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明細書 :光導波路型光変調器及び光導波路型光周波数コム発生器

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3758996号 (P3758996)
公開番号 特開2003-005142 (P2003-005142A)
登録日 平成18年1月13日(2006.1.13)
発行日 平成18年3月22日(2006.3.22)
公開日 平成15年1月8日(2003.1.8)
発明の名称または考案の名称 光導波路型光変調器及び光導波路型光周波数コム発生器
国際特許分類 G02F   1/035       (2006.01)
G02F   2/02        (2006.01)
FI G02F 1/035
G02F 2/02
請求項の数または発明の数 5
全頁数 10
出願番号 特願2001-188669 (P2001-188669)
出願日 平成13年6月21日(2001.6.21)
審査請求日 平成14年4月16日(2002.4.16)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
【識別番号】593154414
【氏名又は名称】興梠 元伸
発明者または考案者 【氏名】中山 義宣
【氏名】興梠 元伸
【氏名】仲本 修
【氏名】三澤 成嘉
【氏名】バンバン ウイディヤトモコ
個別代理人の代理人 【識別番号】100067736、【弁理士】、【氏名又は名称】小池 晃
【識別番号】100086335、【弁理士】、【氏名又は名称】田村 榮一
【識別番号】100096677、【弁理士】、【氏名又は名称】伊賀 誠司
審査官 【審査官】佐藤 宙子
参考文献・文献 特開平07-058386(JP,A)
特開昭62-024224(JP,A)
特開平06-118358(JP,A)
特開平06-110023(JP,A)
特開平07-234391(JP,A)
調査した分野 G02F 1/03
G02F 2/02
JICSTファイル(JOIS)
特許請求の範囲 【請求項1】
光変調を行うビーム光を通過させる光導波路が形成された電気光学結晶基板を空洞マイクロ波共振器に内蔵してなる光導波路型光変調器であって、
上記空洞マイクロ波共振器と結合される電極を電気光学結晶基板の表面に光導波路を挟むように形成し、
上記空洞マイクロ波共振器は、上記電気光学結晶基板の表面の電極と該電気光学結晶基板の表面側に設置された凹型の金属ブロックで構成され、
上記空洞マイクロ波共振器を構成する金属平板の一部を上記電気光学結晶基板の表面に作成した電極が兼ねる構造とし、光導波路の反対側が解放されていることを特徴とする光導波路型光変調器。
【請求項2】
さらに、上記空洞マイクロ波共振器の片側を閉じている金属ブロックに開口を設け、上記空洞マイクロ波共振器を開放型の構造としたことを特徴とする請求項1記載の光導波路型光変調器。
【請求項3】
上記電極は網目状に形成されていることを特徴とする請求項2記載の光導波路型光変調器。
【請求項4】
上記空洞マイクロ波共振器は、マイクロ波の電極を伝わる速度と光の速度を一致させたことを特徴とする請求項3記載の光導波路型光変調器。
【請求項5】
光共振を起こさせるビーム光を通過させる光導波路が形成された電気光学結晶基板の相対向する2つの端面に入射端反射膜と出射端反射膜が形成されてなる光共振器を空洞マイクロ波共振器に内蔵してなる光導波路型光周波数コム発生器であって、
上記空洞マイクロ波共振器と結合される電極を電気光学結晶基板の表面に光導波路を挟むように形成し、
上記空洞マイクロ波共振器は、上記電気光学結晶基板の表面の電極と該電気光学結晶基板の表面側に設置された凹型の金属ブロックで構成され、
上記空洞マイクロ波共振器を構成する金属平板の一部を上記電気光学結晶基板の表面に作成した電極が兼ねる構造とし、光導波路の反対側が解放されていることを特徴とする光導波路型光周波数コム発生器
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光導波路型光変調器及び光導波路型光周波数コム発生器に関し、光通信、光CT、光周波数標準機など多波長でコヒーレンス性の高い標準光源、又は、各波長間のコヒーレンス性も利用できる光源を必要とする分野に適用される。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば光周波数を高精度に測定する場合に光周波数コム発生器(Optical Frequency Comb Generator)が使用されている。すなわち、2つのレーザ光をヘテロダイン検波してその差周波数を測定する場合、その帯域は受光素子の帯域で制限され、おおむね数十GHz程度であるので、光周波数コム発生器を用いて広帯域なヘテロダイン検波系を構築するようにしている。光周波数コム発生器は、入射したレーザ光の側帯波を等周波数間隔毎に数百本発生させるもので、発生される側帯波の周波数安定度はもとのレーザ光のそれとほぼ同等である。そこで、この側帯波と被測定レーザ光をヘテロダイン検波することにより、数THzに亘る広帯域なヘテロダイン検波系を構築することができる。
