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明細書 :ロボットハンド

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第4365341号 (P4365341)
公開番号 特開2006-281380 (P2006-281380A)
登録日 平成21年8月28日(2009.8.28)
発行日 平成21年11月18日(2009.11.18)
公開日 平成18年10月19日(2006.10.19)
発明の名称または考案の名称 ロボットハンド
国際特許分類 B25J  15/08        (2006.01)
FI B25J 15/08 K
請求項の数または発明の数 6
全頁数 16
出願番号 特願2005-105202 (P2005-105202)
出願日 平成17年3月31日(2005.3.31)
審査請求日 平成20年1月8日(2008.1.8)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
【識別番号】501401113
【氏名又は名称】川渕 一郎
発明者または考案者 【氏名】星野 聖
【氏名】川渕 一郎
個別代理人の代理人 【識別番号】100091443、【弁理士】、【氏名又は名称】西浦 ▲嗣▼晴
審査官 【審査官】所村 美和
参考文献・文献 国際公開第2005/095066(WO,A1)
特開2000-325375(JP,A)
特開平04-046788(JP,A)
特開2003-305069(JP,A)
特開2001-287182(JP,A)
調査した分野 B25J 15/08
特許請求の範囲 【請求項1】
複数本の指機構と、前記複数本の指機構を支持する掌部とを備え、
前記複数本の指機構の中で少なくとも1本の指機構は、指先から順にそれぞれ末節骨部、中節骨部、基節骨部、中手骨部の計4骨部を備え、
前記少なくとも1本の指機構が、前記中手骨部と前記基節骨部との間の接続部に1自由度の第1の回転ジョイントを有し、前記基節骨部と前記中節骨部との間の接続部に1自由度の第2の回転ジョイントを有し、また前記第2の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第2の回転ジョイント駆動用の駆動機構を有し、さらに前記中手骨部に第1の回転ジョイントと同心的に設けられた第1のプーリと、前記中節骨部に第2の回転ジョイントと同心的に設けられた第2のプリーと、前記第1のプーリと前記第2のプーリとの間にクロス掛けされたワイヤとから構成されて前記第2の回転ジョイントの回動に連動して前記基節骨部を前記第1の回転ジョイントを中心にして回動させる連動機構を有するロボットハンドであって、
前記ワイヤは前記第1のプーリと前記中節骨部とに一部が固定され、
前記第1のプーリと前記中手骨部との間の接続部に設けられて、前記第1の回転ジョイント及び前記第1のプーリと同心的に設けられた1自由度の第3の回転ジョイントと、前記第3の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構とを有することを特徴とするロボットハンド。
【請求項2】
人間の第1指乃至第5指に相当する5本の指機構と、前記5本の指機構を支持する人間の掌に相当する掌部とを備え、
前記第1指乃至第5指に相当する5本の指機構が、指先から順にそれぞれ末節骨部、中節骨部、基節骨部、中手骨部の計4骨部を備え、第2指乃至第4指に相当する4本の指機構は、それぞれ前記中手骨部と前記基節骨部との間の接続部に1自由度の第1の回転ジョイントを有し、前記基節骨部と前記中節骨部との間の接続部に1自由度の第2の回転ジョイントを有し、また前記第2の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第2の回転ジョイント駆動用の駆動機構を有し、さらに前記中手骨部に第1の回転ジョイントと同心的に設けられた第1のプーリと、前記中節骨部に第2の回転ジョイントと同心的に設けられた第2のプーリと、前記第1のプーリと前記第2のプーリとの間にクロス掛けされたワイヤとから構成されて前記第2の回転ジョイントの回動に連動して前記基節骨部を前記第1の回転ジョイントを中心にして回動させる連動機構を有するロボットハンドであって、
前記ワイヤは前記第1のプーリと前記中節骨部とに一部が固定され、
前記第1のプーリと前記中手骨部との間の接続部に設けられて、前記第1の回転ジョイント及び前記第1のプーリと同心的に設けられた1自由度の第3の回転ジョイントと、前記第3の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構とを有することを特徴とするロボットハンド。
【請求項3】
前記第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構は、前記中手骨部に固定されたモータと、前記モータの回転を減速する減速機構と、前記減速機構と前記第1のプーリとの間に配置されて前記減速機構の回転出力を前記第1のプーリに対して伝達する伝達機構とから構成され、
前記中手骨部と前記掌部との間の接続部に1自由度の第4の回転ジョイントを有し、
前記第4の回転ジョイントは、前記第1の回転ジョイントの前記回転中心と直交する方向に延びる回転中心を中心にして前記中手骨部が回転するように構成され、
