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明細書 :永久磁石の着磁方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5326357号 (P5326357)
公開番号 特開2009-283755 (P2009-283755A)
登録日 平成25年8月2日(2013.8.2)
発行日 平成25年10月30日(2013.10.30)
公開日 平成21年12月3日(2009.12.3)
発明の名称または考案の名称 永久磁石の着磁方法
国際特許分類 H01F  13/00        (2006.01)
FI H01F 13/00 B
請求項の数または発明の数 3
全頁数 9
出願番号 特願2008-135310 (P2008-135310)
出願日 平成20年5月23日(2008.5.23)
審査請求日 平成23年5月11日(2011.5.11)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】304027279
【氏名又は名称】国立大学法人 新潟大学
発明者または考案者 【氏名】岡 徹雄
個別代理人の代理人 【識別番号】100080089、【弁理士】、【氏名又は名称】牛木 護
【識別番号】100137800、【弁理士】、【氏名又は名称】吉田 正義
【識別番号】100119312、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 栄松
審査官 【審査官】塩▲崎▼ 義晃
参考文献・文献 特開平06-267774(JP,A)
特開2001-044031(JP,A)
国際公開第2005/124800(WO,A1)
特開2007-250651(JP,A)
特開2001-069730(JP,A)
特開平06-86484(JP,A)
特開2004-153867(JP,A)
調査した分野 H01F 13/00
B60C 1/00-19/12
H02K 15/03
特許請求の範囲 【請求項1】
2つの超伝導バルク磁石をこれらの軸線を結んで同極を対向させて配置して前記軸線と直交する面内に磁場を発生させるとともに、リング磁石をその中心軸が前記軸線と略一致するように配置して前記磁場を前記リング磁石のラジアル方向に印加し、前記リング磁石をそのラジアル方向に着磁した後、前記リング磁石をその中心軸が前記軸線と略直交するように配置して前記超伝導バルク磁石の発生する前記軸線に平行な磁場を前記リング磁石の一部に印加して前記リング磁石の一部の磁極を反転させることを特徴とする永久磁石の着磁方法。
【請求項2】
前記リング磁石を移動機構に機械的に保持させて前記リング磁石を着磁した後、前記移動機構により前記リング磁石を前記超伝導バルク磁石の発生する磁場の影響の少ない位置へ移動させてから前記リング磁石を前記移動機構から離脱することを特徴とする請求項1記載の永久磁石の着磁方法。
【請求項3】
前記リング磁石をその中心軸の方向に移動させながら前記軸線に平行な磁場を前記リング磁石に印加することを特徴とする請求項記載の永久磁石の着磁方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、小型モータの回転子などとして用いられる永久磁石を着磁又は界磁するための永久磁石の着磁方法に関する。
【背景技術】
【0002】
モータや発電機などの回転機では、リング状磁石を回転子に用いたDCブラシレス方式による設計が頻繁になされている。これは、DCブラシレス方式は、ブラシのない構造のため、回転機の長寿命化と小型化が容易であるという利点があるからである。
【0003】
このDCブラスレス方式の回転機などに用いられるリング状磁石を着磁するための方法としては、セグメント状に分割された磁石を円周方向に配置し、その外周部から通電によるパルス磁極によって励磁する方法が知られている(特許文献1)。この方法は、磁石の中央部分へ磁場が到達するように、セグメント状に分割された磁石と磁石の間に鉄からなる軟磁性体を配置するものである。しかし、鉄の飽和磁束密度以上の磁場には適応できないため、強磁場が磁極全体に十分に行き渡らないという問題があった。また、軟磁性体の部分は磁場発生に寄与しないため、多極に着磁をする場合に急峻な反転ができず、磁場の反転に必要な部分だけ磁石が無駄になるという問題があった。
