH: 289 (4.46), 313 (4.49), 570 (4.61)。
色素(3):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 284 (4.58), 311sh (4.48), 553 (3.25); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.60), 314 (4.48), 530 (4.61); AlCl-MeOH: 289 (4.53), 313 (4.56), 570 (4.69)。
色素(4):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.61), 331 (4.46), 532 (4.53); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.65), 330 (4.50), 530 (4.69); AlCl-MeOH: 289 (4.48), 314 (4.47), 349 (4.49), 571 (4.75)。
色素(5):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 283 (4.17), 340 (3.22), 361 (3.25), 531 (3.58); 0.01% HCl-MeOH: 283 (4.22), 336 (3.56)), 382 (3.65), 531 (4.45); AlCl-MeOH: 286 (4.09), 313 (3.89), 409 (3.71), 570 (4.52)。
色素(10):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 282 (4.12), 333 (3.26), 530 (4.27); 0.01% HCl-MeOH: 282 (4.19), 332 (3.40), 530 (4.42); AlCl-MeOH: 287sh (4.00), 313 (3.82), 409 (3.57), 570 (4.50)。
色素(11):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.39), 313sh(4.22), 534 (4.38); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.41), 311 (4.23), 534 (4.48); AlCl-MeOH: 289 (4.32), 311 (4.31), 405 (3.80), 574 (4.57)。
色素(12):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.22), 308sh (4.12), 535 (3.36); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.24), 312 (4.12), 531 (4.25); AlCl-MeOH: 290 (4.18), 313 (4.20), 407 (3.46), 571 (4.33)。
色素(13):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 285 (4.30), 330 (4.12), 532 (3.40); 0.01% HCl-MeOH: 284 (4.32), 331 (4.18), 531 (4.40); AlCl-MeOH: 289 (4.12), 315 (4.12), 355 (4.18), 567 (4.48)。
色素(14):赤色無晶形粉末、UV-vis λmax MeOH (nm) (log ε): 283 (4.10), 347 (3.29), 550 (2.99); 0.01% HCl-MeOH: 283 (4.14), 335 (3.55), 381 (3.56), 531 (4.36); AlCl-MeOH: 287 (3.97), 312 (3.79), 403 (3.63), 572 (4.43)。
【0090】
質量分析計(positive-ion Electrospray Ionization-Mass Spectrometer;ESI-MS)を用いて、図4で示した(1)~(5)、(10)~(14)のアントシアニン色素の質量を測定した。
色素(1):ESI-MS (m/z): 581.37 M (Calcd for C262915 581.41)。
色素(2):ESI-MS (m/z): 727.37 M (Calcd for C353517 727.53)。
色素(3):ESI-MS (m/z): 727.38 M (Calcd for C353517 727.53)。
色素(4):ESI-MS (m/z): 743.35 M (Calcd for C353518 743.53)。
色素(5):ESI-MS (m/z): 623.25 M (Calcd for C283116 623.44)。色素(10):ESI-MS (m/z): 582.22 [M+H] (Calcd for C262915 581.41)。
