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明細書 :疲労試験機

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5334056号 (P5334056)
公開番号 特開2011-064508 (P2011-064508A)
登録日 平成25年8月9日(2013.8.9)
発行日 平成25年11月6日(2013.11.6)
公開日 平成23年3月31日(2011.3.31)
発明の名称または考案の名称 疲労試験機
国際特許分類 G01N   3/34        (2006.01)
FI G01N 3/34 D
G01N 3/34 A
請求項の数または発明の数 4
全頁数 9
出願番号 特願2009-213639 (P2009-213639)
出願日 平成21年9月15日(2009.9.15)
審査請求日 平成24年8月7日(2012.8.7)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】598015084
【氏名又は名称】学校法人福岡大学
発明者または考案者 【氏名】遠藤 正浩
【氏名】松永 久生
【氏名】森山 茂章
個別代理人の代理人 【識別番号】100099508、【弁理士】、【氏名又は名称】加藤 久
【識別番号】100093285、【弁理士】、【氏名又は名称】久保山 隆
審査官 【審査官】▲高▼見 重雄
参考文献・文献 特開昭57-072042(JP,A)
実開平07-041449(JP,U)
特開昭57-000542(JP,A)
特開2003-114179(JP,A)
特開2005-265738(JP,A)
特開平06-323973(JP,A)
実開平01-019151(JP,U)
特公平03-040816(JP,B2)
調査した分野 G01N 3/00-3/62
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
特許請求の範囲 【請求項1】
供試体を一定姿勢に保持する少なくとも二つの保持手段と、前記供試体に当該供試体の軸心方向の圧縮荷重を負荷する圧縮手段と、前記圧縮手段で圧縮荷重が負荷された状態にある前記供試体に当該供試体の軸心周りの捻り荷重を繰り返し負荷する捻り手段と、が前記供試体の軸心と同軸上に配置され、前記保持手段として、前記供試体を当該供試体の軸心と直交するX方向のみに移動可能に保持する第一保持部材と、前記軸心及び前記X方向と直交するY方向のみに移動可能に保持する第二保持部材と、を設け
前記供試体をセッティングするとき、前記供試体の両端部をそれぞれ固定する供試体固定台を備え、
一方の前記供試体固定台は、ベース材上に立設された支柱によって保持された前記第一保持部材に回転自在に軸支された水平支軸の先端部に取り付けられ、
前記第一保持部材と前記ベース材との間には、制振ダンパと、前記第一保持部材の自重を支えるためのバネと、が設けられ、
他方の前記供試体固定台は、前記ベース材上に設置された前記第二保持部材に取り付けられたことを特徴とする疲労試験機。
【請求項2】
前記第一保持部材及び前記第二保持部材として、それぞれ前記供試体の軸心を挟んで互いに平行をなす一対の仮想平面の一部を形成するように配置された少なくとも2枚の弾性保持板を設けたことを特徴とする請求項1記載の疲労試験機。
【請求項3】
前記第一保持部材若しくは前記第二保持部材の少なくとも一方に、前記第一保持部材若しくは前記第二保持部材の振動を減衰させる制振ダンパを設けたことを特徴とする請求項1または2記載の疲労試験機。
【請求項4】
前記圧縮手段として、前記供試体に軸心方向の圧縮力を負荷可能なネジ機構を設けた請求項1~3のいずれかに記載の疲労試験機。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、静的圧縮荷重を負荷した供試体に繰返し捻り荷重を負荷して疲労亀裂の進展状況を観察し、且つ材料の疲労強度特性を試験する疲労試験機に関する。
【背景技術】
【0002】
静的圧縮荷重を負荷した供試体に繰返し捻り荷重を負荷して疲労亀裂の進展状況を試験する装置として、従来、油圧制御式の組み合わせ軸捻り疲労試験機が知られている。この装置においては、複数の油圧アクチュエータを用いて供試体に圧縮荷重及び繰り返し捻り荷重を負荷することによって疲労試験を行う。
【0003】
一方、本発明に関連する疲労試験機として、例えば、特許文献1記載の「引張り捻り複合試験機」、特許文献2記載の「圧縮捻り複合試験機」及び特許文献3記載の「多軸負荷試験機」などがある。特許文献1記載の「引張り捻り複合試験機」は、試験片に対して静的な引張り力及び捻り力を加えた状態で引張り荷重及び捻り荷重を検出する装置である。特許文献2記載の「圧縮捻り複合試験機」は、試験片に対して静的な圧縮力及び捻り力を加えた状態で圧縮荷重及び捻り荷重を検出する装置である。特許文献3記載の「多軸負荷試験機」は、引張/圧縮及び捻りの両負荷軸の軸方向の変位と回転変位が互いに干渉し合うことなく、且つバックラッシュなく負荷を伝達できる機構を設けた試験機である。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開昭59-52730号公報
【特許文献2】特開昭57-542号公報
【特許文献3】特開昭57-72042号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来の油圧制御式の組み合わせ軸捻り疲労試験装置は、供試体を一定姿勢に保持するための架台フレームなどの他に、供試体に圧縮荷重及び繰り返し捻り荷重を負荷するための複数の油圧アクチュエータ、油圧ポンプ及び油圧配管などを備えた複雑で大がかりな装置であるため、広い設置スペースが必要であり、油圧ポンプなどを作動させるための消費電力も大である。また、この装置は、油圧アクチュエータで供試体に繰り返し捻り荷重を負荷する方式であるため、繰り返し捻り荷重を負荷する速度が遅く、試験に長時間を要することが多い。
【0006】
一方、特許文献1,2記載の試験装置はいずれも試験片に静的な引張り荷重(若しくは圧縮荷重)及び捻り荷重を負荷して試験を行うことは可能であるが、供試体に静的圧縮荷重を負荷した状態において、高速で繰り返し捻り荷重を負荷する試験を行うことが想定されていないので、疲労試験には不向きである。また、特許文献3記載の試験機は、供試体に多軸方向の荷重を負荷する手段として複数の油圧アクチュエータ、油圧ポンプ及び油圧配管などが必要であるため、大型化、複雑化を回避することができない。
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、簡素な構造で供試体のセッティングが容易であり、高速且つ高精度の疲労試験を行うことができる疲労試験機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の疲労試験機は、供試体を一定姿勢に保持する少なくとも二つの保持手段と、前記供試体に当該供試体の軸心方向の圧縮荷重を負荷する圧縮手段と、前記圧縮手段で圧縮荷重が負荷された状態にある前記供試体に当該供試体の軸心周りの捻り荷重を繰り返し負荷する捻り手段と、が前記供試体の軸心と同軸上に配置され、前記保持手段として、前記供試体を当該供試体の軸心と直交するX方向のみに移動可能に保持する第一保持部材と、前記軸心及び前記X方向と直交するY方向のみに移動可能に保持する第二保持部材と、を設け
前記供試体をセッティングするとき、前記供試体の両端部をそれぞれ固定する供試体固定台を備え、
一方の前記供試体固定台は、ベース材上に立設された支柱によって保持された前記第一保持部材に回転自在に軸支された水平支軸の先端部に取り付けられ、
前記第一保持部材と前記ベース材との間には、制振ダンパと、前記第一保持部材の自重を支えるためのバネと、が設けられ、
他方の前記供試体固定台は、前記ベース材上に設置された前記第二保持部材に取り付けられたことを特徴とする。