【0004】
また、複写機に使われるマグネットロールの励磁方法として、静磁場の走査による着磁方法が開示されている(特許文献2)。この方法は、被着磁物である磁性体表面を鉄ヨークで走査するものである。しかし、鉄ヨークの形状により磁場形状が決定される構造となっているため、例えば、磁性体が希土類系の高性能磁石であった場合には、鉄ヨークの飽和磁束密度を超えるため、磁場形状を制御することができず、強い磁石を作ることができないという問題があった。
【0005】
また、着磁ピッチの狭い多極のリング状の磁石を着磁する場合に、リング外部から永久磁石の磁場を与え、この際に昇温して材料のキュリー点以上から静磁場中で冷却することによって磁場捕捉を図る方法が知られている(特許文献3)。しかし、印加する静磁場強度は永久磁石を用いる場合はもとより、電磁石を用いる場合も、その鉄心の飽和磁束密度によって制限されるために、希土類磁石など優秀な磁場捕捉が可能な被着磁物に対しては印加できる磁場強度が弱いという問題があった。また、隣り合う異極同志の間にはラジアル方向の磁場は印加できず、円周方向の磁場印加になるため、磁場反転領域が広く、磁石の利用効率が低いという問題があった。
【0006】
さらに、超伝導バルク磁石の発生する、希土類磁石の完全な励磁に十分な強磁場を用い、回転子の外部から静磁場によって大型の回転子磁極を走査して励磁する方法が知られている(特許文献4)。しかし、多極にするためには多数の磁極を移動走査して順次励磁して行かなければならず、励磁工程に時間がかかるという問題があった。また、単極で利用する場合には磁極の吸引力によって強大な応力が系にかかるため、その機械的補強のために設備が大掛かりになるという問題があった。

【特許文献1】特開2002-199669号公報
【特許文献2】特開2005-223199号公報
【特許文献3】特開2006-203173号公報
【特許文献4】特開2007-250651号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、上記の問題を解決し、強磁場を十分に行き渡らせて強い磁石を作ることができ、多極に着磁をする場合には急峻な反転ができ、励磁工程に時間がかからず、さらに、大掛かりな設備を必要としない、永久磁石の着磁方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の永久磁石の着磁方法は、2つの超伝導バルク磁石をこれらの軸線を結んで同極を対向させて配置して前記軸線と直交する面内に磁場を発生させるとともに、リング磁石をその中心軸が前記軸線と略一致するように配置して前記磁場を前記リング磁石のラジアル方向に印加し、前記リング磁石をそのラジアル方向に着磁した後、前記リング磁石をその中心軸が前記軸線と略直交するように配置して前記超伝導バルク磁石の発生する前記軸線に平行な磁場を前記リング磁石の一部に印加して前記リング磁石の一部の磁極を反転させることを特徴とする。
【0009】
また、前記リング磁石を移動機構に機械的に保持させて前記リング磁石を着磁した後、前記移動機構により前記リング磁石を前記超伝導バルク磁石の発生する磁場の影響の少ない位置へ移動させてから前記リング磁石を前記移動機構から離脱することを特徴とする
【0010】
さらに、前記リング磁石をその中心軸の方向に移動させながら前記軸線に平行な磁場を前記リング磁石に印加することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の永久磁石の着磁方法によれば、超伝導バルク磁石の発生する強力な磁場を利用するとともに、2つの同極の超伝導バルク磁石の磁力線の反発作用によってさらに強力な磁場を発生させることができ、この磁場をリング磁石のラジアル方向に印加することで、ラジアル方向に均一に励磁された強いリング磁石を短時間で製造することができる。そして、超伝導バルク磁石の発生する強力な磁場によって急峻に磁極を反転させることができ、これにより多極の磁場分布をもつリング磁石を製造することができる。
【0012】
また、超伝導バルク磁石の発生する磁場の影響の少ない位置で移動機構からリング磁石を離脱することで、リング磁石を効率的に製造することができる
【0013】
さらに、リング磁石をその中心軸の方向に移動させながら磁場を印加することで、リング磁石の中心軸方向に均一な励磁を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】

