TOP > 国内特許検索 > 歯車の製造方法及び歯車 > 明細書

明細書 :歯車の製造方法及び歯車

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3781727号 (P3781727)
公開番号 特開2004-261967 (P2004-261967A)
登録日 平成18年3月17日(2006.3.17)
発行日 平成18年5月31日(2006.5.31)
公開日 平成16年9月24日(2004.9.24)
発明の名称または考案の名称 歯車の製造方法及び歯車
国際特許分類 B27N   3/18        (2006.01)
F16H  55/06        (2006.01)
FI B27N 3/18
F16H 55/06
請求項の数または発明の数 5
全頁数 14
出願番号 特願2003-025198 (P2003-025198)
出願日 平成15年1月31日(2003.1.31)
審査請求日 平成16年6月2日(2004.6.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
【識別番号】599087844
【氏名又は名称】木方 洋二
【識別番号】596046347
【氏名又は名称】中日精工株式会社
発明者または考案者 【氏名】木方 洋二
【氏名】森久 博
個別代理人の代理人 【識別番号】100064344、【弁理士】、【氏名又は名称】岡田 英彦
【識別番号】100064344、【弁理士】、【氏名又は名称】岡田 英彦
【識別番号】100087907、【弁理士】、【氏名又は名称】福田 鉄男
【識別番号】100095278、【弁理士】、【氏名又は名称】犬飼 達彦
【識別番号】100105728、【弁理士】、【氏名又は名称】中村 敦子
【識別番号】100125106、【弁理士】、【氏名又は名称】石岡 隆
審査官 【審査官】坂田 誠
参考文献・文献 特開2003-11109(JP,A)
特開2002-349674(JP,A)
調査した分野 B27N 3/18
F16H 55/06
B23F 1/00 - 23/12
特許請求の範囲 【請求項1】
リグノセルロース系材料を水蒸気処理して得られるリグノセルロース系改質材料の成形体を主体とする歯車の製造方法であって、
細分化されたリグノセルロース系材料を水蒸気処理する水蒸気処理工程と、
前記水蒸気処理工程において得られたリグノセルロース系改質材料を含水率が28%以下となるまで乾燥させる乾燥工程と、
前記乾燥工程において乾燥したリグノセルロース系改質材料を予め加熱する予熱工程と、
前記予熱工程において予熱されたリグノセルロース系改質材料を100℃以上260℃以下で加熱する加熱工程と、
前記加熱工程において加熱されたリグノセルロース系改質材料を圧縮成形方法により成形する成形工程と、を有している、歯車の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の歯車の製造方法であって、
前記乾燥工程では、前記水蒸気処理工程において得られたリグノセルロース系改質材料を含水率が12%以下となるまで乾燥させる、歯車の製造方法。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の歯車の製造方法であって、
前記乾燥工程では、前記水蒸気処理工程において得られたリグノセルロース系改質材料を送風および/または熱を付与しながら乾燥させる、歯車の製造方法。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載の歯車の製造方法であって、
前記成形工程により得られた成形体に対して切削加工によりかみあい部分を形成する、歯車の製造方法。
【請求項5】
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載の歯車の製造方法によって製造された歯車。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、リグノセルロース系材料とこの材料を利用する技術に関し、詳しくは、水蒸気処理により改質され、可塑性を発現するリグノセルロース系改質材料の成形技術を利用する回転駆動体に関する。
【0002】
【従来の技術】
資源の有効利用、自然や人体に悪影響を与える化学物質の使用の低減、有害物質の廃棄やCO2排出の低減を目的として、植物資源由来のリグノセルロース系材料を利用する試みが成されている。
リグノセルロース系材料としては、木材や草本類から得られるリグノセルロース材料が典型的である。
これらのリグノセルロース系材料は、典型的には、ファイバー状あるいはチップ状とされ、熱硬化性接着剤をバインダーとする各種ボードやパネル等の成形体材料として用いられている(特許文献1)。また、熱硬化性樹脂材料中に木粉などを添加して押出し成形などにより成形体を得ることも行われている。
【0003】
【特許文献1】
特表平2002-528299号公報