【0009】
このような構成とすれば、供試体の保持手段、供試体に圧縮荷重を負荷する圧縮手段及び供試体に捻り荷重を繰り返し負荷する捻り手段が直列に配置された簡素な構造となるので、従来の疲労試験機のような広い設置スペースも不要である。また、供試体の保持手段として、供試体の軸心と直交するX方向のみに移動可能に保持する第一保持部材と、前記軸心及び前記X方向と直交するY方向のみに移動可能に保持する第二保持部材と、を設けたことにより、供試体を保持部材にセッティングしたときの、供試体と保持部材とのズレを第一保持部材や第二保持部材が吸収して供試体を正確且つ安定的に保持することが可能となるため、供試体のセッティングが容易となるだけでなく、不要な曲げ荷重が供試体に加わることもなくなるので、高速且つ高精度の疲労試験を行うことができる。
【0010】
ここで、前記第一保持部材及び前記第二保持部材として、それぞれ前記供試体の軸心を挟んで互いに平行をなす一対の仮想平面の一部を形成するように配置された少なくとも2枚の弾性保持板を設けることが望ましい。
【0011】
このような構成とすれば、構造の複雑化及び部品点数の増加を回避しつつ、第一保持部材である弾性保持板により供試体を前記X方向のみに移動可能に保持し、且つ、第二保持部材である弾性保持板により前記供試体を前記Y方向のみに移動可能に保持することができる。また、弾性保持板は平面方向の剛性が高く、変形し難いので、供試体は前記X方向若しくは前記Y方向以外に移動不能となり、供試体に望ましくない曲げ荷重が作用する可能性が自動的に排除される結果、供試体を正確且つ安定的に保持することができる。
【0012】
一方、前記第一保持手段若しくは前記第二保持手段の少なくとも一方に、前記第一保持手段若しくは前記第二保持手段の振動を減衰する制振ダンパを設けることもできる。
【0013】
このような構成とすれば、疲労試験中に供試体に負荷される繰り返し捻り荷重に起因する振動を制振ダンパで減衰させることが可能となるため、供試体の保持安定性がさらに向上し、試験精度の向上に有効である。
【0014】
また、前記圧縮手段として、前記供試体に軸心方向の圧縮力を負荷可能なネジ機構を設けることができる。
【0015】
このような構成とすれば、油圧アクチュエータや油圧ポンプなどを使用することなく供試体に圧縮力を負荷することが可能となるため、油圧系統のメンテナンス(オイルやフィルタの交換など)が不要であり、消費電力の増大、試験機の大型化及び複雑化を回避することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、簡素な構造で供試体のセッティングが容易であり、高速且つ高精度の疲労試験を行うことができる疲労試験機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施形態である疲労試験機を示す一部切欠正面図である。
【図2】図1に示す疲労試験機の一部を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1,図2に示すように、本実施形態の疲労試験機30においては、供試体1を一定姿勢に保持する第一保持部材31及び第二保持部材32と、供試体1に当該供試体1の軸心Z方向の圧縮荷重を負荷する圧縮手段33と、圧縮手段33で圧縮荷重が負荷された状態にある供試体1に当該供試体1の軸心Z周りの捻り荷重を繰り返し負荷する捻り手段34と、が供試体1の軸心Zと同軸上に配置されている。

