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明細書 :ナノデバイス材料及びそれを用いたナノデバイス

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3993126号 (P3993126)
公開番号 特開2004-311733 (P2004-311733A)
登録日 平成19年8月3日(2007.8.3)
発行日 平成19年10月17日(2007.10.17)
公開日 平成16年11月4日(2004.11.4)
発明の名称または考案の名称 ナノデバイス材料及びそれを用いたナノデバイス
国際特許分類 H01L  29/06        (2006.01)
B82B   1/00        (2006.01)
H01L  29/78        (2006.01)
H01L  51/30        (2006.01)
H01L  51/05        (2006.01)
C01B  31/02        (2006.01)
FI H01L 29/06 601N
B82B 1/00
H01L 29/78 301X
H01L 29/28 220A
H01L 29/28 250E
H01L 29/28 100A
C01B 31/02 101F
請求項の数または発明の数 7
全頁数 11
出願番号 特願2003-103643 (P2003-103643)
出願日 平成15年4月8日(2003.4.8)
審査請求日 平成15年4月8日(2003.4.8)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】竹延 大志
【氏名】岩佐 義宏
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】恩田 春香
参考文献・文献 Keivan Esfarjani et.al.,Electronic and transport properties of N-P doped nanotubes,Applied Physics Letters,米国,American Institute of Physics,1999年 1月 4日,Vol.74/No.1,p.79-81
片浦弘道,フラーレンを内包したカーボンナノチューブ,固体物理,日本,2001年 4月15日,Vol.36, No.4,p.231-239
Taishi Takenobu, et. al.,Stable and controlled amphoteric doping by encapsulation of organic molecules inside carbon nanotubes,Nature Materials,米国,2003年 9月 7日,Vol.2,p.683-688,Article abstract,URL,www.nature.com/nmat/journal/v2/n10/abs/nmat976.html
K. Hiraki, et. al.,Metal-insulator transition of donor-acceptor-type organic charge-transfer complex (BETS)2(Br2TCNQ):Site-selective NMR measurements,Physical Review B,米国,2002年 7月 8日,66,035104-1-6
調査した分野 H01L 29/06
C01B 31/02
Web of Science
特許請求の範囲 【請求項1】
カーボンナノチューブの内部にイオン化エネルギーが6.6eV以下のドナーか、電子親和力が2.6eV以上のアクセプターの有機分子からなる、正孔または電子を与える電荷移動を起こす材料が含有されていることを特徴とするナノデバイス材料。
【請求項2】
請求項記載のナノデバイス材料において、前記有機分子がTCNQ、TTF、TDAE、TMTSF、F4 TCNQ、DNBNであることを特徴とするナノデバイス材料。
【請求項3】
請求項1記載のナノデバイス材料において、前記カーボンナノチューブ前記電荷移動を起こす材料から正孔または電子の移動が起こり、材料全体として正孔または電子を伝導させるP型もしくはN型の半導体を具備することを特徴とするナノデバイス材料。
【請求項4】
請求項1記載のナノデバイス材料において、前記カーボンナノチューブと2種類以上の前記電荷移動を起こす材料の間で電荷のやりとりが行われ、前記カーボンナノチューブの中にP型半導体とN型半導体の部分を同時に有することを特徴とするナノデバイス材料。
【請求項5】
請求項1記載のナノデバイス材料において、前記カーボンナノチューブと前記電荷移動を起こす材料の間で電荷のやりとりが行われ、前記材料の密度を上げることにより、前記カーボンナノチューブの中に金属的伝導性を示す部分を有するようにしたことを特徴とするナノデバイス材料。
【請求項6】
請求項1~の何れか1項に記載のナノデバイス材料を用いて作製されることを特徴とするナノデバイス。
【請求項7】
請求項記載のナノデバイスが、P型半導体の材料とN型半導体の材料を組み合わせた電子デバイスであることを特徴とするナノデバイス。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デバイス材料及びそれを用いたデバイスに係り、特に、カーボンナノチューブを用いたナノスケールのデバイス材料及びそれを用いたデバイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピューターの性能は飛躍的に向上しているが、更なる高性能化の為にはナノスケールでのデバイス作製が必要不可欠である。技術的には、現在のデバイス作製方法をナノスケールで行うには、ナノサイズのP型半導体材料・N型半導体材料およびそれらを連結する金属材料が必要不可欠である。
【0003】
【非特許文献1】
Dresselhaus,M.S.,Dresselhaus,G.&Avouris,P.(eds.)Carbon Nanotubes(Spring,Berlin,2001).