【0004】
また、リグノセルロース系材料には、廃棄されるかあるいは未だ利用されていないものもある。たとえば、家屋や家具の解体廃材、新聞紙やダンボールなどの古紙、刈り草、落ち葉、刈り枝、間伐材、サトウキビなどの圧搾滓などの産業廃棄物あるいは農業廃棄物である。これらのリグノセルロース系材料は、一部がボードやパネル材料、発酵堆肥、敷料、固形燃料に再利用されているものの、破砕や乾燥などの加工コストの関係から、有用な部分を有しながらも、依然として廃棄・焼却処分が行われているのが実情である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
有用資源の循環利用、地球温暖化抑制の観点から、近年、廃棄・焼却処分されていたリグノセルロース系材料についてもさらなる利用が求められるようになってきている。しかしながら、上述のように、廃棄あるいは未利用リグノセルロース系材料は、不均質、水分含量が高いなどという観点から、再利用のためには、各種工程を経る必要があった。また、さらに、循環利用を促進するには、できるだけ他の材料を含まないことも望まれる。
一方、リグノセルロース系材料を水蒸気処理した材料を、乾燥し、解繊し、加熱及び圧締して、水蒸気処理によって生成する成分が有する接着力を利用して強固なボードを得る技術が知られている。しかしながら当該ボードは、材料形態であるファイバーを主体とするファイバーボードであるため、ボード以外への成形加工は困難であった。しかしながら、より広い再利用の途を確保するには、ボード以外への新たな用途確保が必要である。
ここに、歯車やベルト車などの回転駆動体にあっては、現在、一般的には金属製であり、限定的に樹脂製となっている。
【0006】
そこで、本発明では、リグノセルロース系材料を利用して歯車などの回転駆動体を製造する技術を提供することを、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らが、リグノセルロース系材料を水蒸気処理して得られるリグノセルロース系改質材料につき種々検討した。その結果、当該処理後のリグノセルロース系材料を加熱して、当該材料の流動を発現させうることを見出し、さらに、当該流動による可塑性に基づいて、一般的な樹脂成形に適用される成形加工を利用して、歯車などの回転駆動体を製造し、当該歯車が予想を越えた特性を発揮することを見出し、本リグノセルロース系改質材料で成形した歯車などの回転駆動体がポリアセタールコポリマーなどのエンジニアリングプラスチックと同等あるいはそれ以上の性能を有していることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、以下の手段が提供される。
【0008】
(1) 回転駆動体であって、
リグノセルロース系材料を水蒸気処理して得られるリグノセルロース系改質材料の成形体を主体とする回転駆動体。
(2)前記回転駆動体が歯車である、(1)記載の回転駆動体。
(3)前記歯車のかみあい部分は、切削加工あるいは前記リグノセルロース系改質材料の成形加工により形成されている、(2)記載の回転駆動体。
(4)曲げヤング係数が10.0kN/mm2以上である、(1)~(3)のいずれかに記載の回転駆動体。
(5)無潤滑油あるいは低潤滑油で駆動される、(1)~(4)のいずれかに記載の回転駆動体。
(6)歯高が0.5mm以上16mm以下で、歯数が6以上の歯車である、(1)~(5)のいずれかに記載の回転駆動体。
(7)回転駆動体であって、
リグノセルロース系材料を水蒸気処理して得られるリグノセルロース系改質材料の成形体を主体とし、この成形体の曲げヤング係数10.0kN/mm2以上であり、歯高が0.5mm以上6mm以下で歯数が6以上の歯車である、回転駆動体。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明では、リグノセルロース系材料を水蒸気処理して得られる、リグノセルロース系改質材料を少なくとも成形して回転駆動体を提供する。
リグノセルロース系材料が水蒸気処理されることにより、当該材料中に含まれていたセルロースあるいはヘミセルロースなどのセルロース系成分が加水分解等を受けて分解成分が生成される。また、当該剤材料中に含まれていたリグニン系成分も変性あるいは分解され、分解成分が生成される。したがって、リグノセルロース系材料を水蒸気処理して得られるリグノセルロース系改質材料は、セルロース系分解成分とリグニン系分解成分とを含有する。かかる材料は、理論的に十分に解明されてはいないものの、加熱により、少なくともその一部が溶融し、流動し、可塑性を発現する。また、この流動により可塑化後、一旦固化された当該材料は、再び加熱することにより、流動し、可塑性を発現する。したがって、当該リグノセルロース系材料は、加熱により可塑性を付与できる熱可塑性材料として機能する。同時に、当該リグノセルロース系改質材料を含む組成物を、加熱することにより、この組成物を流動化し、可塑性を発現させることができる。
