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明細書 :マイクロ粒子、防紫外線基剤、マイクロ粒子の製造方法、及び防紫外線基剤の製造方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5522716号 (P5522716)
公開番号 特開2011-011992 (P2011-011992A)
登録日 平成26年4月18日(2014.4.18)
発行日 平成26年6月18日(2014.6.18)
公開日 平成23年1月20日(2011.1.20)
発明の名称または考案の名称 マイクロ粒子、防紫外線基剤、マイクロ粒子の製造方法、及び防紫外線基剤の製造方法
国際特許分類 C09K   3/00        (2006.01)
A61K   8/99        (2006.01)
A61K   8/73        (2006.01)
A61Q  17/04        (2006.01)
FI C09K 3/00 104Z
A61K 8/99
A61K 8/73
A61Q 17/04
請求項の数または発明の数 30
全頁数 23
出願番号 特願2009-155416 (P2009-155416)
出願日 平成21年6月30日(2009.6.30)
審査請求日 平成24年6月25日(2012.6.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】300071579
【氏名又は名称】学校法人立教学院
発明者または考案者 【氏名】田渕 眞理
個別代理人の代理人 【識別番号】100085419、【弁理士】、【氏名又は名称】大垣 孝
【識別番号】100141955、【弁理士】、【氏名又は名称】岡田 宏之
審査官 【審査官】中野 孝一
参考文献・文献 特開平09-132601(JP,A)
特開平09-165402(JP,A)
特開2008-169188(JP,A)
特開平10-226702(JP,A)
特開2006-298846(JP,A)
調査した分野 C09K3/00、
A61K8/00-9/72、
A61K31/33-33/44、
A61K47/00-47/48、
A61P1/00-43/00、
A61Q1/00-90/00、
C08B1/00-37/18
特許請求の範囲 【請求項1】
バクテリアセルロースの離解物の個片が、ヒアルロン酸によってパッキングされて成る
ことを特徴とするマイクロ粒子。
【請求項2】
請求項1に記載のマイクロ粒子であって、
前記離解物がβ1,4-グルカンである
ことを特徴とするマイクロ粒子。
【請求項3】
バクテリアセルロースの離解物の個片及び水の混合物と、粘性試薬とが混合されて構成されており、かつマイクロ粒子を含み、
該マイクロ粒子は、前記離解物の個片が前記粘性試薬によってパッキングされて成る
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項4】
請求項に記載の防紫外線基剤であって、
前記粘性試薬がグリセリンである
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項5】
請求項に記載の防紫外線基剤であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度が、重量濃度にして0.036~2.88%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項6】
請求項に記載の防紫外線基剤であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度が、重量濃度にして0.36%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項7】
請求項4~6のいずれか一項に記載の防紫外線基剤であって、
当該防紫外線基剤中の前記グリセリンの濃度が、重量濃度にして4.5%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項8】
請求項に記載の防紫外線基剤であって、
前記粘性試薬がヒアルロン酸である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項9】
請求項に記載の防紫外線基剤であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度が、重量濃度にして0.036~0.96%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項10】
請求項に記載の防紫外線基剤であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度が、重量濃度にして0.36~0.40%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項11】
請求項8~10のいずれか一項に記載の防紫外線基剤であって、
当該防紫外線基剤中の前記ヒアルロン酸の濃度が、重量濃度にして0.0005%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項12】
請求項3~11に記載の防紫外線基剤であって、
前記離解物がβ1,4-グルカンである
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項13】
バクテリアセルロースの離解物の個片が粘性試薬によってパッキングされて成るマイクロ粒子と水とを含む
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項14】
請求項13に記載の防紫外線基剤であって、
前記粘性試薬がグリセリンである
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項15】
請求項14に記載の防紫外線基剤であって、
当該防紫外線基剤中の前記グリセリンの濃度が、重量濃度にして4.5%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項16】
請求項13に記載の防紫外線基剤であって、
前記粘性試薬がヒアルロン酸である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項17】
請求項16に記載の防紫外線基剤であって、
当該防紫外線基剤中の前記ヒアルロン酸の濃度が、重量濃度にして0.0005%である
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項18】
請求項13~17に記載の防紫外線基剤であって、
前記離解物がβ1,4-グルカンである
ことを特徴とする防紫外線基剤。
【請求項19】
バクテリアセルロースの離解物を個片状に分割する第1工程と、
該個片状の離解物をヒアルロン酸と混合することによって、該個片状の離解物を該ヒアルロン酸によってパッキングする第2工程と
を含むことを特徴とするマイクロ粒子の製造方法。
【請求項20】
請求項19に記載のマイクロ粒子製造方法であって、
前記離解物として、β1,4-グルカンを用いる
ことを特徴とするマイクロ粒子の製造方法。
【請求項21】
バクテリアセルロースの離解物及び水の混合物中において、前記離解物を個片状に分割する第1工程と、
前記混合物を粘性試薬と混合することによって、前記個片状の離解物が該粘性試薬によってパッキングされたマイクロ粒子を形成し、水中に該マイクロ粒子を含有する混合物としての防紫外線基剤を形成する第2工程と
を含むことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項22】
請求項21に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
前記粘性試薬として、グリセリンを用いる
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項23】
請求項22に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度を、重量濃度にして0.036~2.88%に調整する
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項24】
請求項23に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度を、重量濃度にして0.36%に調整する
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項25】
請求項22~24のいずれか一項に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
当該防紫外線基剤中の前記グリセリンの濃度を、重量濃度にして4.5%に調整する
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項26】
請求項21に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
前記粘性試薬として、ヒアルロン酸を用いる
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項27】
請求項26に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度を、重量濃度にして0.036~0.96%に調整する
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項28】
請求項27に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
前記混合物中の前記離解物の濃度を、重量濃度にして0.36~0.40%に調整する
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項29】
請求項26~28のいずれか一項に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
当該防紫外線基剤中の前記ヒアルロン酸の濃度を、重量濃度にして0.0005%に調整する
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
【請求項30】
請求項21~29のいずれか一項に記載の防紫外線基剤の製造方法であって、
前記離解物として、β1,4-グルカンを用いる
ことを特徴とする防紫外線基剤の製造方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この発明は、紫外線の透過を防御するために用いられるマイクロ粒子、防紫外線基剤、マイクロ粒子の製造方法、及び防紫外線基剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
周知の通り、太陽紫外線の増加による発癌が大きな問題になっている。そのため、近年では、老若男女に関わらず紫外線から肌を保護することが必要である。そこで、紫外線から肌を保護するために、紫外線の透過を防御する機能(以下、紫外線防御機能または防紫外線機能とも称する)を有した化粧品、すなわちUVカット化粧品の開発が進められている。特に、ナノ粒子またはマイクロ粒子を成分に含む、いわゆるナノ化粧品が注目されている。ナノ化粧品では、ナノ粒子またはマイクロ粒子の紫外線防御機能を利用することによって紫外線から肌を保護する。なお、ナノ粒子とは、全長が約1~100nm程度の粒子であり、また、マイクロ粒子とは、全長が約1~100μm程度の粒子である。また、以下の説明における粒子とは、例えば板状またはフィルム状等でないことを意味し、粒子が必ずしも厳密な球の形状でない構造も包含する概念である。
【0003】
このようなナノ粒子またはマイクロ粒子を利用したUVカット化粧品として、例えば、金属ナノ粒子を主成分として含むUVカット化粧品が周知である(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
例えば、酸化亜鉛や酸化チタン等の金属ナノ粒子は、紫外線を散乱する効果を発揮することが知られており、従って、この金属ナノ粒子を主成分として含む化粧品を塗布することによって、紫外線から肌を保護することができる。
【0005】
しかし、現在のところ、生体に対する金属ナノ粒子の安全性は、明確に証明されておらず、例えばアレルギー体質者に対する影響等、危惧すべき事項が残っている。
【0006】
そこで、バクテリアセルロースの離解物からナノ粒子またはマイクロ粒子を製造し、このバクテリアセルロース由来のナノ粒子またはマイクロ粒子を主成分としたUVカット化粧品が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ここで、離解物とは、バクテリアセルロースに対して離解処理、すなわち例えば機械的外力等を加えることによって、当該バクテリアセルロースから分離された材料成分である。
【0007】
バクテリアセルロースは、周知の通り、可食性かつ無味無臭であるため、食品や化粧品等の分野で広く利用されており、生体に対する安全性が確認されている(例えば、特許文献2参照)。従って、このようなバクテリアセルロース由来のナノ粒子またはマイクロ粒子を利用することによって、上述した金属ナノ粒子を利用する場合と比して、安全性の高いUVカット化粧品を提供することができる。
【先行技術文献】
【0008】

