TOP > 国内特許検索 > 磁場中有機単結晶薄膜作成法及び作成装置 > 明細書

明細書 :磁場中有機単結晶薄膜作成法及び作成装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5590659号 (P5590659)
公開番号 特開2011-181698 (P2011-181698A)
登録日 平成26年8月8日(2014.8.8)
発行日 平成26年9月17日(2014.9.17)
公開日 平成23年9月15日(2011.9.15)
発明の名称または考案の名称 磁場中有機単結晶薄膜作成法及び作成装置
国際特許分類 H01L  21/368       (2006.01)
H01L  29/786       (2006.01)
H01L  21/336       (2006.01)
H01L  51/40        (2006.01)
H01L  51/05        (2006.01)
H01L  51/50        (2006.01)
FI H01L 21/368 L
H01L 29/78 618B
H01L 29/78 618A
H01L 29/28 310J
H01L 29/28 100A
H05B 33/14 A
請求項の数または発明の数 5
全頁数 11
出願番号 特願2010-044727 (P2010-044727)
出願日 平成22年3月1日(2010.3.1)
審査請求日 平成25年3月1日(2013.3.1)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】504165591
【氏名又は名称】国立大学法人岩手大学
発明者または考案者 【氏名】吉本 則之
【氏名】荒木 俊行
【氏名】藤代 博之
【氏名】小川 智
個別代理人の代理人 【識別番号】100088096、【弁理士】、【氏名又は名称】福森 久夫
審査官 【審査官】越本 秀幸
参考文献・文献 特開2009-076585(JP,A)
特開2005-294530(JP,A)
特開2008-170515(JP,A)
特開2006-179905(JP,A)
国際公開第2007/119703(WO,A1)
特開平10-137666(JP,A)
調査した分野 H01L 51/05
H01L 51/40
H01L 51/50
H01L 21/368
H01L 21/336
H01L 29/786
特許請求の範囲 【請求項1】
溶媒中に有機材料を有する溶液の液滴を基板上に設け、該液滴の一端を薄くし他端を厚
くして、
液滴の一端側の溶媒を蒸発させることにより結晶を析出させるとともに、
該液滴の一端を薄くした薄い部分を磁場によって他端に移動させることにより結晶を順次析出させる有機単結晶薄膜の作成法であって、
前記液滴は反磁性を有し、液滴の一端には超伝導マグネットによって、強磁場が印加され、
強磁場の強度が、0.05T以上であり、
前記基板の移動速度によって、前記結晶の成長速度を変化させることを特徴とする有機単結晶薄膜の作成法。
【請求項2】
液滴を外部から密封する半密封セル中にて、前記溶液の蒸気圧を制御し、前記超伝導マグネットの位置と前記基板との相対的な移動速度で、
前記結晶の成長を制御することを特徴とする請求項1記載の有機単結晶薄膜の作成法。
【請求項3】
前記有機材料は、分子構造中に芳香環を有する有機化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の有機単結晶薄膜の作成法。
【請求項4】
基板を保持するための手段と、
前記基板を移動するための手段と、
前記基板上の液滴の一端から他端に順次磁場を印加できるように配置された磁場を印加するための手段とで構成された有機単結晶薄膜の成膜装置であって、
前記液滴は反磁性を有し、液滴の一端には超伝導マグネットによって、強磁場が印加され、
強磁場の強度が、0.05T以上であり、
前記基板の移動速度によって、基板に対する強磁場の変化を調整して、前記結晶の成長速度を変化させたことを特徴とする有機単結晶薄膜の成膜装置。
【請求項5】
液滴を外部から密封する半密封セル中にて、
前記溶液の蒸気圧が制御され、前記超伝導マグネットの位置と前記基板との相対的な移動速度で、
前記結晶の成長が制御されることを特徴とする請求項4記載の有機単結晶薄膜の成膜装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、磁場中有機単結晶薄膜作成法及び作成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在のSiなどの無機半導体デバイスの製造プロセスは、高価なクリンルームと高価な真空プロセス装置を使うため製造コストが高い。また、単結晶のインゴットから切り出して加工するため基材のほとんどを最終的には廃棄してしまう使い方となっており環境面への影響も大きな問題となっている。
【0003】
また、現状研究段階にある有機半導体を実用化するためにはその性能を飛躍的に高め、かつ安価な大気中での製膜を可能とする溶液による結晶成長工法が必須課題と考えられる。
【0004】
結晶成長工法として、蒸着法、ドロップ・キャスト法などが知られている。
蒸着法、ドロップ・キャスト法などで作成する有機半導体薄膜の結晶のグレインサイズは、直径が数~数十μmと小さくチャネル間(50μm程度)に多くのグレインバウンダリを保有することとなり結果的にキャリア移動度の低下を招いている。
【0005】
また、蒸着膜は薄く均質な膜であるが単結晶薄膜の形成に不利で薄膜作成には高価な真空装置を必要としドロップ・キャスト法に比べ作成プロセスが難易である。