【0019】
また、第一保持部材31として、供試体1を当該供試体1の軸心Zと直交するX方向のみに移動可能に保持する第一弾性保持板31a,31bを設けるとともに、第二保持部材32として、供試体1を軸心Z及びX方向と直交するY方向のみに移動可能に保持する第二弾性保持板32a,32bを設けている。圧縮手段33として、後述する圧縮支持板4bの雌ネジ孔19に雄ネジ部5aを介して螺着された圧縮負荷棒5を設けている。

【0020】
図2に示すように、第一弾性保持板31a,31b及び第二弾性保持板32a,32bは、それぞれ供試体1の軸心Zを挟んだ対称位置で互いに平行をなす一対の仮想平面(図示せず)の一部を形成するように配置されている。第一弾性保持板31a,31bはそれぞれの平面方向がいずれも水平方向(Y方向)となるように配置され、第二弾性保持板32a,32bはそれぞれの平面方向がいずれも垂直方向(X方向)となるように配置されている。

【0021】
第一弾性保持板31a,31b及び第二弾性保持板32a,32bの材質は限定しないが、本実施形態の疲労試験機30においては、弾性を有する金属材料で形成された平板材を使用している。また、第一保持部材31の下方には、試験中の当該第一保持部材31の振動を減衰する制振ダンパ10を設けている。

【0022】
ここで、図1,図2に基づいて疲労試験機30の構造、機能などについて詳しく説明する。図1に示すように、水平配置された平板状のベース材17上に2枚の圧縮支持板4a,4bが所定距離を隔てて互いに平行をなす姿勢で垂直に配置され、これらの圧縮支持板4a,4bが水平に配置された複数の反力棒13によって連結されている。