前記モータは回転軸の軸線が前記第4の回転ジョイントの前記回転中心と平行に並ぶように設けられ、
前記減速機構は、前記モータの回転軸に固定された第1の歯車と、前記第1の歯車と噛み合い且つ前記第4の回転ジョイントの前記回転中心と平行に延びる別の回転中心を中心にして回転する第2の歯車と、前記第2の歯車に対して固定されて前記第4の回転ジョイントの前記回転中心を中心にして回転するウォームギアと、前記ウォームギアと噛み合って前記第1の回転ジョイントの前記回転中心を中心にして回動するウォームホイールギアとから構成され、
前記伝達機構は、前記ウォームホイールギアと前記第1のプーリとを機械的に連結する構造を有している請求項1または2に記載のロボットハンド。
【請求項4】
前記末節骨部と前記中節骨部との間の接続部に1自由度の第5の回転ジョイントを有し、さらに前記第5の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第5の回転ジョイント駆動用の駆動機構を有し、
前記第5の回転ジョイント及び前記第5の回転ジョイント駆動用の駆動機構は、前記中節骨部に対して前記末節骨部が真っ直ぐに伸びた状態から前記末節骨部を内側方向と外側方向の二方向に所定の角度範囲内で回動させることができるように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のロボットハンド。
【請求項5】
前記第1指に相当する前記指機構の前記基節骨部は、前記中手骨部に対して、前記中手骨部から前記基節骨部に向かう方向に延びる中心線を中心にして所定の角度範囲内で回動する請求項2に記載のロボットハンド。
【請求項6】
前記第1指の前記基節骨部は、前記基節骨部及び前記中手骨部が並ぶ方向に分割された第1の基節骨部半部と第2の基節骨部半部とから構成され、
前記第1の基節骨部半部が前記中手骨部側に位置し、前記第2の基節骨部半部が前記中節骨部側に位置し、
前記第1の基節骨部半部と前記第2の基節骨部半部との間には、前記第1の基節骨部半部の中心と前記第2の基節骨部半部の中心とを通る中心線を中心にし前記第1の基節骨部半部に対して前記第2の基節骨部半部を所定の角度範囲内で回転させることを可能にする1自由度の回転ジョイントを有し、
さらに前記回転ジョイントに前記所定の角度範囲内の回転運動を行わせる回転ジョイント駆動用の駆動機構を有することを特徴とする請求項2に記載のロボットハンド。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は、人間の第1指乃至第5指に相当する5本の指機構を備えた人型ロボットハンドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特開2003-117873号公報の図3乃至図6には、人型ロボットハンドの指機構において、ワイヤとプーリとを用いた連動機構を利用して、指機構を屈伸させる構造が示されている。具体的には、指機構の中手骨部と基節骨部との間の接続部に1自由度の第1の回転ジョイントを設け、基節骨部と中節骨部との間の接続部に1自由度の第2の回転ジョイントを設け、また第2の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第2の回転ジョイント駆動用の駆動機構を設ける。そして中手骨部に第1の回転ジョイントと同心的に設けた第1のプーリと、中節骨部に第2の回転ジョイントと同心的に設けた第2のプーリと、第1のプーリと第2のプーリとの間にクロス掛けされたワイヤとを用いて、連動機構を構成している。この連動機構は、第2の回転ジョイントの回動に連動して基節骨部を第1の回転ジョイントを中心にして回動させている。

【特許文献1】特開2003-117873号公報 図3乃至図6
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述の公報で提案されている従来の指機構では、中節骨部と末節骨部との間の接続部の中心の軌跡は常に一定になる。そのため人間の指のように、指機構の屈伸動作に加えて、末節骨部を前後に微妙にスライドさせるような動きを指機構にさせることができなかった。
【0004】
本発明の目的は、指機構の屈伸動作に加えて、指機構の中節骨部と末節骨部との間の接続部の中心の軌跡を変えることができるロボットハンドを提供することにある。
【0005】
本発明の別の目的は、指機構に横方向への動き(アブダクション機能)をさせる場合でも、指機構の末節骨部に従来よりも微妙な動きをさせることができるロボットハンドを提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、指機構の中節骨部と末節骨部との間の接続部の中心の軌跡を変えることができ且つアブダクション動作を行うことができて、しかも駆動機構の構造をコンパクトにすることができるロボットハンドを提供することにある。
【0007】
