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明細書 :時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第3857284号 (P3857284)
公開番号 特開2005-051257 (P2005-051257A)
登録日 平成18年9月22日(2006.9.22)
発行日 平成18年12月13日(2006.12.13)
公開日 平成17年2月24日(2005.2.24)
発明の名称または考案の名称 時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム
国際特許分類 H01S   3/00        (2006.01)
G01N  21/01        (2006.01)
G02F   1/01        (2006.01)
H01S   3/10        (2006.01)
H04B  10/00        (2006.01)
H04B  10/22        (2006.01)
H04J  14/08        (2006.01)
H04J  14/00        (2006.01)
H04J  14/02        (2006.01)
FI H01S 3/00 F
G01N 21/01 D
G02F 1/01 B
H01S 3/10 Z
H04B 9/00 A
H04B 9/00 D
H04B 9/00 E
請求項の数または発明の数 9
全頁数 11
出願番号 特願2004-252755 (P2004-252755)
分割の表示 特願平11-333897 (P1999-333897)の分割、【原出願日】平成11年11月25日(1999.11.25)
出願日 平成16年8月31日(2004.8.31)
審査請求日 平成17年6月6日(2005.6.6)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】後藤 俊夫
【氏名】西澤 典彦
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】河原 正
参考文献・文献 特開平11-295159(JP,A)
特開平11-244243(JP,A)
特開昭58-124932(JP,A)
特開昭63-302368(JP,A)
特開昭61-281940(JP,A)
特開昭50-104982(JP,A)
IEEE Photonics Technology Letters,1999年, Vol.11 No.4,p.421-423
LEOS’99,1999年,Vol.1,TuG2 p.179-180
電気学会研究会資料 光応用・視覚研究会, LAV-99-7~9・11~17,p.7-11
調査した分野 H01S 3/00
G01N 21/01
G02F 1/01
H01S 3/10
H04B 10/00
H04B 10/22
H04J 14/00
H04J 14/02
H04J 14/08
特許請求の範囲 【請求項1】
(a)短パルス光源と、該短パルス光源から出力されるパルス光の繰り返し信号を受ける分周器と、該分周器からの出力信号により駆動され、任意の繰り返し波形を生成する発振器と、該発振器の出力によって駆動され、透過光の強度を時間に対し周期的に変化させる光強度変調器と、該光強度変調器から入射される入射パルス光の強度に対し、ほぼ線形に波長のシフトしたソリトンパルスが生成される光ファイバとを具備し、時間に対し周期的に波長の変化するパルス光を出力する時分割波長多重パルス光源と、
(b)該パルス光源から出力される短パルス光を導入する被測定対象物と、
(c)該被測定対象物を評価する装置を具備することを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項2】
請求項1記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を一つの受光器を用いて測定し、信号を時分割に測定することを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項3】
請求項1記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を波長によって分離し、それぞれの信号を測定することを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項4】
(a)短パルス光源と、該短パルス光源から出力されるパルス光の繰り返し信号を受ける分周器と、該分周器からの出力信号により駆動され、任意の繰り返し波形を生成する発振器と、該発振器の出力によって駆動され、透過光の強度を時間に対し周期的に変化させる光強度変調器と、該光強度変調器から入射パルス光の強度に対し、ほぼ線形に波長のシフトしたソリトンパルスが生成される光ファイバとを備え、時間に対し周期的に波長の変化するパルス光を出力するとともに、可搬型に組み立てる時分割波長多重パルス光源と、
(b)該パルス光源から出力される短パルス光を導入する被測定対象物と、
(c)該被測定対象物を評価する装置を具備することを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項5】
請求項4記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を一つの受光器を用いて測定し、信号を時分割に測定することを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項6】
請求項4記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を波長によって分離し、それぞれの信号を測定することを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項7】
請求項1又は4記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記短パルス光源がフェムト秒ファイバレーザであることを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項8】