以下、本発明の永久磁石の着磁方法の実施例について、添付した図面を参照しながら説明する。なお、本発明は、以下の実施例により限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。
【実施例1】
【0015】
本実施例の永久磁石の着磁方法に用いられる装置を示す図1において、10a,10bは、溶融法によって製作されたバルク状超伝導体からなり、全体が単一の円錐状の磁場分布をもつように着磁された超伝導バルク磁石である。なお、超伝導バルク磁石10a,10bは、それぞれ冷凍機11a,11bにより冷却されて超伝導状態に遷移する際に磁場を印加されること、又は、超伝導状態においてパルス磁場を印加されることによって励磁される。
【0016】
2つの超伝導バルク磁石10a,10bは、これらの軸線Xを結んで相互に同極を対向して配置されている。超伝導バルク磁石10a,10bは、それぞれ冷凍機11a,11bの冷却部12a,12bに固着されるとともに真空容器13a,13b中に収容されている。なお、冷凍機11a,11bは、ギフォード・マクマホンサイクル冷凍機(GMサイクル冷凍機)、スターリングサイクル冷凍機、GMパルス管冷凍機、STパルス管冷凍機などの極低温小型冷凍機からなる。また、冷却部12a,12bは、バルク磁石10a,10bの反発による反力に抗することができるように、断熱性樹脂材14a,14bを介して、それぞれ真空容器13a,13bに固定されている。そして、真空容器13a,13bの一端は、それぞれ磁極15a,15bを構成している。
【0017】
磁極15a,15bを構成する真空容器13a,13bは、それぞれ固定部位16a,16bによって軸方向移動機構17a,17bに固定されている。軸方向移動機構17a,17bは、それぞれ移動軸18a,18bに対して摺動自在に固定され、移動軸18a,18bは、固定台座19に固定されている。これによって、磁極15a,15bを軸線Xと平行に移動させて、磁極15a,15b間の距離を任意に調節することができるようになっている。
【0018】
また、磁極15a,15b間の中央の固定台座19上には、リング形状に成形されたリング磁石1を固定するリテーナ20が、軸垂直移動機構21により支持されている。リテーナ20と軸垂直移動機構21によりリング磁石1を移動させる移動機構が構成されている。軸垂直移動機構21は、軸線Xと垂直にリテーナ20を移動可能に構成されている。リテーナ20は、機械的強度に優れる繊維強化型樹脂やアルミニウムなどの非磁性金属から形成されている。なお、リテーナ20を鉄などの強磁性金属から形成し、超伝導バルク磁石10a,10bとリテーナ20により磁気回路が構成されるようにしてもよい。
【0019】
以下、この装置を用いた本実施例の永久磁石の着磁方法について説明する。
【0020】
はじめに、冷凍機11a,11bにより、超伝導バルク磁石10a,10bを冷却する。このとき、真空容器13a、13bの内部を図示しない真空ポンプによって減圧することによって、冷凍機11a,11bの冷却部12a,12bと超伝導バルク磁石10a,10bを外部と断熱状態にする。ここで、超伝導バルク磁石10a,10bが超伝導状態になる前に、超伝導コイルマグネットによって超伝導バルク磁石10a,10bに、例えば5Tの磁場を印加する。この磁場を印加したまま約30~35Kまで冷却を続け、超伝導バルク磁石10a,10bを超伝導状態とする。超伝導バルク磁石10a,10bは、磁場中で冷却されることで与えられた磁場を捕捉するため、超伝導コイルマグネットの磁場を取り去っても、磁場を発生し続ける。5Tに励磁された超伝導バルク磁石10a,10bにより、真空容器13a,13bの外部には3T~6Tの静的な強磁場が発生する。なお、超伝導バルク磁石10a,10bを磁場のない状態で冷却して超伝導状態とした後、超伝導バルク磁石10a,10bにパルス磁場を印加することによっても、2T~5Tの静的な磁場強度を発生させることができる。
【0021】
つぎに、リテーナ20にリング磁石1を固定する。なお、リング磁石1は、希土類からなり、焼結法によるいわゆる焼結磁石や、磁石の粉末を樹脂中に分散して成形したいわゆるボンド磁石などを用いることができる。なお、リング磁石1の磁化容易軸は、リング磁石1のラジアル方向、すなわち半径方向に向いていることが望ましい。
