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明細書 :レーザ共鳴イオン化質量分析装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5327678号 (P5327678)
公開番号 特開2011-040319 (P2011-040319A)
登録日 平成25年8月2日(2013.8.2)
発行日 平成25年10月30日(2013.10.30)
公開日 平成23年2月24日(2011.2.24)
発明の名称または考案の名称 レーザ共鳴イオン化質量分析装置
国際特許分類 H01J  49/10        (2006.01)
H01J  49/06        (2006.01)
G01N  27/64        (2006.01)
G01N  27/62        (2006.01)
FI H01J 49/10
H01J 49/06
G01N 27/64 B
G01N 27/62 V
請求項の数または発明の数 3
全頁数 9
出願番号 特願2009-188331 (P2009-188331)
出願日 平成21年8月17日(2009.8.17)
審査請求日 平成24年4月20日(2012.4.20)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】505374783
【氏名又は名称】独立行政法人日本原子力研究開発機構
発明者または考案者 【氏名】岩田 圭弘
【氏名】荒木 義雄
【氏名】伊藤 主税
【氏名】原野 英樹
【氏名】青山 卓史
【氏名】有馬 聡宏
個別代理人の代理人 【識別番号】100074631、【弁理士】、【氏名又は名称】高田 幸彦
【識別番号】100161702、【弁理士】、【氏名又は名称】橋本 宏之
審査官 【審査官】桐畑 幸▲廣▼
参考文献・文献 特許第2876699(JP,B2)
特開平11-218521(JP,A)
調査した分野 H01J 49/10
H01J 49/06
G01N 27/62
G01N 27/64
特許請求の範囲 【請求項1】
導入したサンプリングガスにレーザビームを照射することによりサンプリングガスに含まれる分析目的のガスを共鳴励起・イオン化し、制御電極群によってイオンビーム形態として反射電極群によって反射させることにより分析目的ガスイオンを質量の小さい順にマイクロチャンネルプレートに到達させて質量スペクトル信号に変換する構成のレーザ共鳴イオン化質量分析装置において、
前記制御電極群のレーザビーム通路対向面側に絶縁体を配置したことを特徴とするレーザ共鳴イオン化質量分析装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記絶縁体は制御電極群のレーザビーム通路対向面に絶縁部材を塗装して形成したことを特徴とするレーザ共鳴イオン化質量分析装置。
【請求項3】
導入したサンプリングガスにレーザビームを照射することによりサンプリングガスに含まれる分析目的のガスを共鳴励起・イオン化し、制御電極群によってイオンビーム形態として反射電極群によって反射させることにより分析目的ガスイオンを質量の小さい順にマイクロチャンネルプレートに到達させて質量スペクトル信号に変換する構成のレーザ共鳴イオン化質量分析装置において、
前記制御電極群におけるイオン引き出し窓をレーザビームの通路に沿ったスリット形状にすると共にレーザビーム通路対向面側に絶縁体を配置することを特徴とするレーザ共鳴イオン化質量分析装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザ共鳴イオン化質量分析装置に係り、特にそのイオン引き出し電極に関する。
【背景技術】
【0002】
高速炉の破損燃料検出の一手法であるタギング法は、燃料集合体(燃料棒)ごとに同位体比を変えたKr(クリプトン)やXe(キセノン)等の標識ガス(タグガス)を予め燃料被覆管内に封入しておき、燃料破損時に放出されてカバーガス空間に混入するタグガスの同位体比を分析することにより破損してタグガスを放出した燃料棒を同定する手法である。
【0003】