【0004】
【非特許文献2】
JP0003993126B2_000002t.gif
【0005】
【非特許文献3】
Derycke,V.,Martel,R.,Appenzeller,J.&Avouris,P.Controlling doping and carrier injection in carbon nanotube transistors.Appl.Phys.Lett.80,2773-2774(2002).
【0006】
【非特許文献4】
Kong,J.et al.Nanotube molecular wires as chemical sensors.Science 287,622-625(2000).
【0007】
【非特許文献5】
Collins,P.,Bradley,K.,Ishigami,M.&Zettl.,A.Extreme oxygen sensitivity of electronic properties of carbon nanotubes.Science 287,1801-1804(2000).
【0008】
【非特許文献6】
Martel,R.et al.Ambipolar electrical transport in semiconducting single-wall carbon nanotubes.Phys.Rev.Lett.87,106801(2001).
【0009】
【非特許文献7】
Zhou,C.,Kong,J.,Yenilmez,E.&Dai,H.Modulated chemical doping of individual carbon nanotubes.Science 290,1552-1555(2000).
【0010】
【非特許文献8】
Kazaoui,S.,Minami,N.,Jacquemin,R.,Kataura,H.&Achiba,Y.Amphoteric doping of single-wall carbon-nanotube thin films as probed by optical absorption spectroscopy.Phys.Rev.B60,13339-13342(1999).
【0011】
【非特許文献9】
Kazaoui,S.,Minami,N.,Matsuda,N.,Kataura,H.&Achiba,Y.Electrochemical tuning of electronic states in single-wall carbon nanotubes studied by in situ absorption spectroscopy and ac resistance.Appl.Phys.Lett.78,3433-3435(2001).
【0012】
【非特許文献10】
Jouguelet,E.,Mathis,C.&Petit,P.Controlling the electronic properties of single-wall carbon nanotubes by chemical doping.Chem.Phys.Lett.318,561-564(2000).
【0013】
【非特許文献11】
Kong,J.&Dai,H.Full and modulated chemical gating of individual carbon nanotubes by organic amine.J.Phys.Chem.B105,2890-2893(2001).
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
カーボンナノチューブは1991年に発見された炭素原子のみからなる筒状分子であり、それ自体がナノサイズのワイヤーであることから、ナノサイズデバイス材料として期待されている。カーボンナノチューブには、金属的伝導を示す物と真性半導体の物があり、通常得られる材料は1対2の比率でこれらが混ざり合った物である。近年、これら混ざり物の中から真性半導体の物だけを取り出す方法が確立されつつあるが、金属的伝導を示す物のみを取り出す方法は大きな課題である。
【0015】
また、P型半導体およびN型半導体を準備する技術も大きな課題である。全てのチューブをP型もしくはN型の半導体や金属的伝導を示す物にする方法として、アルカリ金属やハロゲン元素を反応させ電荷の移動を起こし、カーボンナノチューブの電子状態を制御する方法がある。しかしながら、この方法で得られるカーボンナノチューブは大気中で不安定であり、実用には大きな問題がある。それとは別に、カーボンナノチューブとの間に電荷の移動を生じる分子をカーボンナノチューブの外側に反応させる方法も示されているが、この場合も大気中での安定性が問題となる。
【0016】