【0003】
光周波数コム発生器として、例えば光導波路型光周波数コム発生器が使用されている。
【0004】
従来の光導波路型光周波数コム発生器は、広帯域の光導波路型光位相変調器の両端面に鏡を形成した光共振器を備え、その光共振器の自由スペクトル域の整数倍で光導波路型光位相変調器を駆動し、レーザ光を変調し光周波数コムを発生していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の如き構造の従来の光導波路型光周波数コム発生器では、広帯域の光導波路型光位相変調器を駆動するために多くの電力が必要であった。
【0006】
低電力化のためには、電極をマイクロ波共振器構造にした狭帯域の光導波路型光位相変調器を用いる必要があると考えられる。ところが、光導波路型光位相変調器の電極構造で外部金属構造を用いない共振器を作成する場合、例えば図12に示すように、光導波路301を形成した2電極構造のY-cut LiNbOの基板302を用いた光変調器300では、電極303A、303Bの端を開放とし、開放端でマイクロ波の反射が起こるようにして光共振器を作成しようとすると、電極303Aが細く電気抵抗が大きいために、ジュール熱が発生しマイクロ波がエネルギーを失い高品質なマイクロ波共振が得られない。すなわち高いQ値がえられない。電極303Aを細くすることは、インピーダンスマッチングを得るため、またマイクロ波の電極を伝わる速度と光の速度を一致させるため、さらに電界を狭い範囲に閉じ込め高い変調効率を得るための構造であるが、高いQ値を得るためには不向きであった。また電極を超伝導材料などで作成すると、高いQ値が得られるが、液体窒素温度まで冷却する必要があり実用的ではない。
【0007】
そこで、本発明の目的は、上述の如き従来の問題点に鑑み、低電力駆動の光導波路型光変調器及び光導波路型光周波数コム発生器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ところで、従来のバルク型光周波数コム発生器では、図13に示すようにバルク型位相変調器を構成する電気光学結晶基板410を空洞マイクロ波共振器420に挿入して駆動する構造採用することにより高効率が得られている。
【0009】
本発明では、上述の如き従来の問題点を解決するために、金属で囲まれた空洞マイクロ波共振器と結合させマイクロ波の伝播の電気抵抗損失を少なくし、さらに電界を狭い範囲に閉じ込め高い変調効率を得、かつマイクロ波の電極を伝わる速度と光の速度を一致させ、その結果高いQ値の実用的な共振器型光変調器を実現する。
【0010】
すなわち、本発明は、光変調を行うビーム光を通過させる光導波路が形成された電気光学結晶基板を空洞マイクロ波共振器に内蔵してなる光導波路型光変調器であって、上記空洞マイクロ波共振器と結合される電極を電気光学結晶基板の表面に光導波路を挟むように形成し、上記空洞マイクロ波共振器は、上記電気光学結晶基板の表面の電極と該電気光学結晶基板の表面側に設置された凹型の金属ブロックで構成され、上記空洞マイクロ波共振器を構成する金属平板の一部を上記電気光学結晶基板の表面に作成した電極が兼ねる構造とし、光導波路の反対側が解放されていることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る光導波路型光変調器は、例えば、さらに、空洞マイクロ波共振器の片側閉じている金属ブロックに開口を設け、上記空洞マイクロ波共振器を開放型の構造とされる。
【0012】
また、上記光導波路型光変調器において、上記電極は、例えば、網目状に形成される。
【0013】
さらに、上記光導波路型光変調器において、上記空洞マイクロ波共振器は、例えば、マイクロ波の電極を伝わる速度と光の速度を一致させた構造とする。
【0014】
