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明細書 :電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法

発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 特許公報(B2)
特許番号 特許第5122082号 (P5122082)
公開番号 特開2006-336107 (P2006-336107A)
登録日 平成24年11月2日(2012.11.2)
発行日 平成25年1月16日(2013.1.16)
公開日 平成18年12月14日(2006.12.14)
発明の名称または考案の名称 電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法
国際特許分類 C23C  16/30        (2006.01)
C07F   5/00        (2006.01)
C07F  17/00        (2006.01)
H01L  21/205       (2006.01)
H01L  29/201       (2006.01)
FI C23C 16/30
C07F 5/00 D
C07F 17/00
H01L 21/205
H01L 29/201
請求項の数または発明の数 3
全頁数 9
出願番号 特願2006-128789 (P2006-128789)
分割の表示 特願2002-156564 (P2002-156564)の分割、【原出願日】平成14年5月30日(2002.5.30)
出願日 平成18年5月8日(2006.5.8)
審判番号 不服 2012-002806(P2012-002806/J1)
審査請求日 平成18年5月8日(2006.5.8)
審判請求日 平成24年2月14日(2012.2.14)
特許権者または実用新案権者 【識別番号】503360115
【氏名又は名称】独立行政法人科学技術振興機構
【識別番号】591006003
【氏名又は名称】株式会社トリケミカル研究所
発明者または考案者 【氏名】中村 新男
【氏名】竹田 美和
【氏名】藤原 康文
【氏名】茜 俊光
【氏名】町田 英明
【氏名】大平 達也
【氏名】野津 定央
【氏名】下山 紀男
個別代理人の代理人 【識別番号】100079005、【弁理士】、【氏名又は名称】宇高 克己
参考文献・文献 特開2002-88475(JP,A)
特開2002-338590(JP,A)
特開平3-68172(JP,A)
小泉淳ら,減圧OMVPE法により作製したEr,O共添加GaAs/GaInPの電流注入発光特性,電子情報通信学会技術研究報告,2002年5月24日,Vol.102,No.81,第37~42頁
調査した分野 C23C16/00-16/56
特許請求の範囲 【請求項1】
基体上に電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物の膜を形成する方法であって、
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムを分解させる工程を有する
ことを特徴とする電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法。
【請求項2】
Er,ErN,ErP,ErAs,ErSb、酸素と結合したErを含むGaAs又はGa(1-x)InP(xは0~1の数)の群の中から選ばれる電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物の膜を形成する方法であって、
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムを分解させる工程を有する
ことを特徴とする電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法。
【請求項3】
発光デバイスにおける導電性ヘテロ構造化合物膜を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2の電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法。
発明の詳細な説明 【技術分野】
【0001】
本発明は電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日、電子材料分野における進歩は著しく、高速電子デバイス、発光デバイスからレーザに至るまで多岐に応用されている。そして、近年、電子デバイスの分野では、ErPに代表されるランタノイド元素(Ln)とV族元素とからなる化合物を量子井戸とする二重障壁共鳴トンネルダイオードが期待されている。
【0003】
すなわち、Ga(1-x)InP/LnP/Ga(1-x)InPの如きのヘテロ構造を作成し、LnP層の厚さを厳密に制御してエピタキシャル成長することが出来たならば、半金属と半導体のコントロ-ルが可能となり、種々の超高速電子デバイスを展望することが出来ると考えられる。
【0004】
又、光の分野でも、LnのGaAsやGa(1-x)InPへの添加は通信システムにおける発光デバイスとしての応用が期待されており、特に、発光効率の安定化と発光効率の向上が待たれている。
【0005】
現在、GaAsに代表される化合物半導体の製造法は、有機金属化学気相成長法(MOCVD)が主流である。
【0006】
ところで、ランタノイド元素-V族元素のエピタキシャル成長やランタノイド元素の添加においても、良好なランタノイド有機金属原料が求められる。気化性が有るランタノイド有機金属は、β-ジケトネイトランタノイドが知られているが、このものは、固体であり、安定した蒸気が得られ難く、しかも分解性が悪いことから使用できない。そして、発光効率が良いランタノイド元素を添加した化合物半導体は得られていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、本発明が解決しようとする課題は、高性能な電子移動可能体が得られる技術を提供することである。特に、波長安定性や発光効率が良く、発光波長の環境温度依存性が極めて小さなランタノイド元素を有する電子移動可能体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記の課題を解決する為の研究を鋭意押し進めて行った結果、トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムを用いて構成された電子移動可能体が極めて高性能なものであることを見出すに至った。