【特許文献1】特開2008-169188号公報
【特許文献2】特開平09-025302号公報
【0009】

【非特許文献1】Mari Tabuchi, Nature Biotechnology, 25(4)390-391(2007)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、紫外線に起因する発癌が問題になっている近年では、より確実に紫外線から肌を保護するために、例えばUVカット化粧品等のさらなる紫外線防御機能の向上が望まれている。
【0011】
そこで、この発明の目的は、例えばUVカット化粧品等に用いる、紫外線を防御するための物質として、生体に対して安全なバクテリアセルロース由来のマイクロ粒子であって、かつより紫外線防御機能が向上したマイクロ粒子、及びこのマイクロ粒子を含む混合物としての防紫外線基剤を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る発明者が種々検討したところ、個片状に分割された、バクテリアセルロースの離解物を、粘性を有した試薬(以下、粘性試薬とも称する)でパッキングする、すなわち個片状の離解物の各々をこの粘性試薬で個々に包み込むことによって、パッキングが成されていない場合と比して、このバクテリアセルロース由来のマイクロ粒子の紫外線防御機能を向上できることを見出した。
【0013】
そこで、上述の目的の達成を図るため、この発明によるマイクロ粒子は以下の特徴を有している。
【0014】
すなわち、この発明によるマイクロ粒子は、バクテリアセルロースの離解物の個片が、粘性試薬によってパッキングされて成る。
【0015】
また、この発明による防紫外線基剤は、上述したマイクロ粒子を含む混合物としての防紫外線基剤であって、以下の特徴を有している。
【0016】
すなわち、この発明による防紫外線基剤は、バクテリアセルロースの離解物の個片及び水の混合物と、粘性試薬とが混合されて構成されており、かつマイクロ粒子を含み、このマイクロ粒子は、離解物の個片が粘性試薬によってパッキングされて成る。
【0017】
また、この発明による防紫外線基剤は、上述したマイクロ粒子を含む混合物としての防紫外線基剤であって、以下の特徴を有している。
【0018】
すなわち、この発明による防紫外線基剤は、バクテリアセルロースの離解物の個片が粘性試薬によってパッキングされて成るマイクロ粒子と水とを含む。
【0019】
また、この発明によるマイクロ粒子の製造方法は、以下の第1工程及び第2工程の各工程を含んでいる。
【0020】
すなわち、まず、第1工程では、バクテリアセルロースの離解物を個片状に分割する。
【0021】
次に、第2工程では、個片状の離解物を粘性試薬と混合することによって、個片状の離解物を粘性試薬によってパッキングする。
【0022】
また、上述したこの発明による防紫外線基剤の製造方法は、以下の第1工程及び第2工程の各工程を含んでいる。
【0023】
すなわち、まず、第1工程では、バクテリアセルロースの離解物及び水の混合物中において、離解物を個片状に分割する。
【0024】
次に、第2工程では、混合物と粘性試薬と混合することによって、個片状の離解物が粘性試薬によってパッキングされたマイクロ粒子を形成する。これによって、水中にマイクロ粒子を含む混合物としての防紫外線基剤を形成する。
【発明の効果】
【0025】
この発明によるマイクロ粒子は、バクテリアセルロースの離解物を主成分として成るため、生体に対して安全である。そのため、この発明によるマイクロ粒子及びこのマイクロ粒子を含有する防紫外線基剤は、例えば化粧品等に混合し、人肌に塗布する場合においても安全に使用することができる。
【0026】
また、この発明によるマイクロ粒子は、上述したように、バクテリアセルロースの離解物が個片状とされ、さらに粘性試薬によってパッキングされることによって構成されている。その結果、この発明によるマイクロ粒子、及びこれを含有する防紫外線基剤は、従来のマイクロ粒子、すなわちパッキングが成されていない離解物と比して、より効果的に紫外線の透過を防御することができる。(この詳細は、後述する実施の形態において説明する)。
【0027】
また、この発明によるマイクロ粒子の製造方法、及び防紫外線基剤の製造方法では、個片状に分割したバクテリアセルロースの離解物を粘性試薬と混合することによって、簡易に、離解物が粘性試薬によってパッキングされ、その結果、紫外線防御機能に優れたマイクロ粒子、及びこのマイクロ粒子を含有する防紫外線基剤を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】(A)及び(B)は、この発明の第1の実施の形態を説明するための図であり、第1の実施の形態に係るマイクロ粒子、及び防紫外線基剤の一部分を概略的に示した模式図である。
【図2】(A)及び(B)は、この発明の第1の実施の形態を説明するための図であり、第1の実施の形態に係るマイクロ粒子、及び防紫外線基剤の一部分をA:320倍、B:640倍の倍率で撮影した顕微鏡写真である。
【図3】粘性試薬としてグリセリンを用いた場合の防紫外線基剤、及び非パッキング混合物の光吸収スペクトルを示す図である。
【図4】粘性試薬としてヒアルロン酸を用いた場合の防紫外線基剤、及び非パッキング混合物の光吸収スペクトルを示す図である。
【図5】(A)及び(B)は、粘性試薬としてグリセリンを用いた場合における、マイクロ粒子の含有濃度が異なる複数の防紫外線基剤の各光吸収スペクトルを示す図である。
【図6】粘性試薬としてグリセリンを用いた場合における、防紫外線基剤の調製に使用した混合物の濃度と、調製された防紫外線基剤の紫外領域における吸光度との関係を示す図である。
【図7】粘性試薬としてヒアルロン酸を用いた場合における、マイクロ粒子の含有濃度が異なる複数の防紫外線基剤の各光吸収スペクトルを示す図である。
【図8】粘性試薬としてヒアルロン酸を用いた場合における、防紫外線基剤の調製に使用した混合物の濃度と、調製された防紫外線基剤の紫外領域における吸光度との関係を示す図である。
【図9】離解処理によって得られた、バクテリアセルロースの離解物の一部分を概略的に示した模式図である。
【図10】離解処理によって得られた、バクテリアセルロースの離解物の一部分を320倍の倍率で撮影した顕微鏡写真である。
【図11】(A)及び(B)は、パッキング前の離解物とパッキング後のマイクロ粒子とのサイズ分布を比較する図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して、この発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図は、この発明が理解できる程度に、各構成要素の形状、大きさ、及び配置関係の一例を概略的に示してあるに過ぎない。また、以下に説明する実施の形態は、単なる好適例に過ぎず、従って、この発明の構成は、以下に説明する図示の構成例のみに何ら限定されるものではなく、この発明の範囲を逸脱することなく、多くの変形や変更を行い得ることが明らかである。また、以下の説明において記載する例えば濃度、体積等の値は、この発明の効果を達成し得る範囲内の値であり、同様の効果が得られるならば、この値の近傍の値であってもよく、何らこの数値に限定されるものではない。