ドロップ・キャスト膜は製法は容易だが、膜厚が厚く凸凹でかつグレイン同士が重なりあうため高いキャリア移動度を実現し難い。
【0006】
これらの理由から製法が容易でキャリア移動度が高い両方の条件を満足する工法が確立できない現状がある。
溶液工法では、必要な部分のみに溶液を塗布できるため材料の無駄が生じない。また既存技術のインクジェットやディスペンサなどの安価で容易な塗布方式を応用できる。そして溶液塗布後に、考案する有機半導体薄膜の製造工法をつかって単結晶化を行いTFT性能と耐久性の高い有機半導体薄膜を実現する。
【0007】
本工法は、製造プロセスの低コスト化と材料の低コスト化、高い耐環境性能と高い半導体性能を同時に満足する工法を特徴としている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、高価なクリンルームと高価な真空プロセス装置を使うことなく低コストで製造でき、廃棄部分も少なく環境性に優れ、かつ結晶品質が高いことによる例えば半導体性能の高い有機単結晶薄膜作成法を提供することを目的とする。
また、安価な大気中での溶液による成膜を可能とし欠陥や不純物の取り込を軽減でき、結晶の割れが生じない低温での結晶成長工法である有機単結晶薄膜作成法を提供することを目的とする。
さらに、製造プロセスの低コスト化と環境性能と半導体性能向上を有する有機半導体単結晶薄膜作成法工法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る発明は、溶媒中に有機材料を有する溶液の液滴を基板上に設け、該液滴の一端を薄くし他端を厚くして、該液滴の一端側の溶媒を蒸発させることにより結晶を析出させるとともに、該液滴の一端を薄くした薄い部分を磁場によって他端に移動させることにより結晶を順次析出させる有機単結晶薄膜の作成法であって、前記液滴は反磁性を有し、液滴の一端には超伝導マグネットによって、強磁場が印加され、強磁場の強度が、0.05T以上であり、前記基板の移動速度によって、前記結晶の成長速度を変化させることを特徴とする有機単結晶薄膜の作成法である。
請求項2に係る発明は、液滴を外部から密封する半密封セル中にて、前記溶液の蒸気圧を制御し、前記超伝導マグネットの位置と前記基板との相対的な移動速度で、前記結晶の成長を制御することを特徴とする請求項1記載の有機単結晶薄膜の作成法。
請求項3に係る発明は、前記有機材料は、分子構造中に芳香環を有する有機化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の有機単結晶薄膜の作成法である。
請求項4に係る発明は、基板を保持するための手段と、前記基板を移動するための手段と、前記基板上の液滴の一端から他端に順次磁場を印加できるように配置された磁場を印加するための手段とで構成された有機単結晶薄膜の成膜装置であって、前記液滴は反磁性を有し、液滴の一端には超伝導マグネットによって、強磁場が印加され、強磁場の強度が、0.05T以上であり、前記基板の移動速度によって、基板に対する強磁場の変化を調整して、前記結晶の成長速度を変化させたことを特徴とする有機単結晶薄膜の成膜装置である。
請求項5に係る発明は、液滴を外部から密封する半密封セル中にて、前記溶液の蒸気圧が制御され、前記超伝導マグネットの位置と前記基板との相対的な移動速度で、前記結晶の成長が制御されることを特徴とする請求項4記載の有機単結晶薄膜の成膜装置である。
分子構造中に芳香環を有する有機化合物の多くは、反磁性を示すことが知られている。有機溶媒などの反磁性の液体を強磁場中に置くと、液体には磁場の外に出ようとする力(モーゼ効果)が生じ、液の外形が変化する。このように外形が変化した状態で、溶質を含む溶液から溶媒をゆっくりと蒸発させると、液の最も薄い場所で局所的に溶質が濃縮され、磁石の位置により液体中に意図的に高濃度領域を形成することが可能である。この方法を利用し、基板上の任意の場所に核形成させ、また、磁石の位置を相対的に移動させることにより、種結晶の側面に選択的に溶質を供給することが可能である。我々は、2テスラに着磁された酸化物超伝導体のバルク超伝導マグネットを用いればよい。
【発明の効果】
【0010】
本工法により安価な大気中での製膜を可能とし、溶液による欠陥や不純物の取り込を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の磁場中単結晶成長の原理を示す図である。
【図2】本発明の磁場中単結晶成長の原理を示す図である。
【図3】実施例において用いた成膜装置の概念図である。
【図4】実施例において形成した薄膜トランジスタの概念図である。
【図5】実施例において成膜した膜の平面外観図である。
【図6】ドロップ・キャスト法で成膜した膜の平面外観図である。
【図7】蒸着法で成膜した膜の平面外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(作成手順)
図1、図2に示すように、極性を持つ溶媒に有機半導体材料を適宜な濃度で溶かし、滴下する溶液を留めておく為の親水/疎水性パターニング(液滴側が親水性)を基板に施す。超電導マグネットなどの磁力などで基板に滴下した溶液の片方の端を極薄に整形する。極薄化した溶液の末端では溶媒の僅かな蒸発でも溶液の厚い部分より溶質の比率を極端に高くすることができる。その為、パターンの末端から優先的に結晶を析出させることが出来る。
この時溶媒は磁力により結晶析出と同時に移動・蒸発し基板上には結晶だけが残る理想的な状態となっている。