本発明の更に他の目的は、簡単な構造の減速機を用いて上記目的を達成できるロボットハンドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のロボットハンドは、複数本の指機構と、複数本の指機構を支持する掌部とを備えている。複数本の指機構の中で少なくとも1本の指機構は、指先から順にそれぞれ末節骨部、中節骨部、基節骨部、中手骨部の計4骨部を備えている。そして少なくとも1本の指機構は、中手骨部と基節骨部との間の接続部に1自由度の第1の回転ジョイントを有し、また基節骨部と中節骨部との間の接続部に1自由度の第2の回転ジョイントを有している。その上第2の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第2の回転ジョイント駆動用の駆動機構を有している。さらに中手骨部に第1の回転ジョイントと同心的に設けられた第1のプーリと、中節骨部に第2の回転ジョイントと同心的に設けられた第2のプーリと、第1のプーリと前記第2のプーリとの間にクロス掛けされたワイヤとから構成されて第2の回転ジョイントの回動に連動して基節骨部を第1の回転ジョイントを中心にして回動させる連動機構を備えている。なおワイヤをコンパクトに配置するためには、基節骨部に中間プーリを設け、中間プーリの前方または後方にクロス部を作るように第1のプーリと前記第2のプーリとの間にワイヤをクロス掛けすればよい。なお中間プーリは、理論的には不要である。ワイヤは第1のプーリと中節骨部とに一部が固定されている。
【0009】
本発明のロボットハンドでは、更に、第1のプーリと中手骨部との間の接続部に設けられて、前記第1の回転ジョイント及び前記第1のプーリと同心的に設けられた1自由度の第3の回転ジョイントと、第3の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構とを備えている。第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構により第3の回転ジョイントを回転させることにより、第1のプーリを所定の角度回転させると、末節骨部と中節骨部の間の接続部の中心の軌跡は、第1のプーリを回転させない場合の固定軌跡を、第1の回転ジョイント回りに回転させたものに変位する。そのため第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構を動かすことによって、本発明によれば、従来の構造では得ることができなかった、指機構の末節骨部を前後に微妙にスライドさせるような動きを指機構に行わせることが可能になった。
【0010】
本発明は、人間の第1指乃至第5指に相当する5本の指機構と、5本の指機構を支持する人間の掌に相当する掌部とを備えた人型のロボットハンドにも当然にして適用することができる。第1指乃至第5指に相当する5本の指機構が、指先から順にそれぞれ末節骨部、中節骨部、基節骨部、中手骨部の計4骨部を備えている場合、第2指乃至第4指に相当する4本の指機構に上記と同様の機構を適用すれば、より人の手の動きに近い動きをロボットハンドにさせることが可能になる。
【0011】
人間の指と同様に指機構を横方向に広げる動き(アブダクション動作)をさせるためには、指機構の中手骨部を揺動させる機構を掌部に配置する必要がある。前述の公報に示されたロボットハンドでは、この機構をコンパクトに構成している。前述の第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構は、指機構の中手骨部に配置することになるため、よりコンパクトに構成することが強く望まれている。そこで第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構を、中手骨部に固定されたモータと、モータの回転を減速する減速機構と、減速機構と第1のプーリとの間に配置されて減速機構の回転出力を前記第1のプーリに対して伝達する伝達機構とから構成する場合には、次のようにすると駆動機構をコンパクトに構成することができる。すなわちまず中手骨部と掌部との間の接続部に1自由度の第4の回転ジョイントを設ける。この第4の回転ジョイントは、第1の回転ジョイントの回転中心と直交する方向に延びる回転中心を中心にして中手骨部が回転するように構成される。そしてモータを回転軸の軸線が第4の回転ジョイントの回転中心と平行に並ぶように設ける。さらに減速機構は、モータの回転軸に固定された第1の歯車と、第1の歯車と噛み合い且つ第4の回転ジョイントの回転中心と平行に並ぶ別の回転中心を中心にして回転する第2の歯車と、第2の歯車に対して固定されて前述の別の回転中心を中心にして回転するウォームギアと、ウォームギアと噛み合って第1の回転ジョイントの回転中心を中心にして回動するウォームホイールギアとから構成する。また伝達機構は、ウォームホイールギアと第1のプーリとを機械的に連結する構造とする。このような構造にすると、駆動源としてモータを用いて、しかも中手骨部周辺に大きな部品を配置することなく第3の回転ジョイント駆動用の駆動装置を構成することができる。
【0012】
