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明細書 :磁気検出装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5413833号 (P5413833)
登録日 平成25年11月22日(2013.11.22)
発行日 平成26年2月12日(2014.2.12)
発明の名称または考案の名称 磁気検出装置
国際特許分類 G01R  33/04        (2006.01)
FI G01R 33/04
請求項の数または発明の数 7
全頁数 20
出願番号 特願2009-201170 (P2009-201170)
出願日 平成21年9月1日(2009.9.1)
審査請求日 平成24年6月25日(2012.6.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】593165487
【氏名又は名称】学校法人金沢工業大学
発明者または考案者 【氏名】賀戸 久
【氏名】平間 淳司
個別代理人の代理人 【識別番号】100095511、【弁理士】、【氏名又は名称】有近 紳志郎
特許請求の範囲 【請求項1】
コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1のコンデンサ(C1)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと前記第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2のコンデンサ(C2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)とを具備し、前記第2のダイオード(D2)のカソードと前記第3のダイオード(D3)のカソードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(20’)。
【請求項2】
コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1のコンデンサ(C1)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと前記第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2のコンデンサ(C2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)とを具備し、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第4のダイオード(D4)のアノードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1’)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2’)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(30’)。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の磁気検出装置(20’,30’)において、前記基準電位点と前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の間に第3のコンデンサ(C3)を設置すると共に、前記基準電位点と前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の間に第4のコンデンサ(C4)を設置したことを特徴とする磁気検出装置(20,30)。
【請求項4】
コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)と、前記第2のダイオード(D2)のカソードと前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の間に設置された第1のコンデンサ(C3)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の間に設置された第2のコンデンサ(C4)とを具備し、前記第2のダイオード(D2)のカソードと前記第3のダイオード(D3)のカソードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(20”)。
【請求項5】
コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の間に設置された第1のコンデンサ(C3)と、前記第4のダイオード(D4)のアノードと前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の間に設置された第2のコンデンサ(C4)とを具備し、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第4のダイオード(D4)のアノードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1’)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2’)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(30”)。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれかに記載の磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)において、第1の3端子型可変抵抗器(VR1)の第1固定端子(a)と可変端子(b)の間が前記第1の直列抵抗の一方(R11)であり、前記第1の3端子型可変抵抗器(VR1)の第2固定端子(c)と可変端子(b)の間が前記第1の直列抵抗の他方(R12)であり、第2の3端子型可変抵抗器(VR2)の第1固定端子(a)と可変端子(b)の間が前記第2の直列抵抗の一方(R21)であり、前記第2の3端子型可変抵抗器(VR2)の第2固定端子(c)と可変端子(b)の間が前記第2の直列抵抗の他方(R22)であることを特徴とする磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれかに記載の磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)において、前記励振部(5)は、商用電源を前記励振コイル(2)に変圧手段(T)を介して接続するか又は電流制限手段を介して接続するか又は直接接続することを特徴とする磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気検出装置に関し、さらに詳しくは、簡単な構成で測定対象磁場の向きを検出することが出来る磁気検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コアに励振コイルと検出コイルを巻装したセンサ部と、コアが磁気飽和する励振電流を励振コイルに供給する励振コイル駆動回路と、検出コイルから特定の偶数次高調波を取り出すバンドパスフィルタと、バンドパスフィルタの出力信号を半波整流するダイオードおよびコンデンサからなる検波回路と、センサ部に直流バイアス磁場を印加するバイアス磁場源とを具備したフラックスゲート型磁気センサが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【0003】

