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明細書 :エマルションの製造装置

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3860186号 (P3860186)
公開番号 特開2004-351417 (P2004-351417A)
登録日 平成18年9月29日(2006.9.29)
発行日 平成18年12月20日(2006.12.20)
公開日 平成16年12月16日(2004.12.16)
発明の名称または考案の名称 エマルションの製造装置
国際特許分類 B01F   3/08        (2006.01)
B01F   5/06        (2006.01)
B81B   1/00        (2006.01)
B01J  13/00        (2006.01)
FI B01F 3/08 A
B01F 5/06
B81B 1/00
B01J 13/00 A
請求項の数または発明の数 7
全頁数 13
出願番号 特願2004-209334 (P2004-209334)
分割の表示 特願2002-567454 (P2002-567454)の分割、【原出願日】平成14年2月13日(2002.2.13)
出願日 平成16年7月16日(2004.7.16)
優先権出願番号 2001048097
2001238624
優先日 平成13年2月23日(2001.2.23)
平成13年8月7日(2001.8.7)
優先権主張国 日本国(JP)
日本国(JP)
審査請求日 平成16年11月25日(2004.11.25)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】樋口 俊郎
【氏名】鳥居 徹
【氏名】西迫 貴志
【氏名】谷口 友宏
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】伊藤 紀史
参考文献・文献 特表2005-514187(JP,A)
特開2002-119841(JP,A)
特開2000-117096(JP,A)
特開2003-075305(JP,A)
調査した分野 B01F 3/08
B01F 5/06
B81B 1/00
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)平行電極を持つ基板と、
(b)該基板上に形成されるマイクロチャンネルとを備え、
(c)前記マイクロチャンネルの上流側の分散相を前記平行電極に印加される移動電界により吸引・排出してエマルションを生成させることを特徴とするエマルションの製造装置。
【請求項2】
請求項1記載のエマルションの製造装置において、連続相側の平行電極の配置を変えることにより、生成されたエマルションを所定の方向に案内可能にすることを特徴とするエマルションの製造装置。
【請求項3】
請求項1記載のエマルションの製造装置において、前記平行電極に印加する移動電界の移動速度を変えることにより、エマルションの生成速度を変化可能にすることを特徴とするエマルションの製造装置。
【請求項4】
(a)分散相の液槽下部に、複数のマイクロチャンネルが形成された剛体部材に挟着される弾性部材と、
(b)該弾性部材に応力を印加するアクチュエータと、
(c)前記複数のマイクロチャンネルが連通する連続相を具備することを特徴とするエマルションの製造装置。
【請求項5】
請求項4記載のエマルションの製造装置において、複数の分散相を供給する手段として、基板と被駆動板と該基板と被駆動板間に配置される弾性部材及び前記被駆動板を駆動するアクチュエータとを備え、前記複数の分散相を同時に供給することを特徴とするエマルションの製造装置。
【請求項6】
請求項4記載のエマルションの製造装置において、前記複数のマイクロチャンネルの流路の径の下部が絞られるテーパを形成することを特徴とするエマルションの製造装置。
【請求項7】
請求項4記載のエマルションの製造装置において、前記複数のマイクロチャンネルの流路の径の下部が絞られる第1のテーパと流路の径の更なる下部が拡げられる第2のテーパを有する突起を形成することを特徴とするエマルションの製造装置。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、水、油、および化学的に不活性な液体中での、微小なエマルションの製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、微小なエマルション(マイクロスフィアを含む)の製造装置は薬品の製造過程において用いられており、いくつかの製造法が提案されている。例えば、第1溶液中に第2溶液を滴下する方法から、2重管の内側より空中に向けて第1溶液を滴下、外側より第2溶液を滴下する方法などさまざまである(例えば、特表平8-508933号公報参照)。また、空中への液滴散布方法としては、インクジェットプリンタなどで用いられている圧電によって液滴を噴出させる方式がある。