また、本発明は、光共振を起こさせるビーム光を通過させる光導波路が形成された電気光学結晶基板の相対向する2つの端面に入射端反射膜と出射端反射膜が形成されてなる光共振器を空洞マイクロ波共振器に内蔵してなる光導波路型光周波数コム発生器であって、上記空洞マイクロ波共振器と結合される電極を電気光学結晶基板の表面に光導波路を挟むように形成し、上記空洞マイクロ波共振器は、上記電気光学結晶基板の表面の電極と該電気光学結晶基板の表面側に設置された凹型の金属ブロックで構成され、上記空洞マイクロ波共振器を構成する金属平板の一部を上記電気光学結晶基板の表面に作成した電極が兼ねる構造とし、光導波路の反対側が解放されていることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
本発明では、図1に基本的な構造を示すように、バルク型光周波数コム発生器の空洞マイクロ波共振器構造を光導波路型光コム発生器に適用することにより低電力な光導波路型光コム発生器(2電極構造)を実現する。
【0017】
すなわち、図1に示した光導波路型光コム発生器30は、光共振を起こさせるビーム光L1を通過させる光導波路11が形成された電気光学結晶基板12の相対向する2つの端面に入射端反射膜14Aと出射端反射膜14Bが形成されてなる光共振器10と、金属で囲まれた空洞マイクロ波共振器20とを備え、上記光共振器10を空洞マイクロ波共振器20に内蔵してなる。
【0018】
上記空洞マイクロ波共振器20は、光共振を起こさせる光ビームL1を伝播させ、かつそれぞれの光ビームL1に対応して光導波路11に電界をかけるためものであって、図示しない給電アンテナに供給されるマイクロ波信号に共振することにより、上記マイクロ波信号に応じた電界を光導波路11に印加する。
【0019】
また、上記電気光学結晶基板12は、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO)など電圧で光を位相変調できる光学材料基板である。
【0020】
上記光学結晶基板12には、入射端反射膜14Aを介して基本波としての光ビームL1が入射され、入射端反射膜14Aと出射端反射膜14Bにより構成されたファブリペロエタロンにより共振した光ビームL1の一部が、出射端反射膜14Bを介して光周波数コムLC1として出射される光導波路11が形成されている。
【0021】
上記入射端反射膜14Aと出射端反射膜14Bは、それぞれ僅かに透過率もある反射鏡であって、クロム,金,アルミニウムあるいは誘電体多層膜などを蒸着することにより、上記電気光学結晶基板12の相対向する2つの端面に形成されている。
【0022】
上記電気光学結晶基板12に形成された光導波路11は、上記空洞マイクロ波共振器20に内蔵されているので、マイクロ波信号に上記空洞マイクロ波共振器20が共振することにより、上記マイクロ波信号に応じた電界が印加され、上記マイクロ波信号に応じて屈折率が変化する。これにより、上記光導波路11は、入射端反射膜14Aを介して入射された基本波としての光ビームL1に対して上記マイクロ波信号に応じた光位相変調を施す光位相変調器として機能する。
【0023】
このような構成の光共振器10を空洞マイクロ波共振器20に内蔵してなる光導波路型光コム発生器30では、入射端反射膜14Aを介して光導波路11に入射された基本波としての光ビームL1に対して、マイクロ波信号に応じて光位相変調することができ、光ビームL1の位相を変調して、出射端反射膜14Bを介して光周波数コムLC1を出射することができる。
【0024】
なお、上記空洞マイクロ波共振器20内のマイクロ波の伝播モードがTEモードである場合だと、電界は結晶に対して図の上下方向にかかるが、電界は結晶全体にほぼ一様にかかり、光導波路型変調器の利点である電界が光の通る部分領域に集中する特性ではない。そのため、電界が光導波路11に集中せず十分な低電力な変調にはならないと考えられる。また空洞マイクロ波共振器20に平面基板上に作成された電気光学変調器を如何に設置するかの問題も生じる。実際の光導波路は薄い平面の基板上に作成されるので図1のような構成は作成上難しい。
【0025】
そこで、図2に要部を拡大して示すように、実用的な光導波路型光コム発生器130では、光共振器110の光導波路111を薄い平面の電気光学結晶基板112に形成し、この電気光学結晶基板112上に電極115A,115Bを作成して空洞マイクロ波共振器構造と結合させるように、平面基板に適した空洞マイクロ波共振器120に光共振器110を挿入する。
【0026】
そして、図3に示すように金属平板120a,120bで挟まれた空洞マイクロ波共振器120は、光導波路111の反対側の幅を電気光学結晶基板112の厚さよりも十分大きくし、平面基板を設置しやすい構造としてある。このような構成であると、電気光学結晶基板112が薄くても容易に設置できる。また、この空洞マイクロ波共振器120には、図3(a)に示す開放型空洞マイクロ波共振器120Aと図3(b)に示す非開放型空洞マイクロ波共振器120Bがあり、開放型空洞マイクロ波共振器120Aは低周波数に向き、非開放型空洞マイクロ波共振器120Bは高周波数に向く傾向にあるが、原理的にはとちらでもよい。