請求項1又は4記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記光ファイバが定偏波ファイバであることを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
【請求項9】
請求項8記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、入射光の偏光方向を定偏波ファイバの複屈折軸から傾け、同時に異なる2波長のパルスを生成することを特徴とする時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システム。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、単一の超短パルス光源と光強度変調器、光ファイバを用いて光の波長が時間に対し周期的に変化する超短パルスを生成する時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、これまで超短パルス光は色素レーザーや固体レーザーを用いて生成されてきたが、光学系が大がかり、且つ、複雑で、波長の可変範囲も数十nmと狭いものであった。

【特許文献1】なし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
また、これまでの波長可変光源は、機械的にミラー等の光学部品を回転させて波長を変化させていたため、高速に波長を変化させることができず、装置が大掛かりであった。
【0004】
また、波長可変光源等により波長可変した光を周期的に出力することはできるが、ほぼ同時間に波長の異なるソリトンパルスを周期的に出力することはできなかった。
【0005】
本発明では、上記問題点を除去し、短パルス光源と光強度変調器及び光ファイバに、短パルス光源の出力に同期する発振器を加え、その発振器の出力により光強度変調器を駆動させることにより、任意の時分割周期で波長の異なる多重の超短パルス光を高速に広帯域に渡って変化させることができる時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、短パルス光源と、この短パルス光源から出力されるパルス光の繰り返し信号を受ける分周器と、この分周器からの出力信号により駆動され、任意の繰り返し波形を生成する発振器と、この発振器の出力によって駆動され、透過光の強度を時間に対し周期的に変化させる光強度変調器と、この光強度変調器から入射される入射パルス光の強度に対し、ほぼ線形に波長のシフトしたソリトンパルスが生成される光ファイバとを具備し、時間に対し周期的に波長の変化するパルス光を出力する時分割波長多重パルス光源と、このパルス光源から出力される短パルス光を導入する被測定対象物と、この被測定対象物を評価する装置を具備することを特徴とする。
【0007】
〔2〕上記〔1〕記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を一つの受光器を用いて測定し、信号を時分割に測定することを特徴とする。
【0008】
〔3〕上記〔1〕記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を波長によって分離し、それぞれの信号を測定することを特徴とする。
【0009】
〔4〕時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、短パルス光源と、この短パルス光源から出力されるパルス光の繰り返し信号を受ける分周器と、この分周器からの出力信号により駆動され、任意の繰り返し波形を生成する発振器と、この発振器の出力によって駆動され、透過光の強度を時間に対し周期的に変化させる光強度変調器と、この光強度変調器から入射パルス光の強度に対し、ほぼ線形に波長のシフトしたソリトンパルスが生成される光ファイバとを備え、時間に対し周期的に波長の変化するパルス光を出力するとともに、可搬型に組み立てる時分割波長多重パルス光源と、このパルス光源から出力される短パルス光を導入する被測定対象物と、この被測定対象物を評価する装置を具備することを特徴とする。
【0010】
〔5〕上記〔4〕記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を一つの受光器を用いて測定し、信号を時分割に測定することを特徴とする。
【0011】
〔6〕上記〔4〕記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記被測定対象物からの出力光を波長によって分離し、それぞれの信号を測定することを特徴とする。
【0012】
〔7〕上記〔1〕又は〔4〕記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記短パルス光源がフェムト秒ファイバレーザであることを特徴とする。
【0013】
〔8〕上記〔1〕又は〔4〕記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、前記光ファイバが定偏波ファイバであることを特徴とする。
【0014】
〔9〕上記〔8〕記載の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムにおいて、入射光の偏光方向を定偏波ファイバの複屈折軸から傾け、同時に異なる2波長のパルスを生成することを特徴とする。
【0015】
上記のように構成したので、
(A)単一のファイバから高速に波長の変化する超短パルス光を出力することができる。
(B)パルス光の波長を広帯域に、時間に対し周期的に可変することができる。
(C)コンパクトなシステムで、理想的なソリトンパルスを広帯域に渡って出力することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0017】
(A)時分割波長多重パルス光発生装置(光源)では、光の波長が光の強度に依存して変化するため、光の強度を変調することによって、超短パルス光の波長を高速に広帯域に渡って変化させることができる。