指機構の末節骨部に更に微妙な動きを与えたり、末節骨部から被把持物に加わる力を軽減するためには、末節骨部と中節骨部との間の接続部に次のような構造を採用する。すなわち末節骨部と中節骨部との間の接続部に1自由度の第5の回転ジョイントを設ける。そして第5の回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる第5の回転ジョイント駆動用の駆動機構を設ける。その上で、第5の回転ジョイント及び第5の回転ジョイント駆動用の駆動機構を、中節骨部に対して末節骨部が真っ直ぐに伸びた状態から末節骨部を内側方向と外側方向の二方向に所定の角度範囲内で回動させることができるように構成する。このような構成にすると、末節骨部を中節骨部に対して外側に反らせながら物をつまむことが可能になるため、つまむ対象物の面に末節骨部の腹部分を広く押し当てて、それを安定につまむことが可能なる。また末節骨部を反らせる量を調節することによって、物をつまむ際に、末節骨部の腹部分と中節骨部の腹部分の両方を物に接触させた状態で物に加える力を分散させて物をつまむことができる。その結果、本発明によれば、つまむ物に加える力を従来よりも小さくしたり、分散させることが可能になって、従来ではつまむことができなかった小さい物、薄い物、壊れ易い物をつまむことができるようになる。特にこのような末節骨部の動きを前述の末節骨部と中節骨部の接続点の軌跡の動きと組み合わせると、さらに末節骨部に微妙で動きを行わせることができるようになる。
【0013】
また人型のロボットハンドの場合には、さらに第1指の基節骨部が、中手骨部に対して、中手骨部から基節骨部に向かう方向に延びる中心線を中心にして所定の角度範囲内で回動するようにするのが好ましい。このような構成にすると、第1指の指機構の末節骨部及び中節骨部の腹部分を、他の指機構の末節骨部及び中節骨部の腹部分と正面から対向させることが可能になる。その結果、第1指の指機構と他の指機構とで物をつまむ際に、接触面積を増大させることができ、確実かつ安定に物をつまむことが可能になる。
【0014】
第1指の指機構を前述のように構成するためには、例えば第1指の指機構の基節骨部を、基節骨部及び中手骨部が並ぶ方向に分割された第1の基節骨部半部と第2の基節骨部半部とから構成する。そして第1の基節骨部半部が中手骨部側に位置し、第2の基節骨部半部が中節骨部側に位置するようにする。第1の基節骨部半部と第2の基節骨部半部との間には、第1の基節骨部半部の中心と第2の基節骨部半部の中心とを通る中心線を中心にして第1の基節骨部半部に対して第2の基節骨部半部を所定の角度範囲内で回転させることを可能にする1自由度の回転ジョイントを設ける。さらにこの回転ジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる回転ジョイント駆動用の駆動機構を設ける。このような構造を採用すると、簡単な構造で第1指の指機構を回転させることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、従来の構造では得ることができなかった、指機構の末節骨部を前後に微妙にスライドさせるような動きを指機構にさせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明のロボットハンドの実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1(A)は、発明者が先に提案した本発明が改良の対象とする従来の構造を一部に備えた人型のロボットハンドの外観を示す正面図であり、図1(B)はその平面図であり、図1(C)はその側面図である。また図2は図1に示した人型ロボットハンドの屈伸部に設ける全20個の回転ジョイントの配置、および呼び名を示す図である。なお以下の説明では、人間の第1指~第5指に相当する5本の指機構を説明の便宜上、第1指~第5指として説明する。図1に示す人型ロボットハンド1は、第1指~第5指(3a~3e)を有しており、ロボットハンドの各指には図2に示すように第1指に対してジョイントJ1,0 ~J1,4、第2指に対してジョイントJ2,0 ~J2,3 、第3指に対してジョイントJ3,1~J3,3 、第4指に対してジョイントJ4,0 ~J4,3 、第5指に対してジョイントJ5,0 ~J5,3 が配置され、これらのジョイント部で各指が屈伸運動、把持対象物を優しく(柔らかく)安定につまむ運動(以下、つまみ運動という)(詳細は後述する)あるいは指の間の開閉運動(以下、アブダクション運動という)をすることが可能な構成となっている。なお、第3指の中手骨部のジョイント部は、左右方向に回転させる必要がないため、図2に示すようにアブダクション用のジョイントJ3,0 は省略されている。なお、上述の屈伸運動及びアブダクション運動については、特開2003-117873号公報に詳しく説明されているので説明を省略する。
【0017】
本発明の実施の形態について説明する前に、図3を用いて本発明が改良の対象とするロボットハンドの第2指~第5指の指機構について説明する。なお、第1指は他の4指と大きく異なる構造を持ち、第1指は他の4指と異なる運動をするので、その構造の説明は後述する。
【0018】
第2指~第5指は、それぞれ四つの節により構成されており、各関節部で屈伸できる構成となっている。図3(A)は代表例として第2指の斜視図を示し、図3(B)はその内部機構を省略したその分解図を示している。この図に示すように、第2指は指先から順に、末節骨部7、中節骨部9、基節骨部11、中手骨部13を備えている。なお、第2指~第5指においてそれぞれの中手骨部13の形状が若干異なるが、特に説明を大きく変えなければならない差異ではないので、以後は第2指を代表に取り上げてその機構を説明し、他の第3指~第5指の節機構については重複する部分の説明は省略する。
【0019】