【特許文献1】特開平8-152464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来のフラックスゲート型磁気センサでは、同期検波回路を要さずに測定対象磁場の向きを検出でき、構成を簡単化することが出来る。
しかし、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が必要であり、構成の簡単化が充分でない問題点がある。
そこで、本発明の目的は、さらに簡単な構成で測定対象磁場の向きを検出することが出来る磁気検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の観点では、本発明は、コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)の間に設置された第1のコンデンサ(C1)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記第2のダイオード(D2)のカソードと前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)の間に設置された第2のコンデンサ(C2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された直列抵抗(R1,R2)とを具備し、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対する前記直列抵抗(R1,R2)の中間点の電位を出力電圧(Vo)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(10’)を提供する。
上記第1の観点による磁気検出装置(10’)では、測定対象磁場の向きに応じて、検出コイル(3)から極性の異なるパルス状の電圧が出力される。検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が正になる極性のパルス状の電圧が出力されると、主として第1のコンデンサ(C1)が充電されると共に第1のコンデンサ(C1)から直列抵抗(R1,R2)を通じて放電電流が流れ、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して直列抵抗(R1,R2)の中間点は正極性になる。従って、出力電圧(Vo)は正極性になる。一方、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が負になる極性のパルス状の電圧が出力されると、主として第2のコンデンサ(C2)が充電されると共に第2のコンデンサ(C2)から直列抵抗(R1,R2)を通じて放電電流が流れ、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して直列抵抗(R1,R2)の中間点は負極性になる。従って、出力電圧(Vo)は負極性になる。よって、出力電圧(Vo)の極性から測定対象磁場の向きを検出することが出来る。そして、同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
また、測定対象磁場の強さに応じて、検出コイル(3)から出力されるパルス状の電圧の大きさが変化する。よって、出力電圧(Vo)の大きさも変化する。すなわち、出力電圧(Vo)の大きさから測定対象磁場の強さを検出することも出来る。
【0006】
第2の観点では、本発明は、前記第1の観点による磁気検出装置(10’)において、前記直列抵抗(R1,R2)の中間点と前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)の間に第3のコンデンサ(C3)を設置したことを特徴とする磁気検出装置(10)を提供する。
上記第2の観点による磁気検出装置(10)では、第3のコンデンサ(C3)により出力電圧(Vo)の高周波ノイズを抑制することが出来る。
【0007】
第3の観点では、本発明は、コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された直列抵抗(R1,R2)と、前記直列抵抗(R1,R2)の中間点と前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)の間に設置されたコンデンサ(C3)とを具備し、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対する前記直列抵抗(R1,R2)の中間点の電位を出力電圧(Vo)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(10”)を提供する。
上記第3の観点による磁気検出装置(10”)では、測定対象磁場の向きに応じて、検出コイル(3)から極性の異なるパルス状の電圧が出力される。検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が正になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第1のダイオード(D1)および直列抵抗(R1)を通じてコンデンサ(C3)が充電されると共にコンデンサ(C3)から直列抵抗(R2)および第2のダイオード(D2)を通じて放電電流が流れ、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して直列抵抗(R1,R2)の中間点は正極性になる。従って、出力電圧(Vo)は正極性になる。一方、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が負になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第2のダイオード(D2)および直列抵抗(R2)を通じてコンデンサ(C3)が充電されると共にコンデンサ(C3)から第1のダイオード(D1)および直列抵抗(R1)を通じて放電電流が流れ、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して直列抵抗(R1,R2)の中間点は負極性になる。従って、出力電圧(Vo)は負極性になる。よって、出力電圧(Vo)の極性から測定対象磁場の向きを検出することが出来る。そして、同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