タグガスを分析するための分析装置として使用するレーザ共鳴イオン化質量分析装置は、導入したサンプリングガス(タグガスとカバーガスの混合ガス)にレーザ光束(レーザビーム)を照射することによりタグガスを共鳴励起・イオン化し、制御電極群によってイオンビーム形態として反射電極群によって反射させることによりタグガスイオン(原子・分子)を質量の小さい順にマイクロチャンネルプレートに到達させて質量スペクトル信号に変換する構成であり、燃料棒の破損によって放出されたタグガスの組成を正確に測定することができることが望まれている。
【先行技術文献】
【0004】

【特許文献1】特開2005-43133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タグガスを分析するために使用する前述したレーザ共鳴イオン化質量分析装置は、極めて希薄なタグガスを検出するためにその分析性能を高めようとすると、サンプリングガス中に含まれるカバーガスの一部がイオン化したカバーガスイオンもタグガスイオンと共に検出されてしまうために検出信号に与える影響が大きくなる問題がある。
【0006】
従って、本発明の1つの目的は、レーザ共鳴イオン化質量分析装置において、分析目的のガス(タグガス)以外のガス(カバーガス)のイオンが検出信号に影響するのを軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
レーザ共鳴イオン化質量分析装置において発生する分析目的のガス以外のガスのイオンは、イオン化室に導入したサンプリングガス(分析目的のガスであるタグガスと分析目的以外のガスであるカバーガスの混合ガス)に制御電極の間においてレーザビームを照射してタグガスを共鳴励起・イオン化するときに、レーザ光の散乱により放出される光電子等によって分析目的以外のガス(カバーガス)が非共鳴反応によりイオン化されることにより制御電極の間の広い範囲で生成され、一方、分析目的のガス(タグガス)イオンは、照射されるレーザビームに沿って生成されることに着目し、
1つの特徴は、制御電極のレーザビーム通路対向面側に絶縁体を配置することにあり、具体的には、前記絶縁体は制御電極のレーザビーム通路対向面に絶縁部材を塗装して形成することにあり、
の特徴は、制御電極のレーザビーム通路対向面側に絶縁体を配置すると共に制御電極のイオン引き出し窓をレーザビームの通路に沿ったスリット形状とすることにある。


【発明の効果】
【0008】
本発明は、制御電極におけるイオン引き出し窓をレーザビームの通路に沿ったスリット形状とすることにより、レーザビームに沿って生成される分析目的のスイオンを有効に引き出すことができ、光電子等によって制御電極の間の広い範囲に生成される分析目的以外のガスイオンについては引き出し窓から引き出されるのを軽減することができ、
また、制御電極のレーザビーム通路対向面側に絶縁体を配置することにより、光電子等によって制御電極の間における分析目的以外のガスのイオン化を軽減することができ、
更には、制御電極のレーザビーム通路対向面側に絶縁体を配置すると共に制御電極のイオン引き出し窓をレーザビームの通路に沿ったスリット形状とすることにより、光電子等によって制御電極の間における分析目的以外のガスのイオン化を軽減すると共に制御電極の間の広い範囲に生成される分析目的以外のガスイオンについては引き出し窓から引き出されるのを軽減することができることから、分析目的のガス以外のガスのイオンが検出信号に影響するのを軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明のレーザ共鳴イオン化質量分析装置を適用したタグガス検出システムの系統図である。
【図2】本発明のレーザ共鳴イオン化質量分析装置の模式図である。
【図3】本発明のレーザ共鳴イオン化質量分析装置における制御電極の斜視図である。
【図4】本発明のレーザ共鳴イオン化質量分析装置における制御電極と従来装置における制御電極のイオン引き出し窓の機能を対比させて示す模式図である。
