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明細書 :造影剤

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4822702号 (P4822702)
公開番号 特開2006-182657 (P2006-182657A)
登録日 平成23年9月16日(2011.9.16)
発行日 平成23年11月24日(2011.11.24)
公開日 平成18年7月13日(2006.7.13)
発明の名称または考案の名称 造影剤
国際特許分類 A61K  49/00        (2006.01)
FI A61K 49/00 A
A61K 49/00 C
請求項の数または発明の数 4
全頁数 13
出願番号 特願2004-374878 (P2004-374878)
出願日 平成16年12月24日(2004.12.24)
審査請求日 平成19年7月2日(2007.7.2)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
発明者または考案者 【氏名】飯島 澄男
【氏名】宮脇 仁
【氏名】湯田坂 雅子
【氏名】中村 栄一
【氏名】磯部 寛之
【氏名】依光 英樹
【氏名】今井 英人
個別代理人の代理人 【識別番号】100093230、【弁理士】、【氏名又は名称】西澤 利夫
審査官 【審査官】小松 邦光
参考文献・文献 特開2005-281275(JP,A)
特表平07-505127(JP,A)
特表平08-508721(JP,A)
特表2002-512208(JP,A)
特開2003-20215(JP,A)
特開2001-64004(JP,A)
BANDOW, S., et al.,Mol. Cryst. Liq. Cryst.,340,pp.749-756 (2000)
HASHIMOTO, A., et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA,101(23),pp.8527-8530 (2004)
吉川 宏起ら,日磁医誌,22(4),pp.204-212 (2002)
MIYAWAKI, J., et al.,J. Phys. Chem.,110(11),pp.5179-5181 (2006)
調査した分野 A61K 49/00
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII)
特許請求の範囲 【請求項1】
カーボンナノホーン集合体よりなることを特徴とする造影剤。
【請求項2】
前記カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーンのうち少なくとも一部がその側壁又は先端に開口部を有していることを特徴とする請求項1記載の造影剤。
【請求項3】
Gd又はFeの金属酸化物が内包され、あるいはカーボンナノホーン表面上にGd又はFeの金属酸化物が分散されていることを特徴とする請求項2記載の造影剤。
【請求項4】
前記Gd又はFeの金属酸化物の平均粒子径が0.3~100nmであることを特徴とする請求項3記載の造影剤。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
この出願の発明は、造影剤に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、ナノテクノロジーを利用した、MRI診断、あるいは材料や構造物の外からはわからない欠陥診断等に好適に利用することができる新規な造影剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、ガドリニウム(Gd)を用いた造影剤がMRI診断に使用されてきたが、これはGdをイオンあるいはイオン性化合物としてつかうものである。また、鉄(Fe)を用いた造影剤もFeをイオンもしくは酸化鉄としてMRI診断につかうものである。
【0003】
一方、近年のナノテクノロジーの急速な展開により、カーボンのナノ構造体であるフラーレンを用いたMRI用造影剤も提案されている。たとえば、特許文献1には、フラーレンのアニオンラジカル塩を有効成分として含有した造影剤が提案されている。
【0004】
特許文献2には、平均粒径が0.5~1nmの金属内包フラーレンをコアとして、このコアの表面をスルホン基、ケトン基、アミノ基及びアルキル基からなる群より選ばれる官能基を有する多糖類で被覆した造影剤が提案されている。
