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明細書 :ハイドライド気相成長方法による転位密度の低い無極性窒化ガリウムの成長

発行国 日本国特許庁(JP)
公表番号 特表2006-510227 (P2006-510227A)
公報種別 特許公報(B2)
公表日 平成18年3月23日(2006.3.23)
特許番号 特許第4486506号 (P4486506)
登録日 平成22年4月2日(2010.4.2)
発行日 平成22年6月23日(2010.6.23)
発明の名称または考案の名称 ハイドライド気相成長方法による転位密度の低い無極性窒化ガリウムの成長
国際特許分類 H01L  21/205       (2006.01)
H01L  21/02        (2006.01)
FI H01L 21/205
H01L 21/02 B
請求項の数または発明の数 23
全頁数 20
出願番号 特願2004-564676 (P2004-564676)
出願日 平成15年7月15日(2003.7.15)
国際出願番号 PCT/US2003/021918
国際公開番号 WO2004/061909
国際公開日 平成16年7月22日(2004.7.22)
優先権出願番号 60/433,843
60/433,844
優先日 平成14年12月16日(2002.12.16)
平成14年12月16日(2002.12.16)
優先権主張国 アメリカ合衆国(US)
アメリカ合衆国(US)
審査請求日 平成18年4月20日(2006.4.20)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】592130699
【氏名又は名称】ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア
【氏名又は名称】The Regents of The University of California
【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
発明者または考案者 【氏名】ベンジャミン・エー・ハスケル
【氏名】マイケル・ディー・クレイブン
【氏名】ポール・ティー・フィニ
【氏名】スティーブン・ピー・デンバース
【氏名】ジェームス・エス・スペック
【氏名】中村 修二
個別代理人の代理人 【識別番号】100089635、【弁理士】、【氏名又は名称】清水 守
審査官 【審査官】今井 淳一
参考文献・文献 特開2001-345281(JP,A)
特開2000-277437(JP,A)
特開2000-223418(JP,A)
M.D.Craven et al.,Structural characterization of nonpolar (11-20)a-plane GaN thin films grown on (1-102)r-plane sapphire,Applied Physics Letters,米国,American institute of Physics,2002年 7月15日,Vol.81/No.3,pp.469-471
調査した分野 H01L 21/205
H01L 21/02
特許請求の範囲 【請求項1】
平坦な無極性窒化ガリウム(GaN)膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する方法であって、
(a)基板に堆積されているマスクをパターニングする工程、および
(b)ハイドライド気相成長法を使用して前記基板から前記平坦な無極性GaN膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する工程を含み、前記パターニングされたマスクによって覆われていない前記基板の部分上にのみ前記平坦な無極性GaN膜は核を形成し、前記平坦な無極性GaN膜は、前記パターニングされたマスクの開口部を通って垂直に成長し、次に前記平坦な無極性GaN膜は、前記パターニングされたマスク上および前記基板の表面上にわたって横方向に広がることにより、平坦な無極性GaN面である上面となることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記エピタキシャル横方向オーバーグロースは、ほぼ大気圧(760Torr)またはそれ以下の成長圧力を利用し、少量の水素を含むキャリアガスを利用することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記成長圧力が300Torr未満であることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記成長圧力が5から100Torrの範囲であることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記キャリアガスが主に水素であることを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記キャリアガスが、水素と、窒素、アルゴンまたはヘリウムとの混合物を含むことを特徴とする請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記エピタキシャル横方向オーバーグロースは前記平坦な無極性GaN膜中の貫通転位密度を低減させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記基板はサファイアを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記パターニングされたマスクは金属材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記パターニングされたマスクは誘電材料から成ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記パターニングされたマスクは、該マスクの下にある前記基板にアクセスできるようなアパーチャまたはストライプを含む二酸化ケイ素(SiO2 )マスクであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記パターニング工程は、
前記基板に二酸化ケイ素(SiO2 )膜を堆積する工程、
前記二酸化ケイ素膜上にフォトレジスト層をパターニングする工程、
パターニングされた前記フォトレジスト層によって露出している二酸化ケイ素膜のすべての部分をエッチングして取り除く工程、
前記フォトレジスト層の残渣部分を除去する工程、および
前記基板を洗浄する工程