【特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一方、実験室用機器として単分散の微小液滴を作る技術としては、特開2000-84384号がある。しかしながら、この方式では、微小液滴を作る速さが遅く、界面活性剤やマイクロカプセルの外皮に包み込むことが出来ないという問題があった。また、微小液滴径は、マイクロチャンネル幅の3倍以上のものしか形成することができなかった。
【0004】
本発明は、上記状況に鑑みて、簡便に、しかも迅速にエマルションを生成させることができるエマルションの製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕エマルションの製造装置において、平行電極を持つ基板と、この基板上に形成されるマイクロチャンネルとを備え、前記マイクロチャンネルの上流側の分散相を前記平行電極に印加される移動電界により吸引・排出してエマルションを生成させることを特徴とする。
【0006】
〔2〕上記〔1〕記載のエマルションの製造装置において、連続相側の平行電極の配置を変えることにより、生成されたエマルションを所定の方向に案内可能にすることを特徴とする。
【0007】
〔3〕上記〔1〕記載のエマルションの製造装置において、前記平行電極に印加する移動電界の移動速度を変えることにより、エマルションの生成速度を変化可能にすることを特徴とする。
【0008】
〔4〕エマルションの製造装置において、分散相の液槽下部に、複数のマイクロチャンネルが形成された剛体部材に挟着される弾性部材と、この弾性部材に応力を印加するアクチュエータと、前記複数のマイクロチャンネルが連通する連続相を具備することを特徴とする。
【0009】
〔5〕上記〔4〕記載のエマルションの製造装置において、複数の分散相を供給する手段として、基板と被駆動板とこの基板と被駆動板間に配置される弾性部材及び前記被駆動板を駆動するアクチュエータとを備え、前記複数の分散相を同時に供給することを特徴とする。
【0010】
〔6〕上記〔4〕記載のエマルションの製造装置において、前記複数のマイクロチャンネルの流路の径の下部が絞られるテーパを形成することを特徴とする。
【0011】
〔7〕上記〔4〕記載のエマルションの製造装置において、前記複数のマイクロチャンネルの流路の径の下部が絞られる第1のテーパと流路の径の更なる下部が拡げられる第2のテーパを有する突起を形成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、簡便に、しかも迅速にエマルションを生成させることができる。
【0013】
更に、エマルションを生成させ、所定の方向に案内し、また、その生成速度を変化させることができる。
【0014】
更に、エマルションの大量生成を容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0016】
図1は本発明の第1実施例を示す微小液滴の製造装置の平面図、図2はその微小液滴の製造方法の説明図である。ここで、図2(a)はその微小液滴の製造方法(その1)の説明図、図2(b)はその微小液滴の製造方法(その2)の説明図であり、図2(b-1)はその部分断面図、図2(b-2)は図2(b-1)のA-A線断面矢視図である。
【0017】
これらの図において、1は微小液滴の製造装置の本体、2はその本体1に形成された、連続相が流れるマイクロチャンネル、3はそのマイクロチャンネル2に交差する向きに形成される分散相供給チャンネル、4は分散相供給口、5は連続相(例えば、油)、6は分散相(例えば、水)、7は微小液滴、8は疎水性の膜である。
【0018】
そこで、マイクロチャンネル2中を流れる連続相5に対し、分散相6を、図2に示すような連続相5の流れに交差する向きで供給し、連続相5が分散相供給口4に一部入り込むことにより、分散相供給チャンネル3の幅より径の小さい微小液滴7を製造することができる。
【0019】
例えば、分散相(水)6の圧力を2.45kPaに固定した場合、連続相(油:オレイン酸70%)5の圧力を4.85kPaにしたときは、マイクロチャンネル2及び3のサイズを幅100μm、高さ幅100μmとした場合に、微小液滴径が約25μmとなり、連続相の圧力を5.03kPaにしたときは、微小液滴径が約5μmのものを得ることができる。
【0020】
また、図2(b-1)、(b-2)に示すように、連続相(例えば、油)5と分散相(例えば、水)6とが合流する近傍の連続相5が流れるマイクロチャンネル2及び分散相供給チャンネル3の内壁面に、微小液滴7を生成しやすい(微小液滴をはじき飛ばしやすい)ように、疎水性の膜8を形成することが好適である。
【0021】
なお、上記実施例では、連続相5が油であり、分散相6が水であるので疎水性の膜8が好適であるが、連続相が水であり、分散相が油である場合には、親水性の膜を設けるようにすることが好適である。
【0022】
図3は本発明の第2実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の平面図、図4はそのマイクロカプセルの製造方法の説明図である。
【0023】