【0013】
印加しながらすることにより、該液滴の印加磁場を溶有機半導体媒中に基板液滴を上に液滴を留める親水/疎水パターニングにて磁場により液滴の片端を極薄化することで半密封セルの僅かな蒸発において溶液中の溶質の比率が高まり優先的に極薄化した溶液末端部に結晶核が形成し、溶液側方向に向かって結晶が必然的に配向する。

【0014】
この時、不純物や欠陥は溶液側へ凝集あるいは抜けるためドロップ・キャスト膜の様な液滴周辺から結晶が析出し中心部に不純物や欠陥が残り結晶の質を落とすことが無い。
さらに優勢な結晶粒に合わせた結晶成長を続けると劣勢な結晶粒が淘汰され溶液整形・移動方向に最も合った結晶軸の大口径単結晶薄膜を形成することが出来る。
また、末端から結晶を析出させることで結晶の成長方向は溶液の厚い方向に向かってのみ成長出来る。それにより結晶が成長できる方向が一方向となる。結晶成長速度に合わせ溶液を整形・移動させることで成長速度の速い結晶軸(キャリア移動度が高い結晶軸に等しい)のみを優先的に成長させることができる。その結果、最終的に溶液移動軸に最も合致する結晶が優位となり単結晶薄膜を形成させることが出来る。これにより高いキャリア移動度を持つTFTの実現を可能とした。