【図5】本発明のレーザ共鳴イオン化質量分析装置における制御電極によるカバーガスイオン引き出し低減効果を示す特性図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のレーザ共鳴イオン化質量分析装置は、この分析装置において発生する分析目的のガス以外のガスのイオンは、イオン化室に導入したサンプリングガス(カバーガスとタグガスの混合ガス)に制御電極の間においてレーザビームを照射してタグガスを共鳴励起・イオン化するときに、レーザ光の散乱により放出される光電子等によってカバーガスが非共鳴反応によりイオン化されることにより制御電極の間の広い範囲で生成され、一方、タグガスイオンは照射されるレーザビームに沿って生成されることに着目し、
制御電極におけるイオン引き出し窓をレーザビームに沿ったスリット形状とすることにより、タグガスイオンを効果的に引き出すと共に制御電極の間の広い範囲で生成されるカバーガスイオンが引き出されるのを抑制するように構成する。

【0011】
また、カバーガスイオンは、レーザ光の散乱により放出される光電子等によってカバーガスが非共鳴反応によりイオン化されることにより制御電極の間の広い範囲で生成されるものであることから、制御電極のレーザビーム通路対向面側に絶縁部材を塗装しておくことによりカバーガスイオンの発生を抑制するように構成する。
【実施例1】
【0012】
図1は、タグガス検出システムシステムの系統図である。このタグガス検出システムにおいて、被検出部材であるクリープ破断試験片1は、中空状に形成してその内部にヘリウムガス(He)と所定(既知)の組成のタグガス(Kr)を混合して封入・加圧して構成する。このように構成したクリープ破断試験片1は、照射装置2によって原子炉容器3の炉心部3aに設置する。原子炉容器3内には冷却液4を流通させ、上部空間5はカバーガス(Ar)で満たす。原子炉容器3の上部空間5に開口するガスパイプ6は、カバーガスをガスサンプリング装置7に連通してカバーガスをガスサンプリング装置7に導く。レーザ共鳴イオン化質量分析装置を使用したタグガス測定装置8は、ガスサンプリング装置7によって定期的にサンプリングしたカバーガスに含まれるタグガスの組成を測定するように構成する。コンピュータ9は、クリープ破断試験片1に封入したタグガス(Kr)の初期組成データを保持し、タグガス測定装置8から測定データを取得し、初期組成データと測定データを比較することにより、検出したタグガスの組成(種類)を同定するように構成する。
【実施例1】
【0013】
ボイド検出装置10は、照射装置2に内蔵したボイド検出用熱電対に接続し、このボイド検出用熱電対の検出信号(クリープ破断試験片1が破断ことにより発生する温度のゆらぎに応動する。)に基づいてクリープ破断試験片1に破断が発生したことを検出するように構成する。
【実施例1】
【0014】
このように構成したタグガス検出システムは、照射装置2によって原子炉容器3の炉心部3aに設置したクリープ破断試験片1が破断すると、ボイド検出装置10におけるボイド検出用熱電対から出力される検出信号にゆらぎが発生するのでクリープ破断試験片1の破断を検出することができる。そして、破断によってクリープ破断試験片1から放出されるヘリウムガスとタグガスが気泡11となって冷却液4中を上昇して上部空間5のカバーガスに混入する。
【実施例1】
【0015】
ガスサンプリング装置7は、カバーガスを定期的にサンプリングしてタグガス測定装置8に移送する。タグガス測定装置8は、移送されたカバーガスをレーザ共鳴イオン化質量分析法により質量分析することによってカバーガスに含まれるタグガスの組成を測定する。
【実施例1】
【0016】
コンピュータ9には、クリープ破断試験片1に封入するタグガス(Kr)の初期組成データを予め入力して保持させておき、タグガス測定装置8から測定データを取得して初期組成データと比較することにより、測定したタグガスの組成から予想される組成変化量だけシフトした組成に近似する初期組成データのガスを封入したタグガスと同定する。
【実施例1】
【0017】
物性の異なる複数のクリープ破断試験片1を同時にクリープ破断試験するときには、封入するタグガスをクリープ破断試験片1ごとに異なる特有の組成(同位体比)のものとし、測定データと初期組成データと比較することにより、測定したタグガスの組成から予想される組成変化量だけシフトした組成に近似する初期組成データのガスを封入したタグガス(破断したクリープ破断試験片1)と同定する。
【実施例1】
【0018】