【0027】
ここで、上記電極115A,115Bとしては、それぞれ全面電極を用いている。図4は、この時の電界強度分布の計算結果である。電界が中心(光の通る部分)に集中していることが分かる。このような構造の電極を用いることは、空洞マイクロ波共振部からの電流に対して、電流が広い面積の電極を通るため電流損失を少なくすることが可能である。
【0028】
上記ではあらかじめ電気光学結晶基板112上に補助的な電極115A,115Bを作成することが電界集中に役立つことを説明した。しかしながら空洞マイクロ波共振器120の光導波路111の反対側にもある程度電界はもれる。その電界のもれは電気光学結晶基板112の厚さ程度の範囲まで発生する。漏れ電界を減らすのは、電気光学結晶基板112の厚さを薄くすることで可能である。これにより大きな電界集中を得られる。ところが電気光学結晶基板112を薄くすることは、機械的な強度が劣化する可能性があり電気光学結晶基板112を薄くすることは最小限にとどめる必要がある。
【0029】
そこで、上記電極115A,115Bとして、図5の(a),(b)、(c)に示すように網状の電極構造を採用することにより、部分的に不要な電気力線を逓減し、静電容量を逓減する。
【0030】
すなわち、網目状の電極115A,115Bは、図6に示すように、光の通る部分の電界強度を高めるための空洞マイクロ波共振器120からの電流を流す線路として働くが、電気力線は電極下部に発生するのみで、網の空間部では電気力線は発生しない。よって平均的に見ると電気力線の数が減少し光の通る部分に対する電界集中を高めることができる。編み目電極の間隔はマイクロ波の波長より十分小さくすることによって周期構造による影響をなくすことができる。網目状の電極を作成する範囲は光が通過する部分から電気光学結晶基板112の厚み程度の範囲で十分である。
【0031】
さらに、この構造でマイクロ波が電極115A,115Bを伝わる速度と光の速度を一致させ、さらに電界を狭い範囲に閉じ込め高い変調効率を得ることができる。電極115A,115Bの持つ静電容量が250pF/m程度の分布を持つとするときのマイクロ波の位相速度を等価屈折率としてあらわしたのが図7及び図8である。
【0032】
図7は、H=0.015m、W=0.0004mの開放型空洞マイクロ波共振器120A、非開放型空洞マイクロ波共振器120Bを採用した場合の等価屈折率特性A,Bを示している。光の速度は結晶中では等価屈折率であらわすと2.18であり、図7では直線であらわしている。約10GHzにおいてマイクロ波の等価屈折率は光の等価屈折率に一致し、この時マイクロ波の電極115A,115Bを伝わる速度と光の速度が一致する。この周波数は、開放型空洞マイクロ波共振器120A、非開放型空洞マイクロ波共振器120Bの違いやH及びWの値をかえることで変更が可能である。例えば図8は非開放型空洞マイクロ波共振器120BでWの値を変化させた場合の等価屈折率特性を示している。等価屈折率が2.18になる範囲はWを変化させることで5GHzから20GHzまで可変であることが分かる。
【0033】
以上説明した光導波路型光コム発生器130では、金属平板120a,120bで挟まれた空洞マイクロ波共振器120を用いていたが、次に説明する図9及び図10に示す光導波路型光コム発生器230では、空洞マイクロ波共振器220を構成する金属平板の一部を電気光学結晶基板212に作成した電極215A,215Bが兼ねる構造となっており、光導波路211の反対側は完全に解放されている。光導波路211側は、電気光学結晶基板212の表面の電極215A,215Bと設置された凹型の金属ブロック220Aの間で空洞マイクロ波共振器220が構成されている。この空洞マイクロ波共振器220には、励起用のマイクロ波入力が同軸線路によって空洞内部に直接結合するように、励起用空洞部が形成されている。
【0034】
このような構造の光導波路型光コム発生器230は、金属平板で挟まれた空洞マイクロ波共振器220の作成が容易であり、しかも、小型化に有利である。この光導波路型光コム発生器230において、空洞マイクロ波共振器220の光の進む方向に垂直な面は開放端になっている。これは光周波数コム発生器として必要なモードとして端面で開放端となるようなモードを励起するためである。この場合、マイクロ波の電極を伝わる速度と光の速度を一致させるように空洞の大きさ等の調整を行っているとすると、光共振器210の自由スペクトル域の整数倍にこの空洞マイクロ波共振器220の共振周波数に一致することになる。