また、測定対象磁場の強さに応じて、検出コイル(3)から出力されるパルス状の電圧の大きさが変化する。よって、出力電圧(Vo)の大きさも変化する。すなわち、出力電圧(Vo)の大きさから測定対象磁場の強さを検出することも出来る。
【0008】
第4の観点では、本発明は、前記第1から第3のいずれかの観点による磁気検出装置(10,10’,10”)において、3端子型可変抵抗器(VR)の第1固定端子(a)と可変端子(b)の間が前記直列抵抗の一方(R1)であり、前記3端子型可変抵抗器(VR)の第2固定端子(c)と可変端子(b)の間が前記直列抵抗の他方(R2)であることを特徴とする磁気検出装置(10,10’,10”)を提供する。
上記構成において、3端子型可変抵抗器(VR)とは、2つの固定端子と1つの可変端子(b)を有する可変抵抗器であって、2つの固定端子(a,c)の間の抵抗は固定抵抗であり、第1固定端子(a)と可変端子(b)の間の抵抗および可変端子(b)と第2固定端子(c)の間の抵抗が可変抵抗であるものをいう。
上記第4の観点による磁気検出装置(10,10’,10”)では、3端子型可変抵抗器(VR)の可変端子(b)が直列抵抗の中間点になるため、測定対象磁場が無いときの出力電圧(Vo)すなわちオフセット電圧を容易に調整できる。
【0009】
第5の観点では、本発明は、前記第1から第4のいずれかの観点による磁気検出装置(10,10’,10”)において、前記励振部(5)は、商用電源を前記励振コイル(2)に変圧手段(T)を介して接続するか又は電流制限手段を介して接続するか又は直接接続することを特徴とする磁気検出装置(10,10’,10”)を提供する。
上記第5の観点による磁気検出装置(10,10’,10”)では、50Hzまたは60Hzで励振することになるが、例えば地磁気の変化のような数Hz以下の周波数帯域の磁気変化なら支障なく検出できる。そして、発振回路が不要になるため、構成を簡単化できる。
商用電源を励振コイル(2)に変圧手段(T)を介して接続すれば、励振コイル(2)に適合した電圧で励振コイル(2)を駆動できる。また、商用電源を励振コイル(2)に電流制限手段を介して接続すれば、励振コイル(2)に適合した電流で励振コイル(2)を駆動できる。また、商用電源を励振コイル(2)に直接接続すれば、構成を簡単化できる。
なお、励振部(5)として、例えば数kHzの正弦波発振回路や矩形波発振回路などを用いてもよい。
【0010】
第6の観点では、本発明は、コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1のコンデンサ(C1)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと前記第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2のコンデンサ(C2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)とを具備し、前記第2のダイオード(D2)のカソードと前記第3のダイオード(D3)のカソードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(20’)を提供する。
上記第6の観点による磁気検出装置(20’)では、測定対象磁場の向きに応じて、検出コイル(3)から極性の異なるパルス状の電圧が出力される。検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が正になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第1のコンデンサ(C1)が充電されると共に第1のコンデンサ(C1)から第1の直列抵抗(R11,R12)を通じて放電電流が流れ、第2のダイオード(D2)のカソードに対して第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は正極性になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位に対して正極性になる。他方、第2のコンデンサ(C2)は充電されず、第3のダイオード(D3)のカソードと第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は同電位になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位になる。一方、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が負になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第2のコンデンサ(C2)が充電されると共に第2のコンデンサ(C2)から第2の直列抵抗(R21,R22)を通じて放電電流が流れ、第3のダイオード(D3)のカソードに対して第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は正極性になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位に対して正極性になる。他方、第1のコンデンサ(C1)は充電されず、第2のダイオード(D2)のカソードと第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は同電位になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位になる。よって、正極性の信号が第1の出力電圧(Vo1)から出力されるか又は第2の出力電圧(Vo2)から出力されるかによって、測定対象磁場の向きを検出することが出来る。そして、同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
また、測定対象磁場の強さに応じて、検出コイル(3)から出力されるパルス状の電圧の大きさが変化する。よって、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさも変化する。すなわち、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさから測定対象磁場の強さを検出することも出来る。
【0011】