また、多くの試料を一度に合成する方法も確立されていない。さらに、溶液プロセスを用いることが困難であるなど、実用には多くの課題を抱えている。
【0017】
本発明は、この問題を解決する方法として、半導体カーボンナノチューブ内に、カーボンナノチューブとの間に電荷の移動を生じる分子(例えば、TCNQやTTF)を内包させることによって、大気中でも安定なナノスケールのデバイス材料を見出した。
【0018】
本発明は、上記状況に鑑みて、カーボンナノチューブを用いたナノスケールのP型半導体材料・N型半導体材料および金属材料を有するナノデバイス材料及びそれを用いたナノデバイスを提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記目的を達成するために、
〔1〕ナノデバイス材料において、カーボンナノチューブの内部にイオン化エネルギーが6.6eV以下のドナーか、電子親和力が2.6eV以上のアクセプターの有機分子からなる、正孔または電子を与える電荷移動を起こす材料が含有されていることを特徴とする。
【0020】
〕上記〔〕記載のナノデバイス材料において、前記有機分子がTCNQ、TTF、TDAE、TMTSF、F4 TCNQ、DNBNであることを特徴とする。
【0021】
〕上記〔1〕記載のナノデバイス材料において、前記カーボンナノチューブ前記電荷移動を起こす材料から正孔または電子の移動が起こり、材料全体として正孔または電子を伝導させるP型もしくはN型の半導体を具備することを特徴とする。
【0022】
〕上記〔1〕記載のナノデバイス材料において、前記カーボンナノチューブと2種類以上の前記電荷移動を起こす材料の間で電荷のやりとりが行われ、前記カーボンナノチューブの中にP型半導体とN型半導体の部分を同時に有することを特徴とする。
【0023】
〕上記〔1〕記載のナノデバイス材料において、前記カーボンナノチューブと前記電荷移動を起こす材料の間で電荷のやりとりが行われ、前記材料の密度を上げることにより、前記カーボンナノチューブの中に金属的伝導性を示す部分を有するようにしたことを特徴とする。
【0024】
ナノデバイスにおいて、上記〔1〕~〔5〕の何れか1項に記載のナノデバイス材料を用いて作製されることを特徴とする
【0025】
〕上記〔〕記載のナノデバイスが、P型半導体の材料とN型半導体の材料を組み合わせた電子デバイスであることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
図1は本発明の第1実施例を示すカーボンナノチューブを用いたナノデバイス材料を示す模式図である。
【0028】
この図に示すように、第1実施例では、カーボンナノチューブ(CNT)1内部に、電荷移動を起こす材料として、TCNQ(Tetracyano-p-quinodimethane)2〔電子を受け取る性質を持つ分子(アクセプタ)を包含させている。
【0029】
図2は本発明の第1実施例を示すカーボンナノチューブ(CNT)の内部に包含させる材料となり得る各種の分子の化学式を示す図である。
【0030】
図1ではカーボンナノチューブ1の内部に包含させる材料としてTCNQ2が示されているが、かかる電荷移動を起こす材料としては、TCNQ2に代わって、TTF(Tetrathiafulvalene)やTDAE〔Tetrakis(dimethylamino)ethylene〕、TMTSF(Tetramethyl-tetraselenafulvalene)、F4 TCNQ(Tetrafluorotetracyano-p-quinodimethane)、DNBN(3,5-Dinitrobenzonitrile)などの分子を用いることができる。特に、イオン化エネルギーが6.6eV以下のドナーか、電子親和力が2.6eV以上のアクセプターになりえる有機分子であることが望ましい。
【0031】
このとき、例えば、TCNQなどのカーボンナノチューブ1から電子を受け取る性質を持つ分子(アクセプタ)を包含させるとP型半導体のデバイス材料を、例えば、TDAEなどの電子をカーボンナノチューブ1へ与える分子(ドナー)を包含させるとN型半導体のデバイス材料を作製することができる。
【0032】
図3は本発明の第1実施例にかかるカーボンナノチューブ内にカーボンナノチューブとの間で電荷移動を起こす分子を内包してカーボンナノチューブの電子状態を制御する様子を示す模式図である。
【0033】
図3(a)には、カーボンナノチューブ11内に複数のドナー12が包含されたN型半導体13が示され、図3(b)には、カーボンナノチューブ15内に複数のアクセプタ16が包含されたP型半導体17が示されている。
【0034】
図4は本発明の第1実施例にかかるカーボンナノチューブ内に電荷移動を起こす材料を内包させることによる利点を示す図である。