したがって、これらの発明によれば、貴重な植物由来資源の循環利用を実現することができる。
【0010】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
以下の説明においては、まず、本発明のリグノセルロース系改質材料について説明し、次いで、当該改質材料を用いた成形体の製造方法について説明する。
【0011】
(リグノセルロース系改質材料)
本発明の改質材料(以下、本材料という。)は、リグノセルロース系材料を水蒸気処理して得られる。本明細書において「リグノセルロース系材料」とは、リグニンとセルロースとを含有する材料であればよい。好ましくは、植物細胞壁を構成するリグノセルロースの形態で含有する。したがって、リグノセルロース系材料は、好ましくは、種々の樹木、ケナフ、トウモロコシ、サトウキビ、麻、イグサ、イネなどの草本類の全体あるいは一部である。また、リグノセルロース系材料には、家屋解体物、家具解体物、木屑、間伐材、籾殻、木粉、古紙、剪定枝、刈り草、落ち葉、サトウキビの圧搾滓(バガス)などの産業あるいは農産廃棄物を包含する。リグノセルロース系材料は、セルロースやヘミセルロースとリグニンと複合体形態でなく、それぞれ別個に含有する形態で構成されていてもよい。また、これらの個別の材料を複合形態のリグノセルロースを含有するリグノセルロース系材料に添加してもよい。したがって、リグノセルロース系材料は、たとえば、殆どリグニンを含まない上質紙の古紙とパルピングの工程で廃棄物として得られるリグニン含有画分とすることでもできる。
【0012】
本発明においては、これらのリグノセルロース系材料を1種あるいは2種以上を組み合わせて用いることができるが、材料の均質性の観点、処理条件強度の抑制の観点からは、単独かあるいは2種~3種程度を組み合わせて使用することが好ましい。
水蒸気処理をするにあたっては、リグノセルロース系材料のみとすることが好ましいが、必要に応じて、リグノセルロース以外の材料、たとえば、グルコースなどの糖類、リグニン成分、酸、水分を適宜添加することができる。
【0013】
水蒸気処理に供するリグノセルロース系材料の大きさにより、水蒸気処理による分解成分の生成程度を制御することができる。
リグノセルロース系材料は、水蒸気処理を均一に行うことができるように、細分化されていることが好ましい。細分化されていると、水蒸気処理や乾燥、粉砕の各工程で必要とされる時間も短縮される。特に、リグノセルロース系材料は、小片化ないし微粉末化、具体的には、フレーク又はウェーハ等の薄片状に形成されていると、取り扱いやすい。大きさは、例えば、厚さ1mm以下で5cm×5cm以下程度の大きさ、好ましくは、厚さ0.5mm以下で2cm×2cm以下程度とすることができる。鋸くずやプレーナ屑等をそのまま用いることもできる。
【0014】
リグノセルロース系材料の含水率(乾量基準)は、120%(以下、含水率においては重量%を意味する。)以下であることが好ましい。含水率が120%を超えると、水蒸気処理によってリグノセルロース系材料中に生成する分解成分が流出しやすくなり、有効量の分解成分が処理後のリグノセルロース系材料に保持されにくくなるからである。より好ましくは、8%以上100%以下である。かかる範囲であると、リグノセルロース系材料全体を均一に水蒸気処理して分解成分を生成させると同時に分解成分の流出を効果的に抑制できて、好ましい流動性と成形性とを備える熱可塑性材料を得ることができる。8%未満であると、水蒸気による暴露が不均一になりやすく、このため、分解成分の生成も不均一になり、流動性の良好な熱可塑性材料を得られにくくなる。一方、100%を超えると、水蒸気処理中にリグノセルロース系材料中の自由水が遊離しやすくなり、この自由水の遊離とともに分解成分がリグノセルロース系材料から流出しやすくなり、得られるリグノセルロース系材料の熱流動性が低下する。より好ましくは、15%以上100%以下である。さらに、好ましくは、30%以上100%以下である。
含水率は、リグノセルロース系材料を乾燥する工程においてその程度を調整することができる。逆に、含水率は、リグノセルロース系材料に対して外部から水分を付与することによっても調整することができる。
【0015】
(水蒸気処理)
水蒸気処理は、各種形態で実施することができるが、好ましくは、飽和水蒸気あるいは過熱水蒸気下で加熱することによって行われる。具体的には、耐圧容器内で、高圧下において、加熱水蒸気にリグノセルロース系材料を曝すことによって行う。
水蒸気処理は、約60℃以上で加熱することが好ましく、また、上限は好ましくは約260℃以下である。60℃以上250℃以下であると、ヘミセルロース、リグニン等の分解を行う一方、分解縮合等の副反応を抑制することができる。好ましくは、約110℃以上約230℃以下に加熱する。より好ましくは、約150℃以上約230℃以下とする。最も好ましくは、約200℃以上約230℃以下とし、さらに好ましくは220℃とする。
【0016】