ガスサンプリング装置7は、サンプリングしたガスを収容するガス収容容器を切り離し可能に設け、ガスサンプリング装置7から遠く離れて位置するタグガス測定装置8にガス収容容器を搬送して接続することによりタグガスの組成を測定するように構成することも可能である。このような構成は、タグガス測定装置8を他のシステムのガス測定装置として共用することを可能にする。
【実施例1】
【0019】
図2は、タグガス測定装置8であるレーザ共鳴イオン化質量分析装置の具体的な構成を示す模式図である。このレーザ共鳴イオン化質量分析装置は、測定対象の元素に固有の共鳴エネルギーに等しい波長のレーザビームを照射し、共鳴励起・イオン化して質量分析するものであり、原理的にバックグラウンドイオンの発生や干渉を抑制することにより、S/N比を大幅に向上させることを可能とする。波長可変システムと飛行時間型質量分析計を使用して極微量の希ガス同位体分析システムを構成することにより、レーザ光の散乱等による妨害イオンの除去等の工夫を行うことによって、分析性能を向上させるものである。
【実施例1】
【0020】
例えば、タグガスとして使用するクリプトン(Kr)とカバーガスとして使用するアルゴン(Ar)の混合ガスを分析するレーザ共鳴イオン化質量分析装置においては、バックグラウンドイオンとしての影響は、80Krに対する40Arとその二重体である40Arの干渉である。
【実施例1】
【0021】
飛行時間型質量分析計81は、試料ガスイオン化室部811と質量分析管部812を備える。
【実施例1】
【0022】
試料ガスイオン化室部811は、ターボ分子ポンプ813とスクロールポンプ814によって高度に真空排気し、ガスサンプリング装置7から超音速パルス分子線バルブ8111を通してサンプリングガスをイオン化室内に導入し、導入したサンプリングガスにレーザビーム83を照射して共鳴励起・イオン化し、制御電極群8112によってイオンビーム82として質量分析管部812内に送り出す。レーザビーム83は、レーザ光入口窓8113からイオン化室内に導入し、偏光フィルタ付きレーザ光出口窓8114から導出する。
【実施例1】
【0023】
質量分析管部812は、ターボ分子ポンプ815とスクロールポンプ816によって高度に真空排気し、試料ガスイオン化室部811から送り込まれたイオンビーム82は、反射電極群8122によって反射させてイオン検出部であるマイクロチャンネルプレート8123に入射させる。タグガスイオンビーム(原子・分子)82は、質量の小さい順にマイクロチャンネルプレート8123に到達して質量スペクトル信号に変換される。
【実施例1】
【0024】
試料ガスイオン化室部811のイオン化室内に導入したサンプリングガスに照射するレーザは、YAGを励起に用いたYAGレーザ発振器817で発振したレーザ光を波長可変システム818により試料ガスイオン化に好適な波長の共鳴イオン化用レーザビーム83に調整し、ガスイオン化部に集束するようにレンズ819により絞ってレーザ光入口窓8113からイオン化室内に入射させる。
【実施例1】
【0025】
デジタル信号処理装置84は、コンピュータ9と連係し、超音速パルス分子線バルブ8111とYAGレーザ発振器817を制御し、マイクロチャンネルプレート8123から出力される検出信号を処理する。
【実施例1】
【0026】
図3は、試料ガスイオン化室部811において、導入したサンプリングガスにレーザビーム83を照射して共鳴励起・イオン化したタグガスイオンを制御電極群8112から引き出すためのイオン引き出し窓の形状を示す斜視図である。
【実施例1】
【0027】
制御電極群8112は、共鳴イオン化用レーザビーム83の通過領域を挟むように対向させて配置したイオン引き出し電極8112a,8112bを備え、イオン引き出し側の電極8112bに形成したイオン引き出し窓8112b1は、レーザビーム83の通路に沿ったスリット形状に構成する。スリットの寸法は、レーザビーム83の進行方向の長さは10m、その幅は1mm程度が望ましい。
【実施例1】
【0028】
図4を参照して、このように形成したイオン引き出し窓8112b1と従来装置におけるイオン引き出し窓8112b2の作用効果を対比して説明する。
【実施例1】
【0029】