【0035】
図4(a)に示すように、電荷移動を起こす材料であるTCNQ21が単独で存在する場合には、大気中で酸素等の影響を強く受けるために、不安定であるが、図4(b)に示すように、電荷移動を起こす材料であるTCNQ21がカーボンナノチューブ22内に存在する場合には、カーボンナノチューブ22でガードされて酸素等の影響を受けることがなく、大気中でも安定である。
【0036】
図5は本発明の第1実施例にかかる電荷の移動を起こす分子の密度とその電気特性を示す模式図である。
【0037】
図5(a)に示すように、カーボンナノチューブ31内で電荷の移動を起こす分子32が疎らである場合には、半導体としての働きをし、図5(b)に示すように、カーボンナノチューブ35内で電荷の移動を起こす分子36の密度が高い場合には、電気抵抗が低くなり、金属としての働きをする。
【0038】
図6は本発明の第1実施例にかかるカーボンナノチューブと電荷移動を起こす材料間の電荷のやり取りによって得られた金属的伝導性を示すナノデバイス材料の電気伝導度特性図であり、横軸に温度(K)、縦軸に抵抗(Ω)を示している。
【0039】
この図から明らかなように、カーボンナノチューブにTCNQがドープされることにより、曲線aに示すように金属的伝導性を有するものになった(抵抗がほぼ0)ことがわかる。なお、曲線bは従来のカーボンナノチューブの温度-抵抗特性を示している。
【0040】
図7は本発明の第1実施例を示す、カーボンナノチューブと電荷移動を起こす材料との間の電荷のやり取りにより得られた、P型もしくはN型の半導体(ナノデバイス材料)の光吸収スペクトル特性図である。図7(a)はTCNQ(アクセプタ)を包含させた場合、図7(b)はTDAE(ドナー)を包含させた場合であり、aは本発明のナノデバイス材料、bは従来のナノデバイス材料、cはそれらの差分をそれぞれ示している、図7(a)および図7(b)は、それぞれ横軸に光子エネルギー(eV)、縦軸に吸光度(相対単位)を示している。
【0041】
このように、カーボンナノチューブと電荷移動を起こす材料の間で電荷のやり取りが行われ、P型〔図7(a)〕もしくはN型〔図7(b)〕の半導体となっていることが、図7の光吸収スペクトル特性から明らかである。
【0042】
図8は本発明の第2実施例を示すカーボンナノチューブと2種類以上の電荷移動を起こす材料との間の電荷のやりとりにより、1つのカーボンナノチューブの中にP型半導体とN型半導体の部分を同時に有するナノデバイス材料を示す模式図である。
【0043】
この図において、41はカーボンナノチューブ、42はアクセプタ、43はドナーを示している。
【0044】
このように、カーボンナノチューブ41内に2種類以上の電荷移動を起こす材料であるアクセプタ42とドナー43を包含させると、電荷のやりとりが行われ、カーボンナノチューブ41の中にP型半導体の部分44とN型半導体の部分45が同時に得られる。
【0045】
図9は本発明の第3実施例を示すカーボンナノチューブのナノデバイス材料を用いたナノデバイスの例を示す模式図である。
【0046】
この図において、51は第1の電極(ゲート電極)、52は絶縁膜(ゲート酸化膜)、53はその絶縁膜52上に形成される第2の電極(ソース電極)、54はその第2の電極53と対向する第3の電極(ドレイン電極)、55は第2の電極53と第3の電極54の間に配置されるカーボンナノチューブ、56はそのカーボンナノチューブ55の内部に包含される材料(例えば、TCNQからなるアクセプタ)である。
【0047】
この図から明らかなように、ゲート電極51、ゲート酸化膜52、ソース電極53、ドレイン電極54、カーボンナノチューブ55とその内部に包含されるアクセプタ56からなるP型チャネルを有する電界効果トランジスタ50を構成することができる。
【0048】
図10は本発明の第4実施例を示すカーボンナノチューブのナノデバイス材料を用いたナノデバイスと、N型半導体の材料を組み合わせた電子デバイスの例を示す模式図である。
【0049】
この図において、61は絶縁膜、62は第1の電極、63はカーボンナノチューブ64とその内部に包含されるアクセプタ65からなるP型半導体、66はN型半導体、67は第2の電極である。
【0050】
この図から明らかなように、P型半導体63と接合するN型半導体66を有するP-Nダイオード60を構成することができる。
【0051】
本発明によれば、上記したように、カーボンナノチューブ内にカーボンナノチューブとの間で電荷移動を起こす分子を内包させて、カーボンナノチューブの電子状態を制御することができる。つまり、電子を与える分子(ドナー)を内包させるとN型半導体が形成され、逆に電子を受け取る分子(アクセプタ)を内包させるとP型半導体が形成される。
【0052】