第7の観点では、本発明は、コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1のコンデンサ(C1)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと前記第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2のコンデンサ(C2)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)とを具備し、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第4のダイオード(D4)のアノードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1’)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2’)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(30’)を提供する。
上記第7の観点による磁気検出装置(30’)では、測定対象磁場の向きに応じて、検出コイル(3)から極性の異なるパルス状の電圧が出力される。検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が正になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第1のコンデンサ(C1)が充電されると共に第1のコンデンサ(C1)から第1の直列抵抗(R11,R12)を通じて放電電流が流れ、第1のダイオード(D1)のアノードに対して第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は負極性になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位に対して負極性になる。他方、第2のコンデンサ(C2)は充電されず、第4のダイオード(D4)のアノードと第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は同電位になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位になる。一方、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が負になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第2のコンデンサ(C2)が充電されると共に第2のコンデンサ(C2)から第2の直列抵抗(R21,R22)を通じて放電電流が流れ、第4のダイオード(D4)のアノードに対して第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は負極性になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位に対して負極性になる。他方、第1のコンデンサ(C1)は充電されず、第1のダイオード(D1)のアノードと第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は同電位になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位になる。よって、負極性の信号が第1の出力電圧(Vo1)から出力されるか又は第2の出力電圧(Vo2)から出力されるかによって、測定対象磁場の向きを検出することが出来る。そして、同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
また、測定対象磁場の強さに応じて、検出コイル(3)から出力されるパルス状の電圧の大きさが変化する。よって、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさも変化する。すなわち、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさから測定対象磁場の強さを検出することも出来る。
【0012】
第8の観点では、本発明は、前記第6または第7の観点による磁気検出装置(20’,30’)において、前記基準電位点と前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の間に第3のコンデンサ(C3)を設置すると共に、前記基準電位点と前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の間に第4のコンデンサ(C4)を設置したことを特徴とする磁気検出装置(20,30)を提供する。
上記第8の観点による磁気検出装置(20,30)では、第3のコンデンサ(C3)および第4のコンデンサ(C4)により出力電圧(Vo1,Vo2)の高周波ノイズを抑制することが出来る。
【0013】
第9の観点では、本発明は、コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)と、前記第2のダイオード(D2)のカソードと前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の間に設置された第1のコンデンサ(C3)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の間に設置された第2のコンデンサ(C4)とを具備し、前記第2のダイオード(D2)のカソードと前記第3のダイオード(D3)のカソードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(20”)を提供する。
上記第9の観点による磁気検出装置(20”)では、測定対象磁場の向きに応じて、検出コイル(3)から極性の異なるパルス状の電圧が出力される。検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が正になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第1のコンデンサ(C3)が充電されると共に第1のコンデンサ(C3)から第1の直列抵抗(R11,R12)を通じて放電電流が流れ、第2のダイオード(D2)のカソードに対して第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は正極性になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位に対して正極性になる。他方、第2のコンデンサ(C4)は充電されず、第3のダイオード(D3)のカソードと第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は同電位になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位になる。