【0005】
さらに、特許文献3には、フラーレンの中に1個又は2個のGdが内包された造影剤が提案されている。

【特許文献1】特開平7-233093号公報
【特許文献2】特開平8-143478号公報
【特許文献3】特開2001-114713号公報
【特許文献4】特開2003-20215号公報
【非特許文献1】Hashimoto, A.; Yorimitsu, H.; Ajima, K.; Suenaga, K.; Isobe, H.; Miyawaki, J.; Yudasaka, M.; Iijima, S.; Nakamura, E., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 101, p.8527-8530, 2004
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、MRI診断においてGdをイオンあるいはイオン性化合物として使用した場合、生体に対する毒性が懸念され、また水溶性であるため生体内で溶解拡散し、使用上問題があった。また、Feの場合もイオンとして使用されることが多く、生体内での拡散を防ぎにくく、使用上問題があった。
【0007】
一方、フラーレンは、大きさが0.5~1nm程度であるため、MRI用造影剤として用いた場合に微細領域の診断はできるものの、サイズの大きな分子を内包することができないという問題があった。さらに、合成が困難であるということも問題であった。
【0008】
そこで、この出願の発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたもので、低毒性の要望を満たし、微細領域の診断が行え、しかも合成が容易な造影剤を提供することを課題とする。
【0009】
また、この出願の発明は、材料や構造物の外からはわからない微細な欠陥診断等にも適用することができる造影剤を提供することを別の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この出願の発明は、上記課題を解決するものとして、第1には、カーボンナノホーン集合体よりなることを特徴とする造影剤を提供する。
【0011】
また、第2には、上記第1の発明において、前記カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーンがその側壁又は先端に開口部を有していることを特徴とする造影剤を提供する。
【0012】
また、第3には、上記第2の発明において、前記カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーンのうち少なくとも一部がその側壁又は先端に開口部を有するとともに、Gd又はFeの金属酸化物が内包され、あるいはカーボンナノホーン表面上にGd又はFeの金属酸化物が分散されていることを特徴とする造影剤を提供する。
【0013】
また、第4には、上記第3の発明において、前記Gd又はFeの金属酸化物の平均粒子径が0.3~100nmであることを特徴とする造影剤を提供する。
【発明の効果】
【0019】
上記第1の発明によれば、低毒性の要望を満たし、微細領域の診断が行え、フラーレンを用いた造影剤と比べて大量合成が容易であるという利点がある。また、サイズの大きな分子を内包することができる。
【0020】
上記第2の発明によれば、カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーンの側壁又は先端に開口部を有しているカーボンナノホーン集合体は、側壁に金属や金属の化合物を分散させたり、開口部から内部に金属や金属の化合物を取り込むことにより内包させることができるので、上記効果に加え、造影効果をより高める造影剤への展開が期待できる。
【0021】
上記第3および第4の発明によれば、低毒性の要望を満たし、微細領域の診断が行え、フラーレンを用いた造影剤と比べて大量合成が容易であるという利点に加え、造影効果をより高めることができる。また、カーボンナノホーン集合体にGd又はFeの金属酸化物を内包させることで、ターゲットとなる生体に応じた化学修飾をカーボンナノホーン表面に施すことができる上、その材料の選択肢が広がり、材料の平均粒子径制御が可能となり、凝集等を抑制することが可能となるという利点がある。また、Gd又はFeの金属酸化物を用いたものは、安定性が高く、耐水性、耐酸性、低毒性にすぐれる。
【0022】