第2指において、中手骨部13が末節骨部7側とハンド全体の基部である掌部5を仲介する節である。そのため、中手骨部13の内部で、指のアブダクション機能実現のための1自由度を有するジョイントJ2,0 (アブダクションジョイント)と、指の屈伸機能実現のための1自由度を有するジョイントJ2,1 (屈伸用ジョイント)が直交して構成されている。この二つのジョイントJ2,0 およびJ2,1 により、中手骨部13は掌部5に対してジョイントJ2,0 を中心にアブダクション機能を達成でき、また基節骨部11が屈伸用ジョイントJ2,1 により図3中で上下方向(握り動作)に揺動できる構成となっている。また、末節骨部7と中節骨部9とを接続するジョイントJ2,3 、および、中節骨部9と基節骨部11とを接続するジョイントJ2,2 (第2の回転ジョイント)もジョイントJ2,1 と同じ回転運動〔図3中上下方向の運動即ち指の屈伸運動(握り動作)〕を許容する指の屈伸用ジョイントとして構成されている。
【0020】
指機構の屈伸機構のためにエンコーダ内蔵型の超小型モータが基節骨部11に内蔵されている。なお基節骨部11内には、図示しない減速機が中節骨部9と基節骨部11とを接続するジョイントJ2,2 (第2の回転ジョイント)にコンパクトに内蔵されている。図示しないモータと減速機とにより第2の回転ジョイント駆動用の駆動機構が構成されている。なおこの駆動機構の構造は、特開2003-117873号公報に詳しく説明されているので説明を省略する。
【0021】
また、ジョイントJ2,2 の回転動力を後方のジョイントJ2,1 に伝達する連動ワイヤ機構による連動機構(またはワイヤ・プーリ機構)が設けられている。ワイヤ・プーリからなる連動機構では、ジョイントJ2,1 ,J2,2 を連動するワイヤWを指機構の脇に配置する。ワイヤW用のプ-リP1及びP2(図示せず)は、中手骨部13と中節骨部9の側面にそれぞれ固定状態で設けられている。なお基節骨部11には、ワイヤW用として二つのプ-リP1,P2の間に位置する中間プーリP3を備えている。なおこれらの構造については、後の本発明の実施例の説明において詳しく説明する。ワイヤWの端部は中手骨部13上に挟み留め板によって固定され、またワイヤWはワイヤ上に取り付けた玉を中節骨部9上に形成した穴に嵌合して中節骨部11に固定されている。この様に構成されたワイヤ・プーリからなる連動機構については、特開2003-117873号公報に詳しく説明されている。この従来の連動機構を備えた指機構では、図示しないモータを駆動したときに基節骨部11に対して中節骨部9が回動し、この回動力がワイヤWを介して中手骨部13に伝わり、ワイヤWを介して中手骨部13に伝達された力で、中手骨部13はジョイントJ2,1を中心にして内側(紙面で下側)に回動する。モータの回転方向が逆になれば、指機構を延ばすように中手骨部13はジョイントJ2,1を中心にして外側(紙面で上側)に回動する。この従来の機構のジョイントJ2,3の中心の軌跡は、図4に符号TRで示す通り、常に同じである。そのため指機構を駆動したときの指機構の動作は常に同じものとなり、人間の指のように微妙な動きを指機構にさせることはできない。
【0022】
図5乃至図8には、上記問題を解決するための本発明のロボットハンドの実施の形態で用いる指機構の一例の構造を示してある。なお図5乃至図8では、一般化するために、ジョイントの符号には(Jn,1)のように指機構が第n指に相当するものとして符号を付している。図5乃至図8において、図3に示した改良の対象とする指機構が備えている部材と同じ部材には、図3に付した符号と同じ符号を付してある。特に図6(A)及び(B)に良く示されているように、第2のプーリP2は、中節骨部9の側面に一体に形成され一部に円弧部を有する形状を備えている。第2のプーリP2が設けられた中節骨部9の側面には、第2のプーリP2と隣接してワイヤWの端部を嵌合させる嵌合用凹部8が形成されている。ワイヤWの2つの端部はまとめて嵌合凹部8内に入れられ、嵌合用凹部8に封止体10を嵌合させることにより、ワイヤWの一部を中節骨部9に対して固定している。
【0023】
ワイヤWは第2のプーリP2の円弧部と接触した後、中間プーリP3の手前でクロス部を作るようにして、中間プーリP3にクロス掛けされている。またワイヤWの一部は第1のプーリP1の後方側の外周に接触した状態になっており、ワイヤWの一部は第1のプーリP1の側面に設けられた係止部Fに係止されて第1にプーリP1に対して固定されている。中間プーリP3は、基節骨部11に対して回動可能に取り付けられている。
【0024】
第1のプーリP1は、その中心に設けられた貫通孔H1が、中手骨部13と基節骨部11との間の接続部に設けられたジョイントJn,1の位置にある軸部S1に対して回動可能に嵌合されて、中手骨部13に対して取り付けられている。なお軸部S1と貫通孔H1との間の回転可能な嵌合部が第3の回転ジョイントの一部を構成している。この構造により第3の回転ジョイントは、第1の回転ジョイントJn,1及び第1のプーリP1と同心的に設けられることになる。また第1のプーリP1の外周部寄りの位置に設けられた貫通孔H2には、一端がウォームホイールギアG4(図8)に固定された伝達機構を構成するロッドRの他端が回動可能に嵌合されている。後に説明するように、ロッドRがジョイントJn,1の位置にある軸部S1の回転中心を中心にして回動したときに、第1のプーリP1はロッドRの回動と連動して所定の角度範囲内を回動する。