【0015】
(材料など)
本発明において、基体としては、例えば、ガラス,プラスチック,石英,アンドープ・シリコン,高ドープ・シリコン等種々の材質のものが用いられる。プラスチックとしては、ポリカーボネート,マイラー,ポリイミドを含む群等種々の材質のものがある。また、これらに表面装飾を施しても良い。実施の形態では結晶質基板が用いられる。結晶質基板としては、例えば、Si単結晶基板,表面装飾したSi単結晶基板,KCl等の結晶性基板がある
液状体(液滴)は、薄膜材料を含有する。一般的には薄膜材料を溶媒に溶解して作成する。液状体は水と同程度の粘度であっても用いることができる。粘度としては、0.0001~10Pa・sが好ましい。粘度が高すぎると端部の薄膜化のための磁気力を大きくせざるを得なくなる。

【0016】
薄膜材料としては、例えば、有機材料、無機材料、半導体材料、金属材料を用いることができる。反磁性材料が好ましい。例えば、有機材料を用いる。
有機材料としては、例えば、縮合多環式水素系有機物が用いられる。
縮合多環式水素系有機物の例として以下の材料が例示される。

【0017】
ペンタレン,インデン,ナフタレン,アズレン,ヘプタレン,ビフェニレン,as-インダセン,s-インダセン,アセナフチレン,フルオレン,フェナレン,フェナントレン,アントラセン,フルオランテン,アセフェナントリレン,アセアントレン,トリフェニレン,ピレン,クリセン,テトラセン,ポレイアデン,ピセン,ペリレン,ペンタフェン,ペンタセン,テトラフェニレン,ヘキサフェン,ヘキサセン,ルビセン,コロレン,トリナフチレン,ヘプタフェン,ヘプタセン,ピラントレン,オバレンまたはこれらの誘導体から選択される1又は2種以上の材料があげられる。
また次の化合物が好適に用いられる。
【化1】
JP0005590659B2_000002t.gif

【0018】
一方、溶媒としては、薄膜材料を溶解可能な液体ならばその種類は問わない。
具体的には、有機材料について、溶解度などを実際に実験により調査して最適な溶媒を選択すればよい。
印加する磁場強度は0.05T(テスラ)以上が好ましく、1T以上がより好ましく、2T以上がさらに好ましい。上限は特になく、達成可能な強度ならばよい。

【0019】
磁場の印加は超伝導バルク磁石を用いることが好ましい。コイルによる磁場の印加の場合には、磁場の大きさHは大きくできても磁場勾配(dH/dt)には限界がある。磁気力F(=(dH/dt)・H)として所望の値が得ることができず、反磁性が大きくない薄膜材料によってはモーゼ効果を必ずしも達成できない。それに対して、超伝導バルク磁石の場合にはdH/dtを大きくすることが可能なため所望の磁気力Fを得ることが可能となる。