【0023】
図1の左方に位置する圧縮支持板4aには、先端側(圧縮支持板4b側)にフランジ18aを有する水平支軸18が回転自在に取り付けられ、その基端側は自在継手14を介して捻り負荷軸15に連接されている。捻り負荷軸15の基端側は捻り手段34に取り付けられ、捻り負荷軸15の先端側(自在継手14側)は、ベース材17上に設置された軸受け部35内の複数のラジアル軸受け8によって回転自在に軸支されている。

【0024】
水平支軸18のフランジ18aと圧縮支持板4aとの間にはスラスト軸受け9が挟持され、水平支軸18のフランジ18aより先端側の部分は第一保持部材31内のラジアル軸受け8により回転自在に軸支され、水平支軸18の先端部に供試体固定台2aが取り付けられている。第一保持部材31とベース材17との間には、制振ダンパ10が取り付けられている。制振ダンパ10と第一保持部材31との間には、高さ調整のためのジャッキ12及び第一保持部材31の自重を支えるためのバネ11が設けられている。

【0025】
図1の右方に位置する圧縮支持板4bに開設された雌ネジ孔19には、圧縮負荷棒5の雄ネジ部5aが水平方向に螺着され、その先端部5bは、荷重計16を介して供試体固定台2bに連接されている。供試体固定台2bは、ベース材17上に設置された第二保持部材32に取り付けられている。圧縮支持板4bより右側に突出した圧縮負荷棒5の基端部5cには、圧縮負荷棒5を軸心Z周りに手動回転させるための操作ハンドル6が設けられている。

【0026】
供試体1のセッティングは、その両端部をそれぞれ供試体固定台2a,2bに固定することによって行われる。供試体1と供試体固定台2aとの間及び供試体1と荷重計16との間にはそれぞれ鋼球7a,7bが配置されている。供試体1が正しくセッティングされた状態では、捻り負荷軸15、支軸18、供試体固定台2a、鋼球7a、供試体1、供試体固定台2b、鋼球7b、荷重計16及び圧縮負荷棒5が全て軸心Zと同軸に配列された状態となる。

【0027】
図2に示すように、第一保持部材31は、ベース材17上に立設された支柱36によって水平状態に保持された2枚の第一弾性保持板31a,31bと、これらの第一弾性保持板31a,31bの先端部同士の間に挟持された軸受け部材37と、支軸18を軸支するため軸受け部材37内に嵌め込まれたラジアル軸受け8と、を備えている。

【0028】
平板状をした第一弾性保持板31a,31bは、供試体1の軸心Zと直交するX方向のみに弾性変形可能であるため、第一弾性保持板31a,31bに挟持された軸受け部材37を貫通する支軸18に取り付けられた供試体固定台2aは前記X方向のみに移動可能である。

【0029】
同様に、第二保持部材32は、ベース材17上に固定された支持盤38によって垂直状態に保持された2枚の第二弾性保持板32a,32bと、これらの第二弾性保持板32a,32bの先端部同士の間に水平状態に挟持された天板39と、供試体1を固定するため天板39上に取り付けられた供試体固定台2bと、を備えている。

【0030】
第二弾性保持板32a,32bは、供試体1の軸心Z及びX方向と直交するY方向のみに弾性変形であるため、第二弾性保持板32a,32bの先端部同士の間に挟持された天板39及び供試体固定台2bは前記Y方向のみに移動可能である。

【0031】
疲労試験機30を使用する場合、供試体1の両端部をそれぞれ供試体固定台2a,2bに固定した後、制振ダンパ10上部のジャッキ12を操作して、供試体1の軸心Zが水平状態となるように調整する。供試体1の固定及び水平調整が完了したら、操作ハンドル6を手動回転させ、供試体1に対し軸心Z方向の圧縮荷重を負荷する。このときの圧縮荷重の強さは荷重計16に基づく表示により目視確認することができる。

【0032】
供試体1に対する圧縮荷重の負荷が完了した後、捻り手段34を稼働させると、捻り負荷軸15が軸心Z中心に所定角度の範囲内で正転・逆転を交互に繰り返すので、自在継手14及び支軸18を介して供試体固定台2aが正転・逆転を交互に繰り返すことにより、供試体1に対し、当該供試体1の軸心Z周りの捻り荷重が繰り返し負荷される。これにより、従来の疲労試験機と同様、疲労亀裂の進展状況などを観察して、試験を行うことができる。なお、捻り手段34については特に限定しないので、例えば、インバータモータで回転駆動された偏心カムと梁部材とを組み合わせた機構やリンク機構を採用することができる。