【0025】
中手骨部13には、第3の回転ジョイント駆動用の駆動機構を構成するモータMと、モータMの回転を減速する減速機構と、減速機構と第1のプーリP1との間に配置されて減速機構の回転出力を第1のプーリに対して伝達する伝達機構(ロッドR)とが装着されている。図7及び図8に詳しく示すように、中手骨部13と掌部11との間の接続部に1自由度の回転ジョイントJn,0(第4の回転ジョイント)が設けられている。この第4の回転ジョイントは、第1の回転ジョイントJn,1の回転中心と直交する方向に延びる回転中心を中心にして中手骨部13が回転するように構成される。そしてモータMをその回転軸の軸線が第4の回転ジョイントJn,0の回転中心と平行に並ぶように設ける。さらに減速機構は、モータMの回転軸に固定された第1の歯車G1と、第1の歯車G1と噛み合い且つ第4の回転ジョイントの回転中心と平行に並ぶ別の回転中心Cを中心にして回転する第2の歯車G2と、第2の歯車に対して固定されて別の回転中心Cを中心にして回転するウォームギアG3と、ウォームギアG3と噛み合って第1の回転ジョイントJn,1の回転中心を中心にして回動するウォームホイールギアG4とから構成される。第1の回転ジョイントJn,1の回転開度は、図5に示したポテンショメータPMによって検出する。前述の通り、ロッドRが、ウォームホイールギアG4と第1のプーリP1とを機械的に連結する伝達機構が構成されている。このような構造にすると、駆動源としてモータMを用いて、しかも中手骨部13の周辺に大きな部品を配置することなく第3の回転ジョイント駆動用の駆動装置を構成することができる。
【0026】
この減速機構では、モータMが回転すると、第1のギアG1と第2のギアG2との間で減速が行われ、ウォームギアG3は第2のギアG2と同じ回転数で回転する。ウォームギアG3の回転により、ウォームホイールギアG4が第1の回転ジョイントJn,1の回転中心を中心にして回動する。この回動によりロッドRが揺動し、第1のプーリP1が回動する。なお第1のプーリP1が所定の角度範囲内で回動すると、基節骨部11と中節骨部9と末節骨部7が一体的に第1の回転ジョイントJn,1を中心にして所定の角度変位する。その結果、中節骨部9と末節骨部7との間のジョイントJn,3は、従来の軌跡TRを外れて、図4に斜線で示した範囲内を移動し得るようになる。その結果、末節骨部7に微妙にスライドするような動きを付与することも可能になる。なお図9は、第1のプーリP1を回動させることなく、従来と同様に、上記指機構を真っ直ぐに延ばしたときと、途中まで曲げたときと、最大限曲げたときの状態をそれぞれ示している。この変化の過程において、第1のプーリP1を動かせば、中節骨部9と末節骨部7との間のジョイントJn,3の位置は、微妙に変わる。
【0027】
またこの指機構では、更に指機構の末節骨部7の動きを細やかなものとするために、図10に示すように、末節骨部7を外側に回動できるようにしている。本実施の形態では、末節骨部7と中節骨部9との間の接続部に屈伸を行うための1自由度のジョイントJn,3(第5の回転ジョイント)を有しており、このジョイントに所定の角度範囲内の回転運動を行わせる駆動機構(第5の回転ジョイント駆動用の駆動機構)14を有している。この駆動機構14は中節骨部9に内蔵されてジョイントJ2,3を回転させる駆動力を発生するジョイント駆動用のモータ15と、モータ15の回転力を減速してジョイントJ2,3 に伝達する減速機17とから構成されている。モータ15としては、指先の微小な力制御を実現する十分な性能を得る為に、小形・軽量、正逆転可能かつトルク制御の容易なDCモータを採用している。
【0028】
ジョイントJ2,3 及び駆動機構14は、中節骨部9に対して末節骨部7が真っ直ぐに伸びた状態から末節骨部7を内側方向[(図10(B)に矢印で示したAの方向]と外側方向[図10(B)に矢印で示したBの方向]の二方向に所定の角度範囲内で回動させることができるように構成されている。なお、本実施の形態では、この状態で末節骨部7が外側に約40度回転し、内側に約90度回転するようになっている。このような構成にすると、末節骨部7と中節骨部9との間の接続部の回動を独立して制御することができ、指先に微小な力を与える力制御ができる。
【0029】
本実施の形態では、特に減速機17がモータ15の出力軸15aに固定された第1のピニオン歯車19と、中節骨部9に回転自在に支持された回転軸23に固定されて第1のピニオン歯車19と噛み合う第1の平歯車21と、回転軸23に固定された第2のピニオン歯車25と、ジョイントJ2,3の回転中心C1を回転中心とするように末節骨部7に対して固定されて第2のピニオン歯車25と噛み合う第2の平歯車27とから構成されている。第1のピニオン歯車19及び第2のピニオン歯車25は、第1の平歯車21及び第2の平歯車27よりも歯数が大幅に少ない極力小さな歯車となっている。これらの歯数の構成を採用することにより、減速比を高くすることができ、しかも効率よく減速することができる。そのため本実施の形態を採用すると、簡単な構造で高い減速比が得られるため、1台の小形のモータでも高いトルクが得られる。その結果、指先に微小な力を効率よく与える力制御ができるため、人間により近い指先の運動を実現することができる。