請求項9の発明によれば、Gd酸化物独自でも、耐水性、耐酸性、低毒性で、すぐれた造影効果を発揮することができる。
【0023】
また、この出願の発明の造影剤は、材料や構造物の外からはわからない微細な欠陥診断等にも適用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
この出願の発明は上記のとおりの特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態について説明する。
【0025】
この出願の発明による第1の造影剤は、カーボンナノホーン集合体よりなることを特徴とするものである。
【0026】
第1の造影剤に用いるカーボンナノホーン集合体は、たとえばこの出願の発明者が関わっている特許文献4に記載したような方法で作製することができる。すなわち、Ar(アルゴン)、He(ヘリウム)等に代表される希ガスやN2(窒素)ガス等をはじめとする反応不活性なガスを単体で又は2種以上の混合気体として雰囲気ガスとし、その雰囲気ガスの種類に応じた圧力に制御した状態で、固体状炭素単体物質を蒸発させて炭素蒸気を雰囲気ガス中に放出させることで、カーボンナノホーンが先端を外周面にして集合したカーボンナノホーン集合体を得ることができる。固体状炭素単体物質を蒸発させる手段としては、たとえばレーザーやアーク等を用いることができる。
【0027】
第1の造影剤に用いるカーボンナノホーン集合体は、集合体を構成する個々のカーボンナノホーンの径が1~10nm程度のものである。その形状は「ダリア」状や「つぼみ」状のもの等とすることができる。
【0028】
カーボンナノホーン集合体は、その径がフラーレンに比べて比較的大きく、表面積もかなり大きく、カーボンナノチューブと比較しても人体に対する有害性が低い。また、実施例3で示すように造影効果を示す。そこで、この出願の発明では、このカーボンナノホーン集合体を造影剤として用いる。
【0029】
また、カーボンナノホーン集合体は、ターゲットとなる生体に応じた化学修飾を表面に施すことができる。もちろん、カーボンナノホーン集合体よりなる造影剤は、MRI以外の、材料や構造物の外からはわからない欠陥診断等にも適用することができ、微細な欠陥診断等が可能となる。
【0030】
次に、この出願の発明による第2の造影剤について述べると、この第2の造影剤は、カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーンがその側壁又は先端に開口部を有していることを特徴とするものである。また、カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーンにGd又はFeの金属酸化物が内包されているか、カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーン表面上にGd又はFeの金属酸化物が分散されているものである。なお、必ずしもカーボンナノホーン集合体を構成する全てのカーボンナノホーンに金属又は金属の化合物が内包あるいは分散されている必要はなく、所要の造影効果が得られる程度以上であればよい。
【0031】
第2の造影剤に用いるカーボンナノホーン集合体では、個々のカーボンナノホーンの側壁又は先端に開口部を形成する必要があり、また、個々のカーボンナノホーンにGd又はFeの金属酸化物を内包させるか、あるいは表面にGd又はFeの金属酸化物を分散させる場合には、上記で形成した開口部を利用してその内包あるいは分散を行う。このような開口部の形成、Gd又はFeの金属酸化物の内包あるいは分散を行う方法としては、たとえばこの出願の発明者が関わる非特許文献1に記載されているような方法を用いることができる。
【0032】
この方法では、カーボンナノホーン集合体を構成する個々のカーボンナノホーンの側壁又は先端に開口部を形成するために、酸素雰囲気中で熱処理を施す。非特許文献1には、420℃と580℃での酸素雰囲気中での熱処理により開口部が形成されたことが記載されている。開口部の大きさは、熱処理温度と加熱時間を調整することにより制御することができ、0.2~5nm程度とすることができるが、これに限定されない。
【0038】
個々のカーボンナノホーンに内包させ、あるいは表面に分散させる金属酸化物としては、常磁性体の金属酸化物としてのGd23などのGd酸化物(以下、酸化ガドリニウムとも称する)(GdOx)、強磁性体あるいは超常磁性体の金属酸化物としてのFe34などのFe酸化物(以下、酸化鉄とも称する)(FeOx)が用いられる。