水蒸気処理は、加熱温度が約110℃以上約230℃以下のとき、例えば、数十秒から数十分間程度処理すればよい。処理時間は、処理温度が低い場合にはより長くすることが好ましく、処理温度が高い場合には、より短くすることができる。また、リグノセルロース系材料が大きい場合には、より長くすることが好ましく、同材料が小さい場合には、より短くすることができる。
上述したようなフレーク状にまで細分化されたリグノセルロース系材料では、加熱温度が110℃以上230℃以下のとき、数十秒~10分程度処理すれば良い。好ましく約1分~約5分である。好ましくは、約2分~3分程度である。一方、より大きな状態のままのリグノセルロース材料を用いた場合は、15分以上必要となる場合もある。
好ましい処理温度である200℃以上230℃以下の場合、数十秒~5分程度の加熱で良好な処理状態を得ることができる。たとえば、一般的に入手しやすいプレーナ屑(典型的には、厚さ1mm以下で5cm×5cm以下程度の大きさ、好ましくは、厚さ0.5mm以下で2cm×2cm以下程度の細片)の場合、2分から5分程度で好ましい処理状態を得ることができる。
【0017】
なお、製造される成形材料が特有の匂いをえることを防ぐためには、水蒸気処理は、200℃未満の温度で行われることが好ましい。
【0018】
水蒸気処理を終了させるときは、徐々に圧力を下げることもできるし、一挙に大気圧まで開放することもできる。大気圧まで一挙に開放する場合には、処理装置内のセルロース含有材料内部の水分が蒸気化されることにより、セルロース含有材料内で爆発が生じてセルロース含有材料の組織が破壊される。この結果、セルロース含有材料が細分化されて繊維状や粉末状等に粉砕することができる(以下、高圧状態から一挙に圧力開放することを、爆砕という。また、加圧容器内で蒸煮後に一挙に圧力開放することを蒸煮・爆砕処理という。)。通常、爆砕を採用する場合には、蒸煮・爆砕が連続して行われる。蒸煮・爆砕処理の概念を図1に例示する。爆砕によれば、その後の粉砕工程が容易になる。また、乾燥工程も効率的に実施されるようになる。
なお、爆砕を実施する場合には、水蒸気処理における加熱温度は、180℃以上260℃以下であることが好ましい。より好ましくは、約200℃以上約230℃以下とする。
【0019】
このような水蒸気処理により、本材料を得ることができる。本材料には加水分解あるいは熱分解成分が生成され、当該分解成分が組織内に保持されあるいは組織から材料表面に浸出した状態となっている。
【0020】
(乾燥)
水蒸気処理後、本材料を乾燥することが好ましい。水分が多量に存在すると、本材料を加熱して流動化させる際、水分が気化して成形性あるいは流動性を損なう可能性がある。また、分解成分が水分の蒸発とともに移動して流動性や成形性を損なう可能性がある。
【0021】
乾燥工程は、一般には、本材料の含水率(乾量基準)が28%以下となるまで実施することが好ましい。より好ましくは、12%あるいは気乾含水率まで乾燥する。
【0022】
乾燥は、常温下でも高温下でも行い得るが、好ましくは、水蒸気処理の後、積極的に乾燥する。水蒸気処理後、早期に水分を蒸発させることにより、水分とともに水溶性の分解成分が離脱することを抑制して、分解成分をセルロース含有材料に多く残留させることができる。
なお、積極的な乾燥とは、水分蒸発を促進するための送風および/または熱を付与しながら乾燥させることをいう。具体的には、水蒸気処理温度以下の高温下での乾燥や、常温下での送風等による乾燥である。
なお、含水率は、JIS Z 2101木材の試験方法 3.2 含水率に準じて測定することができる。
【0023】
(粉砕)
水蒸気処理後において、粉砕は、必要に応じて行うことができる。例えば、成形材料を適用しようとする用途に本材料の粒径が適するように粉砕することができる。
本成形用組成物とする際の粒径は特に限定しない。1000μm程度でも、溶融時の流動性を十分確保することができる。押出し成形や射出成形のためのメルトフローを考慮すれば、好ましくは、約800μm以下であり、約200μm以下がさらに好ましく、より好ましくは180μm以下である。さらに好ましくは約100μm以下であり、一層好ましくは約90μm以下である。また、約45μm以下であってもよい。
フローに関しては、粒径の他、粒度分布も影響する。ある程度粒度分布を有する方が高い流動性を得ることができる。
全体的に好ましい範囲としては、約45μm以上約180μm以下であり、より好ましくは、約45μm以上約90μm以下であり、また、約90μm以上約180μm以下である。
なお、粒子形状は、特に限定しないで、薄片状、球状、不定形状、繊維状等とすることができる。
【0024】
粉砕には、例えばウィレーミル、ボールミル、かいらい機、ミキサー等の機械を用いることができる。水蒸気処理し乾燥したリグノセルロース系材料は、組織が脆化されているために簡単に破壊される。このため、単に粉砕するのに比較して小さな動力、短時間で微粉末に形成することができる。したがって、粉砕工程で熱が発生することもなく、安全にかつ省コストで粉砕することができる。