一方、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が負になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第2のコンデンサ(C4)が充電されると共に第2のコンデンサ(C4)から第2の直列抵抗(R21,R22)を通じて放電電流が流れ、第3のダイオード(D3)のカソードに対して第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は正極性になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位に対して正極性になる。他方、第1のコンデンサ(C3)は充電されず、第2のダイオード(D2)のカソードと第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は同電位になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位になる。よって、正極性の信号が第1の出力電圧(Vo1)から出力されるか又は第2の出力電圧(Vo2)から出力されるかによって、測定対象磁場の向きを検出することが出来る。そして、同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
また、測定対象磁場の強さに応じて、検出コイル(3)から出力されるパルス状の電圧の大きさが変化する。よって、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさも変化する。すなわち、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさから測定対象磁場の強さを検出することも出来る。
【0014】
第10の観点では、本発明は、コア(1)に励振コイル(2)と検出コイル(3)を巻装したセンサ部(4)と、前記励振コイル(2)に励振電流を供給する励振部(5)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にカソードが接続された第1のダイオード(D1)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にアノードが接続された第2のダイオード(D2)と、前記検出コイル(3)の第1出力端(S1)にアノードが接続された第3のダイオード(D3)と、前記検出コイル(3)の第2出力端(S2)にカソードが接続された第4のダイオード(D4)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと第2のダイオード(D2)のカソードの間に設置された第1の直列抵抗(R11,R12)と、前記第3のダイオード(D3)のカソードと第4のダイオード(D4)のアノードの間に設置された第2の直列抵抗(R21,R22)と、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の間に設置された第1のコンデンサ(C3)と、前記第4のダイオード(D4)のアノードと前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の間に設置された第2のコンデンサ(C4)とを具備し、前記第1のダイオード(D1)のアノードと前記第4のダイオード(D4)のアノードを接続して基準電位とし、前記基準電位に対する前記第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点の電位を第1の出力電圧(Vo1’)として取り出すと共に、前記基準電位に対する前記第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点の電位を第2の出力電圧(Vo2’)として取り出すことを特徴とする磁気検出装置(30”)を提供する。
上記第10の観点による磁気検出装置(30”)では、測定対象磁場の向きに応じて、検出コイル(3)から極性の異なるパルス状の電圧が出力される。検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が正になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第1のコンデンサ(C3)が充電されると共に第1のコンデンサ(C3)から第1の直列抵抗(R11,R12)を通じて放電電流が流れ、第1のダイオード(D1)のアノードに対して第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は負極性になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位に対して負極性になる。他方、第2のコンデンサ(C4)は充電されず、第4のダイオード(D4)のアノードと第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は同電位になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位になる。一方、検出コイル(3)の第2出力端(S2)に対して第1出力端(S1)の電位(Vs1)が負になる極性のパルス状の電圧が出力されると、第2のコンデンサ(C4)が充電されると共に第2のコンデンサ(C4)から第2の直列抵抗(R21,R22)を通じて放電電流が流れ、第4のダイオード(D4)のアノードに対して第2の直列抵抗(R21,R22)の中間点は負極性になる。従って、第2の出力電圧(Vo2)は基準電位に対して負極性になる。他方、第1のコンデンサ(C3)は充電されず、第1のダイオード(D1)のアノードと第1の直列抵抗(R11,R12)の中間点は同電位になる。従って、第1の出力電圧(Vo1)は基準電位になる。よって、負極性の信号が第1の出力電圧(Vo1)から出力されるか又は第2の出力電圧(Vo2)から出力されるかによって、測定対象磁場の向きを検出することが出来る。そして、同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
また、測定対象磁場の強さに応じて、検出コイル(3)から出力されるパルス状の電圧の大きさが変化する。よって、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさも変化する。すなわち、第1の出力電圧(Vo1)および第2の出力電圧(Vo2)の大きさから測定対象磁場の強さを検出することも出来る。
【0015】