【0018】
また、生成されるパルス光は理想的なソリトンパルスになる。
【0019】
(B)本発明の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムによって、分光計測や波長に依存する各種光計測を高速に簡便な系で行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムは、短パルス光源と、この短パルス光源から出力されるパルス光の繰り返し信号を受ける分周器と、この分周器からの出力信号により駆動され、任意の繰り返し波形を生成する発振器と、この発振器の出力によって駆動され、透過光の強度を時間に対し周期的に変化させる光強度変調器と、この光強度変調器から入射される入射パルス光の強度に対し、ほぼ線形に波長のシフトしたソリトンパルスが生成される光ファイバとを具備し、時間に対し周期的に波長の変化するパルス光を出力する時分割波長多重パルス光源と、このパルス光源から出力される短パルス光を導入する被測定対象物と、この被測定対象物を評価する装置を具備する。よって、分光計測や波長に依存する各種光計測を高速に簡便な系で行うことが可能となる。
【実施例】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の第1実施例を示す時分割波長多重光源の構成図である。
【0023】
この図に示すように、fs(フェムト秒)ファイバレーザー1から出力される短パルス光を、光特性調整器である光強度変調器2に通す。また、fsファイバレーザー1から出力されるパルス光の繰り返し信号3を分周器4に通し、この分周器4からの信号で発振器5を駆動し、任意の繰り返し波形を生成する。この発振器5の出力で光強度変調器2を駆動し、透過光の強度を時間に対し周期的に変化させる。なお、7は光ファイバ、8は波長フィルタである。
【0024】
一方、光ファイバ7においては、パルス光の強度に対し、ほぼ線形に波長のシフトしたソリトンパルスが生成される。
【0025】
図2はその光ファイバの出力を表しており、横軸は時間を、縦軸は光波長及び光強度を表している。
【0026】
この図から明らかなように、周期的に波長が変化した綺麗なソリトンパルス(波長1~波長4)が等間隔に繰り返し出力されている。
【0027】
従って、光ファイバ7の出力において、周期的に波長の変化するソリトンを得ることができる。その際、光ファイバ7の出力には、ソリトンパルスに変換されなかった励起パルスも出力されるが、波長フィルタ8を用いてそれらの成分を取り除き、ソリトンパルスのみを生成することができる。
【0028】
次に、図3は本発明の実施例を示す発振器出力の時間変化とそれに伴うソリトンパルスの波長の時間変化を示す図であり、図3(a)は発振器出力が鋸歯状波としたとき、図3(b)は階段状に変化する信号としたときを示している。
【0029】
発振器5の出力によって、光強度変調器2を駆動するため、ソリトンパルスの波長も発振器5の出力に応じて変化する。そのため、発振器5から鋸歯状波を出力すれば、図3(a)に示すように、鋸歯状波に波長が変化するソリトンパルスを、また、階段状に変化する信号を利用すれば、図3(b)に示すように、階段状に波長が変化するソリトンパルスを出力することができる。
【0030】
この第1実施例では、短パルス光源(fsファイバレーザー)1と、この短パルス光源1の出力の繰り返し周波数に同期する発振器5と、この発振器5の出力によって駆動され、この短パルス光源1からの出力を変調する光強度変調器2と、この光強度変調器2から入射パルスが入射されるとともに、出力パルスの波長を変化させる光ファイバ7とを具備し、時間に対し周期的に波長の変化するパルス光を出力する。
【0031】
なお、例えば、上記光ファイバ7としては、定偏波光ファイバを用いる。
【0032】
この場合、入射光の偏光方向をこの定偏波光ファイバの複屈折軸から傾け、同時に異なる2波長のパルスを生成するようにする。
【0033】
更に、短パルス光源(fsファイバレーザー)1と、この短パルス光源1の出力の繰り返し周波数に同期する発振器5と、この発振器5の出力によって駆動され、この短パルス光源1からの出力を変調する光強度変調器2と、この光強度変調器2から入射パルスが入射されるとともに、出力パルスの波長を変化させる光ファイバ7とを備え、時間に対し周期的に波長の変化するパルス光を出力するとともに、可搬型に組み立てるようにした。
【0034】
更に、前記光ファイバは定偏波光ファイバである。
【0035】
また、入射光の偏光方向を定偏波ファイバの複屈折軸から傾け、同時に異なる2波長のパルスを生成する。
【0036】
図4は本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光源の出力を光スペクトル観測器を用いて測定した光スペクトルを示す図である。横軸は波長、縦軸はスペクトルの強度を表している。
【0037】
出力には波長が周期的に高速に変化するパルス光が出力されるため、スペクトル観測器では同時に多波長のスペクトルが観測される。スペクトル波長は綺麗なsech2型になっている。図では、光ファイバ長が220mの時に、1.56μm、1.625μm、1.675μm、1.725μmの4波長において、時分割波長多重パルス光が生成されている。これまで最大1.56~2.03μmまでの波長シフトが観測されている。
【0038】
図5は本発明の実施例を示すソリトンパルスの自己相関波形を示す図である。
【0039】
この図において、生成されるソリトンパルスの時間波形は、台座のない、理想的なsech2型になっている。時間波形は安定に観測される。光ファイバ長が220mの時に、自己相関波形の時間幅は430fsであった。このとき、時間波形の幅は280fsと見積もられる。
【0040】
図6は本発明の第2実施例を示す2波長時分割多重多波長パルス光生成システムの構成図である。なお、この実施例において、上記実施例と同じ部分には、同じ符号を付してそれらの説明は省略する。
【0041】