を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記基板は、GaN、窒化アルミニウム(AlN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)または他の薄膜のテンプレート層で覆われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記基板は自立a面GaN、a面窒化アルミニウム(AlN)またはa面窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)のウェハであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記基板は、低温または成長温度で堆積された核形成層で覆われることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法を使用して製造される自立a面GaN膜または基板。
【請求項17】
請求項1に記載の方法を使用して製造される素子。
【請求項18】
前記素子はレーザーダイオード、発光ダイオードまたはトランジスタであることを特徴とする請求項17に記載の素子。
【請求項19】
基板から成長させる平坦な無極性窒化ガリウム(GaN)膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースであって、
(a)基板に堆積されている誘電性マスクをパターニングする工程、および
(b)ハイドライド気相成長法を使用して前記基板から前記平坦な無極性GaN膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する工程を含み、前記パターニングされた誘電性マスクによって露出している前記基板の部分上でのみ前記平坦な無極性GaN膜は核を形成し、前記平坦な無極性GaN膜は、前記パターニングされた誘電性マスクの開口部を通って垂直に成長し、次に前記GaN膜は、前記パターニングされた誘電性マスク上および前記基板の表面上にわたって横方向に広がることにより、平坦な無極性GaN面である上面となる工程
を含むプロセスを使用して得られることを特徴とするエピタキシャル横方向オーバーグロース。
【請求項20】
前記平坦な無極性GaN膜は、鋭い垂直の側壁を作り出すために、前記パターニングされたマスク上および前記基板の表面上にわたって横方向に広がることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記平坦な無極性GaN膜は、鋭い垂直の側壁を作り出すために、前記パターニングされた誘電性マスク上および前記基板の表面上にわたって横方向に広がることを特徴とする請求項19に記載のエピタキシャル横方向オーバーグロース。
【請求項22】
前記平坦な無極性GaNは、自立無極性GaN基板を形成するのに十分な厚さに成長されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記平坦な無極性GaN膜は、自立無極性GaN基板を形成するのに十分な厚さであることを特徴とする請求項19に記載のエピタキシャル横方向オーバーグロース。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、本発明の譲受人に譲渡された以下の同時係属の米国特許仮出願の優先権を主張する。
【0002】
ベンジャミン・A.ハスケル(Benjamin A.Haskell)、マイケル・D.クレイブン(Michael D.Craven)、ポール・T.フィニ(Paul T.Fini)、スティーブン・P.デンバース(Steven P.DenBaars)、ジェームス・S.スペック(James S.Speck)、中村修二(Shuji Nakamura)による第60/433,843号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による転位密度の低い無極性窒化ガリウムの成長(GROWTH OF REDUCED DISLOCATION DENSITY NON-POLAR GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.93-US-P1;および
【0003】
ベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正(Shigemasa Matsuda)、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,844号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長技術(TECHNIQUE FOR THE GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-US-P1。
【0004】
両出願とも参照として本明細書中に組込まれる。
【0005】
本出願は、本出願と同日出願され本発明の譲受人に譲渡された同時係属の、ベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による国際出願第PCT/US03/-----号、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長(GROWTH OF PLANAR,A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-WO-U1に関し、この出願は本発明の譲受人に譲渡された同時係属の米国特許仮出願、ベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,844号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長技術(TECHNIQUE FOR THE GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-US-P1;およびベンジャミン・A.ハスケル、マイケル・D.クレイブン、ポール・T.フィニ、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,843号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による転位密度の低い無極性窒化ガリウムの成長(GROWTH OF REDUCED DISLOCATION DENSITY NON-POLAR GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.93-US-P1;の優先権を主張し、上記出願は参照として本明細書中に組込まれる。
【0006】
1. 本発明の技術分野
本発明は半導体材料、方法および素子に関し、より具体的にはハイドライド気相成長法(HVPE)による転位密度の低い無極性窒化ガリウム(GaN)の成長に関する。