第11の観点では、本発明は、前記第6から第10のいずれかの観点による磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)において、第1の3端子型可変抵抗器(VR1)の第1固定端子(a)と可変端子(b)の間が前記第1の直列抵抗の一方(R11)であり、前記第1の3端子型可変抵抗器(VR1)の第2固定端子(c)と可変端子(b)の間が前記第1の直列抵抗の他方(R12)であり、第2の3端子型可変抵抗器(VR2)の第1固定端子(a)と可変端子(b)の間が前記第2の直列抵抗の一方(R21)であり、前記第2の3端子型可変抵抗器(VR2)の第2固定端子(c)と可変端子(b)の間が前記第2の直列抵抗の他方(R22)であることを特徴とする磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)を提供する。
上記第11の観点による磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)では、3端子型可変抵抗器(VR1,VR2)の可変端子(b)が直列抵抗の中間点になるため、測定対象磁場が無いときの出力電圧(Vo1,Vo2)すなわちオフセット電圧を容易に調整できる。
【0016】
第12の観点では、本発明は、前記第6から第11のいずれかの観点による磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)において、前記励振部(5)は、商用電源を前記励振コイル(2)に変圧手段(T)を介して接続するか又は電流制限手段を介して接続するか又は直接接続することを特徴とする磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)を提供する。
上記第12の観点による磁気検出装置(20,20’,20”,30,30’,30”)では、50Hzまたは60Hzで励振することになるが、例えば地磁気の変化のような数Hz以下の周波数帯域の磁気変化なら支障なく検出できる。そして、発振回路が不要になるため、構成を簡単化できる。
商用電源を励振コイル(2)に例えば変圧器のような変圧手段(T)を介して接続すれば、励振コイル(2)に適合した電圧で励振コイル(2)を駆動できる。また、商用電源を励振コイル(2)に例えば電流制限抵抗器のような電流制限手段を介して接続すれば、励振コイル(2)に適合した電流で励振コイル(2)を駆動できる。また、商用電源を励振コイル(2)に直接接続すれば、構成を簡単化できる。
なお、励振部(5)として、例えば数kHzの正弦波発振回路や矩形波発振回路などを用いてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の磁気検出装置によれば、非常に簡単な構成で測定対象磁場の向きを検出することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図2】励振波形および測定対象磁場が無いときの出力波形を示す波形図である。
【図3】正方向の測定対象磁場が有るときの充電電流を示す説明図である。
【図4】正方向の測定対象磁場が有るときの放電電流の流れを示す説明図である。
【図5】励振波形、正方向の測定対象磁場が有るときの検出コイルの出力波形および出力電圧波形を示す波形図である。
【図6】負方向の測定対象磁場が有るときの充電電流を示す説明図である。
【図7】負方向の測定対象磁場が有るときの放電電流を示す説明図である。
【図8】励振波形、負方向の測定対象磁場が有るときの検出コイルの出力波形および出力電圧波形を示す波形図である。
【図9】正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場が有るときの出力電圧波形を示す波形図である。
【図10】正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場の強度振幅と出力電圧振幅の関係を示す第1の特性図である。
【図11】正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場の強度振幅と出力電圧振幅の関係を示す第2の特性図である。
【図12】正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場の周波数と出力電圧振幅の関係を示す特性図である。
【図13】実施例2に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図14】実施例3に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図15】実施例4に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図16】実施例5に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図17】実施例6に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図18】実施例7に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図19】実施例8に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【図20】実施例9に係る磁気検出装置を示す構成説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図に示す実施の形態により本発明をさらに詳細に説明する。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【実施例】
【0020】
-実施例1-
図1は、実施例1に係る磁気検出装置10を示す構成説明図である。
この磁気検出装置10は、コア1に励振コイル2と検出コイル3を巻装したセンサ部4と、コア1を磁気飽和させるような励振電流を励振コイル2に供給する励振部5と、検出コイル3の第1出力端S1にカソードが接続された第1のダイオードD1と、第1のダイオードD1のアノードと検出コイル3の第2出力端S2の間に設置された第1のコンデンサC1と、検出コイル3の第1出力端S1にアノードが接続された第2のダイオードD2と、第2のダイオードD2のカソードと検出コイル3の第2出力端S2の間に設置された第2のコンデンサC2と、第1のダイオードD1のアノードと第2のダイオードD2のカソードの間に設置された直列抵抗R1,R2と、検出コイル3の第2出力端S2と直列抵抗R1,R2の中間点の間に設置された第3のコンデンサC3とを具備している。そして、検出コイル3の第2出力端S2に対する直列抵抗R1,R2の中間点の電位を出力電圧Voとして取り出している。
【0021】
センサ部4は、フラックスゲート型磁気センサに用いられる構成である。
コア1は、例えば27cm×19cmの長方形のパーマロイである。
励振コイル2は、例えば線径0.3mmのエナメル線を約100ターンだけトロイダル巻きしたものである。
検出コイル3は、例えば線径0.1mmのエナメル線を1000ターンだけコア1の外周に巻いたものである。
【0022】