【0039】
これらGd又はFeの金属酸化物のカーボンナノホーン内での大きさは0.3~20nm程度の微粒子であることが、造影効果を十分に発揮するために好ましい。特に超常磁性体の場合はナノメートルオーダーまで微粉化されているとその特性を発揮できる。
Gd23などの酸化ガドリニウム(GdOx)は、それ自体ですぐれた造影効果を示す上、酸化物であるので安定性があり、さらに耐水性、耐酸性及び低毒性の要求も満足する。酸化ガドリニウムを造影剤として使用する場合、粒径は0.3~20nm程度とすることが好ましい。
【0040】
Gd又はFeの金属酸化物をカーボンナノホーンに内包あるいはその表面に分散させる方法としては、たとえば非特許文献1に示すような方法を用いることができる。この方法は、たとえば酸化ガドリニウムを内包させる場合、開口部が形成されたカーボンナノホーン集合体と酢酸ガドリニウム・4水和物をエタノール中で混合、攪拌した後、濾過し、さらにエタノールで分散、超音波処理、濾過を行った後、乾燥させ、さらにアルゴンガス中で熱処理することにより目的物を得る方法である。酸化鉄を内包あるいは分散させる場合は、酢酸ガドリニウム・4水和物の代わりに酢酸鉄を用いればよい。Gd又はFeの化合物の内包、分散は、開口部の大きさを制御することにより選択することができる。また、内包あるいは分散させるGd又はFeの金属酸化物の大きさは、Ar、He等の不活性ガス中の熱処理温度及び加熱時間で制御することができる。
【0043】
以下、実施例によりこの出願の発明についてさらに詳しく説明する。もちろん、この発明は上記の実施形態及び以下の例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることは言うまでもない。
【実施例】
【0044】
[実施例1]
室温下、アルゴンガス雰囲気、101kPaの圧力のチャンバー内でグラファイト原料にCO2レーザーを照射し、グラファイト原料を蒸発させ、ダリア状のカーボンナノホーン集合体を作製した。各カーボンナノホーンは単層であった。
【0045】
次に、得られたカーボンナノホーン集合体に対し、個々のカーボンナノホーンの側壁に開口部を形成するため、酸素を200cm3/分の流速で供給しながら、圧力を101kPaとして、580℃で10分間熱処理を行い、部分酸化を行った。
【0046】
次に、酸化されたカーボンナノホーン集合体(NHoxと記す)50mgと酢酸ガドリニウム・4水和物(Gd(OAc)3・4H2O(シグマアルドリッチ社製;純度99.9%以上))50mgを、三角フラスコに入れたエタノール20cm3中で混合し、室温で24時間攪拌した後、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過した。そして、濾過して得た粉末を、再びエタノール(20cm3)中に分散し、20秒間超音波処理した後、再び濾過し、その後真空中(1kPa)で12時間乾燥し、酢酸ガドリニウムを内包したカーボンナノホーン集合体(GdOAc@NHと記す)を得た。
【0047】
次に、酢酸ガドリニウムを内包したカーボンナノホーン集合体の2つの試料を、アルゴンガス雰囲気(圧力101kPa、流量300cm3/分)中にてそれぞれ600℃で60分間、700℃で60分間熱処理して、酸化ガドリニウム内包カーボンナノホーン集合体(それぞれHT600-Gdox580、Ht700-Gdox580と記す)を得た。前者の酢酸ガドリニウムの平均粒子径は約5nmであり、後者の酢酸ガドリニウムの平均粒子径は約10nmであった。
【0048】
HT600-Gdox580の透過型電子顕微鏡(TEM)像を図1の(a)と(b)に示し、HT700-Gdox580のTEM像を図1の(c)に示す。酸化ガドリニウム(Gd23)の粒子が黒点となって見えている。カーボンナノホーンのサヤ(シース)の中に酸化ガドリニウム(Gd23)が内包されているのがわかる。開口部が側面部に形成されていることもわかる。
【0049】
上記で作製した酸化ガドリニウム内包カーボンナノホーン集合体をそれぞれ寒天ゲル中に分散させたものに対して、NMRによりT1緩和時間を測定した。
【0050】
測定したT1緩和時間とGd濃度(Gd23ではなくGdの量)との関係を図2に示す。図2において縦軸はT1緩和度(T1の逆数)で、この数字が大きいほどプロトンの緩和を促進させる。図2中Gd23は市販の酸化ガドリニウム(平均粒子径約100nm)のデータ、寒天ゲルのみのデータは破線で示した。
【0051】