これらの図において、11はマイクロカプセルの製造装置の本体、12はその本体11に形成された、連続相が流れるマイクロチャンネル、13はそのマイクロチャンネル12に交差する向きに形成された、殻となる相供給チャンネル、14はマイクロチャンネル12に交差する向きに形成された、内部に内包される相供給チャンネル、15は殻となる相供給口、16は内包される相供給口、17は連続相(例えば、水)、18は殻となる相、19は内部に内包される相、20はマイクロカプセルである。
【0024】
そこで、マイクロチャンネル12中を流れる連続相17に対し、殻となる相18および内部に内包される相19を、図4に示すような連続相17の流れに交差する向きで供給し、殻となる相18は内部に内包される相19に対して上流側から薄い層をなすように供給する。
【0025】
図5は本発明の第3実施例を示す微小液滴の製造装置の平面図、図6はその微小液滴の製造方法の説明図である。
【0026】
これらの図において、21は微小液滴の製造装置の本体、22は第1のマイクロチャンネル、23は第2のマイクロチャンネル、24は第1の連続相、25は第2の連続相、26は第1の連続相24と第2の連続相25との合流ポイント、27は分散相供給チャンネル、28は分散相、29は微小液滴である。
【0027】
そこで、マイクロチャンネル22,23中を流れる連続相24,25の合流ポイント26で、図6に示すように連続相24,25の流れに交差するように分散相28を送り出して微小液滴29を製造することができる。
【0028】
図7は本発明の第4実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の平面図、図8はそのマイクロカプセルの製造方法の説明図である。
【0029】
これらの図において、31はマイクロカプセルの製造装置の本体、32はその本体31に形成され、連続相が流れる第1のマイクロチャンネル、33はその本体31に形成され、連続相が流れる第2のマイクロチャンネル、34は第1の連続相(例えば、油)、35は第2の連続相(例えば、油)、36は第1の連続相34と第2の連続相35との合流ポイント、37は内部に内包される相供給チャンネル、38は内部に内包される相(例えば、水)、39は微小液滴(例えば、水球)、40は本体31に形成され、連続相が流れる第3のマイクロチャンネル、41は本体31に形成され、連続相が流れる第4のマイクロチャンネル、42は第3の連続相(例えば、水)、43は第4の連続相(例えば、水)、44は第3の連続相42と第4の連続相との合流ポイント、45は殻となる相、46は殻となる微小液滴、47はマイクロカプセルである。
【0030】
そこで、第1及び第2のマイクロチャンネル32,33中を流れる連続相34,35に対し、内部に内包される相38を、図8に示すように、第1,第2の連続相34,35の流れに交差する向きで供給し、内包される微小液滴39を形成する。
【0031】
次いで、第3及び第4のマイクロチャンネル40,41中を流れる連続相42,43に対し、合流した第1及び第2の連続相34,35からなる殻となる相45を、第3の連続相42と第4の連続相43との合流ポイント44で流れに交差する向きで供給し、内包される微小液滴39の外側に殻となる被覆を形成することにより、マイクロカプセル47を製造することができる。
【0032】
なお、この実施例では、マイクロカプセル47に1個の微小液滴39が含まれているが、複数個の微小液滴39を含ませるようにしてもよい。
【0033】
因みに、第1、第2のマイクロチャンネル32,33、及び分散相供給チャンネル37のサイズを幅100μm、高さ幅100μmとし、第3のマイクロチャンネル(微小液滴39が存在するチャンネル)を幅500μm、高さ幅100μmとして、連続相及び分散相高さ(圧力に換算される)を変化させたときの粒子径を図9に示す。このことから明らかなように、連続相及び分散相高さ(圧力に換算される)を変化させることにより、粒子径を制御できることがわかる。
【0034】
図10は本発明の第5実施例を示す微小液滴の製造装置の分散相または殻や内部に内包される相を送り出す機構の説明図であり、図10(a)はピエゾアクチュエータが伸長し相を送り出す前を示す図、図10(b)はピエゾアクチュエータが伸縮し相を送り出す状態を示す図である。
【0035】
これらの図において、51は基板、52は被駆動板、53はラバー、54はその被駆動板52の両端に配置されるピエゾアクチュエータ、55a~55dは複数の供給口、56a~56dは1つの分散相に形成される複数の経路である。この分散相の下部にはバックプレッシャがかかっている。
【0036】
図10(a)に示すように、複数の経路56a~56dが形成されており、それらが、図10(b)に示すように、ピエゾアクチュエータ54が縮小することによって同時に分散相を送り出すことができる。
【0037】
なお、上記したピエゾアクチュエータに代えて各種のアクチュエータを用いるようにしてもよい。
【0038】