【0030】
本実施の形態においては、末節骨部7及び中節骨部9が、それぞれ幅方向に対向する第1及び第2の側壁部31及び35並びに33及び37を有し、ジョイントJn,3は末節骨部7の第1及び第2の側壁部35及び37と中節骨部9の第1及び第2の側壁部31及び33とを回転可能に接続するように設けられている。モータ15は幅方向に出力軸15aの軸線が延びるように中節骨部9の第1及び第2の側壁部31及び33間に配置され、第1の平歯車21を支持する回転軸23の軸線及び第2の平歯車27の回転中心線CL1が、ともに出力軸15aの軸線と平行になるように、第1の平歯車21及び第2の平歯車27が配置されている。第1の平歯車21は、モータ15の出力軸15aが突出する方向に位置する中節骨部9の第1の側壁部31に沿って配置されている。また第2の平歯車27は末節骨部7の第1の側壁部35に沿うように配置されている。このように第1及び第2のピニオン歯車19及び27と第1及び第2の平歯車を第1及び第2の側壁部を沿うようにそれぞれ設けると、中節骨部9及び末節骨部7内のスペースが広くなるためモータ15を大きくすることができる。本実施の形態では、第2の平歯車27が第1の側壁部35の外側に配置されている。しかしながら中節骨部9及び末節骨部7の第1の側壁部31,35の外側に第1及び第2のピニオン歯車19及び25と第1及び第2の平歯車21及び27とをそれぞれ配置しているが、中節骨部9及び末節骨部7内にスペースが確保できるのであれば末節骨部7の第1の側壁部35の内側に第2の平歯車27を配置してもよいは勿論である。このような実施の形態を採用することにより、モータ15をロボットハンド内にコンパクトに収納できるだけでなく、ロボットハンドに対して減速機17を嵩張ることなく設けることができるため、ロボットハンド内部のモータをはじめセンサや配線のために利用可能な空間が確保できロボットハンドの小型化を図ることができる。
【0031】
より具体的には、モータ15の出力軸15aが中節骨部9の第1の側壁部31に回転自在に支持されている。またモータ15のハウジングは中節骨部9の第2の側壁部33に支持されている。さらに回転軸23が中節骨部9の第1の側壁部31に支持され、第2の平歯車27が末節骨部7の第1の側壁部35に固定されている。
【0032】
また、本実施の形態では、図10(A)に示すように、中節骨部9の第2の側壁部33に、末節骨部7の回転位置を検出する回転位置検出センサ(ポテンショメータ)38が取り付けられている。回転位置検出センサ38は、中節骨部9に対する末節骨部7の回転角度を測定することができる。
【0033】
さらに、本実施の形態において、特に図示していないが、指先の部分にセンサ電装品等を内蔵するための格納空間が形成されている。そしてその部分に、末節骨部7の腹部の外表面における接触圧力分布を計測するための圧力センサの本体を装着してもよい。このようにすると、ロボットハンドが対象物をつまむ際の指先の圧力を測定することができるため、測定した圧力に応じて指先のつまみ加減を制御することができる。
【0034】
また上記指機構の構造に加えて、第1指に相当する指機構の基節骨部を、中手骨部に対して、中手骨部から基節骨部に向かう方向に延びる中心線を中心にして所定の角度範囲内で回動できるようにすると更に人間の手で掴む場合と同様の動作状態を実現することが可能になる。例えば、図11には、第1指の節構成を説明するために第1指を分解して示したロボットハンドの斜視図を示し得ある。また図12(A)は第1指のみの斜視図を示しており、図12(B)は図12(A)の分解斜視図である。そして図13は、第1指の基節骨部部分の駆動機構を説明するために第1指の基節骨部部分のみを断面図にした第1指の側面図である。第1指も第2指乃至第5指と同様に、図11に示すように四つの節により構成されている。指先から順に末節骨部7´、中節骨部9´、基節骨部11´(第1の基節骨部半部39,第2の基節骨部半部41)及び中手骨部13´から構成されている。第1指も第2指乃至第5指と同様に末節骨部と7´と中節骨部9´との間に末節骨部7´を独立に回転させるための駆動機構が配置されている。そして本実施の形態では、第1指の基節骨部11´が、基節骨部11´及び中手骨部13´が並ぶ方向に分割された第1の基節骨部半部39と第2の基節骨部半部41とから構成されている。第1の基節骨部半部39は中手骨部13´側に位置し、第2の基節骨部半部41が中節骨部9´側に位置している。第1の基節骨部半部39と第2の基節骨部半部41との間には、第1の基節骨部半部39の中心と第2の基節骨部半部41の中心とを通る回転中心線CL2を中心にして第1の基節骨部半部39に対して第2の基節骨部半部41を所定の角度範囲内で回転させることを可能にする1自由度の回転ジョイントJ1,4が設けられている。そして後述するモータ115と外装40の壁部40cとの間には、回転ジョイントJ1,4に所定の角度範囲内の回転運動を行わせる回転ジョイント駆動用の駆動機構114が設けられている。第1指を他の指(例えば第2指)と向かい合わせにする運動機能を実現するために人間の親指の根本が2自由度を有することと同様に、第1指の根元に二つのジョイントJ1,0 、J1,1 のそれぞれ独立の駆動機構を組み込む。