粉砕では、目標とされる成形材料の最大粒径以下の目開きの篩を用いて篩い分けすることができる。
なお、乾燥後には、粉砕のみならず、造粒も可能である。分解成分は接着性を有するため、造粒して、粒径を均質化したり、流動性を改善したりすることができる。また、造粒に際して、コーティング材を適用することにより、新しい複合成形材料を得ることもできる。
【0025】
本材料は、少なくともセルロース、ヘミセルロース、及びリグニンの分解成分を保持している。また、多くの場合、分解されていないリグニンおよび/またはセルロースを含有している。本材料は、既に述べたように、加熱することにより流動し、可塑性を発現する。結果として、このため、本材料は可塑化剤として使用できる。加熱流動は、一旦固化後も可能である。また、本材料を含む組成物を熱可塑性材料として使用でき、典型的には、熱による可塑化を利用した成形材料として使用できる。好ましくは、熱可塑性成形用材料として使用する。
推論であって、本発明を拘束するものではないが、本材料の少なくとも一部であって、特に、粒子表面に存在する分解成分が溶融することにより、粒子の集合体全体に流動性と可塑性とを付与するものと思われる。したがって、本材料は、加熱により可塑性を発現するとき、完全に溶融樹脂化している場合もありうるが、多くの場合、溶融物を一部に含み、本材料の構成粒子に由来する、不定形状、球状、繊維状、あるいは薄片状等の各種形状粒子が含んでいると考えられる。
【0026】
(本材料を含む組成物)
本発明の組成物は、本材料を含有すれば足りる。
本組成物には、本組成物を加熱することにより、本材料が流動化あるいは溶融樹脂化して、本組成物自体に可塑性を発現させうる程度に本材料を含有していることが好ましい。したがって、好ましくは、本成形用組成物は、本材料を主として含有する。具体的には組成物に用いる樹脂材料100重量部のうち本材料を20重量部以上99重量部以下含有し、より好ましくは、40重量部以上99重量部以下含有する。また、本材料のみからなる組成物とすることもできる。
【0027】
組成物中に含めることのできる他の樹脂材料としては、たとえば、通常の熱可塑性樹脂材料、熱硬化性樹脂材料、生分解性樹脂材料を使用することができる。熱可塑性樹脂材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS、塩化ビニルなどを用いることができるが、好ましくは、ポリプロピレン、ポリエチレンを用いることができる。
また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂等を用いることができる。好ましくは、フェノール樹脂を用いることができる。
生分解性樹脂材料を用いることにより、成形体全体としての生分解性を容易に確保することができる。なお、生分解性樹脂材料としては、ポリ乳酸、ポリ-β-ヒドロキシ酪酸、ポリコハク酸ブチレン等の脂肪族ポリエステル材料から選択される1種あるいは2種以上を選択して用いることができる。これらの脂肪族ポリエステル材料は、優れた生分解性と入手容易な点において好ましい。
【0028】
(本材料あるいは本組成物の利用)
本材料、あるいは本材料を含む本組成物は、加熱により流動性を発現し、可塑性を有するようになる。さらに、冷却により固化する。本材料の可塑性を利用することで、熱可塑性を利用する成形用組成物、可塑剤組成物、充填剤組成物等の各種組成物に適用することができる。
成形用組成物としての使用に際しては、可塑時に適当な形状付与工程を実施することで容易に成形体を得ることができる。成形方法は、圧縮成形、押出し成形、射出成形他、各種樹脂成形法を採用することができる。
【0029】
(前駆体)
使用前の本組成物は、特に、その形態を限定するものではない。粉末状や粒子状の他、成形・搬送・ハンドリングに適した形状や大きさを備えた前駆体とすることもできる。このような前駆体は、少なくとも加圧することによって得ることができる。本材料が本来的に有する分解成分は、常温でも粘結性を有している。このため、この粘結性を利用することにより、加圧のみによって形状を有する前駆体を得ることができる。また、同時に加熱することにより、本材料の少なくとも一部を溶融させ一層結合性が高められた状態の各種形状の前駆体を得ることができる。本材料は熱可塑性を有するため、前駆体を後段の加熱工程において、加熱することにより可塑性を発現させることができる。
【0030】
(可塑化)
可塑化のための加熱条件は、好ましくは、本材料が流動化する範囲内で設定することができる。流動化する温度(流動化開始温度)は、本材料の水蒸気処理条件によっても異なるが、約100℃以上約260℃以下とすることができる。好ましくは、約110℃以上であり、より好ましくは約150℃以上であり、さらに好ましくは約170℃以上であり、最も好ましくは約180℃以上である。また、約230℃以下とすることが好ましい。約170℃以上約180℃以下とすることが最も好ましい。