【背景技術】
【0007】
2. 関連技術の説明
(注:本出願は多くの異なる特許、出願明細書および/または刊行物を参照しており、これらは、1から順に付けた参考文献番号を用いて本明細書に記載する。これらの参考文献番号順に並べた種々の刊行物のリストを「参考文献」とタイトルをつけたセクションに示す。これらの刊行物は、それぞれ参照として本明細書中に組込まれる。)
【0008】
窒化ガリウム(GaN)、ならびにアルミニウムおよびインジウムが組込まれている窒化ガリウムの三元および四元化合物(AlGaN,InGaN,AlInGaN)の有用性は、可視および紫外オプトエレクトロニクス素子および高性能電子素子の製造の分野で定評がある(参考文献1~3参照)。このような素子は、典型的には、分子線エピタキシー(MBE)、有機金属化学気相成長(MOCVD)またはハイドライド気相成長(HVPE)が含まれる成長技術によって、基板に対し層ごとに配向するようエピタキシャル成長させる。
【0009】
GaNおよびその合金は六方晶系ウルツ鉱型結晶構造の時最も安定している。この構造の結晶は、120°回転対称の二つ(または三つ)の等価な基底面軸(a軸)によって示され、この軸はすべて、主軸のc軸に垂直である。図1は一般的な六方晶系ウルツ鉱型結晶構造100の概略図であり、重要な面102,104,106,108のほか、軸110,112,114,116を図中に示す。
【0010】
ウルツ鉱型結晶構造100にガリウム原子および窒素原子が配置されることによって、c軸に垂直などの原子の面も一種類の原子のみを含むことになる。c軸に沿う平面毎に各原子が配置されるので、その結果、各平面は一種類の原子、GaまたはNのみを含むことになる。電気的中性を維持するために、GaN結晶は、窒素原子のみを含む一つのc面(N面)、およびガリウム原子のみを含む一つのc面(Ga面)で終端する。その結果、GaN結晶はc軸に沿って分極されている。これらの結晶の自発分極はバルク性質であり、結晶の構造および組成に依存する。
【0011】
平坦なGa側c面の成長は比較的容易であるため、ほぼすべてのGaN系素子は、極軸であるc軸と平行に成長する。この成長方向の弊害は、結晶が自発分極するために、各材料層の中で電子および正孔が層の対向面に分離してしまうことである。さらに、隣接する層の界面における歪みによって圧電分極が生じるため、量子ヘテロ構造内にさらに電荷分離が発生する。このような分極効果は、発光オプトエレクトロニクス素子の動作に必要な電子および正孔の相互作用の可能性を低下させる。c軸配向の素子に特徴的な分極効果を除くことができれば、GaN発光素子の効率が向上すると考えられる。
【0012】
GaNのオプトエレクトロニクス素子中の圧電分極効果を除くことのできる方策の一つとして、結晶の無極性平面上に素子を成長させることが考えられる(参考文献4~6参照)。このような平面は、GaおよびNの原子を同数含み、電気的に中性である。さらに、順次形成される無極性層は相互に等価であるので、バルク結晶が成長方向に沿って分極することはない。GaNの対称性が等価である無極性平面の一例を挙げると、{11-20}平面群があり、a面と総称されている。高電子移動度トランジスタのような電子素子上、または可視および紫外のレーザーダイオードおよび発光ダイオードのようなオプトエレクトロニクス素子上のa面基板上で成長させることにより、c面GaN上に同様に成長させた素子と比較して、素子性能を著しく向上させることができた。
【0013】
GaNのバルク結晶は、結晶を単に切断するだけでは、素子をその上に再成長させるための面を出すことができないので、利用不可能である。すべてのGaN膜は、最初にヘテロエピタキシャル成長、つまりGaNと適切に格子整合できるような異質基板上に成長させる。近年、多くの研究グループによって、HVPEを利用して十分に厚い(>200μm)c面GaN膜をヘテロエピタキシャル成長により堆積させ、異質基板を不要にすることができるようになり、これによってMBEおよびMOCVDによるホモエピタキシャル素子の再成長に使用することのできる自立GaN基板を得ることができるようになった(参考文献7~8参照)。
【0014】
HVPEには、MOCVDより1から2オーダー、およびMBEより3オーダー程度、成長速度が大きいという長所があり、このため、基板作製に大変好ましい技術となる利点が得られる。
【0015】
HVPEによる平坦なa面GaNの成長について最近実例が報告されている。たとえば、本出願と同日出願され本発明の譲受人に譲渡された同時係属の、ベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による国際出願第PCT/US03/-----号、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長(GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-WO-U1に記載されており、この出願は本発明の譲受人に譲渡された同時係属の米国特許仮出願、ベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,844号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長技術(TECHNIQUE FOR THE GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-US-P1;およびベンジャミン・A.ハスケル、マイケル・D.クレイブン、ポール・T.フィニ、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,843号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による転位密度の低い無極性窒化ガリウムの成長(GROWTH OF REDUCED DISLOCATION DENSITY NON-POLAR GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.93-US-P1;の優先権を主張し、上記出願は参照として本明細書中に組込まれる(参考文献9~10参照)。
【0016】
本研究は無極性GaN素子の成長を実現する技術を示しているが、a-GaN膜を直接成長させると比較的高い密度の欠陥が現れるので、完全な基板上にホモエピタキシャル成長させることによって得られるであろうものと比較すると、連続的に成長させた素子の効率が低下してしまう。素子性能を改善するためにGaN膜中の転位密度を低下させる取り組みがますます増えている。
【0017】