この実施例において、光ファイバとして定偏波光ファイバ11を用いる。定偏波光ファイバ11の複屈折軸に対して、偏光方向を傾けてパルス光を入射すると、二つの偏光成分がそれぞれ同時にソリトンパルスを生成するため、出力において2波長のソリトンパルスを得ることができる。この手法と前述の光強度変調器を発振器を用いて変調する手法を組み合わせることによって、時分割波長多重パルス光の波長を更に2倍に増加することができる。なお、ここで、12は波長フィルタ、13は偏波光分岐器である。この偏波光分岐器13において、二つの偏向成分を分離することができる。
【0042】
次に、上記した時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムについて説明する。
【0043】
図7は本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光源を有する時分割多波長計測システムを示す図(その1)である。なお、この実施例において、上記実施例と同じ部分には、同じ符号を付してそれらの説明は省略する。
【0044】
この図に示すように、図1に示した時分割波長多重パルス光源Aを用いて、被測定対象物21の多波長における透過率や反射率の変化を、単一の受光器(フォトダイオード)22を用いて時分割信号処理部23とパーソナルコンピュータ24により時分割で測定する。フォトダイオード22で受光した信号は増幅後、時分割信号処理部23で時間的に分割・処理し、各波長について測定する。
【0045】
図8は本発明の実施例を示す時分割多波長計測システムの信号処理システムを示す図である。
【0046】
この図において、31はフォトダイオード、32は増幅器、33~36はサンプル&ホールド回路1~4、37は制御信号生成器、38はパーソナルコンピュータである。
【0047】
図8に示すように、時分割波長多重パルス光をフォトダイオード31で受信し、増幅器32を用いて増幅する。また、発振器出力信号を用いてサンプル&ホールド回路33~36を制御するための信号を制御信号生成器37において生成し、波長1のパルス光を受光した時にはサンプル&ホールド回路33(回路1)で信号を保持し、また、波長2のパルス光を受光した時にはサンプル&ホールド回路34(回路2)で信号を保持する。このように、それぞれの波長の信号をサンプル&ホールド回路33~36で保持した後、パーソナルコンピュータ38に取り込み、各波長の信号をそれぞれ同時に計測する。
【0048】
図9は本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光を用いた気体中における原子・分子に対する時分割多波長分光計測の測定結果を示す図である。横軸は時間、縦軸は透過光強度を示している。透過光強度の変化は、各原子・分子密度の変化に対応している。
【0049】
この図から明らかなように、時間の変化に対する媒質の透過光強度の変化を多波長において同時に測定することができる。このような多波長における分光計測は、これまで単一の光学系で行うことができなかった。
【0050】
図10は本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光源を有する多波長分光計測システムを示す図(その2)である。なお、この実施例において、上記実施例と同じ部分には、同じ符号を付してそれらの説明は省略する。
【0051】
図10において、時分割波長多重パルス光源Aからの出力を被測定対象物21に入射し、回折格子41や波長フィルタで各波長成分ごとに分離し、受光し、増幅器42で増幅後、信号処理部43を介してパーソナルコンピュータ44に取り込む。
【0052】
上記のように、本発明によれば、
(1)単一のシステムで多波長の超短パルス光を用いた計測を時分割で同時に行うことができる。
(2)コンパクトなシステムで、超短パルス光を用いた多波長計測を広帯域に行うことができる。
(3)理想的なソリトンパルスを生成することができる。
【0053】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明の時分割波長多重パルス光源を有する多波長計測システムは、分光計測や波長に依存する各種光計測に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施例を示す時分割波長多重光源の構成図である。
【図2】本発明の実施例を示す時分割波長多重光源のソリトンパルスを示す図である。
【図3】本発明の実施例を示す発振器出力の時間変化とそれに伴うソリトンパルスの波長の時間変化を示す図である。
【図4】本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光源の出力を光スペクトル観測器を用いて測定した光スペクトルを示す図である。
【図5】本発明の実施例を示すソリトンパルスの自己相関波形を示す図である。
【図6】本発明の第2実施例を示す2波長時分割多重多波長パルス光生成システムの構成図である。
【図7】本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光源を有する時分割多波長計測システムを示す図(その1)である。
【図8】本発明の実施例を示す時分割多波長計測システムの信号処理システムを示す図である。
【図9】本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光を用いた気体中における原子・分子に対する時分割多波長分光計測の測定結果を示す図である。
【図10】本発明の実施例を示す時分割波長多重パルス光源を有する多波長分光計測システムを示す図(その2)である。
【符号の説明】
【0056】
1 短パルス光源〔fs(フェムト秒)ファイバレーザー〕
2 光強度変調器(光特性調整器)
3 パルス光の繰り返し信号
4 分周器
5 発振器
7 光ファイバ
8,12 波長フィルタ
11 定偏波光ファイバ
13 偏波光分岐器
21 被測定対象物
22 単一の受光器(フォトダイオード)
23 時分割信号処理部
24,38,44 パーソナルコンピュータ
31 フォトダイオード
32,42 増幅器
33~36 サンプル&ホールド回路
37 制御信号生成器
41 回折格子
43 信号処理部
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9