具体的には、カーボンナノチューブから電子を受け取る性質を持つ分子を用いるとP型半導体のデバイス材料を、電子をカーボンナノチューブに与える性質を持つ分子を用いるとN型半導体のデバイス材料を作製できる。
【0053】
このデバイスは、空気中でも安定であり、かつ溶液プロセスを用いることが可能な点が、従来用いられる化合物との最も大きな違いである。
【0054】
さらに、電荷移動を起こす分子を高密度にカーボンチューブ内に内包すると、全てのチューブに金属的伝導性を有するものとしての働きをさせることができる。つまり、この方法によると元々は金属的導電体と半導体の混ざり物であったカーボンナノチューブを、全て金属にすることができる。
【0055】
このように、別々に作製したP型半導体とN型半導体のチューブを接合して、ナノスケールのトランジスタやダイオードや発光素子などのデバイスの作製が可能である。
【0056】
また、同様の方法で1本のカーボンナノチューブ内にP型半導体の部分とN型半導体の部分を作製して、ダイオードや発光素子などのデバイスにすることも可能である。さらに、金属的伝導性を有するチューブを利用すれば、ナノデバイスにおける金属ワイヤーとしての利用価値はもちろん、カーボンナノチューブのみであらゆる回路を作製することもできる。
【0057】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0058】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
【0059】
(A)空気中で安定な、P型・N型・金属(伝導体)カーボンナノチューブを作製することができる。
【0060】
(B)本発明の種々の型のカーボンナノチューブを有するナノデバイス材料を組み合わせることにより、ナノスケールで様々なデバイス、つまりトランジスタ、ダイオード、発光素子、レーザー発振素子、又は論理回路を作製することができる。
【0061】
(C)1本のカーボンナノチューブ内でもP-N接合を作製することができる。
【0062】
(D)本発明のナノデバイス材料を既存の材料と組み合わせても様々なデバイスを作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示すカーボンナノチューブを用いたナノデバイス材料を示す模式図である。
【図2】 本発明の第1実施例を示すカーボンナノチューブ(CNT)の内部に包含させる材料となり得る各種の分子の化学式を示す図である。
【図3】 本発明の第1実施例にかかるカーボンナノチューブ内にカーボンナノチューブとの間で電荷移動を起こす分子を内包してカーボンナノチューブの電子状態を制御する様子を示す模式図である。
【図4】 本発明にかかるカーボンナノチューブ内に電荷移動を起こす材料を内包させることによる利点を示す図である。
【図5】 本発明の第1実施例にかかる電荷の移動を起こす分子の密度とその電気特性を示す模式図である。
【図6】 本発明の第1実施例にかかるカーボンナノチューブと電荷移動を起こす材料間の電荷のやり取りによって得た金属的伝導性を示すナノデバイス材料の電気伝導度特性を示す図である。
【図7】 本発明の第1実施例を示すカーボンナノチューブと電荷移動を起こす材料との間の電荷のやり取りにより得られたP型もしくはN型の半導体(ナノデバイス材料)の光吸収スペクトル特性図である。
【図8】 本発明の第2実施例を示すカーボンナノチューブと2種類以上の電荷移動を起こす材料との間の電荷のやりとりにより、1つのカーボンナノチューブの中に複数のP型半導体とN型半導体の部分を有するナノデバイス材料を示す模式図である。
【図9】 本発明の第3実施例を示すカーボンナノチューブのナノデバイス材料を用いたナノデバイスの例を示す模式図である。
【図10】 本発明の第4実施例を示すカーボンナノチューブのナノデバイス材料を用いたナノデバイスと、N型半導体の材料を組み合わせた電子デバイスの例を示す模式図である。
【符号の説明】
1,11,15,22,31,35,41,55,64 カーボンナノチューブ(CNT)
2,21 TCNQ
12,43 ドナー
13 N型半導体
16,42 アクセプタ
17 P型半導体
32,36 電荷の移動を起こす分子
44 P型半導体の部分
45 N型半導体の部分
50 電界効果トランジスタ
51 第1の電極(ゲート電極)
52 絶縁膜(ゲート酸化膜)
53 第2の電極(ソース電極)
54 第3の電極(ドレイン電極)
56 カーボンナノチューブの内部に包含される材料
61 絶縁膜
62 第1の電極
63 P型半導体
65 アクセプタ
66 N型半導体
67 第2の電極
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9