拡張型の欠陥として重大なのは、主に貫通転位と積層欠陥の二種類である。極性c面GaN膜中の転位密度および積層欠陥密度の低減を達成する主要な手段は、エピタキシャル横方向オーバーグロース(LEO、ELOまたはELOG)、選択成長エピタキシーおよびPENDEO(登録商標)エピタキシーが含まれる種々の横方向オーバーグロース技術を使用することである。これらのプロセスの最も重要な特質は、垂直成長より横方向成長を優先することによって、膜表面に垂直な方向に転位が広がらないように転位を阻害または阻止することである。このような転位低減技術が、HVPEおよびMOCVDによるc面GaN成長のために広く開発されている(参考文献11~18参照)。
【0018】
最近になって、GaN横方向成長技術のa面膜への適用が実証された。クレイブン(Craven)らが、誘電性マスクを使用し、薄いa面GaNテンプレート層の上でMOCVDによってLEOを実施することに成功した(参考文献19参照)。
【0019】
しかしながら、a面GaNのHVPEに基づくLEOはこれまで達成されていない。このため、高品質で、欠陥密度が低く、無極性のa面{11-20}GaN膜の成長方法が当該技術分野において求められている。より具体的には、横方向オーバーグロースを使用し、そのようなGaN膜をHVPEによって成長させる方法が当該技術分野において求められている。本発明はこの要求を満たすものである。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明は、平坦な無極性a面GaN膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する方法を開示し、本方法は、(a)基板に堆積されているマスクをパターニングする工程、および(b)ハイドライド気相成長法を使用して基板からGaN膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する工程を含み、パターニングされたマスクによって覆われていない基板の部分上にのみGaN膜は核を形成し、GaN膜は、パターニングされたマスクの開口部を通って垂直に成長し、次にGaN膜は、パターニングされたマスク上および基板の表面上にわたって横方向に広がる。エピタキシャル横方向オーバーグロースはGaN膜中の貫通転位密度を低減させる。
【0021】
以下、図面を参照する。類似部分には一貫して同じ参照番号を付与する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
好ましい実施形態について添付の図面を参照して以下記載するが、図面は本記載の一部をなし、本発明を実施することのできる特定の実施形態を例示するために示されている。なお、本発明の範囲を逸脱することなく、例示以外の実施形態を使用することができ、構造を変化させることができることは明らかである。
【0023】
概要
本発明は、LEOを使用するHVPE成長の無極性a面GaN膜の貫通転位密度を低減させるものである。低い成長圧力を用い、少量の水素を含むキャリアガスを利用することによって、異種基板から直接無極性GaN膜を横方向成長させることができる。種々の手段の一手段によってパターンマスクを基板上に付着させる。次に、基板をHVPEリアクタに載置し、基板材料が露出している領域からのみa-GaN膜を成長させ、マスク上および基板表面上にわたって横方向に広げる。
【0024】
均一の基板上に直接成長した無極性GaN膜と比較すると、本発明は欠陥を大幅に低減することができ、膜質を改善することができる。このように欠陥密度の低い無極性GaN膜が得られるので、本技術によってテンプレート膜を成長させ、テンプレート膜上に電子素子、オプトエレクトロニクス素子および電気機械素子を順次成長させると、素子を改善することができる。さらに、本明細書に記載の横方向オーバーグロース膜は、剥離して自立基板を形成することのできる厚い無極性GaN膜中の転位密度を低減させる優れた手段となりうる。
【0025】
転位を低減させる本発明の好ましい実施形態は、以下のものを含む。
【0026】
1. 下にあるサファイア基板にアクセスできるようなアパーチャまたはストライプを内部に含む二酸化ケイ素(SiO2 )マスクとともに、r面サファイア(A12 3 )基板のようなパターニング基板を使用する。
【0027】
2. サファイア基板上に平坦な無極性GaN膜を得る条件に従い無極性GaN膜を成長させる。
【0028】
プロセス工程
図2は本発明の好ましい実施形態による平坦な無極性a面GaN膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する方法を示すフローチャートである。これらの工程は、基板上に堆積されているマスクをパターニングする工程(下記のブロック200~208)、およびハイドライド気相成長法を使用し基板からGaN膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する(下記のブロック210~224)工程を含み、パターニングされたマスクによって覆われていない基板部分上でのみGaN膜は核を形成し、GaN膜は、パターニングされたマスクの開口部を通って垂直に成長し、次にGaN膜は、パターニングされたマスク上および基板の表面上にわたって横方向に広がる。
【0029】
ブロック200は、研磨した430μm厚のr面(1-102)サファイア基板に1300Å厚のSiO2 膜を堆積する工程を表す。このSiO2 膜は誘電性マスクの土台を提供するためのものである。好ましい実施形態では、パターニングされたマスクは誘電体であり、基板はr面サファイア基板であるが、他の材料を使用してもよく、たとえばパターンマスクに金属材料を、または基板に炭化ケイ素(SiC)を使用してもよい。
【0030】
ブロック202は、SiO2 膜上にフォトレジスト層を堆積し、従来のフォトリソグラフィ処理工程を使用して、堆積したフォトレジスト層をパターニングする工程を表す。一実施形態では、パターンは5μm幅の開口によって隔てられている35μm幅のストライプを備える。
【0031】
ブロック204は、緩衝化フッ化水素(HF)酸に2分間基板を浸漬することにより、パターニングされたフォトレジスト層によって露出しているSiO2 膜の部分すべてをエッチングして取り除く工程を表す。
【0032】
ブロック206は、アセトンを使用し、フォトレジスト層の残渣部分を除去する工程を表す。
【0033】
ブロック208は、アセトン、イソプロピルアルコールおよび脱イオン水を使用して、基板を洗浄する工程を表す。
【0034】
乾燥後、基板は、5μm幅の開口部によって隔てられている35μm幅のストライプを有するようパターニングされたSiO2 膜を備えるパターンマスクによって覆われている。
【0035】