【0030】
〈第1の実施の形態〉
第1の実施の形態では、バクテリアセルロースの離解物の個片が、粘性試薬によってパッキングされて成るマイクロ粒子、及びこのマイクロ粒子を含む混合物としての防紫外線基剤について説明する。

【0031】
図1(A)及び(B)は、この発明の第1の実施の形態を説明するための図であり、第1の実施の形態に係るマイクロ粒子、及び防紫外線基剤の一部分を概略的に示した模式図である。なお、図1(A)は、粘性試薬によってパッキングされる前のバクテリアセルロースの離解物(以下、単に離解物とも称する)を、また、図1(B)は、粘性試薬によってパッキングされた離解物、すなわち第1の実施の形態に係るマイクロ粒子、及びこれを含有する防紫外線基剤を示している。

【0032】
また、図2(A)及び(B)は、この発明の第1の実施の形態を説明するための図であり、第1の実施の形態に係るマイクロ粒子、及び防紫外線基剤の一部分をA:320倍、B:640倍の倍率で撮影した顕微鏡写真である。なお、図2(A)は、粘性試薬によってパッキングされる前のバクテリアセルロースの離解物を、また、図2(B)は、粘性試薬によってパッキングされた離解物、すなわち第1の実施の形態に係るマイクロ粒子、及びこれを含有する防紫外線基剤を示している。

【0033】
第1の実施の形態に係るマイクロ粒子21は、図1(A)及び図2(A)に示すバクテリアセルロースの離解物11の個片11aが、図1(B)及び図2(B)に示すように粘性試薬によってパッキングされて成る。なお、後述するように、バクテリアセルロースの離解物11は、水との混合物として、また、マイクロ粒子21も、水との混合物として存在する。そこで、図1(A)における白抜き部分は、離解物11が混合された水(粘性試薬を含む水)13を示し、及び図1(B)における白抜き部分は、マイクロ粒子21が混合された水25(粘性試薬を含む水)を示している。

【0034】
また、第1の実施の形態に係る防紫外線基剤23は、水25中にマイクロ粒子21を含む混合物として構成されている。

【0035】
マイクロ粒子21及びこれを含む防紫外線基剤23は、紫外線の透過を防御するための、例えばUVカット化粧品等の主成分として使用される。従って、既に説明したように、マイクロ粒子21は、生体に対して安全であることが必要である。そのために、マイクロ粒子21の主成分である離解物11は、例えば酢酸菌由来のバクテリアセルロースから離解されたβ1,4-グルカンであるのが好ましい。このβ1,4-グルカンは、従来から食品や化粧品等の主成分として使用されており、生体に対する安全性が確認されている(例えば、上述した特許文献1または特許文献2参照)。

【0036】
ここで、離解物11は、バクテリアセルロースからの離解時において分割されて、複数の個片11aとして存在している。なお、図1(A)では、これら個片状の各離解物11aの全体を離解物11として示す。また、離解物11の個片11aは、部分的に固まり状部分11bと、この固まり状部分11bから延びているひげ状部分11cとを含む繊維状体である(図1(A)及び図2(A)参照)。なお、図1(A)には、個片状に分割された離解物11のうちの、3つの個片11aを示してある。また、図2(A)には、個片状に分割された離解物11のうちの、1つの個片11aを撮影した顕微鏡写真を示してある。

【0037】
また、上述した酢酸菌由来のバクテリアセルロースは、酢酸菌を例えば周知の静置培養、攪拌培養、または振とう培養することによって得られる。このとき、得られるバクテリアセルロースは、99%以上の水を含むゲル状の混合物中に含有された状態で存在する。そして、離解物11は、このゲル状の混合物に含まれるバクテリアセルロースに対して離解処理を行うことによって形成される。従って、離解物11、すなわち個片11aは、図1(A)及び図2(A)に示すように、水13との混合物15として存在している。なお、バクテリアセルロースの離解については、後述する製造方法において詳細に説明する。