なお、加熱温度は、水蒸気処理時の温度が高い場合には、相対的に低く設定することができる。また、水蒸気処理温度が低い場合には、相対的に高く設定することが好ましい。
【0031】
特に、水蒸気処理温度が約200℃であった場合、用いたリグノセルロース系材料や処理時間にもよるが、約150℃~約190℃の温度で流動開始させることができる。
また、水蒸気処理温度が約210℃であった場合、用いたリグノセルロース系材料や処理時間にもよるが、約160℃で流動開始させることができる。
水蒸気処理温度が約220℃であった場合、用いたリグノセルロース系材料や処理時間にもよるが、約100℃~約140℃で流動開始させることができる。たとえば、一般的なプレーナ屑(典型的には、厚さ1mm以下で5cm×5cm以下程度の大きさ、好ましくは、厚さ0.5mm以下で2cm×2cm以下程度の細片)を水蒸気処理温度が約200℃で処理した場合、処理時間が5分未満(2分程度)の場合には、約190℃で流動開始し、処理時間が5分~10分の場合は、約190℃で流動開始する。
また、同様の細片につき、水蒸気処理温度が約210℃、処理時間が5分未満(2分程度)の場合には、約160℃で流動化する。水蒸気処理温度が約220℃、処理時間が5分未満(2分程度)の場合には、約140℃で流動化し、同温度で処理時間が5~10分の場合には、100~110℃で流動化する。特に、同様の細片について、水蒸気処理温度が約220℃、処理時間10分の場合、流動開始温度は約105℃程度である。
なお、既に述べたように、本材料の粒子径は、流動化を確保するには、好ましくは、45μm以上180μm以下であるが、粒子径が45μm以下であると、例示した温度よりもより低い温度で流動を開始することがわかっている。
ヤング物性の確保を重要視する場合には、成形温度は約170℃である。また、予熱工程を付与するとともに、加圧加熱時間を好ましくは10分以上、より好ましくは15分以上、さらに好ましくは20分以上とする。
【0032】
以上のことから、水蒸気処理温度によって流動開始温度や流動性を制御できることが明らかである。なお、流動開始温度は、一般的に入手可能な細管式レオメータ等による押出し試験によって確認することができる。
最も、一般的な細管式レオメータは、温度制御可能な加熱炉と、加熱炉内に設置され、試験試料を収容し、吐出口であるノズルを有するシリンダと、シリンダ内の試料を加圧するピストン、とを備えている。かかる細管式レオメータによる押出し試験の一例を図2に示す。本材料は、かかる細管式レオメーターにより加熱により流動を開始し、糸状体として吐出される。
【0033】
なお、加熱工程に先んじて、本材料及び本組成物を予め加熱しておくことが好ましい。すなわち、本材料が可塑化しない程度の加熱工程を予め実施することが好ましい。かかる予熱工程を実施することで、加熱条件を緩やかにすることができる。また、成形体を得る場合には、得られる成形体の密度、曲げ強さ、曲げヤング係数を飛躍的に向上させることができる。また、吸水時の膨張率や吸水率を顕著に低下させることができる。予熱工程の温度は、特に限定しないが、好ましくは、加熱工程時の加熱温度と同程度とする。
【0034】
(成形体の製造)
成形用組成物を加熱して流動化・可塑化後、あるいは流動化に伴い、適切な形状付与手段を適用することにより成形体を得ることができる。形状付与手段は、たとえば、型を使用したり、ダイを通過させたりする従来公知の手段を使用することができる。その後、冷却することにより、成形体を得ることができる。成形方法としては、回転駆動体の成形に適したものであれば特に限定しないが、好ましくは、圧縮成形方法である。
また、本成形体の製造にあたっては、成形用組成物を可塑化して成形するため、精密な成形が可能である。たとえば、円盤や円柱等の単純形状のみならず、そのまま所望の歯形を有する歯車などの回転駆動体、肉厚の異なる部位や異なる断面形状を有する回転駆動体、絞り部分などを有する回転駆動体を製造することができる。
【0035】
形状付与時の条件は、水蒸気処理条件や成形手法によって異なる。ボードやパネル等を圧縮成形により得る場合には、加圧条件を、約10MPa以上約80MPa以下とすることが好ましい。より好ましくは、約25MPa以上とし、また、60MPa以下とする。水蒸気処理温度が220℃以上の高温で所定時間(典型的には2~5分程度)処理されていれば、50MPa以下で良好な成形を実現することができる。
【0036】
(成形体)
本成形用組成物に対して形状付与し後、冷却することにより、成形体を得ることができる。
得られた成形体は、少なくとも一部において、樹脂様となっている。特に、表面において顕著に樹脂様表面を有する。また、特に、内相において、本材料の構成粒子に由来する粒子が結合された状態が観察されることもある。多くの場合、成形体は、樹脂様部と粒子結合部分とが混在した状態となっている。