次に続くブロックは、HVPEを使用して基板からGaN膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する工程を表す。ここでGaN膜は、パターンマスクによって露出している基板の部分上でのみ核を形成し、GaN膜は、パターンマスクの開口部を通って垂直に成長し、次にGaN膜は、パターンマスク上、および基板表面上にわたって横方向に広がり、結果として隣接するGaNストライプと接合する。エピタキシャル横方向オーバーグロースは、ほぼ大気圧(760Torr)である低成長圧力を用い、少量の水素を含むキャリアガスを利用する。
【0036】
これらの工程、およびその成長パラメータの詳細は、本出願と同日出願され本発明の譲受人に譲渡された同時係属のベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による国際出願第PCT/US03/-----号、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長(GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-WO-U1の明細書に示されており、この出願は本発明の譲受人に譲渡された同時係属の米国特許仮出願、ベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,844号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長技術(TECHNIQUE FOR THE GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-US-P1;およびベンジャミン・A.ハスケル、マイケル・D.クレイブン、ポール・T.フィニ、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,843号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による転位密度の低い無極性窒化ガリウムの成長(GROWTH OF REDUCED DISLOCATION DENSITY NON-POLAR GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.93-US-P1;の優先権を主張し、上記出願は参照として本明細書中に組込まれる。さらに参考文献9~10を参照すること。
【0037】
ブロック210は、リアクタに基板を載置する工程を表す。
【0038】
ブロック212は、リアクタを排気し、代わりに精製窒素(N2 )ガスをリアクタに注入して、内部の酸素濃度を低下させる工程を表す。この工程を何回も繰り返し、リアクタ内の残留酸素濃度を低下させる。
【0039】
ブロック214は、システム内の全チャネルにH2 およびN2 の混合物を流すとともに、ほぼ1040℃の成長温度にリアクタを加熱する工程を表す。
【0040】
ブロック216は、リアクタが成長温度に達した後サファイア基板を窒化する工程を表す。窒化工程は、リアクタ中のガス流に無水アンモニア(NH3 )を加え、サファイア基板の表面を窒化することを含む。
【0041】
ブロック218は、リアクタの圧力を所望の堆積圧力にまで減圧する工程を表す。好ましい実施形態では、所望の堆積圧力は大気圧(760Torr)未満であり、一般に300Torr未満である。より具体的には、所望の堆積圧力は5~100Torrの範囲に限定してもよく、76Torrに設定してもよい。
【0042】
ブロック220は、低温バッファまたは核形成層を全く使用せずに、サファイア基板上で直接a面GaN膜の成長を開始させるために、ガリウム(Ga)ソースへ塩化水素(HCl)ガスを流し始める工程を表す。従来の金属ソースHVPEには、700℃を超える温度でHClガスを金属Gaと反応させ一塩化ガリウム(GaCl)を形成させるなど(しかしこれに限定されない)ハロゲン化合物の装置内反応が含まれる。
【0043】
ブロック222は、リアクタ中のガス流の一つ以上に少なくとも少量の水素(H2 )を含むキャリアガスによって基板にGaClを移送する工程を表す。一実施形態では、キャリアガスの大部分を水素が占めるようにすることもできる一方、他の実施形態では、キャリアガスは水素と窒素、アルゴン、ヘリウムまたは他の不活性ガスの混合物を含む。基板への移送中、基板上、または排気流中のいずれかで、GaClがNH3 と反応し、GaN膜を形成する。基板において反応が生じることで基板上でGaN膜が生成され、これによって結晶成長が起きる可能性がある。このプロセスの典型的なV/III 比は、1~50である。なお、Gaソースの下流に補足のHClを注入するため、またはHClとGaソースとの反応が不完全であるため、NH3 /HCl比をV/III 比に等しくする必要はない。
【0044】
ブロック224は、所望の成長時間が経過した後、HClガス流を中断し、リアクタの温度を室温にまで低下させ、リアクタ圧力を大気圧に戻す工程を表す。この冷却段階中の系の圧力は、大気圧であっても、それより低下させておいてもよい。この中断工程はさらに、リアクタの温度の低下中にGaN膜の分解を防ぐようにガス流にNH3 を含ませることを含む。
【0045】
好ましくは、上記プロセスの工程によって、平坦な無極性a面窒化ガリウム(GaN)膜を基板からエピタキシャル横方向オーバーグロースさせる。さらに、上記プロセスの工程は自立a面GaN膜または基板を製造するために使用される。この方法を使用し製造される素子には、レーザーダイオード、発光ダイオードおよびトランジスタが含まれる。
【0046】
実験結果
本発明者らによる実験では、種々の誘電性マスクパターンを利用し、8~125μm厚の完全に接合している無極性GaN膜を作製した。オーバーグロース領域のナノメータースケールのピット密度は3×106 cm-2未満であった。これに対し、直接成長させたa面GaN膜では~1010cm-2であった。オーバーグロース部分の陰極線ルミネセンス(CL)は、ウィング部分と比較すると、光度が4倍増加していることがわかった。X線ロッキングカーブをみると、測定感度の範囲内では、膜にはウィングの傾斜はないことがわかった。非LEOのa面GaNの基底面積層欠陥密度および貫通転位密度は、それぞれ105 cm-1、109 cm-2を示す一方、LEO材料には、実質上拡張型欠陥がなかった。ウィング領域の基底面積層欠陥および貫通転位密度は、それぞれサンプリング限界の約~5×106 cm-2および3×103 cm-1以下であった。
【0047】