【0038】
また、この混合物15と後述する粘性試薬とが混合されることによって、防紫外線基剤23が構成される。そして、防紫外線基剤23の紫外線防御機能を向上させるためには、粘性試薬と混合する前に、この混合物15中の離解物11の濃度を好適な値としておくことが好ましい。そのため、混合物15は、離解物11の濃度を調製するために水で希釈されている場合もある。従って、水13は、上述したバクテリアセルロース由来の水のみでなく、濃度を調製するために追加的に加えられた水を含む場合がある。

【0039】
そして、第1の実施の形態に係るマイクロ粒子21は、これら分割された離解物11の個片11aがそれぞれ粘性試薬によってパッキングされて構成されている。

【0040】
粘性試薬は、離解物11の個片11aをパッキングするために、高い粘度を有する物質であるのが好ましい。より具体的には、粘性試薬として、例えばグリセリンまたはヒアルロン酸を用いるのが好ましい。

【0041】
なお、この第1の実施の形態において、粘性試薬の粘度は、形成されたマイクロ粒子21を含む防紫外線基剤23中における当該粘性試薬の濃度を以って規定するのが好ましい。そして、防紫外線基剤23の紫外線に対する吸光度が良好となる粘性試薬の濃度を調整するのが好ましい。

【0042】
例えば、粘性試薬としてグリセリンを用いる場合には、最も良好な防紫外線効果を得るために、すなわち紫外線に対する吸光度を最大とするために、防紫外線基剤23中のグリセリンの濃度を、重量濃度にして4.5%とするのが好ましい。そのためには、防紫外線基剤23は、混合物15と例えば重量濃度にして9%のグリセリン水溶液とが、1:1の体積比で混合されて構成されているのが好ましい。

【0043】
また、同様に、例えば、粘性試薬としてヒアルロン酸を用いる場合には、最も良好な防紫外線効果を得るために、防紫外線基剤23中のヒアルロン酸の濃度を、重量濃度にして0.0005%とするのが好ましい。そのためには、防紫外線基剤23は、混合物15と例えば重量濃度にして0.001%のヒアルロン酸水溶液とが、1:1の体積比で混合されて構成されているのが好ましい。

【0044】
また、既に説明したように、離解物11の個片11aは、図1(A)及び図2(A)に示すように、水13との混合物15として存在している。そして、この第1の実施の形態では、この混合物15と粘性試薬とを混合することによって防紫外線基剤23を調製し、また、この混合によって、個片11aを粘性試薬によってパッキングし、マイクロ粒子21を形成する。従って、防紫外線基剤23は、混合物15由来の水25とマイクロ粒子21との混合物として構成されている。

【0045】
ここで、水25は、パッキングに関与しない粘性試薬の部分、また、当該粘性試薬が、その濃度を調整するために水で希釈されている場合、すなわち水溶液の状態で混合されている場合には、この粘性試薬水溶液由来の水を含んでいることもある。

【0046】
この出願の発明者は、この第1の実施の形態によるマイクロ粒子21、及びこれを含む防紫外線基剤23の、紫外線の透過を防御する効果、すなわち防紫外線効果を確認する実験を行った。この実験では、この実施の形態に係る防紫外線基剤23、すなわちマイクロ粒子21を含む防紫外線基剤23と、粘性試薬によるパッキングが成されていない離解物(以下、非パッキング離解物とも称する)及び水の混合物(すなわち例えば図1(A)及び図2(A)に示す混合物15:以下、非パッキング混合物とも称する)とについて、それぞれの光吸収スペクトルを測定し、これらの測定結果を比較した。

【0047】
図3は、この実験の結果を示す図であり、防紫外線基剤23、及び非パッキング混合物の光吸収スペクトルを示す図である。図3において、縦軸は吸光度の相対値を、また、横軸は照射した光の波長をnm単位で目盛ってある。

【0048】
なお、この図3の光吸収スペクトルを得た実験では、非パッキング混合物の試料として、水中に、重量濃度にして0.4%の非パッキング離解物を含む混合物を用いた。また、防紫外線基剤23の試料として、非パッキング混合物の試料と同等の、重量濃度にして0.4%の離解物11を含む混合物15と、粘性試薬としてのグリセリンの水溶液とを1:1の体積比で混合して作成した試料を用いた。なお、この実験では、使用したグリセリン水溶液の濃度を、重量濃度にして9%とした。

【0049】
そして、図3において、曲線31は、防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。また、曲線33は、非パッキング混合物の試料の光吸収スペクトルを示している。また、曲線35は、防紫外線基剤23の試料を作成する際に用いたグリセリン水溶液の光吸収スペクトルを示している。

【0050】
図3の結果から明らかなように、グリセリン水溶液によってパッキングされたマイクロ粒子21を含む防紫外線基剤23では、パッキングが成されていない非パッキング離解物を含む非パッキング混合物と比して、少なくとも220~700nmの波長の範囲に渡って、吸光度が大きくなっている。特に、防紫外線基剤23では、250~270nm付近の紫外領域において高いピーク31aが確認できる。

【0051】
また、グリセリン水溶液単体の光吸収スペクトル、すなわち曲線35は、全波長領域に渡って、防紫外線基剤23及び非パッキング混合物と比して、著しく吸光度が低くなった。従って、防紫外線基剤23の吸光度の上昇は、グリセリン水溶液単体に依るものではなく、防紫外線基剤23に含まれるマイクロ粒子21に起因するものであることが分かる。

【0052】
この結果から、離解物11をグリセリンでパッキングして得たマイクロ粒子21、及びこれを含む防紫外線基剤23が、紫外線の透過を防御するに当たり有効であることが確認できた。

【0053】
また、この出願の発明者は、上述した図3に係る実験と同様の実験を、粘性試薬としてヒアルロン酸を用いて作成した防紫外線基剤23の試料についても行った。すなわち、ヒアルロン酸によってパッキングされたマイクロ粒子21を含む防紫外線基剤23の試料と、非パッキング混合物の試料とについて、それぞれの光吸収スペクトルを測定し、これらの測定結果を比較した。

【0054】
図4は、この実験の結果を示す図であり、防紫外線基剤23、及び非パッキング混合物の光吸収スペクトルを示す図である。図4において、縦軸は吸光度の相対値を、また、横軸は照射した光の波長をnm単位で目盛ってある。