本成形体によれば、その密度、曲げ強さ、曲げヤング係数において優れた特性を確保することができる。たとえば、曲げ強さが、少なくとも10N/mm2、好ましくは40N/mm2以上、より好ましくは50N/mm2以上の成形体を得ることができる。また、曲げヤング係数が2.0kN/mm2以上、好ましくは6.0kN/mm2以上、さらに好ましくは8.0kN/mm2以上である成形体を得ることができる。また、吸水時の厚さ膨張率が15%以下、好ましくは、12%以下の成形体を得ることができる。また、吸水率が13%以下、好ましくは10%以下の耐水性に優れた成形体を得ることができる。
さらに、耐油性の優れた成形体を得ることができる。例えば、機械油に24時間浸漬した場合の吸油率が1%以下、好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%以下の成形体を得ることができる。
また、上記浸漬条件で吸油厚さ膨張率及び吸油長さ膨張率がそれぞれ1%以下、好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%以下の成形体を得ることができる。
また、粒子流動に近い流動状態の場合には、硬化後の加熱後の収縮率が小さく、このため、容易に寸法精度の高い成形体を得ることもできる。
なお、上記した各種特性の試験方法としては、以下に示す方法を採用することが好ましい。
【0037】
1.密度
JIS A 5905繊維板5.4密度試験に準じる。なお、試験片の寸法は、20mm×20mmとする。
2.曲げ試験(曲げ強さ及び曲げヤング係数)
寸法幅10mm×長さ65mm×厚み4~6mmの試験片に対して、スパン50mm、荷重速度2mm/分とし中央集中荷重を加えて試験を行う。曲げ強さ及び曲げヤング係数の算出は、JIS Z 5905 木材の試験方法 9 曲げ試験による。
3.吸水厚さ膨張率
JIS A 5905繊維板5.10吸水厚さ膨張率試験に準じる。水浸せき時間は24時間とする。また、試験片の寸法は20mm×20mmとする。
4.吸水率
JIS A 5905繊維板5.9吸水率試験に準じる。試験片の寸法は20mm×20mmとする。
5.吸油性
例えば、機械油などの油に一定時間(例えば24時間)浸漬し、浸漬前後の重量増加を初期重量で除することにより、吸油率を算出することができる。また、浸漬前後の厚み及び長さの変化をそれぞれ初期厚み及び初期長さで除することにより、吸油厚さ膨張率及び吸油長さ膨張率を算出することができる。
【0038】
このような成形体は、樹脂様相を備えるとともに、高い密度と高い強度を有していることから、成形後に2次的加工を施すことできる。この結果、本成形体及びその2次加工体は、従来合成樹脂成形体が用いられていた工業製品を本成形体により代替することができる。たとえば、合成樹脂に対して行われる、切削加工及び研削加工等の各種加工を実施することできる。
【0039】
(回転駆動体)
本成形体は、その表面が本質的に潤滑性に優れ、摩擦により熱が発生しにくいという特性を備えている。特に、本材料のみから得られた成形体においてはかかる特性が顕著である。このため、成形により、あるいはさらに切削加工を施して、歯車、シャフト、オーガ、ベアリング、軸受けなどの動力伝達に関わる回転駆動体に用いることができる。
特に、回転駆動体にあっては、曲げヤング係数が8.0kNmm2以上であることが好ましく、より好ましくは10.0kN/mm2以上である。かかる曲げヤング係数を備えることにより、一般的に使用される歯車(歯高が0.5mm以上16mm以下で歯数が6以上120以下)、特に、歯高が4mm以上の歯車を構成することができ、例えば、モジュール2.0(歯高4mm)で、歯数が6以上120以下)を実用可能な強度を付して作製することができる。
また、本成形体を用いた回転駆動体は、優れた潤滑性を有し、潤滑油を供給することなく、あるいは従来金属製の回転駆動体に必要とされているのに比べて少ない潤滑油量で回転させることができる。同時に、ポリアセタールコポリマーなどのエンジニアリングプラスチックと同等程度の磨耗量に抑制することができる。
一方、機械油24時間浸漬後における吸油率が1%以下(好ましくは0.5%以下、さらに好ましくは0.1%以下、より好ましくは0.05%以下、最も好ましくは0.01%以下)であって高い耐油性を有する。また、吸油厚さ膨張率及び吸油長さ膨張率もそれぞれ1%以下、好ましくは0.5%以下、より好ましくは0.1%以下、さらに好ましくは0.05%以下、最も好ましくは0.01%以下である。これらのことから、本回転駆動体は、高い耐油性を有しているといえる。したがって、油に浸漬状態においても十分に使用可能であり、金属製歯車に代替可能である。
【0040】
(回転駆動体の再利用)
本回転駆動体は、本材料の熱可塑性に基づいて、加熱により再度可塑性を発現させることができる。したがって、本回転駆動体が不要となった場合において、再度加熱することににより、再び成形材料として使用できる。すなわち、そのままの組成で新たな形状を付与することもできるし、他の材料と組み合わせて新たな形状を付与することもできる。さらに、充填剤として別の用途に転用することもできる。