図3は、上記記載のプロセスを使用して成長させたa面GaNストライプの断面の走査型電子顕微鏡(SEM)像である。このストライプは、SiO2 マスク中の5μm幅のウィンドウを通って成長し、SiOマスクの上を約30μm幅まで横方向に広がった。この成長が十分な時間続けば、このストライプは隣接するストライプと接合し連続的なa面GaN面を形成することになる。接合した膜は、マスクによって転位が阻止されるので、または成長が垂直方向から横方向に転換することによって転位が曲がるので、オーバーグロース領域の転位密度および積層欠陥密度が低くなる(なお端が欠けているストライプは人為的な切断によるものである)。
【0048】
プラズマ増強化学蒸着によって堆積した約~1300Å厚のSiO2 層に対して従来のフォトリソグラフィ処理およびウェットエッチングを利用し、LEOプロセス用のマスクを作製した。種々のマスク設計が開発され、たとえば複数の環状アパーチャ、[0001]GaN 方向に配向した平行ストライプ、[1-100]GaN 方向に配向した平行ストライプ、[1-102]GaN 方向に配向した平行ストライプ、「荷馬車の車輪」パターンのような非平行ストライプの配列がある。LEO成長プロセスは、従来の3ゾーン式水平フロー式HVPEシステムによって実施した(参考文献9参照)。垂直方向の典型的な成長速度は、約~1040℃の基板温度で1時間当たり16から50μmであった。種々のマスク形状から接合膜が得られ、特に、[1-100]配向のストライプの周期的な配列からなるマスクを使用すると、50mm直径の複数のa面GaNウェハを完全に接合させることができた。
【0049】
図4(a)は、以下に説明する試料に使用された[1-100]ストライプ形状の概略図である。成長を中断した時点で、(0001)Ga面のウィングの進み具合は(000-1)N面のウィングよりおよそ6倍速いことがわかった。この比率は、HVPE成長の(000-1)ウィングの相対成長速度がGaNのMOCVD成長よりもある程度速いことを示しており、N面成長に対するGa面成長の比率は約~10である(参考文献19参照)。{0001}面間の横方向成長速度の差が大きいことから得られた利点の一つに、ウィンドウ領域のN面側に向かって接合面がずれ、不完全な接合面によって中断されることのない広いウィング領域を得られたことが挙げられる。
【0050】
図4(b)は、[1-100]配向のストライプが形成されている20μm厚の接合LEO膜のNomarski(商標)(ノマルスキ)型光学顕微鏡によるコントラスト像を示す。画像の上部に「鱗」状の特徴がかすかに見られることから、膜表面に焦点が合っていることが分かるが、SiO2 からの屈折率コントラストにより焦点から外れているマスクパターンを観察することができる。
【0051】
原子間力顕微鏡(AFM)を利用してa面LEO膜のウィンドウおよびウィングの領域の表面形態を比較した。図4(c)は、二つのストライプが接合している10×10μmのAFMトポグラフを示す。ウィンドウ領域は、窪みのある物質の暗いバンドの様に見えており、ウィンドウの左におよそ1μmの接合面があった。画像の左側にはっきりと現れているGa面ウィングは、3×106 cm-2未満の平均ピット密度を示し、ウィンドウ領域の約~109 cmと比較すると、良質な表面特性を有していた。2乗平均平方根(RMS)粗さは、ウィンドウ領域では1.3nmであったのに対し、ウィング領域では0.9nm未満であった。
【0052】
図5(a)および(b)は、[1-100]GaN-配向SiO2 ストライプの周期的配列がパターニングされたLEOウェハの断面のSEM画像である。図5(a)の傾斜した断面は、横方向成長の間および接合の直前に[1-100]配向のストライプに対して広がる鋭い垂直の{0001}側壁を図示する。図5(b)は、接合している四つのGaNストライプの断面図を示す。帯電効果によって生じる膜-テンプレートの界面のコントラスト差によってのみ、ウィンドウおよびウィング領域を区別することができる。図5(c)は、接合膜の平面のSEM画像であり、こちらもGaN[1-100]配向SiO2 ストライプのマスクと共に示されている。表面は、弱い不規則なリッジが少しみられるほかは、平坦で、ほとんど特徴がなかった。図5(d)の対応するCL画像では、これらのリッジが散乱のために暗線としてはっきりと示されていた。図5(d)は、365nmのGaNバンド端で画像化された図5(c)の表面のCL画像であり、より高い光度を有することを示す淡い灰色が見られた。CL画像中のウィンドウ領域は暗い垂直のバンドとしてはっきりと示されている。接合面がウィンドウに接近しているため、[1-100]ストライプを使用すると比較的欠陥のない大きな領域が得られ、素子を作製するのに十分な表面積を得ることができる。<0001>方向に沿って配向されている狭く暗いストライプは、表面の特徴に相当するものではなかったと考えられる。このルミネセンスの減少の原因は現在研究中であるが、予備的に透過型電子顕微鏡法(TEM)を行ったところ、プリズムの{1-100}面の上にある積層欠陥のクラスターがこれらの暗線の主な原因であると思われる。
【0053】
a面LEO膜の構造的性質をX線回折(XRD)およびTEMによって調べた。LEOストライプ方向に垂直にとった11-20GaN反射のX線ロッキングカーブは単一ピークであり、測定可能な範囲の傾斜は接合膜中にないことが示された。r面サファイア上に直接成長した平坦なa面GaN膜と比較すると、LEO膜ではオンアクシス反射およびオフアクシス反射が両方とも狭くなることが観察された(参考文献19参照)。11-20反射および10-10反射に対する典型的な半値全幅(FWHM)は、それぞれ750および1250arcsecであった。
【0054】
図6(a)、(b)および(c)は、1-100および01-10のgベクトルで画像化したLEO膜の平面および断面のTEM画像をそれぞれ示す。AFMおよびCLからの観察と合致して、ウィンドウ領域は高い貫通転位(約~9×109 cm-2)および基底面積層欠陥(約~4×105 cm-1)密度を示した。対照的に、Ga面ウィング領域は、実質的に転位、積層欠陥のどちらも存在せず、それぞれ画像のサンプリング限界である約5×106 cm-2および約3×103 cm-1以下の密度を示した。またN面ウィング領域は、基底面積層欠陥およびショックレーの部分転位による欠陥が広がっているままで止まっていたが、貫通転位がなかった。
【0055】
上記の結果から、HVPEとともにLEOを実施することによってa面GaNの形態的欠陥および構造的欠陥の実質的な低減を容易に達成することができると実証された。オーバーグロースGaNの貫通転位密度が低減されるとともに、表面の形態およびルミネセンスも非LEOの平坦なa面GaNに比べ著しく改善される。HVPEによって達成することのできる成長速度と同等の高い成長速度をLEOに組み込めば、高品質の無極性窒化ガリウム基板を製造する際都合がよい。
【0056】
参考文献
以下の参考文献を参照として本明細書中に組み込む。