即ち、第1指の中手骨部13´は、2自由度を実現するために中手骨部13´と掌部との接続部および中手骨部13´と基節骨部11´との接続部にそれぞれ独立の駆動機構を備えた第1ジョイントJ1,0、第2ジョイントJ1,1を備えている。そして本実施の形態では、ジョイントJ1,1、J1,2 の間に回転ジョイントJ1,4 が独立の駆動機構を備えて組み込まれている。この回転ジョイントJ1,4 は、ジョイントJ1,1、J1,2、J1,3 が直線上に並ぶ軸または回転中心線CL2(図12,図13)を中心にして、第2の基節骨部半部41が第1の基節骨部半部39に対して回転可能に設けられている。このような構成を採用すると、第1指を第1と第2の基節骨部半部の間で回転させることにより、第1指の末節骨部の腹部とそれ以外の指の腹部とを正面から接触させることができるので、優しく安定に対象物をつまむことができる。
【0035】
回転ジョイント駆動用の駆動機構114は、具体的には、第1の基節骨部半部39に取り付けられて回転ジョイントJ1,4 を回転させる駆動力を発生する回転ジョイント駆動用のモータ115と、モータ115の回転力を減速して回転ジョイントに伝達する減速機117とから構成される。モータ115は、正逆転可能なものであり、第1の基節骨部半部39の外装40に取り付けられている。外装40は、モータ115の出力軸115a側の半部を収納するカバー40aを備えている。このカバー40aはモータ115の本体の周囲を囲む周壁部40bと出力軸115aと対向する壁部40cとから構成されている。モータ115の出力軸115aはケース40aの壁部40cに回転自在に支持されている。減速機117は、モータ115の出力軸115aに固定された第1のピニオン歯車119と、第1の基節骨部半部39の壁部40cに回転自在に支持された回転軸123に固定されて第1のピニオン歯車119と噛み合う第1の平歯車121と、回転軸129に固定された第2のピニオン歯車125と、回転ジョイントJ1,4 の回転中心C2を回転中心とするように第2の基節骨部半部41に対して固定されて第2のピニオン歯車125と噛み合う第2の平歯車127とから構成されている。第2の平歯車127は、第2の基節骨部半部41の外装42の一部を構成している。すなわち外装42から突出するフランジ部43の円弧状の外周部に歯が刻設されて、第2の平歯車127が構成されている。モータ115は、回転軸115aを時計回り及び反時計回りに回転することができる。また第2の平歯車については、本実施の形態のように第2の基節骨部半部41の一部として設けても良いが、別部品として第2の基節骨部半部41に固定しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】(A)は改良の対象とするロボットハンドの外観を示す正面図であり、(B)は図1(A)の平面図であり、(C)は図1(A)の側面図である。
【図2】図1のロボットハンドのジョイントの配置状態を示す斜視図である。
【図3】(A)は図1に示した第2指に相当する指機構の斜視図であり、(B)は図3(A)の内部機構を省略した分解図である。
【図4】図1乃至図3に示した改良の対象とする指機構と、本発明のロボットハンドで用いる指機構の動きを説明するために用いるジョイントの軌跡図である。
【図5】(A)は本発明の実施の形態で用いる指機構を第2指に備えた状態のロボットハンドの斜視図であり、(B)は図5(A)の内部機構を省略した分解図である。
【図6】(A)は、実施の形態で用いる指機構の一部分解斜視図であり、(B)は指機構の側面図である。
【図7】(A)は、中手骨部に設けられる駆動機構と第1のプーリとの配置構造を示す斜視図であり、(B)はその構造構造を横から見た図である。
【図8】減速機構の構成を示す図である。
【図9】第1のプーリを回動させることなく、指機構を真っ直ぐに延ばしたときと、途中まで曲げたときと、最大限曲げたときの状態を示す図である。
【図10】指機構の末節骨部と中節骨部とを分解した斜視図であり、(B)は減速機を含む駆動機構による末節骨部の動きを示す図であり、(C)は駆動機構を破線で示した末節骨部と中節骨部の平面図であり、(D)は駆動機構と末節骨部との関係を示す図である。
【図11】第1指の構成を示す分解斜視図である。
【図12】(A)は第1指の指機構の斜視図であり、(B)は図12(A)の分解斜視図である。
【図13】第1指の指機構の側面の一部を断面図で示した側面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 ロボットハンド
3 指機構
3a 第1指
3b 第2指
3c 第3指
3d 第4指
3e 第5指
5 掌部
7 末節骨部
9 中節骨部
11 基節骨部
13 中手骨部
15,M モータ
15a,115a 出力軸
17,117 減速機
19,119 第1のピニオン歯車
21,121 第1の平歯車
23,29,123,129 回転軸
25,125 第2のピニオン歯車
27,127 第2の平歯車
31,35 第1の側壁部
33,37 第2の側壁部
39 第1の基節骨部半部
41 第2の基節骨部半部
P1 第1のプーリ
P2 第2のプーリ
P3 中間プーリ
W ワイヤ
図面
【図1】
0
【図2】
1
【図3】
2
【図4】
3
【図5】
4
【図6】
5
【図7】
6
【図8】
7
【図9】
8
【図10】
9
【図11】
10
【図12】
11
【図13】
12