【0009】
上記知見に基づいて本願発明が達成されたものである。
【0010】
すなわち、前記の課題は、
基体上に電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物の膜を形成する方法であって、
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムを分解させる工程を有す
ことを特徴とする電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法によって解決される。
【0011】
又、Er,ErN,ErP,ErAs,ErSb、酸素と結合したErを含むGaAs又はGa(1-x)InP(xは0~1の数)の群の中から選ばれる電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物の膜を形成する方法であって、
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムを分解させる工程を有す
ことを特徴とする電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法によって解決される。
【0012】
特に、発光デバイスにおける導電性ヘテロ構造化合物膜を形成する上記電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成方法によって解決される。
上記トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムの分解は、熱、プラズマ、光、レーザの群の中から選ばれる手法により行われる。
【0013】
又、電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物の膜を形成する為の材料であって、
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムからなる
ことを特徴とする電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成材料によって解決される。
【0014】
又、Er,ErN,ErP,ErAs,ErSb、酸素と結合したErを含むGaAs又はGa(1-x)InP(xは0~1の数)の群の中から選ばれる電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜を形成する為の材料であって、
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムからなる
ことを特徴とする電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成材料によって解決される。
【0015】
特に、発光デバイスにおける電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜を形成する上記電子デバイス用導電性ヘテロ構造化合物膜形成材料によって解決される。
【発明の効果】
【0016】
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウム[(EtCp)Er]は、融点が70℃以下で、気化させる温度において液体であり、気化特性が良好である。従って、高性能な電子デバイスが得られる。特に、波長安定性や発光効率が良く、発光波長の環境温度依存性が極めて小さなエルビウムを添加した電子デバイスが得られる。
【0017】
尚、本願出願人は、先に、RLn〔R,R,Rはがエチルシクロペンタジエニル基((C)C-)、イソプロピルシクロペンタジエニル基((i-C)C-)、ノルマルブタンシクロペンタジエニル基((n-C)C-)などのアルキル基、シリコン系化合物の基、及びアミノ基の群の中から選ばれる基〕で表される化合物からなるランタニド系膜形成材料、及びこのランタニド系膜形成材料で構成された膜をゲート酸化膜として用いた半導体素子を提案(特願2000-280062)している。
【0018】
しかしながら、この提案(特願2000-280062)は、電子移動可能体に関するものではない。すなわち、ゲート酸化膜に関するものに過ぎない。そればかりか、特願2000-280062の具体的実施例で挙げられている[(i-C)CLnを用いて電子移動可能体膜を形成した半導体素子は、[(C)CLnを用いて電子移動可能体膜を形成した半導体素子に比べて劣るものであった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明の電子移動可能体形成方法は、電子移動可能体を形成する方法である。特に、Er,ErN,ErP,ErAs,ErSb、酸素と結合したErを含むGaAs又はGa(1-x)InP(xは0~1の数)の群の中から選ばれる電子移動可能体を形成する方法である。又、発光デバイスにおける電子移動可能体を形成する方法である。そして、トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムを分解させ、基体上に電子移動可能体を設けるものである。トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムの分解は、熱、プラズマ、光、レーザの群の中から選ばれる手法により行われる。中でも、熱分解、光分解、反応分解、プラズマ分解、マイクロ波分解の群の中から選ばれる手法を用いて行われる。
【0020】