【0055】
なお、この図4の光吸収スペクトルを得た実験では、非パッキング混合物の試料として、水中に、重量濃度にして0.4%の非パッキング離解物を含む混合物を用いた。また、防紫外線基剤23の試料として、非パッキング混合物の試料と同等の、重量濃度にして0.4%の離解物11を含む混合物15(図1(A)及び図2(A)参照)と、粘性試薬としてのヒアルロン酸の水溶液とを1:1の体積比で混合して作成した試料を用いた。なお、この実験では、使用したヒアルロン酸水溶液の濃度は、重量濃度にして0.001%とした。

【0056】
そして、図4において、曲線41は、防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。また、曲線43は、非パッキング混合物の試料の光吸収スペクトルを示している。また、曲線45は、防紫外線基剤23を作成する際に用いたヒアルロン酸水溶液の光吸収スペクトルを示している。

【0057】
図4の結果から明らかなように、ヒアルロン酸水溶液によってパッキングされたマイクロ粒子21を含む防紫外線基剤23では、パッキングが成されていない非パッキング離解物を含む非パッキング混合物と比して、少なくとも220~750nmの波長の範囲に渡って吸光度が大きくなっている。そして、250~270nm付近の紫外領域においても、防紫外線基剤23の吸光度が、非パッキング混合物と比して大きいことがわかる。

【0058】
また、ヒアルロン酸水溶液単体の光吸収スペクトル、すなわち曲線45は、全波長領域に渡って、防紫外線基剤23及び非パッキング混合物と比して、著しく吸光度が低くなった。従って、防紫外線基剤23の吸光度の上昇は、ヒアルロン酸水溶液単体に依るものではなく、防紫外線基剤23に含まれるマイクロ粒子21に起因するものであることが分かる。

【0059】
この結果から、粘性試薬としてグリセリンを用いた場合と同様に、離解物11をヒアルロン酸でパッキングして得たマイクロ粒子21、及びこれを含む防紫外線基剤23が、紫外線の透過を防御するに当たり有効であることが確認できた。

【0060】
次に、この出願の発明者は、この第1の実施の形態による防紫外線基剤23の防紫外線効果と、波長域220~750nmの範囲に渡って、防紫外線基剤23中のマイクロ粒子21の濃度との関係を確認するための実験を行った。この実験では、試料として、互いに異なる濃度のマイクロ粒子21を含む複数の防紫外線基剤23を用意した。すなわち、これらの試料は、互いに異なる重量濃度で水15中に離解物11を含む混合物15(図1(A)及び図2(A)参照)と粘性試薬の水溶液とを、体積比にして1:1で混合することによって調製した。そして、これら重量濃度の異なる防紫外線基剤23の試料の、それぞれの光吸収スペクトルを測定し、これらの測定結果を比較した。

【0061】
図5(A)及び(B)は、この実験の結果を示す図であり、マイクロ粒子21の含有濃度が異なる複数の防紫外線基剤23の各光吸収スペクトルを示す図である。図5において、縦軸は吸光度の相対値を、また、横軸は照射した光の波長をnm単位で目盛ってある。

【0062】
図5(A)において、曲線51は、重量濃度にして0.036%の離解物11を含む混合物15と、粘性試薬としてのグリセリンの水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線52は、重量濃度にして0.090%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線53は、重量濃度にして0.18%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線54は、重量濃度にして0.36%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。

【0063】
また、図5(B)において、曲線55は、重量濃度にして0.36%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトル、すなわち図5(A)における曲線54と同じ光吸収スペクトルを示している。曲線56は、重量濃度にして0.72%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線57は、重量濃度にして0.96%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線58は、重量濃度にして1.44%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線59は、重量濃度にして2.88%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。

【0064】
なお、この図5(A)及び(B)の光吸収スペクトルを得た実験では、上述の各試料としての防紫外線基剤23を作成するに当たり、重量濃度にして9%のグリセリン水溶液を使用した。

【0065】
図5(A)の結果から、防紫外線基剤23の調製に用いる混合物15中の、離解物11の濃度を高くするほど、形成された防紫外線基剤23の、紫外領域の波長領域を含む吸光度が大きくなることがわかる。

【0066】
しかし、図5(B)の結果から、混合物15中の離解物11の重量濃度を0.72%以上とした場合には、離解物11の重量濃度を0.36%とした場合と比して、形成された防紫外線基剤23の吸光度が小さくなることがわかる。

【0067】
ここで、図6は、防紫外線基剤23の調製に使用した混合物15の濃度と、調製された防紫外線基剤23の紫外領域における吸光度との関係を示す図である。この図6では、図5(A)及び(B)の各試料の吸収スペクトルにおける、紫外領域の波長の光、より具体的には250nmの波長光に対する各吸光度をプロットしてある。

【0068】
図6において、縦軸は、図5(A)及び(B)の各防紫外線基剤23の吸収スペクトルにおける、250nmの光に対する吸光度の相対値を、また、横軸は、粘性試薬としてのグリセリンの水溶液と混合する前の混合物15中の、離解物11の濃度を重量パーセントで目盛ってある。

【0069】
また、図6において、点61は、図5(A)における曲線51に基づき、重量濃度にして0.036%の離解物11を含む混合物15と、粘性試薬としてのグリセリンの水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点62は、図5(A)における曲線52に基づき、0.090%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点63は、図5(A)における曲線53に基づき、0.18%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点64は、図5(A)における曲線54、または図5(B)における曲線55に基づき、0.36%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点65は、図5(B)における曲線56に基づき、0.72%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点66は、図5(B)における曲線57に基づき、0.96%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点67は、図5(B)における曲線58に基づき、1.44%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点68は、図5(B)における曲線59に基づき、2.88%の離解物11を含む混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。

【0070】
また、曲線60は、上述の各プロットした点61、62、63、64、65、66、67、68に基づいて近似的に定めた近似線である。

【0071】
図6の結果から、防紫外線基剤23の250nmの紫外領域における吸光度は、調製に使用した混合物15中の離解物11の重量濃度が0.36%程度である場合に最大となることがわかった。以上から、第1の実施の形態による防紫外線基剤23は、重量濃度にして0.36%の離解物11が混合された混合物15と、グリセリン水溶液とを混合して調製されているのが好ましい。