色素(11):ESI-MS (m/z): 727.37 M (Calcd for C353517 727.53)。
色素(12):ESI-MS (m/z): 727.32 M (Calcd for C353517 727.53)。
色素(13):ESI-MS (m/z): 743.48 M (Calcd for C353518 743.53)。
色素(14):ESI-MS (m/z): 623.38 M (Calcd for C283116 623.44)。
以上の結果、理論値と測定値がよく一致した。
【0091】
〔実施例5〕HPLCによる各種ツバキの花弁に含まれる色素の分析
(1)トウツバキ(C.reliculata Lindl.)の分析
トウツバキ(C.reliculata Lindl.)の花弁(花)0.5gを採集し、予め準備した抽出溶媒10mlで20℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出溶媒の組成は、メタノール-ギ酸-トリフルオロ酢酸-水(MeOH-HCOOH-CFCOOH-HO)の70:2:1:27(v/v%)である。抽出液は、ミリポアフィルター(メッシュは0.45μM)で通導後、下記のHPLC分析条件にて分析した。その結果を図5に示す。色素がよく分離していることが分かる。
(HPLC分析条件)
HPLCの溶出溶媒としては、A液として1.5%リン酸を含む水溶液と、B液としてリン酸-ギ酸-アセトニトリル-テトラヒドロフラン-水の1.4:19:23.8:5:50.8の比率で混合した溶液を用い、流速を1分間に0.8ml、カラムの温度を40℃に保ち、検出波長を525nmに設定し、A液とB液との比率を82:18から30:70の比率で35分かけてリニアーグラジエント溶出させた。
【0092】
(2)ピタールツバキ雲南種(西南山茶雲南種、C.pitardii var. yunnanica)の分析
ピタールツバキ雲南種(西南山茶雲南種、C.pitardii var. yunnanica)の花弁(花)0.5gを採集し、予め準備した抽出溶媒10mlで20℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出溶媒の組成は、メタノール-ギ酸-トリフルオロ酢酸-水(MeOH-HCOOH-CFCOOH-HO)の70:2:1:27(v/v%)である。抽出液は、ミリポアフィルター(メッシュは0.45μM)で通導後、前記HPLC条件にて分析した。その結果を図6に示す。色素がよく分離していることが分かる。また、トウツバキ(C.reliculata Lindl.)の花弁(花)から得られたアントシニン色素組成と類似しているが、両者のHPLC分析のデータによる品種識別は可能であると考える。
【0093】
(3)ホンコンツバキ(C.hongkongensis Seem.)の分析
ホンコンツバキ(C.hongkongensis Seem.)の花弁(花)0.5gを採集し、予め準備した抽出溶媒10mlで20℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出溶媒の組成は、メタノール-ギ酸-トリフルオロ酢酸-水(MeOH-HCOOH-CFCOOH-HO)の70:2:1:27(v/v%)である。抽出液は、ミリポアフィルター(メッシュは0.45μM)で通導後、前記HPLC条件にて分析した。その結果を図7に示す。色素がよく分離していることが分かる。
【0094】
(4)ヤブツバキ(C.japonica)の分析
ヤブツバキ(C.japonica)の花弁(花)0.5gを採集し、予め準備した抽出溶媒10mlで20℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出溶媒の組成は、メタノール-ギ酸-トリフルオロ酢酸-水(MeOH-HCOOH-CFCOOH-HO)の70:2:1:27(v/v%)である。抽出液は、ミリポアフィルター(メッシュは0.45μM)で通導後、前記HPLC条件にて分析した。その結果を図8に示す。色素がよく分離していることが分かる。また、ホンコンツバキ(C.hongkongensis)の花弁(花)から得られたアントシニン色素組成とは違い、デルフィニジン(delphinidin)系の配糖体が認められないことが分かる。
【0095】
(5)サルウィンツバキ(C.saluenensis Stapf ex Heam)の分析
サルウィンツバキ(C.saluenensis Stapf ex Heam)の花弁(花)25gを採集し、予め準備した抽出溶媒10mlで20℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出溶媒の組成は、メタノール-ギ酸-トリフルオロ酢酸-水(MeOH-HCOOH-CFCOOH-HO)の70:2:1:27(v/v%)である。抽出液は、ミリポアフィルター(メッシュは0.45μM)で通導後、前記HPLC条件にて分析した。その結果を図9に示す。色素がよく分離していることが分かる。