また、使用済みの本回転駆動体を可塑化させることにより、回転駆動体中の他のフィラーなどの複合材料や樹脂材料と分離したり、あるいはこれらを回収することができる。同時に、本材料のみを回収することも可能となる。
さらに、固形燃料や吸着剤としても使用することができる。
なお、本回転駆動体を再利用するにあたっては、予め、細分化しておくことが好ましい。
【0041】
(回転駆動体の生分解)
本発明の回転駆動体は、リグノセルロース系材料のみから、あるいはそれを主体としている。したがって、そのまま土中などの微生物などの生育する領域あるいは一定のセルロースやリグニン分解性微生物叢に供給することにより、生分解される。したがって、廃棄にあたっても、環境に与える影響を抑制することができる。
【0042】
【実施例】
(実施例1)
ブナのプレーナ屑を200℃で10分間水蒸気処理し、その後、一気に圧力を開放して爆砕し、繊維化した。その後、天日で気乾含水率まで乾燥させ、ウィレーミルで粉砕し、篩いにかけて500μm以下の大きさの微粉末を回収した。
【0043】
(実施例2)
実施例1で得た微粉末を成形材料として、そのまま成形用組成物として使用した。本成形材料以外には、なんら他の材料は使用しなかった。この成形用組成物をプレス金型に注入し、荷重27.7MPa下、170℃、190℃の2つの温度で20分間加圧及び加熱して、成形体を得た。なお、いずれの温度条件試料についても、成形用組成物に対して約20分間の予熱工程を付与した。
この2種類の成形体について各種機械的物性等を確認した。結果を表1に示す。
【表1】
JP0003781727B2_000002t.gif
【0044】
表1に示すように、本成形材料を用いることにより、好ましい密度、曲げ強さ、曲げヤング強度を備える成形体を得られることがわかった。また、耐油特性の結果から、成形体を油に浸漬した状態でも機能させうることがわかった。
【0045】
(実施例3)
ブナのプレーナ屑を200℃で10分間水蒸気処理し、その後、一気に圧力を開放して爆砕し、繊維化した。その後、天日で気乾含水率まで乾燥させ、ウィレーミルで粉砕し、篩いにかけて500μm以下の大きさの微粉末を回収した。
この微粉末のみを成形材料とした成形用組成物をプレス金型に注入し、荷重27.7MPa下、170℃で20分間加圧及び加熱して、3種類の歯車成形体を得た。なお、成形用組成物に対して約20分間の予熱工程を付与した。各種歯車の形態と耐久試験機の概略をそれぞれ図1及び図2に示す。
大歯車1は、成形用組成物130gを,上記条件で100mm×100mm×9mmのサイズに圧縮成形した後、モジュール2.0、歯数38となるよう切削加工して作製した。中間歯車2は、成形用組成物13gを、上記条件でモジュール2.0、歯数18となるように熱圧成形して作製した。他の一つの歯車は、駆動歯車3であり、中間歯車2と同様の条件で成形して作製した。なお、最終歯車4は、ジュラコン(商標、ポリアセタールコポリマー)を歯切りしてモジュール2.0、歯数18となるように作製した。
【0046】
図2に示すように、最終歯車4の回転軸にコイルスプリングにより10Nの負荷を与え、モーターにより駆動歯車3に3166rpmの回転をさせ、8時間連続運転して歯車耐久試験を行った。この試験装置においては、大歯車1は、1500rpmで両歯面が相手歯車に回転接触し、中間歯車2は、3166rpmで両歯面が相手歯車に回転接触し、駆動歯車3と最終歯車4は、片歯面がそれぞれ動力伝達接触するようになっている。回転前及び回転中に潤滑油は供給しなかった。また、試験における総回転数は、歯車試料1は720000回転であり、中間歯車2及び最終歯車4は、それぞれ1519680回転であった。
本試験では、試験前後の各歯車重量を測定し、耐久試験による重量減少量を算出した。また、大歯車1と駆動歯車4について歯面(歯形)の試験前後の変化をGEARTEC TTi-300E(株式会社東京テクニカル)により測定した。
この耐久試験結果を表2に示す。
【0047】
【表2】
JP0003781727B2_000003t.gif表2に示すように、試験前後の質量変化からは、本成形材料による歯車がジュラコンと同等あるいはそれ以上の耐久性を備えていることがわかった。また、歯面の変化量もこの結果を支持していた。
これらのことから、本改質材料を用いた成形体を歯車として実用可能であることがわかった。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、リグノセルロース系材料に由来する材料の成形体を用いて歯車などの回転駆動体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】歯車耐久試験機における歯車構成を示す正面図である。
【図2】歯車耐久試験機の側面図である。1 大歯車
2 中間歯車
3 駆動歯車
4 最終歯車
図面
【図1】
0
【図2】
1