【0072】
なお、図5(A)、図5(B)、及び図6に示す、各濃度の混合物15を用いて調製した各防紫外線基剤23の吸光度と、図3または図4に示す非パッキング混合物の吸光度とを比較すると、図5(A)、図5(B)、及び図6に係る実験において試料とした各防紫外線基剤23は、いずれも非パッキング混合物よりも吸光度が大きいことがわかる。従って、第1の実施の形態による防紫外線基剤23は、重量濃度にして0.036~2.88%の範囲で離解物11が混合された混合物15と、重量濃度にして9%のグリセリン水溶液とを、体積比にして1:1で混合して調製することによって、非パッキング混合物と比して大きい吸光度が得られる。

【0073】
また、この発明の発明者は、上述した図5(A)、図5(B)、及び図6に係る実験と同様の実験を、粘性試薬としてヒアルロン酸を用いて作成した防紫外線基剤23についても行った。すなわち、この実験では、試料として、互いに異なる重量濃度で水15中に離解物11を含む混合物15と粘性試薬としてのヒアルロン酸の水溶液とを、体積比にして1:1で混合することによって調製した。そして、これら重量濃度の異なる防紫外線基剤23の試料の、それぞれの光吸収スペクトルを測定し、これらの測定結果を比較した。

【0074】
図7は、この実験の結果を示す図であり、マイクロ粒子21の含有濃度が異なる複数の防紫外線基剤23の試料の各光吸収スペクトルを示す図である。図7において、縦軸は吸光度の相対値を、また、横軸は照射した光の波長をnm単位で目盛ってある。

【0075】
図7において、曲線71は、重量濃度にして0.036%の離解物11を含む混合物15と、粘性試薬としてのヒアルロン酸の水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線72は、重量濃度にして0.090%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線73は、重量濃度にして0.18%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。曲線74は、重量濃度にして0.36%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の光吸収スペクトルを示している。

【0076】
なお、この図7の光吸収スペクトルを得た実験では、上述の各試料としての防紫外線基剤23を作成するに当たり、重量濃度にして0.001%のヒアルロン酸水溶液を使用した。

【0077】
図7の結果から、粘性試薬としてヒアルロン酸を用いた場合においても、防紫外線基剤23の調製に用いる混合物15中の、離解物11の濃度を高くするほど、形成された防紫外線基剤23の、紫外領域の波長領域を含む吸光度が大きくなることがわかる。

【0078】
ところで、上述した図5(A)、図5(B)、及び図6に係る実験の結果に鑑みて、粘性試薬としてヒアルロン酸を用いた場合においても、グリセリンを用いた場合と同様に、混合物15中の離解物11の濃度に、防紫外線基剤23の吸光度が最大となるピークが存在すると考えられる。

【0079】
そこで、この出願の発明者は、0.36%よりも高濃度で離解物11を含み、互いに濃度の異なる混合物15と、上述したのと同様に、重量濃度にして0.001%のヒアルロン酸水溶液とを、体積比にして1:1で混合して調製した、複数の防紫外線基剤23について、吸光度を測定した。そして、この結果と図7における各試料の吸収スペクトルとに基づいて、以下に説明する上述した図6と同様の図8を作成し、混合物15の濃度と防紫外線基剤23の紫外領域における吸光度との関係を確認した。

【0080】
図8は、防紫外線基剤23の調製に使用した混合物15の濃度と、調製された防紫外線基剤23の紫外領域における吸光度との関係を示す図である。この図8では、図7の各試料の吸収スペクトルにおける紫外領域の波長の光、より具体的には250nmの波長光に対する各吸光度と、さらに、0.36%よりも高濃度で離解物11を含む混合物15を用いて調製した、複数の防紫外線基剤23の、250nmの波長光に対する各吸光度をプロットしてある。

【0081】
図8において、縦軸は、各防紫外線基剤23の吸収スペクトルにおける、250nmの光に対する吸光度の相対値を、また、横軸は、粘性試薬としてのヒアルロン酸の水溶液と混合する前の混合物15中の、離解物11の濃度を重量パーセントで目盛ってある。

【0082】
また、図8において、点81は、図7における曲線71に基づき、重量濃度にして0.036%の離解物11を含む混合物15と、粘性試薬としてのヒアルロン酸の水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点82は、図7における曲線72に基づき、0.090%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点83は、図7における曲線73に基づき、0.18%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点84は、図7における曲線74に基づき、0.36%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点85は、0.40%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点86は、0.42%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点87は、0.50%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点88は、0.65%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。点89は、0.96%の離解物11を含む混合物15と、ヒアルロン酸水溶液とを混合して得た防紫外線基剤23の試料の、250nmの光に対する吸光度をプロットした点である。

【0083】
また、曲線80は、上述の各プロットした点81、82、83、84、85、86、87、88、89に基づいて近似的に定めた近似線である。

【0084】
図8の結果から、防紫外線基剤23の250nmの紫外領域における吸光度は、調製に使用した混合物15中の離解物11の重量濃度が0.36~0.40%程度である場合に最大となることがわかった。以上から、粘性試薬としてヒアルロン酸を用いる場合には、防紫外線基剤23は、混合物15中の離解物11の重量濃度を0.36~0.40%に調整し、ヒアルロン酸と混合するのが好ましい。

【0085】
なお、図7及び図8に示す、各濃度の混合物15を用いて調製した各防紫外線基剤23の吸光度と、図3または図4に示す非パッキング混合物の吸光度とを比較すると、図7及び図8に係る実験において試料とした各防紫外線基剤23は、いずれも非パッキング混合物よりも250nmの波長光に対する吸光度が大きいことがわかる。従って、第1の実施の形態による防紫外線基剤23では、重量濃度にして0.036~0.96%の範囲で離解物11が混合された混合物15と、重量濃度にして0.001%のヒアルロン酸水溶液とを、体積比にして1:1で混合して調製することによって、非パッキング混合物と比して、250nmの紫外領域の光に対して大きい防紫外線効果が得られる。

【0086】
以上説明したように、第1の実施の形態によるマイクロ粒子21は、バクテリアセルロースの離解物11を主成分として成るため、生体に対して安全である。そのため、第1の実施の形態によるマイクロ粒子21及びこのマイクロ粒子21を含有する防紫外線機材23は、例えば化粧品等に混合し、人肌に塗布する場合においても安全に使用することができる。