【0096】
(6)ピタールツバキピタール種(西南山茶西南種、C.pitardii var. pitardii)の分析
ピタールツバキピタール種(西南山茶西南種、C.pitardii var. pitardii)の花弁(花)0.5gを採集し、予め準備した抽出溶媒10mlで20℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出溶媒の組成は、メタノール-ギ酸-トリフルオロ酢酸-水(MeOH-HCOOH-CFCOOH-HO)の70:2:1:27(v/v%)である。抽出液は、ミリポアフィルター(メッシュは0.45μM)で通導後、前記HPLC条件にて分析した。その結果を図10に示す。色素がよく分離していることが分かる。また、サルウィンツバキ(C.saluenensis Stapf ex Heam)の花弁(花)から得られたアントシニン色素組成と類似しているが、両者のHPLC分析データによる品種識別は可能であると考える。
【0097】
(7)園芸品種ツバキ:大理茶(Dalicha)の分析
園芸品種ツバキ:大理茶(Dalicha)の花弁(花)0.25gを採集し、予め準備した抽出溶媒10mlで20℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出溶媒の組成は、メタノール-ギ酸-トリフルオロ酢酸-水(MeOH-HCOOH-CFCOOH-HO)の70:2:1:27(v/v%)である。抽出液は、ミリポアフィルター(メッシュは0.45μM)で通導後、前記HPLC条件にて分析した。その結果を図11に示す。色素がよく分離していることが分かる。
【0098】
〔実施例6〕ツバキ花弁より抽出した抽出エキス、及び単離・精製したアントシアニン色素の生物活性試験
(1)アントシアニンサンプルの調製
実施例2と同様に、ホンコンツバキの花弁からアントシアニンを抽出した。採集した花弁8kgに直接、酢酸とメタノールを1対1で混合した溶液(50%酢酸-メタノール)20Lを加え、20-25℃でアントシアニン色素を抽出した。抽出液を綿栓でろ過した後、溶媒を減圧下、ロータリーエバポレーターで留去した。抽出残渣を5%酢酸水溶液に溶解し、オープンカラムクロマトグラフィーに付した。オープンカラムクロマトグラフィーの条件は、固定相にエムシーアイゲルCHP-20P(MCI gel CHP-20P、三菱化学株式会社、Mitsubishi Chemical Corporation)、移動相にA液として5%酢酸水溶液、B液として5%酢酸-メタノールを用い、A液からB液の含量を10%ずつ増やすことによって、MCIgelのカラム(以下MCIカラム)クロマトグラフィーを行い、6つの分画を得た。
【0099】
DPPHラジカル消去能とヒト白血病細胞増殖抑制作用の実験に用いたサンプル名とサンプル量は以下の通りである。ツバキ花弁の抽出エキス(抽出溶媒を留去した原液)は855.7mg、分画1は0.84g、分画2は0.23g、分画3は0.20g、分画4は106.7mg、分画5は101.2mg、分画6は103.4mgであった。
【0100】
また、これらの分画の他に、精製したアントシアニン類を実験に供試した。それらのアントシアニンの種類と供試量は以下の通りである。cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)は21.3mg、cyanidin 3,5-di-O-β-glucopyranoside(23)は21.2mg、cyanidin 3-O-(6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(8)は22.7mg、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl)-β-glucopyranoside(1)は20.2mg、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-glucopyranoside(3)は15.5mg、cyanidin 3-O-(2-O-β-xylopyranosyl-6-O-(E)-p-coumaroyl)-β-galactopyranoside(12)は15.3mg、を供試した。
【0101】
(2)DPPHラジカル消去能の実験方法
抗酸化作用の実験は、以下の文献に記載の方法を用いて行った(Harwat, K.S.M. et al, Free Radical Res., 36:177-187, 2002)。
【0102】
サンプルは、前記(1)で得られた6つの粗製分画物と抽出エキス及び6種のアントシアニンをそれぞれ20から160μg/ml以下の濃度で調整したものを順次半等分に希釈して用いた。
【0103】
これらのサンプルを平底のプレート(96well)に加え、更にDPPH(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl、マイクロモーラーの濃度で調整したもの)を190μl加え、10秒間混合した後、遮光して30分間放置した。この反応後、各ウエルの反応溶液を、490nmの波長の吸光度を用いてマイクロプレートリーダーで測定し、その吸光度の値からTroloxの吸光度標準曲線を用いてTrolox濃度を換算した。その換算値より、Troloxのラジカル消去能標準曲線からラジカル消去率を算出した。