直列抵抗R1は3端子型可変抵抗器VRの第1固定端子aと可変端子bの間であり、直列抵抗R2は3端子型可変抵抗器VRの第2固定端子cと可変端子bの間であり、可変端子bが直列抵抗R1,R2の中間点である。
3端子型可変抵抗器VRの固定端子a-c間の抵抗値は、例えば10kΩである。
【0023】
コンデンサC1,C2,C3は、例えば1μF~47μFである。
【0024】
励振部5は、商用電源を変圧器Tを介して励振コイル2に接続する構成である。
【0025】
図2の(a)は、励振電圧Veの波形図である。
励振電圧Veは、60Hzの正弦波である。
図2の(b)は、測定対象磁場が無いときの検出コイル2の第2出力端S2に対する第2出力端S1の電位Vs1を示す波形図である。
小さな正負のノイズ成分だけである。
図2の(c)は、測定対象磁場が無いときの出力電圧Voの波形である。
出力電圧Voは0である。
【0026】
図3は、正方向の測定対象磁場M+が有るときの充電電流を示す説明図である。
正方向の測定対象磁場M+が有るとき、検出コイル3の第2出力端S2に対して第1出力端S1の電位Vs1が正になる極性のパルス状の電圧が出力され、黒頭矢印で示す充電電流がコンデンサC1,C2,C3を充電する。
図4は、正方向の測定対象磁場M+が有るときの放電電流を示す説明図である。
白頭矢印で示す放電電流がコンデンサC1,C2,C3から流れる。
【0027】
図5の(a)は、励振電圧Veの波形図である。
励振電圧Veは、60Hzの正弦波である。
図5の(b)は、正方向の測定対象磁場M+が有るときの検出コイル2の第2出力端S2に対する第2出力端S1の電位Vs1を示す波形図である。
励振周波数の2倍の周波数で、正極性のパルス状の電圧が出力される。
図5の(c)は、正方向の測定対象磁場M+が有るときの出力電圧Voの波形である。
出力電圧Voは、正の直流電圧になる。
【0028】
図6は、負方向の測定対象磁場M-が有るときの充電電流を示す説明図である。
負方向の測定対象磁場M-が有るとき、検出コイル3の第2出力端S2に対して第1出力端S1の電位Vs1が負になる極性のパルス状の電圧が出力され、黒頭矢印で示す充電電流がコンデンサC1,C2,C3を充電する。
図7は、負方向の測定対象磁場M-が有るときの放電電流を示す説明図である。
白頭矢印で示す放電電流がコンデンサC1,C2,C3から流れる。
【0029】
図8の(a)は、励振電圧Veの波形図である。
励振電圧Veは、60Hzの正弦波である。
図8の(b)は、負方向の測定対象磁場M-が有るときの検出コイル2の第2出力端S2に対する第2出力端S1の電位Vs1を示す波形図である。
励振周波数の2倍の周波数で、負極性のパルス状の電圧が出力される。
図8の(c)は、負方向の測定対象磁場M-が有るときの出力電圧Voの波形である。
出力電圧Voは、負の直流電圧になる。
【0030】
図9は、正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場M±が有るときの出力電圧Voの波形図である。
出力電圧Voは、測定対象磁場M±と同じ周波数で正負に振れる正弦波になる。
Vppは、出力電圧Voの振幅である。
【0031】
図10は、周波数0.1Hzで正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場M±の強度振幅を0から4μTまで変化させたときの出力電圧Voの振幅の変化を示す特性図である。
測定対象磁場M±の強度に応じて出力電圧Voの振幅が変化することが判る。
【0032】
図11は、周波数0.1Hzで正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場M±の強度振幅を0から40μTまで変化させたときの出力電圧Voの振幅の変化を示す特性図である。
測定対象磁場M±の強度が20μTを越えると出力電圧Voの振幅が飽和することが判る。
【0033】
図12は、正弦波で正負方向に変化する測定対象磁場M±の強度振幅を1μTとし周波数を0.1Hzから4Hzまで変化させたときの出力電圧Voの振幅の変化を示す特性図である。
【0034】
実施例1の磁気検出装置10によれば次の効果が得られる。
(1)出力電圧Voの極性から測定対象磁場M+,M-,M±の向きを検出できる。
(2)出力電圧Voの大きさから測定対象磁場M+,M-,M±の強さを検出できる。
(3)同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
【0035】
-実施例2-
図13に示すように、実施例2の磁気検出装置10’は、実施例1の磁気検出装置10から第3のコンデンサC3を省略した構成である。
【0036】
-実施例3-
図14に示すように、実施例3の磁気検出装置10”は、実施例1の磁気検出装置10から第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2を省略した構成である。
【0037】
-実施例4-
図15は、実施例4に係る磁気検出装置20を示す構成説明図である。
この磁気検出装置20は、コア1に励振コイル2と検出コイル3を巻装したセンサ部4と、コア1を磁気飽和させるような励振電流を励振コイル2に供給する励振部5と、検出コイル3の第1出力端S1にカソードが接続された第1のダイオードD1と、検出コイル3の第2出力端S2にアノードが接続された第2のダイオードD2と、第1のダイオードD1のアノードと第2のダイオードD2のカソードの間に設置された第1のコンデンサC1と、検出コイル3の第1出力端S1にアノードが接続された第3のダイオードD3と、検出コイル3の第2出力端S2にカソードが接続された第4のダイオードD4と、第3のダイオードD3のカソードと第4のダイオードD2のアノードの間に設置された第2のコンデンサC2と、第1のダイオードD1のアノードと第2のダイオードD2のカソードの間に設置された第1の直列抵抗R11,R12と、第3のダイオードD3のカソードと第4のダイオードD4のアノードの間に設置された第2の直列抵抗R21,R22と、第2のダイオードD2のカソードと第1の直列抵抗R11,R12の中間点の間に設置された第3のコンデンサC3と、第3のダイオードD3のカソードと第2の直列抵抗R21,R22の中間点の間に設置された第4のコンデンサC4とを具備し、第2のダイオードD2のカソードと第3のダイオードD3のカソードを接続して基準電位GNDとし、基準電位GNDに対する第1の直列抵抗R11,R12の中間点の電位を第1の出力電圧Vo1として取り出すと共に、基準電位GNDに対する第2の直列抵抗R21,R22の中間点の電位を第2の出力電圧Vo2として取り出している。
【0038】
測定対象磁場が無いとき、コンデンサC1,C2,C3,C4は充電されず、第1の出力電圧Vo1も第2の出力電圧Vo2も基準電位GNDになる。
【0039】