本発明の電子移動可能体形成材料は、電子移動可能体を形成する為の材料である。特に、Er,ErN,ErP,ErAs,ErSb、酸素と結合したErを含むGaAs又はGa(1-x)InP(xは0~1の数)の群の中から選ばれる電子移動可能体を形成する材料である。又、発光デバイスにおける電子移動可能体を形成する材料である。そして、トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムからなる。
【0021】
本発明の電子移動可能体は、上記電子移動可能体形成方法により基体上に形成されてなる電子移動可能体である。電子移動可能体は、例えばEr,ErN,ErP,ErAs,ErSbの群の中から選ばれる少なくとも一つからなる。或いは、Er及び/又は酸素と結合したErを含むGaAs又はGa(1-x)InP(xは0~1の数)である。Er及び/又は酸素と結合したErの含有割合は、特に、薄膜1cm当たり1015~1022個である。本発明の電子移動可能体は、Ga,In,Pを含む層とGa,In,Pを含む層との間に、上記電子移動可能体形成方法により形成されてなる電子移動可能体膜を有するものである。或いは、Ga,In,Pを含む層及びGa,Asを含む層と、Ga,Asを含む層及びGa,In,Pを含む層との間に、上記電子移動可能体形成方法により形成されてなる電子移動可能体膜を有するものである。特に、Ga,In,Pを含む層及びGa,Asを含む層と、Ga,Asを含む層及びGa,In,Pを含む層との間に、前記Ga,Asを含む層に隣接して上記電子移動可能体形成方法により形成されてなる電子移動可能体膜を有するものである。若しくは、上記電子移動可能体形成方法により形成されてなる電子移動可能体膜と上記電子移動可能体形成方法により形成されてなる電子移動可能体膜との間に、Ga,In,Pを含む層及び/又はGa,Asを含む層を有するものである。Ga,In,Pを含む層は、例えばGa(1-x)InP(xは0~1の数)である。
【0022】
以下、更に具体的な実施例を挙げて説明する。
【0023】
[実施例1]
[トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウムの合成]
トリス-エチルシクロペンタジエニル-エルビウム(EtCpEr)が次のようにして合成された。
先ず、市販のエチルシクロペンタジエンと粉末状の金属ナトリウムとを溶媒中で反応させ、エチルシクロペンタジエニルナトリウムを合成した。この時の溶媒は、テトラヒドロフラン、ヘキサンなどであって、有機金属に不活性なものなら用いられる。又、粉末状の金属ナトリウムの代わりにNaH,NaNHでも可能である。アルキルリチウム等を用いてエチルシクロペンタジエニルリチウムを合成しても良い。
合成されたエチルシクロペンタジエニルナトリウムと無水塩化エルビウムとを溶媒中で反応させ、EtCpErを合成した。この時の溶媒はテトラヒドロフラン、ヘキサンなどであって、有機金属に不活性なものなら用いられる。
溶媒を濃縮後、残渣からEtCpErを溶媒抽出または蒸留抽出によって回収し、得られた粗生物を精密蒸留によって精製し、EtCpErを得た。
【0024】
このようにして得られたEtCpErは、TG-DTA分析によれば、気化特性が良好であることが判明した。又、融点は70℃以下であり、気化させる温度において液体であることも判った。
又、化学組成も理論式と一致していた。更に、ICP-MASSによれば、金属不純物は検出限界以下の高純度品であることが確認された。
尚、上記の合成が数回試みられた。その際の収率は35~75%であった。
これに対して、トリス-シクロペンタジエニル-エルビウム(CpEr)の収率は35%より低く、EtCpErの製造コストはCpErの製造コストよりも低いことが判った。
又、Erの代わりに、Ce,Pr,Nd,Pm,Sm,Eu,Gd,Tb,Dy,Ho,Tm,Ybが用いられて同様に行われ、トリス-エチルシクロペンタジエニル-Lnが合成された。
【0025】
次に、上記のようにして得られたEtCpErを用いて電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜を成膜した。
図1は成膜装置(MOCVD)の概略図である。同図中、1a,1b,1c,1d,1eは原料容器、3は加熱器、4は分解反応炉、5は基板である。
容器1a,1b,1c,1d,1eには、各々、トリエチルガリウム(TEG)、トリメチルインジウム(TMI)、EtCpEr、ターシャリ-ブチルアルシン(TBAs)、ターシャリ-ブチルフォスフィン(TBP)が入れられており、室温~150℃の範囲の温度で保持されている。そして、キャリアガスとして水素が1~2000ml/minの割合で吹き込まれた。分解反応炉4内は0.1atmにされ、基板温度は流す原料種によって450℃~700℃に変化させた。初めにTBAsとTEGとが、次にTBPとTEGとTMIとが、その次にTBPとEtCpErとが、最後にTBPとTEGとTMIとが流された。このようにして、基板5上に薄膜が形成された。
成膜後に基板を取り出し、膜の断面のSEM像を観測すると共に、SIMSプロファイルの結果とを合わせることによって、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/ErP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成されていることが確認された。
【0026】
[実施例2~6]
実施例1において、TBPの代わりに水素、希釈酸素、アルキルヒドラジン、TBAs、トリメチルアンチモンをEtCpErと共に流した以外は同様に行った。
そして、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/Er/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用ヘテロ構造化合物(化合物半導体)の膜が基板上に作成された素子(実施例2)、
基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/Er/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子(実施例3)、
基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/ErN/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子(実施例4)、