また、上記で作製した酸化ガドリニウム内包カーボンナノホーン集合体を寒天に溶かして「JST2004」という文字型のゲルを作り、それをカーボンナノホーン集合体を含まない寒天ゲルに埋め込んだものを作製し、MRIで撮像した。その写真像を図3に示す。
【0052】
以上のことから、酸化ガドリニウム内包カーボンナノホーン集合体が造影効果を示すことが確認された。
【0053】
[実施例2]
実施例1と同様にしてダリア状のカーボンナノホーン集合体を作製した。
【0054】
次に、得られたカーボンナノホーン集合体に対し、個々のカーボンナノホーンの側壁に開口部を形成するため、酸素を200cm3/分の流速で供給しながら、圧力を101kPaとして、580℃で10分間熱処理を行い、部分酸化を行った。
【0055】
次に、酸化されたカーボンナノホーン集合体(NHoxと記す)50mgと酢酸鉄(シグマアルドリッチ社製;純度99.995%以上))50mgを、三角フラスコに入れたエタノール20cm3中で混合し、室温で24時間攪拌した後、孔径0.2μmのメンブレンフィルターで濾過した。そして、濾過して得た粉末を、再びエタノール(20cm3)中に分散し、20秒間超音波処理した後、再び濾過し、その後真空中(1kPa)で12時間乾燥し、酢酸鉄(Fe(OAc)2)を内包したカーボンナノホーン集合体(FeOAc@NHと記す)を得た。
【0056】
次に、酢酸鉄を内包したカーボンナノホーン集合体の2つの試料を、アルゴンガス雰囲気(圧力101kPa、流量300cm3/分)中にて400℃で60分間熱処理して、酸化鉄内包カーボンナノホーン集合体を得た。
【0057】
酸化鉄内包カーボンナノホーン集合体の試料の透過型電子顕微鏡(TEM)像を観察したところ、実施例1の場合と同様、酸化鉄の粒子が黒点となって見えた。また、カーボンナノホーンの鞘(シース)の中に酸化鉄が内包されていることが確認された。開口部が側面部に形成されていることも確認された。
【0058】
上記で作製した酸化鉄内包カーボンナノホーン集合体をそれぞれ寒天ゲル中に分散させたものに対して、実施例1と同様にして、NMRによりT1緩和時間を測定したところ、測定したT1緩和時間とFe濃度(Fe34ではなくFeの量)との関係は、実施例1と同様な傾向を示した。
【0059】
また、上記で作製した酸化鉄内包カーボンナノホーン集合体を寒天に溶かして「2004」という文字型のゲルを作り、それをカーボンナノホーン集合体を含まない寒天ゲルに埋め込んだものを作製し、MRIで撮像した。その写真像のうちT1-MRIを図4に、T2-MRIを図5にそれぞれ示す。
【0060】
以上のことから、酸化鉄内包カーボンナノホーン集合体が造影効果を示すことが確認された。
【0061】
[実施例3]
実施例1で得られたカーボンナノホーン集合体を寒天に溶かしてチューリップと桜の型および「2004」という文字型のゲルを作り、それをカーボンナノホーン集合体を含まない寒天ゲルに埋め込んだものを作製し、MRIで撮像した。そのT2強調写真像を図6に示す。
【0062】
以上のことから、カーボンナノホーン集合体単独でも造影効果を示すことが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実施例1で作製した酸化ガドリニウム内包カーボンナノホーン集合体よりなる造影剤のTEM像を示す図であり、(a)と(b)がHT600-Gdox580のTEM像、(c)がHT700-Gdox580のTEM像である。
【図2】実施例1で作製した酸化ガドリニウム内包カーボンナノホーン集合体のT1緩和時間とGd濃度の関係を示す図である。
【図3】実施例1で作製した酸化ガドリニウム内包カーボンナノホーン集合体を寒天に溶かして文字型ゲルを作り、それをカーボンナノホーン集合体を含まない寒天ゲルに埋め込んだものをMRIで撮像した写真像を示す図である。
【図4】実施例2で作製した酸化鉄内包カーボンナノホーン集合体を寒天に溶かして文字型ゲルを作り、それをカーボンナノホーン集合体を含まない寒天ゲルに埋め込んだものをMRI(T1強調)で撮像した写真像を示す図である。
【図5】T2強調した図4と同様の図である。
【図6】実施例3で作製したカーボンナノホーン集合体を寒天に溶かしてチューリップと桜の型および「2004」という文字型のゲルを作り、それをカーボンナノホーン集合体を含まない寒天ゲルに埋め込んだものをMRIで撮像したT2強調写真像を示す図である。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5