<nplcit num="1"><text>T.Nishida and N.Kobayashi,Phys.Stat.Sol.(a),188(1),113(2001).</text></nplcit><nplcit num="2"><text>S.Nakamura,G.Fasol,and S.J.Pearton,The Blue Laser Diode.New York:Springer,2000.</text></nplcit><nplcit num="3"><text>L.F.Eastman and U.K.Mishra,IEEE Spectrum,39(5),28(2002).</text></nplcit><nplcit num="4"><text>P.Waltereit,O.Brandt,A.Trampert,H.T.Grahn,J.Menniger,M.Ramsteiner,M.Reiche,and K.H.Ploog,Nature(London),406,865(2000).</text></nplcit><nplcit num="5"><text>M.D.Craven,P.Waltereit,F.Wu,J.S.Speck,and S.P.DenBaars,Jpn.J.Appl.Phys.,42(3A)L235(2003).</text></nplcit><nplcit num="6"><text>H.M.Ng,Appl.Phys.Lett.,80(23)4369(2002).</text></nplcit><nplcit num="7"><text>K.Motoki,T.Okahisa,N.Matsumoto,M.Matsushima,H.Kimura,H.Kasai,K.Takemoto,K.Uematsu,T.Hirano,M.Nakayama,S.Nakahata,M.Ueno,D.Hara,Y.Kumagai,A.Koukitsu,and H.Seki,Jpn.J.Appl.Phys.Part 2,40(2B),L140(2001).</text></nplcit><nplcit num="8"><text>T.Paskova,P.P.Paskov,V.Darakchieva,S.Tungasmita,J.Birch,and B.Monemar,Phys.Stat.Sol.(a)183(1)197(2001).</text></nplcit><nplcit num="9"><text>B.A.Haskell,F.Wu,M.D.Craven,S.Matsuda,P.T.Fini,S.P.DenBaars,J.S.Speck,and S.Nakamura,Submitted for Publication</text></nplcit><nplcit num="10"><text>F.Wu,M.D.Craven,S.H.Lim,and J.S.Speck,submitted for publication.</text></nplcit><nplcit num="11"><text>T.S.Zheleva,N.Ok-Hyun,M.D.Bremser,and R.F.Davis,Appl.Phys.Lett.71(17),2472(1997).</text></nplcit><nplcit num="12"><text>N.Ok-Hyun,M.D.Bremser,T.S.Zheleva,and R.F.Davis,Appl.Phys.Lett.71(18)2638(1997).</text></nplcit><nplcit num="13"><text>H.Marchand,J.P.Ibbetson,P.T.Fini,P.Kozodoy,S.Keller,S.DenBaars,J.S.Speck,and U.K.Mishra,MRS Internet J.Nitride Semicond.Res.3,3(1998).</text></nplcit><nplcit num="14"><text>H.Marchand,X.H.Wu,J.P.Ibbetson,P.T.Fini,P.Kozodoy,S.Keller,J.S.Speck,S.P.DenBaars,and U.K.Mishra,Appl.Phys.Lett.73(6)747(1998).</text></nplcit><nplcit num="15"><text>A.Sakai,H.Sunakawa,A.Kimura,and A.Usui,Appl.Phys.Lett.,76(4)442(2000).</text></nplcit><nplcit num="16"><text>O.Parillaud,V.Wagner,H.Bu(ウムラウト付き)hlman,and M.Ilegems,MRS Internet J.Nitride Semicond.Res.,3,40(1998).</text></nplcit><nplcit num="17"><text>G.Nataf,B.Beaumont,A.Bouille,S.Haffouz,M.Vaille,and P.Gibart,J.Cryst.Growth,192,73(1998).</text></nplcit><nplcit num="18"><text>H.Tsuchiya,K.Sunaba,T.Suemasu,and F.Hasegawa,J.Cryst.Growth,189/90,395(1998).</text></nplcit><nplcit num="19"><text>M.D.Craven,S.H.Lim,F.Wu,J.S.Speck,and S.P.DenBaars,Appl.Phys.Lett.,81(7)1202(2002).</text></nplcit>
【0057】
結論
本発明の好ましい実施形態の説明をまとめる。以下、本発明を実施するためのいくつかの代替実施形態について記載する。
【0058】
好ましい実施形態では、a面GaNをパターニングされたサファイア基板から直接成長させる直接ワンステップ式横方向オーバーグロースプロセスについて記載している。本発明を実施するとき、基板材料としてa面炭化ケイ素が挙げられるが、これに限定されるものではない、他の好適な基板材料を使用してもよい。
【0059】
また、横方向成長プロセス用の基板は、GaN、AlN、AlGaNまたはそれ以外の薄膜の「テンプレート」層で覆われている適切な基板からなっていてもよい。本発明を実施する際の実施可能な技術として、このようなテンプレートを使用し、順次再成長させることを確立した。
【0060】
種々の成長技術によって低温で、または成長温度もしくはそれ以上の温度で堆積した核形成層を利用し、本技術を使用するHVPEによって順次横方向オーバーグロースさせてもよい。
【0061】
好ましい実施形態では、主に水素を含むキャリアガスを利用する。少量の水素が成長表面上に存在しなければならないが、その他のガスがキャリアガス流中に存在してもよく、たとえば窒素、アルゴンまたはヘリウムを含む(しかしこれに限定されるものではない)。