【0022】
そして、磁極15a,15b間距離を十分にとった状態で、軸垂直移動機構21を用いてリング磁石1を磁極15a,15b間の空間の中央に移動し、軸線Xとリング磁石1の中心軸を略一致させて固定する。
【0023】
その後、軸方向移動機構17a,17bを用いて、対向して配置された磁極15a,15b間の距離を狭めていき、超伝導バルク磁石10a,10bから発生する軸線Xに平行な磁場Aa,Abの磁力線を反発させて、軸線Xに垂直な面内に磁場Bを生じさせる。なお、磁場Bの強度は、磁場Aa,Abの強度と磁極15a,15b間の距離に依存する。磁場Aa,Abの強度が大きいほど磁場Bは強くなる。また、磁極15a,15b間の距離が小さいほど磁場Bの磁力線が圧縮されて、磁場Bが強くなる。この磁場Bの磁力線は、リング磁石1のラジアル方向に、リング磁石1の中心から外側に向かって貫く。このように、磁場Bをリング磁石1のラジアル方向に印加することで、リング磁石1が着磁される。
【0024】
ここで、磁場Bの分布の測定結果の一例を図2に示す。横軸は対向する磁極15a,15bの中間点における軸線Xからのラジアル方向の距離、縦軸は磁場Bの強度である。また、「gap」は磁極15a,15b間の距離である。軸線X上においては、磁場Bはゼロである。磁極15a,15b間が50mmのときに軸線Xから約25mm離れた位置において、最大0.7Tの磁場Bが得られている。この磁場Bの分布においては、直径が約50mmのリング磁石1が最も有効に着磁される。また、図2の特性から予測すると、磁極15a,15b間の距離を約20mmとすれば、磁場Bの強度を約3Tとすることができる。
【0025】
着磁後、磁極15a,15b間の距離を広くしていき、磁場Bの強度を小さくする。そして、軸垂直移動機構21を用いて、超伝導バルク磁石10a,10bの発生する磁場の影響の少ない位置にリング磁石1を移動し、リテーナ20からリング磁石1を離脱する。
【0026】
着磁後のリング磁石1の磁力線Cの分布を図3に示す。磁化されたリング磁石1の磁力線Cは、リング磁石1の中心から外側に向かって、均一に分布している。なお、本実施例においては、リング磁石1の内径面はS極、外径面はN極に着磁されているが、もちろん逆の着磁も可能である。
【0027】
以上のように、本実施例の永久磁石の着磁方法は、2つの超伝導バルク磁石10a,10bをこれらの軸線Xを結んで同極を対向させて配置して前記軸線Xと直交する面内に磁場Bを発生させるとともに、リング磁石1をその中心軸が前記軸線Xと略一致するように配置して前記磁場Bを前記リング磁石1のラジアル方向に印加するものである。したがって、超伝導バルク磁石10a,10bの発生する強力な磁場を利用するとともに、2つの同極の超伝導バルク磁石10a,10bの磁力線の反発作用によってさらに強力な磁場Bを発生させることができ、この磁場Bをリング磁石1のラジアル方向に印加することで、ラジアル方向に均一に励磁された強いリング磁石1を短時間で製造することができる。
【0028】
また、前記リング磁石1を移動機構たる軸垂直移動機構21に機械的に保持させて前記リング磁石1を着磁した後、前記軸垂直移動機構21により前記リング磁石1を前記超伝導バルク磁石10a,10bの発生する磁場Bの影響の少ない位置へ移動させてから前記リング磁石1を前記軸垂直移動機構21から離脱するものである。したがって、超伝導バルク磁石10a,10bの発生する磁場の影響の少ない位置で軸垂直移動機構21からリング磁石を離脱することで、リング磁石1を効率的に製造することができる。
【実施例2】
【0029】
実施例1では、リング磁石1の内外面をそれぞれ単極に均一に着磁したが、本実施例では、実施例1で外径面をN極に着磁したリング磁石1を磁化反転させて、その外周にN極とS極を2対作成する例、すなわち、多極に着磁する例を示す。なお、以下の実施例において、実施例1と同様の部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0030】
図4に示すように、外径面をN極に着磁したリング磁石1の中心軸が軸線Xと略直交するように配置する。そして、リング磁石1の中心軸に垂直な方向から、すなわち軸線Xに沿って、磁極15a,15bを近づけて、超伝導バルク磁石10a,10bの発生する軸線Xに平行な磁場Aa,Abをリング磁石1の一部に印加する。リング磁石1の材料の保磁力を超える強度の磁場Aa,Abが印加されると、磁場Aa,Abが印加された部分のみに急峻な磁極の反転が起きる。これにより、多極に着磁したリング磁石1が得られる。