【0033】
疲労試験機30は、供試体1を保持する第一保持部材31及び第二保持部材32、供試体1に圧縮荷重を負荷する圧縮手段33、供試体1に捻り荷重を繰り返し負荷する捻り手段34が軸心Z上に直列に配置された簡素な構造であるため、従来の疲労試験機のような広い設置スペースは不要である。

【0034】
また、供試体1の保持手段として、供試体1の軸心Zと直交するX方向のみに移動可能に保持する第一保持部材31と、軸心Z及びX方向と直交するY方向のみに移動可能に保持する第二保持部材32と、を設けたことにより、供試体1を保持手段にセッティングしたときの、供試体1と保持手段とのズレを第一保持部材31や第二保持部材32が吸収して供試体1を正確且つ安定的に保持することができる。

【0035】
このように、第一保持部材31及び第二保持部材32の変形により、供試体1がX,Y方向に移動して自動的に軸心調整されるため、供試体1に対し、捻り荷重及び圧縮荷重の二つの荷重のみを作用させることができる。このため、供試体1のセッティングが容易となるだけでなく、不要な曲げ荷重が供試体1に加わらないので、高速かつ高精度の疲労試験を行うことができる。

【0036】
さらに、第一弾性保持板31a,31b及び第二弾性保持板32a,32bとして、それぞれ供試体1の軸心Zを挟んで互いに平行をなす一対の仮想平面の一部を形成するように配置された2枚の弾性金属板を設けているため、構造の複雑化及び部品点数の増加を回避しつつ、供試体1を正確且つ安定的に保持することができる。

【0037】
一方、第一保持部材31とベース材17との間に、第一保持部材31の振動を減衰する制振ダンパ10を設けたことにより、疲労試験中、捻り手段34から供試体1に負荷される繰り返し捻り荷重に起因する振動は制振ダンパ10で減衰されるため、供試体1の保持安定性がさらに向上し、試験精度の向上に有効である。なお、試験開始前の制振ダンパ10はその長さが変更可能であるが、疲労試験中に加わる振動に対しては剛性を発揮するので、第一保持部材31を安定保持することができる。

【0038】
また、疲労試験機30においては、圧縮手段33として、供試体1に軸心Z方向の圧縮力を負荷可能なネジ機構(圧縮負荷棒5の雄ネジ部5aと圧縮支持板4bの雌ネジ孔19との螺合機構)を用いている。従って、油圧アクチュエータや油圧ポンプなどを使用することなく供試体1に圧縮力を負荷することができ、油圧系統のメンテナンス(オイルやフィルタの交換など)が不要であり、消費電力の増大、試験機の大型化及び複雑化を回避することができる。なお、前記ネジ機構による圧縮力を供試体1に負荷させない状態で捻り手段34を稼働させることにより、純粋な捻り疲労試験を行うこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の疲労試験機は、各種材料の疲労強度評価や疲労特性評価を必要とする金属その他の素材産業や各種試験研究機関などにおいて広く利用することができる。
【符号の説明】
【0040】
1 供試体
2a,2b 供試体固定台
4a,4b 圧縮支持板
5 圧縮負荷棒
5a 雄ネジ部
5b 先端部
5c 基端部
6 操作ハンドル
7a,7b 鋼球
8 ラジアル軸受け
9 スラスト軸受け
10 制振ダンパ
11 バネ
12 ジャッキ
13 反力棒
14 自在継手
15 捻り負荷軸
16 荷重計
17 ベース材
18 支軸
18a フランジ
19 雌ネジ孔
30 疲労試験機
31 第一保持部材
31a,31b 第一弾性保持板
32 第二保持部材
32a,32b 第二弾性保持板
33 圧縮手段
34 捻り手段
35 軸受け部
36 支柱
37 軸受け部材
38 支持盤
39 天板
図面
【図1】
0
【図2】
1