【0035】
さらに、このような構造の光導波路型光コム発生器230では、図11に示すように、空洞マイクロ波共振器220の片側閉じている金属ブロック220Aに開口220aを設け、空洞マイクロ波共振器220を開放型の構造とすることにより、直流バイアスの印加を容易に行うことが可能となる。
【0036】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明に係る導波路型光変調器では、光変調を行うビーム光を通過させる光導波路が形成された電気光学結晶基板を空洞マイクロ波共振器に内蔵して結合させることにより、マイクロ波の伝播の電気抵抗損失を少なくすることができる。
【0037】
また、本発明に係る光導波路光変調器では、上記電気光学結晶基板上に光導波路を挟むように形成された電極を上記空洞マイクロ波共振器と結合させた構造とすることによって、電界を狭い範囲に閉じ込め高い変調効率を得ることができる。
【0038】
また、本発明に係る光導波路型光変調器では、上記電極を網目状に形成した構造とすることにより、光の通る光導波路部分に対する電界集中を高めることができる。
【0039】
さらに、本発明に係る光導波路型光変調器では、上記空洞マイクロ波共振器をマイクロ波の電極を伝わる速度と光の速度を一致させた構造とすることにより、高いQ値の実用的な共振器型光変調器で効率よく光変調を行うことができる。
【0040】
すなわち、本発明によれば、金属で囲まれた空洞マイクロ波共振器と結合させマイクロ波の伝播の電気抵抗損失を少なくし、さらに電界を狭い範囲に閉じ込め高い変調効率を得、かつマイクロ波の電極を伝わる速度と光の速度を一致させ、その結果高いQ値の実用的な共振器型光変調器で効率よく光変調を行うことができる光導波路型光変調器を提供することができる。
【0041】
また、本発明に係る光導波路型光周波数コム発生器では、光共振を起こさせるビーム光を通過させる光導波路が形成された電気光学結晶基板の相対向する2つの端面に入射端反射膜と出射端反射膜が形成されてなる光共振器を空洞マイクロ波共振器に内蔵して結合させることにより、マイクロ波の伝播の電気抵抗損失を少なくして、効率よく光周波数コムを発生することができる。
【0042】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光導波路型光周波数コム発生器の基本的な構成を模式的に示す斜視図である。
【図2】実用的な光導波路型光コム発生器の要部を拡大して示す斜視図である。
【図3】実用的な構造を有する開放型空洞マイクロ波共振器及び開放型空洞マイクロ波共振器の外観斜視図である。
【図4】上記実用的な構造を有する光導波路型光コム発生器において、空洞マイクロ波共振器と結合される電極を電気光学結晶基板上に光導波路を挟むように形成した場合の電界強度分布の計算結果を模式的に示す図である。
【図5】上記実用的な構造を有する光導波路型光コム発生器において採用される網状の電極構造を模式的に示す図である。
【図6】上記網状の電極構造を採用した光導波路型光コム発生器における、電気光学結晶基板を通る電気力線を模式的に示す図である。
【図7】開放型空洞マイクロ波共振器及び非開放型空洞マイクロ波共振器を採用した場合における電気光学結晶基板の等価屈折率特性を示す特性図である。
【図8】開放型空洞マイクロ波共振器でWの値を変化させた場合における電気光学結晶基板の等価屈折率特性を示す特性図である。
【図9】本発明に係る光導波路型光コム発生器の他の構成例を模式的に示す図である。
【図10】上記光導波路型光コム発生器の要部断面図である。
【図11】上記光導波路型光コム発生器の変形例を示す要部断面図である。
【図12】従来の光導波路型光コム発生器の構成を模式的に示す図である。
【図13】従来のバルク型光周波数コム発生器の構成を模式的に示す図である。
【符号の説明】
10,110,210 光共振器、11,111,211 光導波路、12,112,212 電気光学結晶基板、14A 入射端反射膜、14B 出射端反射膜、20,220 空洞マイクロ波共振器、30,130,230 光導波路型光コム発生器、115A,115B,215A,215B 電極、120a,120b 金属平板、120 空洞マイクロ波共振器、120A 開放型空洞マイクロ波共振器、120B 非開放型空洞マイクロ波共振器、220A 金属ブロック、220a 開口
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12