正方向の測定対象磁場が有るとき、検出コイル3の第2出力端S2に対して第1出力端S1の電位Vs1が正になる極性のパルス状の電圧が出力され、第1のコンデンサC1および第3のコンデンサC3が充電されると共に第1の直列抵抗R11,R12を通じて放電電流が流れ、第1の出力電圧Vo1は基準電位GNDに対して正極性になる。
他方、第2のコンデンサC2および第4のコンデンサC4は充電されず、第2の出力電圧Vo2は基準電位GNDになる。
【0040】
負方向の測定対象磁場が有るとき、検出コイル3の第2出力端S2に対して第1出力端S1の電位Vs1が負になる極性のパルス状の電圧が出力され、第2のコンデンサC2および第4のコンデンサC4が充電されると共に第2の直列抵抗R21,R22を通じて放電電流が流れ、第2の出力電圧Vo2は基準電位GNDに対して正極性になる。
他方、第1のコンデンサC1および第3のコンデンサC3は充電されず、第1の出力電圧Vo1は基準電位GNDになる。
【0041】
実施例4の磁気検出装置20によれば次の効果が得られる。
(1)出力電圧Vo1,Vo2からの正極性の信号により測定対象磁場M+,M-,M±の向きを検出できる。
(2)出力電圧Vo1,Vo2の大きさにより測定対象磁場M+,M-,M±の強さを検出できる。
(3)同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
【0042】
-実施例5-
図16に示すように、実施例5の磁気検出装置20’は、実施例4の磁気検出装置20から第3のコンデンサC3および第4のコンデンサC4を省略した構成である。
【0043】
-実施例6-
図17に示すように、実施例6の磁気検出装置20”は、実施例4の磁気検出装置20から第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2を省略した構成である。
【0044】
-実施例7-
図18は、実施例7に係る磁気検出装置30を示す構成説明図である。
この磁気検出装置30は、コア1に励振コイル2と検出コイル3を巻装したセンサ部4と、コア1を磁気飽和させるような励振電流を励振コイル2に供給する励振部5と、検出コイル3の第1出力端S1にカソードが接続された第1のダイオードD1と、検出コイル3の第2出力端S2にアノードが接続された第2のダイオードD2と、第1のダイオードD1のアノードと第2のダイオードD2のカソードの間に設置された第1のコンデンサC1と、検出コイル3の第1出力端S1にアノードが接続された第3のダイオードD3と、検出コイル3の第2出力端S2にカソードが接続された第4のダイオードD4と、第3のダイオードD3のカソードと第4のダイオードD2のアノードの間に設置された第2のコンデンサC2と、第1のダイオードD1のアノードと第2のダイオードD2のカソードの間に設置された第1の直列抵抗R11,R12と、第3のダイオードD3のカソードと第4のダイオードD4のアノードの間に設置された第2の直列抵抗R21,R22と、第1のダイオードD1のアノードと第1の直列抵抗R11,R12の中間点の間に設置された第3のコンデンサC3と、第4のダイオードD4のアノードと第2の直列抵抗R21,R22の中間点の間に設置された第4のコンデンサC4とを具備し、第1のダイオードD1のアノードと第4のダイオードD4のアノードを接続して基準電位GNDとし、基準電位GNDに対する第1の直列抵抗R11,R12の中間点の電位を第1の出力電圧Vo1’として取り出すと共に、基準電位GNDに対する第2の直列抵抗R21,R22の中間点の電位を第2の出力電圧Vo2’として取り出している。
【0045】
測定対象磁場が無いとき、コンデンサC1,C2,C3,C4は充電されず、第1の出力電圧Vo1’も第2の出力電圧Vo2’も基準電位GNDになる。
【0046】
正方向の測定対象磁場が有るとき、検出コイル3の第2出力端S2に対して第1出力端S1の電位Vs1が正になる極性のパルス状の電圧が出力され、第1のコンデンサC1および第3のコンデンサC3が充電されると共に第1の直列抵抗R11,R12を通じて放電電流が流れ、第1の出力電圧Vo1’は基準電位GNDに対して負極性になる。
他方、第2のコンデンサC2および第4のコンデンサC4は充電されず、第2の出力電圧Vo2’は基準電位GNDになる。
【0047】
負方向の測定対象磁場が有るとき、検出コイル3の第2出力端S2に対して第1出力端S1の電位Vs1が負になる極性のパルス状の電圧が出力され、第2のコンデンサC2および第4のコンデンサC4が充電されると共に第2の直列抵抗R21,R22を通じて放電電流が流れ、第2の出力電圧Vo2’は基準電位GNDに対して負極性になる。
他方、第1のコンデンサC1および第3のコンデンサC3は充電されず、第1の出力電圧Vo1’は基準電位GNDになる。
【0048】
実施例7の磁気検出装置30によれば次の効果が得られる。
(1)出力電圧Vo1’,Vo2’からの負極性の信号により測定対象磁場M+,M-,M±の向きを検出できる。
(2)出力電圧Vo1’,Vo2’の大きさにより測定対象磁場M+,M-,M±の強さを検出できる。
(3)同期検波回路や、バンドパスフィルタや、バイアス磁場源が不要であり、構成を充分に簡単化できる。
【0049】
-実施例8-
図19に示すように、実施例8の磁気検出装置30’は、実施例7の磁気検出装置30から第3のコンデンサC3および第4のコンデンサC4を省略した構成である。
【0050】
-実施例9-
図20に示すように、実施例9の磁気検出装置30”は、実施例7の磁気検出装置30から第1のコンデンサC1および第2のコンデンサC2を省略した構成である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の磁気検出装置は、例えば地磁気の変化の検出のような物理計測に利用できる。また、地磁気の乱れを検知できるので、これを利用した監視装置、防犯装置、検査装置に利用できる。
【符号の説明】
【0052】
1 コア
2 励振コイル
3 検出コイル
4 センサ部
5 励振部
10,10’,10” 磁気検出装置
20,20’,20” 磁気検出装置
30,30’,30” 磁気検出装置
D1,D2,D3,D4 ダイオード
C1,C2,C3,C4 コンデンサ
R1,R2 直列抵抗
R11,R12 第1の直列抵抗
R21,R22 第2の直列抵抗
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
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【図13】
12
【図14】
13
【図15】
14
【図16】
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【図17】
16
【図18】
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【図19】
18
【図20】
19