レーザビーム83によるタグガスのイオン化(タグガスイオンの発生)は、レーザビーム83に沿った領域で行われる。これに対して、光電子等によってイオン引き出し電極8112a,8112bの間におけるカバーガスのイオン化(カバーガスイオンの発生)は、イオン引き出し電極8112a,8112bの間の広い範囲で行われる。
【実施例1】
【0030】
従来装置のようにイオン引き出し電極8112bに形成されている円形のイオン引き出し窓8112b2によると、イオン引き出し電極8112a,8112bの間の広い範囲で生成されたカバーガスイオンをも多量に引き出してしまうが、この実施例のようにレーザビーム83の通路に沿ってスリット形状に形成したイオン引き出し窓8112b1によれば、レーザビーム83に沿った領域で生成されるタグガスイオンを少ない損失で引き出すことができるが、イオン引き出し電極8112a,8112bの間の広い範囲で生成されたカバーガスイオンについては、イオン引き出し窓8112b1からずれて位置する多くのカバーガスイオンが引き出されるのを抑制することができ、質量数80の領域におけるカバーガスイオンの引き出しによるバックグラウンド信号量を約1/3に低減することができる。
【実施例1】
【0031】
図5は、カバーガスイオン引き出し低減効果を示す特性図であり、特性曲線aは、直径12.7mmの円形のイオン引き出し窓8112b2を形成した従来のイオン引き出し電極8112bにより引き出されたアルゴンガスイオン(40Ar)の検出信号、特性曲線bは、長さ10mm,幅1mmのスリット形状のイオン引き出し窓8112b1を形成した本発明になるイオン引き出し電極8112bにより引き出されたアルゴンイオンガスの検出信号である。
【実施例2】
【0032】
カバーガスをイオン化する光電子は、レーザビーム83がイオン引き出し電極8112a,8112bの間で乱反射してイオン引き出し電極8112a,8112bに衝突することにより発生することから、レーザビーム通路とイオン引き出し電極8112a,8112bの間にイオン引き出し窓8112b1に対応する部分を除いて絶縁体を介在されることにより、カバーガスをイオン化する光電子の発生を抑制することができる。この絶縁体は、ポリカーボネート等の絶縁材料を絶縁板として形成して設置するか、ポリカーボネート等の絶縁材料をイオン引き出し電極8112a,8112bのレーザビーム通路対向面に塗装して該レーザビーム通路対向面に絶縁皮膜を形成することによって実現することができる。
【実施例3】
【0033】
原子炉内で破損した燃料棒を同定する場合には、原子炉に実装する燃料棒を同一交換時期のものを1つの群とする複数群に区分し、各群内における燃料棒(燃料被覆管内)に封入するタグガスは該燃料棒が破損して放出されたときにその組成を測定して識別することによって各群内での同定を行うことができるように変えておき、実施例1で説明したタグガス検出システムにおけるタグガス測定装置8を使用して、定期的にサンプリングされた原子炉内のカバーガスを測定することにより、燃料棒破損時に放出されたタグガスの組成に基づいて各群における燃料棒を同定し、どの群の燃料棒かの識別は、放出されたタグガスの組成の変化量を算出することにより該燃料棒が実装されたときからの中性子照射量を求め、この中性子照射量に基づいて実装時期(交換時期)を求めて行うようにする。
【実施例3】
【0034】
原子炉内における燃料棒の中性子照射量(被爆量)は、燃料棒が実装されてからの原子炉運転時間によって計算することができることから、原子炉運転時間と中性子照射量(被爆量)の関係を予め計算により求めてテーブル化したものを運転時間テーブルとしてコンピュータ9に保持させておき、タグガス測定結果から求めた中性子照射量(被爆量)により運転時間テーブルを参照することによって実装時期(燃料棒群)を同定する。
【符号の説明】
【0035】
8…タグガス測定装置、81…飛行時間型質量分析計、811…試料ガスイオン化室部、812…質量分析管部、8112…制御電極群、8112a,8112b…イオン引き出し電極、8112b1…イオン引き出し窓、8122…反射電極群、8123…マイクロチャンネルプレート、83…レーザビーム。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4