図11は本発明の第6実施例を示す微小液滴の製造装置の分散相または殻や内部に内包される相を送り出す機構の説明図であり、図11(a)はバイモルフアクチュエータが平板状で相を送り出す前を示す図、図11(b)はバイモルフアクチュエータが曲がって相を送り出している状態を示す図である。
【0039】
これらの図において、61はバイモルフアクチュエータ、62は固定板、63はラバー、64a~64dは複数の供給口、65a~65dは1つの分散相に形成される複数の経路である。この分散相の下部にはバックプレッシャがかかっている。
【0040】
このように、図11(a)に示すように、複数の経路65a~65dが形成されており、図11(b)に示すように、バイモルフアクチュエータ61の駆動(上部への湾曲)により、同時に分散相を送り出すことができる。
【0041】
図12は本発明の第7実施例を示す微小液滴の製造装置の分散相または殻や内部に内包される相を送り出す機構の説明図であり、図12(a)は電歪性高分子体が駆動されていない、相を送り出す前を示す図、図12(b)は電歪性高分子体が駆動(伸縮)され相を送り出している状態を示す図である。
【0042】
これらの図において、71は基板、72は被駆動板、73は電歪性高分子体、74a~74dは複数の供給口、75a~75dは1つの分散相に形成される複数の経路である。この分散相の下部にはバックプレッシャがかかっている。
【0043】
図12(a)に示すように、複数の経路75a~75dが形成されており、図12(b)に示すように、電歪性高分子体73の駆動(縮小)により、同時に分散相を送り出すことができる。
【0044】
図13は本発明の第8実施例を示す微小液滴の製造装置の分散相供給口の開閉機構の構成図であり、図13(a)はピエゾアクチュエータが駆動されていない(縮小状態)、相のゲートを開いた状態を示す図、図13(b)はピエゾアクチュエータが駆動(伸縮)され、相のゲートを閉じている状態を示す図である。
【0045】
これらの図において、81は基板、82はラバー、83は被駆動板、84は両側に配置されるピエゾアクチュエータ、85は固定板、86a~86dは複数のゲートである。
【0046】
この図に示すように、複数のゲート86a~86dが形成されており、両側に配置された2個のピエゾアクチュエータ84の駆動により、それら全ての相のゲートを閉じることができる。
【0047】
なお、上記したピエゾアクチュエータに代えて各種のアクチュエータを用いるようにしてもよい。
【0048】
図14は本発明の第9実施例を示す微小液滴の製造装置の分散相供給口の開閉機構の構成図であり、図14(a)はバイモルフアクチュエータが駆動されていない(平板状態)、相のゲートを開いた状態を示す図、図14(b)はバイモルフアクチュエータが駆動(下部へ湾曲した状態)され、相のゲートを閉じている状態を示す図である。
【0049】
これらの図において、91は基板、92はラバー、93はバイモルフアクチュエータ、94a~94dは複数のゲートである。
【0050】
これらの図に示すように、複数のゲート94a~94dが形成されており、バイモルフアクチュエータ93の駆動により、同時に複数のゲート94a~94dを閉じることができる。
【0051】
図15は本発明の第10実施例を示す微小液滴の製造装置の分散相供給口の開閉機構の構成図であり、図15(a)は電歪性高分子体が駆動されていない、相のゲートを開いた状態を示す図、図15(b)は電歪性高分子体が駆動(縮小)され相のゲートを閉じた状態を示す図である。
【0052】
これらの図において、101は基板、102は被駆動板、103は電歪性高分子体、104a~104dは複数のゲートである。
【0053】
図15(a)に示すように、電歪性高分子体103が駆動されていない状態(伸長)により、複数のゲート104a~104dが開かれており、図15(b)に示すように、電歪性高分子体103の駆動(縮小)により、同時に複数のゲート104a~104dを閉じることができる。
【0054】
図16は本発明の第11実施例を示すエマルションの製造装置の平面図であり、図16(a)はそのエマルションの製造装置に分散相が導入される前の状態を示す平面図、図16(b)はそのエマルションの製造装置に液体が充填されている状態を示す平面図、図16(c)はそのエマルションの製造装置に大きな液滴をセットし、静電気による移動電界によって微小液滴(エマルション)を生成させている状態を示す図である。
【0055】
これらの図において、111は基板、112はその基板111上に形成された電極、113はその電極112が形成された基板111上に形成されるマイクロチャンネル、114は分散相、115はマイクロチャンネル113を通過することにより生成されるエマルションを示している。
【0056】
この実施例では、マイクロチャンネル113に対して直交するように電極112が形成されており、電極112に印加される移動電界によりエマルション115が生成され、エマルション115は電極112に印加される静電気による移動電界により電極に直交する方向(ここでは下方)へと案内されることになる。
【0057】
また、その移動電界の移動速度を変えることにより微小液滴の生成速度を変化させることができる。