【0062】
さらに、本発明を実施する際、種々のマスク材料、マスク堆積技術およびパターニング方法を本発明の結果を著しく変化させることなく使用することができる。実際、二酸化ケイ素および窒化シリコンのような誘電材料、およびチタンのような金属材料はいずれも、本発明を実施する際のマスクとして利用することができる。
【0063】
別の代替法は、反応性イオンエッチングなどによって基板上にパターンマスクを堆積する代わりに、基板材料にパターンをエッチングすることである。このような方法では、トレンチの底から成長するGaNがトレンチの上端部に達する前に、未エッチングの平坦域から横方向に成長する膜が接合するように、基板のトレンチの深さおよび幅のほか、系の圧力、特にアンモニア分圧を選択する必要がある。カンチレバーエピタキシーとして公知であるこの技術は、極性c面GaN成長に対して実証されている技術であって、本発明に適合するものと考えられる。
【0064】
本明細書中に記載のマスクパターンの形状は、横方向に成長している膜の挙動に大きく影響を及ぼす。種々のサイズ、形および間隔のアパーチャを使用し、さらに基板に対し種々の配向をもつストライプを含むマスクが使用された。それぞれの形の開口部からの成長挙動は異なるが、マスク形状は基本的に本発明の実施に変化をもたらさないことが示された。したがって、GaN核形成が優先される領域およびGaN核形成が阻まれている領域をそれぞれいくつか含むマスクであれば、形状に関わらず使用可能である。
【0065】
次に示す文献において議論されているように、リアクタ形状および設計は本発明の実施に影響を及ぼすものと考えられる。本出願と同日出願され本発明の譲受人に譲渡された同時係属のベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による国際出願第PCT/US03/-----号、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長(GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-WO-U1、この出願は本発明の譲受人に譲渡された同時係属の米国特許仮出願、ベンジャミン・A.ハスケル、ポール・T.フィニ、松田成正、マイケル・D.クレイブン、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,844号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による平坦な無極性a面窒化ガリウムの成長技術(TECHNIQUE FOR THE GROWTH OF PLANAR,NON-POLAR A-PLANE GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.94-US-P1;およびベンジャミン・A.ハスケル、マイケル・D.クレイブン、ポール・T.フィニ、スティーブン・P.デンバース、ジェームス・S.スペック、中村修二による第60/433,843号、2002年12月16日出願、発明の名称「ハイドライド気相成長法による転位密度の低い無極性窒化ガリウムの成長(GROWTH OF REDUCED DISLOCATION DENSITY NON-POLAR GALLIUM NITRIDE BY HYDRIDE VAPOR PHASE EPITAXY)」、代理人識別番号30794.93-US-P1;の優先権を主張し、上記出願は参照として本明細書中に組込まれる。しかし、無極性GaNの横方向オーバーグロースを成功させるために必要な成長パラメータが、リアクタによって変わることもあることを指摘しておかなければならない。このような変更は、基本的に本発明の一般的な実施を変えるものではない。
【0066】
さらに、一般に、膜が接合するポイントまで横方向成長プロセスを継続することが望ましいが、接合は本発明の要件ではない。実際、接合しない横方向オーバーグロースの無極性GaNストライプまたはピラーがより望まれる用途が多くあるものと予想される。したがって、本発明は接合および未接合の横方向オーバーグロースの無極性GaN膜の両方に当てはまる。
【0067】
最後に、本明細書に記載のプロセスを拡張し、複数のウェハを成長させることもできる。特に、多数のウェハ上に膜を同時に成長させるときに本発明を実施することができる。
【0068】
要約すれば、本発明は、HVPEによって成長させた無極性GaNの欠陥低減について記載するものであり、これによって、膜品質が著しく改善され、無極性素子を順次作製するための改良されたGaN基板層を作製することができる。
【0069】
以上、本発明の一つ以上の実施形態を例示および説明のために示した。開示の形態そのものによって本発明を包括または限定することを意図するものではない。上記の教示に鑑みて、多くの変更および変形が可能である。本発明の範囲は、この詳細な記載によってではなく、添付の請求項によって限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】一般的な六方晶系ウルツ鉱結晶構造の概略図であり、図中、重要な平面およびその軸を特定して示す。
【図2】本発明の好ましい実施形態による平坦な無極性a面窒化ガリウム(GaN)膜のエピタキシャル横方向オーバーグロースを実施する方法を示すフローチャートである。
【図3】a面GaNストライプの断面の走査型電子顕微鏡(SEM)像である。
【図4】本発明にかかるストライプの形状を示す図であり、図4(a)は[1-100]ストライプの形状の概略図、図4(b)は、[1-100]配向のストライプを伴って形成されている20μm厚の接合LEO膜の光学顕微鏡によるコントラスト像であり、図4(c)は、接合された二つのストライプの原子間力顕微鏡の10×10μmトポグラフである。
【図5】本発明にかかるLEOウェハ、接合膜及びLEO膜に関する画像であり、図5(a)は、[1-100]GaN-配向のSiO2 ストライプの周期的配列がパターニングされているLEOウェハの断面のSEM画像であり、図5(b)は、[1-100]GaN-配向のSiO2 ストライプの周期的配列がパターニングされているLEOウェハの断面のSEM画像であり、図5(c)は、接合膜の平面のSEM画像であり、図5(d)は、接合膜の陰極線ルミネセンス(CL)画像である。
【図6】本発明のTEM画像であり、図6(a)は、1-100のgベクトルで画像化したLEO膜の平面のTEM画像、図6(b)は、01-10のgベクトルで画像化したLEO膜の平面のTEM画像、図6(c)は、01-10のgベクトルで画像化したLEO膜の断面のTEM画像を示す。
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5