【0104】
DPPHラジカル消去能の結果を表16に示した。アントシアニンでは、cyanidin 3-O-β-glucopyranoside(6)が最も強い抗酸化作用を示すことが分かる。続いて、cyanidin 3,5-di-O-β-glucopyranoside(23)が強い抗酸化作用を示した。
【0105】
【表16】
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【0106】
DPPHラジカル消去能の結果を表17に示した。分画では、分画3が最も強い抗酸化作用を示し、続いて、分画4,分画5の順で強い抗酸化活性を示した。このように、ツバキの抽出エキスのみならず、分画が強い活性を示したことから、ツバキ花弁のエキスが抗酸化作用に有効であることが分かった。
【0107】
【表17】
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【0108】
(3)ヒト急性前骨髄性白血病細胞(HL-60細胞)に対する抑制効果を見るための実験方法
HL-60細胞増殖抑制作用の実験は、特開2005-075790号公報に記載の方法を用いて行った。
【0109】
[ヒト急性前骨髄性白血病細胞(HL-60細胞)の調製]
RMPI1640(10%FBS+)培地の作成:
RMPI1640を2.04g秤取し、蒸留水にて全量を200mlとし、攪拌して溶解した後、溶液をオートクレーブで滅菌した(121℃、20分)。冷却後、これに、10%炭酸水素ナトリウム(NaHCO)を4ml、FBS(予め非動化したもの)を20ml、抗生物質溶液(ペニシリン・ストレプトマイシン)2mlを加え、4℃で保存した。
【0110】
HL-60細胞の融解と増殖:
-80℃で保管しておいたHL-60細胞を37℃で溶解し、予め37℃で保温したRMPI1640(10%FBS+)培地5mlに混入し、よく混合した。培地は、遠心分離(1200rpm、5分間)を行った後、上澄みを除去した。これにRMPI1640(10%FBS+)培地1mlを加え、軽く攪拌し、更にRMPI1640(10%FBS+)培地5mlを加え、混合した後、遠心分離(1200rpm、5分間)を行い、上澄みを除去した。これにRMPI1640(10%FBS+)培地1mlを加え、軽く攪拌し、更にRMPI1640(10%FBS+)培地5mlを加え、混合した後、シャーレ(6cm)に培地を入れ、5%二酸化炭素含有大気中37℃の条件で、インキュベーターでHL-60細胞を培養した。
【0111】
HL-60細胞の継代:
培養し、増殖されたHL-60細胞を15mlチューブで回収し、丁寧に攪拌した後、その少量を血球計算盤に採取し、細胞数をカウントした。15mlチューブで回収したHL-60細胞は、遠心分離(1200rpm、5分間)を行った後、上澄みを除去した。これに予め37℃で保温したRMPI1640(10%FBS+)培地1mlを加え、軽く攪拌し、先の細胞数を計算した値から、培地中の細胞の濃度が2x10cells/6mlとなるように、RMPI1640(10%FBS+)培地で濃度を調整した。調製した培地は、5%二酸化炭素含有大気中37℃の条件で、インキュベーターでHL-60細胞を継代した。
【0112】
HL-60細胞の保存:
継代されたHL-60細胞を15mlチューブで回収し、丁寧に攪拌した後、その少量を血球計算盤に採取し、細胞数をカウントした。15mlチューブで回収したHL-60細胞は、遠心分離(1200rpm、5分間)を行った後、上澄みを除去した。これに予め37℃で保温したRMPI1640(10%FBS+)培地1mlを加え、軽く攪拌し、先の細胞数を計算した値から、培地中の細胞の濃度が2x10cells/1mlとなるように、RMPI1640(10%FBS+)培地を80%、FBSを10%、ジメチルスルホキシド(DMSO)を10%の組成を有する培地で、濃度を調整した。これをセラムチューブに1mlずつ分注し、-20℃で一夜保存後、翌日より-80℃にて
保存した。
【0113】
[細胞増殖抑制実験(MTT assay);HL-60細胞の50%生存率の検定方法]
本法は、文献記載の方法を参考にした(Mosmann、T.:J.Immunol.Methods、65:55-63、1983)。2x10cells/mlのRMPI1640(10%FBS+)培地で継代したHL-60細胞を、平底の96 wellのプレート1 wellあたり2x10cells/100μlのHL-60細胞数になるように培地でRMPI1640(10%FBS+)培地で希釈し、2x10cells/100μlのHL-60細胞を各wellへ分注した。これを5%二酸化炭素含有大気中37℃の条件で、インキュベーターで24時間培養した。
【0114】