【0087】
また、第1の実施の形態によるマイクロ粒子21は、上述したように、バクテリアセルロースの離解物11が個片状とされ、さらに粘性試薬によってパッキングされることによって構成されている。その結果、第1の実施の形態によるマイクロ粒子21は、パッキングが成されていない離解物と比して、より効果的に紫外線の透過を防御することができる。

【0088】
従って、マイクロ粒子21、またはこのマイクロ粒子21を含む防紫外線基剤23を例えば化粧品等に混合して使用することによって、安全で、かつ従来と比してより確実に紫外線の透過を防御することができる。

【0089】
次に、第1の実施の形態によるマイクロ粒子21及び防紫外線基剤23(図1(B)及び図2(B)参照)の製造方法について説明する。

【0090】
上述した第1の実施の形態によるマイクロ粒子21は、防紫外線基剤23が形成される際に、この防紫外線基剤23に混合された状態で同時に形成される。そこで、この実施の形態では、主に防紫外線基剤23の製造方法を説明するとともに、この防紫外線基剤23に含まれて形成されるマイクロ粒子21についても説明する。

【0091】
防紫外線基剤23の製造方法は、第1工程及び第2工程を含んでいる。以下、第1工程から順に各工程につき説明する。

【0092】
まず、第1工程では、バクテリアセルロースの離解物及び水の混合物中において、離解物を個片状に分割する。

【0093】
既に説明したように、第1の実施の形態では、バクテリアセルロースとして、酢酸菌由来のバクテリアセルロースを用いる。そして、このバクテリアセルロースは、酢酸菌を周知の静置培養または攪拌培養することによって得られ、ゲル状態にある。

【0094】
そして、このバクテリアセルロースに対して、周知の離解処理を行うことによって、離解物を得る。すなわち、例えばこのバクテリアセルロースを5~40分間、20000回転/分のミキサに掛けることによって、離解物が得られる。なお、ミキサによる離解処理を5分以上行う際には、5分毎に30分の間隔を設けて行うのが好ましい。この離解処理において、離解物は、個片状に分割されて得られる。

【0095】
ここで、この離解処理によって得られた離解物は、例えばβ1,4-グルカン及びβ1,3-グルカン等の複数の種類の離解物を含んでいる。既に説明したように、第1の実施の形態では、離解物として、β1,4-グルカンを用いる。そこで、得られた離解物からβ1,4-グルカンを選択的に精製するために、上述した離解処理によって得た離解物に対して、例えば0.1規定の水酸化ナトリウム水溶液を用いて、105℃において20分間の洗浄を10回行い、さらに、蒸留水を用いて105℃において20分間の洗浄を10回行う。その結果、上述した複数種の離解物から、β1,4-グルカンを選択的に得ることができる。

【0096】
また、上述したバクテリアセルロースは、99%以上の水を含むゲル状の混合物中に含有された状態で存在する。従って、このバクテリアセルロースを離解して得られる離解物、すなわちβ1,4-グルカンは、水との混合物として得られる。

【0097】
ここで、図9は、この離解処理によって得られた、バクテリアセルロースの離解物を概略的に示した模式図である。また、図10は、この離解物を320倍の倍率で撮影した顕微鏡写真である。

【0098】
図9及び図10に示すように、上述した離解処理によって得られる離解物としてのβ1,4-グルカンは、部分的に固まり状の部分11bと、この固まり状部分11bから伸びるひげ状部分11cとを含む繊維状体であり、複数の個片状の離解物11a(図1(A)及び図2(A)参照)が互いに絡まり合って存在している。そして、複数の個片11aの全体としての離解物11は、上述したバクテリアセルロース由来の水17との混合物19として存在する。なお、図9では、図中の白抜き部分を離解物11が混合された水17とする。

【0099】
ここで、既に説明したように、製造すべきマイクロ粒子及びこれを含む防紫外線基剤において、良好な防紫外線効果を得るためには、混合物19中の離解物11の濃度を好適な値に調整しておくのが好ましい。

【0100】
より具体的には、続く第2工程において、離解物11を例えば粘性試薬としてのグリセリンでパッキングする場合には、混合物中の離解物11の濃度を、重量濃度にして0.036~2.88%、より好適には0.36%に調整するのが好ましい。また、離解物11を例えば粘性試薬としてのヒアルロン酸でパッキングする場合には、混合物中の離解物11の濃度を、重量濃度にして0.036~0.96%、より好適には0.36~0.40%に調整するのが好ましい。

【0101】
そのために、この第1工程において、混合物19を水で希釈するのが好ましい。その結果、図1(A)及び図2(A)に示すように、個片状に分割されたバクテリアセルロースの離解物11の各個片11aが、水13中に浮遊して存在する、これら離解物11及び個片11aの混合物15が得られる。

【0102】
次に、第2工程では、図1(A)及び図2(A)に示す混合物15を粘性試薬と混合する。これによって、混合物15中に存在する個片状の離解物11、すなわち個片11aを粘性試薬と混合し、この個片11aを粘性試薬によってパッキングすることによって、マイクロ粒子21を形成する。同時に、水25中にこのマイクロ粒子21を含有する混合物としての防紫外線基剤23を形成する(図1(B)及び図2(B)参照)。

【0103】
粘性試薬は、高い粘度を有する物質であり、この第1の実施の形態では、粘性試薬として、例えばグリセリンまたはヒアルロン酸を用いるのが好ましい。

【0104】
また、既に説明したように、形成された防紫外線基剤23の紫外線に対する吸光度が良好となるように、防紫外線基剤23中の粘性試薬の濃度を好適に調整するのが好ましい。そのために、この第2工程において、粘性試薬を水で希釈することによって水溶液とし、さらに、混合する混合物15と粘性試薬との体積比を調整する。

【0105】
より具体的には、例えば、粘性試薬としてグリセリンを用いる場合には、良好な防紫外線効果を得るために、すなわち紫外線に対する吸光度を最大とするために、防紫外線基剤23中のグリセリンの濃度を、重量濃度にして4.5%に調整するのが好ましい。そのために、この第2工程において、混合物15と重量濃度にして9%のグリセリン水溶液とを、1:1の体積比で混合して防紫外線基剤を形成するのが好ましい。

【0106】
また、例えば、粘性試薬としてヒアルロン酸を用いる場合には、良好な防紫外線効果を得るために、防紫外線基剤23中のヒアルロン酸の濃度を、重量濃度にして0.0005%に調整するのが好ましい。そのために、この第2工程において、混合物15と重量濃度にして0.001%のヒアルロン酸水溶液とを、1:1の体積比で混合して防紫外線基剤を形成するのが好ましい。