【0058】
図17は本発明の第12実施例を示すエマルションの製造装置の平面図であり、図17(a)はそのエマルションの製造装置に分散相が導入される前の状態を示す平面図、図17(b)はそのエマルションの製造装置に分散相が導入されエマルションが生成されていく状態を示す図である。
【0059】
これらの図において、121は基板、122はその基板121上に形成された電極、123はその電極が形成された基板121上に形成されるマイクロチャンネル、124は分散相、125はマイクロチャンネル123を通過することにより生成されるエマルションを示している。
【0060】
この実施例では、マイクロチャンネル123の出口側では電極122が縦方向に形成されており、生成されたエマルション125は電極122に印加される静電気により水平方向に案内されることになる。
【0061】
図18は本発明の第13実施例を示すエマルション生成装置の説明図であり、図18(a)はその単分散エマルション生成装置の全体構成を示す模式図であり、図18(a-1)はその左側面図、図18(a-2)はその平面の模式図、図18(a-3)はその右側面図である。図18(b)はその第1の合流点の説明図、図18(c)はその第2の合流点の説明図である。
【0062】
これらの図において、131は微小液滴の製造装置の本体、132は分散相が流れるマイクロチャンネル、133は第1の連続相が流れるマイクロチャンネル、134は第2の連続相が流れるマイクロチャンネル、135は分散相と第1の連続相が合流する第1の合流点、136は分散相と第1の連続相および第2の連続相が合流する第2の合流点、137は第1の連続相、138は分散相、139は第2の連続相、140は生成されたエマルションである。
【0063】
この実施例では、第1の合流点135で分散相138と第1の連続相137が合流して第1の連続相137と分散相138との2相流を作る。さらに、第2の合流点136において第1の連続相137と分散相138との2相流と第2の連続相139が合流するが、このときに分散相138よりエマルション140が生成される。
【0064】
この実施例によれば、チャンネル幅に対して粒径の小さいエマルションを容易に生成することができるという利点がある。
【0065】
図19は本発明の第14実施例を示すマイクロカプセル生成装置の説明図であり、図19(a)はそのマイクロカプセル生成装置の全体構成を示す模式図であり、図19(a-1)はその左側面図、図19(a-2)はその平面の模式図、図19(a-3)はその右側面図である。図19(b)はその第1の合流点の説明図、図19(c)はその第2の合流点の説明図である。
【0066】
これらの図において、141はマイクロカプセルの製造装置の本体、142は分散相(例えば、水)が流れるマイクロチャンネル、143は第1の連続相(例えば、油)が流れるマイクロチャンネル、144は第2の連続相(例えば、水)が流れるマイクロチャンネル、145は分散相と第1の連続相が合流する第1の合流点、146は分散相と第1の連続相および第2の連続相が合流する第2の合流点、147は第1の連続相、148は分散相、149はエマルション(例えば、水)、150は第2の連続相、151は生成されたマイクロカプセルであり、1つ又は2つ以上のエマルション149をマイクロカプセル151内に包含させることができる。
【0067】
図20は本発明のゴム弾性変形を利用した微小液滴(エマルション・マイクロカプセル)の大量生成装置の構成図、図21はその第1の生成装置の動作の説明図である。
【0068】
これらの図において、160はリニアモータ、161は液槽、162は蓋、163は分散相、164は上部ステンレス板、165はゴム部材、166は下部ステンレス板、167はマイクロチャンネル、168は連続相、169は生成されたエマルション(微小液滴)である。なお、アクチュエータとしてのリニアモータ160に代えて、ピエゾやその他のアクチュエータを用いるようにしてもよい。
【0069】
そこで、バックプレッシャがかけられた液槽161〔図21(a)参照〕に上方からリニアモータ160を駆動して、圧力を加えると、上部ステンレス板164と下部ステンレス板166間に挟着されたゴム部材165が押さえ付けられて〔図21(b)参照〕、分散相163がマイクロチャンネル167からちぎられて排出され、微小液滴169が生成される。その場合に、上部ステンレス板164とゴム部材165と下部ステンレス板166に、多くのマイクロチャンネル167を形成しておくことにより、リニアモータ160の一度の駆動により大量の微小液滴169を容易に生成させることができる。
【0070】
図22は、図20に示される第2の微小液滴の大量生成装置の動作の説明図である。
【0071】
この実施例では、複数のマイクロチャンネル167の流路の径の下部が絞られるテーパ167Aが形成される狭窄部167Bを設けるようしている。
【0072】