基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/ErAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子(実施例5)、
基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/ErSb/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子(実施例6)を得た。
尚、上記実施例において、熱分解の代わりに、プラズマ、光、レーザー、マイクロ波による分解手段を用いて同様に行った処、同様な結果が得られた。
【0027】
又、EtCpErの代わりに、EtCpCe,EtCpPr,EtCpNd,EtCpPm,EtCpSm,EtCpEu,EtCpGd,EtCpTb,EtCpDy,EtCpHo,EtCpTm,EtCpYbが用いられて同様に行われた。そして、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/CeP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/PrP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/NdP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/PmP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/SmP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/EuP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/GdP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/TbP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/DyP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/HoP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/TmP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/YbP/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成された素子が得られた。
【0028】
[実施例7]
図1の成膜装置を用いた。容器1a,1b,1c,1d,1eには、各々、TEG,TMI,EtCpEr,TBAs,TBPが入れられており、室温~150℃の範囲の温度で保持されている。そして、キャリアガスとして水素が1~2000ml/minの割合で吹き込まれた。分解反応炉4内は0.1atmにされ、基板温度は流す原料種によって450℃~700℃に変化させた。初めにTBAsとTEGとが、次にTBPとTEGとTMIとが、その次にTBAsとTEGとEtCpErとが、最後にTBPとTEGとTMIとが流された。尚、EtCpErを流す際、Ar希釈酸素(酸素濃度38ppm)を1~50ml/minの割合で同時に供給した。
このようにして、基板5上に薄膜が形成された。
【0029】
成膜後に基板を取り出し、膜の断面のSEM像を観測すると共に、SIMSプロファイルの結果とを合わせることによって、基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/GaAs:Er,O/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成されていることが確認された。尚、Erの濃度は約5×1017個/cmであった。
この素子(発光デバイス)の発光スペクトルを観察した処、室温で波長1.5μm帯に高輝度でシャープな発光が観察された。又、その発光波長は環境温度に対して極めて安定であった。
【0030】
[実施例8]
実施例7において、GaInP膜とGaAs:Er,O膜との界面にErを添加していないGaAs膜を持つ、すなわち基板/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)/GaAs/GaAs:Er,O/GaAs/Ga(1-x)InP(xは0~1の数)の構造の電子デバイス用ヘテロ構造化合物(化合物半導体)の膜が基板上に作成されている素子を作成した。尚、GaAs膜はTBAsとTEGとを流すことによって成膜された。
この素子(発光デバイス)は、実施例7の素子のものよりも発光効率に優れていた。
【0031】
[実施例9]
図1の成膜装置を用いた。容器1a,1b,1c,1d,1eには、各々、TEG,TMI,EtCpEr,TBAs,TBPが入れられており、室温~150℃の範囲の温度で保持されている。そして、キャリアガスとして水素が1~2000ml/minの割合で吹き込まれた。分解反応炉4内は0.1atmにされ、基板温度は流す原料種によって450℃~700℃に変化させた。初めにTBPとEtCpErとが、次にTBPとTMIとが、最後にTBPとEtCpErとが流された。
このようにして、基板5上に薄膜が形成された。
成膜後に基板を取り出し、膜の断面のSEM像を観測すると共に、SIMSプロファイルの結果とを合わせることによって、基板/ErP/InP/ErPの構造の電子デバイス用(導電性)ヘテロ構造化合物の膜が基板上に作成されていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】成膜装置(MOCVD)の概略図
【符号の説明】
【0033】
1a,1b,1c,1d,1e 原料容器
3 加熱器
4 分解反応炉
5 基板

代理人 宇 高 克 己
図面
【図1】
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