【0107】
また、混合物15と粘性試薬とを、例えばミキサ等を用いて攪拌することによって混合するのが好ましい。

【0108】
また、水25は、混合物15に含まれている水13(図1(A)及び図2(A)参照)、パッキングに関与しない粘性試薬の部分を含み、また、当該粘性試薬を、その濃度を調整するために水で希釈して用いた場合には、この粘性試薬水溶液由来の水を含んでいる。

【0109】
そして、この第2工程によって、このような水25と、バクテリアセルロースの離解物11の個片11aが、粘性試薬によってパッキングされて成るマイクロ粒子21とを含む防紫外線基剤23が形成される。

【0110】
この出願の発明者は、上述した第1工程で得た離解物11の個片11a(図1(A)及び図2(A)参照)、及び上述した第2工程で得たマイクロ粒子21(図1(B)及び図2(B)参照)、すなわちこの実施の形態において製造されたマイクロ粒子21について、それぞれの粒子のサイズを測定し、その結果を用いて、離解物の個片11aのサイズ分布とマイクロ粒子21のサイズ分布とを比較した。

【0111】
図11(A)及び(B)は、パッキングされる前の離解物と、この離解物をパッキングして得られたマイクロ粒子とのサイズ分布を比較する図である。より具体的には、図11(A)は、パッキングされる前の離解物、すなわち図1(A)及び図2(A)に示す混合物15中に含まれる個片11aのサイズ分布を示している。また、図11(B)は、この実施の形態によるマイクロ粒子の製造方法によって製造されたマイクロ粒子、すなわち図1(B)及び図2(B)に示す防紫外線基剤23中に含まれるマイクロ粒子21のサイズ分布を示している。そして、図11(A)において、縦軸は離解物の個片11aの個数を、また、横軸は離解物の個片11aのサイズをμm単位で目盛ってある。また、図11(B)において、縦軸はマイクロ粒子21の個数を、また、横軸はマイクロ粒子21のサイズをμm単位で目盛ってある。

【0112】
また、図11(A)に係るサイズ分布では、上述した離解処理として、バクテリアセルロースを40分間ミキサに掛けて得られた離解物11を用い、その個片11aを試料とした。

【0113】
そして、この試料としての複数の個片11aについて、図2(A)に示すような顕微鏡写真を撮影した。さらに、撮影された複数の個片11aの写真から、ランダムに20枚程度選び出し、これらの写真中の各個片11aの全長をメジャーを用いて測定した。そして、この測定値から、これら写真を撮影した際の顕微鏡の倍率に基づいて、各個片11a本来の全長を算出することによって、個片11aのサイズとした。

【0114】
また、図11(B)に係るサイズ分布では、図11(A)のサイズ分布を得た離解物の個片11aを粘性試薬でパッキングし、得られたマイクロ粒子21を試料とした。なお、この図11(B)に係るマイクロ粒子21は、重量濃度にして0.4%の離解物11を含む混合物15と、粘性試薬としてのグリセリンの、重量濃度にして9.0%の水溶液とを1:1の体積比で混合して作成した。

【0115】
そして、この試料としての複数のマイクロ粒子21について、図2(B)に示すような顕微鏡写真を撮影した。さらに、撮影された複数のマイクロ粒子21の写真から、ランダムに20枚程度選び出し、これらの写真中の各マイクロ粒子21の全長をメジャーを用いて測定した。そして、この測定値から、これら写真を撮影した際の顕微鏡の倍率に基づいて、各マイクロ粒子21本来の全長を算出することによって、マイクロ粒子21のサイズとした。

【0116】
図11(A)及び(B)から明らかなように、パッキング前の離解物11の個片11aの粒子サイズは、約15~150μmの範囲に渡って広く分布している。これに対して、パッキング後のマイクロ粒子21のサイズは、約25μmの付近に集中していることがわかる。従って、この実施の形態によって得られたマイクロ粒子21は、パッキングされる前の離解物11の個片11aと比して、サイズのばらつきが抑制されて、すなわち、均質となっている。

【0117】
さらに、この出願に係る発明者は、図11(A)及び(B)に係るサイズ分布から、これら各図に係る試料として用いた離解物11の個片11a及びマイクロ粒子21のサイズについて、その平均値及び標準偏差を求めた。

【0118】
その結果、図11(A)に係る離解物11の個片11aのサイズの平均値及び標準偏差は、73±28μm、また、図11(B)に係るマイクロ粒子21のサイズの平均値及び標準偏差は、25±6μmとなった。これらの結果から明らかなように、離解物11の個片11aを粘性試薬でパッキングすることによって、得られるマイクロ粒子21のサイズを均質に調整できることが確認された。

【0119】
以上説明したように、第1の実施の形態によるマイクロ粒子の製造方法、及び防紫外線基剤の製造方法では、個片状に分割したバクテリアセルロースの離解物11を粘性試薬と混合することによって、簡易に、離解物11が粘性試薬によってパッキングされ、その結果、紫外線防御機能に優れたマイクロ粒子21、及びこのマイクロ粒子21を含有する防紫外線基剤23を製造することができる。

【0120】
また、従来周知の通り、化粧品の製造工程において、色彩や色調を調節するために、化粧品を構成する粒子の粒子サイズを調整することがある。そして、図11(B)に示すように、この第1の実施の形態の製造方法により製造されたマイクロ粒子21は、サイズが均質に制御されている。従って、この第1の実施の形態の製造方法により製造されたマイクロ粒子21、またはこのマイクロ粒子21を含む防紫外線基剤23を例えば化粧品等に混合して使用する際に、所望の色彩や色調に応じてマイクロ粒子21のサイズを調整することによって、化粧品の色彩や色調を損なうことなく混合することが可能である。なお、マイクロ粒子21のサイズについては、上述した離解処理時において、バクテリアセルロースをミキサに掛ける時間を調節し、パッキング前の離解物11の個片11aのサイズを調整しておくことによって、パッキング後のマイクロ粒子21の均質なサイズが調整可能である。
【符号の説明】
【0121】
11:離解物
11a:個片(離解物の個片)
13、17、25:水
15、19:混合物
21:マイクロ粒子
23:防紫外線基剤
図面
【図1】
0
【図3】
1
【図4】
2
【図5】
3
【図6】
4
【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図2】
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【図10】
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