そこで、バックプレッシャがかけられた液槽161〔図22(a)参照〕に上方からリニアモータ160を駆動して、圧力を加えると、上部ステンレス板164と下部ステンレス板166間に挟着されたゴム部材165が上方から押さえ付けられて〔図22(b)参照〕、分散相163がマイクロチャンネル167からちぎられて排出され、微小液滴169が生成される。その場合に、テーパ167Aにより、マイクロチャンネル167の流路の径の下部が絞られているために、微小液滴169は下方に効率的に排出される効果がある。
【0073】
図23は、図20に示される第3の微小液滴の大量生成装置の動作の説明図である。
【0074】
この実施例では、複数のマイクロチャンネル167の流路の径の下部が絞られる第1のテーパ167Cとこの流路の径の更なる下部が拡げられる第2のテーパ167Dが形成される狭窄部167Eを備えるようにしている。
【0075】
そこで、バックプレッシャがかけられた液槽161〔図23(a)参照〕に上方からリニアモータ160を駆動して、圧力を加えると、上部ステンレス板164と下部ステンレス板166間に挟着されたゴム部材165が上方から押さえ付けられて〔図23(b)参照〕、分散相163がマイクロチャンネル167からちぎられて排出され、微小液滴169′が生成される。その場合に、その微小液滴169′は、第1のテーパ167Cによりマイクロチャンネル167からちぎられ、第2のテーパ167Dにより、そのちぎられた分散相の微小液滴169′は下方にガイドされてより効率的に排出される効果がある。
【0076】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明のエマルションの製造装置によれば、簡便に、しかも迅速にエマルションを生成させることができ、薬品の製造分野やバイオテクノロジーの分野に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1実施例を示す微小液滴の製造装置の平面図である。
【図2】本発明の第1実施例を示す微小液滴の製造方法の説明図である。
【図3】本発明の第2実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の平面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示すマイクロカプセルの製造方法の説明図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す微小液滴の製造装置の平面図である。
【図6】本発明の第3実施例を示す微小液滴の製造方法の説明図である。
【図7】本発明の第4実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の平面図である。
【図8】本発明の第4実施例を示すマイクロカプセルの製造方法の説明図である。
【図9】本発明の第4実施例におてい連続相及び分散相高さを変化させたときの粒子径を示す図である。
【図10】本発明の第5実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の分散相または殻や内部に内包される相を送り出す機構の説明図である。
【図11】本発明の第6実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の分散相または殻や内部に内包される相を送り出す機構の説明図である。
【図12】本発明の第7実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の分散相または殻や内部に内包される相を送り出す機構の説明図である。
【図13】本発明の第8実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の分散相供給口の開閉機構の構成図である。
【図14】本発明の第9実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の分散相供給口の開閉機構の構成図である。
【図15】本発明の第10実施例を示すマイクロカプセルの製造装置の分散相供給口の開閉機構の構成図である。
【図16】本発明の第11実施例を示すエマルションの製造装置の平面図である。
【図17】本発明の第12実施例を示すエマルションの製造装置の平面図である。
【図18】本発明の第13実施例を示すエマルション生成装置の説明図である。
【図19】本発明の第14実施例を示すマイクロカプセル生成装置の説明図である。
【図20】本発明のゴム弾性変形を利用した微小液滴の大量生成装置の構成図である。
【図21】図20に示される第1の微小液滴の大量生成装置の動作の説明図である。
【図22】図20に示される第2の微小液滴の大量生成装置の動作の説明図である。
【図23】図20に示される第3の微小液滴の大量生成装置の動作の説明図である。
図面
【図1】
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【図3】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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