【0031】
なお、磁石材料では、磁極の反転の直前まではそれまでの大きな磁力を保持し、磁極が反転するときは一気に逆向きに飽和した状態まで磁化される。したがって、反転した部分と反転しない部分の界面領域が極めて小さい急峻な磁化反転が起きる。
【0032】
また、磁場Aa,Abの磁力線は、リング磁石1の内部空間に入った後、軸線Xと垂直な方向に向きを変えて磁場Bの磁力線として再びリング磁石1を貫くが、磁場Bの磁力線が貫く部分は実施例1で励磁された向きと一致するので、この部分では磁化反転は起こらない。
【0033】
また、この磁化反転の際に、リング磁石1に磁極15a,15bを近接させて磁場Aa,Abを印加した状態で、軸垂直移動機構21を用いてリング磁石1をその中心軸の方向に移動させることによって、リング磁石1の中心軸方向に均一な励磁を行うことができる。
【0034】
着磁後のリング磁石1の磁力線Cの分布を図4に示す。磁化されたリング磁石1の磁力線Cは、異極界面Dを境界にして、リング磁石1の中心から外側に向かって、或いは、リング磁石1の外側から中心に向かって、均一に分布している。
【0035】
以上のように、本実施例の永久磁石の着磁方法は、前記リング磁石1をそのラジアル方向に着磁した後、前記リング磁石1をその中心軸が前記軸線Xと略直交するように配置して前記超伝導バルク磁石10a,10bの発生する前記軸線Xに平行な磁場Aa,Abを前記リング磁石1に印加して磁極を反転させるものである。したがって、超伝導バルク磁石10a,10bの発生する強力な磁場Aa,Abによって急峻に磁極を反転させることができ、これにより多極の磁場分布をもつリング磁石1を製造することができる。
【0036】
また、前記リング磁石1をその中心軸の方向に移動させながら前記軸線Xに平行な磁場Aa,Abを前記リング磁石1に印加するものであり、リング磁石1をその中心軸の方向に移動させながら磁場Aa,Abを印加することで、リング磁石1の中心軸方向に均一な励磁を行うことができる。
【実施例3】
【0037】
本実施例では、リング磁石1の外周にN極とS極を3対以上作成する場合にも適用することのできる方法を示す。図6に示すように、リング磁石1の内側に鉄ヨーク22を設置した状態で磁極15a,15bを近接させて、リング磁石1を磁化反転させる。リング磁石1の内側に侵入した磁場Aa,Abの磁力線は、鉄ヨーク22に吸収される。したがって、リング磁石1の内側に侵入した磁場Aa,Abの磁力線が再びリング磁石1に印加されることがない。この方法によれば、様々な形状や大きさの磁極をリング磁石1に与えることができる。
【0038】
また、2つの磁極15a,15bを対向させて配置することにより、磁極15aの磁気による吸着力と磁極15bの磁気による吸着力が釣合う。したがって、磁力に抗するために装置の剛性を特段に大きくする必要がないという利点がある。なお、本実施例の方法は、片方の磁極だけでも実施できる。
【0039】
なお、上記各実施例において、磁力線の向きを反対にしても着磁できることは自明である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施例1における永久磁石の着磁方法に用いられる装置の構成を示す部分断面側面図である。
【図2】本発明の実施例1における磁場の分布の測定結果を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例1における着磁後のリング磁石の磁力線の分布を示す正面図(右)及びその縦断面図(左)である。
【図4】本発明の実施例2における永久磁石の着磁方法に用いられる装置の構成を示す部分断面側面図である。
【図5】本発明の実施例2における着磁後のリング磁石の磁力線の分布を示す正面図と、その縦断面図(a)及び横断面図(b)である。
【図6】本発明の実施例3における永久磁石の着磁方法に用いられる装置の構成を示す部分断面側面図である。
【符号の説明】
【0041】
1 リング磁石
10a,10b 超伝導バルク磁石
21 軸垂直移動機構(移動機構)
Aa,Ab,B 磁場
X 軸線
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5