【0020】
また、超伝導磁石による磁場空間内で磁場の印加を行なう場合には、被着接体に容易に強磁場を印加することができ、薄膜の形成においては、磁場が強い程薄膜の分子配列を密にすることができるので、より一層、配向性を向上させ、結晶を大きく形成することができるようになる。
【実施例1】
【0021】
図3に示す様な半密封セル中にて溶液の蒸発量を制限し、結晶析出状態が観察でき、基板移動速度にフィードバック出来る機構にて本工法の試験を行った。
液滴が形成された基板の周囲はOリングにより取り囲まれ、Oリングの上にはガラスなどの板が載置されている。これにより、その内部は密閉される。密閉されていない場合には、溶媒の蒸発が発生しやすくなる。特に液滴の薄くなった部分は溶媒が蒸発しやくなり、そのため析出が各所で起こり多結晶となってしまうことがある。密閉した場合には、溶媒及び溶質の材料にもよるが、0.5mmまで薄くなったときに析出がおきやすい。
また、半密封セルは溶媒の蒸気圧を制御できる機構であれば結晶成長制御性はさらに向上できる。観察部においては、偏光と微分干渉の機能を持った顕微鏡において溶液内部の析出する結晶先端が観察することが必要である。これによって成長速度を割り出すことが出来る。
【実施例1】
【0022】
親水性/疎水性パターニングは、材料やTFT性能に適した処理剤を選択するが、ここではSi/SiO/親水性/疎水性パターニング/有機半導体の構成であれば、シランカップリング剤を液滴側でテフロン(登録商標)摩擦転写を外側に配置し液滴を保持する。この様な機構で下記の条件で結晶成長を行う。
【実施例1】
【0023】
<本工法での結晶成長条件の一例>
1、基板温度 16℃~20℃
2、溶液量 0.1cc
3、溶液濃度 DS2T;2.4mg/3cc
DS2T
4、パターンサイズ 20mm×30mm
5、蒸発速度(蒸気圧) 0.03cc/h
6、基板親水性度合い シランカップリング ~ ベアウエハー
7、溶液移動速度 0.5~10mm/h
8、溶液厚み ≦1μm
9、半密封セルサイズ 60mmφ×4mmt
10、相対的磁場強さ 0.9~1.1T
11、溶媒 モノクローベンゼン
【実施例1】
【0024】
上記条件により単結晶薄膜を作成し、図4に示す構造のトランジスタにより特性を評価した。
試験結果を他の方法により作成した場合と比較して表1に示す。
なお、表1における必要特性は、図4に示す構造のトランジスタについて主に次の観点から規定した。
・図A部の有機半導体と電極の高密着性
・図B部の有機半導体の厚みが薄いこと、グレインサイズが大きいこと、キレツが無いこと、グレイン同士の接合が電気的に遮断されていないこと
・図C部の有機半導体とSiOの密着性が高いこと。
→膜凹凸が無く滑らか
→チャネル間にグレインバウンダリがないこと
→チャネル間に亀裂がないこと
→SiO界面にキャリアトラップがないこと
【実施例1】
【0025】
<DS2Tの本工法での結晶品質の優位性>
【表1】
JP0005590659B2_000003t.gif
薄膜トランジスタの要件である薄くて基板に密着した滑らかでチャネル間全面を覆う大口径単結晶薄膜を実現した。
【実施例1】
【0026】
また、成膜した膜の外観図を図5に示す。図5の縦幅が約1mmであり、非常に大きな単結晶の膜が得られたことがわかる。なお、図6はドロップ・キャスト法により、図7は蒸着法により成膜した膜を示す。
【実施例2】
【0027】
溶質としてTIPS-pentacene、溶媒にモノクロロベンゼンを用いた。厚さ300nmの熱酸化膜を表面に持つシリコンウエハ上に未飽和溶液を滴下し、強磁場中に挿入した。磁石側の溶液の端はモーゼ効果により厚みが薄くなり他端は厚くなった。溶媒をゆっくりと蒸発させることにより、磁場側の端のみからTIPS-pentaceneの多結晶が生成した。その後、磁石の位置を溶液側に移動させることにより結晶の成長先端に過飽和溶液を供給し、面内で一方向に結晶が成長した。基板の移動速度によって結晶の成長速度変化させることが可能であり、異なる成長速度で結晶薄膜を作製した。結果として、10mmオーダーの単結晶膜を作製し、トランジスタ特性を確認した。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、機能性薄膜及びその製膜技術に関し、詳しくは、電子写真感光体、太陽電池などに有用な異方導電性膜(異方導電性膜、異方光導電性膜など)や光メモリー、カラーフィルターなどに有用な光学的異方性膜、及びこれらの製造方法に関する。
【0029】
これらの薄膜の配向性が向上し、結晶が大きくなると、キャリアの移動度が向上して品質の高い半導体材料を提供できるようになる。
そして、縮合多環式水素系有機物として、ペンタレン,ペリレン,ペンタセン等の縮合多環式水素の35種の基本環及びこれらの誘導体から選択する場合には、これらの物質は、トランジスタデバイス等の半導体材料の薄膜として機能させることができ、これらの配向性が向上し、結晶が大きくなると、キャリアの移動度が向上して品質の高い半導体材料を提供できるようになる。その結果、高品質な有機半導体薄膜において、有機トランジスタ(FET)や有機発光素子を実現し、更にこれらを用いた有機薄膜トランジスタ(TFT)による液晶及び有機EI表示パネルの駆動等に応用され、小型電子機器の低コスト化,軽量化を促進し、産業分野や社会生活への多大な貢献が期待できる。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6