培養後各wellに、各アントシアニン及び分画の濃度が0、50、100、200、400マイクログラム/mlの濃度になるように、また、各wellの培地量が全量で110μlとなるように添加した。添加後、プレート毎に規定した時間について、5%二酸化炭素含有大気中37℃の条件下、インキュベーターで48時間培養した。
【0115】
培養後、各wellにMTT溶液(3-(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニル テトラゾリウム ブロミド;3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyl tetrazolium bromide、MTT、の150mgをPBSの30mlに溶解したもの)を10μlずつ分注した。プレート毎に4時間、5%二酸化炭素含有大気中37℃の条件下、インキュベーターで培養した。培養終了後、各wellに0.04N HCl-イソプロパノール(isopropanol)溶液を100μlずつ分注した。室温で10分間放置した後、マイクロプレートリーダーのマルチラベルカウンター(595nm)で吸光度を測定した。細胞生存率(%)は、アントシアニン又は分画を添加していない(コントロール細胞の)吸光度から各アントシアニン又は分画の吸光度を引いたものを、コントロール細胞の吸光度で割った値に100を乗じて算出した。
【0116】
ヒト急性前骨髄性白血病細胞(HL-60細胞)に対する抑制効果の結果を表18に示した。アントシアニンでは、cyanidin 3,5-di-O-β-glucopyranoside(23)が最も強いHL-60細胞の増殖抑制活性を示した。続いて、cyanidin 3-O-(2-O-βxylopyranosyl)-β-glucopyranoside(1)が強いHL-60細胞の増殖抑制活性を示した。このように、ツバキ花弁由来のアントシアニン色素がHL-60細胞の増殖抑制に有効であることが分かった。
【0117】
【表18】
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【0118】
ヒト急性前骨髄性白血病細胞(HL-60細胞)に対する抑制効果の結果を表19に示した。分画では、分画5が最も強いHL-60細胞の増殖抑制活性を示し、続いて、分画3,分画2、分画4の順で強いHL-60細胞の増殖抑制活性を示した。このように、ツバキ花弁抽出エキスの分画が強い活性を示したことから、ツバキ花弁のエキスがHL-60細胞の増殖抑制に有効であることが分かった。
【0119】
【表19】
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【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明のアントシアニン色素は、飲食品、医薬品、化粧品の添加剤として有用である。本発明のツバキの色素による品種識別方法は、ツバキの品種を決定する方法として利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0121】
【図1】実施例1においてトウツバキ(C.reliculata Lindl.)の花弁より単離されたアントシアニン類の詳細な構造を示す図である。
【図2】実施例2においてホンコンツバキ(C.hongkongensis Seem.)の花弁より単離されたアントシアニン類の詳細な構造を示す図である。
【図3】実施例3においてサルウィンツバキ(C.saluenensis Stapf ex Heam)の花弁より単離されたアントシアニン類の詳細な構造を示す図である。
【図4】実施例4において園芸品種ツバキ:大理茶(Dalicha)の花弁より単離されたアントシアニン類の詳細な構造を示す図である。
【図5】実施例5においてトウツバキ(C.reliculata Lindl.)の花弁より抽出された粗抽出物中のアントシアニン色素を調べた結果を示す図である。
【図6】実施例5においてピタールツバキ雲南種(西南山茶雲南種、C.pitardii var. yunnanica)の花弁より抽出された粗抽出物中のアントシアニン色素を調べた結果を示す図である。
【図7】実施例5においてホンコンツバキ(C.hongkongensis Seem.)の花弁より抽出された粗抽出物中のアントシアニン色素を調べた結果を示す図である。
【図8】実施例5においてヤブツバキ(C.japonica)の花弁より抽出された粗抽出物中のアントシアニン色素を調べた結果を示す図である。
【図9】実施例5においてサルウィンツバキ(C.saluenensis Stapf ex Heam)の花弁より抽出された粗抽出物中のアントシアニン色素を調べた結果を示す図である。
【図10】実施例5においてピタールツバキピタール種(西南山茶西南種、C.pitardii var. pitardii)の花弁より抽出された粗抽出物中のアントシアニン色素を調べた結果を示す図である。
【図11】実施例5において園芸品種ツバキ:大理茶(Dalicha)の花弁より抽出された粗抽出物中のアントシアニン色素を調べた結果を示す図である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10